川上合戦 龍造寺隆信と神代勝利の激闘

浜村筆心(ヒゲ園児)

主要登場人物紹介&用語解説

主要登場人物


〇龍造寺一族


龍造寺りゅうぞうじ隆信たかのぶ

主人公。佐嘉郡の国衆、龍造寺家の惣領。

僧侶であったが、二十歳の時、家臣達の推薦を受け惣領に就任する。一族間で起きた御家騒動により、一時没落するも再興。佐嘉城を拠点に勢力再拡大を狙う。

体格は大柄。性格は豪気だが、細かい目配りも出来る。謀略と奇襲を得意とする。


龍造寺長信(旧名家信)

隆信の九つ下の弟、周家次男(※1)

隆信の相談相手、ブレーキ役。

性格は、人当たりよく温和。そのため、隆信の奇をてらった行動に振り回される事も。



〇龍造寺家臣


小河おがわ信安(旧名武純)

隆信の惣領就任以前から、龍造寺家の宿老を務めるベテラン。

忠義心強く、武勇は家中随一と評される一方で、直情的であり、周囲が驚く様な行動に及び、困惑させる事も。


福地信重

龍造寺宿老の一人。御家騒動にて、隆信が筑後へ落ち延びる際にも同行している。

川上合戦では二陣を担当している。


納富のうとみ信景

道周の子。龍造寺宿老の一人。隆信の惣領就任の頃から最晩年まで仕え、政事、軍事問わず龍造寺家の勢力拡大に貢献した武将。



〇神代一族


神代くましろ勝利かつとし

山内さんないを治める盟主。現地の豪族の支持を受け、その座に就く。

東肥前に鳴り響くほどの剣の腕前を持つ。人徳の大将であり、彼の下で結束した神代勢は、幾度となくその強さを、龍造寺に見せつける事になる。


神代長良ながよし

勝利の嫡男。父に比べてやや穏やかな性格。

川上合戦では一軍を率い、龍造寺隆信本隊とぶつかる事になる。



〇神代家臣


江原石見守いわみのかみ

神代勝利の腹心。

もとは勝利の同僚であったが、勝利の山内盟主就任時から、家臣として仕える。

勝利程では無いものの、優れた剣術の腕前を持つ。川上合戦では先陣を務め、龍造寺本陣へと迫る。


馬場四郎左衛門

勝利の近習。

龍造寺との戦乱の中、孤児であった所を勝利に拾われる。そのため勝利に対する忠義心強く、彼の苦境を救おうと奮闘する。



〇肥前国衆、大名


少弐しょうに冬尚ふゆひさ

大宰大弐の位を持つ、名門少弐家の当主。東肥前に勢力を広げる。

龍造寺家を傘下に収めていたが、その威勢を恐れ、粛清を決行。

結果反攻を喰らい、以後、江上氏や神代氏など周辺国衆と手を結び、隆信と戦う。


小田政光

佐嘉の東隣、神埼郡蓮池を本拠とする国衆、小田家の当主。

隆信の佐嘉追放と、その再起の前に立ちはだかったものの、討伐を受けて敗北。

従属を余儀なくされている。


江上武種

神埼郡を中心に勢力を張る国衆、江上家の当主。

少弐家膝元の国衆であり、筆頭家老として仕える。



〇肥前以外の国衆、大名


大友義鎮(義鎮→宗麟)

豊後府内を本拠とする名家、大友家の当主。

父義鑑が二階崩れの変で横死したのを受け、当主となり、有能な家臣達の助力のもと、家の最盛期を築く。






用語解説



国衆

南北朝、室町期以降、大名の下にいた在地領主のこと。国人とも。

一郡程度の勢力を持つとされるが、勢力範囲は戦乱などにより拡大縮小するので、実際、一群程度なくても、ここでは国衆と表記する事がある。


山内さんない

東肥前三郡──神埼郡、佐嘉郡、小城おぎ郡の北部にまたがる、広大な山岳地帯。

耕作面積に乏しく、人口も少ないが、近隣平野部とは違う独自の文化を持つ。

戦国時代において、二十六の豪族が点在していたが、勝利の盟主就任により一つにまとまる。



※1 長信については次男説と三男説があるが、当作品においては次男の設定

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