32話 ワカラセ! 本番! やっちゃいます!


★????視点


 個体名:渋谷チャラオおよび個体名:大田ナジミによるエラー行為を感知。今回はその詳細をレポートする。


 個体名チャラオは個体名ナジミを別のエリアへと移動。言葉による精神干渉を行う。個体名ナジミには心拍の上昇が認められる。


 個体名ナジミに心拍の乱れ、体温の上昇を確認。再度個体名チャラオが言葉による精神干渉を行うと、さらに体温の上昇が見られた。また、アドレナリンの過剰分泌が認められた。


 個体名ナジミが退室しようとしたところ、個体名チャラオによるスキルの使用が確認。精神干渉系スキル【説得ワカラセ】の発動が確認された。


 個体名チャラオは個体名ナジミに覆い被さり唾液の交換を行う。心拍の急上昇に伴うアドレナリンの過剰分泌が確認。発汗、発熱、さらに女性ホルモン値の上昇と、スキルの効果が如実に検出された。


 個体名チャラオの言葉による精神干渉。今まで以上に精神を汚染され、ナジミは、装備品パーツをパージ。防御力の著しい下降が認められる。また、それに伴ってアドレナリンがさらなる過剰分泌が認められた。


 さらに個体名チャラオも装備パーツをパージ。


 個体名チャラオによる攻撃コマンド。個体名ナジミの体力を大いに削る。両個体の配置されている部屋に個体名ナジミの空気振動波が響き渡る。その波は隣のエリアにて待機する個体名フウキ、アーネ、ママコにまで届く。


 個体名チャラオによる連続攻撃。ナジミの体力を確実に奪っていく。だがナジミのアドレナリン、女性ホルモン値は上昇の一途をたどる。急速な水分値の低下と、言語知能の低下が認められる。


 個体名ナジミが言語コマンドを選択。だが精神に負荷がかかっているため意味をなしていない。だが個体名チャラオの興奮値が上昇する。


 個体名チャラオのコマンドに従い、個体名ナジミが犬をもしたポーズをとる。チャラオの再度攻撃。さらに上昇するアドレナリン値。


 個体名ナジミが個体名チャラオに覆い被さり唾液の交換を行う。言語コマンドを選択。思考力の低下が見られる。おおよそ日本語とは思えない言語を発する。


 個体名ナジミが移動を宣言。退出コマンドだと思われる。

 だが個体名ナジミは退出から出ることなく、個体名チャラオと唾液交換を行う。


 個体名ナジミがさら移動を宣言。退出コマンドだと思われる。

 だがなおも退出する気配はない。エラーだと思われる。


個体名チャラオがさらに攻撃する。個体名ナジミがさらに空気を振動させる。隣のエリアで待機している個体ユニットたちのアドレナリン値を上昇させる。


個体名ナジミがさらに移動を宣言。退出コマンドだと思われる。

だがなおも退出する気配はない。約50回、移動を宣言するが一度たりともエリアを移動しないことから、コマンドのエラー、あるいはユニットの言語能力の低下に伴う不具合だと推察される。


 個体名ナジミが移動を宣言。個体名ナジミが筋肉を硬直させる。アドレナリン値が最高値に達する。空気振動により個体名チャラオの名前を呼ぶ。個体名チャラオの水分量、タンパク質量の低下を検知。


 個体名ナジミの筋弛緩が見られる。両個体による唾液の交換が認められる。個体名ナジミは空気を振動させ、個体名チャラオの名前を呼び、個体名チャラオに言葉による精神干渉を行う。


 個体名チャラオのアドレナリン値が上昇。以下、1時間にわたる、同様の行為が行われた。


 個体名ナジミからは大量の水分値の低下と、個体名チャラオによるタンパク質の投与が認められる。行為の最中の知能は動物ユニットと同等となっており、5度のタンパク質の投与が確認。


 また行為中の個体名ナジミは言語処理機能に不具合が認められたのか、移動コマンドが約1000回ほど選択されるも、部屋から退出されることは一度もなかった。


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