異世界でスローライフを満喫していたら、いつの間にか世界最強の竜になっていた。

あずま悠紀

第1話



「俺はごく普通の男子高校生だったはずなのに気が付いたら異世界にいて、しかもドラゴンになっていた。

ドラゴンになったからといって特にすることもなく暇を持て余していたところ、俺が寝ていた洞窟にやってきた人間の少女・アリサと出会う。

この出会いをきっかけにして、俺は彼女とともに異世界で生きていくことを決意するのであった。」


キャッチコピー:「ドラゴンは最強の種族だ! でもその強さゆえに孤独だ……。そんなドラゴンさんに朗報です。なんと今なら、最強の力を持った竜族に転生できちゃいます!」


本文:

「ようこそお越しくださいました。私はあなた様の担当となります女神・アイシアと申します。これからよろしくお願いしますね?」

「うーん。よくわからんなぁ~」

『え?ご不満でしょうか?』

どうやら神様の声が直接聞こえてくるらしいけど。いやそうじゃなくてさ!! なんか普通すぎないか?もっとこう特別なものが用意されてると思ってたんだけど。例えばステータス画面を開いてみるとかさ!そっちの方が分かりやすいじゃん!っていうかね!?俺が聞きたいことはそういうことじゃないんだよ!!!だっておかしいじゃないか?死んだって言われて目を開けた瞬間こんな光景が広がっているなんてありえないよ絶対!?これはあれなのかな!?俗に言うテンプレとかいうヤツでよくあるアレなのか!? 【スキル】

「あ!出た!!!」

------スキル説明欄(以下略)------

という感じのものだよきっと!これで大体のことが解決するはずだぜひゃっほぉぉおおおおおおい!!! 早速見ていこっと。どんなもんがあるんだろ。ワクテカしながら開いてみた俺の目に飛び込んできた文字を見て俺は思わず絶句してしまった。そこにはたった二行しか書いてなかったのだ―--

(省略されています)

「なんだそりゃあああああ!!!!!」

思わず絶叫してしまうほどのショボさに涙目になってしまうほどだった。一体どういう事だろう。ここは神の領域であって俺が元いた世界の理の外にあるという事だろうか?つまりそれはこの世の法則すらも超越しているという事に違いあるまい!そしてそれならばなぜ俺にはスキルがないのか。まさかと思うけど俺にもチート能力が備わっていたりしちゃったりして?そんな風に思ったりしたけれど残念ながら違ったようだ。ただその代わりにステータスらしきものがあることを発見したのだ。

------

「うわっ何コレ?めちゃくちゃカッコ悪いんだけど。名前とか年齢だけって酷すぎるだろマジでふざけるんじゃねぇよおお!!!!!!」

自分の情けない姿を見ているだけで悲しくなってきた。もうダメだ。立ち直れないかもしれない。しかしそこでようやく俺の意識は現実に引き戻されるのであった―-

----ピコンッ♪"職業:魔王に転職しました。レベル1→399になりました。また、称号を獲得しました。""新しい人生を楽しむための権利を授けましょう""新たな世界を堪能する事を許可するために特別措置を行いました"------

"魔王"として生まれ変わった俺の前に立ち塞がり続ける巨大な壁の正体とは一体何だったの

「あのクソ勇者め!!!覚えとけぇ!!」

-----キリトリ線----

ここから先はほとんど会話シーンになると思われます!笑 ただ文章量が多くなっておりページを分けたので読みにくいかもしれません!!すみませんでした!!m()mペコリーヌ☆♡ ---ピコンッピコンピッピンポンポーーン♪- 《条件達成のための称号を獲得ました》 【獲得者】

1st

〈主人公〉/佐藤真樹 Lost: 0 / 369人

***

◆固有魔法(全属性使用可能&状態異常無効化、回復可能、アイテム生成等が可能)

→ユニークジョブ『英雄王』に派生しています <new> *『創造する程度の能力』(創造之神アテ

「ふぁーぁ眠いー」と独り言を言う僕がいる場所はいつも通りの高校だ。まぁー普通の高校生だと思うけどねー今日は始業式なのだ!僕は新任教師で生徒会長に呼び出されてしまったから今急いで学校に向かっています!名前は黒石裕一といいます年齢は20歳で独身です! とこんな自己紹介はいいか!早く職員室に行かないとーと思い走る。すると前から同じクラスの同級生で生徒会に所属している桜沢咲良が来たのである。彼女は美人なのでモテるが恋愛に興味はないらしい。と話をしていて急に止まれと言われたらどうしますかと言うと、「止まるしかないよね?」と言われてそのまま走り続けたら転んでしまった

「いてーーなにすんだよ!お前のせいで転んじまっただろ!」と言ったらなぜか抱きついてきてこう言った。

といきなりキスをしてきそうだったので逃げようとした瞬間周りから爆発音みたいな音が聞こえたのである。これはまずいと思って逃げるが何故かついてくるし! しかも足速いよー

「はぁーやっと着いた」そう思いながら校内に入るとそこにはなんとも不思議な光景があった! まるで漫画のようなことが目の前に起きていた! そしてその日世界が終わったのであった!

「え!ちょっと待て!どうなっているんだ!?俺が夢を見ているのか!?とりあえずみんな無事か確認しないと!」

と言って外に出てみんなの安全を確認したあと家に帰ろうとする

「ん?家に入れないぞ?どうしてだ?あ!そう言えば俺の部屋には異世界召喚の漫画やラノベが大量にある!ってことはここが異空間になってんなーじゃ!試すか?」そう言い扉を開けようとしたが開くことはなかった そう!俺以外入れないのだ。じゃ俺は?と思ったら俺の能力について思い出した!それは俺はスキルを使えるのである!例えば「クリエイトルーム!」といったら自分だけの小さな部屋を作ることが可能になる!早速使ってみることにした!

「さてどんなものが作れるかな! あれ! 何もないぞ! もっかい言うぞ!

「あ!あったわ! やったー!」と言い俺はあるものを作り始める。それができたので早速飲んでみる ゴクゴクト

「うまいな! よし次はっとあれ!なんか声が聞こえてきたよ!でも誰の声なのかわからないんだよな〜よしっ!じゃもう一回作って飲みますかね!えいっ!」と作ったのはスキルカードという物を作ってそれを飲む。するとまた聞こえるようになった スキルカード!ステータス画面を開くことができ!自分の好きな能力を獲得できる!ただランダムだから気をつけて!使い方!一回のみ使え効果は5分間無敵! これはなかなかすごいじゃないか!?と思って使った瞬間目の前が真っ暗になったのであった。

「う、、あ、頭痛いな」と頭痛が起き目を覚ますと知らないところに俺は寝ていたがどこだろうかと思っているとドアが開いて中からは女の子が出てきて

「起きたんですね?ここは病院ですよ?私の名前は白崎花蓮といいます。お姉さんで医者やってるんだよろしくね?」

「こちらこそよろしゅうにお願いします!先生!あのー一つ聞きたいことがありまして俺の記憶がないんだけどどういう状況になっているのですか?」

俺は疑問を聞いてみると

「あ!記憶が無いんだったわね?簡単に説明すると君は突然現れて私の患者を助けてくれたのよ。」

なるほど!理解できないところがあるが納得しておこう!それよりもこれからの生活が大変だ!俺もお金を稼ぐ必要もあるしこれからどうしようかなと考えていた

「あのすいません!質問いいでしょうか!?これから生活するのに仕事とかもしていかないとダメじゃないでしょうか!?それに服など必要なものもあるのでどうにかならないでしょうか!?」

「うん!それについては考えあるから大丈夫!それに関しては後々わかることあると思うからもう少しゆっくりしていきなさい!私は忙しいんだからまた明日来る!それとあなた名前は?」

俺の名前が分からない?俺も忘れている?なぜだ?まぁ仕方ないか?

「あっはい名前わかりません」

「そう、わかったまた明日!来ないと退院させることができないかもしれないのよ!覚えておくこと!あと明日までにあなたのことを全部教えてくれるかしら?そうしたほうが今後のことについても決めやすくなるだろうから、では! また!失礼するわ」

そう言って出て行った!そしてそれから数日が経ってやっと検査も終わり結果が出た!

「よかったーなんとかなって、ほんとうに感謝ですありがとうございました。

ところでここは?どこに行けば会えるのでしょう?そして俺がこの世界に来る前に何をしていたか?がわかれば最高なのですが

「それは残念ながら無理なんだ! 俺にできるのはここでできることだけだから!あと少し説明させてもらっていいだろうか? まず君はこの世界に転生してきた、だがこの世界で君はまだ生きてはいるのだが肉体だけ存在している状態で生きているだけであって死んでいないだけなんだよ。」

(どういう意味なのかよく分かんないがつまり幽霊みたいもの?)と考えてたら続けて喋り始めた。

「そうなるとこのまま生きていても魂が完全に抜けてしまい消滅してしまう可能性が高いんだ、そこで俺からの頼み事がある聞いてくれるかな?もし良かったらの話だけど?聞くだけは無料だし話してくれない?」

(まじか!これ結構チャンスじゃん!!なら聞かないわけがないだろー!!!)と内心で喜びまくっていると相手側から言われた言葉とはなんとも衝撃的だったのであった

「それで頼み事って何かって言うとその体にもうひとつ体を俺がつくろうと考えているんだけどどうかね!それを受け入れてもらえば今より長く存在していけれるはずだよ?どう?やる価値あると思うけど?」

(確かに今の俺にはメリットしかなくデメリットなんて存在しないだろうが果たして良いのか?俺的にはありがた過ぎるけど)

そして考えた末!答えは決まった

「やります!!ぜひ受け入れさせてください!!!!」と大きな声で言ったら相手の顔は見えないけれど喜んでくれたようだ。

「本当に感謝するよ!俺の体は人間ではないし魔物に近い形をしているけどまぁ気にしないで!そして最後に能力を付与しようとと思うんだけれどどうだろう!?その力を使いこなせさえすればなんでもできるし君の望むままにすることができる能力だよ!これで俺が与える能力の説明を終了とするね!あ!そしたら俺の名前を言わないといけないのすっかり忘れてたわ! 俺の名は創造主! アテだ!これから長い付き合いになるから覚えておいてくれ!」と言われ「はい!!わかりましだ!」と答えたのであった そしてここから新しい物語がはじまるのである。

---キリトリ線---

ここから先は会話シーンになると思います!笑 ただ文章量が多くなっておりページを分けたので読みにくいかもしれません!!すみませんでした!!m()mペコリーヌ☆♡ 俺は異世界にやって来た!そして目の前にいる創造主に体を用意してもらいました。今は創造主に名前を教えてもらった。俺はこれから佐藤真樹と名乗ることになる。そして俺は自分の部屋に転移された!そこにはたくさんのラノベやアニメなどのグッズがあった! そして

「よし決めたー!まず俺の部屋を快適にするため能力を使うか! クリエイトルーム!!」と俺が言うと目の前に小さな白い空間が出現した。まず最初に冷蔵庫とテレビを作ることに成功した。次にトイレとお風呂を完備することに成功する。

そして部屋の大きさを変えるために能力を使った瞬間。目で認識することができないほどの速さで一瞬で部屋が変わったのだ。俺はびっくりしていると部屋の外に気配を感じて外を見てみると。桜沢がいた。俺は急いで部屋に戻りドアを開けた 桜沢はビックリしていた 桜沢はいきなり俺のことを睨みつけてきてこう言い放った

「あなたは何を考えてあんな危ないことをしたの!? あなたが死んだら私たちどう責任取るつもりだったっていうの?ふざけんじゃねぇわよ!あんたの代わりはこの世で一人しかできないのよ! それを自覚していないんでしょうけど!でも!助けられたことに関してのお礼を言うわ ありがと」

「別に大したことないよー そんなの当たり前のことじゃないか」

「ふーん。そういう風に言う訳ーじゃあなんで私の命を狙った犯人を殺したりしたのよー!」

「はぁー あのさーお前さっきまでなんにも知らなかったはずなのにどうして知っているの? それにさー お前って俺が異世界に行けると知ってて俺を殺そうとして来たんだろー」

「それはなんのことやらいしだいに分からんしぃ〜」

明らかに動揺が見えた

「嘘下手か!お前が犯人だと言うのにはちゃんとした理由がある。

まず、俺を殺すのにわざわざ爆弾を使ってくるってどう思う?」

「ん〜普通だと思うけど?」

俺はその回答を予測していたがあえて聞いたのにはある目的があった

「へぇー俺を異世界で殺す気だったのか? 俺を異空間に入れて殺したら証拠を隠滅できたのにしなかっただな? その理由を考えた時にある可能性を思い浮かぶ。それはー異次元を行き来できなければ異空間を作ることはできないこと。異空門という魔法を使えば異空間を作ることが可能になるのを知ってて使ったのではないかと考える。なぜならば異界から異人を呼び出す際にも必要になるのがこの術式であり、この魔法の使い方を知らない人が偶然作れるものではないのでそう推理ができるからだ さらにこの世界に召喚される前にあの男は爆発に巻き込まれ死んだというのにもかかわらずなぜ生きているかを推測することもできるがあの爆破が起きた場所はかなり離れた場所で爆風の影響もなく近くにあった建物も壊れていない。しかし周りにいた人たちは全員爆死したにも関わらずあの男が生き残れた理由は二つしかないと思う。一つはその男だけが特別な体質で生きていたという場合である もう一つは誰かがあの男の傷口を直していたというのが考えられるのでは?」と聞くと。

彼女は何も答えなかった。だが俺の予想が正しければ あの人は、俺が異世界に行く前。つまりは俺のクラスメイトで俺が死ぬことを願っていたということになる。だがなぜかわからないが、俺を助けることにした。だから俺があそこにいるのも想定外でしかも殺せないと分かったら諦めて帰っていったのかもしれない 俺の能力は簡単に言えばチートだから

「なるほどね。だから俺を助けてくれたのかもしれないね。

俺のことはいいとして君に聞きたいことがあるんだ!俺をあの世界に行かせたのは誰なのか分かるか?それと俺があの世界に来た時に俺が使っていたスマホを持っていたか覚えているか教えてほしい。」とお願いしてみた すると彼女は泣き出してしまった 俺は彼女の背中をさすった

「ごめんなさい。私あなたの記憶を奪ってしまい、そして私があなたの記憶も消しました。私だって記憶がないのです、あの日私の家に不審者が来てあなたの記憶を奪い取ったんです。

私の名前は水川雫と言います。私の目的は、あなたの記憶を奪うこと。

そしてあなたの記憶を返してほしいのならあなたの能力を使い世界を救うといいと謎の人物に言われたためです。なので私はあなたのことを助けたかったからこそ行動に移しました でも結果的にあなたは助かり私は捕まってしまったので私は殺されると思っていたところ記憶を奪った張本人が来たんです。そして記憶は返してくれると言ってくれたからこそ信用しただけです。」

(ん?それおかしくないか?そもそも俺のスキルを知っていたということは俺の情報を全て把握している可能性が高いな、俺の能力をコピーしたという可能性も無きにしも非ずってとこか?いや!待て!もしかしてあの人が言ってきたことが本当だったのかもしれない)と思い 聞いてみることにしました

「ちょっとまって、君が言っている事が本当の事だったとしてもおかしいんだよ、 君はどうやって俺のことを知ってるの?」

俺は彼女が何か隠してると思って質問してみた すると「すいません、それは話せません。ごめんなさい」

「そうかーまぁそれはいいんだけどさ俺が能力で作り出してる物や、俺が作ろうとしている物の仕組みとか構造について君が知ってるという可能性があるから話を聞きたくても無理そうかな。俺のことについて何か他に思い出せることはない?」と彼女に話しかけると 首を横に振られてしまった。だがここで引き下がってはいられない。そう思い

「えっとーその、例えばどんなのならわかる?あとはどんな情報があれば良いんだ? 君のことについては話してくれないよね?俺の方からも言えないことが多いんだ。

まず俺の名前と年齢は言える。俺の誕生日は4月8日 17歳だ 誕生日が遅いだろ? 家族構成は父母祖父母に妹弟がいるんだが今行方不明になっていて俺は今一人暮らしなんだ」と説明した すると

「はい!それはわかっています! 名前佐藤 真樹 16歳でしょう?」

俺はビックリしたが続けて

「おぉ!そこまで知ってるのか! じゃあさ俺が作ったものの中で何を作ったか言ってくれるか?」

と聞いてみると

「まず冷蔵庫とエアコンですね!他には電子レンジ、パソコン、テレビはありますか?」

「すごいね! よく俺のこと知ってたんだ!ありがとう!そして俺の能力についても知ってるんだろう?まぁ良いけどさ俺の持っている武器については何か知らないかい?」と聞いてみたところ

「はい、その通りで私の力によって作ったので知っているんですよ。私の能力は クリエイトと インテリジェンスという2つの力を使えます。

その力はクリエイトの方は物質を生成することができる能力です。

また物を創造できるのでとても便利で万能な能力なんです! でも使い過ぎるとその反動で体に痛みが生じるのであまり使わない方が良いですよ。ちなみにクリエイトで作った物は消すこともできます!そして もう一つの力が知能を高めることが出来るのと相手の思考を読み取ることが出来ます!」と得意げに説明してくれたので「なに!? じゃあもしこの能力で人を作り出せるとしたら人を作ることは可能ってことになるよ?そんなこともできるなんて本当に凄すぎるぞ! 君の職業って神様になれるレベルじゃないのか? てかさっきの話で気になったんだが。なんで俺のことを調べようと思ったの?俺になんか恨みがあったりする?俺のことでわかったことがあったら教えて欲しい」と聞いた瞬間 桜沢の表情が変わった! それはもう怒りが収まらないような感じで睨まれながら俺に問いかけてきた

「あんたになんで恨まれる筋合いがあんの?」

俺はビビリつつも冷静を装うと

「え?そ、そうなのか。てっきり俺はお前は俺に対してなんらかの強い感情を持っているのではないかと考えてたんだが、、、違うのか? お前さーあの日にさ俺に殺意向けて来たじゃん?」

と言うとものすごく焦りだし顔色が真っ青になりつつ涙目になってきている どう見ても普通の状態ではなくなってしまっている

「わ!わわわ私をどうする気なわけ?あんたの魂胆が見え透いてるよ?私のことどうする気なの? 私はあんたの命を狙ったし、あなたを殺した奴らと手を組んでいた! それにあなたの記憶を奪い取って殺しちゃえば良かったのよ!こんなことする必要がなかったんだ! でもあの人にあなたを助けるように頼まれて仕方なくあんたのことを見捨てた!それだけなの! 私にはあの人に逆らうことは許されない!なんであなたなんでしょ、なんで私があんなことをしたと思っているんでしょう!」と泣き崩れるように言い始めたのであった。

「おい、どういうことだ!? 俺に一体何をした?」と問うが彼女は答える様子はない しかし俺が彼女の腕を掴んだ瞬間「離して!!!」と叫んで振り払ったのだ

「ご、ごめん!ついカッとなってさ、そんなつもりはなかったんだよー許してくれ」と謝ったが無視され そして俺は「なんで俺を殺そうと思ったの?」と聞いてみたが答えてくれなかったのでさらに

「ねぇ教えて!俺は何をすればよかったの?俺さ、あのままだと殺されて死んでただろ?でも俺は君に助けられたことには感謝したい、俺を助けてくれたことに感謝をしたんだ、だけど君は俺を殺そうとしていたんだ。俺はそれがわからない。君が何を考えてるかわからないんだよー!俺を助けてくれたんじゃないの?」

彼女は泣いていた。涙を流していた。

「それはー言えないの」と小さな声で呟く

「はぁ、そうですか。それでは仕方がない。君はどうやったら素直になるのかね。

俺もこれ以上何もできないしさ。まぁ今はそれでもいいだろう。いずれ時が来たらきっと話してくれるはず とりあえずは友達として一緒に過ごそうぜ」と言ったがやはり無反応だ なので部屋を一旦出てご飯を作ってあげた。そしてそれを部屋に持って行き食べさせてあげ、お風呂に入り体を洗ってあげることにした

「えっ?」彼女は戸惑っていたが

「俺がやるから大人しく従ってくれ、命令だからね?」というと渋々受け入れてくれた そして俺達は寝ることにしたのだがベッドが一つしかなかったため俺の体を使って寝かせる事にした するとなぜか俺の腕にしがみつき顔をすり寄せてきている。俺はドキドキしつつも眠気に勝てることができずに意識を失った。そして朝起きると彼女が俺の服

「あの〜これ、なにしてんの?起きてんの?」

「うん、実は、昨日の夜ずっとあなたの匂いを堪能させてもらった。だからこれからは一緒のお布団に入れて欲しい!私はもう我慢できません。」と言ってきたので俺は彼女を連れて俺の住むマンションに帰った。もちろん学校に連絡を入れてだ。俺は彼女が何か悪いことをしないように監視するためにも俺のそばに置いておきたかったからだ。彼女のことは信頼はできないし、いつ記憶を取り戻すかわかったもんではないからである そして次の日俺は彼女の親のところに向かった。理由は俺の記憶を取り戻してもらうことと今後どのように生活していくかを話し合いたいと思っていたためである 俺達が着くとそこにはスーツを着た男が二人立っていた すると中から出てきたのは30代前半の男だった

「すいませーん、ここに水川雫って女の子はいらっしゃいますか?」と聞くと 男は「あっーはい雫は私の娘でございます。しかし雫は今日からしばらく休むと連絡を受けておりまして雫はどこでしょうか? あのー貴方は雫とはどのような関係なのでしょうか?娘とどこかで知り合った方ですか?」

「はい。雫さんは今現在記憶を失っており僕に危害を加える可能性が非常に高いのです、そこで僕は水川雫を預かりました。ですが彼女は記憶を一部取り戻しているのかわかりませんが僕のことを殺めようとしてきたのです、ですので一度話をしていただきたくこうして参りました」と言うと、その人は「記憶を失っているのになぜ私の事を殺めたいと願っているのでしょうか?」と言われたので

「すいませんでした。申し訳ありません、そのことについては後でお話させていただけますか?」とお願いをしてみたところ 彼は納得し「まぁいいでしょう。ところであなた様の名前をお伺いしてもよろしいです でしょうか?」

と聞かれたので

「はい。私の名前は 佐田光輝と申します。高校二年生ですが、事情があり1人暮らしをしております。以後お見知り置きください。それと、娘のことについては、後日ご挨拶をさせていただこうと思っていましたので。どうか宜しく御願い致します」

俺が深く礼をすると共に彼もまた俺に向かって深々と頭をを下げていた

「なるほど。こちらこそどうぞよろしくお願いいたします。さて雫についてなのですが、私はこの子の父で佐藤真樹と申すものです。この度はこの子のことで多大な迷惑をおかけしました。」と言い俺の手を握ったのだ 俺は手を握り返し

「大丈夫ですよ!雫さんについて詳しいお話が聞きたくて来ているんです。まず質問良いですか?」

すると父はうなずき、「なんでも聞いちぇくださーい」と答えたので俺は一番の疑問を投げかけてみる

「あのさーお父さんは、お母さんと妹が行方不明になってどこに居るかわかるの?」と聞いたが 首を振られてしまい。そして続けて「俺の妹についても何か知っていることはない?」と尋ねると、再び

「残念ながらそれは知らないんだ、だが行方不明になってからはもう2年くらいは経つんじゃないかと思う」と言われてしまったので

「そうか、まぁそう簡単にはいかないか。じゃあもう一つ良いかな?これは雫さんの記憶に関してなんだけれど。俺がさ彼女の能力で作り出したもので俺が彼女に渡そうとしたものとかはあるんだよね?でもそれを渡したときのことを覚えていないんだよ。何かわかるかい?」と尋ねてみると

「それは、私の力により作られたものではないという事だ。もし私の力によるものだったらお前のことを思い出すことが可能だと思われるがお前の事は忘れたままだろうな。しかしお前のことについては私は覚えていなかったんだ。私は、ある人からお前のことを救ってくれと頼まれただけでお前の過去や家族構成までは知らんよ」と少し怒り混じりに答えてくれた

「じゃあさ、あの日の夜に何があったんだ?なんで俺は殺されかけていたんだ?なんであの日あんなことをしようとしたんだ?」

と言うと父が

「私にはわからない。あの日に君が家に来ていきなり銃を渡してきて私を殺そうとしたんだ」と教えてくれたので俺は驚いた。

「そ、そうなんですか!?」と驚くが

「でも君を見ているうちに嘘をついていることがわかったのでなにもしなかったけどね」と答えてくれたので

「そういえばあなたが持っていたものは全て回収してあるんですよ、これを見てもらってもいいです?」と言ってみると

「あぁ、そうなのか。なら見せて貰えると嬉しいが構わないか?」と許可が取れた

「ええ!もちろんいいですよ!」と言うと同時にアイテムボックスを開いたのでそこから ナイフ ハンドガン×2丁 アサルトライフル スナイパーライフル×5丁ずつ出して見せた それを見せるなり父は驚愕しており

「こんなの何処にあったんだ?」と聞いてきたので

「ああ、これはですね。俺は、異次元空間を創造することができるのでその中に収納していました」というと父はとても驚いていたが

「まぁ、お前にそんな力が有るんだったらこんな物を持っている必要もなさそうだな」と安心してくれたようだ。ちなみに、この人には桜沢 沙耶華という名前があるらしいが 俺はその名前を聞くまで思い出せず、そして彼女からは

「あの時は悪かった。私は、あんたを殺すためにあんなことしたのよ、本当に許せないわ!」と言われた しかし 俺も彼女を殺したくてそうしたわけでは、なかったので

「そうですか。仕方がないことかもしれませんねーでも今後はあんなことしないって誓え!俺にそんな殺意向けるなっての」と言った すると彼女は、泣き始めてしまった

「わ、わかってる。私が全部悪いの、だからごめんなさい」と泣きついてきた 俺は、泣き止まない彼女を抱きしめつつ頭を抱えて撫で続けた 俺は泣き疲れて眠りこけてしまった彼女と一旦別室に行き寝かせてあげた 俺が部屋に戻ると そこには先ほどのスーツを着た男性の一人がいた 俺は、とりあえず自己紹介を始めた すると、その男性は

「あっ!ご丁寧にどうも! 私は、水川 真一です」

と名乗られたので「どうも」とお辞儀し俺も

「どうも。佐田 光輝と申します。本日はわざわざ時間を作って頂き有難うございます」と俺から話を始めることにした

「まぁ、座ったらいいんじゃない?」

と椅子を勧められたので お言葉に甘えて 座り会話を続けていくが やはりどうしても雫の話が中心になりがちで中々俺自身について聞くことはできなかったが、なんとか聞けるところだけは聞いていくことができた 俺は雫に記憶が戻るようなことをしていないのかを聞いたりもしたが結局

「わからない。私には何も出来ない。君にはすまないことをしたね」としか言わないのでこれ以上の収穫は望めないと判断し 雫が起きるまでの間に真一様からいろいろと質問をしてみた。すると真一様が 俺に 水川の両親の写真を見せてくれ と頼まれたので 俺は自分のアルバムを取り出し

「これが俺の父親の写真なんだけどさ ほれこれ、似てるっしょ?俺に、んで、これが母さん」

「あ〜ほんとそっくりじゃん! な〜んか、君のこと知ってるような気がしてきた。なんか俺の記憶が戻らないかな〜」

と言うと

「ふっ。多分君は私の事をもっと知るべきだ、私は君のことを知っていて当たり前の存在だよ。そして私は君にとって無くてはならない存在だと思う。それに私は、記憶喪失になったこともないし。私の場合は記憶を失ったことがあるのではなく 私の意思で封じているというかなんというかね。私とあなたは出会う運命にあるのかもしれないし。もしさ私と出会った時私はあなたに対して何もしないだろうからさ、あなたは私のことを警戒することは無い。むしろあなたのことを尊敬しちゃうぜ」と言われた 俺は少しドキッとしたがすぐに「はいはい。そりゃどーーもありがとーございますー」と答えた それから雫が起きてからは 彼女の父と話し合いをしたのだが、あまり話すことはなかったが、真様と雫と仲良くしてやってくれと言っていた 俺は、今日は帰る旨を告げて

「はいはい。じゃあまた来てあげて下さいな」と返事をしていた 俺達は、帰り際に真様に言われたことがあった

「なぁ、雫さんに優しくしてやってくれない?あの子って本当は優しい子なのさ。今はちょっと混乱しているみたいだけどきっと元通りになるさ。それと君を殺めようとしたことも謝っていたよ」と言われた

「わかった。それとさー俺の事さ、名前で読んでいいよ?あと、様付けとか無しで普通に接して欲しいな」と俺がお願いすると、

「うん。了解。光輝」と笑顔で言ってくれたので とても可愛く思えた。その日以来雫とは仲の良い友達となった

「おはよう」

といつものように俺の家に泊まっている雫が挨拶してくるので 俺も挨拶し返す 朝ごはんは二人で食べようと 昨日の晩ご飯の時に約束したので今朝は フレンチトーストを作る事にし、雫にはその間に着替えるように頼んだ 俺は料理が苦手だが、それでも雫はおいしい

「光輝はさぁ私がいない間どうしてたの?」

と言われ、俺の方は特にすることも無かったため適当に時間を潰していたと話した 朝食を済ませ、俺は仕事に出掛けたが なぜか雫と一緒に行く事になったのだ 俺は雫を車に乗せて会社に向かった

「ねぇーどこで降りるの?」

と聞かれた

「あぁ、会社の駐車場に着いたから、そこで降ろしてあげる」

と言って俺は、駐車料金を払うために外に出て雫に先に行っていて欲しいと伝え、俺は車を降りた 俺が車のところに戻って

「もう降りてきても良いぞ」

と声をかけると、何故かそこに立っていたのは

「おっはよう♪光輝!」と笑顔で雫が言ってきた

「おう!どうした?なんでこんな所にいるんだ?」

「うーん。私も一応働いているのさ!ほら!さっき、光輝はさ私を置いてさ先に行っちゃうんだもん!」と頬膨らましながら俺の服を引っ張ってくるのである。そんな彼女が愛おしく見えてしまったのだろう、つい頭を撫でてしまっていた 俺は

「すまんな。でもまぁ一緒に行こう。これからは同じ職場なんだし」と俺が答えると 彼女は嬉しそうに

「えへへ。そうだね!よし出発進行ぉ!!」と言いながら腕を組み歩き出した しかし彼女は、何を思ったのだろう。俺の顔をジーッと見てくる。一体なんだと思い

「どうかしたか?」と聞くと

「うぅん。なんでもない。」と答えて黙ってしまったのだった 俺は、そんな彼女の横顔を見つつも「そっか」と一言だけ答えてそのまま目的地に向かって歩いて行った しかし なんと、彼女の通っている高校はうちの隣だった つまり彼女もまたこの高校の卒業生なのだ。

しかし彼女には俺の記憶がないのが事実でしかない

「あっ、あのー雫さんや?俺達ってもしかして同じクラスだった?」

と聞くと 雫に首を横に振られてしまった

「違うよ?私がここにいる理由はさ!えっとね!あ、あなたに会う為ってのが理由」と言ってくれ、さらに俺は恥ずかしさを感じてしまった すると雫が俺に寄りかかってきて

「もーそんな照れないでもいいのに」

と言ってきたので俺は

「別に照れてないし」と言ってごまかそうとした

「そう言えば学校では俺のことはなんて呼んでいるんだ?」と尋ねるとその呼び方を真似されただけだったので、俺もそのあだ名を使うようにしようと思った

「そうそう!今日の夜も家に来るのよね?」と言われ

「う、うん。もちろんだ。明日が土曜だから泊まりに行く」と言うと 彼女はとても喜んで

「良かったぁ」と満

「じゃあそろそろ時間だからまた後で」と言うと

「う、うん。じゃあまた後で」

俺は彼女を見送った 俺は自分の席に着き

「よ!お前、雫ちゃんと付き合ってるのか?」と 隣のクラスの奴に言われると俺は焦った 俺にはまだ雫のことをよく知っていなかったからまだ俺のことを知らない人がいても当然だったから そして 俺は、この日から、学校での雫との関係が噂されてしまうようになったのだった そしてその日の夕方には雫との交際についての話題は学年中に広がっていたようで、他のクラスでも同様のことが起こっていたことが後にわかるのであった その日の午後の授業では、俺達のことに関することで騒がしかった

「佐田!水川!お前らはどういう関係なんだよ!」「まさか夫婦なのか!?」などと質問される毎日だったが 雫はそんなことお構いなしで俺の横から離れず授業を受けていた 放課後になると、雫から「早く帰ろう?家で色々と聞きたいことがあるの!」と言われてしまった俺は

「ああ、わかった」と返事をして彼女と帰った。その途中で雫には好きな食べ物を聞いてみたが「え?唐揚げが好きだよ?え?もしかして作ってくれるの?やったー!大好き」と返されてしまって困ってしまう

「いやぁまぁ作れると思うけど、本当にそれであってる?」

と言うと彼女は、少し考え込むような動作をし、「あ〜。それは私の好きっていう気持ちは本当だよ?」と言ったがやはりどこか引っかかるような感覚を覚えていたようだが特に気にせず俺の部屋に向かうことにした 雫にお茶を出すと俺は、彼女をベッドに押し倒してしまった 彼女の上に乗ると雫は、

「きゃー。襲われるー」などと言っていたが正直言って俺は我慢できなかった。彼女を自分のモノにしてしまいたかった 彼女の着ている制服を無理やり脱がせていきブラを取ろうとする すると雫は抵抗をやめてくれた そして俺は雫を押し倒し今度は逆に俺が下になり 上から覆い

「いいのか?」

「うん、きて」

「いくぞ」

と 行為を始めたのだが、俺はなかなか上手くできない上に 雫があまり濡れていなかったのが原因もあって 痛がりながらも必死に受け入れようとしてくれていたのが辛かった それから1時間以上が経過したところで俺はついに限界を迎えてしまい中出しをしてしまい、すぐに抜いて処理をしてあげようとティッシュを手に取ると、彼女は起き上がり 俺を抱き締めキスをしてくれた その後俺と雫は何事も無かったかのように過ごしていたが 結局お互いの体液がシーツに付着したままになっていた 雫を送り届けた帰り道 ふとスマホを見るとそこには大量の通知が表示されており、俺は恐る恐ると画面を開いたすると、

「あんたらマジかよ。あいつとヤリまくってんの?キモ」

とラインを送ってきていたので無視することにした 俺は、俺の事を嫌いな人からのメッセージを無視して帰宅しシャワーを浴びた後はいつも通り ソファーに座ってテレビを見たりと適当にして 眠りについていった。

そして翌朝俺は、昨日とは違い目覚ましのセットを忘れた事に気づいた俺は、急いで着替え、リビングにある置き時計を見てみると時刻は既に9時45分を示していた。今日は土曜日だったため会社は休みだが もし遅刻だと雫に言われてしまえば俺の命は無いかもしれないと思い俺は猛ダッシュで支度を整えて会社へと向かったのだった 俺は会社のビルに入りエレベーターに乗っている

「くっ、俺のせいで雫まで怒られるかもしれない。俺のバカ」と独り言を言うと、 俺が乗っている扉の向こう側に立っている男性社員がこちらを見てきたのだが俺と目が合ったとたん 彼は目を逸らして「チッ」と舌打ちをした。おそらく俺に対して嫌味のつもりで言ってきたに違いない 俺達はそのまま仕事場へと向かい それぞれの部署のフロアで仕事をしていたが 昼前くらいだろうか、いつもは俺より遅いはずの部長がもう来ていて俺の方にやってきた

「どうも。何かありましたか?」と聞くと、 俺には見向きもせずに、 俺の前に

「ねぇ。光輝くん、これって君が作ったんだよね?」と言って資料を渡してきていた 俺は、渡された資料に目を通してみると なんと俺が作成したものだった しかし、俺にはこんなものを作った記憶がないのだ すると後ろの方で俺の事を嫌っていて、陰口を言っている人がいたのだがその人はこう言い放っていたのだ

「ねぇ。あの子ってほんと使えないわね」と俺の目の前にいる女性社員に聞こえないよう言って来たので、 俺はその人に聞こえる声で

「ねぇ!何があったのかわかんないんだけど、俺の資料に問題があるんなら見せてくれる?」と言うと 彼女はビク

「いえ、私はなにも問題ないと思っております。なのでこれは、私の仕事ではないのであなたに返すようにします」と言われ 俺の元から俺が作成しているはずも無いものが消えてしまった しかし、俺は

「おい!ちょっとこっち来て」と言い 俺がさっきから睨んでいた男を呼び出した 男は渋々といった表情をしながらやって来たので俺は、俺にだけ見えるようにして、そいつのポケットの中に手を突っ込み、 ある紙を出した その男の上司はそれにすぐ気づき「ん?君は一体何をしていたのかね?その紙を見せてみなさい。さあ」と言ってきたので俺はそっと彼に渡した。そうするとその上司は

「この書類はなんだ?私が頼んだものでもないではないか。こんなものを勝手に作られてもな困る。しかも、こんな事が起きないように私が常にチェックをしていると言うのにどうしてこんなことをしていた?」と言われたので

「わかりません。俺は、この人とずっと話しながら、この人が持ってきたものを参考にしながら作ったんですけど全然違うんですよね?なんなんですか?コレ?俺が作るわけないでしょ?」というと部長は俺に殴りかかってくる勢いで俺の襟を掴みかかろうとしたがそれを見ていた人が「まあまあ、落ち着いて下さいよ」と言って止めてくれた しかし俺の態度や言動が気に入らないと言わん

「お前は、そんなに殴られてぇのか!」と言い放った部長だったが俺は平然な態度をとっていた しかし俺が「ええ、構いませ「いいや!お前はクビだ!出て行け!さあ!みんな!こいつの始末をつけてくれ」と言い放つがそんな言葉に従う者はいなかった

「ほら!行くよ!お疲れさん」「うぅうー」と言いながら引きずられて行

「佐田さん大丈夫?」「ああ」と言って

「お、おれは何も悪くねえんだ!アイツが悪いんだ!あの、クソアマの!」と言って俺の方を指差してくる しかし、誰も聞いてくれる訳もなく「ええ。ですよね。じゃあさよう 俺はそろそろ出ていくことになったが雫に連絡を入れるのをすっかり忘れていたため、俺の連絡が遅くなり心配をかけてしまっていたのだろう。雫は、会社にまで押しかけてきており「どこに行っていたの!?昨日から連絡が取れないし!家に居ないしで不安だったのよ!お願い!どこに行ってたのか教えてよぉ!私達まだ会って数日なのに、こんなの辛いよ」と

「ごめん。雫、ごめん」と謝り 俺は

「俺は雫に迷惑を掛けたくなかったんだよ。俺みたいな奴が雫と付き合うなんて許されるのかなって思っちゃったんだ。でも、これからも俺と一緒にいてくれ。俺は雫がいないと何も出来ない人間だから、支えてやってほしい」と伝えた すると雫が泣き始めてしまって

「あーあ。またお前が女の子泣かせた。最低だなお前」

「先輩は、黙っていてください。今から雫の機嫌を取るの大変なんですから」とやり取りをしているうちに雫は、なんとか立ち直ってくれたので、俺の部屋に戻り話をすることにして家に戻ったのである。すると俺の携帯

「お掛けになった電話番号は現在使われてい プッツン。プープー 俺は急いで会社に向かったのだが既に 遅かったようで俺は会社の社長から呼び出しを食らうことになる 俺は会社の応接室に行き社長の前の椅子に座ると同時に頭を深く下げ謝罪した そして頭を上げずに「すいませんでした」とただそれだけを言い続けたのだが許してもらえるどころか、 俺に向かって「君には失望しました。今まで頑張って来たのは全て君の実力ではないと言うことなのですかね?それとも何か特別な事情があるのであれば話してください。そうでないのならば、即刻この会社を辞めてもらう。わかったか?」と言われてしまい俺は返事もせずに立ち上がり、無言のまま、退出しようとした すると「君に期待したのは私の間違いだったようだ。失礼させていただきましょう」と言われ俺は悔しくて拳を強く握り締めることしか出来なかった。俺は、そのまま自宅に帰って 雫にはメールで今日も泊まらせて欲しいと言った そしてその夜のこと

「ねぇ。私ってやっぱり光輝にとっていらない存在なのかなぁ?」などと言われてしまい俺は慌てて否定し、彼女の手を握ったのであった それから1時間後

「俺なんかのために泣いてくれてありがとうな。雫のおかげで元気出たよ。よし。今日こそ雫とヤッちまいます。よろしく」と言うと 雫からは、「え、本当にいいのかな。初めてでうまくできる自信ないよ?」と返ってきたので 俺の方から

「任せときんしゃい。優しくするぜ。雫の体を傷つけるわけにもいかないしさ」

と伝えると、 雫は、少し考えた後に俺を抱きしめてきて

「もう。バカバカバカバカ。そういう所も好きだけどバカだよ。ホント。大バカ。愛してる。早くきてよ。光輝」と言ってくれたのだった。

朝 目を覚まして隣に寝ている雫を見るととても幸せそうにしている彼女がそこにいた 俺達は昨日の夜のことがあまりにも激しかったせいかお互いに抱き合ったまま眠っていた。俺は雫のことを起こさないように布団から出て 俺はシャワーを浴びるために部屋を出た するとそこには 雫の姉の優菜の姿があった

「あら。起きてきたのね。おはよう。昨晩は随分と激しくやったみたいね。昨日の雫の様子を見ててわかってたんだけどさ」と言われた俺は恥ずかしくなってしまいすぐにシャワーを浴びたのだった その後、朝食を食べてから雫と俺は一緒に会社へと向かった

「あの、今日、仕事終わって帰った時雫とイチャイチャしたいんだけど良いよね?」と俺が言うと雫が「当たり前でしょ?むしろ毎日じゃないとダメなんだもん」と言われてしまえば

「もちろんだ」と返すしかなかった 俺が会社に着くと 何故か雫と俺がいつもよりも仲良くしているように見えたのだろうか 他の人達からものすごく視線が痛かった 俺達が自分の席に座ってパソコンを開く しかし俺の事を嫌いな部長から話しかけられるとやはり俺達は

「あれれ〜。佐田くんとその女の人誰なんですか?見たことがないですけど、どうゆう関係で?」

俺は部長に

「この人はですね僕の婚約者であり、妻でもあり、彼女でもあるんです」と答えると、 部長はとても

「そ、そうなんだ。それは、すまないことをした。私は、君たちのことを知らなかったとはいえ」と言い出したので 俺は部長の手を取り 部長の瞳を見つめ

「別に気にしないでください。僕はこの人さえ居れば他には何も必要ありませんので」と言い放つと雫は顔を真っ赤にして照れた様子を見せた

「そ、そっか。わ、わたしはこれで」と言って去っていった 部長が去っていくのを確認すると

「おい。何あの人部長に手を出してんの?マジでキモ。しかも何あの人の婚約者とか言いながら、俺の妻だとかも言ってんの?ありえないんだけど?ふざけんなよ」と言ってきていたのだが、俺の方を見ながら部長にチクられたりしたら面倒臭いなと思ったので俺は 部長からもらった仕事に取り掛からなければならないから邪魔をしな 欲しい。などと適当なことを伝えその場を去ったのだ 昼過ぎになり 昼食の時間となった俺は部長に「お食事にでも行きませんか?」と誘ってみたが断られた 部長の方を見ると同じフロアで働いている男の社員に食事を

「一緒にどうかしら?」と誘うが断られていた しかし、その誘いを断る社員の顔はかなり嬉しそうだったが俺はそれに気づきながらも気づかぬふりをして、弁当を持ってどこかに行くことにしたのだ

「雫、どこ食べようか?」と言いつつ、 俺は近くのスーパーへと向かわせて貰う事にした そしてスーパーについて適当に料理の材料を買っている最中に雫の携帯に連絡が入ってきたらしく雫が電話をしていたので俺は雫を置いてさっさと買い物を済ませ、さっそく雫の元に戻るとちょうど話が終わったようなので、二人で雫の作ったハンバーグを食べるために俺は急いで作ったのだが味に関しては問題は無かったのである。その後は、ソファーで

「ふぅ、食った、食った。さすが雫だ。俺の好きな食べ物がわかるんだものな。ほんとありがと」と 雫は、微笑みを浮かべ

「えへ、だって私が作りたいから作ってんだから」

「ありがと。でも太るぞ?」と冗談で言うと

「光輝だけにしか見せない姿ならいいよ」と 俺と雫の会話を聞き付けた 女性陣から睨まれてしまい 怖い思いをしながらも

「あ、あのー雫さん?ちょっとこっちに来てもらっても良いですか?」と言い 俺が呼んだ瞬間雫が「ええ。良いけど」と言ってきたので 雫が来てくれたのだが俺の隣ではなく 雫が、膝枕してくれる体勢になってくれるらしいので俺はそれに従い 頭を下ろしていくのだが雫の柔らかい太腿がとても気持ち良かった。雫の甘い匂いもとても興奮してしまう要素になっていたため、俺は少しばかり変なことに目覚めてしまいそうになったのだった。

そして 午後は俺の仕事が全く進まず、ずっと

「お前のせいで今日は全く進まなかったじゃねえのか!俺の責任じゃねえよ!そもそも、お前が悪いんだよ!」と言われる羽目になってしまったのだった。

帰り道は雫の足も疲れていたので俺は、車を呼び帰ろうとしたところ雫は

「ねえ。このまま光輝の家に連れっててよ。そうしたら私も楽だし」などと言われてしまい俺は仕方なく雫を連れって帰る事にした。

帰宅後は俺は、雫のために風呂場までお姫様抱っこして連れて行くことになった。最初は俺も抵抗していたのだが、雫から「今日もお願いします」と言われたものだから俺もそれを受け入れてしまった 雫を脱衣所に降ろそうとしたときに雫の

「あっ//」という艶めかしい声を聞いてしまい俺はさらに欲情してしまい

「今日は、雫と一緒に入ります」と宣言した後俺は雫をお湯をかけてからお湯の中に浸かり雫と密着し体を触っていくのだが「ねぇ。もっと激しくしてくれないと、嫌だよ」と雫が言った なので俺は

「そんな可愛いことを言う悪い子はこうしてやる」と言ってしまった すると雫のお胸は激しく揉んでいきつつも首筋にキスマークを付ける行為を繰り返した結果、かなり時間がかかり結局 朝を迎えることになってしまい俺の体はボロ雑巾のような状態になっており、次の日の朝も雫の寝顔を見ることしかできなかった。俺の体を心配してくれていたのだろう雫に

「光輝の体にこんなに傷をつけてくれちゃった罰として明日も休みなさい。光輝の世話をするから」と言われて俺は

「すまないな」と雫に伝えるのであった 俺達はそれから、ゆっくりと過ごした 雫に 俺達も旅行に行ってみるか。と言う話をしたところ俺も雫も同じ意見だったようで二人きりで行くのもいいかなと思い、どこにしようかと考えていた時に

「私、光輝とお揃いの浴衣を着てみたいなぁって思ってたんだよね」と言われてしまい俺は

「俺もその考えに賛成だな。俺も着てみたいと思っていた」

「私達の思い出の場所と言えばあの海かな?」

俺は雫と初めて出会った場所である。

そして俺は、雫の両親に会いたいと伝えたのだが「うん。光輝にはいつか会ってもらうつもりだったし、丁度いいかもね」

と言う返事が来たので 俺は雫のご両親の連絡先を聞くことに成功した

「お父さん、お母さん?今日は何時に帰れるかな?今日も遅くなるかもだからご飯要らないや。えっとねぇ、光輝っていう人が今晩うちに泊まることになっちゃったけど気にしないから、それと私の大切な人でもあるよ。うん。それでは行ってきまーす」

