28
VRのホラゲ風味な夢を見た。舞台は現代で、最初の方はなんか変な噂と死体が上がったとかいう話だった気がする。正直この辺りはもうよく覚えてない。
主人公っぽい男はなぜか麻薬を大量にもっており、住んでいる部屋には相方の男一人。仲は悪くなさそうだった。
途中なんやかんやあった気はするがここもよく覚えてなくて、唯一覚えてるのはなんか女性と彼女の家族の弟妹達が延々とゲームに興じており、弟がもう飽きたなどと言いつつも女性の方がやんわりとながらはっきりとそれを拒絶していたのがホラゲ特有の狂気っぽかった。
そこから自分の部屋に戻って寝ようとしつつも、そこで妙な気配を察知する。あからさまに人ではないそれに慌てて知らんぷりを決め込もうとするが、
『どうして私の息づかいに反応するの?』
そう言われて誤魔化しきれなかったことを悟るとともに首に手の感触が添えられる。目は閉じてるため姿は見えないが、弄ばれてるような感覚に心折れた。殺せ、と言いつつもなんか死の間際であれこれぶつくさ言い始めるのは、なんか本当に自分らしくて失笑ものだったが。
そこから首筋に痛みが走り、直後に場面が暗転するも、次にフェードインするとなぜか映画の濡れ場みたいなことになっていた。自分の上には見知らぬ女性。体はひどく気だるくて腕一つ動かすことすらままならず、おそらくこれが変死の原因なのだろう。
何者かと聞くと、意外とあっさりと答えてくれた。
なんでも自分は神(っぽいもの)らしく、今のこの姿は殺した女性のものを奪ったものなのだとか。さらに他にも姿を変えられるらしく、今度はものすごい肥満体の大男に変わった。正直誰得だったが、この変身ただ姿を変えるだけじゃなくその人が患っていた持病や本来の性格の一部までも再現してしまうらしい。やたらと腰が痛えと言っていた。
そして、そのままそいつは麻薬を所望する。どうやらその男がひどい薬物中毒者だったようで、薬を求める一方でやたらと知能が低下していた。ふと、そこで思い付く。身体構造がほぼ人間になるというのなら、薬物の過剰接種で死に至るんじゃないかと。そこからはなぜか調理パートっぽいミニゲームになり、赤と青の薬をまぜて毒々しい紫のカレーみたいなものを作り上げてそのまま提供。普通ならまず食欲なんて湧かないであろうそれをうまそうに喰らうも、徐々に変調が起きはじめる。前後不覚になり、こちらに気を向ける余裕がなくなったとみたところで部屋を脱出。しばらく道なりにさ迷ったところで、遠くの方からパトカーのサイレンが聞こえてきていた……。
再び場面は変わり、お高い中華料理屋のようなところに出る。目の前の階段を上っていくと、恰幅のいい男が座敷の席で談笑していた。姿は違うが、麻薬を喰らっていたアレであると直感する。
「いやー、私も先導役として死んだ甲斐がありましたよ」
その言葉に明らかにポカンとする自分。どうやらあの後、ホラーからなぜかジャンルはミステリーをはじめいろいろと分岐していたらしく、それを聞いてひどい脱力感を覚え……そこで目は覚めた。
もしかしたらあれは、暇をを持て余した神々の遊び、というやつだったのかもしれない。
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