第69話 秋の暮

 紅葉のアーチを潜り、山を練り歩く。


 君のほほ笑み浮べ、僕はふわり笑う。


 行く手を塞ぐけやきの森は赤く染まり、


 けやきは今日も枯れそうで、寂しくただ生きる。


 湖面に赤トンボが、今日も歌を歌う、


 君を想い今日も僕は、ただ薪を割る。

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