第9話 必殺!冥土術!
拝啓、前世の両親へ、今日初めて自分の人生経験が活かせたなと思いました。高校時代いろんなバイトをしましたが、初めて役に立ちました。当時口酸っぱくバイトはやっといたほうがいいと忠告してくれてありがとうございました
敬具
瑞希
さて、試験までの一週間何をしましょうか?……よし対人戦闘訓練とスキルの実験をしよう。私のスキルじゃあオーバーキルすぎるからね。って事で郊外南の森に行こう
よし、まず主砲の威力を下げられないかやってみよう。主砲撃つ感覚は体内の魔力を循環させる感じで撃ちたい時に、急激に循環を早くすると撃てるのだけれどもどうすれば変えられるかな?……循環させる量を減らせばいけるんじゃないか?よし実験だぁ!
はい、えー結果ですが見事に!失敗しました!!いやぁビックリしたよ主砲から煙しか出なかったよ。どんな原理で煙だけしか出てこないの?謎だ……まあいいでしょう。はい次
次は、撃つ瞬間に循環を早めた時に循環を止めてみよう。まあ失敗する未来が見えます。しかーし!人間失敗しないと成功できないのである。これは所謂コラテラルダメージと呼ばれるものだ。軍事目的の為の致し方ない犠牲だ
はい、結果発表!まあ失敗だよね。暴発したわ主砲の根本からドッカーンと。ふぅ、危なかったぁ事前に防御魔法かけといて良かったよ。ポーション1つで済んだよ。あっ、このポーションはあのナイスガイから貰ったものだよ。
そういえば私がどんな魔法使えるか説明してなかったね。この世界には7つの基本属性がある、火、水、風、土、氷、電気、そして無属性。これが基本属性と呼ばれるものだ。無属性とは6つに当てはまらない、分類されないものをまとめたものだ。これらをベースに色々組み合わせていき多種多様な魔法が使えるようになる。
例えば風、電気、水、を使えば嵐を起こすことができる。さらに奥が深いのは、比率を少し変えるだけでも全く別の魔法になったりする。ただ大体の人は比率を変えたりしてもそれを扱えない。完璧な比率を作るのは天才か魔術学校の教師とからしい。一般の人はその先人が作ったのを真似るだけだ。だから自分のオリジナル魔法は対処がされにくく強いのである。
私が使えるのは2つしか(正確には1つだけど)使えない。無属性に分類される身体強化と防御魔法だ。これは防御魔法は身体強化魔法の一部と考える人も居るし、全くの別物だって考える人も居るから。
身体強化は体の筋力を魔力で高める魔法だね。イメージとしては筋肉の筋の部分を強化するって感じだ。
防御魔法は単純防御力を上げるだけ。素の防御力が高ければ高いほど上昇値が高い。少し倍率は違うけど、ポ○モンのB(ぼうぎょ)を上げる積み技みたいなもんかな。数値化してみると、B50の中肉中背の一般男性にかけるとB60まで上がる。B80のマッチョマンにかけるとB110まで上がるみたいな感じ(かなり適当な倍率になってるけど気にするな。あくまで例だから)
私はB40ぐらいだから45まで上がる風な感じ
この魔法同士は相性がいい。攻撃する時にいくら攻撃力が高くても自傷ダメージが入ったら意味がないからね。
他の属性はこれっぽっちも適性がなかった。くそぅ、魔法少女やってみたかったなぁ。「エクスペクトパ○ロナム」とか「私は全属性に適性がある」とかもうロマンじゃん。
閑話休題、さて実験に戻ろう。次は量はそのままで全体的に循環を遅くしてみよう。これで失敗したら諦めるわ。
結果発表!……無事…成功しました!イエーイ!ドンドンパフパフ!ちょうどうまい具合に調整できて当たったら部位吹き飛ばせるぐらいまで下げれました。下げないと風穴開くか、ミンチになるかどっちかだったから良かったよ。
はい、次は対人戦闘訓練だけどどうすればいいかな?うーん…悩む…丁度主砲威力下げられたんだから、それと組み合わせればいいか。擬似69000トンパンチも出来るんだから遠中距離は主砲で対応、近距離はパンチかな…けど格闘技経験が無いから取り敢えずは狙ったところにパンチ出来るようになろう!木から枝を吊るしてそれを殴る練習だ!真っ直ぐ上がれば芯を捉えていると思うから頑張ってみよう!
