第23話 これって
今日も自称主夫のミシェルは、シャツをアイロンかけようとしている。「あれ?サーファーだったっけ?」いや、神田生まれだし。。奥の部屋からサーフボードのように抱えて現れた。背丈の8割ほどの高さで、広がると畳一畳ほどの横幅だ、立ってかけるスタイル、アイロンは普通の家庭用だった。スーイスイと手慣れた様子でアイロン掛けするお姿は、昔クリーニング屋さんで見かけた光景によく似ている。まだ熱いであろうかけたてシャツを来て歯医者さんに出かけていった。
彼は大学生の時に、某百貨店にあるお菓子屋さんでバイトしていたらしい。贈答用に四角い箱を包装紙で手際よく包む技は見事だなぁ〜と店先で感心している。そう、あれが出来るとは素晴らしい!!ミシェルの技をまだ目の当たりにはしていないものの、梱包を依頼するとエアーキャップを駆使して中の品物が揺れないように隙間なく詰め、美しくガムテープを貼る。届いた先の相手の気持ちを考えた心のこもった梱包に仕上がっている。
ミシェルとの生活は、ユーモラスと美学に溢れている気がする。今秋はふたりで訪れたいアート展が何件があり、色々な感性に触れてじぶん磨きしたいものである。
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