2022年10月23日

 昨日のアドスコアは3,901。

 直近一週間の平均は3,551。

 代表作『異世界で俺だけがプログラマー』のPVは3,099。

 『異世界ファンタジーの累計ランキング』は553位、目標まで211作品。

 昨日から1歩後退。


 『鼻つまみと言われたノブスキル男は見返す』を3話ほど書いてみた。

 何となくいけそうな雰囲気。

 ただ、ノブと言うのが引っかかる。

 ノブって恰好が良くない。

 そこがね、ちょっと駄目な所かな。


 書けたのだから、投稿してみよう。

 これの出来がよければ、他の作品を休載する。


 いい加減、当たり作品が出て欲しい。

 今回はこてこてのテンプレだから、それなりに行ってほしい。


 1話目を載せておく。


 僕はラフィド、学園の落ちこぼれだ。

 なぜならこの世界は産まれた時から才能が決まっている。

 それはスキルのせいだ。

 人は産まれた時から、必ず1つのスキルを持っている。

 そしてスキルにはレベルがある。

 スキルレベルは一生上がらない。

 スキルレベルが才能を表すとも言われている。


 スキルの種類は相性を生み。

 スキルのレベルは優劣を生む。


 僕のスキルはノブ。

 物につまみを生やすスキルだ。

 手で直接掴むのが躊躇われる場面とか、そういう時には重宝する。

 それだけだ。


 活躍する場面が全くないかと言われれば、そんな事はない。

 例えば熱せられた鉄。

 これにつまみを付ければ軽いものなら持ち上げられる。


 モンスターだとスライムがお得意様だ。

 スライムは弱いが、物理には強い。

 体表に酸を出して、当たった武器を一瞬で溶かす。

 だが弱いんだ。

 溶け切る前に潰せれば、強い力でなくても倒せる。


 でも酸耐性の高い武器でないとそれは適わない。

 僕のスキルは例外だ。

 スライムの体表につまみを生やしても溶けない。

 なのでそこを金づちで叩く。


 そうするとスライムは潰れて死ぬ。

 正攻法だと魔法か魔道具だ。

 レベル1スキルの魔法でも余裕で倒せる。

 スライム退治は相性の問題だ。


 僕のスキルが優れているわけではない。

 僕のスキルの問題点は、レベルがないって事なんだ。

 僕は孤児だったんだが、レベルなしは初めてらしくて、期待された。

 最初はレベルMAXだと思われたらしい。


 孤児なのに学校に行かせて貰えた。

 今も通っているが、それも怪しくなっている。


「よう、鼻つまみ」


 こいつはレトル。

 斬撃スキルレベル3。

 それほど強くない。


「臭い臭い、無能の匂いがする」


 こいつはロクソ。

 水魔法スキルレベル3。

 水は窒息させられるので、強敵だ。


「ノブスキルじゃなくて、モブスキルだな。おう、何か言えよ」


 こいつはディプロ。

 金属変形スキルレベル3。

 生産職だが戦いもいける。

 金属を自由に変形させられるのは強い。


「僕は臭くない」

「口答えするのか」


 レトルが僕の胸倉を掴む。


「お願い、やめて」


 僕は3人の同級生にしこたま殴られた。

 そして金を盗られた。

 こんな感じで、虐められている。


 戦闘訓練の時間になると酷いもんだ。

 全ての生徒にタコ殴りだ。

 回復職にさえ敵わない。

 回復職は過剰回復という攻撃手段がある。


 修練場の怪我は訓練が終われば元通りだ。

 戦闘は幻影で行われる仕組みらしい。

 だが、痛みや恐怖の感覚は記憶に残る。


 はっきり言って僕はもう限界だった。

 学園を退学になったら、辺境でこっそりと暮らす。

 それだけが心の支えだ。


「ラフィド、園長室に行くように」

「はい」


 園長室に行くと学園長が待っていた。


「手短に話す。君は退学だ」


 やった。

 これで終われる。

 田舎でゆっくり暮らせる。


「分かりました」

「まあ、なんだ。今まで掛かった費用の請求書が来ている」

「えっ」


 請求書には金貨3,182枚というべらぼうな金額が書いてあった。

 何だよ。

 勝手に期待しておいて、予想と違ったら、虐めるのか。

 そうか。


 今日もスライム退治で金を稼ぐ為に下水道に入る。

 これも臭いと言われる原因だと思う。

 錬金術師が作る臭い消しを使っているから臭くはないはずだ。


 学園ではモンスター退治は推奨されている。

 座学に出ずにモンスター退治をしていても注意されたりはしない。

 それには理由がある。

 スキルを使うには燃料がいる。

 それが魔石だ。


 魔石を身に着けてないと、スキルが使えない。

 大抵の人間は腰に魔石袋をぶら下げている。

 戦闘中にこれが空になると死と同義だ。

 魔石の売り買いは基本的にはしない。

 魔石を売るのは命を売る事と同義だ。


 僕は魔石を売っている。

 つまみを出すのはほとんど魔石を消費しないから。

 スライム退治はいい金になる。


 下水道に入るとスライムが下水から出て来た。


「【ノブ】、おらおらおら」


 スライムに生えたノブを金づちで叩く。

 スライムの表皮は破れ、スライムはドロリと体液をこぼして死んだ。

 現れた魔石に水を掛け、酸を落としてから、魔石袋に入れる。


 こんな感じで10匹ほどスライムを狩った。

 もう十分かな。

 今回の狩りで使った魔石はスライムから出た一個にも達していない。

 燃費だけは良いんだよな。


 あーあ、あと何匹スライムを潰せば借金を返せるのだろう。


 今日は帰るか。

 きびすを返そうとした時、退路を山のようなスライムに塞がれているを知った。

 前を見ると、前も同様に塞がれている。

 スライムは退治する数が少ないとスタンピードを起こす。

 他のモンスターも同じだ。


 確実に死んだな。

 スライムの動きは鈍いが、これだけいたら倒している間に体にとりつかれるだろう。

 そうなったら一瞬で骨だ。


 享年15歳か。

 短い人生だったな。

 何となくもうどうでも良い様な気がした。


 前にいるスライムはもぞもぞ動き、なんと合体して大きくなった。

 3メートルはあるだろう。


 ビックスライムか。

 Cランクモンスターだな。


 倒せる見込みはないな。

 せめて一太刀。


「【ノブ】!」


 前にいるビックスライムに特大のつまみを生やした。

 僕は金づちでつまみを連打した。

 ビックスライムから触手の鞭が飛ぶ。

 避けたが、腹を掠った。

 服が溶け、皮膚もただれる。

 僕は水を掛けた。


「まだまだぁ!」


 一心不乱につまみを連打。

 だが、ビックスライムは死なない。


 触手が再び襲い掛かってくる。

 金づちで払いのける。

 金づちが一瞬で溶ける。


 もう終わりか。

 僕はつまみを見た。

 ひびが入っている。

 つまみが壊れそうなのは初めてだ。


 つまみを壊して僕も死のう。

 僕は渾身こんしんの力で拳をつまみに打ち込んだ。


「うらぁ」


 つまみが砕ける。

 やっと終われる。


「ノブスキルがレベルMAXになりました」

「へっ?」





 こんな感じだけど、どうなるか。

 駄目だったら、取り下げてストックに回す。


 ここからは農業日誌。

 昨日の収穫はなし。

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