第6話 碌でなし

その巨大国家の名はNEET。

言語統一は困難を極めたが、今のところ旧英語と表現の自由さに富む旧日本語に収まったのはKawaii文化が大きく貢献したのだろう。


昔は忌み嫌われた名だったが、今では生産業で栄え世界を潤し、

ニート=労働力として捉えられている。


1人の革命家により世界中のガチニート(働く必要のなかった旧資産家は除く)を親族の許可の元 強制収容!軍隊式に性根を叩き直し!尚も親の期待を裏切り、更生の余地のない者は先輩達によって可愛がられた!


こうして清められた者たちは一様に天使のような澄んだ目をし、日夜労働に汗を流すのである。(完)



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他所からの落伍者により補充も十分で、勤労10年を迎えた者は大人ライセンス所有者に限り祖国に帰還することも許可される。

労働の喜びを知った者や家庭を築いた者は無事、社会に溶け込むだろう。

しかし、それでも引きこもりに戻りたい上級プレイヤーは滞在中に稼ぎまくるしかないのだ。


この国の移民達はその性質から稼ぎの大半をスマホゲーの課金や推しへのスパチャで失う。

働いては課金、働いては課金の繰り返し。

政府の目により重課金は禁止されたが、もはや立派な病気なのだ。

容姿の整ったニートはすぐに国お抱えのプロモーターにより仕事を斡旋され社会復帰するが、底辺の底を抜けた陰の者にはもうそれしかないのだ、画面の向こう側の嫁がいたら―。


そこで革命家はデジタルネバーランド、サイバー国の協力の元 ヴァーチャル嫁、

V-Youmeを完成させたところ労働力は鰻登り!

瞬く間に社会復帰を成功させ、他国の独身男性にも大ヒット!少子化待ったなし!


革命家はその潤沢な資産を持ってヴァーチャル嫁を現実に顕現させる事に成功するのだが、それはまた別の話。

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