気付いたら怪物のいる世界の山の中だった。アレ?これっていきなり詰んでない?

@KL97

第1話気付いたら山の中ってよくある話だよね

前略、拝啓父さん、母さん二人が旅立った後も必死に生きてきたけどどうやら私もそちらに行きそうです。何故なら目の前に死神がもとい、巨大なドラゴンがいますので……


 「…って、なんでやねん!?エッ、俺は会社で仕事してたはず…エッ、ここどこ?アッ、煩くしてすいません、すぐに帰りますんでお構いなく」


そそくさとその場を立ち去ろうとしたが巨大なドラゴンに回り込まれてしまった


 「グガァーーーーーーーーーーーーー!!!」


 「ヒィ、すいません。ごめんなさい。何もしてないけどホントすいません。」


 「…ちょっと煩いわよイグニス!?これ以上騒ぐと再教育するわよ?」 


 「!…く、クゥ~〜」


 「…まったく…っていうか貴方誰?」


 「………」


 「ねぇ聞いてるのかしら?」


 「…アッ、す、すいません私は斎藤真佑といいます。○○企業○○部の部長をさせていただいております。」


 「…???何?貴方何処の国から来たの?見た感じ人族っぽいけれど…」


 「…えっと、日本の東京からですが…あの、つかぬことをお伺いいたしますがここは何処なのでしょうか?」


 「ここはヴァルハラの名もなき山の中だけどニホン?トウキョウ?聞いた事ないわね?それって何処にある国なのかしら?」


 「…日本はアジアにある国で東京はその国の首都になります。…ところでヴァルハラとはどの辺りにあるのでしょうか?聞いた事がないのですが…」


 「…ヴァルハラはこのサザンクロス大陸にある私が所有する聖域の事だけど貴方知らずにここに来たの?それに見た目のわりに話し方が何というかオッサン臭いんだけど…」


 「グハっ、い、いえ確かに私はもう45歳になるけど面と向かってオッサンと言われるとショック…」


 「ハァ?45?貴方が?エッ、貴方人族よね?どう見ても10代にしか見えないんだけど?」


 「いや、人間ですよ当然。というか人族ってエッ、まさか人としてすら見られてないの?…ン?10代って誰が?」


 「いや、貴方しかいないでしょ?ホラ見て見なさいよ?」


そう言ってその女性?は目の前に薄い水の膜を作り出した


 「…エッ、何これ?…ってか誰これ?……いや、何処かで見たような…!?若い頃の自分?エッ、というかその水の膜みたいななは何ですか?」


 「…変な子ね?魔法に決まってるでしょ?まさか魔法見た事がないの?どんな田舎から来たのよ貴方?」


 「…なるほど、魔法ですか………って魔法って何?…ゲーム?ゲームなのコレ?…そうだよな夢か?でなきゃドラゴンなんている訳ないし魔法なんてある訳ないよな?早く目が覚めないかな?」


 「何いきなり現実逃避してるのよ?ドラゴンなんてその辺にいるわよ?目の前にもいるじゃない?」


 「………そうですよね?その辺にいますよね………ってんな訳あるかーーーーーーーい!」

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る