第4話 再び恋人
「俺も別れたくなかった」
そう言いながら琴梨を落ち着かせた後、講義に行く気にもなれなかったので二人でゆっくりしながら過ごしてた。
ほとんどぶらぶら歩いただけだったけど、久しぶりにこんな風に琴梨と向き合えた気がする。
「ねぇ、まだちゃんと言ってなかったけど、これで私たちはまた恋人同士?」
「うん。今度は琴梨が別れると言うまでずっと、恋人だよ」
「だったら永遠じゃん」
「永遠だね」
俺はずっと勘違いしていた。
琴梨の気持ちを知った気でいただけで本当のことは何も知らなかった。
今回はたまたま神様がチャンスをくれただけかもしれない。だからこのチャンスは大切にする。
そして一緒に《二人の家》に帰ったんだが—
「あ、荷物はまだ友達の家に置いてるんだったわ」
まぁ良いか。
俺はソファに座って水を飲んだが、いろんなことが起こりすぎたせいか今頃疲れが押し寄せてきた。
すると彼女は普段は飲まないはずのお酒を持ってきて隣に座った。
「お酒飲まないんじゃなかった?」
「今日はなんだか飲みたい気分」
「じゃあドンと飲もうか」
「うん!」
実を言うと俺は初めて酒を飲む。
だからその後の記憶もほとんど覚えてないけど、彼女が幸せそうに笑ってたのはなんとなく覚えてる。
琴梨視点—
私は今裕太の顔に自分の顔を急接近させている。
「よし、寝た!」
夜這いしようというわけではないが、似たものだ。
完全に裕太を自分の恋人にする第一歩、ズバリ、既成事実!
これさえ作ってしまえば責任感が強い裕太ならもっと私を大事にしてくれるだろう。ちょっと卑怯だけど。
だけどやっぱり初めてはお互いの同意があって幸せにしたいのでシたフリをしよう。だから本当にするわけではない。
お酒を買って裕太を酔い潰したのもこのためだ。
グヘヘ⋯…これで裕太は私の、おっといけないよだれが。
どうも作者のタヤヒシです。
いやまさかこんなにフォロワーが増えるとは思わなかった。
でも他の作品を更新するので結構いっぱいでなかなか更新できませんでした。
本当は3話で完結してもいいかなって思ってたけど読者に甘い私は「続きを書いて欲しい」とコメント欄にあったから書きました。
うん、自分えらいえらい。
この作品、更新は遅いかもしれませんが多分していきます。
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