第2話 始まり始まり

「おい悠介なんだよこれ、どういう事だよ!?」


僕は慌ててメッセージアプリの通話をタップし、幼なじみの悠介に電話をかけた


「え、誕生日のプレゼントだけど?高かったからなぁ、、

先月から頑張った俺マジで幼なじみ思いだねぇ」


さらっと悠介はプレゼントと言うけれど、これは余りに高価過ぎる


詳しくは分からないけれど、初期型でも未だに何十万とするらしい


箱には最新モデルの文字


ネットニュースでちらっ見かけた


100万単位のものだと


悠介は18を迎えた日からホストをやっている


1つの夢だと言っていて、その為に大学に受かるだけの学力を高校2年が終わる頃に身につけ、夢であるホストへとなり、志望校も受かり学生ホストをこなしている


おまけに始めて数ヶ月からずっとNo1という、天から幾つも与えられたやつ


そして、幼なじみ思いのこの爆発ぶり


嬉しいんだけど、いや、その送ってくれたものがものなわけで



「高価過ぎるだろまず。」

何よりつっこむところをつっこんだ


「プレゼントは気持ちだろ?その気持ちの問題が、たまたま額がこうだった、それだけだろ?」


しかし、相手は幼なじみであると同時に現役のNo1ホスト様

見事な返しっぷりである


「いくら何でもさぁ。。」


二の句をつげずにいる僕


「桜さぁ、昔から後ろ向きに捉えちゃって色んな事逃しっぱなしだろ。今だってよ、どうせぼっちの学生だーみたいな感じじゃねえか。これを機に、生身の人間相手の仮想練習して、来年にはうちの店来いよ。球技出来るのに団体は向かないって辞めたり、女子苦手っつって告白される前に空気とかつくっちゃったりさ、もうやめにして前向け前」


言うだけ言って、ヘアメイクと同伴と言って切られてしまった


当たりである、ほぼ全て


中学3年の時、2年付き合った彼女と嫌な別れ方をして、小学生から部活動に入っていたサッカーも、最後の大会、漫画のような展開で延長の同点からPKになり、1点負けでラストキッカーになった僕は、外してしまい敗戦。

それからサッカーを辞めた

人からのプレッシャーに弱かった事を痛感した


そして何も解決せずに高校生活を終えて、今に至る


違う高校に行った悠介は、度々気にかけてくれお節介をやいてくれたが僕は変わらなかった、変われなかった


「変わる、、ってもなぁ。」

どうしたものかとため息をついた


僕は立川桜(たちかわさくら)


世間を風靡しているAIドールを手にした19歳


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