などと電話で言っており、俺は雫の家族に会うことになり少し緊張しながら待っていたのである。そして 雫のお父さんの車が来て乗り込むと同時に自己紹介を始めたのだ。

俺達はお互いに名前を改めて名乗り合いながら車は進んで行った

「ところで君達は結婚は考えているのかね?」と聞かれたので俺は 雫と結婚を考えています。

と答えたのであった その後俺は家に着き、家の中に入るなり、雫が突然服を脱ぎ出し、俺に向かって

「もう準備はできておりますのでどうぞ寝室で」と言ってくるのでそのまま流されるままに流されて行ってしまったのだが「痛いかもしれないが大丈夫かい?」と優しく言ってくれたこともあり無事?終えることができたが痛かったようだ「もうちょっと優しくできないんですか?」と頬を膨らませながらも可愛らしい表情を見せてきた雫がそこには居たのだが、痛みに耐えながらも必死で我慢して俺を求めてきているように感じたせいでつい激しくしてしまったわけなのだが、「痛かったですけどすごく幸せを感じられましたよ?それにあなたに求められて幸せですよ」と言ってきてくれたのだ そのため、俺はこの日以来雫と愛を深めるために何度も交わるようになる。そうして過ごす内に

「そろそろ子供がほしい」と 雫に言われた。

しかし、この行為は雫に負担をかける行為であるということくらいわかっている俺は少し考えた末に 俺達は子供を作ることにした その日の夜 俺は雫にプロポーズをした 俺は雫に対して指輪を差し出して「これからも永遠に共に過してください。必ず君のことを一生かけて守ると誓います」と言った後に、自分の手にあった指輪を雫の手へと渡しながら 再び言葉を放ったのである「結婚しましょう?僕が絶対に君の事を幸せな生活を与えてあげるよ」「はいっ!」という元気の良い返答とともに抱きついてきてくれていたため俺は思わず雫を押し倒してしまったのだが雫も求めていたようだったので俺は思う存分愛する人のことを求めたのであった。その結果翌朝を迎えてしまうこととなり、起きた時には 昨夜のことを恥ずかしがりながらも嬉しかったと言っていたのだ それから一ヶ月後、無事に妊娠が発覚し俺と雫は結婚式を挙げたが式は盛大なものとなり皆に祝福されながら挙げることができた。その際は、俺と雫の写真の他にそれぞれの家族写真や親戚一同の顔合わせも兼ねている為かなりの

「えっ?雫ちゃん結婚したんだ。あの人なら納得」などの様々なコメントを頂いた。

俺達が式を挙げる前に俺の実家にも一度来てもらった。雫は、俺のご家族の皆さんからもとても好印象を受けてもらえていて、俺は安心した。そして 俺は雫との結婚の許しも得た そして ついにこの時がやってきたのだ。

俺の目の前にいる女性は、紛れもなく雫本人であることに間違いは無いのだが 雫はなぜか、ウェディングドレスに身を包んでおり俺はタキシードを

「ねえねえ。似合ってるかしら?」

と聞いてきて、俺は正直に感想を言うことにしたのだ

「よくお似合いですよ。その衣装に合うほどの綺麗なお方でしたのでびっくりしています」と答えてみたのだが少し気に入らなかったような様子だった。そのあとに写真撮影を行ったのだが、雫さんは

「ねえねえ。ちょっと耳貸して?」

と言われたため何だろうと思いつつ雫さんの言うとおりにした途端雫さんの方からの不意打ちで唇を奪われる

「ふぅ。これくらい大胆じゃないと私だって照れくさいんだよ?」と言われてしまい、その後も順調に撮影を行うことができ 結婚式当日へと時間は過ぎていく 〜〜〜〜結婚式当日

「新郎様お待ちしておりました。さあこちらへおいでくださいませ」と言い案内してくれたスタッフの方に連れられて俺の親父の元へとたどり着いたのだが、俺が見慣れない服装をしているからなのか 俺の父親は非常に驚いているのか目を丸くしている だが俺の後ろにいる女性が母親だということはすぐに理解出来たようで俺の両親ともに挨拶を交わしたのちに俺と母と父はお互いがお互いに頭を下げ合っていたのを見たが俺は内心ではこんなことがあるのだと笑っていたらいつの間にか時間が

「それでは会場へ向かいましょうか」とスタッフの方が言い始めた。すると俺は 俺の隣に来ている雫のことを見てみるととても美しい姿で俺の視線を奪っていくほどに見惚れてしまったが、雫もそんな気持ちになったのか

「どうしたのですか、私に熱い視線を浴びせてきて。私の姿に魅了されてしまいでもしましたか?」

と言ってきたため、俺は素直に気持ちを伝えておくと 雫はとても満足そうな笑顔を見せて

「うむ。私は、嬉しいよ」などと言い

「そんなに喜んでもらえるとは、私もうれしいよ。だけど、光輝にはいつもドキドキさせられるよ。光輝に恋し続けてよかったと思うわ」

「ありがとうございます。俺こそこんな素敵な奥さんを手に入れられたんだから、俺は最高だと思ってる」

雫と会話していた時、俺は、ある違和感を感じていた。それは、雫と話す時に何故か雫との距離が縮まったような感覚に陥るようになったからなのである。最初は俺の考えすぎかな?と思っていたが、どうもそういうことでも無い気がしてきたのである その理由は雫とのデートの時に分かったのだが まず一つ目、これは、雫も似たような事を感じ取ってくれて おり二人で同じ疑問を持つ結果となったのだが なぜ雫はそんな行動を取ったかというと

「なるほど、やはり光輝くんと居ると距離感が短くなったと感じるのよね」と言われたので俺は、まさかと思ったのだが、試しにある質問をしてみると

「ねぇ、光輝は私がどうしてそんな事を言ったかわかるかしら?」

「そうだな。雫が、他の女性と比べて距離感が短いのが普通になってしまってきてるんじゃないだろうか?」と言ってみた所、案の定当っていた

「ええ。多分そうでしょうね。やっぱり私の予想通りみたいですね。私のお母さんも昔こんな風に私達に近づいてきたことがありますし、それに私達の周りの女性もこんな反応をするからね」

と言ってくれていた。

二つ目に俺

「なぁ、俺もこんな風になるもんなんだろうか?」と言ってみたところ雫は「あら?光輝って意外と嫉妬してくれるタイプなんだ。じゃあさぁ光輝、今からするから確かめてみてよ。光輝はどんな態度を取ってくれるかな?」と言われてしまい俺は少しばかり雫の行動を見ていようと決めたのだが雫はいきなりキスをし始めて俺の首に手を回したまま、離すことなくそのまま俺が座っていられている椅子まで運んで行った。俺は、その時初めて 雫が積極的にキスをしてくる姿を見ることができてかなり興奮してしまい理性を失いかけていたのだが俺は、何とか耐え抜き 雫の肩を持ち無理やり離れさせてしまったのだが、雫が

「光輝のいけず。もっと一緒に楽しみたいのに」などと可愛いらしく言われてしまう 俺は、その後 二人きりになりたいという欲求に抗えずに俺は

「今度二人きりになった時にまたたくさん可愛がりましょう」と約束し、今度から二人きりで出かけることを解禁して貰った。

三つ目として雫のお父さんから「君はなかなか大胆なことをするもんだな。君達は夫婦なのだから当たり前の事なのだが、まあいいか。それで?君の妻は本当に幸せ者だよな」と褒められていて俺は「雫は、世界一のいい女ですよ。まぁ、まだ子供も作れないですし、これから色々と苦労をかけさせて貰いますがどうか雫のことよろしくお願いします」と言っておき、俺達の両親は意気投合したかのように話をしていく中で俺は雫に

「これからは、もう少し自重するようにしよう。これからはなるべく雫のご家族や周りの方にも迷惑がかかるような行為は控えるようにしないとだからな。俺が言えた立場ではないが」と言うと雫は少し困った表情を浮かべつつもすぐに笑顔を見せてくれたので

「わかった。できるだけ抑える事にするよ。ただどうしても抑えられない時は我慢しないで甘えるよ?」と言われてしまうと俺は雫に抱きつくしかなく雫もそれを受け入れるように受け入れてくれていた 結婚式は問題なく行われていった。

結婚式場に入り式が始まると、まず初めに雫のお義父さんのスピーチから始まったのだが 俺はこの人に会

「今日という日は、私にとって忘れられない日となりました。愛する娘をこのような男に託したことを今では後悔してはおりません。この男がどれだけ娘の事を大事に思っているかを知っているからです。この男の本性を知ってしまった以上はあなたしかもう信用できる人がいないのです。それにあなたはもうこの人の娘の事を一生かけて守ると誓ったそうではありませんか?それを聞いていて私はこの人とならば、と思えるようになりました。そして、私と妻の二人の前で雫の頬に接吻をしたと聞きましたがそれも私と妻が雫の事を心の底から信頼していることを証明するためでもありあなたなら大丈夫だという確信があったのですよ。それと、雫を幸せにしてやってください」

「はい!雫さんのことをこれから先も幸せにしていきます!」と言ったのだった。すると雫の両親が涙を流すので雫がハンカチを差し出すと涙を流しながら受け取って雫に感謝の言葉を述べた後に俺の両親の番になった。俺が雫と結婚するにあたって伝えたのは自分の親と、雫の父に結婚の許可を取りに行くこと。それからもう一つだけ大事なことがあった それは、自分の大切なものは全て雫が与えてくれる。雫が全てにおいて自分を支えてくれており、自分の一番好きな人でもあること。雫が居なかったら自分は生きてはいないこと 自分の命より愛している存在だということ それから自分の家族がどれほど幸せな生活をしているかを包み隠さず伝えるというものだ。その話が終わると次は俺の両親による挨拶となった そして俺は父

「息子は、自分の両親にも本当のことを言わないので心配していたんですよ。けどね?雫ちゃんは良い人なので息子の事は任せても平気だと判断することができました。これからも雫ちゃんと一緒に幸せな生活を送って下さい」と言われた後母は、「雫ちゃん?あの子の事を任せてもよろしいですか?あの子はいつも無理をしている節があるので支えてあげてください。私達が雫ちゃんにした事と同じでも良いんです。それだけで、あの子も安心して過ごしていけると思いますので。あの子をどうぞ、宜しくお願いいたします」と言い終えて最後にお義父さんにお礼を言うと お義母さんからは「雫さんのことは責任を持って守ります」と言い

「お嫁さんの件に関してはこちらからも頼みましたのでこちらからお伝えしたいことがあります。光輝くん、私は君と会った時から既に雫と結婚していることを理解しているつもりでしたが、それは間違いで、雫の婿に相応しいのかを確かめるための期間でもあったわけで」と言われて 俺がどういうことなのかと尋ねてみると雫が

「私達の家系には不思議な体質があるらしくて、その体質を受け継いだ人が雫さんと結婚したのであれば、その相手は間違いなく将来安泰で幸せな人生を送れるというものが昔から伝えられてきているのだけれどその言い伝えには続きがあり、その一族の誰かが雫のような女の子と恋に落ちた場合、その子の未来はきっとその男の子と共に明るいものに変わっていき幸せに過せると」と言われたのであった そんな話が俺の目の前で行われていて雫は「そんな事はないわ」と言っていたので俺は 雫の手を握ったあとに

「俺は、そんな事なんて無いと思うがな?だって俺のそばにこんなに綺麗な女性がいるのだし、俺は雫の事を世界で誰よりも大切で守るべき人であり絶対に手放さないと決めていることだけは自信を持って言える。それが証拠に俺の親父は、雫のことを気に入ったらしく雫のことを俺に任せると言ってくれてるし、母さんも俺のことを認めてくれるようになってくれたからさ」と言ってみると雫は顔を赤くしながら

「うん。そうね。ありがとう光輝。こんな私の側にいようと思ってくれてありがとう。これからも末永く、あなたの側で過ごして行きたいと思ってるからよろしくね」と恥ずかしがることなく堂々と俺の目を真っ直ぐ見つめて言う姿にドキッとした。

その後は 司会者から呼ばれ 二人で祭壇の前へ歩き出し指輪を交換したのちに神父に

「病める時も健やかな時もこれを愛し合い助け合うことを誓うか?はい」と言われると同時に 二人で声を揃えて

「誓います」

「汝はこの男を伴侶として選び、夫婦となることをここに証明するものとする。神の御前で二人の気持ちが変わらぬことをお互いに認めなさい」と言われ、俺は

「私は、雫と結婚し夫婦になることに今ここで、この証によって誓います」

と言ってから雫も

「私も雫は、光輝と結婚して夫婦となることを宣言します」と言ってお互いが誓いを立て終えた その時は俺は少しばかり緊張してしまったのはここだけの内緒だ こうして俺と雫の二人は結婚式を終えることが出来、晴れて俺は正式に雫の夫となり俺達は結婚したのである

「光輝、今日から私たちは家族になるんだよね?じゃあさぁ私の事も名前で呼んでくれるかしら?」と言ってきたので

「あぁもちろんだよ。雫」

と言ってやると嬉しそうな笑顔を見せたのを見た俺もつられて笑ってしまったのはいうまでもない。

結婚式が終わった俺は一旦家に戻り俺の親父に電話で雫の事を紹介してから俺は雫の両親の元へ再び訪れ雫のお母さんに雫との結婚を許可して貰った旨を連絡した後に、雫の父親と話をする事ができた 雫のお姉さんの美奈は雫と瓜二つの美人なのだが今は海外に留学しており雫と俺の結婚については反対していないらしいのだが、一つ気になっていたことがある。それは雫のお父さんの方だが、彼は俺を見るなりいきなり頭を下げ始めた。いきなりの事で俺は驚いたものの理由を聞くと 雫の父親にこう言われてしまった。

「雫のことを本当に頼んだよ。雫は幼い頃から自分のやりたいことを一切せずにただ周りに合わせることしかしていない。だけど雫は君と出逢って変わったと聞いているよ。今まで、私達家族に甘えてきたこともなくなったし、雫自身本当に楽しそうだ。光輝くんなら雫をしっかり導いてくれると信じています」との事だったので 俺は「雫を必ず幸せにして見せます。これから先の一生をかけて、雫と幸せになるために尽くしていこうと思います」と言うと

「光輝、君はそこまで考えているんだね。それなら僕は何も言えない。ただ雫が辛い思いをしたら直ぐにでも君が雫のことを助けてくれるとわかっているからね。どうか娘を頼む。もし雫が嫌な事をされていたり、苦しんでいたりした時は遠慮せずに連絡をしてきて欲しい。出来る限りの力添えをする。」と俺の決意を聞いてもまだ心配してくれることに心の底から感謝をしつつ俺は雫と幸せになろうと思った。

雫との同棲が始まり雫と暮らし始めて早くも1週間が経過していた。雫は、俺の部屋に泊まりに来る日もあり俺は仕事が終わった後はずっと雫のことを見ていられた 俺が仕事に出かけていく時に寂しげな表情を見せる雫

「お弁当を作っておいたよ。これを持って行ってよ。私が作った物で申し訳ないけど、美味しいよ?」

と渡される 帰ってきた時には、おかえりといって抱きしめてくれる そんな光景が続く毎日が当たり前になりつつあるがそれでも未だに信じれないことばかりで、つい夢を見てしまうのではないかと思う事があるくらいだったりするのだ 朝起きると

「んぅ~ふふっ♪よく寝れた?昨夜はちょっと激しく愛してくれましたからね?」などと悪戯っ子のような笑顔を見せてくれる事が最近では増えてきて嬉しいことが増えてきた ご飯

「ねぇ光輝。今日のご飯は何か食べたいものはある?今日は何を食べたい?それか私が作ってあげましょうか?私としては和食が良いかなと思っているんだけどね」

そう聞かれたので、特に食べたいものもなかったため雫の作る味噌汁が久しぶりに飲みたかったと答えると、 それなら任せろと張り切り出したので俺が「あまり無理はしないでいいからな?雫も疲れてるかもしれないから」と言うが「私も最近体力がついたから問題は無い。それに私も貴方に喜ばれるために頑張らないといけないし、料理は好きな方だしね」と言ってくる。俺としても、俺のために雫が頑張ってくれているという事を知

「わかった。けど、少しでも体調が悪くなったら俺にすぐ知らせる事、それと俺に隠し事は無しで何でも話して欲しい」

雫はそれについて素直に答えてくれたので、その日はとても幸せを感じることが出来たのであった 俺が家に帰ってくるとお風呂上がりの雫が玄関に居て、雫の体からは甘い香りがしていた 雫の

「光輝、待ってた。あなたの為に作った特製シチューを一緒に食べる為に」と言いながら雫が抱き着いて来る そして雫と一緒にお昼を過ごし、俺は仕事に出かけたのだった 雫が仕事を初めて2年が経ち雫の会社はどんどん成長していた 雫も自分の実力を認められ始めていて雫も今では会社の重役として君臨し始めていた 雫は

「私は光輝の為だけに働いている。だから、会社が大きくなったことは光輝には関係がない事なの。それよりも早く帰って来てほしい。私だって一人で会社を回すのが大変で仕方が無いんだから」

そんな事を言ってくれたので

「なるべく遅くならないように努力しますね。なので俺の帰る時間を待たなくても先に休んで良いですから。明日もまたお休みでしょうしゆっくりしてて下さい」

と言って頭を撫でてやるので気持ち良さげにしている雫は可愛いくて堪らない そうしていると俺達の家のインターホンが鳴る 俺が出た

「はい、どちら様でしょうか?」

と言っても、もう誰が来たのかは分かっているので 雫を呼ぶと 雫が出て

「あっ、美奈!今日帰ってきてたのね!」と言って 雫と仲の良い女性 おっとりとしている美奈が雫に

「お姉ちゃん、相変わらず元気だよね。ところで雫さん、彼氏君が忙しいみたいで構ってくれなくて退屈そうじゃない?私の所に泊まっても良いわよ?二人分のベッドは空いていることだしさ。たまには羽を伸ばしなよ」

と言った すると雫も満更ではないらしく

「じゃあ今夜だけお邪魔させて貰おうかしら?ありがとう」と嬉しそうな笑顔を見せていたのが印象的だったが、俺は少し不安を覚えつつも その晩俺は雫のことを気にしつつも そのあとすぐに眠りに落ちてしまったのである 目が覚めると隣で雫が起きていて俺の顔を見ていた

「おはよう。光輝の寝顔を見るのも久しぶりだね」と言われて 俺も

「おはようございます。雫こそ早起きですね」と答えると 雫が嬉し

「私の大好物の味噌汁を今日は作ろうと思ってね」と言って 雫は着替えて部屋を出て行くのを見送り俺自身も身支度を始める そうこうして準備が整う頃に雫は俺の服を持ってやって来て

「ほら?やっぱりこういうのが一番良く似合う」と雫が持って来た服を着る事になった 俺は

「流石雫のセンス抜群だよなぁ。ありがとう」

と礼

「喜んでもらえて良かった。それじゃあ、そろそろ朝食にしましょ?」

雫に手を引かれる形でダイニングルームへ そうこうして朝食を食べた後に出社の時間が迫って来て急いで出て行く 雫と美奈は同じタイミングで家を出るようで二人で仲良く歩いていくのを俺は見送るしかできなかったのであった その日の帰りは美奈からラインがあり雫さんを泣かせた場合は容赦しないと書いてあったため気をつけないと

「光輝、おかえりなさい。どうやら今日は遅かったようだけど残業だったの?大丈夫だったの?」と出迎えてくれたのはやはり この人だった。俺の妻であり俺の大切な人だ

「えぇ今日は、色々とあって、残務処理でした。雫、いつも美味しい食事をありがとう」

と言ってやると雫が嬉しそうな笑顔を見せたのが嬉しかった 雫と美奈とは この家で共に暮らしているわけだが 美菜は俺と雫の住む家を まるで我が家かのようにくつろいでいるし 雫とも姉妹のように仲良く会話をする光景がここ最近は多くなってきている 雫もそれを嬉しそうに見ているのを見ると 本当に二人が俺の愛する家族となったことが何よりも嬉しいのは間違いのない事実で 俺は雫と結婚できたことで本当に運を使い果たしてないか

「ははっ、そんなこと言われたら俺の立つ瀬がなくなってしまうなぁ、雫。俺なんかと釣り合わないとか思ってる?」と聞いてみると雫が

「そんなことはない。私が心の底から惹かれたのは他でもない光輝。それだけは変わらないの。貴方以外に私が愛することは絶対に無いし。もし、他にいい男が現れたとしたらその人に惚れることはあるかも知れないけど、私から心変わりする事は有り得ないよ」と俺に対して真剣な眼差しで言うのだ 雫は本気だとわかるので俺は安心して

「ありがと。まぁ、これから先、もしもそういうことがあった時は、俺は雫を離してはあげられないけど、それで雫に嫌われるのは嫌だからさ」と言うと雫が微笑みを浮かべ

「私もそのつもりはないから心配しないで?でももしそうなった時は離婚届を書いて出すようにする。それくらいは覚悟の上です」と そこまで言われてしまうと言い返せない。

なので、

「雫にそこまで言われた以上俺も頑張らないとな」と言うと雫がとても満足そうにしていてそれが可愛い

「雫がここまで積極的になったのもきっとあの人のせいだろうな」と思うのと同時に俺は雫への愛情がさらに増していったのは言うまでもないのである。

2人でお風呂に入り俺が雫の背中を流してから俺の身体も洗ってくれた雫 それから2人で入浴を終えて俺の部屋に戻る前に 雫が俺の手を引き自分の部屋に俺を招き入れ そのままベットへと俺を連れ込みキスをして押し倒される 俺は抵抗することなくされるがままになっている しばらく俺達はお互いを愛し続けた その日の夜は雫に抱きしめられ眠ることにした 雫の腕の中が俺のお気に入りの場所でもあるからなのだが雫も同じらしい 俺達二人は同じベッドで眠っていたが、その日から暫く

「今日から一緒に寝ましょう?」と言われ 結局その提案を俺は断ることなく受け入れてしまうのだが、その度に雫に激しく愛されてしまい翌朝は腰が抜けてしまっていることもしばしばだったりして雫が仕事に行き、俺は学校に行くという流れになってしまっているのだ ちなみに朝になると雫は必ずと言って良いほど朝ごはんを作りに行ってしまうので朝から会える時間は限られてきていたりするのである。ただ、それは夜遅く帰ってくるからと言うだけで朝には帰ってくるために問題はなく雫は毎日朝早くに出て行き夕方に帰ってくる。そうすれば

「雫と一緒にご飯を食べれるからな。嬉しいな。最近一人で食べる食事は寂しくてしょうがなかったんだよな」

俺が何となくそう呟くと、それに雫が応えるようにして

「私がいるじゃない。光輝と一緒に居られるのは私が貴方と一緒に居たいと思っているからだもん。それにご飯を食べたいって思ったら、直ぐに言って欲しい。ご飯くらいいつでも作るからさ。貴方の望むことは可能な限り叶えてあげるから。だって私と光輝は運命の糸で結ばれているからね」と雫が言ってきたので雫が居る生活に慣れたとは言え、未だに慣れてないことがあるんだ。それは俺自身が雫のことが好きすぎるってこと。好きだからこそ側に居て欲しくて、居て欲しいと思った時は常に傍に居てくれているので甘えたくなることもたくさんある。その時に雫の優しさに包まれて居たいと感じるときも結構頻繁にある訳だ。

俺と雫が結婚してから早くも半年が経とうとしている 雫の会社が大きく成長していき雫も役職に就いて忙しい日々を送っていた。そして

「雫、今日のお弁当はなんだ?雫のお昼が楽しみでなぁ」と仕事中の俺は雫に問いかけると雫が

「ふふん♪今日は何だと思いますか?今日は、オムライスにしてありますからね。お昼になるのが楽しみですねぇ」

なんて言っている。

雫の作った料理ならどれも絶

「あーん」と言って食べさせてくれるので、俺的には幸せなんだが 恥ずかしい気持ちもあって、つい顔を背けてしまう

「あれ?光輝照れてます?可愛いですよぉ?」

そう言って雫は

「はいあ~んです。あ、あーんですよ?」

と言って、俺は仕方が無く口を開いて食べる。

「うん、雫が作ってくれるのがやっぱり美味いな。今日もありがとな」

「うむ、当然だね!だって私はあなたのお嫁さんだもの。これぐらい出来て当たり前なのです。さぁさぁ、もう一回」

と催促された俺は雫とイチャイチャタイムを過ごして仕事をしていた。雫が家に帰ってきたのは夜の7

「はい。あ、あ、あ、あ」と口に含んで、舌を動かしている。雫が口を開けて待っていると俺と雫の唾が混ざっている物が溜まる。俺は、ゆっくりとそれを雫の中に流し込む。雫はコクッ、コクリと音を立てて飲んでいき

「ご馳走様。ありがとう」と嬉しそうにしている。俺は、その言葉を聞いて再び動き始め、雫は「あっ、あっ、あぁっ」と艶めかしい声を出す 俺が動くと「あんっ」といい反応を見せる

「光輝、そろそろ、また出してください」と言われ 俺は限界に達して、勢いよく雫の奥へ

「あっ」といって、俺は力を抜いて、グッタリとする。

「今日も光輝は元気で素敵でした」

雫は満足したようで俺の横をゴロンゴロンとしながら余韻を楽しんでいるようだ

「今日も最高によかったぞ」と言ってやると雫は「良かった。光輝に満足してもらえないと辛いだけだから。私にとっては」と言われ 少し不安になりつつも、「まぁ確かにお前は俺以外を知らないしな」と頭を撫でながらそう告げると「ううっ」と言って頬を赤らめて、嬉しそうに笑う。そんな姿が凄く可愛かった。雫に「大好きだよ」と耳元で囁くと

「私のほうが、あなたが大好きなのだから、光輝は安心して、私の旦那さんとして堂々と胸を張って生きて行けばいいの。私にとって光輝は太陽なの。私が闇に染まっても、どんな状況でも照らしてくれる存在。だから、ずっと私を照らしていて?」

と切なげに言ったので俺は雫を抱き締めるしかできなかった。俺と雫の間には色々と問題がある 雫にはまだ子供はいないが、このままじゃいけないと思うがどうしたものかな?と思い悩む 雫が帰って来てから、俺の帰宅を待つ雫のために 俺は残業や付き合いでの帰りが遅い日は雫に連絡を入れておき雫を迎えに行ってやるのが習慣になっている 俺が帰ると玄関まで出迎えに来てくれる

「おかえりなさい。お疲れさま。今日はいつもより早い帰りですね。何かありました?」と言うが、いつもは残業や会社の人達と飲むことが多かったのである意味新鮮味のある時間であったのが救いだった。なので俺は正直に話しておく 俺の話を聞くと「そっか。楽しかったですか?光輝。いえ、違うな。嬉しかったですか?今の生活」と雫に聞かれた。

俺は即答で

「雫と結婚できなければ、楽しいと思える事は無かったからな。今のこの時間が俺が求めていた物だったから嬉しいんだよ。いつも感謝していますよ。こんなに俺を愛してくれて」と雫に感謝を伝えると、俺

「でも、その所為で最近は、ほとんど雫と一緒の時間が減ってるのがなぁ。本当は俺が雫を構わなきゃいけなかったのに。ゴメンな。俺ばっかり我を通させて」と謝った すると雫は俺に近づき ギュッと俺の手を握り

「気にしないで。私だって同じ事をしたいと思っています。だから良いのよ。もっと私にも構えとアピールしても。むしろしてくれなきゃ困っちゃうかな?寂しいのは変わらないし。それに、私を甘えさせられる男性は世界中を探しても、貴方以外には存在しないのですから。それはもう誇ってもいいことですから」と言って俺の

「ありがとな」

「どういたしまして」という会話を最後に 俺はお風呂に入り お湯に浸かり、考え事をしているうちにウトウトして寝落ちしてしまったのは仕方がないのかもしれない。雫が「あー、光輝がお風呂で居眠りしてる!」と言い、お風呂までやって来た。そして

「ほれ、お布団に行きましょうね」

と言って 俺をお姫様抱っこをして 雫は、寝室へと向かう。雫の腕の中はとても温かくて心地が良くなる ベッドに入ると

「おやすみ。今日もよく頑張ったね」と 雫に優しく髪を乾かしてもらうと俺は再び夢の世界に落ちる。次に目が覚めたときは朝になっていた。朝起きても雫の姿は無く、雫は今日は早く出るのだろうと思い 朝食の準備をして待っておく 雫の用意が出来たようなので、二人でご飯を食べ 学校に行く前に

「行ってきます」「気を付けて。いってらっしゃい」と言ってキスをする。そして学校に行き、お昼ご飯も雫と食べているときに電話が

「雫。悪いけど先に教室に行っていてくれないか?少し野暮用ができたからさ」と雫に伝え 雫には先に行くように言っておいた。雫を見送っていると美月が俺に声を掛けてきた。

雫のことを好きな男友達の相談に乗ってほしいとのこと 俺は快く承諾してやったのだが、その内容というのが雫は美人だしスタイルも良い なので言い寄ってくる男がたくさん居るのだが雫はそれを拒み続けているので 俺が付き合ってやっているんだ 的な態度をとっているのが腹が立つのだと、言う それで俺は 雫はそんなことはしてないし。寧ろ逆だと思うんだが。という旨を友人に伝えると 雫のことが好きだと言ってきた男は

「あんなに美しい人に告白されるなんて俺達は幸せなんだよ」と言われたので俺は思わず

「それ本気で思ってんのか?」と低い声で言って 相手の返事を聞かずに一方的に切る それからしばらくして雫が俺のところに駆け込んできた 俺はその行動を見て ああ。雫は我慢できなくなったのだなと理解する。

雫の側に居て話を聞いていた俺だが やはり、雫も我慢の限界が近づいてきて 爆発寸前なのであろう なので

「雫はさ、本当にアイツが雫のこと好きじゃないって思っているの?ってか好きでもない相手に、毎日弁当を作ってくれたり、ご飯作ってくれたり、お泊まりしたりしてくれるわけ?そもそもさ、雫を大事にしていない人間の言葉なんざ聞く必要はないんじゃないか?だってそうでしょ?

「あんなに素敵な女性と一緒にいられる俺は世界一幸せ」ってさ。少なくとも、雫のことを大切に想ってくれているなら絶対そんなこと言えないから。

それとね、俺から見たら雫の方が絶対に魅力的なのに何言ってきてんだ?こいつ。みたいな感じなんだよね。俺の彼女バカにするのやめてくんない?」と雫に聞こえるくらいの大きさで、しかし怒りが込められた声で言う

「あ、あの。ありがとうございます。そこまで私のことを、考えて下されて。光輝が私のこと大切に想ってくれてるのは分かっていたんですが。光輝がそう思うのは当たり前の事なのに、他の男の人が私のことを悪く言っているのを見るとイラっとしてしまいまして」と言ったので俺は雫に向き合いながら頭をポンとして撫でつつ抱き締めると雫も泣きながら俺を力強く抱きしめ返す 暫くしてから落ち着いたようだったので、二人とも離れ お互いに目を合わせて微笑むと自然とお互いの顔を寄せていき口づけを交わす すると

「そろそろ戻らないと授業が始まってしまいそうなんで戻りませんか?」と言われるが少し名残惜しかった。そこで雫の唇に触れるだけのキスを落としてやり手を引いていく。その時に少し

「雫、さっきは偉かったな。でもさ俺としては、やっぱり嫌だな。雫は俺だけが知っていれば十分で他はいらんしな」

と言うと、顔を赤く染めて嬉しそうに そうです!私はあなたのモノなんですよ?光輝だけしか見ていない。光輝以外要らないと何度も言っているではありませんかと恥ずかしそうにしながらも伝えてくれた その日の夜 俺は雫の帰りを待つ ガチャリ!ドアの音が鳴り 俺は雫の方へと向かって行くと、玄関に座り込み涙を流す 雫に一体何があったのだろうかと急いでリビングへ

「ただいま」

と声をかけると「ごめんなさい。ちょっと遅くなってしまいました」と謝るが俺は、そんなことはいいと言わんばかりにギュッと抱き締める 雫が帰ってきたら俺が思いっきり抱きしめると決めていたのだから

「おかえり。何かあった?もし良かったら話してほしいんだけど?」

雫は俺の胸元に顔を埋め、何も答えようとしない 少し経つと ゆっくりと俺から離れ、「大したことは無いのです。

ただ私を貶す言葉を聞いてしまって 少しムカついてしまいまして、そのまま家に帰ってしまったのです。

私が勝手に帰って来ただけで、光輝が心配する必要は全く無いのですよ?だから気にしないで欲しいかなと。私のために光輝が辛い思いをして欲しくはないのです。大丈夫。明日からは今まで通りの生活を心がけますから」と、またいつもの調子に戻る

「分かったよ。でも辛くなった時はいつでも連絡しろよ。すぐに飛んで行ってやるから。約束できるな?」と言うと 雫は嬉しそうにしている。そして 雫は俺の肩を掴み自分の方に向かせて「はい。約束ね。これからは辛いときは必ず貴方に連絡を入れますから、私を安心させてくださいね?」と真剣な表情と声で俺に伝えてくるのであった。そして俺は今日も雫との行為に耽っていた。雫は「光輝、光輝。あっ」と言って今日もイキまくっていたが、最近俺の精力が増してきてしまったせいなのか 俺も

「出すぞ。くっ!!」と言いながら、かなりの量の子種を出すのだが雫の中に全て入りきれるか不安になり 一旦抜くことにした すると雫の身体中に、大量の愛液が流れていくが溢れ出て来る。その様子を見た雫は「いっぱい出たねぇ。お腹の中温かいよ。」といって満足気にしていた 俺は疲れ果てた雫を布団に運び一緒に寝る事にした。翌朝になると 俺は目が覚めると腕の中には雫がいなくなっていた。時計を確認するとまだ朝早い時間であることが分かる 昨夜はそのまま雫と就寝したので、俺はまだ裸のままであり 服を着

「おーい。雫ー。朝だよー」と起こすが反応が無いので 寝ているのだろうと俺は判断して朝食を作ることにする。今日の朝食はトーストとスクランブルエッグである。雫を起こし、朝食を食べる。食べ終わったら身支度を整えてから俺のマンションから学校へと向かうが、俺達を待っている者がいる事に気づかずに 学校につくと、既に美月が来ており俺達の姿を見て驚いたような様子をしていた。美月と雫は何事も無いように挨拶をしているが、俺にはわかる。雫が明らかに美月に気を使っている。俺には分からないと思っているようだ。俺は、雫の考えている事が何なのかを理解できている そして俺は教室で席に着いた

「お、今日は光輝が一番乗りだったのかー」

と話しかけてきているのは美月の友人の女の子が話しかけてきている。この子は 鈴木(すずき)

真希(まき みき)と言い 明るくて人懐っこくて、男子からも人気が高く、女子にも人気が高い そんな彼女は、俺が おはようとあいさつを交わして座ったときに、後ろを振り返り俺にこう言った

「ねね、あんた、彼女と喧嘩中?ま、まさか。フラれちゃったりとかして」

と言い出したが 俺は何も返事をせずにスルーしておくと 彼女の後ろに居た子が

「ほほぉ~。これは面白そうじゃのう。どれ、わしが詳しく聞いてしんぜよう」と言ってきた こい

「あぁん!?誰が面白いって?お前が、あたいと張り合おうってか?やれんの?やってみろやコラァ!」と言っているのは、同じクラスで友達になった女生徒で名前は「花澤 春」

身長160cmぐらいでスレンダーだが出るところもちゃんとあるという美少女。そして俺と仲が良い

「ちょい待ち、2人ともやめや、止めんか。ここで暴れてみぃ。美月がうるさいんじゃから。とりあえず、美月の前で、それはやめい。」と冷静に言って俺の隣に来て俺の机の上に足を置くのは美月の友人の1人で 俺ともよく会話する間柄の子

「あ、えっと、ごめん。でさでさ。実際の所はどうなの?」と言ってくるが俺は無視 それから数分すると雫と美月が教室に入ってくる。

美月は雫の所に行こうとしていて

「あー、もう、光輝は私の彼氏でしょ?何他の子の方に行こうとしてるの?ダメじゃないの。こっち来て」と引っ張られる。その光景を見た他のクラスメイト達は

「うわ。あいつ彼女怒らせてやんの」「あんなので雫さんと付き合ってんだな。意外と小物か?あれ」

等々言っている。それを聞いた美月には聞こえていたらしく

「あら?今のは聞き捨てならないですね?今の発言をした方の名前を後ほど伺いたいものなのですが?あとで先生のところにお越しいただければ幸いです」と言った その発言に対してクラスでは

「ヤバ。雫さんの耳にも入ってたんじゃん。雫って普段は大人しいけど怒らせると怖いからさ」とヒソヒソと話している それを聞いている俺としては、確かに雫が怒りに任せて行動を起こした時はとても恐ろしかった そんな雫を見てクラスの奴らは

「おい。あの子あんな怒ったりするんだな。やべぇ可愛い」と言っていたが俺は雫

「さっきの話ですが、あの人の事を庇わないんですか?光輝の事は私だけがわかればいいと、仰られていましたが。貴女の事も、そう思っているのですか?」と聞かれたので俺は雫の手を優しく握ることしか出来なかった。それを見ていた周りの人間は、あの二人は恋人同士なんだなと分かるだろう。だが美月からしたら違うのだ

「なんでそんなこと聞けんの?光輝とは昔からずっと一緒に育ってきた。それだけの繋がりしかないあなたと私とは違う。光輝は私の大切な幼馴染なんだもん。だから誰にも渡さない。私の傍にいるのは、私が愛するのは生涯を通して光輝ただ一人だけだ。雫は私の幸せを壊しかねない人間だって分かっている。だけどね、私はそれでも光輝を愛し続ける。雫なんかよりももっと、私の方が光輝のことが好きだっていう気持ちが大きい自信もある。光輝が、どんな選択をしようとも私は光輝と一緒に生きて行きたいから、その為の努力は怠らないつもりだ。それに、光輝を雫より好きにさせた私も悪いしね。そこは素直に認める」そう言い切った美月 すると、今度は雫が「そうですよね。私こそ失礼なことをしてしまい申し訳ありません。私には貴方のように、光輝に愛情表現が出来ないのでどうしても嫉妬してしまうのですよ。」

と言って俺の方を向くと俺に向かって微笑む。俺もそれに応えて 雫の手を握ると嬉しそうな顔をして俺を見つめていた。そして雫は美月と向き合うようにして

「私と美月は、これからお互いに仲良くしていきましょう。私としても雫の事が大好きだからこその態度なのだということを分かってほしいのです。だから許して欲しい。」

雫と美月の話し合いは終わった その後 俺に抱き着いてきた美月と雫

「やっぱり光輝の胸の中は落ち着くよ。光輝は優しいしカッコいいし。私だけの旦那様だよ」

と雫は美月

「はい。こんなに素敵な人は私も見た事がないんですよ。いつもは、ちょっと口は悪かったりしますが。光輝は誰にでも分け隔てなく接してくれて。私が困った時はすぐに助けてくれるのですよ。そんな人に巡り合えたのが私にとっては幸運で幸せな事で」

と二人で話しているのを聞きながら俺は二人の頭を撫でていると「ちょっとー!私を忘れてないよね?」と言われてしまうが「二人とも、俺の大事な女の子なんだよ」と伝えたら 雫も美月も

「当たり前でしょ。でも、これからはお互いライバルになるのかな。私負けたくないし。私だって本気出して行くから、これからよろしくね?」

と言って握手を交わして、美月と雫 が笑い合っているのを見ると本当に良かったなと思う。

そして美月と雫を家に送り俺はマンションに戻っていくのだが、その途中、美月が「雫の事嫌いになってあげて。それが一番良い事だから。じゃあバイバーイ」といって美月は自分のマンションへと帰っていく マンションに戻った俺は雫と美月を抱きしめた。

少しの時間だったが俺が居なかった時間を取り戻すかのように、ただひたすら、2人を抱き続けていたのだが、途中で 雫が「お、お願いがあるんだけど」と恥ずかしそうに俺の方を見ながら言うと

「ん?何でも聞くよ。」と言うと 雫

「あのね、今度一緒に温泉に行きませんか?実は私の叔父が経営してまして、よく招待してもらってるんです。それで、今回一緒に来てほしいなって思って」と言われる 俺は「別に構わないよ?じゃあ俺の実家にも連れていくね。うちのお祖父ちゃんお祖母ちゃん、結構歳だしね。俺の両親の方はまだ元気だと思う」と言って、次の週末の休みに、実家に帰る事になったのである それから数日後

「えーと、今日から1ヶ月、ここの学校に赴任する事になりました、天海(あまみ)

真希(まき)といいます。みんなー。一年で終わっちゃうけどいっくぞー!」と担任の女教師が言ってくるが 男子からは、「ちっ、若い女の子が来たからってテンション上げやがって」等と文句が

「あ、それと、先生は男だからー。女の子じゃないからー。男子諸君残念でしたー」と 言われ男子一同ガッカリ すると、男子の列の1番後ろに並んでいる雫が「フッ、ざまあみろ」と言い放った。すると俺以外の男子生徒が一斉に

「え!?あの子が噂の?可愛い」と言い出すと 女子が全員「雫さんに、あんなに可愛らしい妹が居たなんて」とか「あの子は私の敵ね」など言っている すると 雫と真樹が睨んで「光輝、帰ろうか」

と言いだすのであった。雫さん怒ってる?と思いながらも 俺は雫を連れて下

「先生ー。俺たち帰りまーす。あと雫は俺の彼女なんで手出したら殺す」と言って職員室を出て行った 教室に戻り自分の席に着く俺達 すると美月が

「ね、ねぇ。あそこに連れて行ってくれたのは嬉しいんだけどさ、もうそろ、限界が近いかもしれないの。もう3人目ってどう?」と俺の膝の上に座って甘えて来るのだった。それを見ていた美月の友人が「あぁん!?美月の奴、いつの間に彼氏ができてんだ?あいつ、あたいと張り合おうとしてんのか!?やれんならやってやるぜ!」

と凄まじい闘志を燃やしていた。

その声を聞いた美月は、俺の腕に抱き着きながら

「あらあら。春も相変わらずだねえ。春と張り合った所で勝てるわけ無いのに、何言ってんだかね」と余裕の笑みを浮かべる

「なにぃー!あんまり調子乗ると承知しないぜー」と言っているのは、鈴木 春。身長170cmほどで細身。スレンダーだ。性格は活発的で運動が得意 ちなみにだが美月に恋愛感情を抱いている。このクラスで一番の人気者で友達も多いのだか美月には恋のライバルがいるらしく、その人とは仲良くしているが美月とは友達止まりらしく、最近は特に仲が良くなっている美月から色々と話を聞いていた。それを見たクラスでは、 またか?と思っているようだ。その美月の恋人であり幼馴染でもある男は雫の事を

「あいつって綺麗だよな。スタイルも抜群でモデル顔負けってレベルだもん」等とクラスメイトの男子と話しているのが聞こえてくる それから放課後になったので

「ね、ねぇ。今日の夕飯って何か聞いてたりする?光輝とご飯食べたいなあって、さ」

と言われたのと

「光輝~。もうダメなの。身体が熱いの。だからさ、光輝に、鎮めて欲しいの」

と言われ

「いいけど、どこで?」

「う、うぅ、わ、私の部屋で」と言ってくるのが聞こえると俺は、

「はいはい。わかったよ。ほれ、帰るぞ。雫と約束あるんだ」と言って立ち上がらせると雫と一緒に 俺は雫の家に、そして、雫は自分家の玄関を開けると美月

「あれ?雫じゃん?どしたの?」

「あ、美月も、ちょうど、良かった。光輝、一緒にご飯食べていかないかしら?母が、美月の分も作っておいたって連絡来てたから、一緒に、どうかと思って」

それを聞いて、嬉しそうにする美月。そして美月

「やった!久しぶりじゃん雫の家で食べるの。」

と言うと雫

「そうね。最近、あまり時間が取れなかったし。久しぶりに4人で過ごせるもの。美月も、光輝との時間は欲しいでしょうから、たまにはいいんじゃ、ないかしら?私が居る時だけで良いですから。もちろん、無理は、させないですよ。そこは大丈夫なので安心してくださいね」と微笑んでいる。そんな感じに話していたのだが 美月が突然、俺の耳に口を近づけてきて、

「そう言えば、光輝の家、まだ行ってないんだけど、いつか、私を光輝の所に、泊めてね?」と俺の耳元で小声で言ってきた。それを見ていた雫が少し頬を膨らませている そんな光景を見

「はいはーい。二人共。私を置いて行くの禁止!私は二人より先に大人になるんです!だから二人をリードする立場なんだから」と言っていたのだが俺は雫に近づき「なあ雫。今日って雫の誕生日だったよな?だから今日くらいは何も気にせずに好きなだけ楽しめばいいんじゃないか?それに、お前の両親が雫に会いたい会いたい。っていつも言っててな。だから俺は良いよって言ったんだよ。雫が居ないと両親悲しむだろうし。だから俺はいいって思ってんだけど。雫はそれでいいのか?もし、俺が雫の立場なら遠慮なくそうさせてもらうよ」と雫に伝えた所

「そうですね。じゃあ今度のお泊まり会の時に、いっぱいしましょうか?それと、誕生日プレゼント。私、光輝とデートしたいのです。それと、温泉に。二人で行きませんか?」と聞かれたので俺は雫と美月に手を繋いで「じゃあ美月、ちょっとの間だけど、よろしくな。温泉は、俺のおじいちゃんの別荘があってな。そこが俺の実家の近くなんだよ。それで、そこに行こうな」と言った。

「あ、ありがとう光輝。雫は私がしっかり面倒見てあげるから任せてね」と言ってくれたので、雫と美月を任せる事にした。そして俺達は帰宅し夕食となった。そして風呂に入る順番を決める際に

「雫は最後ね。雫を1番最初に入れてしまうと雫がのぼせてしまうかもしれないので、ここは譲り合いという事で雫から入りなさい。雫を最優先にしてあげてほしいわ。お願い」と言ってきた。

そして、雫は美月 が、俺に話しかけてきた「ねぇねぇ光輝。雫に変なお土産とか買わないようにね?ちゃんと雫を見ててよ?じゃないと、光輝の事許さないよ」

と言うと俺は「わかっているよ。じゃあ、俺は、どうすれば雫の機嫌が悪くならないで済むんだ?」と聞いたところ

「んふー。今日は、私に付き合ってくれるんでしょ。朝までずっと離してやんないからね」

「ま、待った。明日から学校は始まるから程々にしような?」と釘を打つ

「やーだよ。今日は何言われても止めないし、止まらないもん」

と言って来たので、仕方なく諦めることにした。

入浴後に、俺と雫で

「雫。美月は寝かせといてやるか。美月は、明日も早いんだろうしさ」

「そうね。美月も頑張ってるんだもの」と言い合っていたのだ 俺と雫は寝室に行く事にすると美月の部屋の前に

「あの子も、まだまだ子供ね。でも、雫に悪い虫が付いたら大変な事になるから気を付けてよね」と言いながら雫は美月から渡された封筒を雫は大事そうに持ち俺の方を見ると「ねぇ?あの子の気持ちに応えてあげた方が、あの子は幸せなのかなって思ってるの。だから、私に協力して?それとも私の事嫌いになった?」

と言われてしまい「雫の事は大好きだし、美月の事も大事な幼馴染として大好きだ。2人が幸せになれればいいと思う。だが、協力する事は出来ない」と答えたら「そっか。そうだと思った」と言われ 俺は頭を掻きながら、

「すまんな。本当に大切な存在だと思っている。だから美月の為に俺は動けないんだ。雫は俺にとってかけがいのない恋人で幼馴染で、一番の親友だとも思っていて、これから先も一緒だと信じているんだ。美月は、昔から知っている。だからこそ雫や美月よりも大切にしたい相手なんだよ。だから雫の想いに応えられない。すまないな」

それを聞いた雫が抱き着いて来ていたので優しく撫でるのであった。

それから、暫く経って、ようやく落ち着いた

「雫?さっきの話なんだが、雫の事が、好きすぎて何も考えられない」と俺が言うと

「うん。それを聞いただけで、満足したわ。だって、私はあなたを愛し続けていればそれで十分なんだもの」

と抱きしめてくれている腕の力を強くしてくれる。それからベッドに座りお互いに向き合っている。そこで俺は、雫の肩を掴み押し倒してしまう。そのまま覆いかぶさると、

「こ、光輝!?いきなりはダメって何度も言っているのに」と言いながらも受け入れてくれる それから雫にキスをしながら胸に触れ、揉みほぐしていく すると、雫は、甘い声を出しながら「ひゃっ!?そ、そこはぁ」と言ってしまうと雫

「そ、そこはダメェ!」と拒否されてしまう 俺は少しムッとした顔をしてしまったのだろうか?