--------1時間後--------
ふぅ…全く当たらん!こう全部カス当たりか外れるかしか無かった。自分格闘技の才能皆無です。おっかしいな、運動は大体平均以上は出来てきたんだけど、格闘技だけができないってある?
まあ、人間得意不得意あるししょうがないか。
私の戦闘スタイルは遠中距離で戦うのが一番だと思う。格ゲーキャラみたいに自分の間合いをキープしながら戦うこれがベストだな。5m〜10kmぐらいが私の間合いだ。……チートじゃね?まあヨシ!
--------試験当日--------
「おっ、来たかい。早いね…集合30分前だよ?」ガブは意外そうな顔をしながら言ってきた
「まあ、集合30分前までに来るのは社会人として当然だから」おお今日もkawaii!そして、今日は男装してない!…お持ち帰りしたいな
ガブの服装は簡単に説明するならばお忍び貴族感がすごい出てる服装だ。ちょっと地味めの紺色の服に地味な茶色のスカート、髪は後ろでポニテにして赤いスカーフを巻いていた。頸最高です!あと首筋の髪の毛1,2本アホ毛みたいにぴょんってなってるのがいいね。そこだけでご飯3杯はいけるわ。
「いい心がけだね。それじゃあ少し早いけど郊外南の森行こうか。森で試験終わったら今度はうちに来てメイドの試験だからね」
「はい、やっぱりデートみたいですよね」やっぱ女の子しか勝たん
「もう試験なんだから緊張感を持ってよね」
頬を膨らませながら咎めてきた
「はーい。じゃあLet’s go!」Kawaii!!!
「そう言えば、貴女は弓使いなのに今日は持ってきてないの?」
と心配するように聞いてきた。まあそうだよね、初対面じゃあバッチリ狙撃してましたし、だかしかーし、この私が大和スキルの力を見せてあげましょう
「元々私は弓使いじゃないんです。私のスキルは少し特殊だから、少し目立っちゃうから弓を使ってました。…けどガブさんだったら見せても大丈夫そうだからって感じです」
「あら、そこまで信用してくれるのかしら?ありがとう。じゃあ楽しみに待っているわ、どんなスキルなのかを」
「着いたわ、ここが試験会場ね」
おお……すげぇ、なんも景色変わらない。ただの森!って感じがぷんぷんするぜぇ
「さてと…じゃあ私のスキルについて説明するね。余り他人に漏らさないでくれると助かるな」
「ええ、わかってますよ、守秘義務ってやつですね」
「えーオッホン、私のスキルは大和スキルと呼ばれるもので、異世界に存在していたらしい戦艦大和の力をこの身に宿すことです。」
“らしい”これ重要。まだ転生したってことは伏せとこう
「イセカイ?別の世界って事でしょうか?少し何を言っているか分からないですが、その身に宿すとはどんな効果なのですか?」頬に人差し指を当てながら首を傾げて聞いてきた。やっぱりさ……kawaii!!!
「簡単に説明すると戦艦大和とは、460mmの主砲を持った船でその世界の最大最強な戦艦だったらしいです」
「460mm?そんなまさか、そんなに大きな砲を撃ったら壊れちゃうんじゃないですか?それに周りの被害はすごいことになりますね」
ガブは疑いながらジト目で見てきた。…我々の業界ではご褒美です!
「ええ確かに近くに居ただけで人が吹き飛んだ例もありますが、スキル効果で周りに爆風がいかないようになっていますので…大丈夫だ、問題ない」
「まあ、見てみないと分からないでしょうから、一回撃ってみます。おっ、獲物はっけ〜ん森狼です。望遠鏡渡しておきますね。木の上から見ててください。目標300m先森狼、主砲展開!」私の前に3基9問の主砲たちが現れた。よし通常威力でいくか、インパクトって大事だよね。けど9門前も撃つと地形がめんどくさくなるから1基だけでいいかな
「主砲装填完了、照準完了。それでは…主砲…ってー!!」ドゴンゥゥン!!「きゃあ!?」おふ、kawaii……結果は直撃弾1発に至近弾1発。まあ精度に関しては私の技量だし仕方ないか。森狼の方は跡形もなく消し飛んでます。ハァ…快感!
