第28話 ナゾウは進化しました
それからが大変だった。騒ぐセダンさんを納得させる為にマロに頼んで本来の姿に戻ってもらったりしてと大変だった。そして、セダンさんから出てきた言葉が、
「ズルい、ズルいぞ、ナゾウくん」
だった。えっと、何がズルいんですか?
「僕なんか一人で頑張ってダンジョンに入ってレベルアップして、ユリアと夫婦になって、他人よりもレベルが高いからそれなりに偉そうな態度でいられたのに、もう君たちが僕よりも高レベルになったから、マウントを取れないじゃないか!!」
知るかーっ!! そんな個人的な事情は俺達には関係ないからね。俺は呆れながらもセダンさんに言った。
「俺達がいた世界では年功序列と言って、年上の方の経験を尊重する習慣がありました。だから、俺達よりも年上のセダンさんは存分にマウントを取って下さい……」
半ばヤケクソで言った言葉に深い考察をするセダンさんがいた。
「ほう、それは素晴らしい考え方だね。経験を尊重するのか。そうだね、僕はみんなよりも長く生きているから、みんなが経験してない事も確かに経験をしている。よし、これからはその経験を活かしてみんなにアドバイスという名のマウントを取るよ!」
前半は良かったけど、最終が悪いって……
俺以外もみんな呆れた顔をしているよ、セダンさん。まあ、そんな感じで話合いは進み(進まず)、それぞれの部屋に戻って今日は休む事になった。
アカネちゃんは取り敢えず俺とミナと同じ部屋になった。ベッドは三つあるからね。今日はミナも大人しく自分のベッドで寝てくれるだろう。
自分の部屋に戻る際にアランからコソッと、
「ナゾウ、ア、アカネに手をだすなよ!」
と言われたので額にチョップをかましておいた。出すかー、人を何だと思ってるんだ。
部屋に戻った俺は自分の能力を確認した。職能からじっくりと見ていく。
【職能
丁稚→奉公人→番頭→大番頭→
丁稚から叩き上げで上がった
(やったね! 遂にここまでたどり着きましたか! 最終職能まであと少しです。最終職能になった貴方は天下無敵の状態になるでしょう!!)
うん、この説明で何を分かれと言うのか…… 最終職能は?マークだし。ま、まあ強くなったのは間違いないから良しとしておこう。次は補助技能を見てみよう。
【暗算極み】
あらゆる計算を瞬時に行う。番頭、大番頭が
【
お金にまつわる勘が非常に鋭い。発動すれば金銭に関わる事について、己が損をしない方向を指し示す
おお! 暗算極みって何かやっぱり凄いな。普通の計算だけだと思ったらそれ以外の計算(数値に関係ない)まで出来るなんて。コレは便利そうだな。
しかし、
まあ、次はいよいよ技能だな。何か増えてるしな。楽しみだ。
【
レベルが40を超えたので、上位技能【
うん、
【豪健】
自身と任意の相手をあらゆる障害から護る。強健の最高位互換で、あらゆる障害から身を
【剛堅】
自身と任意の相手の防御を5倍にする。持続時間は任意で設定可能。(戦闘終了後五分〜一時間の間)但し、戦闘前は指定出来ない。
【剛性】
自身と任意の相手の武防具を強化する。折れず、曲がらず、欠けない。一度掛けたらずっと持続する優れ物の技能。また、刃物系の切れ味も増す。
【豪商】
凄い
【豪農】
凄い農家。農業に関するありとあらゆる知識を持ち、それを実践出来る技能。素材があれば知っている農機具を創る事も可能である。
【豪邸】
凄い家。二つの
えっと、最後の三つの技能が俺には異常事態だと思えるんだけど…… うん、俺ってかなり強くなったよね。俺ツエーって言っても言いですかね?
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