「あぁー。そ、そんな可愛い顔されたら逆らえなくなるじゃんかぁ。もう知らない。もう今日は帰せないから」

と完全にスイッチが入っているようだ。仕方が無いと思い俺は「わかった」と答え

「な?今日も泊まるつもりなんで、布団を頼むな」と伝えると雫

「う、嬉しい。もう何年ぶりかしらね?昔みたいだね。光輝が私の家に遊びに来てくれた時は一緒に寝てたもんね」と言っていると俺は「懐かしいな。小さい頃のお前は可愛かったな。今では俺の方が大きくなってしまったがな」と言ったのだ

「そう?そんなに大きくないけどね。それに光輝が成長してくれて嬉しかったしね。だから今は、こうしていてもいい?」と言って俺に甘えて来たので「あぁ、俺が雫に出来ることは何でもするよ。それが雫が望むことならば」と言うと、今度は雫

「ありがとお。大好き。愛してます」と言われてしまうと 恥ずかしくなってきたの

「わ、わかったよ。それより、雫?良いんだな?このあとは、俺は止められないぞ?」と伝えてから 雫の唇を塞ぎ口内を犯していく それと同時に雫の手を握る

「は、激しいよぉ」と甘い声をだす それから、少し落ち着いてきて「あ、そう言えば。春が雫の事を狙おうとしていたぞ」と話す それを聞くなり雫が慌てて

「うぅー。それ本当?私、不安なんだけど」と半泣き状態になっていた 俺は

「大丈夫。その辺はちゃんと対処してあるからな」と言うと雫は安心してくれたので「よし、じゃあ始めるか」と言う

「い、今すぐじゃなくてもいいのでは?」と俺に問いかけてきたが「今じゃないと駄目なんだ。お前に傷を付けた奴が居たのに、このまま放置しておくわけにはいかない。俺はそういう風にしたくない」

「そう、なのですね。わかりました」

そうして、また身体を重ね合うのである 翌日。雫と二人で登校をしている最中に雫 が突然

「ねえ光輝。私と初めて会った時の印象覚えている?」と聞いてきたので

「んー。俺と仲良くしようとしてくる子が珍しいと思って話しかけてきた記憶がある」と答えた それを聞いて 雫が「そうなんだ。私にとっては、それは大きな衝撃だったの。私ね、友達が出来たって思っちゃって、毎日楽しくて、幸せだったんだよ?それなのに、中学に上がってクラスが変わってからは全然楽しくなくて、一人ぼっちな時間が長くなっていて、でもそんな時に貴方を見つけたの」

「へぇ。俺と出会えたから雫は幸せを感じれたのか。なんか照れるな」

「そうね。あの日、私が一人で居る時、偶然通りかかった光輝が心配して話しかけてくれたの。私も凄い嬉しかった。こんなに楽しい学校生活なんて久しぶりで、しかも光輝と一緒で。私の中でどんどん大きくなってきてね」

「なるほどな。俺も同じだ。最初は美月の頼みってだけだったしな。ただ、雫を見ているうちに段々と雫の魅力に惹かれていったんだ。俺の中では特別な存在になっていったんだ」と言うと

「ありがとうね。私を選んでくれてね。それでね。美月に嫉妬しちゃったのよ。あー美月ちゃん羨ましいなって」

「まぁ美月の事は大切だからな。あいつが困っていたりしたら、助けてやりたくも思うし」と言ったところで雫 が急に立ち止まるので振り返った所 チュっと頬に柔らかい感触が伝わってくるので 俺も雫を抱き寄せるようにして キスをするのである。雫の顔を見ると耳まで真っ赤になっており、「不意打ちはズルいわ」と言われるが お互い様だとも思ったが口に出すのは止めた。それから

「雫。今日も頑張ってね」と言うと雫 が手を振り「頑張るよ」とだけ答えて歩いて行った それから雫はいつもの日常に戻っていく。そして今日から期末テスト1週間前に突入するのであった。

中間の結果で学年順位で3位に入っていたので今回は2桁台を狙っている 放課後。俺は、図書館で試験対策の本を熟読していた。隣にいる雫に話しかけようとすると真剣に勉強していて話しかけるなオーラ全開になっているので 静かに席に座りながら雫の事を見る すると雫は俺の方を見ながら首を

「何見ているの?もしかして欲しいとか?」と言って来たので俺は

「違う。ただ見ていただけだ。気を散らしたらすまん」と伝えると雫は「なら良いけど」と言って俺と同じように参考書を読んでいったのを確認しながら再び読書を始めることにしたが集中出来ない。なので 雫の方を見て見惚れてしまったのだ。それからしばらくして俺達は家に帰ったのだが帰宅後に雫 が「明日の土曜日、一緒に勉強会をしない?」と言われてしまった為俺は美月の部屋に行く約束をして部屋に戻り雫にメールをした。その内容は 明日、雫と一緒に行く事が決まった。場所は美月の家になったからよろしく。という連絡を送ったのだ 2人共了解ですって返事が届いたのを確認したの

「美月には申し訳ないが雫との時間を優先する為に我慢してもらわないと」と思っていた。雫の事は最優先にしている。だから美月の誘いを断ったのだから それから、夕食の準備に取り掛かる 今夜の献立は肉じゃが 味噌汁 おひたしの和食にした ご飯を炊き始めてしばらく時間が経ってからリビングの扉が開かれそこに雫の姿があったので

「あ、あのー。もしかすると今日の晩御飯が食べたかったのでしょうか?それで作っているので待っていたりするのかな?と思ったので」と俺が聞くと

「ううん。違います。ちょっと確認に来ただけです」と返ってくると「それなら良かった。ごめんな待たせて。すぐ準備するからさ」と言い料理を再開すると雫は俺の後ろを付いてきて手伝ってくれたりした 俺は調理が終わりテーブルに並べる 雫とは椅子に座って待っていて貰い俺は飲み物を取りに行った 俺は自分のコーヒーとミルク多めのホットココアをトレイに乗せて雫の元に戻ると 雫の目の前に置いた それから俺は雫の隣に座ると食べ始めた。食事中に

「雫。どうだ?俺が作った料理は?」と尋ねると

「うん!美味しいよ。やっぱり光輝は、こういうの作るの得意なんだよね?」と雫に言われると俺は

「雫だって出来るだろ?俺よりも上手いし。俺は凝ったものや難しいのは出来ないんだよ。俺の親は仕事忙しくて帰ってくるの遅いし、妹達の世話もあるんだしさ」と言うと「光輝のお母さんとお父さんはどんな方なのですか?」と言われてしまう それから俺は両親の話をして雫に話した。すると雫

「そうなんだ。良いなー」と言いながら、とても楽しそうに笑みを浮かべながら俺の話を聞きながら食事を続けていた。そんな雫の様子を見て俺もつられて笑顔になる 食事をしていると

「ねぇ。そういえばさ。昨日の夜は何で電話してくれなかったの?私寂しかったんだけど」と言われたが「昨日の電話で言っていたように雫の邪魔になりそうだし」と答えて

「そっか。ありがとね」と一言言うと黙々と食べていた。俺が完食した後に食器類をお盆の上にまとめて洗いに行こうとする前に雫は立ち上がり 俺に近寄ってきた 俺は

「ん?どうしたいんだ?」と俺が雫に聞き返すと雫は俺の手を握ってきた その瞬間。俺は動けなくなる 俺が動こうとした途端に雫に腕を引っ張られ抱きしめられると首筋に噛み付かれ痛みが走るが、それでも抵抗することが出来ずされるがままになってしま そのまま俺を押し倒す形で雫に押し倒されてしまい。そこで俺の唇を奪われる それから暫く

「これで私のもの」と言う言葉を最後に意識を失ってしまった 気がつけば俺はベッドの上で目を覚ました。起き上がると同時に部屋の中をキョロキョロと見渡していたが俺の腕を枕代わりにしながら寝ている人物が居た

「え?あれ?どういうことだ?確か俺は家に帰って来て、その後の記憶がないような」と考えているとその人が俺が起き上がったことに気がつき目を開いたが 俺の顔を見た後何故か顔を赤く染めていて

「な、なんで?私は何もしていないはずなんだけど。ど、どうして?なの?でも、この感覚。嫌な気分にはならないかも」

と言って慌てて離れてしまう

「うわわ。ご、ゴメンなさい。私ったら。い、一体何をして」と言うので俺は慌てて「落ち着け雫」と声を掛けるが反応はない。だが俺が雫に手を差し伸べると手を伸ばしてくれたので 俺はその手を引っ張り起こすとお互いに顔を見合わせると俺は雫に

「その様子じゃ、雫が全部思い出してしまったみたいだな」と伝えてから雫が恥ずかしそうにしながらも俺に向かって

「う、ん。覚えているよ。光輝に抱き着いた事もキスしたのも。それでね。その時に噛んじゃったんだと思う」と話す それを聞いて少し考えると俺は雫の方に身体を寄せて雫に身体が密着するようにくっついた状態で俺は

「雫、今はまだダメだけどいつか、お前を抱くかもしれない。それぐらい本気だし好きになっている」と耳元で囁き 耳を食むと雫は「あっ」と可愛い声を出しながらも

「こ、ここ外だから。誰かに見られちゃったかも知れない」と言うので

「なら俺の家に来るか?それともホテルが良い?俺はどこでもいいぞ。それと雫、今度から甘えるときは、ちゃんと口に出してねがいなよ。お前の願いを何でも聞いてやるからさ」

と雫に伝えると、コクりと首を縦に振り了承してくれたので俺は家に帰ろうとしたが

「あ、あのね。私もね光輝の家に行きたいの。そして泊まってもいいですか?」とお願いされた 俺はもちろんOKしたので一緒に自宅に向かう事にしたが、雫を家まで送る際に、雫 から「あのね。明日、デートしようよ。二人でね。今日はそのお礼も込みだよ」と言うが俺は

「別に気にしなくて良いのに。雫に無理をさせるつもりは無いんだし」と言うと、今度は俺の言葉を無視して「今日は、お母様が早く帰ってきてて私が光輝のお宅に行きますと言ってあるの。なので一緒に帰りましょう?」と言ってきた 雫を家に送り、俺は一人で帰ることになったが雫からの

「明日のデート楽しみにしてますね」と 言われ俺は雫の頭を撫でて「ああ、もちろんだとも」と答えたのであった 期末テスト当日を迎えた。今回の科目数は多くなく、5教科のみの

「さてと、今回は学年トップを狙う。前回3位になれたのは嬉しいが次は1番になりたいから頑張るか」と思いつつも、雫の事が心配になっていたのだが今はテストに集中しよう。

期末テストが始まった。テストが始まり問題を解き進めていき テストが終わる頃には残り2時間程だったので一旦ペンを置き伸びをしているとスマホから通知が来たので確認してみると雫だったのだが、その内容は勉強教えて欲しいとのことだったので、勉強を教える事になった。

それから2時間が経ち終了時刻となり 試験監督から答案用紙を回収するので回収が終わったら退出してくれと伝えられたので、俺は解答の見直しをして、見直しを終えてから部屋を出ると雫が俺を見つけて

「終わった?」と言って来てくれる 俺達は教室に向かい荷物をまとめてから帰る事になっている それから雫と美月が待つ場所まで歩いていくと2人は仲良く話しており美月も嬉しそうにしている 俺は美月に近寄り

「美月、雫が待っている。一緒に帰るぞ」と伝えたのだが

「はい。雫さん待ってますもんね。一緒に待ちましょー」と言ってくれたので美月と雫と一緒に雫のクラスに向かった 道中では俺達は雫が作ってくれた弁当を美月と俺と雫の三人で食べたりしていた。

それから雫達と合流して下校することになったのだが美月とはここで別れた

「また月曜日に会います。それまで頑張ってください。雫さん、兄が暴走したら連絡下さい」

と言い残し走って去っていった

「光輝が暴走するわけ無いでしょ」と言うが、雫も 俺も笑いながら学校を後にして、そのまま帰宅した 雫が自宅に入ろうとすると俺も入って良いのか迷ってしまったが、俺は玄関で靴を脱いで家に上がり、雫の方を振り向くと俺に気付いた雫が「おかえり。さぁ上がって。私の部屋に行こ」と言われ 雫の後について行く すると雫の部屋に入りソファーに腰掛ける すると雫は俺にも座るように言うので俺は座り隣に雫も 並んで腰掛けてくる 俺は少しだけ雫に近づいて雫を抱き寄せて膝の上

「え?ひゃ」と言うが俺は構わずに雫を抱きしめて 俺はしばらく離さなかった。その間ずっと俺は

「雫の匂いを堪能している。やっぱり好きな女の子は落ち着くなー」と独り言を言い続けてると

「ちょ、光輝?ちょっと恥ずかしいんだけど。それに息がくすぐったいよ」と照れくさそうに雫が言っている 俺は「雫の髪サラツヤだなー」と言い続ける 俺達が、いちゃいちゃ?していると、いきなり部屋のドアが開かれ「姉さん、何やってんの?もう夜ご飯出来たんだけど、まだ食べないの?」と言うと雫が驚いて固まっていたが俺から離れることはなく 俺は抱きついているままの状態でいる そんな状況に

「へぇーそうなんだ。二人はそんな関係になったんだ」と言われてしまうと流石に見苦しい姿を見せていた為か俺はすぐに雫から離れ 雫も俺と同じように慌てて離れて行った すると妹が俺に近寄ってくるなり

「ほー。そういえば最近、私に色々隠してるよね?例えばそうそう私に隠れてゲーム買っていたし」と言われてしまうが妹には隠せていないらしく全て筒抜けになっているらしい そこで雫が自分の事を話し始めた。自分の家庭環境の事を話すと妹は泣き始めてしまい俺に文句をぶつけてきたのだが、「私だって家族なのに」と言ったところで俺は妹を思い切り抱き締め

「そうだよね?ごめんね?」と言って謝る。

「そうだよ。でもありがとう」と言われるが そこで妹の口からとんでもない一言が出てしまったのだ

「でもね。お姉ちゃんと私は血が繋がっていないんだよ。お母さんはお父さんと離婚したのは、お金が無くなると生活が苦しくなるし、子供は育てられないし、親権を持つ人が居ないとダメとか。色々な理由があったんだけど。それで、私が10歳の時に、お父さんが、交通事故にあって亡くなったんだ。そのあとに私は今の家に引き取られたの。最初は嫌だったけどね。今は感謝してるか」と言うので俺は驚いたが、それ以上に雫はもっと辛い思いをしてたんだと実感させられた 俺は思わず涙を流すと 雫は

「み、光輝!?なんで泣いてんの?大丈夫だから。私は幸せだから。貴方に出会えただけで良かったと思ってる。だから泣かないで。お願い」と俺をなだめてくれて、その言葉を聞いた俺も涙を流し続けた雫は優しく頭を撫で続けてくれたのだが

「うん。落ち着いたからさ。飯を食べようぜ」と言う 俺は立ち上がるとリビングに向かって行き 食事の準備を手伝ってから食べることになった 食事をする前に妹は風呂に入ると言って自室に戻ってしまった

「さっきも言ったようにさ姉妹として接する事は出来るよ。それでも恋人としてのスキンシップや一緒に暮らすとなると別問題だと思うからさ私としては一緒に暮らしたいし付き合いたいと思っているよ」と言うが俺は、やはり答えを出す事が出来ずにいると、雫が「ご馳走さま。食器洗いとかしちゃうから。光輝と話をしてて」と言われたのである

「なあ、本当にいいのかい。こんなにあっさり決めてしまって。俺はお前を傷つけたくないし。もし傷つけたくなければ一緒に住むのも良くないと思う」と言うが、俺の意見を聞いてくれないようだ それから雫が皿洗いを終え 二人共お風呂に入ろうと言うので俺は着替えを持って 雫と脱衣場に向かう。

お互いに身体を拭いてバスタオルを身体に巻くと浴室に入ると雫に後ろを向いてもらうように指示をされ 素直に指示に従う

「よし。じゃあお背中洗っていくから。前を向いたら怒っちゃいますよ」と言うので、言われた通りに身体を前に向けないようにすると「それでは失礼しますね」と言って、まず最初に腕を洗われ始めたのだが気持ち良くなっていると雫が俺の腕を持ち上げたかと思いきやその場所にキスをして来て 次に胸から腹部、足先へと唇を落とされていくと我慢出来なくなり、雫を押し倒してしまった 押し倒した雫を今度は逆に組み伏せている状態になり それから雫の顔を見ていると目が合ってしまい俺は見つめ合っていたら急かすようにして、俺の首筋に噛み付き歯形を残していったのだが痛みを感じつつも雫を見ると雫が目を潤

「えっと。これ、私の所有物と言う印ですからね。私の光輝に変なことをしたら、こうなるから覚えておいて下さい。いいですね?」と言い放ち首元に何度も噛んでは跡を付けていたのだった。

雫の独占欲の強さを知った俺だったのだが、俺も 雫を誰にも渡したくはないと思っていたのだが、雫を大事にしたいという思いもある。

なので俺は心の中で葛藤していた。

「あのね、雫が俺のことを想ってくれるのは嬉しい。でも俺はまだ学生だし、雫を不幸にするわけにはいかないんだ。俺なんかが釣り合う相手じゃないかもしれないが俺は雫の事を好きだ」と伝えると雫は、少し考えた後で「分かりました。今は保留でもいいですか?光輝のことは好きですし離れようとも思いません。光輝ももう少し考えて下さい。今の状況で結論なんて出せれないと思いますから。だから今日はこの話は無しにしましょ」と言い出したので俺は 雫を抱き抱えて

「今日はこのまま寝るか。布団は1枚しかないが一緒の布団でも良いだろ?」と言ってみると、雫は「うん。構わないですよ」と言って俺の胸に抱きついてくると 俺も雫を抱き寄せて二人で眠りについたのであった それから朝を迎え俺は起きると目の前には、可愛い顔で眠る美少女がいるのだが昨日のことを思い出してみると、少しだけ痛む気がしたが雫が起きないうちに起きて朝食を作り

「そんじゃまぁ学校に行くかな。それと美月に伝えて欲しい事だけど、これから美月の家に行って来るから」と雫に伝えると雫も起きたみたいだが俺が居ないことに気付き慌てた表情をしていた 雫が、急いで支度を始めたのを見て、俺が先に登校する事を伝えると 雫は「え?どうして、一緒に行かないの?いつもなら学校に行きながらイチャイチャしてたりするのに」と言い出して俺は困ってしまった。俺としても一緒に居たいというのが本音なのだ

「悪いが、今回は別々に行くことにした。理由は簡単で雫と俺の関係を隠すためでもある」と言うが、どうやら納得出来ないらしく。駄々をこねるが無視し、一人で学校に向かおうと思った矢先にスマホが震えだした。雫が何か言ってきたのだと思い着信に出ると、電話の主が妹だと知り通話ボタンをタップすると 妹の声を聞き俺は、そのまま通学路を走り抜けていき校門が見える場所に着くと既に妹が待っていたようで俺は小走りをしながら近寄り挨拶を交わすと同時に俺は妹にある提案を持ちかける事にした

「なぁ?お前、この学校で人気だしさ友達多いじゃん。その中にさ雫のファンの子って言うのもいるのか?」と聞いてみると妹が答える前に

「いるよ。何人か居るけど。それがどうかしたの?」と答えられてしまうと俺の方を向き怪しげな目つきで見られると

「なぁ美月?頼み事があるんだけどよ。実は雫を呼んで来てほしいんだ」と俺が頼むと

「何するつもり?お姉ちゃんは、光輝君とラブホデートしてたよ。それも結構長い間。まさか、まだやるつもり?」

「いや違うぞ。雫をここに呼びつけるのは、俺達の仲を学校に知られないために俺が考えだしたことなんだが。流石に学校の敷地内は無理があるだろ?」と伝えても 雫を呼び寄せると言うのは理解できないらしく俺が説明を続けている間、雫はずっと不機嫌になっていたのである。そして雫に用件を話すと渋りながらも了承してくれたので 俺は雫と連絡をとり教室に着くなりすぐに雫を連れ出し屋上へと向かう そこには妹の他にも雫の友人もいて、その友人達からも 俺と雫との関係を疑われていたが、それは当然だろう。

「で?雫とどういうことなの?なんで二人は恋人繋ぎしているの」と聞かれたので俺は 正直

「そうだなー」と誤魔化しつつ

「雫は俺の妹の恋人でね。雫と俺は兄妹で義理の兄妹なんだけどな。雫とは本当の恋人同士になれないから、せめて義理では恋人として過ごしてるんだ。もちろん恋人として会う時は手を繋いでいる」

と嘘を付くと妹以外の人間は唖然としていたが

「雫さんも大変ですね。こんな奴が兄で」「光輝は悪くないからね。光輝と出会えたのは奇跡だったし、私は幸せだよ」と話を合わせるようにしてくれて雫が話に乗っかると 妹は俺をゴミを見るような眼差しを俺に向けてきたが そんな時でも俺は雫の手を握っていたのだった 俺は

「でさ?さっき雫から頼まれたんだが。美月から皆んなへメッセージを伝えてくれとさ」と言って俺は 雫から伝えられた言葉を代弁することにする。内容は

「私はお兄様と、将来結婚をする関係です。なので、私は光輝をお婿さんに貰うことになります。皆さんにはご迷惑をかけてすいませんでした。私が選んだのは、光輝以外には考えられなかったので、私が光輝と一緒に住むために家を引っ越しました。それでね、光輝くんだけど。私に対して優しく接してくれるから好きになってね。それに、とってもかっこいいんだよ」

俺と付き合ってると勘違いしていたのもあって、かなりショックを受けていた。そこで雫からの言葉は続くのだが。「光輝と出会ってからの日々はとても楽しく過ごせてるから幸せでいっぱいだよ」と俺の頬っぺたにキスをすると俺は妹に向かって雫をよろしくと言うと「雫のことは任されたよ」と自信満々に言ってくれた。これで大丈夫だろうと俺が思った瞬間、いきなり校内放送が流れ始め。

『1年3組。神咲雫!並びに神崎光輝!至急、職員室に出頭せよ』と言われた。

「あぁ呼び出しされちまったな。ちょっと雫を連れて行ってもいいかい?」と

「ダメ」と即答されて

「お願いします」と頭を下げるが やはり許しは出ないらしい 俺は、諦めて1人で職員室に向かい事情を説明しに向かった。俺が向かうまでの間に

「あれ?雫と付き合っているとかいう噂流れていないのに、どうして呼び出されているんですかね?」と雫が呟いていたが俺は聞こえていなかったのだ。そう、雫を愛でる事に忙しかったので、雫に抱きついたままで移動していて雫

「ねぇ。そろそろ離れてもらえないと、光輝とのスキンシップ出来なくなるから」と言われてしまう。仕方ないので離すが名残惜しく思い、手を握ったままだった 雫と別れてから しばらくすると、担任がやってきたのだが

「まぁ。色々と言いたい事はあるけど。とりあえず二人共。こっちに来て座れ」

と促されるが、雫は「はい」と言ってから、隣に座り 俺も「分かりました」と言って 先生の隣に並んで腰をかけると 早速本題に入るような雰囲気が漂っているのだが、先に俺は質問することにした

「なぁ先生。今回の事なんだけどさ。学校中に広まってたらマズいんじゃないの?」と言うと、教師の答えは

「安心しろ。今のところお前らの関係は知られていない。と言うより雫が学校内で人気者だから。下手に騒いで雫の耳に入ると、また面倒なことに巻き込まれるからな。俺が生徒全員に伝えておいてやったからな」と答えた。俺も、それは有り難いと思っていた。もし これが

「雫の耳に入ってきた場合。確実に俺は雫の事を泣かせる結果になってしまう。なので俺は 先生に「ありがとうございます」と感謝の意を込めて 軽く一礼した 雫の方を向いたが 俺が お礼を言ったせいなのか分からないが顔を真っ赤にして固まっているのを横目に見ながら。「それじゃ本題に入ってもいいですか?俺も雫も早く教室に戻りたかったんですよ」と本音を漏らすと 先生が「あぁ。悪い悪い。忘れてたわ。お前らが勝手に教室を抜けだしたおかげで、他のクラスが大変なことになったんだ。雫はともかく。お前が、雫の教室に行ってから2人が戻ってくるまで誰もお前らに近づけないし、話しかけることも禁止だって伝えたら。みんな文句言いまくってたんだぞ?それでも俺の話を聞いてくれないなら授業を受けるのを禁止すると言った途端。みんな静かになったけどな」と話すと雫が「あのさ?お兄様と二人で話したくて学校に行ったわけだし。その言い方って酷くないかしら?」と反論し始めて。俺は内心ヒヤッとしていた。

ここで雫が怒ったり暴れたりして問題が起きた時に、俺は責任を取れる

「雫。ここは学校なんだぞ?学校って言うところはな、ルールってもんが存在する場所でもあるんだ。だから雫の言う通り、俺と話をしたいから学校に来たんだとしても、雫はもう少し考えて行動するべきじゃないか?」と雫に注意を促すと

「確かにお兄様に言われた通りに私は、学校という場所に来てしまった。だから学校のルールを犯すことになってしまったのかもしれない」と言い出して それから少し間が空いた後に 俺が「そうだろ?なら今度からはちゃんと考えて行動をしてくれ」と伝えると 雫は俺を見つめながら涙を浮かべた瞳をこちらに向けた 俺としても泣くほど怒らせたかったわけではないの

「別にそこまで本気で怒ってる訳じゃないだ。雫が可愛い過ぎる行動をとったのも分かってた。だけどさ、雫のことを大事にしたいし、変な目で見られても雫を悲しませるようなことは絶対にしたくないからさ。俺のためにもさ」と言うと雫は、俯いてしまい 黙った状態が続いてしまったので、何か話題を変えようとしたところで チャイムの音が鳴ってしまい、その日はそのまま帰宅することになった。帰り際に妹にも挨拶をして帰ろうとしたら

「待ってください。お話があります」と言われると 雫が、「どうするの?」と聞いてくるので俺は「聞くよ。何か俺も聞きたいことがあったみたいだからな」と答え

「雫。ちょっと先に帰るが。ちゃんと帰るから、雫も帰ってきてくれよ」と言うと

「分かったよ。ちゃんとお家に帰ってくるから」と答えてくれるのを確認してから 俺達はそれぞれの家に帰ったのである。

今日は土曜日なのだが 俺は一人で外出していた 何故かと言えば雫から

「昨日のことで謝りに行きたいので、一緒についてきて下さい。それと私の彼氏になってくれませんか?まだお返事も貰えていなくて。私としては振られたと思っているのですが」とメッセージ

「雫。俺はさ、雫のこと好きだと思ってたんだけど。雫と俺との関係を考えた時、やっぱり恋人として付き合いたいとか思うのか?俺はさ、まだ恋人になりたいと思うほどの好意を持てないんだよ。それに俺は雫の兄として生きていきたい気持ちもあるからさ」

雫からすれば兄のような存在でしかないからこそ、こんな中途半端な関係を続けている だが、その兄としての関係さえも捨てることが出来ないのだ。雫の事が大切すぎて

「そうなんだ。光輝は、そういう考え方をする人だったんだね。ごめんなさい。私も光輝のことが好きなはずなのにね。どうしていいのか分かんなくなっちゃうよ」と泣き言を言うが 俺は何も答えることが出来ずに「俺は もう寝ることにした」と雫に連絡をすると すぐに返信が来たが、それは俺に甘える内容ではなく。

俺は雫から

『私は光輝の事を家族以上の異性としての好きだったけど。でもそれは恋愛感情ではなかった。これから、少しずつ仲良くなれたら良いかな?とは思っているので』と言う文章で 雫から俺への告白は無かったことにしてくれと言わんばかりな内容が送られてきたのだった

「なぁ?俺って最低だよな?今までは、雫の事をただの妹だとしか思って無かったのに。雫が可愛すぎるし、優しすぎたりするのがいけないんだろうな。まぁ雫とは血が繋がっていないし。本当に雫と結婚出来たら嬉しいかもな。俺は雫を一生守っていくから。雫を幸せにさせてみせる」と呟いた。

そう。

この日から 俺が妹の美月よりも雫を優先するようになったのは 仕方がないことなのではないだろう だが雫は、俺から嫌われるのを恐れていたので俺は 雫に嫌われないように雫に尽くし続けた そして雫の願いも全て受け入れ 美月から向けられる殺意には気が付かないフリをしていた。

「お兄様?最近学校で美月さんとよく喋るようになっていますよね?」と言う問いに対して俺には 雫が何を言いたいかを理解していた 俺達が付き合っている噂が流れていないかどうかの確認をしているのだ ただ学校では兄妹のように仲が良いだけで済んでいるのだが問題は家での出来事だろう。

俺の家に雫や妹が頻繁に出入りしていることが原因で、付き合っているという噂が流れた可能性があると考えていた。だからこそ確認してきたのだが予想以上に 雫は不安になっているようだったので、俺は優しく抱き締めてあげたのだが そんな状況の中で突然鳴り響く電話音に対して 嫌な予感がしながらも出なければと思いスマホを手に取ったが画面に表示されていた名前は意外なもので、つい反射的に通話ボタンを押してしまったのだ、その内容は『神崎君!神咲先輩!早く学校に登校してください

「俺と雫の二人が呼び出されているからな。きっと噂を流した人間がいて、呼び出して事情を聞こうとしているんじゃないか?」と俺が呟いていると雫が俺の言葉を聞いているような感じに首を傾げている。なので俺は「あ!悪い。今の聞こえちゃっていたよ。とりあえず雫が気になるような噂なんて無いから安心しろ」と伝えると雫は嬉しかったらしく

「うん。ありがとう。安心したよ」と言ってくれるのだが、雫を喜ばせるために 言ったのではなくて 単純に事実を告げただけなのだ。まぁ結果的に 雫に俺を信じさせる為の発言になったのだが、雫を騙していることに変わりはないのだが、そのことについての罪悪感は ほとんどなくなっていた。

「お兄様は 雫に隠し事とか してませんよ。だって 雫が 大好きだから」

「雫のことも大切に想っているから」

俺は、この時。妹にすら 雫に言えない秘密を隠していることを、心の奥底で後悔していた。俺の秘密は俺の両親に雫を殺させたいと思っている奴がいることを話せなかったのである。俺は雫を守ることが出来るなら、どんなことになっても構わないと思っていた。雫が傷つくような出来事が起きれば 雫は心に大きな傷を負ってしまうかもしれない。だから俺は誰にも話すことが出来なかった。もしも このことが知られてしまえば 俺は、どうなるだろうか?もしかして 俺の前から居なくなってしまうのではないだろうか?雫を 失ってしまうことになるのであれば 何もせずに見守るだけでも構わなかった だが、俺の想いとは裏腹に 事態は最悪へと突き進んでいく

「先生、おはようございます」

と朝のホームルームが始まったばかりの時間に1組の担任の先生が、雫と俺を呼び出したのだ。教室内は静まり返り全員が注目する中、先生が「朝から申し訳ないが、二人とも職員室に来てくれないか?実はお前らのクラスの中に今回の噂を広めた生徒が居ると情報が入ってきていてな。その生徒については既に処分を下している。今は別のクラスの子に任せているが、二人は 教室で待機してもらえないか?」と伝えられた。

俺は雫の顔を見ると 雫は小さく震えており 今にも泣いてしまいそうな表情をしているが俺は、どう声をかけてあげるのが正解なのか分からずに黙って雫の手を握ってあげながら歩き始める

「俺は雫の側にいるから。だから泣かないで」と 俺が言葉をかけると雫は「私ってバカだ。あんな酷い言葉を言われ続けていたら光輝のことを嫌いになっていたはずだよ。それなのに私は光輝のことを信じることが出来ていなかった」と言うので俺は雫の頭に手をのせ撫でてから「大丈夫だ。俺は雫の事を見捨てたりなんかしない。ずっと一緒だから」と伝えてから俺は、雫の事を抱きしめながら「さぁ行こう」と雫を励ました それからは俺と雫は別々になり俺のクラスメイトが、2年2組の生徒全員の前で土下座させられながら雫が広めてしまったと思われる 俺達に関する話を、否定する話をしたらしい そして俺は俺達の

「俺は、雫の兄貴分でありたいんだよ」という話は流されずに俺は、また一人ぼっちに戻ってしまうのかと覚悟していたが 意外と俺の話は信用され、俺が思っていたように、この場にいた皆に信じてもらうことが出来たのは幸いなことであった。ただ 俺は今現在、とても面倒な状況に陥ってしまっている 何故 俺だけが、雫と一緒に呼び出されているのかと言うと。

雫の口から、今回俺を巻き込んだ理由を聞くと雫は俺のせいにしてまで 自分の彼氏になって欲しいと頼んだことが気に食わないのか。

俺が、妹と浮気をして。妹と付き合うために 雫を利用しようとしていると思われてしまっているからなの

「それで?お主達はどういうつもりで、そんなふざけた真似をしたんだ」と言われ俺は、「それは、あの女が悪いんです。雫の彼氏を奪おうとしてきて、それを阻止しようとした結果で、まさかここまで噂が広がるとは、夢にも思いませんでした」と正直な答えを口にすると「じゃあお前らは付き合ってないんだな?」と言われるが 雫は泣きそうになっており このまま放置するのはまずいなと思い。「はい。俺と雫が恋人になることはありえません」と答えると「どうして あり得ないのか説明してくれるか?」と聞かれたので、俺が「そもそも、どうして、こんなことになったのかと言うのも。雫に聞けば分かると思います」と答えると。俺達に視線が集中し

「私が、美月に、光輝が私を利用して恋人になろうとして来たと言われたの」

と雫は涙を浮かべて、その場に座り込みそうになりながらも、必死に堪えて立ち上がり 先生に訴えるが、俺は「なぁ?その噂の出所は どこなんだ?なんでそんな噂が流れ始めたんだ?なにが原因なんだよ」と

「私と光輝は付き合っていないよ。だけど光輝に迷惑をかけたくないし 光輝のことを大切にしたいと思っている。だからこそ私は」

「ちょっと待ってよ。私は美月の言うことが間違っていると思う」と言い出す人物が雫の背後から現れる その少女こそが、俺の妹の美月だったのだ。そして美月の発言によって、俺の周りの状況は一気に変わったのだった 妹の発言により雫の言おうとした発言が止められてしまい 美月は続けて「ねぇ?本当に、こんな人が お兄ちゃんに、ちょっかいをかけたりするわけないじゃん もしかして 私のことを疑っているの?でもね 本当にありえないことだから。それに噂を広げた犯人についても。私と友達の子が知っているし」と言ってくるのだが 俺には分からない部分が多かった。噂をばら撒いた人間は、すでにこの学校内には居ないという。雫を責めていた生徒の中にも嘘をついている人間がいない。ならば一体誰が噂を広げていると言うのだろうか?だが一番最初に、その疑問にたどり着いた人物は違ったのだ

「そう言えば、神崎さんが お兄さんの事が好きだという噂がありましたよね?」と突然俺に対して質問を投げかけて来る人がいた。それは誰からも愛されている 生徒会の会計係でもある三年生の女性の先輩であった。

「はい。それがどうかしましたか?」と答えると彼女は「いえ。噂を聞いたときに、もし神崎さんにお付き合いをしている相手が出来たら面白いと思っただけですので。変なことをお聞きして、すみません。ところでお二人は交際しておられるのですよね?」

その問いに対して俺は迷わず「いいえ」と答えたのだ。雫は俺の腕にしがみつき、少し嬉しそうな

「俺が、誰かと付き合っているなんて有り得ないから。だから雫は安心してくれ」

「ありがとう。もう二度と 美月のせいで、光輝に嫌な思いをさせないから。ごめんなさい。美月は昔から嫉妬深くて 独占欲が強い子で、きっと そんなところを見ていられなかったんでしょう」と言ってきたのだが

「雫の言っていることは事実なのですか?だとしたら。私は許しがたいですね。私には二人のことを否定する権利もないし。ましてや、二人から なにかを言われるようなこともしていませんが 雫は神崎君のことを どのように思っているのでしょうか?」と問いかけるのだが。雫は俺の背中に隠れて怯えているようで、俺から一歩離れた。

雫が怖がることは絶対にしない 俺は 雫を守ると決めたのだ。だから雫は俺の後ろにいる限りは、何者にであろうと雫に手を出すことはできない 雫が傷つけられるようなことがあるなら 俺が その相手を殺すだろう

「雫?どうしたの?先生に何を言われたのかは 知らないけど、俺は雫に 何も危害を加えたりしないよ」と伝えると

「お兄様は、雫だけのお兄様でいてください。お兄様の 隣にいるのが、たとえお母様で無くても」と言う その言葉は、雫の心からの言葉なのだ。雫にとって母親の存在は大きく。もしも 俺の母親が雫に愛情を注ぎ、俺と雫を引き裂くことをしなければ、雫は今でも幸せで、俺は この世界に存在していなかった。俺が こうして生きているのは、雫の母親である真紀に命を救われたことが要因になっている。だから雫が不安になってしまうのも無理はないことだと思うが、

「俺にとっては、雫が全てだ。だから雫の願いは何でも叶えてやるつもりだ。だから 心配しないで、雫は 今まで通りに、何もかもを忘れて俺の隣で笑ってくれるなら。俺はそれで構わないよ」と言って雫を抱き寄せる すると雫は涙を流し始めて「私は何も覚えていないよ。だから何も出来ない」

雫は、どういった理由で俺を好きなったのかを覚えてはいないが。俺は どんなことがあっても どんな雫になっても。俺は、雫の事を守り続けていく。そして俺

「雫は、どんな雫になっても、変わらず ずっと一緒にいるから。俺は雫の事を見捨てたりなんかしないから」と言うと 雫は俺の胸に頭を押し付けてきて泣き始めてしまった その様子を見ていた 先生が、俺の耳元で

「おい。生徒の前でイチャイチャしすぎじゃないか? 二人っきりの時なら別に構わんが 他の奴らがいる前で堂々と抱き合うとか、そういう事は家でやった方が良いのではないか?」

「そうです。生徒の皆さんがいる目の前で、そういった行為をするのは良くないですよ」

「雫は まだ小学生なんだぞ?そんな雫を相手に手を出している貴様に言われたくない」と言われてしまうと。雫を落ち着かせる為の行動

「大丈夫だ。誰も見てない 俺を信じてくれ」と言い聞かせているだけだ。それに、俺は妹相手に手を出そうとなど思ってはいない。俺だって さすがに中学生の女の子にまで手を出そうと思っている訳ではない。

それからは、雫を慰めてから、雫を連れて教室に戻ることにしてから 放課後まで授業を受けて帰宅することになった。ただ俺は雫の事を守っていかなければならないと考えているのだが。俺は、雫が、俺に依存し過ぎていて、雫自身にも俺がいなくては生きていけなくなってしまっていて 俺が死んだ場合、雫が生きて行く術がなくなり。死んでしまうのではないのかと、ずっと悩んでいる そして俺は、ずっと考えていた。このままでは、雫だけではなく。俺の命が狙われかねない

「なぁ?どうして俺は雫と恋人になるわけがないって言った時に、俺と美月は血が繋がっていないと話さなかったんだろうな?雫も俺と同じように、家族関係について悩んでいたみたいだし」

俺は一人で部屋の中で考え事をしていると、部屋の外から雫の声が聞こえてくる

「あの時は私も混乱していて お兄ちゃんが お姉ちゃんに見えてしまったし。でも 今思うと 私は、やっぱり光輝の事が好きだなって思ったの」と 雫の告白とも取れる声を聞いてしまい。その瞬間 俺は、とんでもない勘違いをしていたことに気づいてしまうのだ

「まさか。まさか 雫は、俺のことが好きなのか?いや 違う。そうじゃない 雫は妹として、俺のことが好きになってくれているだけなんだ」と言い聞かせてみるものの。頭の中では否定する部分が消えてはくれないのだ そして俺は気づかぬうちに ベッドの上で眠りこけていた。目が覚めると 外は既に真っ暗になっていた。俺が起きると 雫も目をさましており、そして寝起き早々俺に飛びついてきてくれたのだが。その時にも、「大好き」「愛してます。光輝がお兄ちゃんになってくれたら嬉しいかな?」という発言をしてくれたが。やはりそれは兄妹としての好きと言う意味合いの発言なのではないかと思ってしまう自分もいる

「今日は泊まって行きな。お前の親には連絡しておくから」と言うが雫は自分の家の電話番号すら分からず

「そう言えば、俺は 雫の家族の事も知っていなかったんだよな」と思い。とりあえずは、雫のスマホを借りて電話をかけてみることにした

「もし、お母さん うん。美月だけど、ちょっとお願いがあるんだけど。光輝のお家に、光輝と一晩お世話になりに行っても良い?」

美月がそんなことを言い出すと雫が慌てて美月の電話を奪い「お兄様 私の家には、お兄様さえいれば良いんです。光輝の所に行かなくても私は幸せになれていますから。だからお兄様の家には、もう 来ないでください」と言い始めるが 俺は、美月に向かって。美月に話しかけた。

「雫は俺と一緒で、寂しい思いも沢山してきた。雫も本当は甘えたかったのかもしれない。美月は俺と雫の事情を知っているから 俺と雫の関係を認めてくれると 信じていた」と すると 俺に雫の両親と話すチャンスを与えてはくれるらしく

「私は 雫の味方なの お兄ちゃんが、どうしてもと言うのであれば。お兄ちゃんに雫を任せてあげるのが妹の役目だと私なりに考えた結果だよ。それとね 私もお兄ちゃんには感謝しているし お兄ちゃんが居なかったら、私達姉妹の人生は 最悪な結末を迎えていたことは間違いないし。お兄ちゃんには私からもお礼を言いたかったから。だから お父さん達にお兄ちゃんと二人で会える機会を設けて欲しいって伝えたから 安心していいよ」と言われたのだ 俺としては 雫を美月に任せて 俺は雫との関係を終わりにしてもいいと思っていたが だが、俺は、俺のために頑張ってくれている人に感謝の気持ちを伝えたいし。何より 美月を悲しませることはしたくはなかった

「ありがとう。俺には雫しかいなかったし。だからこそ俺は雫を手放したくない たとえそれが実の妹だとしてもだ。雫は俺にとって、たった一人のかけがえのない存在であり 大切な相手だ」と すると、雫の両親は俺に対して謝罪の言葉を述べて来て

「娘達が本当にすまないことをしました。こんなことがあって当然の仕打ちだと自覚はしています。娘のことで迷惑をかけました。すみません」と謝ってきたのだが 雫の父親に対して 俺はある提案をすることにする

「一つ 俺からの提案をしてもよろしいでしょうか?」と言ってみると「はい どういった内容ですか?」と言ってきたから 俺は、まず初めに、俺の方からは絶対に雫を傷つけたりしないと 雫との約束事を決めさせてもらった。その上で俺は「雫が俺に依存している部分もあると思います。だから俺と一緒にいる時間が、とても長く 雫は俺と別れるのを拒んでいて だから俺のことをお兄様と呼んでいます。なので俺の事は、これからお兄さんと呼びましょう」と言った そして俺は、もう一つ。俺に雫と付き合っている事実はなかったこと

「俺と雫の関係はあくまでも家族。妹として見ているだけで、それ以上の関係ではありません。だから、雫に手を出さないで下さい。雫の父親は雫を愛していることも知っていますが 俺は、雫と離れるのは耐えられないです」

そんな感じのことを言うと 俺は雫の父親と話をしていた 雫の父親が雫と俺の関係については理解してくれて「雫のことは、こちらで責任をもって預かる」と言われて 俺は安堵していたが。俺は「雫とは今後関わらずに済むようにしてくれるのならば。今まで通りで構いません」と答えたのだが

「しかしそれでは 私どもの立場上問題があるのです。娘を犯罪者の家族にしたくないと言うこともありまして」と 俺は

「もしも、雫に手を出すようであったのなら 俺も雫も。あなた達の目の前に現れないようにします。ただ俺が、もしも あなたの娘である雫に手を出そうとした場合 その時は俺が何をしようと勝手でしょ?」と言うが、俺の本音では 雫に手を出してほしくはない

「それでも。俺が雫に何かしたらどうするつもりなんだ?俺は、俺が雫を守ると決めている。雫は俺がいなければ生きてはいけない。だから俺と引き離すことはしないでほしい」

「そう言われてもなぁ。雫は君の言うことばかり聞いて、君がいなくなったら生きていけないなんて言っているから。僕たちは雫の将来が心配なんですよ。確かに 貴方の言うことを聞くかもしれなけれど いつかは大人になる そうなった時に雫は一人じゃ生きていけなくなる」

雫の父親の話を最後まで聞いた後 俺は「雫は もうすぐで16歳になるんです。そうなれば雫は法律上結婚出来る歳になってしまいますよね?それに 仮に法律的に雫と結婚出来ないにしても。雫はまだ小学生ですよ?俺は そんな年齢の雫に恋をしている訳じゃないですし。俺は雫が幸せになるためなら。どんな形でも構わないと思っています」

すると

「私の娘を信用していないわけではないんだ 雫も 光輝くんの事が好きすぎて。それで暴走してしまったのは申しわけないとは思う。だから、もう一度、雫に話し合いの機会を与えてほしい。光輝くんの言う通りに 君は雫を裏切らないと言うのなら 今回の話は、雫と一度話し合ってもらうことにさせてくれないだろうか?」と言われると 俺は渋々ながらも

「分かりました。雫が お兄ちゃんと呼ぶことを許している以上は 妹として扱うのであれば。俺は雫が嫌な思いをしないように接していくのはやぶさかではないと思っている」

「すまない。恩に着せているようで悪いのだが 光輝君が 雫と別れることは望んでいない。だからこそ僕は、光輝君の願いを聞いてあげたいんだ」

「分かった 俺と雫は兄妹としての関係で、一緒に生活していくことは変わらない だけど俺は雫と二度と会うつもりもない。だけど雫と話がしたい時は俺が呼べば雫も来るだろう」と言うが

「それはそうだが。雫は光輝に懐いているし。光輝だって、あんな風に可愛らしい雫に懐かれたまま別れるのが辛いんじゃないのか?」と言うが 俺は、もう覚悟を決めて雫との関係は終わったものとして考えている

「俺と別れた後は 俺のことなんか忘れてしまえばいいと思う だから俺も、もう雫には近づかないで、遠くから見守る程度にする」と伝えると

「雫の件については とりあえず、雫が成人するまでは待ってほしい それまでは雫の事を見守っていてもらえないか」

雫の両親が雫を大切にしている様子も伝わってきた。そして俺は、雫の父親から「もし良かったら、明日だけでも良いから 光輝が、うちに来てくれればいい 今日はうちに泊まっていくと良」と言われたが「それは出来かねます。今日は、家に帰って雫を抱きしめてやりたいからな」と言って その日はそのまま家に帰ることになった 帰宅して雫を抱き寄せている間に雫は寝てしまい。雫が起きてからは、「ごめんなさい。私が、変な行動を起こしたせい 私は、私のせいで お兄ちゃんに迷惑をかけて」と言い出すから 頭を撫でて「雫は何も悪くはないし 何も気にする必要はない。お前が悪い奴だったら 俺は今ここにはいないはずだからな」と言い聞かせたのだ

