第17話 「食人症(カニバリズム)」
依頼人の所へ向かう間に、樹から簡単に仕事の内容を聞いてく。
「今回の依頼主は50代男性、
『その食材はゲテモノ系か、それとも人間が出てくるのかだね』
「お
人間ねぇ。ってことは解体をしてほしいってことか、または
あからさまに面倒くさいって表情が全面に出たらしく、樹は苦笑しながらこちらに手を伸ばす。
「唇噛むと傷つくぞ」
前を向いたまま優しげにそう呟く。
ムズムズするのでグイっと手を押し返しとく。樹はなぜかこうして私によく触れてくるのだ。
「参加する人数は6人。
『おおまかなことしか教えてもらえないってことは、その場で臨機応変に対応しろってことだね』
高速道路などを使用しつつ2時間ほどの移動時間の間に、緊急時など
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辺りが薄暗くなった頃に目的地の別荘に到着。
立派な外観は
別荘の入り口付近に車を止め、各自の荷物を持ち下車。
『誰もいないけど、これどうすんの』
「ノッカー叩くと出て来るだろ」
ゴッゴッゴッと、いかついドアノッカーを鳴らして一歩下がり待つ。
少し待てばガチャリとドアが開き
「本日はお越しいただきありがとうございます。当主様の元へご案内致しますので、どうぞこちらへ」
顔の上半分を隠すドミノマスクを付けた男性は、口元に笑みを浮かべゆったりとした動きで先を歩き先導していく。
ちらりとお互い目線を合わせてから、自分達もそれに続き足を進めた。
コツコツと歩き一番奥の部屋の前へ辿り着き、ノック後ドアが開いて中へ促され入室。
二人横に並び樹が先に口を開く。
「お初にお目にかかります、本日依頼を受け参りました、
『ご紹介を受けました篝火と申します、本日は未熟とは思いますが宜しくお願いします』
部屋の中心にある中華店にある丸テーブル、ラウンドテーブルだっただろうか?に座る6人。
周りに控える
自己紹介が終わると代表であろう男が立ち上がり、上機嫌で話し始める。
「ようこそおいで下さいました!本日は晩餐会の食材をこの場で
パンパンと手を叩くと別のドアが開き、調理器具が乗った台が運び込まれ数人のコックが揃う。そしてやっぱり仮面は付けてるのね。
ボーっと観察してると車輪の音が近づいてきて、ストレッチャーが4台入ってきた。上に乗せられてるのは全員女性のようだ。この人らが今回の食材だろう。
今まで静かだった他の5人が、食材を目にした瞬間に期待の声があがる。
台の上の人らはすすり泣く者や命乞いをする者様々。
「本日用意いたしました食材は20代の女性が2人、華の女子高校生が2人ご用意させていただきました」
全裸で台の上に拘束された女性達は目隠しもされずにいるため目が合う。やりずらい。
私と樹は2人ずつ担当で捌けばいいようだ。
「では皆様、まずは20代の女性からいきましょう」
その言葉を聞き思う。え?着替え無し手袋無しのこのままやれと?
チラッと樹を見れば、諦めろと目が言っているのを見て絶望。
帰りは車だが自分達の身もアウトだ。シャワーくらいは借りれることを願う。
幸いのもバラすための道具は豊富に揃えられてるので良しとしようか。
2人が食材の横に立つ。待ってましたと言わんばかりに注文を言いつけられる。
「では、まずは主催の私から。いろいろ迷うがここは大胆に乳房をお願いしよう」
その言葉に、もう一人の男性も手を挙げた。
ギャァァアア゛ーーー!!!
樹がそちらを担当するようなので、私は他の人のリクエストの唇と乳頭を切り取る。
い"だいっ!やめでぇぇ!!
切り離したモノは隣で待機してる人の持ってる皿に乗せて託す。
その後も、頬肉、臀部、内腿肉から始まっていき、舌に眼球を黙々と切り出す。
悲鳴に
「キミ、次は肉詰めを頼むよ」
『はい』
狂ったように叫ぶ声を聞き流しながら手早く、でも殺さぬように腹を割き腸を引きずり出す。
あ"あ"あ"っっっ!!!
バケツに水を用意してもらい腸をキレイに洗い流し、残ってた乳房をミンチにして腸詰めにし後の調理を任せる。
『この食材はもう少しで脈が止まると思うのですが、最後はどこを取りましょう』
樹の方も次が最後になりそうだ。
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