小夜時雨(さよしぐれ)

樹(いつき)@作品使用時の作者名明記必須

小夜時雨

知らない番号からの着信。嫌な予感がした。出ると病院からだった。彼が交通事故にあったという。


急いで病院へと向かう。病院に着いて案内されたのは病室ではなかった。


横たわってる人の顔に、白い布が掛けられている。

「そんなの嘘よ…」

嘘であって欲しいと強く思いながら、その布を取ったのだが…彼の顔だった。


夜、雨が降る中、濡れて震えている仔猫を助けようと道路に出た所、車にひかれたと聞かされた。仔猫を胸に抱えたまま。


弱々しい猫の鳴き声が聞こえた。


「そっか。あなたは優しいからこの子を放っておけなかったのね。私が責任を持って育てるわ。あなたの代わりに」

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