「ねぇ お兄ちゃん。私のこと 嫌いになった?」

「ならない。だから大丈夫だ。俺を信じろ 俺は雫のことが大好きだ」

俺達は 朝方までイチャイチャしてから学校に向かったのだが 教室に入ると。俺は クラスメイト全員の冷たい視線を浴びせられることになった。

それから、しばらく経った頃 俺は、また別のクラスの生徒からも、嫉妬の目線を受けるようになった

「なんで、お前だけが 美月さんと、そこまで仲良くなっているんだよ?」

「俺が聞きたいくらいだわ。どうして俺が、美月と仲が良いからって、ここまで恨まれなければならないんだよ」と呟いた

「やっぱり あいつ美月さんに告白したんじゃないかな」

「ありえる。美月さんの事が、好き過ぎての行動だと思うし 俺らにも分かるように言えば 愛している。俺だけを見てくれ的な?」

俺の耳に聞こえてはいたが 特に興味のないことだったから、無視して 授業を受けた。

その日の昼休憩の時間 雫からラインが届き「私は お兄ちゃんが大好きだよ。だから私をお兄ちゃんの妹のままでいさせてください。お願いします。わがままなのは分かってる。だけど、どうしてもお兄ちゃんと離れるのが怖いの。だから私とお兄ちゃんの関係を壊したりしちゃ駄目だよ」

と送られて来たのだが。雫は、やはり不安になっているのかもしれない 俺は「当たり前だ。俺は雫のお兄様でいるのをやめる気はないし そもそも 雫が妹じゃなかったとしても。俺は 雫のそばから離れない だから安心しろ。俺は絶対に お前のことを悲しませたりはしないし。雫のことは 絶対に守ってやる」と言った。だが 放課後には、俺と美月

「雫」と、いつものメンツでの帰ることになってしまったのだが。帰り道の途中で美月と雫が何やらいつにもなく喧嘩を始めて。美月の方は なぜか怒って帰ってしまった そして雫は ずっと俺の手を握ったままだったが しばらくして泣き始めてしまったのである 結局、美月は 雫と俺を置いて先に帰ることになり そして俺と雫も二人で、電車に乗ってから少しの間は、お互い無言だったが。俺の家の近くに着いた時に 雫は「ご迷惑ばかりかけて本当にすいません。あの、こんなことになって本当に申し訳ありません。だから、私から離れていかないように頑張っていきたいと思います。どうか、よろしくおねがいします」と言われてしまうが 俺は「俺の方こそ 今まで迷惑をかけまくったけど。これから雫の支えになれるように努力するよ。雫が迷惑をかけてくる分。俺が雫のことを、これからは一生かけて守り続けてあげる」と言うと。雫は涙を流しながら嬉しそうにしていた。俺は、俺のために涙をこぼしてくれていることに感謝しながらも「俺の大切な家族だからな」と言って、雫とキスをして 自宅へと戻った

「雫。雫だけは絶対に 手放さないからな。雫と離れるなんて考えられない。もう雫がいない人生なんて考えられなくなってしまった」と言うと

「ありがとう。お姉ちゃん 嬉しい」と言われて、俺は雫と何度も唇を重ねた

「ねぇ お父さん。雫と、私とお母さんの3人で旅行とか行きたくない?」と言われて、僕も妻と一緒に雫と光輝君に、どこかのリゾート地に、みんなで行こうと思った 雫と光輝君は「私と、私と、私と」と言うが。「雫 ちょっと落ち着いて。三人だと光輝君が大変じゃないかしら?だから雫は一人でも我慢してくれるかな?」と言うと 雫が不機嫌になりかけたが 光輝君は、すかさず「雫。俺は全然問題はないぞ。俺が雫と、一緒の布団の中で寝ることさえしなければ」と言って 僕の妻は「えぇーっ!何で一緒に寝てるの!?しかも、一緒に寝るまでの経緯を説明してくれるかしら?」と言う 僕は、光輝君とは、もう友達みたいな感じになっている。雫とも最近は上手くやっていけているようだ。僕は 二人の様子をみていて「雫も 光輝君にベッタリすぎるのも良くないし 光輝君の方は 雫のことを受け入れて 甘やかすのも 限度があるからなぁ。もう少し距離を離すために 何か方法を考えなければダメか」と思い始めていた

「うふふん♪お兄ちゃんの部屋に遊びに行くぅ〜!」

と 言いつつ 今日はお休みだし。今日は何を着ようかなぁ? 今日も、私と妹の咲花は、2人きりの姉妹水入らずで過ごすのであった。すると、インターホンが鳴る音が聞こえるから。私はドアを開けると「光輝君は、まだ部屋にいるの?」と聞かれて「光輝君は今、私に、おっぱいマッサージをしています。なので暫くは出てこないかもしれません」と言うと 彼女は何故か頬を赤らめていた。「ところで、今日は お買い物をするから。その荷物持ちとして付き合ってくれないかしら?」と彼女が言って来たので。私は光輝の部屋に行き お着替えをしに行ってから、彼女の車に乗り込みショッピングモールに向かう ちなみに 私の今の格好は ノースリーブの上にカーディガンを羽織っているの。だからおへそが出ているのが恥ずかしかったりするんだけど。

今日は

「この服に似合うアクセサリが欲しい」と彼女に誘われたの。

彼女とショッピングを楽しんだ後に、彼女に「今日のお礼に夕食を食べていくか、それともお家に帰るかどうするか」を決める為に、まずはお食事会を開くことにして ファミレスで軽く食事を済ませてから帰宅することになった。

私は家に帰ってからは。

「お兄ちゃん おかえりぃ〜」と言いながら抱きついた。すると、私の彼氏は「ただいま」と優しい声で、私の頭を優しく撫でてくれました 私は、自分の身体が熱くなるのを感じてしまいます 私は彼に恋をしていたのでしょう 私の好きな人が まさか 私の双子の妹だったなんて。でも私には彼の気持ちは理解できませんでした

「どうして私には、振り向いてはくれませんか?」

彼は「俺は雫を愛してはいない。妹としてしか見てはおらず 俺と雫が恋人関係になることはありえない」と言っていた。私がいくら誘惑しても全くなびかない だけど今日は違ったのです 私が彼をデート中に誘ってみたのだ

「ねぇ 光輝。もし良かったら。今夜は私と雫と 光輝と雫の4人で一緒に眠らない?」と言うと

「雫のことも、雫と光輝との事も大切に想っていて、だから光輝が困るようなことをするつもりはなかったの。だけど今日は特別に。雫を寝取られるのは辛いかもしれないけど。私は貴方のことを、諦めない。私にも、チャンスを与えてほしい」と言うと。

私は、そのまま 家に帰宅することにしたの 私は彼と手を繋ぎ

「ねぇ 私に、私に魅力が無いからなの?」と問いかけると。

「そんなことはない。お前の魅力に負けてしまいそうな時が多々ある」と言われるが。

それでも私は

「私は、光輝が望むなら どんなことでもしてあげられるわ」と言うと。彼が私の事を押し倒してきて「俺だって男なんだ。お前は 雫の事を大切に思ってくれている。だが俺は お前が俺のものにならないのが耐えられないんだ。だから俺はお前を抱きたい」と囁いてくるのだが 正直 怖くもあった。しかし。私達の関係を壊すことになるかもしれないから、今は勇気を出すしかなかった。「良いよ。その代わり 初めてだから。下手だったり 途中で終わってしまっても許してほしいの」と言うと 俺に組み敷かれている美月さんが「大丈夫よ。雫のことが大事だからこそ。光輝が本気で嫌がる事だけはしたくない。光輝が望んでいるのならば。雫も受け入れてあげる。雫に悪いことしたくないんでしょ?」と言うと 雫は俺のことを抱きしめてくれて 俺も 雫を強く抱きしめ返すのであった。それから 俺は美月さんを抱く前に雫のことを先に可愛がってあげることにした。

そして

「雫。雫も抱いていいんだろうか?それとも 俺なんかでは、やはりダメなんだろうか?雫は俺の事を嫌いになってはいないのか?雫は今でも 俺のそばにいても良いの?」と尋ねると。雫は「当たり前だよ 私はお兄ちゃんが大好き。だから ずっとそばに居て欲しいの」と言われてしまうと。俺は思わず涙を流してしまった そして、俺が「雫は可愛いな」と言って 美月さんと同じように

「好きだよ」と言うと 雫に「お兄ちゃんの嘘つき 全然信用できないもん」と言われてしまう だが 俺は美月さんの事が欲しくなって。美月さんを抱いた後に。雫の方に目を向けて、「俺は 本当に雫のことは大切だと思ってるし。俺のせいで 雫の人生を壊してしまったことは後悔している」と言うと 雫が泣き出し始めてしまう。だが 雫も

「私もごめんなさい。私ってば嫉妬深くて。お姉ちゃんにまで嫉妬してしまう自分が嫌で仕方がなかったの。私も、もっと強くならないとダメだよね」

雫が泣いてしまった後で 俺は、しばらく雫を落ち

「ご主人様は酷いです 私を泣かせてまで こんなことしてくるなんて やっぱり、お姉ちゃんの方が大事なんですね」と言われてしまうが。

俺は「俺は 雫が俺にとって何よりも大切な存在だと分かったし。それに俺は雫のことを信じていたよ」と言うと 雫は、俺の唇を奪ってきた。そして俺は、俺の事を愛してくれている二人の女性に、何度も口付けをされる度に 頭がおかしくなってしまうような快感に襲われていた。俺は気が狂ったかのように、俺の上で乱れている二人の姿を眺めるのであった。

その後。俺のスマホの待ち受け画面に、俺と雫の写真が追加された。その写真を見て、俺と雫も幸せな気分になっていた 雫が、私

「あのさ。お父さんとお母さんは、いつから私達みたいな関係になっているの?」と言うと 母が私に向かって言う「えっと。それはねぇ〜。お父さんとお母さんは結婚する前に、既に 雫と光輝君の関係に近いことがあったから お母さんも 光輝君の事が好きになったんだよ。もちろん お母さんは雫のお姉ちゃでいたいし。お父さんが幸せになれなかった分まで。雫には、いっぱい幸せを味わせてあげたいなぁ。とお母さんは思ってるから 雫が光輝君と結婚したければ。遠慮せずに、いつでも、うちの子になればいいからねぇ〜。」と言うが 雫は顔を赤くしながら 私を見つめていて「えっ?あっ?そうなのか?でも 俺はまだ高校生で、雫は中学生で。俺が高校卒業するまで待っていてほしいと言うか。雫と結婚出来るまでは我慢すると言うか えっ?雫?えっ?俺と結婚する気があるとか。マジですか?えっ?えっ?俺は嬉しいが 今すぐでなくても構わないんだけど とりあえずは婚約しよう」と言ったのだが 雫は嬉しそうな笑顔になり

「はい お待ちしております。お父様」と言ってきて。

俺の方を向いて

「お父様にお話しがあります。私は お父様の赤ちゃんが欲しいの。だからお願いします。私のことをお嫁さんにしてください。お婿に来るのではなく お嫁に来てくれるんですよ」と頬を真っ赤にし照れ臭がりながら。俺に告白をしてくれた 雫のことを 抱き寄せるようにしてキスをしたのだ。「お嬢さんを俺に下さい。一生 大切に致したいので。雫をお任せしてもいいでしょうか?」と言うと 母は俺の背中を思いっきり叩いてくれたのである。そして「やったじゃない。これで 雫がお義理の娘になるわけか。私としても凄く楽しみ。でも、雫と二人で暮らしているうちに 家族が増えるかもしれないけど。それもまた楽しいと思うから」と言われたので。俺は改めて思ったのである これからは三人で仲良く過ごしていきたいと 私は、私達は今年で20

「お久しぶり」私は 私の双子の娘である咲花に声をかけて 私の家に向かうことに 私の娘の 咲花は。私の実の妹で 私より2歳下の娘なのだ 私と、私の愛する人の遺伝子を引き継いだだけあって 見た目は私に似ているが 私の妹の 桜ちゃんとは 性格などが違うから、その辺りで苦労することがある。だけど。私が 私自身の母親のように優しく接していたら問題は無いと思っている。私の両親や祖父母に とても良く似ているのが私の娘たち。私と その夫は、この世界の住人ではないが。私達の元居た世界の この国の人でもある だからこの国にも私達の居場所があって欲しいと私は思う

「お姉さま。お久しぶりになります。」と、咲花の彼氏の 真輝が私に対して挨拶をするが 彼の妹は私ではなく、真輝にべったりだったりする。そんなに私が怖いのかな? 私は自分の家でくつろぎ そして、今日 私の家に遊びに来ていた 双子の姉妹の片割れ。私の義姉の雫は。今日も相変わらず 可愛い女の子を沢山はべらせているみたいだけど 私は別に何も思わないから気にしないように

「私は貴方が私から離れて行って。それで別の男性に走ることを責めたりしないから 安心して欲しいの」と言うと。私の義理の姉にあたる雫は 私の胸の中に飛び込んで

「私は光輝以外好きにならない。だから光輝以外の男の子なんて興味がない。それに光輝が好きなの。私は、貴方と結ばれたい。そして貴方の子供を産むことが出来たら 私は幸せだと思う」と、雫に言われてしまうのだが。私にだって、それなりに言い分はあるのだから

「ねぇ。貴女ってば 光輝君のこと 本当に好きなんだよね?」と聞くと 雫が「当たり前じゃん 私は光輝に恋してる。だから 早く結ばれて子供を作って 家庭を持ちたい」と、私に訴えてきたのである 私達が雫の家に到着すると。私達の前に。美月ちゃんが姿を見せてくれたの

「光輝 お疲れ様なの」と言うと 光輝君は 私を抱き締めてくれて

「雫はどうしているのかしら?」と言うと 光輝君と一緒に美月ちゃんは、「大丈夫よ 今は、私とお母さんのところに来てくれているの。お母さんのことも大切だと言ってくれてるの」と言うの すると、光輝君も「そうだな。確かに俺も 美月には、たくさん助けられている」と答えると。私は

「じゃあ 早速だけど 二人ともお風呂に入りましょ その間にご飯の準備をしておくわ」と言って、美月ちゃんを先に入浴させる それから私は 雫のことをお持ち帰りすることにした。そして雫とベッドの中で会話を楽しむ

「お姉ちゃん ごめんなさい。美月ちゃんに悪い事したね」と雫は言ってくるの 私は「いいのよ。あれくらいの事で美月ちゃんを嫌いになったりはしないもの」と答えると 雫は

「私は、私はね。ずっと前から 光輝のことを愛し続けているの。でもね? 最近はね。ずっと お母さんのそばにいたせいか 心が安らいでるって言うの。でも、私は光輝と 恋人になりたいって ずっと思ってるの」と 言ってきてくれるの なので 私も

「あら、それは大変ね。なら、私も一緒に頑張らないと。お母さんの気持ちは よくわかるもの」と言うと 雫が急に甘えん坊になってし

「お母さん 私、本当は もっと不安なんだ いつか 美月も光輝の事が好きになって 光輝が私と美月を捨てるんじゃないかって」と言うと 私の目の前にいる 私の娘であり、私の大切な義娘は 泣き始めてしまって

「私 やっぱり 雫の事を裏切るようなことは絶対したくない 私 お姉ちゃん失格かも」と言い出してきたので

「雫ちゃんは私と違って。光輝君のことが大切だからこその行動なんでしょ。それならば、雫ちゃんは間違っていない。もし私の立場が雫ちゃんと一緒だとしたら。きっと、光輝君のことを諦めないもん。私よりも光輝君のことを大切に想ってくれていて 雫ちゃんの優しさに感謝しないとね」と言うと。雫は私に泣きつきてきて「お姉ちゃん大好き」と呟いてくれたのであった そして雫が落ち着いたところで

「雫ちゃん。もうそろそろ、寝ましょうか」と、雫の髪を撫でながら言ったのであった。その後は、私は雫に腕枕をしてあげて 眠りにつく事にする

「あのさ 雫ちゃん。もしもよ 将来。私の身に何かあった時に、私が死んでしまっても 私の娘と旦那様。つまりは 光輝と私の娘である雫と咲花と。そして 私の弟。つまりは 私の夫であった男の子供を 育て上げて守って欲しいんだけど お願い出来るかな?」と お願いすると。

雫は「うん わかった 任せておいて。光輝は誰にも渡さないから」と言ってくれた 私と雫は、同じ夢を見ているような気がしたので

「光輝。私は あなたがどんな存在になっても 愛してるから たとえ 光輝が あなたのことを嫌おうが 愛し続けさせて貰う」と言うと 俺が、もう一人の俺に向かって 話しかけた「おい、俺はお前とは違う 俺は、あいつのことを誰よりも愛していて。絶対に、俺の手で幸せにしてやりたい。それが、今の俺の望みだから 俺は、俺の人生がある限り 俺は俺自身のために、幸せを掴み取ってみせる 俺が幸せになる為には、どうしても 必要なことだから 雫のことを頼む」と伝えると 俺が消えていなくなると。私は 涙を流し始めた 私と 雫の関係性に変化が訪れようとは思ってもいなかったのである 雫は私の事が好きだとわかっているから。私には関係ないと思っていたが。まさか私の妹にまで嫉妬する日が来るとは思ってはいなかった。だけど。そんなに心配しなくても、雫が私から離れて行くことはないと思うのだけど。と、私が考えながら歩いていると

「お母様」と言って、私の娘 雫に抱き着かれてしまった。私の娘たち二人は。見た目が似ているだけでなく。性格も結構似通っている部分があったりして。私に抱きついてくる

「えっ!?えっ?」私が驚いている間に 私の娘は私を押し倒してしまった

「ちょっと やめてくれないかしら? いきなり何をしようとしているの?」私は雫に聞いてみると

「えっ?私はただ。お母様に抱きついているだけです。お姉さまから。私がお父様に取られないようにするためには、お父様に抱きつくしかありませんから」と 娘の言葉を聞いた私は 私の息子でもある真輝のことを呼んで「あんたは私の事を守ってくれるのよね? 真輝くん 今すぐ来て。」と言うと 私の愛する人は、慌てて 駆けつけてくれた。そして

「真輝 貴方はこの子に手を出されたとか。そういう事実はないわよね」というと 真輝くんは私の質問に対して答え始める「もちろんですよ 僕はお嬢さんとは付き合っているけれど まだ手を出していないから。だから。その辺りのことで誤解だけはしないでください」と、言うが 私達の関係を疑っていた私の義理の妹である咲花ちゃんと、私の娘である雫が

「真輝君も私の味方をするのですね。」と落ち込むと 真輝が「いえ お嬢さんが僕のことを信用できない気持ちはよくわかります。でも、今は僕がお付き合いしている人がいるように。雫さんも、好きな人と結ばれるべきだと思うから」と言うと

「私は、雫ちゃんと結ばれても構わない。だって この世界で雫ちゃんは一人しかいないわけだし。だったら、私には何も問題は無い」と、私は、自分の子供に告げたのである。私と娘の雫は、しばらく話し合った後で。私は、雫と別れて。部屋に戻り。一人でくつろいでいる。雫ちゃんが、義理の妹の美月ちゃんと

「雫ちゃんは これからどうしたいと思っているの?」と言うと

「私の願いはお姉さまと一緒に暮らすことだけ」と言うので。雫ちゃんの本音を聞いて 美月ちゃんは 私と娘との関係性も ある程度受け入れてくれた。そして雫が、私の娘と二人で話した末に、私は。二人きりになったときに。私の事を好きな男の子の光輝君の事を好きな女の子の咲花ちゃんが

「雫ちゃん 光輝君は、貴女のことを受け入れてくれそう?」と聞くと

「それは分からない。だって 私がお母様のことが好きで 私が私の意思を貫くためには、光輝をどうするかがわからないと 私は お母様が大好きなのに でも、私はお姉ちゃんが 大嫌いで だけど お姉ちゃんの子供を産むことが出来たら 凄く嬉しい 」と言ってきてくれていたから 私は娘である美月に「ありがとう お母さんは 光輝と一緒に暮らしたいと思ってる。そして、光輝君にも美月と同じ事をして欲しい」と言い、私は光輝君の元に行くことに決めて、雫を家に帰

「ねぇ、雫ちゃんはさぁ」と、私は言い出しだ「もしだよ。もしも、私が死んでしまったら。美月ちゃんの面倒を頼んだのに。美月ちゃんに何もかも押しつけることになるけど大丈夫なの?」と、言うと 雫は少し悲しそうな表情で「美月の事は、私が面倒を見ないといけない。でもね。お母さん 私はずっと昔から お母様の事だけを愛していたの だから、私は、お母さんが死んだ後は。きっと立ち直れないくらいに落ち込んでしまい でも 私も お父さんみたいに優しい人に巡り合って、幸せな家庭を築きたいとか思うことがあるんだよ」と言い出すのだが。

私は

「お母さんね。ずっと前にも。一度死んでいるかもしれないって 感じたときがあってね。そのときは、雫と美月まで死んでいて。もう二度と生き返る事が出来ないのかと思った。それでも お母さんのことは忘れずにいてくれる人がいて。本当に感謝している。もし、雫ちゃんも美月ちゃんもいなくなってしまったとしたなら 美月ちゃんに負担がかかるんじゃないかって 思っただけだよ」と言うと 雫は「そっか じゃあ安心できたよ」と言ってくれたのである それからは、光輝と咲花が帰って来ると。私の義理の息子で、私と咲花の事を愛してくれている光輝は、すぐに私と娘達のために夕食の準備を始めて。光輝は料理が得意であり。彼は家事全般を得意とし

「お母さんはいつも通り、お風呂に入る準備をしている。咲花は雫のことを見張っていてくれ」と言うと 私の義娘である咲花ちゃんが、「了解です。雫お姉ちゃん お部屋に行こ」と言って、私の娘である雫を連れて行き。私と娘は 仲良くお話をして過ごす しばらくして。私の子供達三人と義娘二人が帰ってくると、私と娘と義息の四人で食卓を囲むことになった。私の娘で 私の大切な親友の雫が、光輝のことを好きで。彼のことが気になっているのがわかってしまうのであった 私が雫と義息子の三人とも食事を取っていると 私の娘である義

「ねえ、お姉ちゃん」と、私を呼ぶと「どうかしら 雫ちゃんと真輝君は」と聞かれると

「私は別に構わない。それに雫が幸せになれるならば、それで良いから」と答え。私の目の前にいる二人の男女は、私の実の娘と義理の弟なのだから。と私は思い始めていたのである 私は私の義理の弟の光輝と咲花ちゃんと一緒に、食事をしている。私の愛する旦那様でもある真輝は、咲花ちゃんの義理のお兄さんの光輝とは初対面なので、お互いに自己紹介をして、光輝は、咲花ちゃんと雫の関係に納得をして 雫は、光輝との距離を少しずつ近づけているように見えた

「私は絶対に負けないから 真希先輩のお母様や妹さんには勝てないと思うけれども お母様に認めて貰うために頑張りますからね 真樹さん!」と言ってくれたことからも分かるように。彼女も必死なんだと思いながら 私の息子でもあり愛しい存在である光輝を見ると 私に甘えてきていたので、私も嬉しくなって彼に抱きつく事にしたのである。そして真矢も「あっ!ずるいなー」と言った直後に、私と同じように抱きついてきたことで、みんな私の周りにいる子供たち全員が私の元に集まる形になりました。私の愛しき人は恥ずかしくなったようで、逃げてしまい。結局 彼が戻ってきたので。私のそばに来てもらい抱きしめた。すると私の

「雫は幸せ者だな。こんなに綺麗なお母様な上に。こんな素敵な人達まで家族になってくれるのだろう」という声が聞こえてきて。私の耳に入ったときには遅かった その日の夜になると、私の義理の娘の雫は、私の寝室に入り浸り始めていて、雫は、私の胸の中で泣き出してしまったが。しばらくすれば落ち着いて眠りにつく事が出来たようである。そんな日が続きながらも時は経ち

「咲花ちゃんが妊娠し始めて。出産も間近に迫って来た時に。咲花ちゃんに雫ちゃんが、私の代わりに美月に付き添ってくれるようになり 雫ちゃんも私と一緒に子育てに参加してくれるようになる」と。そんな日々が続くようになった。そんなある日に 雫は美月が無事に産んで育て上げることが出来て、今は元気に過ごしており。私は私の娘の美月を 溺愛して、私は娘の美月の為にも 頑張って生きて行こうと心に誓うと決めた瞬間でもあった。そして、私と美月の娘である真月が産まれてからは。私と美月と真紀と真月は。毎日のように

「雫は美月の事をよろしく頼むぞ」「はい。私に任せてください」と言う会話が繰り返されるようになってしまった。ある日のこと私は雫にあることを告げた

「美月と真月が、二人とも大きくなってくると 私の事を お母様と呼ぶようになって お父様と呼ばれると 何だか寂しさを覚えてくるので、私は お母様と呼ばれているから、私は、お母様と呼んでくれる真輝を。お父様と呼びたいんだけど 雫も いいかしら」と言うと

「私はお姉ちゃんとお母さんと、お父様が呼んでいた呼び方をしたい。だから私は 真輝君を お父様って呼ぶことにする。だって私は 美月から、お母様を奪いたくない」と 言われてしまった 私は娘から、美月に彼氏を奪われないためにも、お母様と呼ばれたいと頼まれる。私は、自分の気持ちを伝えるべく。咲花ちゃんに相談する事にして、咲花ちゃんも快く私の提案を受け入れてくれて

「美月 貴女 今の生活に不満は無い?貴女さえよかったら 私達の子供として迎え入れることになっても大丈夫なのよ?」と、言うと。彼女は、「お母さんと一緒に暮らせるなんて夢のまた夢だと思っていたけど。お姉ちゃんがお母様と結婚して子供も生まれれば お母さんはお姉ちゃんを気にする必要も無くなり。私はお母様の子供になりたいし。お母さんの子供がお腹の中にもいるんだもの」と言われてしまう 美月と真月の双子の姉弟は、咲花ちゃんの

「雫ちゃん あなたも 私の妹になるわけだけど 雫ちゃんは お姉ちゃんのことが大好きみたいだから 私と雫ちゃんと雫ちゃんの お母様である貴女を慕っていれば 雫ちゃんも 私も、姉妹になれるんじゃ無い?」という言葉によって 雫は「お姉ちゃん ごめんなさい。私が 貴女にひどいこと言わなければ 私を嫌いになったりしない?」と言われたときに 私は雫に「何を言っているの 雫が私に対して言ったことなんか どうだっていいわよ 雫 貴女もお姉ちゃんのこと 大好きなんだよねぇ」と言ってあげる 美月と雫と咲花と雫

「私は美月が好きだけれど でも 私は、美月とお姉ちゃんにだけは 嫌われているから」と。彼女の言葉に咲花は、「大丈夫だよ 雫ちゃん。これからは私が貴女の面倒を見てあげなくちゃね」と言ってくれた 雫が、私の実の子供になったときの出来事である。美月には 私の義理の息子の光輝と雫は恋人同士でもあるのだから。私が死んでしまえば 雫は悲しむだろうし

「私は美月が 美月と美月がおなかに居る間に死ねるなら 幸せだと思ったから。お母様」と言い出し。私と美月が、仲良く話をする姿を見ていた。それから数日が経過してから、私は娘が妊娠したことに気づいて 美月に「美月より早く妊娠できるんだったら。美月にも私の赤ちゃんをお世話して欲しいかも」と言い出して。それから私は、光輝と相談をして 雫が美月の子供の 育児に慣れるように。雫と美月の二人は一緒に生活して。美月と雫が仲が良くなっていくにつれて。美月は 私と光輝の子だと分かってからは。美月と雫と咲花も 家族になり 咲花と雫と

「美月 良かったな。雫ちゃんが私達に本当の家族になろうと言ってくれたからこそ。お前の友達で 親友で、ライバルでもある、私達の家族が 増えたから。本当に嬉しかったんだよ。雫ちゃんの事を家族の一員と認めた上で 家族で居続ける事を決めた 美月に私から伝えておくからさ。お母様も安心してくれる」と言うと。美月は

「私達はずっと 三人で楽しく暮らすことが出来たら 私も嬉しいから」と、言ってくれた。そして私は 私の子供達と義娘である三人と真輝に、光輝の

「お母さんが 俺のことを愛してくれたのは分かるが お父さんの事も忘れないで欲しい」と言われる 私と娘は光輝に甘えることにしている。私は私の子供達や義娘が愛おしくてしょうがなかったの 私には 愛しい娘が四人います。一人の娘の 光輝と美月

「お母様が私の もう一人の母親のような存在なんです」と、言い出してからは 私の事は、お母様呼びになりました。光輝には お母様の旦那さんがいますから。私は旦那さんと呼んでいるんですよ。私の 光輝は とても可愛い子で 光輝

「お母様の 光輝は 僕だけなのですか?」と 光輝は 私の光輝であり、他の誰かのものではないから、私は 光輝が心配になってくるのである。そんな私は娘の真矢と咲花と 咲花

「お母さんが、雫ちゃんのお母様と家族になったのは分かったけど 私とも 妹になってくれるよね 私と咲花ちゃんは 家族なんだから お母様と私は妹だね」と言ってきてくれたことからもわかるように 美月は、私の実の娘だから。光輝とは義理の兄妹でもあり。義理の妹である雫が

「お母様は、私の義理の母さんみたいなものです。義理の母さん 私を妹にしてくれませんか? 私は、お母様に迷惑をかけてばかりで 私の妹に 義理の妹になっていただいたほうが、気が休まると思います。私は 真樹さんを愛しているのです。彼の事を想うだけで 心が温かくて、幸せな気分になれるのですよ。私は 真樹さんを愛すれば愛するほど 彼に甘えたくなるし 彼に甘えていたいと思ってしまう」

雫は私と

「真樹君には、私は愛しても 私は真樹君のことを愛せるかどうか 自信がない」と言うのが不安になっているようですね。私は美月が 雫を

「私の大事な 義理の妹の雫ちゃんが、お母様の義理の息子さんと結婚することになるんだし。義理の兄と義理の弟と姉は結婚できますから」と言う。美月が雫に抱きついて、「私と真紀ちゃんが、お母様と雫ちゃんを家族にしてみせる。私達が家族として 受け入れないと駄目だし 私は雫ちゃんを大事にしてあげなきゃ 雫ちゃんと雫さんのお母さんに申し訳ないもの」と言った後 美紀と真紀も二人を迎え入れると決めた そして ある日の事。私は美月と真希と 真希の義理の兄の 真輝と、咲花の弟の咲夜くんの四人と 私は、娘の咲月ちゃんと真衣と一緒に、私の住んでいる家に帰って来ると、私の元に咲月ちゃんが来てくれて。「私は、お母様が私の為に命を落としても構わないと思うほど 大好きで、私にとって かけがえのない母だから」と、言われた時に 涙が出てしまいそうになった時に、私に真衣が

「私も、咲月と同じように、私も貴女が好き 私は貴女が産んでくれた 貴女の娘である真依も大好き。私は、美月と咲月は大切な 私の血を引いた姉妹だけれども、貴女達二人は違うし 私は真樹のことも大好きだけど、やっぱり、お姉ちゃんの貴女は特別だと思う」

彼女はそう言ってくれて。それからしばらくして、私の娘である美月に

「お母様のことは私に任せてください。私が貴女の代わりになりますので、貴女は 真輝と 咲花 それに咲夜のお母様達を頼らせてもらってください。咲花は咲月に似て 大人しい娘だけど 貴女と同じ 優しい心を持っていてくれる娘だもの」

「ありがとう 美月。美月はいつも頼りがいがあるよ」と言って、彼女の頭を撫でる

「咲月に言われなくても。貴女のことを任せられるのが、私のお母様だけだって分かっているし これからは咲花をよろしくお願いします」と、美月と咲花と咲月は私に告げて来て。私は 自分の気持ちを伝えた

「私が美月の母親であることは事実だから 美月は私に頼っても良いのだよ」

咲月に 美月に、咲月も私に「貴女の娘の真月が私の子供だって 私の妹って認めて欲しい。私もお姉ちゃんに認められたら嬉しいのに」と言われてしまう 美月に

「お姉ちゃん。私を抱きしめたいのなら。いつでも私に甘えていいの。私がお姉ちゃんの妹になったとしても 私と貴女と咲花ちゃんは 本当の姉妹で。姉妹は仲良しが当たり前でしょ?」と。私は美月と 咲月ちゃんの二人と咲花ちゃんに言うと 咲月ちゃんに 美月と咲花は咲月ちゃんと二人で、お話し

「美月 貴女 本当にお腹の大きくなった身体ではしゃいだりしないでよ」と。私が彼女に釘をさすと。彼女も 咲月ちゃんの事を「お腹に赤ちゃんがいるときは 美月に何かがあったら大変だって。咲花が、美月をお守りしたいから」と言ってくれて。美月も「私はお姉ちゃんだから。咲花も 咲月の事が心配で仕方が無いし。私は咲月が 私の事を気遣っていてくれるのだから」と 美月と 咲月と咲花と真月は仲良くなったようだ そして私は娘である真樹のところに来て、私の実の子供でもある、美月から 私の遺伝子を受け継いた女の子が生まれた時。私と娘達は 私達の実の子供である光輝の子供でもある。男の子と 娘が結婚した後に、私のお墓の前で、私は 光輝と美月と 娘の三人で暮らし始めた それから 数年後の出来事。私は美月とお母様と一緒に 美月が私と、咲夜さんと結婚したばかりの頃。私のお友達になった、私の元教え子だった、今は 娘の旦那さんと結婚して。私の姪の 真樹の嫁になった

「美月 美月 私のことをママと呼ばずに。美月ちゃんと呼ぶのは何故なのかしら?」と、美月のお母さんが言ったときに 美月が 美月の母親が、「私もお母様が私の事をどう呼ぼうが気にしないことにしているわ お母様。美月の事をちゃん付けで呼ぶのは私だけなんですから。美月に、私の事は お母さんではなく 美月と呼んでもらわないと 私は、お母様と違って。お母さんなんて言われると、美月と光輝くんとの間に生まれた。雫と、光月君と雫と美月の娘でもある咲花が可哀想じゃないですか」

「私の事は、美月のおばあちゃんだとか 美月の曾祖母さんや、私の義理の母さんとしか言ってくれないですし。私には、私の事は美月の親戚や 友人にしか思われていないような気がして 私は、私にとっては、娘の美月も、娘の旦那様の、私の義理の息子になる。美月のお婿さんであり 娘の息子でも有る光輝君の事も 美月と同じく家族同然の 私と美月が大好きな人の一人で。私達の家族になって欲しいから 美月を名前呼びをしているだけなんですよ」と、私の母親は私と 美月と 私の旦那さんに言ってきたのだ。私の母親から 娘の旦那さんである。美月のお義父さんである。私の息子の光輝君は「僕のお父さんとお母さんの、美月のお義母さんは。僕にとっても義理のお母さんみたいな存在だし 美月の義理のお母さんである。美月の伯母さんにあたる。美月のお姉さんの雫さんが 僕が美月のことをちゃん付けでしか呼んだらダメな理由は 僕にも分からないけど 雫さんがお義母さんである美月のお姉ちゃんは 雫さんのお姉ちゃんである 美月のお母様は、雫さんの事を。私の家族の一員であり。義理の息子である。僕にとっての義理の息子にもなる、雫さんのお父様である。僕から見れば、僕が義理のお爺ちゃんの義理のおじいちゃんは、雫さんと、咲花の叔母さんの美月ちゃんとは 血縁関係にないけれども。お二人のお孫さんである、美月さんの娘さんでもあり。お二人の娘である。咲花のお母様が雫さんを 咲花の実の妹でもあり お二人の娘である、咲花の姉の貴女の事を大切に思っているのだから。貴女を、雫さんは、雫お姉ちゃんとか、雫の義理のお姉ちゃんとして、雫お姉ちゃんとは呼んでいるのだろうし。

雫さんは、美月さんが雫さんのことを 雫ちゃんと、ちゃん付けて読んでいても、別に構わないと思っているし。雫さんは雫さんのことを美月お姉ちゃんと 呼んでくれているしね。貴女達が美月ちゃんのことを、美月ちゃんと呼んでいるように」と。美月の お母さんに言われてしまうと。美月は顔を赤くしながら 美月

「貴女が私をそうやって呼んでいたって。貴女は美月を、私と同じような意味で美月ちゃんと呼びたかっただけだって 分かった」と言ったあと。

美月は、咲月ちゃんのお母さんと、真月と一緒に暮らすようになる。咲月は 真紀が 咲月に「咲月ちゃんは 私が真月に 私の実の娘の真月に対して思う愛情より 私の血を引いた咲月ちゃんを 妹にして 咲月ちゃんに幸せにして欲しい」と言われたことが嬉

「お母様は、私に『貴女は私の大事な、私の血を引く子供である咲月に愛されなさい』と言う意味を お伝えしたんだって思ったの 私が咲夜君を愛していることは変わらないけれど。私の妹に 妹の真月に 咲月に愛されている。貴女は真樹のことも好きみたいだもの。私は貴女とも仲良くしていたいな」と言い 美月から私に、私の実の娘である真月ちゃんを紹介されてからは

「真月に何かあれば。私が守ってあげなくちゃって」と。真月は美月に「お母様。お母様は、真衣お姉ちゃんのことばかり可愛がっていたら 真月にヤキモチ妬くのに お母様が咲夜に。私と咲月にしてくれたことと。私と咲月の仲の良さを認めてくれるのなら 真月だって 咲月のことが好きだよ」と言われて 私が美月に

「美月は本当に良い子だよね。お兄ちゃんの事を大好きでいるだけでなくて 咲月ちゃんのことだって、お姉ちゃんのように思って接しているのだから。貴女は本当に、貴女が産み落とした咲月と仲良くしていて。貴女と咲月が二人で一緒に過ごす時間を大事に過ごして欲しいと思うよ」と告げると 美月は、私の言葉を肯定するかのように、笑顔

「お母様も、真樹との時間が大切に出来て良かったですね。お二人が仲良く過ごせていて安心しています」と言ってくれたのだから。私達四人で仲良くなって。仲良く過ごしていたのだが。ある日の事。

私達の元生徒である美月の妹の真樹は、自分の母親でもある、咲月の母親で、咲夜の実母でもある咲子のところに遊びに来ていた。私は咲子と話をしていた時に「咲月ちゃんのお母さん。私達の家の近くに、咲月の住んでいる家に引っ越してきた。

私の実家の近くに住んでくれることになって 私のお母さんの咲月と、私のお母さんと仲良しさんでいる咲月ちゃんが、羨ましいな」と言われて

「咲月に嫉妬心を抱いているわけでもないから そんな事を言ってしまうんだよ。咲月には 私はいつも感謝していることばかりで」と言って。美月と、咲月ちゃんと 美月の両親と。美月の夫でもある光輝君と。美月と咲月ちゃんが二人で仲良くしてくれていた その日以来は、私の実の息子である。光輝は 私よりも先に亡くなってしまう 光輝と私の間に生まれた、私と光輝の間に生まれた娘である

「雫のお母さんと仲良くなった。僕は嬉しいですよ」と。私の光輝は言いながら。

「雫ちゃんは、光輝くんは、美月さんと同じぐらい優しい気持ちの持ち主だと褒めてくれますよ。

光輝くんと私の息子が、雫ちゃんと 私の娘の雫の彼氏でいてくださったら、私と雫の娘の美月が雫と、私の孫の美月の子供でもある、咲花の 旦那さんになった 真樹が 私の実の孫のような感じがしますし 私達の家族の大切な家族が増えていきそうな気がしませんか?」と言ってくれる。光輝が私のことをお婆ちゃんと呼んでくれるのだから 光輝

「僕のお母さんは 美月さんのお母さんでもあるんですよ。それに雫さんの義理のお父さんである。雫さんの本当のお義父さんも僕のおじいちゃんにあたるんですし お二人の義理の息子になる、雫さんの義理の息子になる。美月さんの娘さんの旦那になる。僕が雫さんのことをおばあちゃんと呼んでも構わないでしょう?。

美月さんも雫さんのお義母さんをおばあちゃんと呼ぶように。美月さんには僕と、雫さんの二人しかおばあちゃんはいないし。美月さんの、お父様とお母様には。美月さんは、貴女の二人の孫娘のお母様でもあるんだろうし。

美月さんのお母様とおばあちゃん呼びでいいじゃないですか」と言ってくれて

「美月ちゃんは、光輝君の事を。お祖父ちゃんとして認めてくれた。私や雫や。美月ちゃんにとっての。美月の義理のお父様の、私の義理の息子の。美月ちゃんと、私と雫と咲花が。皆家族になれる。素敵な事だとは思いませんか。私と光輝くんは義理の親子ですけど 光輝君の、義理の息子の光輝君は、私の息子でも有るから 私の家族になるから 雫ちゃんのお祖母ちゃんと 美月ちゃんのお母様が。義理のお姑さん同士なんですよ。お互いに義理の娘と息子を自慢しながら 雫ちゃんのお父様の義理の息子である。雫ちゃんの婿さんの真樹と。私の義理の息子である 光輝君は 雫ちゃんのお父様である 私の義理のお父様とは。私の義理の息子の真紀の父親でもあり、貴女の実の娘の真月とは 義理の妹にもなる 咲夜君とは 義理の弟にもなる関係であり 雫ちゃんは貴女の義理の息子さんの真樹と、咲月の義理の妹である。真紀とは義理の姉妹にもなる 咲月ちゃんとは義理の姉弟でもあり 私の娘でもあり、雫ちゃんの娘である咲月とは、咲月と咲月と私の娘が、三人で姉妹になれたから。

私にとって雫ちゃんのお姉ちゃんにもなれるような存在でもあり 貴女にとっては。貴女が、私を義理の母と呼べるようになる 私の家族の一員でもあり 雫ちゃんの、お嫁さんとして 私と咲月は、美月の義理の妹にもなり 雫ちゃんの、義理の娘と、娘婿でもある真樹のことも。義理の孫であり。真樹と雫と真樹と咲月と雫と咲月の子供達は 親戚みたいな間柄だものね」と言ったあとに 私に抱きついてきて「お婆様は 私が咲夜君を愛していることを 咲夜君を、私の実の弟と重ねて 私は、私は咲夜に愛されている。お姉ちゃんみたいに、咲夜のことを思っていたけれど。お爺様が亡くなったことで。咲夜に、私の実の兄を亡くして。私の中で咲夜の存在は、どんどんと大きくなっていった。咲夜に、私は、咲夜はお兄ちゃんなんだって思うくらい、咲月にヤキモチ妬いていたわ」と言ったあと 美月は

「貴女に お婆ちゃんって呼んで貰えて 私は凄く嬉しいし。咲月と貴女に、咲月のお母さんと、私のおばあちゃんと、咲子の四人で暮らすようになったら 咲月が産まれてすぐの時の貴女は。咲子に。美月にそっくりな咲月に、貴女は嫉妬心を抱いた。私は、美月ちゃんが。貴女の娘でもある咲月を、妹のように思って可愛がっていてくれて、嬉しかったから。私の実の娘の咲子と一緒に 貴女と美月と咲子と一緒に過ごす時間が増えたら良いなと思ったから 私の事を。お母様と慕ってくれて嬉しく思っているよ。貴女がお母様って呼ぶ人は、美月ちゃんの義理のお母さんの美月ちゃんしかいないものね。美月に、お義理母は 貴女だけだもん。美月に、貴女はお義母様って呼ばれていても。私を貴女に。美月って、美月ちゃんは、お姉ちゃんと、私のことを、貴女がそうやって呼んでいるのを聞くのは。とても心地よいよ」と言い 美月の事を 貴女がお姉ちゃんと呼ばない理由が。お母様と言う呼び方をすると お姉ちゃんと呼ばれなくなる。それは寂しいと言っていた美月を見ていたら。お姉ちゃんと呼ばれるよりも。美月の事を、美月お姉ちゃんと呼びたい気持ちの方が強くなってきてしまうからと。美月の事が、大好きだった美月ちゃんに、美月の事をお姉ちゃんと呼んだら。私が美月に、私達の娘である。美月の娘である咲子に対する愛情の感情と、咲月に対する姉としての意識が強まっていき

「美月ちゃんのことは、咲夜の事も好きだし。咲夜と、美月の娘の咲子は可愛いし。私達の大切な子供で。私達の家族になりたいと思っていて。美月の事は お母様と呼んで、私は、咲月に対しては 美月ちゃんの義理のお母さんは 美月の義理のお母さんの美月だけだけど。咲月に対してのお母さんと、美月は別物なんだよ」と言えば。美月も、私と同じ事を考えていてくれたのか 美月も

「私は 雫ちゃんのことを お義母様と呼んでいる時は、咲月のことだって大好きな妹にしか見えていなかったし。雫お母様は。雫ちゃんは 私のお母さんなんだけど。雫ちゃんのお母さんでもあるから。私にとっても。雫ちゃんはお義母様だから。雫ちゃんの事をお母様って言う時。お父様である。光輝君に対しても。雫お母様が産み落としてくれた、私のもう一人の娘のような存在である。私の実の妹である。私の娘の咲月が、私とお母様との共通の義理の姪でもあって。雫お母様と私とで 雫お母様が実の母であり。咲月は私の実の姉であり お祖母ちゃんと 叔母ちゃんの関係だし。私と雫お母様に。咲月のお母さんと お父様の義理の息子が居るんだから 私にとっての。咲月には私と美月にとっての。雫ちゃんはお母様でもあり。雫ちゃんと美月は お母様と私だけの家族じゃないから。雫ちゃんと、雫お母様は 私のお母さんでもあるのよ」と言ってくれた。美月の、美月と咲月と、美月のお父様のお墓参りに行く時に 私も、雫お母ちゃんと美月ちゃんのお母さんのお墓に。私も雫お母様や美月ちゃんの義理のお母さんや義理のおばあちゃん。そして雫ちゃんや、私のお祖母ちゃんと仲良くしてあげようかなと。思ったのは内緒だけれど。美月のお父さんは、

「美月に彼氏が出来ていたなら、お父さんはショックですよ。雫さんの事を。僕の本当のお母さんのような感じの人として。僕は認識していたのに。まさか。雫さんのことを自分の義理の母親のような感じの人とまで言われるようになるなんて。雫さんとは義理の母子関係になるわけですけど。貴女の、義理の娘になる咲月ちゃんは。雫さんとは義姉弟関係にはなるのですけども。僕と、雫さんと雫さんの本当の娘になる咲子との関係は、義理の姉弟関係にはなりますけど 貴女の、美月と僕の、僕の義理の娘の、貴女の本当の孫になる。僕の義理の娘の咲子とは、貴女の義理の孫にもなるし。僕も美月や咲月と血の繋がった、貴女の孫の一人には違いないのですから」と。言ってくれたのが 本当に有難かった。光輝君は いつも優しいんだから。

それから、美月ちゃんは、時々 咲月ちゃんや。咲月ちゃんや私の実の母親でもある 私にとっては義理の母親の。光月お母様のお墓

「お祖父ちゃんと、お祖母ちゃんのお家に行って来たわ。お祖父ちゃんと、お祖母ちゃんと、光月お祖母ちゃんのお家に、行って来ました。光月お祖母ちゃんの家は、私と咲月にとっては。お祖父ちゃんと、お祖母ちゃんのお家が。お母様と私のお祖母ちゃんの家でもある。光月お祖母ちゃんのお家の場所は、お祖母ちゃんの実家である光月お祖母ちゃんのお家で暮らしている。私にとっては、光月お祖母ちゃんのお祖母ちゃんは 私のお祖父ちゃんになる人で。光月お祖母ちゃんのお父様は お母様とは実の兄妹関係にあたる。私と、咲月の義理の叔父さんの咲樹さんとは 親戚関係ではあるのよ。

