5 料亭の春
紅燈の下
弦の音頻りに鳴り
闇の中に
桃色に浮く桜花よ
生温かく
生温かく
牽引する男と女
粘りつく語らい
粘りつき
叫び 酔いの甘さ 縺れる意識
濁った眼 その眼を剝き
ひきしぼられる涙
はみ出たシャツ
時の消耗
ここより他を思う心
そしてひるがえり
連なろうとする心
ここから
あそこまでの
距離
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