「うう、ビックリしました。結果は……ねぇなんで大きな穴が空いているの?どういうことかしら説明して頂戴!」
「はい!通常威力で撃った場合には大体の物が吹き飛びます。元々装甲…つまりは鉄板を貫通出来ないと意味がなかったので、そのぐらいの威力が出でもおかしくないです。威力は上げることも下げることも出来ますが見ますか?」怒った美人っていいよね。
「威力を下げて下さい!全くこの辺から動物が居なくなったらどうするんですか!?」
「失敗を気にしてはいけません!次行きましょう!」
「少しは気にして下さい!」
怒られちまったぜ…けどkawaii!!
その後はちゃんと普通に威力を下げたよ。けど森狼は下半身がバイバイしちゃった状態になったけど……まあ肉体残っているだけヨシ
索敵に関しては貴女は凄いから受けなくてもいいけどって言われたよ。全く楽勝だぜ!
舞台は打って変わってガブが冒険者の時に偶に使っている借家
「さて次はメイド試験です!私の要望に合う様な紅茶を淹れて下さい。まあこれが出来るのはうちのセバスチャンしか居ないですが。紅茶はこの辺の棚全部ですのでここから探し選んでください。それとこれが出来なくてもいきなり不採用とはならないから安心してね。逆はあるけどね」
そう言いながら棚まで案内してくれた。棚は10mぐらいの長さでかなり大きい
「はい!どんなのが好みですか?」
「私は渋めの物で香りがいいものを出して下さい」
ほう…じゃあこれだね
--------10分後--------
「なっ!?完璧すぎる……ちゃんとチョイスも合っているし、何より茶葉の旨味がかなり残っている。はっきり言って今までで一番美味しいです」
「渋くて香りがいいのはダンティス産の茶葉が一番美味しいですから。それに淹れ方は少し工夫するだけで美味しくなるんですよ」
この世界には美味しく淹れるコツがあまりなかった。紅茶は出来るだけ高い温度で淹れるだけで、結構味が変わる。ポットを暖めておくだけでもかなり違うからね。
「それで合格なんですか?」
「そうね、合格よ。これからよろしくねフルール」
「はい、よろしくお願いします。お嬢様」
「本当に呑み込みが早いのね…」
『コンコン』おっ?誰か来た?ここを知っているってことはガブ貴族の姿の知り合いか?
「すみませ〜ん、お嬢様お着替え持ってきました…あら?この子が今日試験を受ける人ですか?」
「ええ、お疲れ様『アメリア』貴女の後輩になるフルールよ。」
「…ふむ、ちょっとこっち来てくれない?お姉さんとイイコトしない?」
ッ!こいつまさか同族か!?待ておちけつ。私にはお嬢様が居る。それなのに浮気って良くないよね(浮気でもなんでもありません)
「いえ、私にはお嬢様がいますのでお断りします。今回はご縁が無かったという事で」
「ちょっと何言ってんのよ!?全くもう」
「そんな事は置いといて〜お嬢様新作の服ができたので来ていただきたいんですが?」
あっ置いとくんだ。それより新作の服!?どんなんだろ(注フルールも置いといてます)
「じゃじゃ〜ん、超ミニスカ学生服です!どうですか?」ほう、こいつ分かってんな!
「何ですか!?超ミニスカ学生服ってはしたないにも程があります。フルールも何にか言ってやって下さい!」
「では…ガーターベルトとニーソは有るか?」
超真面目に聞いてみた。欲望には勝てないんじゃあ〜
「勿論、抜かりなくです。」
「貴女とはいい酒が飲めそうだ」
「そっちこそ。My sister」
「ああ姉様」
私たちは同志を見つけ互いに握手をした。こうして一組の義理の姉妹が誕生した。ブラン ガブリエルを着せ替えさせる姉妹が!
「え?」
ブランはいまいち状況が掴めていなかった
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ここではポケモンの上昇を例に出していますが本家1段階上昇で3/2、2段階上昇で4/2です
てかB40ってサメハダーぐらいらしいっす。
あいつB低すぎやろ
B110と言ったらパッと出てくるのはグレイシアぐらいですね
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