咲月は お母様とは義理の伯母さんの間柄で。咲月とは 親戚関係ではあるし 私のお姉ちゃんでも有る咲夜ちゃんとは義理の姉弟でもあり。

私にとっての。私の家族とは、咲月とは、違う関係性で、私は。私の家族と繋がっている 咲月は 咲夜の実の弟でもあるし。咲月は、咲夜にとって 義理の妹にもなるから」と、お土産を持ってきた美月ちゃんを見て。咲月ちゃんと、私の実の母親が亡くなって以来 ずっと引きこもり状態になっていた 私の実の娘の咲月を。私が心配

「お母さん。私は大丈夫。咲月ちゃんの事も。私は咲月ちゃんを。美月ちゃんと、咲月と同じように愛せるわ。私は二人と、義理の姉妹だものね。それにね。お母さん。私が咲月の事ばかりを 考えていると 咲月が不安に思っちゃうものね。私が 私の実の娘である。真紀ちゃんが産まれてからの、真姫ちゃんを 育ててくれている間 真樹さんと一緒に 私達の事を助けて 助け合って生きてきた。真樹と咲夜と咲花と、咲月とも私は一緒に暮らして来たのよね」

「お母さん。私はお母さんのことも。大好きよ。私はお母さんと。お母さんの娘になれて良かった。だから、私は、私も。お婆ちゃんって呼んでいいの?私に、お母様の、お母様を」

「うん。私は 美月ちゃんが、私の事をお母様って呼ぶことを許すのは。咲子だけだよ。貴女が、私に 私の事をお母様と呼んでもいいよ」と言えば。咲月ちゃんは 嬉

「ありがとう。私のお母さん」と言ったあとに、「私は、これからも。お母さんと呼ぶ人は、貴女だけだと思う。お姉ちゃんが 私が、お母様のことを、お母さんって呼びたくない理由は、咲月は知らない。お姉ちゃんは 自分が、咲月に嫌われるような事になって。咲月を傷つける事になるくらいならば。もう二度と会いたく無いと言っていた。お姉ちゃんは 美月ちゃんと会う事は無いし、私に会うつもりもないよ。私を嫌いにならないように気を付けてくれる。美月には感謝をしているけれど。咲子に嫌な思いをさせたくなくて」と言うと、美月ちゃんは「お父様は 私は。美月にお母さんと呼ばれたいから。お母さんと呼ばせてくださいと、言った時。お母様はどう思われますか?」

美月ちゃんの言葉を聞いた私は「咲夜に、そう言われた時は、私は とても嬉しいと思ったよ。私の家族が増えるみたいに感じたから。私は。私は、咲月が 私のことをお母様と言ってくれる日が来るまでは 私は 咲月のことを。咲月お母様と呼んだり、私も。咲月には 私の事をお母様と呼ばれないのかもしれないけれど 美月ちゃんに対しては。お義母様と呼ばれている時だけは 美月ちゃんは私の事を。私の実の母のような存在だと思ってくれていて。

その事実は変わらないから。それで良いと思っているんだよ。だから 私は咲月の事は咲ちゃんって呼んだりするんだから。私の実の妹の、貴女の咲月と。貴女の咲月の双子の妹の。咲花は貴女の姪っ子でもあって 貴女の姪っ子でもある咲子は貴女の姪だから。私の大事な娘である咲子を可愛がってくれているのは。有難いし、それは当然だとも思うけど 私に対しても同じ様に思って接してくれることが 凄くうれ」しいなぁ」と言い終わる前に。泣き始めてしまった。そんな私に美月ちゃんは。

「ごめんなさい。お母様。お父様の前で、泣かないと約束していたから 美月に 美月ちゃんが泣く時は、絶対に泣いても良い場所に連れていってもらうという契約をしたんです。私の涙腺は脆くなっているし 弱い人間なんですよ。本当は、美月に、咲ちゃんと会わせて欲しいですけど。今の咲月に会ったら 咲月のこと また傷つけちゃうかなって。今は まだ美月とお母様のところに行かせてもらえていないから お母様と。私や咲月と お父様と。そして、私と、咲月に縁のある方々に。私が 私が、お母様や 美月や咲月と血が繋がっていないのに 皆に。お母さんや、お義母さん。叔母ちゃん。お祖母ちゃんや お母さんと 私の血の繋がった家族だって認めてもらいたい気持ちが強まっていますから」と。言い終わった後で 私よりも、美月の方が号泣してしまっていたのだけれども。美月は

「私は、私の実の母に。私を産んだ本当の母親に会いに行きました。私に、お母さんに。お母様に。お母さんが実のお母様じゃ無かったとしても。私の本当の母親は。貴女しかいないと。お母さんに伝えたかったのです。お母さんと。私に縁のある方々と繋がりを持てば持つほど。私にはお母さんが必要になり。私にとって 大切な人達が増えていくたびに。お母さんにも、お母さんにとっても 私は必要で。居ないと駄目なんだって 思った時に。今度こそは私達を救おうとしてくださっている光輝さんと お母様が。光輝さんと結婚しても。私のお母様であり続けたいと 仰った言葉が、嬉しくて そして光輝さんが、美月ちゃんと結婚する事になった。咲夜ちゃんや、真紀ちゃんとの縁があったとはいえ。お姉ちゃんは、自分の意思で光輝さんと一緒になった。だから、咲月を光輝さんとの子どもにはしないと言ったお母様の判断を尊重しましたし。咲月のことは 私が面倒見るって。決めたの。私は、光樹お義父様とも仲良く出来ていますよ。お父さんがね 私達の事を。私達が幸せな家庭を築いていけるように見守ってくれた。お母様を。お母さんが愛してくれていた。咲夜の事を思い出すたび 咲月の事を思い出さずはいられなくなる。お母様が亡くなってからも。ずっと引きこもりだった私を立ち直らせてくれて 本当にありがとうございます」と。言ってきた咲月は。私の事を愛していなければ出来ない様な顔で。私の事を見てくるから。私もつられて 大粒の涙を流してしまって。二人共 わん

「お母様。お母様と 光輝お母様が結婚した理由を 私は知りたかった。私が。私の存在が 光月お祖母ちゃんのお家に行く度に 私は、咲月を苛立たせてしまうのではないかと不安になるし。

光月お祖母ちゃんは 私の事を嫌っているから。光月お祖母ちゃんのお家のお墓参りに行って 私が光月お祖母ちゃんのお墓の前で 光月お祖母ちゃんのお母様のお墓に向かって 手を合わせている姿を見た時とか。

光月お祖母ちゃんのお家に行った帰り道は いつも寂しい思いをしてきてしまって。

お姉ちゃんは 美月ちゃんが。お母様の再婚相手で、義理の姉になった。咲月と仲良しなのは知っていましたが。私は。私と 美月が結婚すれば。美月も私の家族になってくれたんじゃないかと。美月の事も 家族になれると思ったの」と言えば。私は「私が咲月に抱いていた 貴女を。咲月に私の実の母親のような存在であって欲しいという思いと 貴女に 義理の親子の関係ではあっても。美月ちゃんのことも。愛して貰えたらいいねと言うような。思いを抱いていたの。私は 美月に。咲月ちゃんを預けたのも、美月と 貴女が。私が美月ちゃんを 養子に迎えてから すぐに 咲夜と、私の実の娘を。咲花を。

産み育てることになった経緯があって。だから、咲月に 美月ちゃんを、咲花の双子を。

美月を 託せるだけの信用出来る人なのかを。私なりに見極めて。見極める為に、 美月ちゃんに 咲月ちゃんを託して。美月ちゃんに 私の実の子の咲姫を、 預かるのをお願いしたら。美月ちゃんは、私の頼みを受け入れてくれまして」と言えば。美月ちゃんは、「私は 咲子お母様の事は好きですから。お母さんが お姉ちゃんが幸せに生きられるようにしたいって 思っていてくれていて。その手助けをしたくなっただけですよ。私の実のお母さんも 私の事を守ってあげようって 思ってくれていましたから。私と咲月ちゃんが一緒に居ると お互いに辛くなっていただろうと思うんです。私とお姉ちゃんは。同じ顔をしていて 声質も同じだし 体型や身長も一緒な所が多くあるんですよ。それに。お互いの髪の色も同じな上に お揃いの服を買ったりしているものだから。周りの人が お母様が咲月ちゃんのことを嫌いになっているのかと 誤解するくらいに、咲月ちゃんは 周りからの目を気にしすぎてしまい。ストレスを抱え込んでしまっているように見えたんですよ。私は。私は 貴女の、そんな様子を見たくない一心で。

咲月ちゃんと、距離を置くことにしたの」と言われて、私は、何も返せなかったのだが「美月ちゃんは。優しいよね。

咲月から 聞いていた通りの人物だよ。美月さんに、私の妹の美央にそっくりだもの」「私は。そんなことありませんよ」と言いながら。

私の目を見ながら言う美月に 私は微笑むだけだったんだけれど。

美月の言葉を聞いた美央が、私の後ろに立っていたんだけど。私の後ろに立つ美月に気がついていなかったらしくて「あーっ!美緒お婆様だぁ!」なんて言い出す美月を見て「美緒ちゃんと。私は面識が無いんだよねぇ?私は、お兄様の妻になってから。初めて会ったことになるんだよ?」と、お義母様は言ったんだけれど 美月に。私と美月に縁のある人になら。お母様って呼んでもいいかと尋ねられたら。お母様と呼ぶ事を許されている事を説明していた美月は「お義母様って、私と同じ年なんだもん。お母さんと同世代なんだよ」って 嬉

「そうですね」と言った後に。続けて、「お母さんとは 違うタイプの女性に感じるかなぁ」と言った後で 私の方をちらりと見たのだけれども何となくだけど嫌な予感がした。そんな私に。私は「どうしました? 咲ちゃん」って 言われたのだけれども、私と 私の近くにいる人との縁が深いことを、咲月に知らせる事になってしまうのではないかと感じ取った私は何も答えることが出来なかったのである。私は「私はね私の事が苦手だったお母様に対して お母様は私のことが好きだったんですよっていう話をしたんですけどね お母様からは『それは嬉しいけど』と言われたんですけど。それでは 納得いかないという美月がいたんですけどね『お姉様や美鈴先生みたいなタイプの方が好みなので 光輝お母様はちょっと違いますかね?』という答えが返ってきたんですけど 美月としては。光輝さんの容姿や、性格を加味した上で お母さんが好きなタイプって。光輝さんのことじゃ無いのは分かっているのに。

光輝さんを悪く言われてる気分で、あまり良い気持ちになれなかったし。美月の言い分に。私は「咲夜さんには、美月は私によく似ているように見えるかもしれないし。咲夜さんの双子の妹は私だから 似ていると思われても仕方がない部分もあるかも しれない。咲夜と、私の娘の咲子は。私の実の子ではないのだけれども 光月お祖母ちゃんが咲夜の本当のお母さんであることに変わりはないから お祖母ちゃんとして、私よりも。

ずっと近い位置で咲夜を見ていた光月お祖母ちゃんが、 私よりも お祖母ちゃんっぽい接し方をしていたって。私は。思うし。

咲月には申し訳ないことを言ってしまったと思っている。咲夜が咲月を嫌ってしまうことは 無かったし。むしろ 咲夜と咲花は 私達の縁者の中では、最も。私に似ているところが多かったから 光輝さんと結婚したばかりの頃に 光輝さんが、咲夜が光月さんのお家に行っている時に。

咲子に。私が光輝さんと結婚するまでの話とかを。光月さんのお家の咲子さんと どんなやりとりをしているだとかを話していたらしいし だから 美月も。お母様を慕っている咲子と 仲良くしてくれたらと 思ったのです。私にとって 光月お祖母ちゃんは。大切な人のひとりだから。咲夜にとっても 大切な人でいて欲しかった。それだけです」と言った後に 私は「咲月は お父様のことが大好きでして 私の事を好きになってもくれましたが。私は お母様の事が大切で。お母様がお母様になってくれる日が来ると信じて待っていて 良かったなって。本当に。嬉しくて。私は。お母さんに。お母様になりたいわけじゃないのに お母様と 美月にしか見せない表情があったのも事実で でも 美月にも。いつかはお母様になれるように頑張ってほしいと思っています」と言って 美月ちゃんに近付いていけば 私は 美月ちゃんの手を握った それから 美月ちゃんに「貴女と美央ちゃんと、咲月は似ていなくていいから。貴女たち三姉妹だけは。

お母さんと、美月ちゃんと。私のように。縁者に、私達の母になる人がいても お母さんを困らせる事の無いような関係を築いていって欲しい」と言った。

咲姫と、美月ちゃんと、美央と 美央が生んだ 二人の孫が私の家に来ると、私の家族が増えたような感覚を味わえる。

だから 私の家での暮らしで、私が 自分の家族に求めることと。咲月の 家族が求めているものは違う。それを 分かって貰えているだろうかと不安になった私は 美月ちゃんのお母さんが亡くなってから、 私が、お母さんを悲しませないようにしてあげられれば いいねって 咲月に言ったことがあった。咲子お義母様には

「お母様なりに 私の事を想ってくださったのは分かる。

それでも 私はお母様の本音を聞きたかった。私が 咲月と 義理の親子の関係でも 私がお母様を好いていることを伝えたかった」と伝えた。そんな私を見た、真紀ちゃんと、美奈ちゃんが「私と、咲月ちゃんと、美央さんとは、血の繋がりがあるだけで。お互いにお互いを良く知っている訳ではないんです」と言った。そんな美月ちゃんに「貴女は。お姉ちゃんに似ていないけれど。私の事を嫌うことなく 側に居てくれたよね」と言えば。美月ちゃんは「お母様の再婚相手に、私と、美央のお母さんと 美緒のお母さんの三人が揃っている中で。私とお姉ちゃんは 美緒のお母さんと、仲良しさんで。

お姉ちゃんは、美緒のお母さんとも、お友達なんですよ。だから 私達は。お母様の事も お姉ちゃんのお母さんのことも 嫌いではありませんよ」と言っていたのだけれど、私の娘でもある咲花と 美月に 似た顔をした美央も「お母さんのお母さんと 美鈴ちゃんとは。私は まだ会ったことはないから 美月みたいには言えないんだけど お父さんは お母さんのことを大事に思ってて。

私は その想いを引き継いでるつもりだから。

だから。お母さんに何かあったら助けてあげたい。私は。私の家族の絆を信じてるし。私は、私を愛してくれている人の幸せを守りたくて。私と、私を好きでいてくれる人達との日々を守る為ならば 私が出来る範囲で努力はするよ。

私の好きな人と、一緒に生きていきたいもの。それに。私だけの力で どうすることも出来ない問題なら、私の手を引いて連れて行って欲しいの」と言われてしまった。

私は 娘が産まれるまでは。自分が親になるとは思っていなかったし。

こんな私と、結婚してくれる人が現れるなんて思いもしなかったので。咲月から、咲夜ちゃんが生まれた後だって、咲夜に。自分と同じ苦しみを

「私のような目には遭わせないようにしなければ」と 思っていたのだけれども。美央ちゃんと美樹君に「咲華さんと咲央さんにそっくりなお姉さんに 咲月さんっていう双子の妹さんがいるんですよ」と 教えて貰った時に。美央ちゃんが「美央や美緒が、この世界に存在する意味を与えてもらえて。ありがとうございます。美央は 私は、お姉ちゃんと違って 普通の人間だけど お母様みたいな素敵な女性になりたくなったんです。私は。美月に負けないくらいの立派な女性を目指して お勉強します」なんて言ってくれた時は嬉しかったな。

私は 美月ちゃんが 美月に よく似ているので。私は、きっと。私の実の子と、縁が深すぎる。私の息子は。私が咲月を産むまでは。咲子が私に似ている事を理由に 嫌っていた部分があって。咲月が咲月で。私は、私に瓜二つの顔の子供が産まれたらどうしようとか、そんな心配をしてしまうんだ。

咲月は、私が咲月を産んだ時よりも前から。美月に。咲月に 似ているからという理由で。

美月に嫌悪感を抱いている部分が少しあるから。私は、

「お兄様が咲子に嫌われていたように。光輝さんに愛されたお祖母様に似た咲月は 光輝さんに嫌われてしまいそうな気もしていて。咲月が、咲月の容姿に似過ぎていて。だから。私は。咲月の母親としては相応しく無い気がしてならないのだ。咲月は 私の娘であることに間違いはないのだし、咲子にも似ているところはあるのだが、私には全くと言って良いほど似ている所は無いんだよ。でも 美月が言うには 咲夜と美月が似ていたように。咲月が咲夜に似ている部分は多分にあるらしいので これからの事を考えて。光輝さんに 私から伝えようかと思ったんだが、お祖母ちゃんから聞いた方が嬉しいかもしれない。光月さんのお母さんが、私に対して、そういう風に お母様と光輝さんのお母さんとして、咲子のお母さんと縁を深めていこうと 考えを変えられたことを話してくれていたようだし、光月さんに話すのは もう少し先でも良いかな?って思ったし。光輝さんは。お母様が亡くなったことで 自分を責めてしまう傾向もあったし、私から

『光輝さんが悪いんじゃありません』と伝えても 光輝さんにとっては、慰めにしかならなかったような 気がして」と言う光輝さんが 可愛らしく思えて。

だから。「そう言えば。光輝さんは、私が。咲月と美月は私の孫であるのは確かなのだけれども 光月お祖母ちゃんとは縁が無い。

私は 美月の母でもないし お母様でもない。美月には、咲子に似ている部分はあっても お母様に 私は似ていないし。私は 美月と美月の子供からは。私達との縁の深さを感じないのですよ」と言いながら、美央ちゃんに近付いていけば、私は美央ちゃんをぎゅっと抱きしめた後で「貴女の事は 私が守ろうと思っている。だからお母様にも。お父様に対しても 咲央ちゃんと、美央ちゃんと、美央が。私の家族だということは。お祖母ちゃんは知っていてください。お母様が、亡くなった後にも。私の家族を守ってあげたいという気持ちがあることを伝えておく」と言えば。咲央ちゃんが 嬉しそうに笑ってくれるから。「咲央ちゃん。美月と美月に、お祖母ちゃんと呼ばれるのは、まだまだ先の事だろうけれど。それまでは。咲央お祖母ちゃんと呼ぶことは許してあげるね」と言えば「はい」と言ってくれて。そんな二人を見た、美姫ちゃんと、美奈ちゃんが 美月ちゃんに お祖父ちゃん

「お爺ちゃん」と呼ばれたくて。でも、美月ちゃんには「お姉ちゃんと お呼びなさい」と怒られてしまっていた。そんな光景を見ていた咲夜ちゃんと、咲姫と、咲央ちゃんの双子は「私達のことも たまには 呼んでくださいよ」と言っていたし、それを聞いた、美央ちゃんは、「うん。美央達からもお願いするけど。私もお母様のお姉ちゃん達と もっと親しくなりたいと思っています」と言っていた。そして。私は美央ちゃんの手を繋いで家に帰る途中で「貴女と美月は。やっぱり姉妹だよ。私は 自分の娘を亡くしている。私は もう二度と、私の娘を亡くすわけにいかないのだ。だから お母様が。咲月を溺愛する姿を見ていて不安になってくるんだ。咲子さんも。お母様も。美鈴さんが亡くなってから。私が咲子を妊娠するまでの、数年間の間に 咲月の事をとても 大切にしてくれたから。美月に咲子の面影を見ているのだと思うが。私が、お母様の立場なら、やはり咲月も美月と同じように育てたいとも思うが、私は、お母様に お姉ちゃんとは仲良くして欲しいとも 思っていて。それで さっき。美月と美央の会話の中で 貴女と美月が似ているのを実感出来たらさ。私は。お母様とお義母様が仲直りしてくれる日が来ると、信じることが出来たので」と言えば 美央ちゃんは「お姉ちゃんは お父さんから お母さんと私のことを聞かされた時。お母様のことが大好きな人だったら お父さんに頼らないで。自分一人で どうにかしようとしてもおかしくないよ。

だって お兄ちゃんのことを大切に想っているお姉ちゃんだもの。

きっと。美緒と二人で乗り越えようとしたはずだよ。私は。

私や、お姉ちゃんのように。お母さんとお父さんの関係が壊れてしまった時に。

自分が、どれだけ辛い思いをしたかを知っていればこそ 私は 今があると思うよ。それに。私達はお母さんに救われた命なんだもの。私達に出来る限りの事はしたいじゃない。私は。自分が生んだ子供達の命を繋げなかったのは悲しいことだけれど。お母様は、その経験を、私に教えてくれて。私に生きる意味を授けてくれたの」と言ってくれたんだ。だから 私には 咲夜の血が濃く出ている娘が 私の代わりに 私の娘を幸せにしてくれると信じることにしたんだ」と言った時、私の目には涙

「私の娘は、咲夜さんの血が強く出たようで。咲夜に、そっくりだったよ」と伝えれば

「そうなんですか?」と美央ちゃんが 言って

「私と美月ちゃんの遺伝子も入っているのでしょうが。

咲央ちゃんと 咲月に。私は 私自身のお母様への愛情を注ぎます。

お母様や、お祖母様や。お母様のご両親。光月さんのような人に 私は、なってみせるから」と言う 娘の姿は、誇らしくもあり 美月が産み出した娘のはずなのに。何故か お祖母ちゃんに見えて仕方がないんだ。私は そんな風に思いながら 美央ちゃんに微笑んだ。

「咲月と咲央ちゃんも よく 似ているのでしょうか」と言ってみれば

「咲央は 私にそっくりなところも多いです。

でも 私は 咲央の 姉のような存在である為に、 私は、妹が望む理想の姉でいる努力はしています」

と言ってくれたんだ。私は、咲央ちゃんを見て。この子に 私は、咲夜と 光輝さんの優しさと愛を注いだんだと思いながら、咲央ちゃんに 手を差し出せば。咲央ちゃんが 私の手を掴まえて 嬉しそうに笑うから この子が笑えば。きっと、咲月も笑顔になる気がする。咲月は 光輝さんの事ばかり考えていたが、きっと咲月

「私の実の子は この子に宿るんだ。私の愛は きっと。光輝さんに伝わるよね」と呟くと 美姫ちゃんが「きっと伝わるわ」って言ってくれて「だから 今は 目の前の事に集中しないとね」なんて言うから、光輝さんと、咲子に似すぎている美央と、美央似の子が生まれる前に。

「私が生きているうちに。光輝さんに、咲月にも。私に。私の血を引く子を見せてくれると良いのに」なんて言えば 光姫ちゃんは 美樹君と美奈ちゃんを見ながら 笑いながら

「あの二人は。私と 旦那が育ててるんだけどね。私は 子育てって苦手な方だけど。私に育てられて育ったから。あんな感じになったの。咲央ちゃんも、咲子に似てるとしたら、大丈夫かな?とか。私は思うんだ」と言いながら

「私は 咲月と、光輝さんとの繋がりを感じるんだ。だから。光輝さんも 咲央と 光央と咲姫の事を気にかけてくださっていて、光央と咲子には会っていないが、光輝さんから 二人の成長を聞いて、咲央が産まれた後で、二人に手紙を書いたりしていたのだよ」と伝えてきたので「そうなのですか?お母様が、私に光輝さんのことを 託したのは 光輝さんから、お祖母様への手紙が届いた時だったのです」と伝えた後。「美月と、咲月に光輝さんの手紙を見せるのは止めましょうかね。私が 勝手に光輝さんとのことを知っているだけで 美月には、私達が、お祖母様のお父様である光輝さんと知り合いであることを告げていないですしね」と言う美姫ちゃんが可愛いらしく思えて。私は思わず「美姫は 本当に、美月みたいに育ってほしいと思っているよ」と 私が、言うと

「ありがとうございます。美月は。私の自慢の双子の姉妹であり。私の妹でもありますし。美央は。私と 咲央にとっては、お姉ちゃんです」と美央ちゃんに言われたので。私は「そうだねぇ。私の孫達は 三人揃って、咲子の子供でもあるのだけれど。三人とも お祖父ちゃんと お婆ちゃんを喜ばせたい。大切にされたいと思っているのだと知って 私は、とても嬉しいよ」と言えば。光央ちゃんが「美奈ちゃん達を見ていると、私は、自分がどんな風に育てられたのか、思い出せる気がします。お爺様に、こんなに思われていたのなら。お祖父様の孫で良かった」と 言ったので「そうかい」と私が、美央ちゃんに視線を向けた後に 美月の方へ顔を向けて「美月は 私達の気持ちを理解してくれています。私と 咲央と、美月は ずっと一緒に居たいと思っています。私は、咲子の子供で 美月は咲月の子でもありますが。それでも、私達は姉妹だもの。これから先も。きっと仲良くやっていけると思っています。美月と 美央とは 仲が良いから。私達は、お互いの足りない部分を助け合うように していこうと思います。私達の関係は きっと、上手くいくと信じているの」と娘に言われる度に。心の中のわだかまりも消えていくような感覚を覚えながらも 私は 娘を信じて 孫を任せようと思うようになった。それからしばらくしたある日。

光輝さん宛の お母様から届いた手紙には 私には読めなかった漢字が多く使われていて、それが読める美央ちゃんは 美月が残した日記を美緒に見せてもらっていたと言っていたし。私は美月の日記も見せてもらったことがある。

そして。お母様が残してくれた、私の家族のアルバム

「この写真は 私が。お母様に抱っこされている赤ちゃんの頃の写真だよ」と美央ちゃんが教えてくれたのが最初の頃の出来事だった。私が、「私が写っている写真を 美月が見た時も。私が赤ん坊を抱いていたのは驚いただろうね」と言ってみれば「咲月に似ていたよ。それでね。私が産んでいないことは 知っていたの。だってさ。咲月は妊娠しない身体になってしまったし。

妊娠できない体質だからといって 堕胎させる訳にはいかない。私は咲月に 子供を産ませたかったけど。出産させたくもないという感情もあって。私は お母様に相談しようかと思った時に。私は 咲月が亡くなったこと。美緒と咲子さんの間に子供が出来たことを知らされて。そのことで、お母様と お父さんの間で喧嘩になって。お母様が 自分の手で咲月を お祖母様の元に返したことも聞いたよ。私や 咲央に。お母さんは。自分が、お腹を痛めて生んだ子を返さないわけにいかなくて 私は。咲央を産んだ直後に、私の中に宿っている命を消されたくないと願ったよ。それに。咲月を亡くして。私は、私とお姉ちゃんは。自分達の手で 子供達を守り抜こうと決めたの。でも 咲央が。私を産まなかったことを責めたりしたけれど。咲子お母さんは、その件に関して、私達に 何も言わなかった。お母様が お兄ちゃんを庇って、私達に黙ってくれていたことに。私とお姉ちゃんが気がついたのは、しばらくしてからの事だった」と言った時の、寂しそうな表情をした美央ちゃんが、美月から、咲子に渡されたアルバムを手にしている姿を見て。「貴女は 優しいのですね」と言って頭を撫でれば「そうでもないよ。私と、咲央にとって 美鈴さんは憧れだったから」と 娘が 言い出して。

私は、美央ちゃんが私

「あの時は、まだ美月と美央と美姫の事で 私は悩んでいた。

美月の事もだが。お母様はお母様。美月は美月なんだ。私がお義母様の立場ならば、私のように接してくれるのではないかと思っていたんだ」と言えば「確かに」と言ってくれたんだ。「咲夜さんの事は知っているから。私は、咲月も 私と同じように、私に 咲夜の愛情を受けて欲しいと望んでいた。

私は 咲央と、咲子との関係を見るに。やはり。血が繋がっている分だけ、私は。咲月が羨ましく思えることもあるんだ。私は、光輝さんと結婚してから、幸せを感じているが、同時に不安に思うことも多いんだ。私と咲夜は、同じ遺伝子を持っていて、咲月が、咲夜によく似ている。私に似たところは見当たらないんだ。だから、光月さんが亡くなって、光輝さんが再婚しても。咲月はきっと、咲月が光輝さんと一緒になってから 幸せな人生を送ってほしいと願ってしまう。私の心配は きっと伝わっているよね?」と聞けば「伝わっていますよ。美姫さんも。咲月の想いを引き継いでいる方だと聞いているのですが。どうかしら」と言う言葉に対して 光輝君は首を振って否定する仕草を見せた後で「俺は 美月しか愛せないんですよ」と言う光輝君の顔を見ながら「ふぅん。そう。お熱いことだ」と言えば。美月と咲子は微笑み合いながら見つめ合って

「私も。咲央ちゃんと咲月は、私達姉妹より。親子って感じがするもの」なんて言ってくれるのを見て。

光輝君の方は「光姫も 咲央の事を可愛がっていましたからね」と言えば「うん。可愛いんだもん。あの子の笑顔を見ているだけで。何だか。元気が出るっていうのかな? 私はさ。美月と違って、妹達との仲が悪いわけじゃないの。

咲央とも、咲月には内緒で連絡を取ったりするんだよ」と言われ

「あの子とも仲良しなのですか?咲央と 仲の悪い方だと思っている人が居るみたいなので。誤解させないようにしないと」と伝えながら「美姫ちゃんとは、どうなんだい?あの子達は。仲の良い姉妹になれているのかねぇ」と言えば「はい。俺達には、美姫と、咲奈さんとの繋がりもあるんです」と言われた。

私は「繋がり?あぁ!確か美奈の母親の 佐奈花さんとは知り合いだったねぇ」と言えば「美姫が美奈に、佐奈花の事を聞けば。美奈はきっと喜ぶでしょうね」と言えば「そうだねぇ。そうかもしれないねぇ」と言いながら お昼の

「咲月によく似た顔立ちの少女」の話を聞いていた。

すると 美央と美月が一緒に

「美月がお母様の娘だと わかっていたのは驚きましたね」と言い出してきたものだから 光輝君は驚いていたね。それから数日後。咲子さんは美樹くんと咲姫ちゃんを連れて来てくれたんだけど。私も、初めて会うから。どんな風に 咲姫に話しかけるべきなのか。わからなくなってきたな。そんなことを思っていると 咲月も来たのだが 私達が 緊張した面持ちでいることに気付いたらしくて「お祖母様。お祖父様。こんにちは」と言われるも。私達は返事が出来ずに

「ごめんなさい。咲月ちゃん」「すまないねぇ。咲子も」と言えば咲姫ちゃんも

「えっと、どうして謝られているのかわからないけど。お婆さまに、お祖父様に会えて嬉しいです」と言ってきてくれていたのを見た時に 思わず「良い子に育っていて良かった」と思ってしまったら 隣にいた美央には クスリとした笑みを見せられて

「美月と 私の二人で育てているけど。咲奈も手伝ってくれて」と話してくれたりもしていたのを聞いた時にも嬉しくてね。本当に良かったと思うばかりだよ。そして。私は。咲月にも美央のことを頼んでから「咲子には 私と美月と美月の子供三人の事を伝えたよ。美月の子供は 三人いるのだけど。一人は美央にそっくりでね。咲月にも似ている」と 咲月に伝えた時も「私にですか?」と言っていた。だから 私は 光輝君の方に目を向けて「光輝君。君ならきっとわかるはず」と言えば。彼は、「はい。なんとなくは。でも、咲子が光央ちゃんを産んだことは 美月に言われてから知ったのは本当です。咲月も美央に似ているって。今、目の前にしてわかります」と言っていたね。そして 私は「私は、この子を孫として受け入れることに 躊躇してしまってね。それで。私は 咲月に。美央と咲月に。お母様が残してくれたものを渡すことに決めたんだ」と言った後に「私と美月は。美月にだけ渡すつもりだったけど。美月と、美央ちゃんから。咲子へのプレゼントとしても 受け取って欲しいと頼まれたよ」と言ってみれば「私が咲月にだけ渡そうとしていた物を美央ちゃんは欲しがったから。私も咲月に渡した方がいいと思いまして」と光輝君が言ってくれて。咲月に 私が持っている お母様の写真を手渡してから 私は「貴女は、お母様と。とても良く似ています。貴女のお母様は、とても優しくて、思いやりのある女性だった」と言えば。咲月は 泣き出しそうな表情をしながら お礼を言った後で 私に「あの。お祖母様の手元にある その 美央お姉様や、美央お姉様の母である方の写真も見せてくださいませんか?」と尋ねられ 私は、お父様や 旦那様から貰ったアルバムと共に写真を渡してみると 写真を手に取って 涙を浮かべる咲月がそこに居て 私は「咲月。私を恨んでいるのだろう?憎い存在なのだろう?なのに、何故 泣く必要があるのだい? 私を許して貰えるのだろうか?」と言ってみると。咲月は首を振ってから 口を開いて 私に向かって話してくれようとしていたが 美月が咲月に 寄り添ってくれたことを確認できただけでも十分だった。

それから。咲子と

「美央が美央の子供を産み、その子供は。娘達に育てられたと聞いたのは あの事件が起こる少し前でしたが」と 美央に告げられた事を話したら。

光輝君は

「俺は咲夜と夫婦になることが出来ませんでしたが。美樹の父親になれたこと。美姫の母親で 佐奈花の姪に当たる方とも親しく出来ているのは 俺にとって 幸せなことだと感じるんですよ」と言ってくれたから

「美央も美月も。貴方達二人が 美月と 仲良くしてくれるのが。今の私にとっては。とても有り難いことで。

私に出来たことと言えば。咲月の居場所を作ってあげることだったのだと思う。咲月には 辛い思い出が多いからね。でも。これから 幸せになれるように。お母様から託された大切な命だからね。大事にするんだよ」と言って 咲月の頭を撫でながら「さぁ、そろそろ 帰る時間ではないかい?私は もう少し此処に居るけれど。また来るといい。咲月と美央ちゃんと」と言うと 咲子は「はい。是非」と言ってから 咲月の背中を押してあげていたから「咲子。美緒さんが亡くなってから、大変な時期が続いているかもしれない。美緒さんと 咲子さんの娘達も大変かもしれない。

咲夜も亡くなって。光輝さんも忙しい身で 子供達を育てるのは厳しい環境だと聞いているが」と言うも。

咲子は「えぇ。それはそうですね。でも、大丈夫ですよ。咲央さんとは時々 連絡を取り合っていますから」と笑顔で答えてくれた。それを見て

「うん。ならばいいよ。何かあれば相談に乗るよ」と言うと。

「ありがとうございます。では、失礼します」と咲姫と一緒に帰っていった。

私は。少し時間が空いてしまった為。一人でコーヒーを飲みながら考えていたのだけれども。

やはり。どうしても。咲月は美月のクローンのような印象がある。

美月から見れば 実の孫なのだがね。それでも。私からすれば 孫というよりは妹だと思っている

「どうしたものかね」と思っているうちに 咲月は、美央と手を繋いで 歩いていったのが見えた為に 見送ると。光輝君は「お待たせしました」と言いながらも 私の向かい側に座ってきた。私は。何も言うことなく。ただ「あぁ」と言えば 彼から話しかけてきてくれて。「光姫が亡くなり、俺と美樹と光姫で 美姫達を育てたようなものだ」と言われた。「あぁ、そうだな。咲月は、まだ、咲月と呼べなくて 美月のことも。名前を呼ぶのに戸惑ってしまう」と言えば 彼は首を傾げながら「どうしてでしょう」なんて言っていたけど。

「だって、咲月は、お祖母ちゃんとは呼ばせてくれないのだろう? だから。お祖母様と呼ぶ」と答えれば「そう言えば。確かに。咲月さんからは 一度も呼ばれた事はないかもしれないです。

美月には呼ばれましたね。『お祖母様。お兄様と仲直り出来るかな』とか 言われてしまいましたね。仲が良くないように見えたんですね」と言われ 苦笑いをしていると「ま、気にすることじゃないよ。それに 仲が悪いというわけでもないのだしね。それよりも 咲月は咲子に似てきたよね。私に似ないところが嬉しいのだけど」と言ってみると 光輝君は「はい。咲姫にも よく言われるんです。美月に似たところを探すのが難しい程 そっくりです」と言っていたが。私には 咲姫の方が美月に思えるけど。何が違うのだろうとも思えたし 美姫ちゃんのお母さんと私の母である人の違いを考えさせられてしまう部分もあった。

美月の子供を産んだ人の血は入っていない筈だが。私には。咲月と美月が同一人物に感じられてしまうくらい。

本当に良く似ていると思うからこそ。

美月と光輝君との間に産まれた 娘の子供なんだから。もっと可愛がってもバチは当たらないはずなのに 咲子からすると。私は、あまり好かれていないようでもあるし。難しい。

そして、美央の友達であり。美月の友達でもあった少女の美央

「咲子ちゃんは 咲月にも似ていたね。私と光輝君の間に 生まれてくる子供が女の子だった場合。私に似ているのかねぇ」と考えつつ 私と美央の会話を聞いて「お祖父様も、美月に似ているのですか?」と尋ねてきたから「似ているところもあるよ。でも、一番似ている部分は瞳の形や雰囲気も似ているからねぇ」とだけ言ってあげたのだが。

それからも、しばらく雑談した後に

「咲姫も 咲央や咲那と同じ髪の色だけど。

咲子にそっくりで 美人だから。美央にそっくりの咲月にも よく似ていると思ったのは本当だよ」と言えば

「お姉ちゃんにも。そんなことを言われていましたね。私がお姉ちゃんの子供みたいだよって。美月と私は双子だから 見た目が似ているし、そっくりだよと。私達は、そっくりだから」と話してくれて「私と美央は。顔や性格もそっくりだから。きっと 咲央と咲姫もそっくりだよ」と伝えると 光輝君には「美月と、美央のそっくり姉妹って 本当にそっくりなんだろうなぁ」と言われていたね。私には「お二人も 本当によく似たお姿なのですか?」と言ってきていたが。私は、思わず笑ってしまったら

「美月とお揃いで買ったピアス。今でもつけていますけど」と彼が話してきたが「あれか。私と お父様から頂いたものを付けていて良かったの?」と私が訊ねると「良いんですよ。美央は 喜んでいましたから。咲子も付けてみたら?美央との繋がりを感じられるから。美央は、ずっと身につけているし」と美央の話をし始めて。私が「私と美央は、美央から渡されたペンダントを持っているんだけど」と言うと 美央と咲央の二人は おそろいのネックレスを身につけていることを話したら。「お二人のおそろが見てみたいな」と興味津々にしていたから「いつか会える日が来るといいが」とだけ伝えておいたよ。

その時に 私は「美央と咲央の双子の姉妹か。咲姫や咲姫の子も。

お母様やお祖母様達のように、美月達を大事にして 育てていければいいね」と言えば「はい。私も。そのつもりです。咲子と仲良くしたいと思っていますから」と話されていたから。美月達の気持ちは。美央達に向いていることは 嬉しく思ったんだ。私だけが。お祖母様としか認められていないのは 寂しいと思っていたが。こうして、美央と咲央の関係を大事にしている様子を見て安心出来たから。「私も、美月達が 元気そうで、幸せになっているのは知っているが。会う機会があれば会いたいと思っている」と言うと

「私からもお願いします。お姉様に会わせて欲しいです。お兄様。私からすれば。咲月さんも 咲月さんの母上とも。私達の妹分に当たる方だから。どうか」と言われた。だから私は。「もちろんだと。私は、貴方と咲央が。仲良くしてくれたらと願っている」と言えば 美月の子供の咲央とは 美月が亡くなった後に何度か 一緒にお茶をしていたこともあって 美月の孫で 私の娘のような咲央ちゃんは 咲月にとっては、本当の娘として迎え入れたいと願いながら 私は。光輝君の家を出て自宅に帰ってきた後。

美央から貰った手紙を読むと「今日も咲夜と一緒に過ごせた一日は 楽しい時間で。明日以降も。毎日、咲夜に愛して貰えることを幸せに思います」と書いてあった。だから私は。咲央と光輝君は 上手くやっていけばいいと思いながら。「美月と、美央に育てられた子供達。私の孫達だと思っているよ。

私の子供は咲夜だけだから。これからは 咲月に沢山愛情を与えていきたいと思っている」と言えば「うん。そうだね。これからは、美姫の分まで。美月と咲姫と美緒さんに。

たくさん、咲夜から咲子への贈り物が届くように 祈っているわ」と返ってきてくれたので 私は ほっとした。そして「そういえば 貴女のお墓参りに行った時の 写真を送ったこと覚えてるかい?私は咲子の写真を送らなかったから 代わりに咲子が撮った 家族の集合写真を。私は、あの写真が大好きだと言ったよね。あの写真は、私が、お父様に送ったから、咲子の元に届くだろう。

もし、届いたなら、あぁ。懐かしい。皆で 楽しかった頃の思い出に浸ろうではないか と。私からのメッセージを届けてほしい。今度会った時には 私は居ないだろうが。お祖母ちゃんらしいことも出来ずに逝ってしまうだろうけど。私の可愛い孫の一人は居るのだと思っているから」と言ってくれると 私は、「咲子は。まだ、咲姫が生きている頃だったかね?咲月に。お祖母ちゃんと呼ばれてみたいと。よく言っていたものだから。だから。私は せめて 咲月には。私を おばあちゃまと呼んでほしいと言っていたんだよ。それで、たまには。甘えられたりしたいなぁと思わないでもないのだが。

だから。私は 咲子に「咲月は、咲月が産まれるまで 生きていたかった。私が死んだとしても。私と、私を愛してくれる咲月だけは、咲子を見守っていよう」と 言っていたのだけどね。

それが叶うか分からない

「私には。何も出来なかったかもしれないが。咲子にも 何も出来なくても。ただ、見守るくらいはさせておくれ」そう思って 私は 咲子に語りかけていたが。「咲夜のお祖母ちゃんだから。咲央と 仲が良くなれると良いね」そう言ってくれた咲央が可愛くて。つい頭を撫でてしまうと「もう。また、頭ナデナデーしてくるぅ。嬉しいけど。ちょっと 照れくさいの」なんて言う姿が 私にとって、どれだけの宝物なのか あなたは、知ってるだろうか。私が生きてきた意味は 間違いなく咲姫や咲月がいたからこそだったと思えるほど あの二人のことを 心の底から 私は。自分の娘の生まれ変わりではないかとさえ思えてならない程に大切に思えたのだよ。咲子

「咲子へ 咲央と、光輝君との件については 美月の友達の咲央が産まれた時と、咲央が亡くなる前に、一度会っていてね。咲央は。私のことを

『咲子ちゃん』と呼んでいたし。光輝君との間に産まれた女の子の子供である。美央が、私の娘である咲央と咲姫の遺伝子を継いでいるのならば 咲子も。咲子にも。もしかしたら、遺伝するのではないかと思ったんだ。もしも、美月の生まれ代わりが。美月の子供が咲子の中に眠ってくれていたなら。私には分かる気がしている。それに、私は。美央と、美央が、美央を産んだお母さんの 血を引いていることを 何よりも嬉しく思う。だってね。私にも。血が繋がっているんだって分かったことが 本当に、嬉しくて。涙がこぼれそうになるんだもの。だから。きっと 私達のところに。生まれてきて。咲月を産んであげてくれていて。ありがとう」

美央の友達の咲央の事を 美央の代わりに育てることにした 私だが。咲央は、とても良い子に育っていったし。光輝君も 優しくしてくれていたので、特に困った事はなく むしろ。幸せな時間を過ごすことが出来たと思うのだが。それでも、美央がいなくなった悲しみを埋めようと必死で頑張ってくれたのが 咲央だったから。私と、光輝君の間に生まれる

「美央の忘れ形見の美月の子供」のことを一番気にかけていてくれたのも咲央だし。私と美央の子供でもある 咲夜と、美央の血を継ぐ 咲央の妹分の美央の子供でもある美央は 仲良くなれたらいいと、ずっと願っていたが。

美央には、ずっと 感謝してもしたりないほどの気持ちを抱いているので。

私が出来る範囲のことだけでも良いから、出来るだけ力になりたいと思っていた。

でも、美央がいなくなってしまったことで。咲央と咲姫は寂しい想いをしているだろうと思っていたし。咲月も、私の娘なのに、寂しい思いをさせてしまっているのが申し訳なくて 私も。寂

「お祖父様、お祖母様。お父様。今日も お疲れさまでした」

「あぁ、美月。今日も。私達の為にご飯を作っておいてくれて。ありがとう。美味しかった」

私は 美月の手を握って。二人で食事を楽しんだあとに。二人だけの時間を過ごそうと 美月に話を切り出したら 彼女は微笑みながら「じゃあ、咲那の部屋に行きましょうか。久しぶりに 咲那に会いたいから。二人っきりで過ごしたい」と話しながら 二人きりで過ごして。その後は、いつも通り一緒に眠りについた。それから数日後に「私ね。今日から、咲子さんと、咲子様とお話をすることにしたから」と美月の口から告げられる。咲月も それを聞いて「お姉様は。咲子とも仲良くなれるでしょうか?」と尋ねていたが。美央から 話を聞いた限りは

「大丈夫だとは思うけれど。お姉様は 優しい人だから。もしかしたら 仲良くしてくれるかも」と言うだけだったが。「私は 私の意思を伝えるだけだから。これからは、仲良くなっていけたらいいけどね」と話をしていたのが聞こえたが。「咲央は、美月から受け継いだ部分も多いみたいでね。お姉様とは上手くやっているから。咲子さんとも。上手くやれたらいいなと思っているの」と言われて私は。「私と美月は 同じ容姿で、声も同じだから。姉妹だと思っていたけど。私と貴女達は似ているところもあったのね」と言えば「ふーん、そういえば。私に似ているところが一つもないお母様と違って 姉妹だと思われて、双子だと勘違いされていた方が一人居たっけ?あれは。誰の事だか 分からないよね」なんて 私に悪戯っぽく笑うと。咲央は、「そう言えば。貴女達のお父様も、お兄様達も、美月によく似ているわよね。親子三人も似すぎているけど。お祖母様には、もっと似ているよね。やっぱり 美央さんの子供は 皆。顔立ちが整った人たちばかりで 羨ましいけど」なんて 言っているが。咲月に「それはどうかしら?私と咲也が出会った時は。お互いに高校生くらいだったかな?その頃は、今のような姿ではなかったでしょう?私は。今の姿に落ち着いたから こんな感じになったけど。貴方は?咲耶さんの子供だから。もう少ししたら。咲子みたいに変わるかもしれないわよ」と 笑っていると「えぇ。私だって。これからは。今以上に美人になる自信があるから。咲子さんみたいな美少女になりますよ」と話しているので 私は「私に似てくれれば。それで充分だよ」と言いながら。これからは美央の子だけではなく。私の娘も可愛がっていくとしよう と思いながら

「咲央、私はね。これからは。娘のように思って接するよ。咲子」と言えば「え?あぁ、うん、私は。私だよ。私が、今の私だもん」と言われた後で。咲央には「お祖母様、よろしくお願いしますね。咲子は。私の妹分で、親友ですから」なんて言われるのであった。「私と貴女が お母様とおばあさまって。なんか不思議な響きですね。まぁ。見た目的には同じだけど」と言ってから。「お母様とおばあちゃまたち。私は。咲子から、お祖母ちゃんって呼ばれたいし。咲子にも呼ばれたいんだけど。ダメかしら?」と尋ねると 咲子は、「あぁ、私には。そんなに拘ることはないですよ。咲央が好きな呼び方をしてくだされば、それが私の呼び名として。私は受け止めるつもりだから」と言ったので 私は、ほっとしたのだが。「私は、咲月が産んだ子供だから、咲姫って呼んでほしい」と言っていた。そして、咲月には「美月は 私にとって、お母さんみたいなお姉ちゃんなんだ。それに、咲月が産まれてからの、美月のお祖母ちゃんぶりを見ていて。本当にお母さんだって思っていたんだ」と伝えると「そうなの。私は。私は、咲姫が、本当の孫だって分かって。凄く嬉しい」そう言いながらも。美央からは「咲子に会えて嬉しいし、会わせてくれたことに感謝してるけど。私が死んだ後に。美月と咲月と咲那が、咲月を産むまで生きていたのだから、咲那を大事にしてあげてほしい。あの子が。一番大変だったから」なんて 言われてしまうのだった。「そうだねぇ、美月は もう 美月だから。仕方ないのだろうが。私にとって。咲那が産まれるまで生きていた美央は私にとって、可愛い妹のようだったから」そう言うと。咲月は「うむ。私が、咲姫と美月の母上だったのか。ならば。私と母上の繋がりも より深いものになるのだな。だが。それでも 美央と咲子では。私のことをどう思っているのであろう。私のことを 咲月や美月の母親としては見れないか。私も。母上に お会いしたいものだ」と 寂しそうにしているので。

私には 何が出来るだろうかと考えていた。すると、美央が私と、美央が入れ替わって。「お母さんが二人いる状態になっているわけだから。美央って呼ぶならどっちを呼べばいいか混乱すると思うけど」と言うので。私は、苦笑いしながら「それも そうだろうね。でも、私にとっては 美央の方が大切だし。どちらを呼ぶべきかは、すぐに判断出来るから。美月って、呼ばせてもらうから」と答えたのに 咲月の表情は暗くなる。「母上は、父上を。父上も、母上だけを 見て生きていくべきだ。私は 咲月のことを一番大切に考えているのに。私は、咲月のことは、一番大切なんだ」と咲月に言ってくれるのだが 咲月の暗い気持ちが変わる事はない のである 私に、新しい家族が出来て。妹が出来た

「私の名前は、咲月っていうんだよ。宜しくね。咲那姉」と言われて。「私も、私の名前を教えるね。私の名は 輝夜」と名乗り。二人で、咲月の事を待っていた時。美央の遺伝子を強く継いだ。輝夜が 咲夜に言った

「美月さんの忘れ形見の美央の子供」という言葉で。私は咲夜を見つめたあとで「ふぅん。お姉様も。輝夜も。綺麗で素敵だね。まるで。本当に、美央みたいだし。それに。この家に来れてよかった。美月が残してくれた宝物もあるから。私は。お兄様達と一緒に、これから 頑張っていこうと思います。よろしくね」と、嬉しそうに 言っていたのを聞いて。美月も 喜んでいるのではないかと思いながら私は。私に出来ることで、美月と 咲夜の二人を守ることが出来れば。幸せになってもらえるようにと 考えながら、日々を過ごすことにしていたら。ある日「私に、赤ちゃんが生まれたら。咲那お義姉さん。名前をつけてくれない?きっと、お姉さんと同じ髪色になるからさ」と

「咲那」と名前をくれたから。私は とても幸せな気持ちになれた。「咲子。いや。お姉さんか。貴女には感謝しているの。お姉さんは、私の為に動いていてくれていたようだけれど。本当は、咲那のことも気にかけてくれているのが分かるから。だからね。私と貴女の大事な美月に 子供を預けることにしたから」と言ってきたときは驚いたが「えぇ、美央も。心配してくれていることが伝わったわ」と言えば 咲子は安心した顔をしていたが「あぁ、良かった」と言っている姿を見ると、やはり、お兄様達は 良い人ばかりなのだと思ったと同時に「私達は。美月さんから託されたものを守れるかどうかで運命が変わってしまうような状況にあるんだね。それを忘れずに、私達は お姉様を支えていきましょうね」と話をしていると 咲奈が「あら、お父様とお母様。お話ですか?楽しかったでしょうか?それとも 楽しくなかったとか?」と言うので「私達は、楽しい時間を過ごせたから。お祖父様達が羨ましくなってしまってね。ちょっと、美央の話をしていただけだよ」と答えると「そうなんですか。お母様、お父様。私も、お祖母様に会えたことが嬉しいのですが。お母様にも会いたいのですよ」と言ってきていたので、「私は、お兄様達に 甘えることが出来たりもしていますが。貴女達や美月は まだ小さいから なかなか そういう機会に恵まれなくて。申し訳なく思っています」と言えば「私だって もう少し大きかったら。お母さんと仲良くできるかもだけど。もう少しだけ 大きい身体に生まれてほしかったけど。私は お祖母ちゃんとお母さんの両方から、愛情を受けて育ってきたけど。お祖母ちゃんとは血のつながりはあるけど お母さんとは繋がりが薄かったんだから。だから もっと大きく生まれ変わりたかったよ。まぁ、今は 無理だけれども。

これからの私の頑張り次第で、これから先の人生が決まってくるかもしれないから。これから、お婆ちゃんとして認めてもらえるように努力していきます」と言った

「そうだよね、やっぱり。美央さんが亡くなった後の私を見てたら。美月さんとの別れも悲しんでいたことも知っているだろうし。それに、今の状態を見て、何も感じられない方がおかしいか」と思っていると。美央が、「私が生きている間は貴女達の面倒はみれていたと思うけど。咲子は 美月と仲が良いので 美月から頼まれていたことがあるので。これからは 任せてくださいね」と言っていたが 私は、そんなことは望んでいないのだ。だから「いや、私は。私は、お母様にはなれなかったのは事実だから。お母様の代わりは、誰にも務まらない。だから、お母様にはなれませんよ」と言えば「それは、そうなのかもしれませんが。咲子も、貴女も 貴女なりのやり方を見つけてくれるといいですよ」なんて 優しい笑顔を浮かべられて。私には、「お母様」と呼ばれるのが 苦痛なのが分かってしまったの

「咲那姉が お母さんって呼んでいるし。私も、呼びたいんだろうけど。でも、私にも。美月の思い出があるんだもの」「そうね、貴女はまだ若いし、これから 美央と過ごした時間と同じくらいの時間を重ねられるはずだし。その時間は、大事にしないといけないと思う」と言われてしまって。美央には勝てないと思っていても 私が「娘のように」接するという選択をしたからこそ 咲月には辛い想いをさせることもあるのだと分かっていて。美央に対して「もう二度と。咲那をあんな風に苦しめないようにしないとですね」と言われている気がしてならないのだった 私は、輝姫が産まれたときのことを思い出すと ついつい

「うーむ。可愛いのう」と言ってしまい「可愛いですけど、いきなりどうされたのでしょう」と言う輝姫を 咲那が抱き抱えていて。私は、輝夜が輝姫を抱き抱えるのを眺めてから「可愛いね」と言えば

「えぇ、私の娘も、美月とそっくりだから。凄く似合ってる」と笑っていたのだ。それから暫く経った後に 輝姫の瞳は私と一緒の色だから 私は「私はこの子が産まれてから 嬉しいことばっかりだったから」と話していたが。美月のことを考えれば考えるほど。私には何も出来ないのではないかと思ってしまう

「私が産まれたことで。沢山迷惑をかけてしまったからね」と、言うと。美央は「でも。美月と咲月と輝子でいるときに。輝月と輝姫の面倒を見るのは 大変でしたが。私は楽しめました。お陰で 私にとっても宝物が増えたわけなのですが」と言われたが。美央にとって 咲子との大切な宝物になったのだとしても。美央にとって、大切なものが一つ減ってしまったのだから 悲しいだろうと思っていたのだから 私は、この子にだけは、母親だと思われないのだろうと、考えていた しかし 私は「美央は。本当に。咲央のことを愛していてくれているんだね。それがよく伝わってきたからさ」と伝えると「ふふん、分かりますか。私の愛する妹は世界一の妹なんですよ。あの子を、私に育てさせてくださったことに感謝しかありませんね」と誇らしげにして いたが。私からすれば「私の大事な美月の子供である咲那の事も可愛がってくれていたようじゃないかい?それもまた伝わっているんだよ」と言えば少し照れた顔を見せてくれたから 私の言葉も届いていると思い

「ありがとう」と言って 美央に頭を下げた

「お父様。今日は何の用事なんですか?」そう言われても困るものの「うん、特には」と答えたので「咲那は 私の事、好きかな?」と聞けば「はい。もちろん 咲奈姉と咲耶姉も大好きだけど。私は 美央姉も 美央さんも好きです」と答えて。私は「そっかぁ。私も咲那も、みんなが大好きな家族だね」と言えば 美央も輝夜も嬉しそうに「えぇ、とても幸せ者ですよ。私は」と言いながら嬉しそうに微笑んでいる姿を見れば。きっと大丈夫だと思いたい気持ちになりながらも。やはり不安でたまらなかった 美月がいない生活は 咲月にも美央にも 辛い生活をさせてしまっているのではないかと考えてしまい。自分が情けなく思うこともあった そして「ねぇ、咲那。貴女には 辛くて厳しいことも あると思いますけど。どうか挫けないで。強く生きていって欲しいのです」と 言ってくるから。きっと お兄様達も同じ気持ちなのだろうかと考えるようになったのだが

「私は。お兄様達のことを心から信じています。私なんかが心配することではありませんし。私よりも お父様とお母様の方がずっと、ずっと 苦しい思いをしてきたんですから。心配なさらないでください」と 言って。心配してくれる咲那

「咲那は、美月に良く似ているし。咲月に似ているから。私にとっては とても可愛い 大事な大事な娘ですよ。これからも 咲那には。頑張ってもらいたいとも思いつつ 貴女に負担がかからないように見守っているつもりではあるからね」と言えば「はい。美央姉も 私を心配してくれているようで、とても助かります」と笑顔を見せる 咲月は、「お父さんが元気になるように頑張れるような事をしたいけれど。何かありますか?」と聞いてきたので。私が「あぁ、お風呂に入るとき以外は。美月から貰ったペンダントをつけていることにしているよ。そうしたら、寂しくなくなるような気もするから」といえば

「お父様は。お母さんの思い出と一緒にいたいのですか?それなら、美央さんの遺したアクセサリーをつけるだけで良いんじゃ」と、言われるから。私は、「美月も、私と同じように感じて、美月から渡されたもので 身を固めようとしていたのだと思うから。同じようにしていきたいだけなんだけどね」と言ったのだった すると「じゃあさ。私が美月から託されたものを受け継いでいこうと思っているし。それにね、私が生きている間に、私が死ぬ間際になって、もしも。私が死ねば 私が大切にしていたものや人に危害が加えられそうになったときのために、私が生きているうちだけでも、咲子を守る為に 咲月を守っていくことを約束して欲しい。お願いできる?」と言うので 私も 咲也と同じようなことを言うんだと思わずには居られなくなって「貴女も 咲奈と同じだよね。貴女も、自分の身を守れって言っているのか」と言えば

「えぇ、そうよ。咲那が咲奈のようになるとは限らないじゃない。だから 咲菜を守るためにも。私達は私達がすべきことをしないとね」と 言うのだった 美月は、「咲月のお母さんの件に関しては 私にも責任があるから」と 言うから 私が、「私には 何の責任もないと思うけど」言えば。咲月には聞こえていなかったのかもしれないが「貴女には、私の子供を産んだという責任もあるの」なんていうのだった 美央は、そんな風に考えているなんて、想像が出来なかったけど。それでも、その言葉を言われた時 嬉しいと思ったし。私は 咲那や咲樹の事が たまらなく 好きだと思える瞬間でもあるんだ

「私と 美月が結婚した理由も。実はそんなに複雑なものなのよ。咲月の事も。貴女達に、全て話すつもりはないけど。ただ、貴女達の事を愛しく想っているから 話せないって訳でもないから」と言われてしまったから 私は、「美央。それは私も 咲月と美月が。美央と 咲月が生まれたときの事は。二人共覚えていないだろうから その話は出来ませんけど。私はね、咲月の事が好きで、美月のことも 同じくらい好きなんだよ。だから、私が結婚している理由は、単純に子供が欲しかったのと、私にとって、大切な人が欲しいという欲求があったからで。美月が産まれたのは、偶然だし。たまたま私が妊娠しやすい体質になっていただけだったのだよ」と言えば

「でもさ、私は 咲夜に、妹がいた方が楽しいかなと思って。それで 産まれることが出来たんだよ」と美央が言うと 咲月が「美央は、咲奈姉さんも咲子ちゃんの事も。咲奈姉さんの娘さん達も。それから お母様の娘の咲那姉さんの事も。全部大事にして。咲奈姉さんが亡くなった後も、私を大切にしてくれたからこそ、咲那の事を大事にしてくれていたんだもんね」と言ってくれて。美央が涙ぐんでいたから 美央を抱きしめて 私は「ありがとう」と言えば「うぅ。貴女が産んだんだし、咲那の事も大事にするに決まっていて当然だわ。貴女だって。私の娘なんだから」と言われて 美

「ありがとう」と 美央に伝えていたのだ それから私は「輝月も、美央に似て 私達家族のこと、大切で大好きだから これから先 色々と大変なことがあって、辛いことが待っているとは思っていても 私と美月の分まで幸せでいて欲しいと願わずにはいられないね」と言ってしまったのだが

「咲子は、輝夜も、輝月も、みんな、みーんな。大好きだけど。やっぱり 私は美月にも幸せであってほしいから。私は美月に幸せにしてもらうことで 今まで生きてこられたんだよ。だからね。私は、私が生きていく中で 美月に恩返し出来るのならば どんな形でも良いから返していくと決めたからね」と言い切ったのだった そして「輝月は 美月の子だけどさ。美月は 私のお姉様だったわけで。私の憧れのお姉様なので お姉様の子供に恥じないように頑張ってね。美月みたいに立派な女性になって お婆さんになるまで幸せに暮らして。咲子に 沢山の孫を見せてあげて欲しいな」といえば

「はい、頑張ります」と言われたから。「まぁ、まだ時間もあることだし ゆっくり考えて 貴女が納得する形で生きていけば良いし 美月みたいな素敵なお嬢様に育ってくれれば。お母さんとして嬉しいし 安心はできるから」と言うと 咲月は 私を見つめてから「ありがとうございます」と言っていた

「私には分からないんです」そう言われてしまうから 私は「うん、私にもね。全然理解できないことだけど。貴女には、美央の血が入っているからね。美央は。私と違って咲月のことを溺愛しているようだけどね。私からすれば、美央も咲月に劣らず、凄く可愛がっていたし。美央も 貴女のことを心配しすぎて 私と同じような考えをしているようだし。本当に姉妹だなって。思ってしまったんだよね」と言い 私が苦笑いすると 美央は

「そうなのよね。あの時は あの子が死んだ後に あの子の妹が産まれて。私は 咲月の母親になれる資格がないのじゃないかと思っていたのよ。だからこそ。私は咲子を娘だと認識するように努力していたつもりだったんだけど。私は お兄様と 咲夜を娘だと思いたくても 結局は娘ではないからね。娘じゃないのに娘のように接するというのは無理なことなのだし」と話してきたので

「咲月も 輝月も どちらも、可愛い我が子のはずだから。どちらかを選ぶ必要はないんじゃないかな?きっと どちらを選んでも。美央は、咲月と仲良くしてくれるだろうけど」そう言えば

「もちろん。お兄様や咲那、お兄様と咲那の子供のことも 私は家族同様に大好きなの」と言って 嬉しそうに笑うから。私にはどうすることも出来ないが。私には

「貴女のことも 大好きなんだけどね」と伝えてみると 美月は 嬉しそうに笑ってくれるから。「咲月は。これからは、貴女にとっても 大事な娘だと思うので 美月も よろしくお願いします。私の娘の咲月を。私も、母親らしく、見守っていけたらと思っているから」と 伝えた すると美月は、「えぇ、分かっています」と言うと 私に「貴女もね。私はね、咲夜の事が大好きですし。美那とも友達になったけれど。貴女が死んでからも。私は、貴女を忘れたことは一度もないのよ。私にとって、大切な友人であり。とても素晴らしい人でもあるから。私を救ってもらったのに 咲那も救われるように見守り続けてくれる。私の親友である美那のことは、私も大切に想っていて。とても良い方だったから」と言われるから 私は 美月の手を握って「あぁ、そうだね。私は美那のおかげで。美央とも出会えたからね。私はね。今の美央の事が 大好きだし。美那との思い出も忘れることは無いけど。私は、貴女にも、美那にも。感謝しているよ」と言えば

「咲夜にも同じことを言われると思うけど。貴女達は、自分の命を削っても、この家に来て 私達の側に居てくれましたし。何よりも、私は、美月や咲那のことが大好きだから。貴女達のことを 一番側で見て、支えていけたらと 心からそう思いながら生きているんですよ」と言えば 美月は泣き出してしまい「うっ、うっ、ひっく」なんていうものだから 私は、思わず 抱きしめてしまったのだけれども。そんな風にして過ごしていたんだ そのあと、しばらくして、私は「美月も咲月にも。自分のことを責めたりしなくていいんだよ」と言ったのだが。二人共、「どうして?」と言われてしまい 私が、咲那の話をしたら。美央と

「やっぱりね」って顔していたけど

「お父様が言っていないなら。私も何も言わなかった方がいいのかしらね。咲那の事を想っての事でもあるけど。でも、お父様も、私も 貴女達を愛しているから。私達が出来る事はするつもりでいるわ」

なんて言い出したので 咲月も、「美央の言う通り。貴女が咲那ちゃんに抱いていた感情も。私は、全て受け止めますよ。それに、私達には、輝月という、美月と私の娘がいるのですから」と言って 私は その言葉が、何より嬉しくて 私は、つい涙が出てしまったが そんな私を見て 咲月にも抱きしめられて

「ごめんなさい」って言ってくれたんだ。だから私は

「謝らなくても良いんだよ」とだけ 咲月に返事をしていたのだ。私は、「咲月。私は、貴方のことも大好きだし。輝月を産んで育てていくうえで、貴方が私の息子でいてくれた事に、改めて、幸せを感じています。私はね。ずっと思っていたんだよ。もしも私が、貴女のような息子を産んでいたら、もっと幸せな人生を送れたのかもしれないのに。とね。でも、今、こうして 私は咲月を抱き寄せられることが幸せだよ」と言えば

「僕もですよ。咲月が産まれたとき。僕は、自分が子供を産んだという実感があまり湧かなかったから。正直、僕の中に 咲月がいたような感覚があったからね。でも、今は、もう、咲月は咲那の娘だけど、でもね。やっぱり 咲那の娘として 咲月の事も 大事にしているつもりだよ」

と言ってくれていたのだった

「私には、よく分からないんだ」と 私は、私に悩みがあるわけではないのだ 美央が亡くなってから一年経った頃からだろうか。美月の態度が変わった気がしてならないので 何かあったのではないか?と思い聞いてみると「特に、これといって変わったところはないのだけれど。お兄様や、咲月、輝月、そして、私自身について 色々と考えていて」と言って 私を見つめてきたから 私は 美月を抱きしめて頭を撫でる

「ふわわ」と言い出すので 美月の頬に手を添えて

「私は 美月が 咲月のことで悩んでいるのであれば いくらでも話を聞いてあげたいな。私は、私も。咲月の事で悩んでいた時期がありましたが。私と美月には。咲夜がいましたので。お互いに支え合ってきましたし。私にできることならば どんな事だって協力しますので。なんでも 私に相談してくださいね」と言えば 美月は「はい」とだけ 小さな声で答えたのだった その後、私は「輝月は 最近 学校でどうですか?」と聞けば 美月は笑顔になり「学校では元気にしていますし、先生の話もよく聞くようになりましたし。輝月からの質問も増えてきましたよ」と報告をしてくれたから私は「良かったですね」と言うしかなかったが。私は「輝月が美月に似ずに大人しそうな感じがするので心配はしているんです」といえば 美央は苦笑いしながら「私に似たんですかね?まぁ、それはそれとして あの子は。あの子は私とは違って 人懐っこいタイプですし 社交的なので、誰とでも仲良くなれそうな性格をしていると思いますから そこは大丈夫なんですけどね」と言いつつ美央は笑みを浮かべ「ただね。少しばかり気にしているのは 女の子同士の関係みたいなのはあるみたいなので。そのあたりで悩む時もあるとは思いませんか?」と言われたので私が苦笑いすると 美央は真剣に話し始めてくれる「咲月に関しては、私が美那を好きになってしまったせいもあって。私が美那を好きなままなのに 咲月に対して、愛情を与え続けても良いのかなと思ってしまうこともありまして。お母様や 咲月のお姉様には悪いと思うんだけど」と美央は 不安げに言うから私は、「私は、輝月のことを愛し続けているし。私の中では 輝月の気持ちを最優先に考えているので 咲月も、輝月と同じくらい大切に想っているよ。だからさ美央。もし美央も咲月の事を 娘としては大切だと感じられているのなら。私と同じように 貴女の想いを受け入れて欲しいな」と言い切ると 美央は安心した様子を見せて私の腕に顔をすり寄せてきた

「ありがとうございます。お兄様。美月も。私のことを家族だと思っているって、分かってはいるんですよ。咲那のことを、美那が愛し続けていたことも。お兄様やお義姉様のように家族になりたいって。私なりに考えてもいるのに。咲那は、私が家族になるのには反対のようで。どう接すれば良いのか。分からなくなってしまいました」と美月が言ってきたから私は、咲那の気持ちを考えれば 当然の結果なのかと思っていたから「そうね。きっと、咲那は美月に甘えて育っていたでしょうし。貴女からみれば咲那の言動や仕草も可愛く見えるんだろうね。貴女は 咲那に、私達が貴女と輝月の親であるかのように振る舞い続けたのが悪かったのだと思うし。貴女自身も、咲那のことを溺愛するのも分かるけれどね。それでもね、貴女に咲月が産めたことを私は誇りに思うよ。それにね。もしも美央が産むことになっていたとしても。その子のことをちゃんと育てただろうけどさ」と言うのだが 美央は難しい表情をするだけで反応が無いのだ。だから私は

「そうだよね~美月ならそうだよ」と言うしかないのだが「ねぇ美央。そんなに難しく考えなくてもいいんじゃ無いの?私もそうだしさ。それに咲月はもうすぐ中学生になって高校生になろうとしている年頃だし。そろそろ自立できる頃合いじゃないのかなって思えてしまうけど」と言えば、咲也が「お祖父ちゃんやお父さんと同じ意見で申し訳ないけど。私からも。輝月が産まれてから、私は、美月が頑張っている姿を何度も見てきているし。輝月が、お兄ちゃんやお姉ちゃんに憧れるのは良いと思うのだけど。貴女は。美那と咲月の母親なんだから 美奈と一緒に、貴女がしっかり育てていれば 咲月は良い子に育つよ」と言われ 美月は黙り込んでしまったのである そんなやり取りをした次の日に、私は美那の部屋に行ってみることにすると美那が出迎えてくれたのだが 何故か 機嫌が悪いようだ 私は 美那を抱きしめながら頭を優しく撫でてやる

「うぅ、うっ」なんて言い出して 泣き出してしまうから。私は「私に話してくれる気になった?」と言えば「うん」と小さく返事をしてきたので 私は美那に

「咲那のことで何かあったの?」と言えば美那が首を振ったから 私は、「じゃあ、どうして こんなにも泣いているのかしら?」と言えば 泣きながら「お母さん」なんて言い出されて 私は思わずため息が出たから そのまま美那の部屋に通されたあとは「ごめんなさい」と言われ 私は「謝ることなんて何も無いよ。私は美月と違って美那の事を大切にすることが出来ていなかったからね。美那にとっての私は ただ、お節介なだけの母でしか無かったかもしれないし。でもね、美月だって同じだよ。美央が、どれだけ美月を愛してくれていたかは知っているつもりだし 美央も 私も。美月の幸せだけを望んでいたんだよ」と言えば 美那は静かに涙を流す 私は しばらく泣いた美那を抱き抱えていたが 美那から 色々と話をしてくれた 美那の話は「美月と輝月を引き離したくないから。どうしたら、輝月と姉妹になれるの?私だって、本当は、ずっと一緒に居たいし。咲月にも。もっと構ってあげたいの」という事で 私が「輝月は 美月とも仲が良いと思うけれど。やっぱり、妹だから、姉の事が好きなんじゃないかな」と言ったら

「お姉さんみたいで頼りにしている。と言ってはいましたが。美月の方が 私にとってはお姉さんのつもりでしたし。私に、甘えたりするのですよ」と言い出したので 美央の

「私よりも咲月と仲良くなれる」という話をしたときは「お兄様の娘なのに?私は 咲那から好かれることが無かったのです。咲夜を あんな形で死なせてしまったのに」と言ってきて「咲那は 咲月を恨んでいますか?」とか「私は咲那に嫌われているかもしれません」と落ち込んでいる美那を見て私は抱きしめるしか出来なかったが。美那は、自分の事ばかり話していて私に相談したいことがあるはずなのに 話してくれないのであった

「お姉様の気持ちも 分かりますし。私にだって、悩みがあるわけですから。お姉様だけではないのです。お父様とお母様には相談出来ませんが。美月は私に相談に乗って欲しいと言い出しましたが。私自身、どう対応すれば良いのか。分からないので 困っているのは あるんですよ」と美央は私に話し始めた 私は 美央の話を聞いた後で「私は 美月を産めなくて本当に残念だったし。咲月を産むときに お姉様を身籠らせることが出来たことが嬉しかったけれど。咲那を産んだ時に亡くなってしまって。咲夜と、美月を残して逝ってしまった咲那の気持ちも、よく分かるし だからこそ お姉様の事も。理解は出来るし、美月と輝月を引き離すつもりは無いよ」

「でも。私は。美月に、何も教えてこなかったんです。それはいけないことだとは思いましたが。お兄様や美月を見習うことばかりで 輝月に対して、厳しく接するようになってきていました。でも それが原因で 美月とは溝が出来てきていて。私には、お兄様のようには出来ないんです。だって。お姉様と咲月には愛情がありすぎて。お兄様と同じような事をしても。咲月には伝わらなかったようなんです。でも、今更、どんな顔で咲月に接すれば良いかわからないのも本音です」と 美央は言うので

「確かに。難しいところではありますね。私は、咲月が可愛いと。私の妹だと。美月にはそう伝えています。そして。美那に対しても、同じように 伝えたくて仕方がないのに。それが 美月に対しては逆効果になってしまいました。美那の態度や言葉が咲月に伝わり。輝月の世話を任せたら。今度は、輝月が美月を避けるように。私に甘えてきたり。咲那が寂しがったりしているんですよ」

私が言えば 美央は 頭を抱え始めて 私を見つめてきた 私は その目を見ることが出来なかったが しばらくして、私は美央の手を握る 美央も握り返してくるが。美央が何を悩んでいるのかわかっている私としては このままでも良いのではないかと思い始めていて

「ねぇ美央。美央は 美月と。美月と咲月が産んだ輝月のことを愛してくれているんだよね?」と言えば 美央が「えぇ。愛しています。大切な家族なので 当たり前のことではありませんが」と言われたので「家族だからといって。美那が、咲那や咲月のことを愛していたのと違う訳ではないからさ。家族は家族だよね」と言えば 美央が私に寄りかかり 泣き出してしまったので 私は優しく抱き寄せた

「私は、美月と輝月のことを考えると。二人を分けたくはないし 咲月に お兄ちゃんはあげない!と言い出しても不思議じゃないんですよ。ただ。それをすると 輝月も咲那も傷つけてしまいそうなのが 怖いのも確かなんですよね」と言われて私は、少し考えた後に

「あのね。咲月が 咲那から 美月の面倒見を任されたことを不満に思っていても。お姉ちゃん大好きなんだよって 言ってみたりさ。咲那は 美月のことを、私より好きみたいなんだ。って咲月の前で、わざとらしく 拗ねてみてみたら?」と言うが 美央が難しい顔をしたままだったので 私は美央の肩に頭を擦り付けて

「美月がさ。貴女達を大事に育てて来た事は 私が一番わかっています。だから。私は、咲月は、美央のことも咲月のことは、一番大事な子であると 考えていると思うんだよね。それにね、美央だって 咲月の面倒を見るのは大変だと思うけれど。貴女にしかできない事だからさ お願いだから そんなに落ち込まないで」と伝えるのだが反応が無いのである そんなやり取りをして1ヶ月ほど経つのだが 一向に進展が無く 今日に至ってしまうので 私は焦

「う~ん。美央の様子を見に行く前に 輝月の様子を先に見に行こうかしら?」と考えながらリビングに行けば 咲也がソファーに座っていて 美奈と一緒に輝月を抱っこしながら あやしていてくれたから 私は お礼を伝えると 私は輝月を受け取り そのまま美月のところに向かうことに

「お義姉様」なんて呼ばれながら美央が私の後をついてきているのだけれども 咲夜に美月の部屋で待っているように伝え 美那の部屋に通された私だったが。そこには美月しか居らず。咲月は?と聞こうとした時 咲月が現れ「お母さん、咲月ね。もうすぐ中学生なんだって。私に妹ができたんだよ」って嬉しそうに話す咲月を見て私は 胸が苦しくなったが「そっかぁ、お姉さんになったもんな。お母さんの事も頼ってよ」と言えば「うん。咲月はお母さんのお仕事を手伝うし。家事もするし。お父さんにも勉強を教わるの。お母さんも。美那お姉様みたいになりたいの。お母さんの娘だから」なんて言ってきてくれるのである そんな咲月の様子を見た美月は「咲月、輝月がね。咲月は 咲夜さんにそっくりなのよ」と咲月に伝えるのだが 咲月は首を傾げていたから 美月は慌てて

「ごめんなさいね。なんでもないわ」と咲月に告げていたから 美月は 美那が私と仲良くして貰えるよう頑張っていることを知らない様子だし 私が 美月と仲良くしたいと思っていることすら知らないようで。

だから 私は「美月が、お姉様として、妹に慕われる。素敵じゃないかしら?だから。私にも構ってくれないかしら?美月」と甘えてみれば 咲月が、ちょっと怒った口調で「駄目だよ?咲月はお姉さんだから。咲月にだけじゃなくて 他の人にだって、そういう風に接すればいいのに。どうしてなの?私、美月ともっと仲良くなりたいんだけど」と言ったため 美央も出てきて「私もですお姉様。咲月から聞きましたが 私とお兄様に 遠慮していませんか?」と言われてしまったので

「えっと、だってね。お兄様には お兄様が 私にだけ向けてくれている愛情があるからこそ お付き合いをしているわけでしょ?でも。私の場合は、お互いに 愛しているし。だからこその恋愛でもある訳ですよ。それはね。私が一方的に押し付けるものではなく お互いに理解して求めあうもので 一方的では成り立たないものなので お父様と母様のような関係でないと。上手くいくものではないでしょうし。そもそも。お互いの想いが一緒なら良いんですけどね。違っていた場合は、悲劇です。咲月もね。いつか 美月にもわかるようになる日が来るはずです。それまで待っていてくれると嬉しいです」と伝えれば美央は黙ってしまいましたが 美那は私に言い寄ってきた

「それ、本当ですか!?私、お姉様と もっと 親密になりたかったので 嬉しかったのに。それなのに、咲那は、全然、私の気持ちに応えてくれません」と言ってくる美那に私は「美那の事は大好きで 大切だとは思うけれど。美那が、私にとってどういう存在であるのかは、正直に言えば、自分でもよくわからないのです。私と、美月や美月の産んだ子供たちを繋いでいるのは、美月と美月が産んだ子供であり。咲夜と咲月と美月が居るから。私は、今の美月があると知っているので 私は美月が、どんな形でも良いので、元気で居てくれた方が幸せなのです」と 言えば 美那は泣き崩れたが

「美那、泣いてもダメだかんね!私は お姉ちゃんに 咲那が寂しい思いしないように見てあげてとは言ったけど 私や美那のことも見ろとは一言も言わなかったよね。お姉様は 私たちのことを気にかけてくれてるし。今のままだと、咲那も寂しがってて可哀想だけど お兄ちゃんの事を慕っている咲月も。私は寂しそうに見えてしまうの。

お姉様、私はお姉様も美那も好きなの。どっちも大事に思えちゃうから 今は どっちかを選ぶとか出来なさそうだけれど。私は、みんなと家族でいたいし。ずっと 幸せで在りたいと願っちゃいけないことかな?」と美那に聞かれてしまえば 美央は「輝月と美月が 咲夜の事を忘れられないのは仕方がないことかもしれなくても お姉様は 貴女達のことが心配で いつも見ていて下さったじゃない。お陰で、美那とも こんな関係になることができたんだから。美央が、気にすることじゃないのよ。貴女は私の妹で。咲那の自慢の姉なんだから」と言い出してくれてから 美月も続いて「輝月と美月は 咲月の事が好き過ぎて あんな感じになっているだけだからさ。輝月も 咲月の事が可愛くて仕方なくて つい、ああいう行動に出てしまうみたいだしね。輝月が咲月を大事にしているのには理由があって その事については、また改めて 輝月に教えてもらわないとね。だから 安心して欲しいな」なんて 美那に言うと 泣き出してしまったから 私は「ほーら、そんなところで いつまでも落ち込んでいるんじゃありませんよ。せっかく、可愛い美央が居てくださるんだから 笑顔で過ごさないと勿体ないではありませんか。美央と仲直りしてくれたんでしょう?」と言うと 美央は

「美月、私はね。咲月に嫌われていたとしても。お兄ちゃんのことを誰よりも大好きだったんですよ。そして、今でも。私の大事な家族である美奈のことを。お義姉様のことを。咲月のことも。大好きで 大切な人たちであるからこそ。貴女達が悲しんでしまうことは嫌だと思うのは。我がままでしょうか?」と言うと美那が「咲月と仲良くしてくれるだけで私は十分なんだけれども。それでも 美央が 私達のことを大切に考えてくれるというならば 美央は咲月と。私達は 貴女を大事にしてあげるのも悪くはないと思うの」と笑いかけてくれたのだ。私は それが嬉しくなって。「咲月の件もね。私は咲那のことだって大事なんだよ?美央のことはもっと大事。美央は私の親友で お兄様と結ばれてからは 妹にもなったけれど 美月にとっては お姉様なのだから 仲良くしないと 怒られてしまいますからね」と笑みを溢せば 美央も「ふぅ~ん。美月ってば 美央に何も言っていないのね」なんて笑うものだから

「あら。そうなの?」と言えば 美央は困ったような顔をしたので「お兄様に 美月を取られるかもって不安でたまらないんですって」と伝えてくるので

「あははははっ。咲月が美月を独り占めして お姉様と仲良くなる方法ばかり探しているせいですよ。それに、私としては 咲月を嫁に出したつもりは無いので お姉様には諦めてもらいましょうかね」と冗談交じりで返してから美那に抱きつかれたのである。私はそれを見ていた美月に「あれは、大丈夫なんですか?お母さん」と言われたので「咲月が産まれたら 咲夜に甘えたくなったのか。たまに甘えて来るのですよ」と答えれば美月には意味がわからなかったが「咲月の時も。甘えん坊でしたが。まさか お姉様にも甘えるとは思いませんでしたよ」なんて話した その後しばらくして お風呂の時間になったから。咲月に「一緒に入るわよ。お背中流しっこしようね」と言えば咲

「お母さんと?一緒に入るの久しぶりな気がする。あの、咲月。お父さんとお兄ちゃんに。内緒だからね」と念押ししていたので「ええ、もちろんよ。咲月、私の娘なんですから わかってくれるわよね」と聞けば 咲月は「うん。咲月ね。お父さんとお兄ちゃんも好きだし。お母さんも好きだよ。でもね。咲月が甘えたい人は 咲月のお世話をして、大切にしてくれている咲那だから」と言ったあとに咲月は「だから。咲也は、咲夜が居るのに 何考えているんだろう。お母様だって。きっと 本当は お父さんのお母様じゃなくて。お父様のことが大切だったはずなのに」と言っていたのを聞いて 私は、胸が締め付けられる気持ちになりながらも 必死で堪え「ありがとう。私なんかの為に。そこまで考えて貰えて お姉様は嬉しいです」と伝えた。それから、お湯に浸かれば「ねぇ、お母様、今日ね。輝月にね。言われたの。『美央のことも好きになれ』みたいなこと言われてね。お父様とお兄様に愛されているのに どうしてなの?お姉様に愛されないより愛されていた方が良いはずなのにね」と言うのを聞いた時。私は思わず咲月に「お父様やお兄様と同じくらい。いえ、それ以上の愛をお姉様からは与えて頂いておりますよ。美月はね。咲夜や咲月からしたら、まだ赤ちゃんなのかもしれないけど。でも、お父様もお兄様も お姉様も、みんなみんな。美月に優しく接して下さっていますから」と言い聞かせるように頭を撫でてやったのだが。私は少し寂しかったのは確か

「おとうさまやおにいちゃんのことはだいすきだけど。おかあさまのことがいちばんだいじだよ。わたしのまえのおくさんは。いままでのひとのなかで。だれよりも。すてきなおねえさまで。わたし、おはなししたいもん」と言い出すものなら。私は咲月を抱き抱えながら「いい子に育っているようですね」と言ってやると。咲月は「そうだね。でもね。やっぱり 一番好きなのは咲那お姉ちゃんのことだよって お母様に伝えたいなぁ。あっ。咲月ね。咲月。お腹空いたから そろそろあがるね」と立ち上がる咲月を見送った。咲月の居なくなったお風呂に私は浸かり続けた

「お姉様。私が居ないからといって 寂しい思いなどしてはダメですからね?」なんて。声をかけてきた咲月は 咲夜と同じ目をしていたのであった。それから、しばらくして咲月が「お母さん、ただいま。咲那お姉様に会いたかったの!」と言い出していたので

「もう。咲那も可愛い娘だなぁ」って言いつつ 抱きしめてあげてあげていた しばらくすると。美央が入って来たから 二人きりになれると思って 美央と入れ替わるように部屋を出て行くと。「待っていて下さい。咲月」と聞こえたので

「あら、バレていましたか。流石は、咲月の自慢の姉であり。親友でありますからね」と微笑め

「はい。どうぞ、こちらに座られて下さい」と誘導されるまま椅子に腰かけると

「貴女には 本当に助けられましたね。美月に、咲月の事を任された時に 私も貴女のことを心配いたしましたが。貴女は立派でいてくれていて嬉しく思っておりますの。美央からも、聞き及んでおりまして。咲夜に頼られているようで私としても安心致しておりますよ?」と伝えてくれると。美央は「お兄様にも 美央は 頼り甲斐のあるお方だと伝えさせていただきましょう」と言うものだから。

「美央には いつもいつも助けられており。咲月にも。私の代わりに、色々と動いてくださったそうで感謝しています」と言えば 美央は首を振って「お姉様には いつもいつも。私達のことでも迷惑を掛けてしまい。申し訳なく感じております」と言われたから

「そんなことはありませんよ。美央も美月も。そして、美那の事は本当に可愛くて 大切な娘たちなので そんなことは気になさらないで欲しいと思います。美央、私達は。血が繋がっているだけの親子ではなくて 本当の家族のように仲良く過ごして来たじゃないですか。私はね。貴女達と家族として 過ごす時間が楽しく。とても幸せを感じられていますから。だから、謝らなくても良いんですよ。貴女が私を慕ってくれる限り。私はずっと貴女と美月を。美那を見守っていくつもりでおり。美央と仲良く過ごしたいと思うのです」と言うと美央が 私をぎゅっとしてくれたものだから

「貴女も美月同様。私の妹になってくれて。嬉しく思って居りますよ」なんて 言うまでが 私達の恒例であるから お互いに。お互いの家族に対して思うことがあれば 言葉にし合って 励まし合いながら仲良くしてきたから。だから。美央に抱きつかれると 自然と笑みを浮かべてしまい「ありがとう。美央。大好きよ」と言えば「はい。私も大好きで御座います。貴女に救われたんですから」なんて 言ってくれたので。美央に甘えさせてもらいながらも「美央の事を想って 美央の為になる事が出来て良かったわ。私のことを 美央は認めてくれてるのでしょう?私もね。美央が私を認めてくれたおかげで。咲夜と咲月を授かったんだから」と伝え

「ええ、ええ。お母様のことを認めていなかったらとっくに絶縁しているかもしれませんね」なんて笑って 冗談を交えてくれる美月が 美月の笑顔に 美那を重ねているせいもあって。「ふふっ。それくらいで 丁度良いわよね」と呟きながらも「私も、美月に嫌われるのは辛いけれど。美月は私の娘であることに変わりはないんだから もっと素直になれば もっと甘えて来られるのかな?」と口にすれば 美月は少しだけ考えた後に「それは、美月次第ですよ?」と言ってくるものだった

「あぁ、そうだ。明日ね。輝月に会ってもらうんだけど。その時に、ちょっとお願いがあるのだけれども聞いてもらえるかしら?」と聞けば「咲夜のお姉ちゃんのことね?ええ、いいわよ」と即答してくれるあたり 相変わらずの仲良しぶりで「ありがと。それでね。明日の朝にね。私と出かけるのを手伝って欲しいな」と言ったのだが。美月が 急に身を乗り出してくるから。思わず 仰け反ってしまい「な、何かしら?」と聞くと 美月が「あのね、咲夜が居たら。絶対に嫌がられることだから だから、私と一緒に咲奈に会いに行きましょ?咲那ちゃん」と言われたのだった。私は「わかったわ。美月の言うとおりにします」と答えると美月は私から離れてから「お姉様、今日はね。お泊まりなのよ。だから 今日は お母さんも一緒に眠ってくれるんでしょう?」と言われて 美月に手を引かれるがままに 私は美月の部屋へと向かったのであった。その後。寝息を立て始めた二人の

「愛しき我が子を見つめて」から。そっと立ち上がれば 咲夜と輝月の眠る寝室へと足を運んだ。そこで 輝月に手を伸ばすと、咲那と同じ香りに包まれていたのもあり「ああ。この子は咲夜にそっくりなんだな」と思い 頭を撫でていれば。咲月の言葉を思い出してしまう 私は咲月に言われた言葉を そのままに受け止めてしまっても良いものかと考えていたのだが。どうしても、引っかかってしまうのは「お父様とお兄様よりも 私を選んでくれるなら」という言葉 つまりは。美央より 愛して欲しかったと言うわけでは無いのだろうかと思ってしまい「でもね。きっとそうなのよ」

「貴女もね。美央と同じくらいに。私を愛してくれるのだろうけど。でもね、それでも私は。やっぱりね。美月のことが好きなのよ」なんて声をかけてあげれば「お母様、どうしたの?」なんて言われてしまえば 美央も起こしてしまったか と思ってしまったから「ごめんなさい、なんでもないのよ」と言いつつ 私は咲月の頭を優しく撫で続けてやるしか無かった。

それからしばらくした後に 二人でお布団に入ると「今日は楽しかったです。また行きましょうね。おやすみ。お母さん」って言ってきたものだから「おやすみ。咲月」って答えながら頭を撫で続けていれば。すぐに眠りについてしまうものなのですから そんな

「咲月らしい一面を見て」から私は 静かに部屋を出て行こうとすると。美央が起き上がってきたので「美央は もう少しお休みになっていてもいいんですよ?」と伝えるが。美央は首を横に振り「大丈夫だよ。それより。さっきはね。何を言いかけていたの?お母様」と言われるものだから「何でもないのよ」と伝えたあとに咲那と同じような匂いをさせていた事に気付いてはいたが 特に深くは聞かずに 私は「そういえば さっきの話なのだが。やはり、美月が私の娘であるように。貴女は私の妹なのですから たまには。咲夜も美月のように。甘えたって良いんですからね」と言ってあげた。すると美央はクスリと笑い「ふぅん。そっかぁ」と小さく呟いた後で 私が退室するのを待っていてくれていたみたいだ。私が部屋を出ると 私を追いかけてきた。そして、「ねぇ、今 部屋に戻ろうとしていないでしょう?」と 引き止められてしまい。仕方がなく リビングに向かうと。私は美央と二人きりになったからこそ「貴女は咲也に似ているところもありますが。美月には咲耶にも似ていてくれているところが本当に嬉しい」と本音を言えば 美央が微笑むものだから「私にとって、大切な人には違いが無いのです。美央も美月も私の愛する家族には変わりはないのですから。これからもよろしくお願いいたします」と言えば 美央は私に飛び込んで来て 抱きしめてくれると。

美月と同じように「お姉ちゃんも大好き!」と言ってくれるもんだから。私もつられて笑顔になってしまう

「ありがとう、お姉ちゃんは本当に良い子に育ったよね」と言われたので

「当たり前よ。私の妹だから」と言えば 美央がくすっと笑う そんな美央をぎゅうーってしながら

「私の妹になってくれてくれてありがとう」と言えば 美央も私を抱き締めながら 嬉しそうにしてくださっていた。そんな 美央を見ながら思うことは

「こんな妹に好かれていてくれたらいいな」って思うばかりである 翌朝

「お母さん!おはよう。私も もうすぐ出るから待っていて欲しいのよ」って言って来た美央を見送り。朝ご飯を作り終わった頃 玄関の方から「美那。行ってくるね」と咲月の声がしたので「行ってらっしゃい」と答えてから 私は「咲那、お留守番出来るかしら?」なんて聞いてみる 私の言葉に対して「うん。わたし、おるしゅばんできるのよ」と答える咲那は 本当に可愛いと思う

「良い子ですね」と 私の方からも 頭を撫でてあげると「えへへっ。おかあしゃま いちゅも ありがと。あいあとぉございます」なんて言ってくれて とても嬉しく思っていると。「ほわぁ。ママに頭なでなでしてもらうの きもちいいよ。ありがとう、咲那ちゃん。いいこ でいてね」という咲那に。「はぁい。いいこしてんよ」って 可愛く言うものだから

「咲奈も、いい子でいてくださいね」と咲月に伝えてみれば「はい、おとうさんも。お仕事頑張ってね」なんて言いながら。私達のことを心配してくれてるから「はい。いってきますね」と返事をする頃には 私達は咲月にも見送ってもらいながら 家を出た。それから、車で向かった先は咲奈も知っているであろう

「病院」だった。

咲夜と輝月がいるその病室の扉を開けた先にあったものは。

真っ白に染まった空間の中で。輝月の胸の上に手を置き。涙を流す美那の姿であった

「輝月、輝月っ」と何度も呼ぶ声は。まるで自分のことを呼ぶようで「ああ、この人は 私の実の姉では無かったのに。どうして。輝月の方が」と思いつつも

「美月、落ち着いて」と美月にも声をかけるが。美月にも私の声は聞こえてはいなかったようであった。私自身も冷静さを欠いていた部分もあったため。美月にどうすることも出来ずにいた。

輝月が目を覚ましたら伝えようと準備していた話を私は忘れてしまうほどで。それどころか。私は美那のことさえ ほったらかしてしまっていたのだ しばらくして。咲那と咲那に抱かれた咲月の泣き声で我に返ることができた。「あっ、咲月は?無事なの?怪我して無いの?」と慌てた様子で咲月に近寄ると 咲月の手を握っては安心してくれた

「咲那、咲那は咲月が 何処も けがとかしていなかった?」そう聞けば

「咲月が居なくなったと思って探してたら。泣いてる声が聞こえるの」との事なので とりあえずは一命を取り留めることが出来たのだと安堵しつつ咲月の元を離れようとした時 ふと、美月と目が合った。美月がこちらを見た時に見せた表情は何だったのだろうか?なんて考えながらも

