死にたがりだった僕は死神ちゃんと死を運ぶ
ノリ餅
死にたがり
突然だがみんなはこの国に年間でどのくらいの自殺者がいると思う?
千人? 五千人? 一万人?
答えは三万人だ。
多いと思ったか少ないと思ったかは知らないがこの国では今年間に三万人以上の
男女が自らの命を自らの手で絶っている。
あまたある死因の中でも最も報われない死は自殺だと思っている。
理由は様々 いじめ 経済難 健康問題 etc
まあ理由はともあれ私たちは彼らのような自殺した人、自殺したい人たちのことを
総称して ”死にたがり” と呼ぶ。
死にたがりは大きく分けて3種類いる。
まずは死ぬと決めてからすんなりと死ぬ奴ら。
次に死にたいけどあと一歩ってとこで死ねない奴ら。
最後が一番たちの悪いやつらで、どうせ死ぬなら誰か殺してから死のうって奴ら。
私の仕事は二つ目の手伝いと三つ目の阻止だ。
そんな私のような奴らのことを死にたがりどもは ”死神” と呼ぶ。
まったく神だなんてやめてほしいね。
別にいいことをしているわけじゃないんだから。
ん?
自殺をとめないのかって?
もちろん考え直すってんなら殺しはしないよ。
でもこの仕事を始めてからたくさんの人と会ってきたけど考え直すって奴は一回も見たことないね。
それどころがみんな殺される前に涙を流しながら口をそろえてこう言うんだ
「ありがとう」って
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます