やさしい薬

ブリ

やさしい薬


布団をめくればあなたが居て

おはよう、いい朝だ

なんて嘘をつく

僕はカチンと頭に来て

頭をポカンと叩いてしまう


靴を履いたら君が来て

左右が逆だ

なんて意地悪を言う

僕は何度も蹴り飛ばして

もう来るなと扉をしめる


暗くて四角い箱の中で

このまま、冷たくなれたなら

僕は幸せだとうっとりしていたら

お前は泣いて背中をさすった


やさしい薬は腹の底

やさしい薬は瞼の奥で光り続ける


その手を取れば楽になれるだろうか

天に頼めば、哀れだと思ってくれるだろうか


あなたが

君が


僕にそれを教えて下さい

僕が産まれた日の様に

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