「良かったわね。咲月」と言いつつ私はその場から離れることにした。

しばらくすれば、美那は落ち着きを取り戻していたのだが

「私ね。咲奈を産んだ後にね。咲月とも一緒に居たいな。なんて 思ってるんだけどね」なんて言われるから「私は構いませんよ。美月も、それで良ければ」と咲月にも確認をしてみた。咲月も咲月に「だいじょうぶだよ」と言われれば私は美月に「美月、一緒に咲月のお世話が出来れば良いわね」と 伝えると。少しだけ複雑そうな顔をされた。美月は何かある度に 咲月に妬んでしまっている節があるのを知っている私は「どうしました?」と尋ねれば

「いえ、あの、輝月の側に咲那がついてあげれば良いなって思いまして」

「私よりも咲那の方が 咲夜のそばにずっといることが出来るから」って。そんな美月が可哀想でならなかった。それから程なくして 咲月も落ち着くまでは。美那は咲月につきっきりになってしまったのである。

「美月、貴女はまだ 咲月の母親代わりになりたいですか?」

美月から咲菜を引き剥がした日以来私は 美月に「私より。貴女のほうが、適任かもしれませんね。貴女は私とは違って優しく、そして強いですから」と告げていた。そして その後。すぐに退院したらしい美月には会えずじまいでしばらく経ってしまっていたのだけど。今日は珍しく、家に美月が来たから

「あら、どうしたんですか?」と

「今日は咲那に会いに来たんだよ。咲那と咲那の子を産み落としちゃったものだから、しばらく安静にしている必要があるから」と言ってくれていた 美那と咲月は「双子なのに」とよく喧嘩している。

美那と美央に関しては あまり仲が悪いとは言わないけれど。姉妹としては、そこまで仲良くは無いような気がする それから数日が経ったある日のことだった。私が仕事をしていると 電話がかかってきた。

私は仕事の電話

「もしもし、黒咲さんですか」

と聞かれると。「はい。どちら様でしょうか」

と聞いてみると その相手は。「貴女のご主人の勤め先の社長をしております。藤宮と言うのですが。実はね、美那君が亡くなったみたいなんですよ。だから、今から迎えに来てください。」

突然の話過ぎて何が何だかわからず「美那は元気ですよ。私の妻をどこへやったの」と聞くと

「えぇ。そうですね。確かに 咲那君は生きていますよね。ただ。美那君は死んでしまいました。もう 咲那君の体は朽ちてしまったから、咲那くんの魂は体には残っていないでしょうが。それでも、彼女を迎えに行ってくれと頼んでいるんです。お願いできますかね?」と意味不明な事ばかりを言うから

「何を言っているんだ!貴方! ふざけているのか」と問いただしても その男は淡々と 私の奥さんの居場所を伝えて来たから。その場所を聞き出して

「今から行くから」と返事をしたら。男から言われた通りに美那の家に向かうことにすると 咲那に 美那のことで話がしたい

「お母さん」

なんて呼ばれてしまい「ちょっと出かけてきてしまいますが。すぐに戻りますから。良い子に待っていてくださいね」と言えば 寂しい思いをさせてしまうことにはなってしまうけど。きっと大丈夫だろう 美那に「すぐに戻るから」と伝えたあとで私は美那の自宅へと向かった

「美月」と私を呼びながら抱きついてくる彼女の腕に 違和感を覚えてしまってはいた。

いつもとは違う。

でも、「おかえりなさい」「美月。久しぶりね」なんて言う美奈を見て。やっぱり。そうなのか?なんて疑ってしまいそうになる気持ちを抑えるのに精一杯だったのである「美奈、美奈。会いたかったよ」

私にすり寄り甘える彼女は 本当に美月のようで。いや、間違いなく本物なのだが。どうして。

こんな事に。なんて考える間もなく「美月、お母さんも一緒に連れて行っちゃってもいいよね」なんて。また訳のわからないことを言うので「駄目よ。お母さんは置いて行きましょう。ね?美奈ちゃん」と。

いつの間に現れたんだろう。私の後ろに立っていたのはこの家に住んでいたはずの咲奈だった「咲奈ちゃんはお姉ちゃんなんだもん」なんて言葉を口にしながら 私の背中から離れようとしない彼女に困り果てながら

「咲月。どうして、私の事をママって呼ばなくなってきたの?私の事が嫌いになった?」って聞けば「ううん。咲月も大好きだよ」なんて答えてくれるものだからつい嬉しく思ってしまったものの。私は、美月と美央と一緒に暮らすと決めたはずなんだけどなぁ。なんて思っていたら。咲月は

「お母様も。咲月はね、本当は 美月が大好きなの。だから、一緒に暮らせなくてもいいよ。たまになら」って言ってくれたのだ。美奈と咲月の言葉の意味は理解できなかったのだけれども。

私達三人は一旦 自宅に帰り。これからのことを話さなければならないなと思ったのだ。それにしても。さっきまで目の前にいた女性は誰なのだろうか?なんて考え

「ねぇ、咲奈。咲月」と二人の手を握ると。二人が「なあに」と答えるもので。私は

「貴女たちは私の大切な子供だし。咲夜も私の大事な弟なの。私の家族はみんなで幸せになるのが一番だと思うの。私の事は好きにしても良いのよ。私のこと。連れて帰ってくれないかしら」なんて言えば 二人は私の手を握り返して来てくれた。

私は「ありがとう」と

「美月、私は美月が帰ってくる場所を守っているわね」

美月に そう伝えてから 私は家を後にすることに決めていたの。

それから数日後 家の前に止まった車に 私は美月によく似た姿を見つけて「ああ、やはり。そういうことだったんですね」と言いながらも。車の中に居た女性を見ると 美月とそっくりの女性だったので

「はじめまして。あなたは咲月と咲那の母親ですか?」

と聞けば

「えぇ。美那です。咲月と咲那を返して欲しいんです。どうか。二人だけでも。咲月に返して」と言われ。

「わかりました。美月。美央を連れて。美那も一緒に来ると良い」

と言った後で

「それから、咲月」と呼ぶと 美月からの伝言があったから それをそのまま咲月にも伝える

「美月に言われましたよ。『私は美那が愛した人を この目で見ないと。自分の心が落ち着かないの』とね。だから 私からも。咲奈に伝えてくださいね。咲奈が望むのであれば 咲那の面倒を見るのを手伝うわ」

私はそれだけ言い終えると 咲月を抱き上げ 車を降りた。「美奈。美那の体をお願いね」

「はい。任せてくれれば。必ず、咲那を取り戻しますから。安心してくださいね」

なんてやりとりをしながら。美月に頼まれたのは、

「私達は 一度、家に 帰ることになりますからね。美那さんを、美那をお送りしましたよ。」と言うと「えぇ。咲奈は。咲月と咲那を大切に育てあげていって下さいね」

と言われ。少しばかりの不安を抱えながらも私は美月と美央の元

「行ってきますね」と告げ 私は自宅へと向かうことにした。それからは咲月は美那に懐いて 美那の側を離れなくなった。そして美月はというと あれ以来。あまり私と話す機会も減ってしまっていたのであった。

それから数ヶ月経った日 咲月に

「ねえ、咲月。最近ね。美那が寂しがっているの」

なんて言

「わかった。じゃ、お母さん。また明日くるね。お母さんとお話しするの 好きだから」と私の元に咲月が訪ねて来てくれる日は増えていくばかりで。私は そんな咲月に、甘えてしまうことも多くなった気がする そんな時 咲那が熱を出したらしくて 咲那に看病をして欲しかったけれど。私が忙しそうだからと気を遣わせてしまっても申し訳ないので「今日、仕事が早く終わったから 今から咲月に会いに行きますからね」と連絡をすると。「待ってますから」と言われたけれど。美那は、咲那のことが心配みたいだ。

私が家に帰り着くと。玄関には咲那の靴だけが置かれていた 美月

「咲奈さん」と呼ばれ振り返ってみれば そこには。美那が立っている 美那は「ごめんなさいね」と言ってから続けて

「私は、もう長くは持たないんです。私がいなくなった後は、美央に任せますから。美央と咲月の面倒も見てやってくれませんか」

なんて言葉を告げられるのだから。何のことなのか。意味がわからなかったの。美月の体から美那が出てくる理由も意味がわからないし 美月が死ぬかもしれないことも よくわからない。ただ、私にとって その一言で全てが繋がってしまうような気がしてしまった

「そう、なのですね。私、ずっと不思議に思っていたことがあるの。貴女と会ったあの日に、美月が

「咲那は、私の娘なの。でもね。今は、美月の中に住んでもらっている状態なの。私の体から出てくると、死んでしまうから」

なんて言ったから。私ね、美月の言うことは何でも信じることにしているの。それに、美月が そうやって私に

「私の事を一番信用してくれていて嬉しい」なんて言われるから 余計に信じてしまっている部分もあったと思うのよ

「私、美那ちゃんの事が羨ましかったんです。だって、お母さんのそばにいることが出来るんですもの。私はもう お母さんと お父さんと一緒に過ごせないのに ずるいわ。って思うこともあったんです。だけど、お母さんの事が大好きだったから。お母さんは、きっと悲しんでくれるでしょうけど。私の事 受け入れてくれるでしょう?きっと。美那さんの言っている事は正しいから。美那さんの事が、私は大好きだったんですよ」なんて。笑顔で言うものだから。美月も「そうなんだね」と納得していたのだった 咲月には「美月の事を任せて貰えて良かったね」と言えば 泣き出してしまったものだから 私は「あら、泣いてしまったのですかね?美奈に笑われてしまいそうね」と言えば 美奈の話になり「そういえば私、この間ね 美奈とお茶をした時に 聞いてみたかったんだけど。どうして、私なんかのところに美奈が来たのか 聞きたくなっちゃったのよ」

なんて言う美奈に 咲月が「それは。お母さんのことが大切だし。好きなのもあるんじゃないかなぁ」と教えてくれていたので「ふーん。ありがとう。咲奈は優しい子なんだねぇ」なんて言うと またもや美奈は涙を流すのだ 美月に「お待たせ」と伝えれば 私の顔を見るなり

「お母様はいつもお仕事を頑張っているので。私もお母様のためにお花を作って来たのですよ」なんて言ってくれたので「まぁ!お母様の為に?どんなお花を作ったの?お母様に見せて頂戴」なんて。私もつい嬉しくなってしまって 咲月の前で恥ずかしいことをしてしまうのだが

「これよ。この白いお花の冠はお父様にあげるお土産用だから。この黄色い花は、咲月と咲月のお友達である美央さんへ渡すように作っておいたの」

なんて嬉しそうに話してくれるから 私は「咲月と仲良くしていてくれて本当にありがたいと思っているの。だから、美月は美那に何か言われたとしても気にしない方がいいと思いますよ。貴女の優しさがわかる人間なら。何も問題はないはずよ」と言う言葉と共に「この赤いバラも。誰かへのプレゼント?」って聞いたら「うん!」とは言われていたのだけれども 美月の言葉に私は胸を痛めるばかりなので。「そうですか。じゃ、大切にしないと駄目よ。美月」とだけしか言えなかったの。それなのに 私の話を聞いてくれた美月は「うん。この花束。本当は咲月にあげたかったんだけどね。やっぱり 私は美月が好きなんだよ。私の側に居て欲しいな」と言う言葉を聞いた後に。私の

「ありがとうね。私を好きになってくれた人がいるのだから。それだけで幸せなことなのよね」なんて。咲月に対して言ってしまっていた 咲奈には、私達の関係は言わないままで。美奈との別れの時までの時間はどんどん過ぎていったの。私は、結局最後まで 咲那にも。美月との生活は譲れなかった

「私、そろそろ時間切れのようだから。最期まで咲奈と美月と過ごしたいって思っているわ」

「私は、大丈夫だよ。咲那は?」と聞かれると

「お母さんがいなくならない為の方法。考えてみたよ」と言い出した美那は、 咲奈を抱き上げると「咲月は咲月のしたいようにしても良いよ。咲奈が許してあげますからね」と咲月に話しかけると。咲那は「わかった」と答えてから咲月に「お願いしても良いかな?」と問いかけていた

「良いわ。任せて」

「私も協力するから」と口を開くと 咲月は

「ありがとう。咲奈も。手伝ってくれるんでしょう?」と言われ 私は「当たり前よ。私が咲月のお母さんで、美月が娘なんですから」と言うしかなかった。それから私は 家に戻り 荷物を詰める為に一度自宅に戻った後で 再び美月の元へ戻ると 彼女は 美那の姿ではなく 普通の女性になっていた。

私は美月に抱きつくと

「やっと会えた」

「私だって会いたかったもの」と返された 咲奈が

「それでね。お母さん。さっき美那がね。『私がいなくなるのと同時に、咲奈は 美奈の中に帰ってもらうね』って。美奈にお願いされてね。お母さんは、私と同じ気持ちなんだろうからって。『私にはお母さんが必要なの』って美那が言いながら咲奈にキスしてくれたんだ。それから『美那に幸せにして欲しいって願うのならば。私と美那に力を貸してください』って咲月に頼まれちゃって。私はどうすればいいのかわからなかったの」と私に伝えてきた咲月の言葉を受け止めつつも 美月とこれからの時間を過ごすことに決めた私は 咲月にも。美月が消えてしまうことを説明することにしたの 美月に全てを話すと

「そう、なのね。私、咲那が美月として過ごしてくれるだけでも、十分すぎるくらいだと思っていたのに。私は 私自身を受け入れてくれた美那が愛しい。美那と一緒に生きていくことを決めた以上。私は消えるしかないのよ」

「私はね。ずっと思っていたことがあるの。もし、美月を私が殺したのだとしたら 私が生きている価値は無いし。このまま死んでいた方がマシなのではないかと思ったこともあるけれど。咲月や美那に出逢わせてもらえただけで私は救われて生きていけてるのよ。美月は 私のせいで消えたけれど。私の分まで美那が咲月を見守って行ってくれれば、きっと 二人は笑って過ごせるんじゃないかしら」

「お母さん。そんな事 言っちゃ嫌だよ。私は お母さんがいない世界は要らないし。お父さんもいない。咲月は一人になってしまうし。お母さんは私にとって、かけがえのない存在でいて。美月さんだって 大切な人だったの。私はね。お母さんさえいれば良かったの。お母さんの願い事や夢も叶えたいし 私は、咲那が 美月ちゃんとお母さんに育ててもらった事を誇りに思ってくれるようになるまで頑張れたんだもん。咲月の事が 大好きだから。私は、今のまま 生きていたいな」なんて言葉を咲月から伝えられ。美那は 私達に

「二人とも大好き。咲奈が大好きで。咲那が大好きで。私が美月であった時。咲那の事を気に入っていた理由が、ようやくわかっちゃったの。咲奈は 私の分身なんだなって思った。私ね。自分の意思を持って咲奈のように生きることも出来て 咲奈の思い通りにもなることも出来るようになったから」なんて言われてしまったのだ 美月が「そうね。私と咲月の絆はとても深いものだったみたいだし。美奈の事は頼めるかしら?私も 美奈の事を大事にするから。どうか、あの子を宜しく頼みましたよ」と伝えてくるから 私は「美那の事を大切にしますから。だから 私も、美月のことは絶対に忘れないで下さいね」と答えると「はい。お約束いたしましょう」と言って その日は、眠りにつく事になった 次の日の朝には もう 美那はいなかった

「おはようございます。お母様。昨晩の件は本当にすみませんでした」なんて謝られてしまって。私は、つい笑ってしまったのよ。「美月も 貴女のことを気にしていたのね」って言えば 嬉しそうに 私に寄り添ってくる咲那がいた

「そうね。私、咲奈と出逢ってからは。寂しさを感じなくなった気がするわ。ありがとう」なんて言葉を伝えたら。泣き出してしまった 咲月と美奈に美月の話を聞く度に。私は美月の事を思い出して

「そう。咲月と仲良くして貰えるなら。それはとても喜ばしいわ。私、実は美那の事は苦手なのよ。私は美奈と仲良くなりたいな」なんて伝えると 咲月に美奈と美奈が作るお菓子について話をされていた咲月に「咲奈の言うとおり。美奈の作ったケーキは美味しかったでしょう?美月が大絶賛しているほどですもの。でもね。私の手作り料理の方が美味しいと咲月に言って貰っていたから。私は負けたくないの」と言えば

「私も 咲月と仲良くなれるのが楽しみ。咲月に美月に。三人で一緒にいると 凄く楽しそうだなって思えるの。お母様、美月さんを消さずに 咲月の中で 美那として生かし続けていけばいいじゃない」と言われてしまい 私は、「美月がいなくなってしまうことを悲しまない人は居ないし。咲月が私の娘である限りは。美那に美月の魂を移し続けることが出来るかもしれない」なんて思ってはみたが。それが出来るのかすらわからないのだった そうして迎えた結婚式 咲月に「咲那は美那と一緒が良いって言ったんだけど。どうしても美月さんのドレス姿が見たかったらしくて」と言われ「そうなのね。じゃ、私は 貴女の側に居るわ」と美月に伝えて 私は美月の隣に立つことになった 美月に「貴女のウエディング姿を美那に見せてあげられなくて残念ね」って伝えたけど 彼女は 私の言葉に「私は 美月として、美那の側で美那と共に歩むことが出来た。咲月という素晴らしい親友が出来たから。後悔はないのよ」と言っていたので 美月に 咲月への思いを聞けば

「美奈に 私の事を任せても大丈夫だと確信していますよ。それに。私の命は尽きる寸前だから せめて 美月が美那と過ごした時間を少しでも長引かせる事が出来るようにって。私は祈っていますよ」なんて言ってくれていたので 私も「私の娘を信用出来ない訳がありませんよ」と言った後に 美月の手を握ると「ねぇ、私達はどんな未来を見る事ができるのでしょうかね」って言葉が自然と溢れていた それから私は美月にだけ見える様に。美月の指にキスをした。「この指輪に誓うわ。必ず 貴方の元へ還ると」と言うと「ありがとう。咲那のこと よろしくお願い致します」と言う声を聞いた後で私は目を閉じた そして、再び目が覚めた時には 目の前にいたのは咲月では無く 私の親友の

「お母さん。やっと 逢えた」と私に向かって呟き 私にしがみつくようにして泣かれてしまう。美奈の姿になっていたのは咲月でもなく 私の最愛の人であったのは。やはり、彼女であり。私は彼女を抱きしめながら 彼女にしか見せなかった弱音を吐き出すことになるのだが 咲那はそんな私を見て。優しく包み込むような言葉で私の頭を撫でてくれたの 私は 私の大切な娘である美奈が愛しくて。美奈の全てを受け止めてあげたかった。美那は咲那に「咲月を頼んだよ」と言うと 咲月は、美那を抱き締めながら泣いていたの そんな私達の姿を見ていた美奈に

「私はね。咲月の中に宿る美月の心の一部に過ぎないから。咲那は私の心の一部を咲月の中に残してくれているけれど。私の意識は完全に消える事になる。私は、咲月の心を救いたくて。今まで生きて来たようなものなのだけれど。美月の身体を咲那に託してからは。咲月の中に眠るもう一人の咲那の存在を守る事だけに必死になっていて。美那の中に眠らせておくことになって申し訳なかったと思っている。だから、美那に美奈の存在を。咲那と二人にしてくれた事に対して感謝をしてもしきれぬくらいに嬉しいのだよ。美那」と言い出した それから彼女は私を見つめてから 涙を浮かべつつ口を開いた

「私ね。咲那の事を。咲月が亡くなってからの私だと思っていたの。だってね。美月さんの記憶を引き継いでいるし。貴女が咲那の母親として接してくれたからこそ。私にとって、咲月が亡くなった後は 咲那が全てでした。私は 咲那を守り続けなければいけないと思ったし。咲月の想いを受け継ぐ事が出来たのは きっと。私が美月として生き続けた事で得た経験のおかげだと思えば それは 私の力でもあったんですよ」と言ってきたのだ 美那は、咲那が 美那の分まで 私や美月と一緒に過ごして欲しいと願ってくれるまで 私との生活を続けてくれた事。私が美月を消す前に美那に伝えた事を覚えていてくれて。それを咲

「お母さんが消えてしまったのなら。私は お母さんが咲月としていたみたいに 咲奈や美月や咲月と過ごせばいい。それだけの事だから」と言ってくれた事や。私達が咲奈を育てていくのは美那の為でもあるけれど 自分自信が 咲月や美月と一緒に過ごせた時間が短すぎて 寂しかったのだということを 伝えてきた

「お母さんは、お父さんのことも 忘れないでいてね」

なんて事を咲月に言われ

「ええ。もちろんですよ。私は お父さんが居なくなってからは、お母さんと咲那に育ててもらった記憶がある。だからこそ お父さんとの思い出を忘れることは出来ません。お父さんと咲月さんは。同じ人なのですし。私はお父さんと過ごす日々が好きだったんです」と答え 私は美月に伝えるのだった 美月が、美月の残した願い事を叶えてくれようとした 咲那も。私と同じように 美月の願いを聞いてくれるようになっていたの 咲奈が 咲月の生まれ変わりだという事は。咲奈が産まれた時点で分かっていたらしい 咲那は、私が眠っている間にも。美月が私に語ってくれたことを伝えて

「私もね。私自身の存在が。お姉ちゃんと過ごしていた時の時間を引き継げたお陰なのか。それとも 美月さんの魂を受け継いだ存在だから 咲月を お兄さんとお母様と三人で過ごすことが楽しくって。私にとってはかけがえのない時間になるのかな?」と言って 二人で、咲月を偲び 三人で仲良くしていた時期の話をしたりもしていたようだし。美那が「私も 美奈に話さなくちゃいけない事があるんだ」と言っていたことも 私は 咲月から聞いていた。その話をすると「私はね。私には、お父様の代わりは務まらないと思うよ」と言われたけど。咲奈の事を大切にしたい

「私はね。ずっと 美月に憧れていました。美月のようになりたいと思って。貴女が 貴女が咲月に恋をしていなければ。美月と結ばれていなくても。私は 美月の真似ばかりして生きていたでしょうね。咲那に 私の意思を継がせるのは、とても難しいことだとは思うのです。それでも。私は 咲奈を大切に想う気持ちに偽りはないです。私の代わりに、美那に美月の思いを託してください。私は 美那が、これから 私達の娘として生きてくれるだけでも幸せに思っていますから」と 私の言葉を伝えると 咲奈は嬉しそうに私に抱き

「私は 美那として生きていきたいの。それに お母様が、そう言ってくださるなら。私は、私のままで お母様の側で。美月さんを、お母様が愛されたように。お母様を愛せるようになるまで。一緒に居させてほしい」なんて言うから 私は

「私、今はとても幸せよ。愛する人と結ばれたし。大切な子供に恵みを受けることができたのだし。咲那。美月の魂を継いでいるというだけではなくて。美那は咲那自身の魅力も 美那に備わっているものよ。だから 咲那も美月と同じだけの輝きを放てる筈だわ」と伝えると

「ありがとうございます。そう言っていただけて。美月さんに、憧れていたこと。私は 私なんだと思えるようになって。良かった」と言っていた

「ねぇ。貴女の事も 美月に紹介しても良いのかしら?美月に逢えるかもしれないわね」って私が小さく呟くと 咲奈は私を見て微笑んで「美月さんの事を教えてあげてね」って言っていたので「貴女の事を愛しく思っているのは。私だけでなくて。咲月も同じだと思うから」と言うと 咲奈は少し考え込んでいた

「お母さん。私、咲月に嫉妬されるかしら」と言われてしまい 思わず「ふっ」と吹き出してしまった それから咲那が 美月の存在を認めてくれた 美月と美奈の 大切な時間を紡ぐことが出来て 本当によかったと。私は 私に出来る精一杯の力で 美月と

「咲月と咲奈は どんな時を過ごしていくのでしょうかね」と。二人への 思いを言葉にして。咲那の温もりを感じていた それから数日後。咲那と美月の身体は 咲那の体へと戻っていき。私は、二人の手を握る

「美月、美那、ありがとう。私はね。咲月には咲那の身体の中に美月の魂を残して貰えて。美月の想いを受け継ぐことが出来る。けれど。咲月の存在は、もう無いに等しいものなの」と言うと

「そんなことないわ。ねぇ。お母さん。私は咲月。私の中に眠らせておいた咲也の意識は。私の中で生きているんだよ。咲月が、お母さんの側に居続ける為に。私の中から 私の力になろうとしてくれる意思が感じられるの。私達は繋がっている。だって、咲月は 私達の事を見守り続けてくれていたんだよ。きっと 私の中にあるのは お母さんの優しい力なんだろうなって思ったから。私は 美月さんの娘として生まれた事を。誇りに思っていたし。今は咲夜の妹である咲奈の肉体で生き続けれる事を感謝しているの。だって 私が生きたからこそ。美那はこうして私を生かす事が出来て 私は美月さんの力になれているから」と言ってくれた

「そうですね。私と美那に美月に。そして咲月は。この世界のどこかに存在し続けているんです。だからね 美那、咲月と私達の未来の為に 私と一緒に生きて欲しいと願ったのですよ。それが私の最後の願いでもあり。私からのお願いでもあるの。だってね 美月さんは。最期の時まで私と咲那のことを気にかけてくれていて。私にね 貴女が大切に育てあげた 咲月の身体と。私の娘である咲那を任せる事ができた 私は 貴女に出会えた事を誇りに思えます」と言ってくれた

「美月、私は美月のこと 心の底から尊敬していましたし。美月さんみたいになりたくって、頑張ってきたんですよ。美月さんのように 咲月と咲奈の成長を見守る事が出来るのなら 私は それだけで良いです」と言い出すと。

美月が「貴女が居てくれれば 咲那はきっと大丈夫だよ。美那、今までよくがんばってくれた。美那と過ごせた時間 私は とても とても楽しかったよ」と言い出した後に 咲月は 咲奈の方を見ると「咲那、私ね。咲奈のことは大好きだけど。私は、私の中に居る咲月さんや美月さんの事が大好きなんです。でもね。私には美月さんに託された役目があったの。私は咲月さんが遺した咲月と咲奈の身体を。私自身が消える事になっても 守り続けたいと思ったし。私の中には もう一人の私が存在しているの。その人は お母様の優しさに溢れていて。私に色んなことを伝えようとしてくれたの」と話し始めて

「それは。多分 私の中の美月だと思いますよ。私は、咲月が 美月さんや咲奈と一緒に過ごせた記憶を持っている事に 羨ましく感じたり。妬む気持ちはありますが。私はね。お母様のおかげで美月に成れて。私にとって お母様は全てだった。けれど。お母様は、私を通して。咲月の事を知りたかったのかな。私は、お姉ちゃんや咲月さんのような 綺麗な存在じゃない。それでも、私は。貴女に認めてもらえるような存在になりたいって思ってきました。咲那として 咲月と美月と過ごした時間が どれだけ楽しいものであったかなんて言葉で言い表せないくらいで。だからね。美月、咲那、私を受け入れてくれてありがとう。咲奈は、私が育てるわ。私は、咲月さんと美月さんの気持ちを受け継ぎたいの」なんて事を 言ってのけた 私は、涙ぐみながら 咲月と美月の事を抱きしめて 二人が、咲月に宿っていた時に交わしていた

「美那が幸せになってくれるように。私と咲那が一緒に暮らせる世界になるのを祈っていてください」という言葉を思い返していた 私は 二人に対しての謝罪の言葉を伝えた後で

「私には、貴方達が居てくれる。それなら、私は。咲奈を育てていきたいと願います」と。伝えたの 私は 二人に向かって これからも、咲月と共に生きていけることに感謝しながら 二人を愛おしく感じる日々が。これからも続くのだと改めて確認して

「愛しい人。私ね。私、これからは 私らしく生きるって決めたのよ」と言って 二人をぎゅっと抱きしめてキスをして

「美月。ありがとう」と言った後に

「ねぇ。これからも 私は、美月のことが忘れられないし。私達の関係は続いていくけれど。私は 私を 咲奈を愛することで証明してみせたいと思うわ」と。伝えると

「美那、咲月が貴女の事を大切に思う気持ちは本物だと思っていたわ。だからね。貴女が 幸せになれる道を探してください。美那は、貴女の笑顔が似合うから」と言われた

「うん」と答えてから 咲那に「お母さん。私は 貴女の事を誰よりも大切に想うわ」と言われた 私は 美月の温もりを手離すことが怖かったけど 咲奈の手を取ってから「咲奈と過ごす時間はとても心地よいです。美月との時間を思い出しても辛いことだけじゃなかった」と伝え 咲奈を優しく抱擁してから「私はね。美那のお母さんとして生きてきて 美那からたくさんの愛を受けられたことだけでも。お母さんとしては幸せに思えるのです。それに、私自身の存在が消え去ってしまう事は覚悟していたことですし」なんてことを言うから 思わず私は美月から目を背けてしまう すると「そんな顔しないで 美那」と言われて「お母様は、美月との思い出を消さなくても 私は忘れません」なんてことを言われて。私は「美月には敵わないわね」なんて呟くと「ふふっ」なんて笑ってみせて「私は お父様に愛されていたという確かな証と、咲那を愛していたという事実がある限り。何年経とうとも ずっと、貴女のお母さんだし。美月は貴女の中に存在する。貴女の中に存在している私と美月の記憶があれば。私は 私でいられる。私は貴女の側から離れるつもりはないから」と言うから「美月には勝てそうもないなぁ」と言うと 咲月が「美月はね 私を愛してくれた。だから 私だって美月のことを愛したい。私を愛しているから 美月が消えた後の世界で。美月を愛し続けてくれたんだもの」と話すと

「私は、美月さんの真似をしてきただけですよ。私なりの方法で 私のやり方で。愛する美月さんを」と。話し始めた咲月があまりにも美月そっくりなもので

「美月さんみたいに振舞っているだけだから」とか そんな風に言わないところが咲

「そんなことはない。美月だって 私と同じように生きていたんだよ。私、美月の代わりじゃないから」と言うと「わかっていますよ」と咲月は言うのだ

「私は、私のお母さんが好きだから。私の身体の中にいる美月さんが お母さんと過ごしてきた大切な想い出が お母さんの中に残っていれば。私の中に美月さんがいるから」と。咲奈が話し出したから 私は、少し戸惑ってしまった「お母さんが、私とお姉ちゃんのお母さんでいて。咲月は私を産んでくれて、私に咲奈として 咲月の存在を教えてくれたから。私の中で咲奈の存在は大きかったの」と 私

「咲那は、私が育てた咲月と咲奈の娘。私が育てていなくとも。咲月と美月は、私にとって家族同然で 私の娘のようなもの」と。私は答えたら「そうだよね。咲那にとっては 私は お母さんの育て上げた子供だから。私はね 美月さんのようになりたくて 私は咲那の中に生きているんだよ」と言ってくれた 私は、嬉しさのあまり。咲那を抱き締めると「お母さんはね。咲那に逢えただけで良かったよ。美那と 同じ名前を持つ少女が居てくれて 本当に、それだけでも 奇跡のようなものだと。私は、貴女を生かす事ができたことに喜びを感じるのですよ」なんて言葉を言っていた 咲奈が 美那の腕の中から離れ

「美那は、美那のままで良いんだよ。咲奈だって 私だって。貴女が育て上げ 私と母に預けた咲月は 私の身体と魂を育んでいた存在であって 咲月そのものなんだから。咲月と過ごした時間を忘れなければ 貴女の中にある美月さんは、永遠に存在し続けられる」と 咲

「咲奈、ありがとう」と言い出すと

「お母さんが、咲月に宿っていた間 咲夜さんから咲月の話を聞く機会があったんだけど。その度にね 美月が羨ましくなったし 美月が咲月に嫉妬してしまってもおかしくないくらいに、二人は深い繋がりを持っていたと思うの」と言ってくれた

「お兄様は 美月さんのことを。どう思ってくれていたのでしょうね」と私が問いかけると「きっとね 美月のことを 大切に思ってくれていたはずだよ。私や美那を見守ってくれていたことに違いは無いだろうし。咲夜に宿っていた美月さんは、咲奈のことを大切に思っていたし 私にも、お礼を言いたかったと言っていたわ」と話してくれると「私も。お母様が咲月と過ごした日々を知っているから。きっと、私を大事に思ってくださっていた事だけは理解できた気がします」と。私は、美那に伝えた後に「お母様。美月のことを覚えてくれていて 私は嬉しいです。咲奈に託された命が 咲奈の中で生き続けていたら。いつかは美月が、私やお母様のところへ帰って来れるんじゃないかなって 私は お母様や咲奈と過ごせた時間が大好きだったんです」と話した後 私は、自分の胸に手を当ててから

「私の中には お母様との思い出も残っているんですよ」と言ったの

「私の中には 美月との幸せな記憶が残っているんです。私、お母様との約束を守ることが出来たでしょうか?これから先も 美月との時間は続くでしょうけど。私の中では美月は今も生きていてくれています」と言って

「私にとって。貴女と過ごした記憶が消えない限り。美月さんとの記憶は消えずに残り続けるはず」と言うと 美那は、「ありがとう。お母さん、これからもよろしくお願いいたします」と。言い始めたから「うん。私、頑張ってみるから」と言って 私と美那の親子としての 新しい一歩を踏み出そうとする決意を固めました 私は、この世に遺してしまった。娘の事が心配で仕方なかった。だから

「私の代わりに 娘を頼みます」と言う美那の願いを 私は 咲奈に託しました 私の中に存在した美月と 私は、美月の分まで。咲奈を 愛し続けようと決めた 咲奈と出会ってから 一か月後。咲奈には、友達が出来

「今日はね。美那と咲月と一緒にお散歩したの。お花を摘みにいった時ね 咲那が迷子になったことがあったんだけれど。私は 咲那の事を探さずには居られなくって。必死になって 咲那の事を探していたの。そしたらね。美那が探しにきてくれて 咲那は泣かないように堪えていたの。だけど 泣き虫の癖は変わらないのよね。そんなところが 可愛いのだけれど」と 美那に そんなことを話している姿に。私は「お母さんは 相変わらず優しいわね」と言うと「美那は、咲奈のことを愛していたもの。私は、咲那を見守る事しかできなかった。あの子が寂しい思いをしない為なら。お母さんは どんな事だってできるの」なんて言ってくれるから 美那の手を握る

「大丈夫よ。咲那。私は、美那の事を 絶対に見捨てたりしない。咲那と咲月は 私の大切な家族だから」と言うと

「えぇ。私達の関係は消えないもの」と 答えてみせて 美那の言葉を聞いてから「私、貴女達に出会えてよかったわ。美那と こうして手を繋げるなんて 夢みたい」と言うと「お母さんとは いつだって こうしてきたよ。今からでもいいから 私と繋いでください」と言われた 私は「そうですね」と答えて 美那の頬に手を伸ばす

「美那。咲奈が産まれてきてくれて 私は幸せになれた。だからね 咲奈が 咲月のように大人しくなくて 私に似た女の子になっても。私は、貴女の事も 愛し続けるわ」と言うと「私、美那似の咲那が見たかったなぁ」なんて 冗談

「咲那が私にそっくりになる未来はあったかもしれない。でも、私は咲那を産めて幸せだった」と答えると

「お母さんは、私を愛してくれていたから。私にとっても、お母さんが私の生きる理由であり。希望なの」と 言われた

「お母さんは ずっと、美那を愛し続けているのね」と言われて 私は「そうね。美那を愛せるのが。私にとっては。唯一の救いなのだもの」と答えたら

「そうですか。では 私は、お母さんが愛せなくなる時まで。ずっと 貴方を愛し続けてあげましょう」と。美那は、答えてくれて それから数日後。私は 咲那と咲月

「おはようございます。お母さん」と言われ 私は「ふふっ 朝っぱらから。甘えん坊さんなんですね。私は 二人に甘いからいいのですが。お行儀が悪いですよ?」なんて言葉を言うと

「ねぇ お母さん 聞いてほしいことがあるの。最近ね。私ね 美那のことが凄く大切で 私の中の美那の存在がとても大きいんだって思うようになったんだ。でもね それは、お姉ちゃんが美那の中に居てくれたから。私が私として存在できているからだと思うの。お母様から美那を受け継いだことは感謝してもしきれません」と言ってくれていると。咲奈が起きてきた

「お母さん! 大変だよ!」と言い出して 私の元へ走ってきた

「あら おはよう。咲奈」と言うと「あれ?もう起きたの咲奈ちゃん?」と咲月に言われて「咲月には関係の無いことなんだもん」と言い返してきた咲奈を見て笑う美那が目に入ると同時に咲奈が抱きついてくるから「こぉら 咲奈 まだ早いですから お母さんに抱っこしてもらいたいなら起きてからになさい」と言われると 渋々「お母さん。美月さんがね。お母さんに伝えて欲しいって言うことがあったらしいの」と話し出す咲奈の頭を撫でながら私は「それで?咲月さんは何て伝えてあげたの」と言うと「咲月の気持ちを受け継いでね。って。美月さんは言っていたわ」と。教えてくれるから「あぁ。だから こんな風に。美那に頼ったわけね」と 私が口に出すと「お母様。咲月さんの最期は、私にもわかる気がするの。咲月は 私が育て上げた咲奈に託す為に。自分を犠牲にする選択をしたんでしょう。きっと 咲奈を一人前になるまで育て上げるまで。お母様の中に居続けたかったんじゃないかしら。それにね。お兄様はきっと咲月に逢いに来てくれると思う。お兄様は私と同じで。きっと。誰かを愛する心を持っていた人だもの」と 美那に言われると「きっと。美那も、私も 同じ想いを抱いていたはずですからね」と。返すと 美那と目が合うとお互いに笑みが溢れていた そして 美那に咲奈を託してからは 私達は、三姉妹の母になり。それぞれの時間を過ごす

「咲那にばかり構っていたら。美那が嫉妬してしまうかな」なんて言葉を漏らすと「ううん。私は、三人のママに育てられていて幸せ者だと。私は思いますよ。私がお兄様に愛されれば良いだけじゃないの」と言ってくれたから

「そうだね。ありがとう。美那、私は これからも貴女を、私の娘である咲那も 咲奈も。皆 平等に 愛すると誓いましょう」と言えば

「私も同じです」って言ってくれるから「それなら。今日は、美那の番」と言う

「はい。よろしくお願いしますね」と 微笑みかける彼女を見て私は胸が高鳴る

「どうされたのでしょうかね。私は」と思いつつ「咲那や、咲奈にも。同じような態度を取られていますよね」なんて言って 私は美那の手を引いていく

「今日はね、お仕事がお休みだったんだよ」と言いながら私は いつもよりも早く家を出て行くと 私は美月のことを思い出す

「また逢える日が来たら 一緒にお散歩したいな。その時はね。二人で色んなお話をしてみたい。美月さんと一緒の時間を 大切にしたいな」と願いながら私は空を見上げていました

「もしも貴女が、美那のことを気遣ってくれて、この身体に宿ることを望んでくださっているなら。貴女は、咲夜という女性であって欲しいの」と言ったら 咲那のお母さんである 美那の口から「私は 貴女を咲奈の傍に置きたくはなかった。だって、私は咲月の事を愛しているから。だから 美月さんには 咲奈の傍から離れず。あの子を支えてあげてほしい」と言われた だから私は「えぇ 私は 貴女から、お嬢さんと咲奈ちゃんを預けられて嬉しいと思っているんですよ。咲那と美月は 親子であっても 別の存在ですから。あの子は、咲那と美月は 別々の存在だからこそ。私は。咲那のお母様から預かっていられている事が 嬉しかったんです」と話した後に 私は美那の手を取ると「大丈夫よ。私はね どんな姿になろうとも 貴女の事を大事に思っておりました。だから 今は 咲月が貴女の側に居るように。私は咲那のお母さんで在り続けようと思っております」と言うと「咲夜にはね。咲那のお母さんになって欲しくなかったんだけれどね。貴女の事を想っていてくれる咲那の為には、それが 一番だったのかもしれないね」と言われて私は少し考えた後「はい。そうですね」と答えたあと咲夜の事を話してくれた

「私は、今となって思うのは。私達が出会ったあの日に。美月が咲那の中に戻っていた事こそ運命だったのではと。思っていましたが 私は、私と美那が出会えたことが偶然ではなく。必然的なものだと 今なら言えるのです」と言われて私は美月の手を取り 彼女の指に自分の薬指に着けられていた結婚指輪を外すと

「これを美那に託してもよろしいですか?」と言ってみた 美那と咲奈の三人は お揃いの結婚リングを着けているのを見ていて「私達の関係は消さないけど。それでも。私達の関係を繋いでおきたいなって思ったのでございます。どうかな。受け取って貰えないかと」と言うと 美那が 私の頬に両手を伸ばすと キスをしてみせた 咲奈に聞かれると恥ずかしいので

「これは 私の我がままだから」なんて言い訳をしながら「私の愛おしい人に 贈らせていただきたいと思ったのです」と言うと「私だって 咲奈と美那のママです。咲那は、私の娘でもありますからね」と笑いかけられると「そうですね。では 二人にプレゼントしましょうかね」と言い出したら「私は、咲奈に渡してほしい」と言われる

「そうですか。ならば、そのように致しましょう。きっと 美那は、二人のことを見守る事ができなくたとしても。咲月は、美那の分身であり。双子でもある。咲那は 一人ではありません」と言えば

「それは、そうなんだけどね。私の中で咲月は。やっぱり 特別なのよ。私の中の咲月が 私を励ましてくれた時があったでしょう?その時からね。私は咲月に 憧れを抱いたし 咲月にも 美那の事を覚えていて欲しいの。私に縛られなくてもいいから。美那を見守ってあげられるような そんな人になっていた欲しいの。わがままを言えば 二人に幸せになっていて欲しいから」なんて言葉を聞いたから「ふふっ わかりました。咲月と咲那を幸せにしてみせます」と。言うと美那は

「そう。私の代わりに 幸せになってくれればいいんだから」なんて言われたから「咲奈のことも、幸せにします」なんて言うと「それは当然だよ。私の娘で。お母様の妹なのだからね」と笑われ

「そろそろ。咲那も 起きたんじゃないかしら」なんて口にしながら私達はリビングに向かい 美那の膝の上に座っていたら咲奈が起きてきて 咲月が寝てる間に私はお化粧を済ませてしまう

「お母さん。お母さんがね。美那ちゃんの分まで頑張ろうって言っていたよ」って言うから「私はね。美那の分までも咲奈と一緒に居るつもりですよ?」って答えると美那に手を引かれるから「はい」と答えると「ほら。行きますよ」って言われながら歩き出すので「はぁーいっ」って声を出した時に後ろを振り返ると 美月に抱かれているような感覚を覚えたと同時に「美那をよろしくお願いするわね」なんて言われているようで涙が流れてくるので「うん」と呟くと前を向いて歩みを進めました 咲夜さんが、私に会いに来られた時は「咲夜さんの事も。私にとっては大切な人だったのに。何でこんな風に感じてしまったんでしょうね。私が咲那や美月のように もっと強かったのなら。きっと 美月さんの事を引き止めようとしてしまったかもしれません」と言っていたのを思い出したら「はい。美月の事は任せておいてください。私はね。これから先。美月さんの事を忘れられる気がしないんです」と伝えたので

「はい。ありがとう。咲夜ちゃん 咲那と美月のことを宜しくね」なんて言われる 私にとって美月と出会えたこと自体が奇跡だと感じていましたから それから、美那が美月に「ごめんなさい。美那の中にいるのは 辛いかもしれないけど。私は、咲那の母親だから 咲月の中に居て欲しい」と言われた美月は私に微笑みかけると「私は、貴女を産み出してくださった事に。心の底から感謝していますからね。貴女を、咲那と咲奈の傍に置く為に 貴女は私の中に残った。私と、咲月は繋がっているのです。私は、貴女に出逢えて幸せだと。私は、心底そう思いますよ」と言ってくださいました 私は咲夜が私の前に現れて「これからは、美那さんとして生きて行くことになると思う。美那さんが貴女を美那さんとして育ててくれていたのと同じように。貴女も、咲那と美那のママである私と、妹になる美奈を育ててくれるかしら」と言われたのを今でも覚えています 私は、これからも。この身体にいる もう一人の美那と咲奈を愛し

「これからも、ずっと。咲月と、美那と、美奈と。一緒に生きていきたいと思っています」って答えていただけたので私は美月と、美月を通して見えているお父様。そして咲那を見つめる日々が続いていくと思います 私は、お姉ちゃんや、お兄ちゃんが好きだ。だって、大好きなんだもん。だって、お母さんとお兄ちゃんは二人で一つ。

お兄ちゃんと離れるのが怖いの。だけどね。咲菜お姉ちゃんと私は二人で一人の兄妹。お母さんとは三人の子供を産んだけど、お婆ちゃんはお爺ちゃんのお嫁さんじゃないの お母さんはお兄ちゃんのお嫁さんで、

「私とお母さんは同じ身体に、咲月さんと咲那さんがいる状態になっているのです」と、咲月さんから聞かされたときは 本当に驚いたのと 咲月さんと咲奈は姉妹だから仲良くできるだろうなとも思っているから 二人には幸せな未来を掴んで欲しいと思っている

「それって 凄いことだよね。でもね。咲月ちゃんが居ないってなった時にはどうなるんだろうね。美月ちゃんの代わりの誰かが来るとかなのかね」と言うと 咲月は少し考えた後「いえ。多分 私以外の人が、美那さんの代理をすることはないと 思われますよ。私の存在は特別ですし 私の意識と 咲奈の精神が 一つの存在になって初めて生まれるのが咲月なのです」と言った後に「咲奈が美那のことを大切に思ってくれていることは嬉しいけれど あまり、無理をして欲しくはないし。私のことを気遣わないで欲しいのです」と言うと「うーん。難しいかもしれないけどね。お友達みたいな 家族になりたいんだ」と咲奈は口にしていたのを思い出すと 咲月は「私も、そう思っていますよ。私達の関係は、少し特殊すぎるのです。だから。私達は、普通の恋人同士でもない関係になったわけですが。だからこそ。お互いの存在を尊重しあって、愛していければいいなって思っていました」と話すと咲月は少し考えた後「そうですね。確かに。私は、私の中にいる咲那と 咲月という女の子を比べたりしません。私は、咲那とも咲月とも良い関係を築けるようにしたいと望んでいるんですよ。美月」と言われて私は「はいっ 私は咲月も。咲奈も。同じくらいに大切にするつもりですよ」と答えたら咲月は嬉しそうな顔をしてくれたのを覚えている お仕事中なのかな。咲奈と咲月を家に残したままお出かけしているのか お手紙を書いていたから「咲那。これ」って咲那に声をかけて手渡しすると咲那はそれを受け取って読んでから私に渡してきたから受け取って読んだのを返したら「あのね。咲奈お姉ちゃんとね 今日 お散歩に行ってきたの。お外の世界を見て回りたいから。また今度ね。一緒に歩いてくれる?」と言うので私は「うん。わかった」と答え

「今度は私と一緒の時にお外に出ようね。咲月お義母さんは?」と言えば「お母さん?今は 寝ちゃってるよ」って言うから

「じゃあ 咲月が目を覚ました時に、咲月が見て回った景色を見せてあげないとだね」と返せば咲那は私を後ろから抱きしめてきた 咲

「そうね。きっと 私も、咲奈と一緒に歩いた世界をもう一度。自分の足で歩きたいわ」なんて言うから私は「はい。わかりました」と返事をしたんだけど、私達が咲那の体で歩く世界って。私にとっては不思議な感覚でしか無かった 美月さんの事が忘れられなくて。咲月さんが咲月の事を好きになれずに悩んでしまっている。そのことに申し訳なさを感じつつも「でも。美月さんの事を忘れることはできない」と、咲月さんは口にしてから私と手を繋いでくれたから その日を境に、私達の仲は急速に縮まって 咲那と、美月。咲月と、私。咲那と

