それぞれの未来

 Side 木里 翔太朗


 こうして俺達は戦いの道から解放された――ワケじゃなかった。


 天王寺 ゴウトクや天王寺 イチゼンをヴァイスハイトに引き渡し、黒幕であるアイン・ミレニアムは確かに倒した。


 だが極東アジア連やソ連、ヴァイスハイト帝国などの勢力がどう動くかでまた戦争になる。


 また天王寺家やアイン・ミレニアムの残党とも言うべき勢力が世界各地で暗躍しており、その中には行方を晦ました黒鬼部隊なども含まれていると言う。


 さらに日本も一連の騒動で大幅に弱体化しており、もう暫くは少年兵として戦わなければいけない状態であった。


 それに日本国内も内情が不安定でそのまま少年兵で居続けた方がいいと言う世知辛い事情もあった。


 あとはケジメだ。 

 

 どんな理由はあれ、日本をボロボロにした責任の一端は俺達にもある。


 そのためにも戦い続けようと。

 

 そう思った。



 Side 荒木 将一


 現在日本は復興の真っ最中。


 もう暫くは少年兵でいないといけないらしい。


 法的とか大人の都合的なアレコレとかもあるんだけどね。


 それに家庭を持つ事とか考えると、どうしても纏まったお金や生活基盤の確保が必要になると考えたワケだ。


 それで俺はエースなワケで、それを利用しない手はないと思った。


 まあそれは建前で理由は木里君と似たり寄ったりだ。


 もしもまた大きな戦いが起きたらまた戦うつもりだ。


 守りたい物を守るために。


 愛する人を守るために。



 Side 藤崎 シノブ


 流石に谷村さんみたいに行動するのは無理があるので、草の根活動的でもいいからまずは日本を良くしようと考えた。


 まあ出来る事は戦う事しか出来ないワケだが。


 それはそうと皆の事だが――ジェイミーさんをはじめ、大勢の人々が元の生活へと戻った。


 だが皆、また大きな戦いが起きればやる気満々のようで何だかなぁと思った。


 だけどそんな人達を見ているとこの国もまだまだ頑張れるんだと感じたりもした。


 俺も俺が出来る事を頑張ろう。


 

 少年少女のパワーローダー戦記 END


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