第12話 報酬は支払われた
A山展望台に気付いたら居たおれは混乱しながら頭を整理した。沼に行き願い事をして沼の畔で寝てしまってプリマブロフと言う場所に飛ばされ10日間過ごした……んで沼の畔で起きればただの夢で済むんだよなー。何でA山展望台何だ?服はスーツじゃなくていつもの服だ一体おれはどうした??ポケットを探るとスマホが入っていて見れば充電が切れてる。思い出した様に沼の近くのアパートに泊めてある筈の車に向かった。車に戻りナビの日付を見るとマル1日経っていた……疲れ果ててお金も無いおれは結局家に帰った。すると事情を知ってる家族が心配して泣いて迎えてくれた。コレからの事を1人で考えてたとしか言い訳が見つからなかった。家に帰ったおれは直ぐに気まずい事も有り疲れたと言って軽くシャワーを浴びて布団に入り色んな事を考えた。
何故かプリマブロフで夢で出て来たコーヘイとタカシとアニキが気になって仕方が無かったが……タカシは、10年以上前に急に居なくなり実際ギャンブルや遊びで借金凄かったから仕方ねえなーみたいな感じで仲間内で話していてアニキもあんなに明るい喋る人なのに人が変わったように寡黙で人と関わりたがらなくなり店を開けてない日も多く普通じゃ考えられない値段の車をポンポン乗り換えたり、たまに店が開いていて行くとソレどうした?って程の時計やら服や装飾品を身に着けていて聞けば機嫌が悪くなり今日は店仕舞い!と追い出されるので、何かマズイ事やってるのかなみたいな感じで話していて……コーヘイも家も家庭も有るのに寧ろおれが行き詰まって相談に乗って貰ってたのに急に音信不通……最初はおれが面倒いから?と思ったが本当に居なくなったみたいだった。周りの昔の仲間に聞いても解らない……って感じだった。おれ自身は家に戻ったものの借金は返済出来ないし、何もやる気になれない状態で家族に病院に連れてかれると重度の精神疾患と言う事で家や投資した物を整理して離婚して破産の手続きをしようと家族と相談してなった。おれはプリマブロフの報酬の事を皆に話したが(精神疾患にされて当たり前)余計話は悪い方向に進んだ。が偶然が偶然を呼んで重なり破産手続き中に相談している弁護士に共通の知人が居てソコから話が広がり新しい案件がどんどん入って来て人不足と言われてるおれの営む建築業界にも関わらず人が集まりどんどん仕事が舞い込んで、おれは簡単な打ち合わせをしながら通院してカウンセリングを受けるだけでアッと言う間に5千万舞い込んで全て解決した……でもそれはずっと続かず負債を返済したら その後は、きっかりと生活に支障が無い冒頭に書いた生活に戻った。ソコで俺は思った。あの大嫌いなプリマブロフの支配人が最後に言った『報酬は回り回って入るから!』ってこの事なのか?……と。おれはそして唯一その話が出来るアニキに連絡して明らか嫌がっていたがしつこく相談が有ると頼んで呼び出し食事をする事になった。話すにしても順序がある筈だがおれは兄貴にイキナリ核心に迫った。内容は「おれはプリマブロフに行って最悪の状態から金銭的な面だけは契約通りの金が入って来て助かった!」「実はタカシもコーヘイも沼で願い事して帰って来れなかったのでは?」って事と兄貴自身「数回プリマブロフに行って帰って来てるんじゃないか?」と捲し立てるように聞くと『出来れば行きたくないよな……』と言い食事もテーブルに届く前に帰ってしまった。その後兄貴も直ぐに音信不通になり店も閉まったままで連絡も取れずおれは、今も細々とだが不自由無い生活をしているがイザとなれば沼に行けば良いと思いが何時でも心の片隅に有る。
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