第8話 夢の国 

ここは一部のセレブ達が集う大人の社交場。

新体制に代わる前より隠匿されていた地図にない場所で、一般公開はされていない秘密基地。


ここでの収益は被災地や貧しい国への支援に充てられる共済金となっている。


世俗と離れたい者や、パパラッチに狙われるのに疲れたセレブ達の憩いの場でもある。

1発当てて早々に隠遁生活を始めた永住者もいる。


やらかして業界に居られなくなった者たちは適切な享楽を提供するエンターテイナーとして基地に雇われている。


人に迷惑をかけない程度の薬物は合法化されているが、テレビでキマった発言をしているのを見かけるので当人の担当マネージャーさんが心配だ。


とはいえ犯罪行為は容認されていないので皆、節度を弁えて楽しんでいる。

筋金入りの快楽主義者達は修羅の国の近隣

ハッピーなキノコや葉っぱが自生するヒッピーランドで暮らしているそうだ。

興味がない訳ではないが、私はこの場所で満足している。


好きな事を生業にし、好きな人達と満ち足りた生活を過ごす。


周りには真面目過ぎると言われてきたが、彼等はライセンスも取れずに何処かへ行ってしまった。


私の相手をしている名も知らない女性はY○UTUBEでは歴代最高のお捻りを頂いたそうだ。聞くに最近ここに移ったらしい、

「ファンを裏切った罰ね」と可愛らしい声で呟いたが心底どうでも良かった、正直者がバカをみないのだ、今は思う存分に羽根を伸ばそう。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る