【長編】灰の国の聖女

ふろたん/月海 香

第一幕

プロローグ

 騎士は世界樹の根元へ一歩一歩進んでいた。手足は欠け、回復を助ける道具が何一つなくても、気力だけで起き上がってはった。

「勇者さま」

いるはずのない黒いドレスの女性が見え、騎士は世界樹の枝に手を伸ばした。

「お帰りなさい勇者さま」

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る