第2話 アリスの片鱗
[アリスの世界は虹色に淀んでいた。それは心の綻びか、または…まだだ…]
「おおよ、ハイカードぉ」
アリスはかなり酔っていた。明らかに勝てない札でも軽々と出していた。
「こいつ正気か?」
ここまででアリスのチップは底をつきかけていた。
「へっ、これならこいつを俺たちの掃き溜めにしてやろうじゃねぇか。」
男たちがそう言うと、アリスは下腹部を擦りながら言った。
「そう言われると、、、気になっちゃうじゃないですか!」
...
全てが終わった後、アリスのチップは山のように積みあがっていた。アリスは勝利したのだ。
「おま、お前は何なんだ。」
「私?生粋の天才ギャンブラーってのはどうかな?」
「こいつ正気じゃねぇな…」
「生憎おじさん達とは何も賭けてないからね。よかったね。」
そう言って、去ろうとする2人に男達は言った。
「俺たちの頭領が黙ってないぞ!」
アリスは、はぁはぁ言いながら振り向いた。
「じゃ、その人から楽しみもらっちゃおうかな。」
その表情は明らかに正常な人間のそれではなかった。
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