Vtuber始めたら男なのに美少女アバターでした...

燕の子安貝

第1話 3期生募集中

「うーん...どうしようかな...」

僕、氷川 奏(ひかわ かなで)は、一人暮らしの生活費に悩んでいた。

「高校2年でも働けるところなんてないしなぁ...」

やっぱり高校生でも働ける職場なんてないよね...かれこれ2,3週間は放課後に

街を彷徨ってるよ...

「やっぱり高校生じゃ働くなんて無理なのかなぁ...」

あれ、あそこだけ変な人だかりがあるな...なんだろ?

「ねぇねぇこれ見てー!!」

「え!?Free Lifeが3期生募集してる!」

Free Lifeとは最近一気に大企業に上り詰めたVtuberの事務所で、今は1期生と2期生

特別枠の副社長で運営してる。そんな中の3期生募集だからこんなに人だかりが

あったんだね。

「高校生も大歓迎、Vtuberに年齢なんて関係ない...か」

よし、一か八か応募しよう!!やっぱりこんな機会滅多に無いし、推しに会えるかも

しれないもん!!


—後日― 面接会場

「氷川 奏さんでよろしいですか?」

「はい」

「すいませんが、面接を始める前に一つ聞いてもよろしいですか?」

「はい、何でしょうか?」

なんだろう僕なんかやらかしちゃったかな?

「あなた、女の子ですよね?」

「...え?」

いやいやいやいやどういうこと?

「性別の欄では男と記入されていますけれど、書類の写真と今あなたの声で確信しました。」

え?え?え?

「性別を偽ってはいけませんよ?」

はぁぁぁぁぁぁ!?

「いや!僕男ですよ!?」

「流石にそれは無理がありますよ?その高い声に容姿...どこをどう見ても可愛らしい女の子じゃないですか。」

「本当に男なんです!!信じてください!!」

「そこまで言うということはなにか男でないといけない理由があるんですか?」

「男だから男にこだわってるんですよぉ!!」

「!!なるほど...やっとあなたが言いたいことがわかりました。」

良かった!!やっとわかってもらえたんだ!!

「男...なんですよね?」

「はい!」

「つまりは男の娘と...なるほど、すいませんでした。確かに男ですね。

わかりました。それでは面接を始めましょう。」

何か勘違いされてる気がするけど...まぁいいか!!誤解も解けたし!!

—30分後―

「おつかれさまでした、これにて面接を終了します。結果は後日宅配便にて郵送します。」

「わかりました、では失礼しました。」

やっと終わったー!!面接自体は短めだったけれどその前が長かったね!!

今日はもう疲れたし...コンビニのお弁当でいいか!!

「結果、楽しみだなぁ」

そんなことを思いながら、僕は帰路に就いたのだった。





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