プール

ゆっくりと泳ぐバタフライ

深く潜っていくのが好き

深く深く潜っていくのが好き

競泳なら完全に潜るのはだめだなんて

そんなの私にはどうでもいい

喧騒と静寂の世界の繰り返し

現実と夢の繰り返し

悲しみだらけの現実と

静かな青い別世界

低く微かな音の中を

漂い沈んでいく私

首元から入った空気の泡が

胸の谷間で遊んでいる

ここがCならここがA

くすぐったいよ

そういう私を笑っていた

あの時のあなたの指使い

もっと潜っていたいのに

次第に浮き上がっていく心と体

私は現実に戻されていく

あなたのいない世界に戻されていく

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る