第14話


こんな会話をして半年後のこと。

氷室さんは友達に囲まれていた。女子に言わせると、

前より話しかけ易くなったとかで、

それでいて、氷室パパの会社も景気の回復と共に上方修正されたから氷室さんはお嬢様に戻った。俺の親父は今、氷室パパの会社にお世話になってる。


そんなある日の日曜日の晩のこと。


「ようし、シンジ、外食行くぞ!焼肉だぞー」

と父さんが言ったので俺はビビった。


「え、俺の家、焼肉行けるようになったの!?」


「そうよ。いい会社に転職できたからね!

それと今日はお祝い。あんたに

初カノができたから」と母親。


母親はルンルンでお財布を握りしめている。

そうそう、俺の初カノだけど。

誰もが羨む氷の令嬢だったり、する!

もっとも、氷の、なんて修飾語は、

俺にデレてる今はいらないけどな!


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