信じるか信じないかはあなた次第です

お題：男の結末 制限時間：15分

信じるか信じないかはあなた次第です

　好きな少女に告白をした。

　小学校の頃からずっと好きで、中学生になったこともあって、付き合いと思った。死んだ祖父が実行が力なりと教えてくれたこともあり、下駄箱に手紙を入れて、放課後あった。

　結果は惨敗だった。おまけに気持ち悪いとも言われた。視線がいつもいやらしかったと。

　性的に見てるわけじゃなかったのに、そう思われたらしい。

「うぅ……」

　逃げ出すように帰って、僕はベッドでひたすら泣いた。

　自分の中にこれだけの水分があったのかというくらいに涙が流れた。

　枕はすぐに水没した。

　数十分、数時間経過したのかはわからなかった。

　いつの間にか眠ってしまったから。

「……ん」

　目を覚ますと、妙にスッキリしてた。

　限界まで泣いたせいだろうか。

　トイレいこうと、立ち上がる。視界がやや下になってる気がした。疲れてるのだろうと、あるきだすと、ズボンを引きずってることに気づいた。

　わからないけれど、漏れてしまうのは勘弁したいと、ズボンを脱いでった。

「なんだとっ！？」

　トランクスをおろし、いつものように立ちションしようと、獲物をつかもうとしたら、そこにあるべきものがなかった。

　この状態で立ちションはできるのか？　思考が低下してる。寝起きだからだろうか。

　仕方ないと、座ってやると、いつもと違った尿意を感じた。

　トイレが終わると、急いでお風呂場にいった。

　服を脱いで、鏡を見る。

　そこには確かに自分がいた。

　もともと中性的だった顔と、そしてほんのりと膨らんだ乳房。そして股間。触ってみると、穴があり、突起物があった。

　これはよく漫画とか、AVで見るやつだ。

　脱いだ服を急いで着て、部屋に戻った。

「……うぅ」

　どうしよう、どうしよう、どうしよう。

　いくら振られたからって、女の子になりたいなんて思ってない。

　スマホがブルリと振動した。

　幼馴染からメッセージが届いてた。

　結果聞きに行くから、あと5分くらいでつくよ、と。

　ど、どうしょう！？

　この姿を見せる？　悪手じゃない？

　ワイシャツの上からでも膨らみはわかった。

　なによりも、身体が縮んでることは隠しようがない。

　こうして、僕の新しい人生がはじまった。