第3話:労働環境の変化 ③

このシステムは会社には入れない人、会社に入った人でも中でうまくいかないなど個人的もしくは組織的な問題を抱えているなど個人的に問題や壁に立ちはだかっている事もある。その結果、普通に働く事が難しくなる人や治療が必要な人が出てくると職場復帰が難しくなり、再就職するにしても,転職活動がうまくいかなくなることや社会的にまだ理解度が低い病気や症状の場合にはクローズで働かなくてはいけない場合もあり、これらの問題が積み重なっていったときに生活保護などを申請しようとするが、扶養紹介などで両親がいるとなった場合には審査は通らない。そうなると、両親に頼るという方法しかないだけでなく、社会復帰までに時間を要する場合には完治してから社会に出ようとしたときにその人の働くという感覚が上手く機能しない可能性も十分にあるのだ。つまり、こういう幾多の問題が起きることで社会が自らの手で労働人口を減らしているということになる。そして、そういう人たちが復帰できる場所もないことから1度このようになってしまうとよほどの事がない限り復帰することが難しいのだ。


 この問題を解く上で課題としてあげられるのが“個人労働力”を“社会的労働力”にどのよう に変換をするかという点だ。確かに、社会復帰が出来なくなった人が活躍するというシナリオを描く際に個人の力が優先的に動いていかなくてはいけない事を考慮すると個人の能力も必要にはなるが、そこで単独勘定を先行させるのではなく、その人の価値観やその人が歩んできた経験などから導き出している事を考えると既存概念と融合させることで新しい化学反応が起きるのだろう。


 むしろ、これからは新しい化学反応が起きることは何らおかしいことではないし、化学反応が起きない状態ではいつまでも古い風潮が蔓延し、そこから先の成長はない。現在は倒産・閉店・解散などの増加により失業率の上昇や失業者の増加により仕事を普通に出来る事に感謝をしなくてはいけないような状態だ。しかし、一線から退いてしまった人の中にはかなり有能な人もいる。そういう人たちは企業にヘッドハンティングされるか自分で起業するかの二者択一だろう。しかし、失業してしまった人のなかにはそういう人ばかりではないことは理解しておく必要がある。


 例えば、ある仕事が出来なくて不当解雇をされた際に新しく何かを始めようと思っても組織に対する不信感などが出てしまって、行動しにくいのだ。


 そういう人たちがこの制度を利用して新しく自分で何かを作るということを始めることで自己肯定感や社会貢献など自分が“役に立っている”という認識を持てるようにする事が大事だと思っている。


 今は勘違いなのか“人気者とくっつくことで知名度を上げないといけない”・“過激な動画や企画をやらないと売れない”という考え方が定常化していて、このままだと自分を売るためにあの手この手を使ってでも、道を外してでも行動しなくてはいけないと思うようになってしまう。


 これは、人気のある人と交流があることで個人的露出が増えていくという今のアルゴリズムが個々の考え方に影響しているのだろう。

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