あぁ、助けて女神さま!!

第1話春の桜舞う季節に

その日はいつも通り学校があった。

唯一違う点があるとすれば、学校が早く終わったことだ。

最近運動不足でお腹が膨らみ始めたことに危機感を感じた俺は徒歩での帰宅を心に決め歩みを進めて行った。丁度春頃でさくらも満開でコンビニで買ってきたものを歩き食いするには絶好の日だった。景色を眺めながら楽しんでいたが、しかし否が応でも目に入るその桜の海に沈む幻想的な神社に吸い込まれて行ってしまった。自分はこれでも高校生だ。なんか特別なことが起こるなんてありえない。

そんなことはわかりきっている。しかしだ。

理屈で分かっているからと言ってそんなことを考えていて楽しいのか?目の前に非日常が舞い降りてくるなら正直なんでもできるような気がしてくる。そんなことを考えながら。

階段を上がっていくと、そこには小さな神社があった。丁度賽銭を入れるのに丁度いい小銭もある。ものは試しに祈ってみるべきだ。

祈るだけなら無料と言うが、そこに少しのお賽銭を添えると他の違いからほんとに叶いそうな気がしてくる。

気分良く帰ろうとしていたら、声が聞こえた

『あの、、』

振り返ったと思ったら世界が回った。

『あっ、、、えっと、、、』

桜が止まるどころか上に上がっていく

『さ、、先に行って待ってますね』

理解はできたが、対処は出来ない壁が迫ってくる。かわすことも許さずにその壁に物の見事にぶち当たるかと思いきや、壁をすり抜けた。

『いらっしゃいませ〜。お客さん何名様ですか?』

あ、えっと、1名です。

『あっ。すみません乗っていただきありがとうございます。』

え?

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