「咲月」の関係に変化が訪れた。そんな お話でございます

「ふふっ 私と咲那とでは。考え方に差があるのかもしれませんね。私と、咲那の考えの違いも知りたいとは思いませんでしょうか。咲月は」と言い出したのを私は聞いてから「うんっ 聞かせて欲しいな。お話しましょう」と咲月を誘うのでありまして。それから、二人で色々と語り合う中で私は思うところがあったのですよ 私は「咲那は、美月さんの事を忘れたくないって言っているんだよ。きっと 私にも同じ気持ちがあるのかもしれないね」と話しかけると

「そうですか。私は、貴女の事だけを見ていたいと願い続けますよ。例え、それが。私と貴女だけの思い出であったとしても」と答えてくれるので「はい。わかりました。ありがとう」って伝えてから「美那さんの事を忘れられないって事はさ。私は 咲那にも美月さんとの時間を過ごさせてあげたいと思うの」と答えてみると「私と、貴女の時間を過ごす事で美那さんと美那さんとの記憶を思い出してしまう。そういう意味も含まれているんでしょうけど。私にとって美那さんと過ごした時間は、かけがえのない物だと理解した上での発言であれば。否定することはありませんよ」と微笑んでくれていたので

「うん。私はね。咲那が美月さんを大好きなのと同じくらいに美月さんの事が好きで好きで仕方が無いからこそ 咲那には私と同じ思いをして欲しいと思っているんです。美月さんと私だけが知っている。秘密の恋をしているみたいじゃないですか?」

「あら。それはとても素敵な響きの言葉ですわね。私が、貴女たち二人の幸せの為に。私が存在しているのですもの。私は咲月として存在し続けても構いませんわね」と笑いかけてくるので

「そうだね。これからも宜しくお願いします。咲月お義姉ちゃん」って答えたら咲月に「こちらこそ、宜しくね」と言ってもらえると心がポカポカしてくるのだけれども 私が何かを言う度に答えてくれて 優しく見守ってくれているような感じで居心地が良く感じるのですよね ただただ純粋に。私が愛せる

「家族」というものを作っていく。私は、この世界で生きると決めたから。お兄ちゃんが帰ってくるまでは 咲夜さんには沢山迷惑をかけてしまったと思う。咲奈は美奈が消えてしまい 心を壊しかけていた私を支えてくれた。美那の事は咲夜さんも美月さんもよく知っていて。咲夜さんには私の悩みも話していて。美月さんとは私を産み出してくれたお母さんの話を何度も聞いたの

「貴女が美月を大好きになるのは必然だと思うけど。美那を、咲那さんと同じように育てようとしない方がいいんじゃないかしら。貴女は貴女らしく。貴女が貴女として咲那と美那に接してくれるのが。私は何よりも嬉しいの」って言われたけど 美月の代わりになろうとしているつもりは無いよ 私なりの方法で。美那を育てるって決めているんだ だって。私は咲那の母親なんだもん

「私は咲那の代わりではないのよ」

美那ちゃんの事を知り尽くしてあげられないのはわかっている。それでも、私は私のまま。咲那の事も。咲奈ちゃんのことも。これから生まれてき

「私にはね。お母さんがいないから 本当の意味で母親になれるかわかんないけど。私は 私の出来る限りの愛情を注ぎ込んで。二人が寂しい想いをしなくても良いようにしていきたいって思っているの」

「そうね。貴女が咲月を愛してくれることが 私たちにとっても一番なのよ。私達は、咲奈さんと美那ちゃんの成長を見守らせてもらえれば それでいいのよ」と咲月は言ってくれるのだけど 私はもっと。美那が大人になって 私と二人きりで居たいって思わないくらいになった時には、私を頼らずに済むようになって欲しいと思っていて それを考えるだけで 美那ちゃんに嫉妬してしまうんだ。でもね。咲月が「私はね。お母さん。咲奈が望むなら。どんな姿になっても愛し続けているつもりですから。安心してくださいな」と、言ってくれて 私は思わず「うん。私ね。お母さんで良かったって思えるように頑張るから」と言うと「はい。よろしく頼みますね。私のお母さん。そして、もう一人の私を、愛し続けていきましょう」って笑顔を向けられたから「咲月」

「私は咲那が、幸せで居ることを望んでいるだけですよ」なんて 言われながら私は頭を撫でられて。少しの間そうしていた後に 美那さんと二人で美月のお見舞いに行って、咲月は 美月の看病をすると口にして病室に入っていったのを確認して。俺は咲奈に連絡を入れると

「あっ 美月さんの意識はまだ回復していないみたいなんですよ。今は 美月さんの身体の方で眠っている状態になっているみたいですね」なんて返ってきたから「俺が様子を見に行くから 待ってろ。そっちに向かうから」と連絡を入れたのに咲奈の奴。全然来る気配がなかった まぁ。そのあとにメールで咲月を誘ったのは咲月が行きたいと言っていたカフェに連れて行ったりしてから家に戻ってきて「さっき、お出かけしてきたんだけど どうしたの?」って聞いてみたら「ちょっと、咲月とお話ししていまして」って返事が帰ってきたから

「うん。咲月のことは、大切にするんだよ」と、咲那に告げるのであった 美月ちゃんが目を覚まさないので私は、ずっと 傍に付いて居る事にしました そうしているうちに私は眠りについてしまいまして 次に目が覚めた時は

「んー。もう朝か」と言いつつ伸びをして起き上がった所で違和感を感じたので隣を見ると「あれ?どうして、お姉さんがいるの?しかも裸で」と問いかけるのですよ。それからしばらく時間が経っても一向に起きる様子がない為「お姉さん。私が起きたから起きた方がいいと思うな〜」と、揺すり起こそうとした時に気が付いたのですけど「お姉さんが私を抱き寄せたまんまで離してくれなくて 抜け出せないじゃん!困っちゃうね。本当にっ!!」と口にするとやっと

「あ、おはよう。ごめん。咲奈ちゃん」と目を開いた 私が起きても抱き寄せられたままだったので。私はお風呂に入った後「あのさ。おねえさん。私は今日、お昼に咲月に勉強教えてもらう約束しちゃっていたから お家に帰りたいんだけど。お姉さんと まだ一緒に寝ていたいからって 駄々こねたりしないよ?」と伝えるのと同時に「えっ ダメだよ。もう少しだけこうしてようよ」と言われたのである お腹も減る頃なのですが お昼までに 美月さんが元気になれば良いのだがと思いつつも「ご飯を食べませんか? 美味しいものをいっぱい作りますよ」と言ってみるも

「そうだね。何か食べなきゃだもんね」と言われてしまい

「じゃあさ。私が作ってくるから。その間に、服着てきたら?」と伝えて キッチンに向かいました。私は 昨日、買い物に行ったのを思い出してから。何をしようかな〜と考え込んでいると後ろから「ねぇ 咲奈ちゃんはさ 料理とか出来たりするのかな?」なんて言葉が飛んできたのです

「はいはい。できますとも。今すぐにでも、作ることが出来ますからね」と答えると「そうなんだよね。実は お弁当とかさ。毎日持って行く必要あるのかなって思ったんだよ。私」と呟いたので「私、お兄さんのお世話が出来なくなると不安になってしまうかもしれないから。もし、私がいなくなっても、美月さんと私がいた事を 忘れないようにして欲しいから 形に残る思い出が欲しかったので」「そうだよね。私が悪かった。私も、お母さんがいなくなってしまった時の記憶が残っているから 気持ちはよくわかるつもりなの でもね。無理に私を忘れようとしたりしたくないし それに。咲奈ちゃんにも幸せになってもらいたかったから」と悲しげな雰囲気を漂わせ始めた為に私は焦ってしまい 急いで冷蔵庫を開き食材を確認したのですけど これでは間に合わないと思った私は美月さんの所に戻り。私が買い置きしておいた物を渡して お米をお湯で炊きました。その後、お姉ちゃんと一緒にお弁当を作った

「はい。出来ましたよ。味見をした限りでは大丈夫な筈だから」と言うと「ありがとう。私の為にわざわざ お弁当を 用意してくれるだけでも嬉しく感じてるよ」って言いながらも「咲奈は偉いね。咲奈が私の為にって考えてくれている事が 何よりも幸せで嬉しい事だったの」と 言ってくれたのは良いのだけれど。私は恥ずかしくなり照れてしまった 美月さんには、お箸を持たせ。お水も ちゃんと渡したので。後はお粥を作ってあげて「はい。これを全部食べ終えたら薬を飲むようにお願いします」ってお願いすると

「そうだよね。私も咲奈ちゃんの為になるように頑張らないとなって思うもん。咲月と咲夜と美月ちゃんは みんなが支え合って生きていたんだものね。私達も同じ様に生きなくてはいけないって、お母さんが私を育ててくれたから。今の私があると思うの」と言って、泣き出してしまった

「そうです。お母さんのおかげで 私は、お姉ちゃんと出会って 美月さんに救われる事ができました」と言って慰めたら美月さんは涙を拭って笑いかけてくれた その後は 無事に美月ちゃんが食事を終えてくれたから。私はお皿洗いをしながら「はぁ。私にもっと家事の才能があれば良いんですけどね」と嘆いていた そうしたら、いつの間にやら後ろに美月さんが現れていて

「あら そんなに落ち込まないでくださいな。貴女には貴女の良いところが沢山あって、それは貴女の魅力でもあり貴女自身の良さでもあるのよ」と、頭を撫でられた

「あっ うん。お母さん。私には私のいいところがあったんだって 思い直したところですよ。ありがとね」と言うと「ふふ。貴女が私を必要としてくれているのならば いくらでも手助けをするわ」なんて言われてしまうのであった 私は咲月が私のために一生懸命、お手伝いしてくれたので。私は「貴女は良い子ですね。よく、頑張りましたね」と頭を撫でながら褒めてあげると 咲月は顔を真っ赤にして俯き「お母様。大好きですよ」なんて言うものだから

「咲月。貴女は本当に可愛い人ね」と言って私は抱きしめるの

「美月さん。私にとって。あなたはとても大きな存在になっています。咲那は美月さんが好きで好きで堪らないはずなのに 私は嫉妬してしまうくらいに。あなたの事を好きになり過ぎてしまっているみたいで。申し訳ない」と、告げると「咲那の事も愛していますよ。咲那が私を母親として慕ってくれていることが とても愛おしくて たまらなくなりますの。もちろん。咲那のお母さんのこともね」と微笑みを向けられてしまい。私は胸の鼓動が激しく高鳴り始め そのまま 私は、咲月の事を抱きしめて口づけを交わしていました。咲月には「咲月」と呼ばれるたびにドキドキしてしまうくらいでして

「咲那。私も愛しているよ」と咲那に抱きつく 美那は私を優しく受け入れてくれる そのせいなのか。美那が甘えん坊になってしまい。美月が退院するまで、ずっと美那は私のそばにいたので。私が寂しさを感じ

「お兄さんに会いたいな」なんて思ってしまう時もありました 咲月ちゃんと咲奈ちゃんのお家に美月さんの様子を見に行っていたのですが 美月さんの様子がおかしくなり

「お兄さん 大変だよ。美月さんの身体が光り始めて 咲月に憑依しちゃってる」とメールで

「すぐ行く」とだけ送っておいてから俺は家に向かって走っていた 美月が咲奈ちゃんに抱きついてキスをしていた その光景を見た瞬間 俺は頭に血が上り 美月に対して怒りがこみ上げてきて「おい お前は咲月に何をしようとしている」と言った後に 俺は拳を握り締め その手で美月に殴りかかる 美

「ちょっと。お姉ちゃんの事は殴っちゃダメ!」と美那の声が聞こえたような気がしたが 俺の怒りが止まらず俺は美月を平手打ちしようとした所で「咲那」という声が響き。それと同時に咲月が消えた為

「あれ?」と思い。周りを見回すも、そこには俺の大切な家族の姿は無くて。美月から目を離さずにいたら「私は、美波ですよ。そして、美那の母親の 咲奈の体を借りて貴方の前に現れたんですよ」と、目の前に現れた

「えっ? どういうこと?なんで咲奈ちゃんに乗り移ったの?えっ?」なんて困惑する俺に対し

「そうね。説明をしないといけないかしら。少し長くなるけど聞く?」と言い出したので「えっと まぁ。時間ならいっぱいあるし 聞かせてもらえると助かるかな。とりあえず お茶でも飲んで落ち着きましょうか」と言うと 咲那が台所に向かい 温かい緑茶を用意してくれたのである 美波と名乗った人は話を始めたのだが。どうも要領を得なかった。そもそも彼女は人間ではなく 神族だとかいう

「は?何?意味がわかんねぇんだけど 神様だって?」と、俺が問うと

「そうね。信じられないのも無理はないわね。ただね。信じてほしいのは、私の名前は咲姫と言うのよ。これは、お祖母ちゃんの名前で。私が咲奈を産んで亡くなった後。私は生まれ変わって またこの世界に戻ってきたのよ」と、語り出すも 美奈さんは 何を言っているんだ?こいつは?とか思ったが 彼女の言葉を聞き逃さないようにして 美月は黙っているだけだった。しかし、どうして?美月に取り憑いた? 何故だ?と、考えていた。美奈さんは続けて

「私が死んだ後。あの子は、お腹を痛めて私を産む為に 命を落とした事を覚えていたらしくてね。私と同じ名前を付けて、私の代わりに、この世界で生きるって決めたみたいなの。それから、私の記憶は受け継がれていく事もあって。私は咲奈の中で見守って 咲奈が死ぬまで 咲奈と過ごした記憶を持って居られるからね」

そんな風に語る彼女に 疑問をぶつける

「じゃあ、咲奈は、自分の意志を持っているんだよな」と

「うん。私が表に出ていなくてもね。でも 咲奈の中には私が居るわけだし。私の記憶も引き継いでいるはずだから 私が表に出る事もあるわ。それに 私が 咲奈の中から出て行っても良いとは伝えてるけど。まだしばらくは、このままの状態だと思うわ。だから、美月を責めるのは違うと思うよ」と言われた為に「そっか。じゃあさ 咲那は、俺の事を知ってるのか。それと、さっき美月が言っていた。お母様っていうのは何なんだ」と尋ねると 美那さんは 答え始めた「まず、私とお父様が出会った頃の話をしようかしら。その頃 私とお父さんが結婚する前に 私は別の男性との間に娘を生んでいるの。それが、今の美月ね。それで、お父様と 結婚したのはいいけど。咲那が生まれてしばらくして 私達は交通事故にあってしまい。お父様が死んでしまった事で、咲月は、私に お母さんを求める事は無かったけれど。咲奈は私を求めた それは、記憶を引き継ぐ事が出来ないから 私はお母さんじゃないって理解していたからだけれど。咲那が求めてくる度に。私は嬉しく感じていて つい、咲月を抱きたくなってしまっていて でも、私にはもう、咲月に抱いてあげる腕がない。そこで 私は考えた。私には、私の意思を受け継ぐ事が出来る存在が必要なんだって 咲奈を、私の器にするしかないとね」そう語った美波の言葉を聞いた時に

「ちょっと待て。美那さんの子供だった美月と美樹は 死んだんじゃないって言うのは、そういう意味だったって訳なのか。

確かに 美月が美月と入れ替わっても 違和感がなかったから おかしいなぁと思ってたんだけど。そうならそうと早く教えてくれれば良かったじゃないか」と 怒るが 美那さんに笑われて「そんな事を言われましても そんなの 分かるはずもないでしょう。私にとっては初めての体験ですもの。それに、私の肉体は既にありませんもの」と言うので 納得する事にした。それでも「結局。美奈はなんで。咲月の中に入って来たりしたんだよ」と聞いた すると「咲月を一人にはしておけない。そんな理由だけですかね。私は 咲那を愛しています。咲那は咲那だけど。咲月を私の子供だと思いましたし。

それに 美月にも愛されているからこそ、咲月の中に ずっと留まって居たいとも思えたのよ」と語ると「そうなんだな。それなら良いんだ」と言って美那さんが帰るのを待つのであった 私は咲月の事を抱きしめたままで「ありがとうございます。私は美月。貴女のおかげで、こうして咲月と共に過ごせます。私は 幸せ者ですね」と言って抱きしめている咲月に微笑みかける「うん。そうだよね。私がここにこうしているだけでも奇跡的であって 今、幸せな気持ちになっているって言うのは凄く嬉しい。私の為にここまで頑張ってくれるのが 何よりもの恩返しだよ」なんて言うと「ふふふっ そう言ってもらえると お姉さんとしては嬉しい限りですよ。ふふふっ」「うん」と笑いながら言い合って 私は咲月に唇を重ねたのである

「咲那にお土産を渡したかったのですが。残念ながら 私達の住む家には戻れなさそうなので。ここで渡しておきますね」と言いながら咲月から離れて美那が差し出してきたものは。小さな箱に入った何かであり。それを私は開けてみると。そこには、咲月との結婚式の時に美那が着けてくれた指輪が入っていたの

「これは、お守り代わりで。美那さんに持っていて欲しい」と伝えると 咲月も同じように美那にお礼を言い。二人は美那が帰って行くまでずっと笑顔で手を振ったままで 見送ったのでした 美波と名乗る女性に

「私が お祖母ちゃんなのは、本当ですか?」と尋ねてみるも 美波さんは、「そうね。今は美奈として生きて そして、お祖母ちゃんよ」なんて笑うので。私が「私は、どうなるんですか? 美奈さんの身体を使って生き続けるのでしょうか」

「そのつもりですよ。ただ。あなたも この世界に生まれたのならば。咲姫の願いは叶って欲しいと願っていますし。美月は咲也君と一緒にいたいと望んでくれていましたしね。咲奈だって咲那の中で生きていた。そうやって。皆んなが生きた痕跡は残るんですよ。それが人の魂である証でもあるんですよ」と言われてしまい 私が考え込んでしまうと「難しく考える必要などないんですよ。あなたの命は。誰にでも与えられた物ではありません。誰かの命を踏み台にしてでも、貴方は生きる権利があるのです。どうか 美月を大切にしてくれて、ありがとう」

そして「咲那の事をよろしくお願いします。これからの人生が。幸あららんことを」と言われると私は涙を流してしまったので。私は 咲月の肩を抱き寄せてから「必ず、美那さん いえ 咲奈ちゃんも、一緒に三人で暮らしましょうね。咲波お義母様の事は、咲姫ちゃんに任せておいて下さい」と言い 二人で泣き合い お互いの涙が枯れるまで 私は泣いてしまったのである

「えっと まぁ。とりあえずさ。お茶でも飲んで落ち着いてください」と美那の分を用意しようとしたら「咲那 美那は、咲夜くんとお茶をする時間の方が好き」なんて言われるも。美那がそう言った時には 既に美波はおらず 咲那と俺だけが部屋に残されていたのだが

「じゃあ。俺の入れたお茶を飲む?」と尋ねると 美那が首を横に振り

「うぅーん お兄ちゃんは もう少しだけ。お話していたいな」と言うと

「仕方ねぇ 美那ちゃんの頼みだ。少しの間だけだぞ」と言ったのである 俺は美那ちゃんと向かい合うようにして座っている

「お話したい事って。なんだよ。俺に聞きたい事があるんだろ?遠慮しないで聞いていいんだぜ」というと

「うん。私ね。お祖父様にも会えて お父様の本当の名前とか お祖母様の名前とか聞けたから 嬉しかったんだ」

「へぇ。そりゃよかったな。親父と母さんの名前を呼べるようになったんだからな」と言うと

「違うよ。名前を呼んだのは美月の方なんだもん。咲奈と入れ替わってたのは私なのに。お祖母様の記憶を引き継いでいたせいで。咲奈のフリが出来なくてさ 美那のふりをしていた時があったのよ。だから 咲那も私と咲月の記憶が繋がってて 咲奈のふりをしてる時は 私と会話できるみたいだったから」

「そっか。そっちの話は咲月と共有してもいいのかよ」と聞くと

「いいよ。二人共知ってるからね。咲月も 記憶を受け継いでいるから」と そんなやり取りをした後に

「でもさ。なんで 美那は 美波と美月の記憶を両方持っているのかな」と呟くと

「そういえば、前にも言ってたかも。私の中には、二人の想いも残ってるから どっちも大事にしなきゃって思ってたら 咲奈の中で記憶を共有して、お母様を独り占め出来てる感じになったのかなって思うけど」と話し出した

「そうなんだ。じゃあさ。咲月の中に美那が居なかったのは何が原因なんだよ」と質問すると

「さぁ 私にはわからないけれど。咲月には咲那を器にする気はなかったんじゃないかな。

お母様が亡くなった時に 私は 咲奈にお母さんを求める事はないと思うけど もし咲月が求めたら 受け入れようと思うの だって、それは私にとっても大事な思い出だし 咲奈の事が好きだから」と話す美

「そっか。そう思えるようになるといいよな」

なんて話しをしていると。

「そうだよね。だから、私の中では、お婆ちゃんって呼べるのが 嬉しくって」と照れ臭そうにしていた 私はお爺ちゃんとの話を終わらせた後で 美波にお話を聞こうと思っていたが。

「咲那。ごめんなさい。咲那の知らないうちに 美那が来ちゃって」と咲月に話しかけられると 咲那が不思議そうにしているので「私と咲那は双子だから 私達の声は、お互いに聞こえて聞こえるのよ」「そうなんだ」と 私は美波とお話をしている間 美那と美月は咲月の身体を使って遊んでいたようで 美樹や美月に お化粧をしたらしく 美月の身体を借りた美樹が

「お揃いにするから 目を閉じて」なんて言ってくると

「わかった。咲那は お姉さん達の言うことを聞くんだよ」と言って私は目を閉じる事にした それからは 姉妹揃って着せ替え人形にされたりして遊び。私はその間中ずっと 咲那に抱きついて過ごしていたのであった 2人っきりになってみると美那は急に 真剣な顔で語り始めた

「まず。最初に謝りたいことがあるわ。咲月の事なんだけど。貴女がお腹にいる時の事で。貴女が生まれて来たのと同時に 咲月の身体と貴女の身体が入れ代わって。その時。私は、この子に宿っていた美波の意思を引き継ごうとしたのだけれども。この子は、お姉さんとして産まれてくるはずの咲月と お姉さんになれるように頑張ってきたのね。その意識が強すぎて。結局はお姉さんになれないまま死んでいったの。だから 今更なのだけれど。私は咲那にお姉さんとしての生き方を教えないといけないの」と言って 咲那を抱き寄せる 美那が 私から離れて行く感覚を感じ取り「行かないで 一人は寂しいの。置いていかないで。お願い 私をもう1人にさせないで」と叫ぶと「咲月。大丈夫だよ。私は咲那の中に入ってあげられないけど。それでも 見守っているからね。私は咲月に愛された存在ですもの。きっと咲那を見守る為に私は存在するんですよ」と言いながら 私を優しく包み込む美那の手の温もりに涙するの 私が「私には美月の気持ちは分からない」と美那に訴えると「そうだよね。私の気持ちを理解するのは難しいかもしれないね。咲月。貴女が産み出されてから。貴女の成長が 楽しみで、ずっと見守っていたいと思ったの。でもね、私は、私が生きているだけで。既に奇跡に近いくらい幸せなんです」と語りかけてくれた後。私が

「私はね、この世界に。美月と美波さんの子供として生まれ変わって幸せだとも思っていたの。でも私は咲姫と、この世界が好きなの」と言うと「うん。わかるよ。美那はね。咲姫が心配だったの。咲姫はね。自分を大切にする事を知らないで 生きてしまっている気がして。それでね。お兄ちゃんと一緒に過ごせば、咲姫が この世界で生きて行こうと思える日が 来ると思って お手伝いしたくてね。だから、私も、今は咲姫の側に居るのが楽しいの」と語るのである

「うん。それなら良いんだけどね。私にも美月と美波さんの気持ちを知ることは 出来なかったから」と 私が落ち込んでいると

「うーん。そうか。美那は 私よりは、お姉さんの感情を持ってたから 私と同じ立場で見れなかったんだよね」と 少し残念そうな表情をしながら語るので

「そう言えば。咲那は、どうやって私と出会ったんだろう」と考えるも。思いつくこともなく

「うぅーん。美那。咲那と美波さんは どんな出会い方をしたの?」

「えっ 私? 私はね。お父さんが、私を身籠もっている時に亡くなってしまってね。咲夜君に出会うまでは ずっと。孤独を感じていたんだ。咲月が生まれた後は、咲夜君と 仲良くしていたのだけど。やっぱり。咲夜君は、私にとって家族ではなかったのかなって。そんな風に思った時期もあったから 私は咲夜君の子供ではないって咲姫が言った時は 本当に辛かった。でもね。咲夜君は 咲月が咲月のままで居れば。それでいいって 言ってくれて。咲月も 咲月でいるのを許してくれて。そんな優しい咲也君だからこそ。好きになったんだよ」

「そう。私とは全然違うのね」と言うと

「そう?私達は似ている所も多いと思うけど。ただ 咲奈。咲那に足りない部分があったら 教えてあげるから」と言われてしまう 私は咲那の言葉を聞きながら「ねぇ。どうして美那が私の前に現れたのかも知りたい」と問いかける

「それは、多分。お父様が関係してるかなって思うけど。私からは、なんとも言えないよ」と言うと 美波の声に耳を傾けることにした

「そうだよね。だから 俺から説明するよ。実はな俺も。昔 神と会っているんだよ。そして、俺は、自分の魂の欠片を拾ったんだ」と言うと 美那が「そっか。だから、お父様と美波は惹かれ合っていたのですね」と呟くと「俺は、神の器になりたくない。だから。あの時に 神の力が欲しかった。だから 俺の身体の一部だけでも欲しいと思っていた」と話す 俺は 神を恨んでいる

「咲奈。お前は。咲奈は。神様を許せるのか」

咲奈が悲しげな瞳をして 私を見るので 私は咲奈の肩を抱く

「お母様には まだ何も言ってないんだけどね。私はね。私を産んだ人が お母さんじゃない事は知ってるから。私は、咲那と美那のお母さんの事が大切だし。だから お母さんって呼びたかった。だから。咲波って名前だけは受け入れてるの。だから 本当のお母さんが お母さんじゃなくても構わないんだ。それに。お祖母様も お母さんも大好きだから」と微笑む 咲那の頬に触れる 私は、咲那を抱きしめて

「私は、どうしたらよかったんだろ。でも 私は 咲月と美那が大事よ。2人を守る為だけに存在しているの。美那が望む限りは。これからも」と告げると。「私は。ずっと一緒だよって伝えたい」と言った それからしばらくした後。「お爺ちゃん 今日は何を教えてくれるんですかね」とお風呂場に入ってきたので

「そうそう ちょっとだけ、真面目なお話をするよ」というと。美奈の顔

「咲奈は さっき。咲那が言っていた。お婆ちゃんの話を咲奈は知っていたかな」と尋ねると

「はい。聞いてました」と答え 美波が語り出した 私は咲那の話を黙って聞いていたのだが。お祖父様の話を聞く内に涙が出てしまった 美波が語ったので私が補足すると 美那が話してくれた 私は美月の娘ではなく。美波と美那の娘であると言う事 美波が咲月にお化粧をしている間に美那が私に お婆ちゃんについて 色々と教えてくれた事を咲那は思い出しながら語ってくれたようだ 美波の語りを聞いていて 美波は「美那の身体の中にいた咲那の事も私は受け入れているつもりよ。だから 美那は私にとっては、妹みたいな存在で。だから、私は。私の妹として咲那を愛します。美那には 私から伝えておきたい事があるわ。貴女は美波と美那の 子供でもあるのよ。私の中ではね。私達を この世界に 誕生させてくれた 女神様なの。だってね。お父様の願いを叶えてくれているのですよ。咲月の想いを引き継いでくれた貴女に感謝します」と言い 咲月の頭を撫でていたのである。

私は、お爺様の膝の上で 咲月に宿っていた頃のお話しをお聞きしていたが。私がお話を聞

「お母様。私は ずっと、お姉さんになるつもりで頑張っていたのです」と泣き出してしまうと お父様が私を抱き上げて 背中をさすり始めるので。

「ごめんなさい。私が泣いたりする子ではいけないのはわかっていたんだけど」と落ち着かせる

「咲月 おいで」と呼ばれて行くと。美波と美那が手招きをしていたので、3人でお昼寝をする事になるのであった。

私は美

「あーあ。また負けちゃった」と拗ねる美波に

「ふふ。次は勝つもん」と言うと。お爺ちゃんと美樹は顔を見合わせて

「おー 美波は美月に似て来たな」と笑い合い。お兄ちゃんが「そうだね」と言うと

「まぁ。美波に勝ったところで。美月の方が強くなったけどね」と言ってくる美那に「何よー お父様まで」と言ってお父様にしがみつく

「ははは。美波は強いね。でも 僕は弱いままだった。それでも。美月がいてくれたおかげでね。今は幸せなんだよ」と言い「咲月と美波が仲良くなってくれると嬉しいな」と微笑み 私の頭と髪を愛おしそうに見つめていた

「私は この世界で生きる為に産まれてきたんだよね。でもね。今は。私を産んでくれた人に会えたから。幸せだよ。お母様の優しさや強さに憧れてたからこそ 今、ここにいるんだもの」

私はお父様に抱きついて 胸元から「大好き。お母様」と見上げると。お兄ちゃんが、少し寂しげな表情をしたような気がしたので

「どうしたの?」と聞くと

「いや なんでもない。俺は 家族になれなくて良かったと思ってね」と苦笑を浮かべた 美那と一緒に お姉さんの様子を見に行くと お姉さんのベッドの横で、咲奈は眠っていたが

「咲那?おー こんな所にいたんだ」と言うと 私達の方を振り向いたので 咲奈の隣

「ねぇねぇ。この子のこと。美月と私達は家族だと思える?私は 美月も美那も好きだから 咲那も大好きなんだ」と言うと お姉さんが目を覚まして「あら?どうされましたか?私は、もう大丈夫ですから」と言うので お姉さんと目が合った お姉さんと美波と美央が私達に視線を向けて来たのを感じながら「咲月 行こうか」と言うので お兄ちゃんの袖を掴むと「私 咲月と家族になりたい」と伝えると

「俺は、家族になりたかったんだ」と語りかけると

「えっ。それってどういう意味ですか?」と 私が戸惑っていると「俺は 俺の家族を殺した奴らを殺すのを 止める事しか出来なかった 俺は家族なんて要らないとさえ思っていたんだよ」と言うと 咲月の手を引いて歩き出したので 咲月が「お姉さんに言いに行こっか。咲奈のお母さんのことを聞きにいこうよ」と言ったので 咲那は お母さんに寄り添って眠りにつく事にしたのである。

私は、お母様

「私はね お母さんに会いたくて 神様を探していたのよ。そしたら美那が生まれた だから。私は、2人の赤ちゃんを育てながら、私を身籠もる前のお母さんにも会いたいと思っていたから、神様を探し続けた。神様を探して、神様を見つけて。そして 私を娘にして下さい 貴方の娘でありたいと頼んだの」と言うと 咲也が困った顔をするので その日は何気無い話をしながら一緒に過ごした 咲姫はお兄ちゃんにベッタリで 咲夜と楽しそうにしている姿を見ると嬉しくなってしまうのだ

「うぅん。咲月ちゃん おはよう」とお目覚めになり

「あっ。美月ちゃん。咲月ちゃんが 私を見て驚いていたよ」というと 咲月が「私は咲月。お母様の子供なんですよ」というので 咲夜に「咲月には 咲月のままで居てほしいのよ。だからね そのまま接してあげて欲しいな」と頼み「はい わかりました」と答えると お風呂場に向かって行くのを見送った 咲月と咲波のお母さんは仲が良いようで 2人で話をしているのを見ながら 美月は私に手招きをし「私達もお風呂に入ろうかな」と言った 咲那はお兄ちゃんの腕を引っ張って、美那と咲奈の元へと歩いて行ったのである。

美那に連れられお祖母様と3人でお話しをした後。美那の身体の中で休んでいた時に見ていた夢を思い出す。

「お祖母ちゃん 神様の夢を見たよ」と言うと

「そうなの。私も見たよ」

「咲波の事をお願いしていた」

「うん。私は、お婆ちゃんと美月ちゃんの娘として 生まれてきてよかったんだ。美月お婆ちゃんの娘にしてくれた。神様には感謝しかない」と話して聞かせると

「私は、貴女が産まれてくれなかったとしても 私は貴女と巡り合えると思っていたよ。きっと あの子は 咲波ちゃんがお腹の中にいてくれた方が喜んだでしょうね」とお話する それからしばらく後 咲月

「お母様 お父様と何処に行ったんですかね。お母様」

お姉さんと話をしていて

「咲那が私の妹になったのなら。お母様がお姉様でしょ」と言うので「咲奈 おいで」と呼ぶと 私の後ろに隠れていた咲奈だったが お母様の声がすると安心出来たのか。私から離れていき。「お母さま。咲那は妹になるよ。これからよろしくおねがいします」と言いお辞儀をする 私は咲奈と手を繋ぐと

「咲月 ありがとう」と言う声を聞いて。涙がこぼれてしまう すると、お姉ちゃんは私の涙に驚き「ちょっと、お母様。泣かないで下さいよ。私は、妹なのよ」と言い 咲月に話しかけ「咲那。咲月に心配かけちゃ駄目よ」と言うと 咲月が「わかったわ。おねえちゃま」と言って笑うのだが。そんな咲月が可愛くて 私は咲奈を抱きしめて頬ずりをしていると

「ふふふ 咲月 咲奈ちゃんと 仲良くなりすぎだよ。妬けるね」と言い 美波と美那はお爺様を間に挟んで

「咲樹君。咲樹君は、この子達を守れるようにならないとね」と話をする お爺様は美樹を抱っこしてあやすと「美月の願いだもの。私は全力で協力しますからね」

お母様が咲樹の肩を抱いて 何かをお伝えになっているようだったので

「咲樹さん。私は、この子達が笑って生きていてくれる事が一番大切なの。その為だったら、どんな事でもしないといけないと思うんだ。咲那の為だけじゃなく私の為に生きていて欲しいの」と呟くのである 美那が美樹に近付き おでことほっぺにチュッと口づけをするのを見届けた後。美波と美那がこちらに来ると。美那が私の額に 美波は美樹の手にキスをするのを見守る 美那は美樹と咲奈に微笑み「私 ずっと、お姉ちゃんだから。私の可愛い姉妹になってくれる?」と言うと咲樹が「はいっ 僕、お姉ちゃんにいっぱい甘えたいです」と話すと 美那が「いいね。私 弟欲しかったんだよね。美樹。今日は私がお姉ちゃんですよ」

咲波

「ふふ 美紀さんは凄いわよね?だってさ自分の中に子供を宿せるって普通はできないのよ?美樹が羨ましいくらいよ」と言って笑い出すと

「美紗希 何があったんだよ?」と言いながらも笑っている美波と 少し悲しげだが笑顔を繕いながら話を続けるお兄様に私は違和感を感じていたのであった

(この話は終わりねそうかやっぱり無理かしら?)

(ごめんなさい。まだ続きがあるのよ)

この日も、みんなでお風呂に入りました!何故かと言うとですねー。咲姫の服がないから

「私、お洋服を作れるようになったのよ」

と言う咲月

「私ね お料理できるようになったんだ」

と咲奈が言うのを聞いていた 美月と咲月と美那が私をみてニコニコとしているのですが。なんでですか?美波が美那を抱き上げて。

「私 今度こそお嫁に貰ってもらう」と冗談を言うと美波が美波と私を見て笑っていて

「あら?でも。美波さんは美姫さんと結婚したかったんじゃないの?」と言うと

「あれは嘘よ。咲波と美波は美月と私に似ていて、とても愛らしいし、美海ちゃんや咲月が、こんなに幸せそうにしてるの見てたら私なんか霞んで見えるでしょ」と言いながら咲夜を見る美波

「そうだね。咲波が美月みたいに強くなったら、私 もう敵わないかもしれない」と美姫が答えると 咲夜は お湯に潜って 顔を上げると。お兄ちゃんの方へ泳ぐと抱きつく咲夜に。お兄ちゃんが 少し驚いた表情をして「びっくりした。どうしたんだ?」と聞きながら頭を撫でてあげると咲夜に顔を向け 優しい目をしながら咲夜の唇を塞いでしまうので「ずるい!」と騒ぐと。お兄ちゃんがニヤリとして「あぁ 咲月もしたいか」と言うのと「私も咲月ちゃんもしたいもん」と騒ぎだすと。

お兄ちゃんに抱えられて。美月にお兄ちゃんから私へと場所が変わると、今度は美月と咲夜がキスをした 美波と美央がお兄ちゃんの腕にしがみつき「ねぇ。咲夜 美波 私にもしてよぉ」と泣き出し お祖父様と美沙斗と美那に「あんた達兄妹って。恥ずかしくなってくるわ」と 呆れられてしまうのである 2人が咲奈を連れて お祖母様の部屋に行ってしまったので、お爺様と咲樹の2人で 話をしているのを見ていると 美波と美那が来て お風呂を出る事にしたのである お母様の所に行くと、美月が咲也の手を引いて歩き出したので、その後ろ姿を見ながら。美波と美那と一緒にお祖母様のところへ向かうとお婆様が居らず。

美月が、美波達に「咲奈。おばば様知らない?」と聞くと

「咲奈 私達ね咲樹と話をしてるんだけど。一緒に行こう」と言うので お兄ちゃんを見ると、お兄ちゃんは美那と美波に引っ張られるように美月達と歩いて行ったのである 咲樹の後ろ姿を見て お兄ちゃんは、何を思っているのか不安になっていた 美月の手を離さないでほしいと思い。

お父様と美樹を部屋まで送り届け。美月と咲樹と美波と美那を出迎えると、美月と美波と美那は咲奈を見て嬉しそうにしているのに美樹だけが 不思議そうな顔をしていたので

「咲奈 咲樹ちゃんと仲良しなんだね。良かったね」と言うと 美樹が私に「どうして?おねえちゃまもおとうちゃまもおねえちゃまも。僕のおにいちゃんとおねえちゃんだと思っても良いんだよ。」

と言うのだ 咲奈の言葉に私は胸を締め付けられる気持ちになってしまうと

「ありがとうね 咲樹。ありがとう 大好きよ」と 咲樹をギュッとしてあげてから 咲那達の元へ

「咲樹。咲那の事好きになったんだって」と言うと 私は美樹を抱き上げると。お父様がお休みになる部屋のベッドに連れて行って寝かせつけると。お兄様と話をする為にお父様の部屋に向かうと お父様が「咲那はね 本当に私の娘になりたいんだって 私はそれで構わないけどさ、咲那を妹としてしか見ていないから、あの子が娘になっても今までの関係のままだろうから、美月に悪い事してしまうから、今は考えたくないかな」と話していて、そんな事はないと言いたかったが言えなかった 私が部屋に帰って来るなりお兄様を呼ぶのである

「咲月が、あんな事を言ったから気になっているんだよ」と言うと。お兄様は、ため息をつくと「咲樹。美樹の面倒を見てやって欲しい」と言うのだった 咲月と美月が

「咲那ちゃん 咲月だよ」と咲樹に言い。美波と美那は「美波です。お姉ちゃんですよ。」と 自己紹介をしていたのを見た私は 美樹を抱いて咲樹を膝の上に座らせると「おにいちゃま。僕は 咲那だよ」と言い出してしまい。

咲姫は美月達の輪に入ると「みゃは。お母様の妹で。咲樹のお母様。よろしくお願いしますね」と言い。

お爺様は美樹と咲月が咲夜を連れ出して、3人だけで話をしに行き。美波が美樹を抱っこして、美那と私達が居る所にやって来た。咲樹の目の前で美那が咲樹と話をすると、急に眠くなってきたらしく。美那が美樹に添い寝をしてあげると安心したように眠りについたのである 美波に寄りかかり 美波の温もりに安堵しながら美月と美那と会話をしていると。

「咲月さんは お嬢様なんですか?」と美月が言うと 美波は「お金持ちじゃないよ。それに、美月と咲樹君には、この家の本当の事は知っておいて貰いたいしね」と 話し始めてしまうのであった 美樹と咲樹 美那が美月と美樹 咲姫が咲樹の相手をしてくれている

「おにいちゃん あそぼーよ」

「え?遊ぶの?」

「えっと。絵本読む?」

「うん」

(おにいちゃん だいすき)

美樹と咲也が話をする声を聞いて 私は、心が穏やかになってゆくのを感じ

「お兄ちゃん。美那もね。お嫁さんにしてもらうんだ」

と言い出すのを見ていた私は、お兄ちゃんは美沙希の婚約者だし 私は、美波を嫁にするのよ

「そっか。美沙希さんが好きなの?」と聞き出すと。美姫も咲樹の前に行き「そうね 私も、咲姫と結婚するつもりよ」と言ってしまうと 美波が私の手を握ると「そうね。私が美姫さんの代わりをするんだから」と言って 咲也が「美波も、咲姫と結婚すればいいよ。俺もね。美紗希お姉ちゃんと結婚してるんだ。みんなで仲良くできるよね」と言うと。

お兄ちゃんと美那もこちらに来てしまい。私と美紗

「あぁ。僕。この家に住むぅーーーーーー!」と言って走り去って行ってしまった。その後を追うようにして咲紗が付いて行くので、心配になり後を追いかけて行くのであるが 途中で追い越されてしまうのだが 階段の下で止まっていてくれたようで私を待ってくれていたようであるのを確認して一階まで下りて来たのは良いけれど。玄関先で座り込んでしまわれたのである

「もうすぐ夕食だから戻ろうな」と言うと立ち上がり歩き出そうとするので抱き上げて二階まで連れて上がって来てしまいました。

美樹の事も有るのですし。このままだと咲姫の身の安全を考えなければならなくなりそうなので対策を立てなければいけないと思っていたのですが、それは、美沙と

「美樹ちゃんが咲樹ちゃんと結婚したいみたいに 咲姫と咲也君は結婚しないのですか?」と言うので。

お兄ちゃんが「俺は咲姫以外と結婚しないぞ。咲姫も咲也以外の男性とは結婚しないだろうしな」

と言うのを聞きながら 美姫が「そうですね。そうかもしれないですね」と言っていた

「美波ちゃんも咲姫と結婚するんだよね?」

「はい。咲波ちゃんと咲月ちゃんと一緒が良いと思います。美姫ちゃんもそうでしょう?」

「私は咲月が居ればそれで良いんですよ。それに咲波も。でも咲菜ちゃんは どうなのかしら?」

「う~ん 咲菜ちゃんも、私と美那で、これからは見てあげないと。美月と美樹ちゃんで見て欲しいけど」美波の言葉に皆で考え込んでいると 咲夜とお祖母様が現れ お婆様は咲月に何かを手渡す お兄ちゃんの所に行って 咲夜はお婆様に「何もらったの?ねぇ。見せて!」と言うとお兄ちゃんに甘えて腕にしがみついている 咲樹を咲奈に渡して。咲樹を受け取る咲奈

「なにこれ?ペンダント?おにいちゃん」と聞くと お婆様が「美波ちゃんと美那が付けなさい。その方が良いから」と言う

「お婆様 なんで美波と美那なの?」

「私と美沙はね。2人が幸せになるようにと祈っていますよ。お2人のお陰です。ありがとうね」と言われてしまった。

お兄ちゃんに「お揃いなんだって」と美波が言い お婆様は咲月を連れて何処かに行こうとしていた 美樹の面倒を咲月に任せ。お祖父様の部屋へ向かっている

「あら。あなた お帰りになったのですね。お祖母様のご機嫌は如何ですか?」

お父様は、お祖母様の部屋に向かっている最中で。咲月と咲奈に声を掛けられて足を止めた

「美沙と話をしながら部屋に向かうと、美月と咲樹 美那に美樹が着いて来てしまって。お姉ちゃん達 美月と美那と遊びたくなって美樹と咲樹を部屋に連れて行ってしまうし、咲夜と咲樹は咲奈に引っ張られるようについて行ってしまって、咲姫も咲夜に抱っこされちゃったから。咲那1人で寂しい思いをしているんじゃないかと思って。急いで部屋に向かわないとと思っているんですけどね」と言うと 咲月に部屋へ案内して貰った お兄ちゃんとお母様と美波ちゃんに。

咲月お姉ちゃんと咲樹と一緒に

「ただいま」って言いに行くと

「おかえり」

と美月が出迎えてくれて、咲月が「今日ね。美波おねえさまと咲那と咲樹と4人で過ごしたの」

って教えてくれた。咲姫は咲樹を美波ちゃんが面倒を見てくれる事になったんだよって美樹は美波ちゃんから聞かされていた 咲夜も咲那から話を聞いていた

「美波おねえさまと咲夜おねえさま。明日、一緒にお出かけしたいの」と美樹は咲夜を誘っていた

「いいわよ。どこに行きたいの?」

「うん。咲夜おねえさまといると、楽しいから、咲月お姉ちゃんも、咲月お姉ちゃんの側に居ても、同じ感じがするの」と美樹は言うと 咲月が「そっか。私と居ると同じ感じするのか」と喜んでいたが 美那は美月

「咲樹君とも仲良しだもんね」「うん!僕ね。咲夜の事大好きだよーーー」と美樹

「美樹。私だって咲樹が大好きだもの」と美那が言っていると咲夜が「じゃあ、お買い物に行ったり、動物園や遊園地にも行ってみます?」と言うと 美波が「咲姫ちゃんが言ったんだね。わかった。任せてよ。私がお金を出すよ。美那も良い?」

美那も 美樹も「やったー。楽しみぃー」と言って 嬉しくて、はしゃいでいる美樹を抱き上げ

「咲樹 嬉しいんだ」と言うと 咲月と咲姫が、咲月と美那が居る方へと向かい 咲樹が咲月の服を掴みながら咲月の後をついて歩いて行き 美姫と咲也が咲紗を抱っこして美波が美那に咲也を預けると

「おとうさん あのね。咲那がね。咲月さんが咲月お姉ちゃんと結婚してるんだよ。だから、咲樹も咲姫ちゃんと美波さんが結婚しても問題ないよ」と言い出すのだ。お兄ちゃんの顔が見るみる内に変わっていき「咲樹 どういう意味かな?」

と言ってしまうの

「美樹が聞いたのよぉ~。ねぇ、咲樹もそう思ったでしょ?」

「僕はね。みんなに好かれて幸せな気持ちになってくれる咲姫さんが好きで、咲姫さんもきっとそうだと思うから。お似合いだと思うよ」

美樹の言葉を聞きながら 美波と美紗が美姫を美那に咲紗を渡し

「ちょっと、美姫を借りるわね」と連れて行く美紗を見て 咲那は美那の手を掴むと 美紗に連れられて行く

「美姫。美月ちゃんの事。好き?」と聞き出すと 美紗は「えぇ。美月ちゃんには幸せになってもらいたいわ。でもね。お兄ちゃんの方が私も大事だけど。でも 咲姫も私にとって可愛い妹なの。わかるかしら?」

咲紗は黙っているのである 私は そんな2人に抱き着くと 2人は受け止めてくれて

「ありがとう。私達は姉妹よね。大丈夫。咲紗も 私達の大事な子よ」と言うと 咲那は

「美紗 咲姫ちゃんに何かあったら許さないよ」

「私もそう思っちゃう」と言って笑う美紗を見つめるのであった **美樹の日記

* * *

咲月お姉様は私の憧れだったのです 優しくて綺麗で お淑やかな雰囲気なのにしっかりしていて お母様はいつも言ってたのです。

『あぁいう風に育つように、気を付けるのですよ』と仰っていました そして 咲夜お兄様とお友達になった咲奈お兄様の事は もっと知りたかった でも。私は、咲夜に迷惑を掛けてばかりだったと思うと心が痛むけれど 咲夜が美波ちゃんのお嫁になる事を考えてみたけれど どうしても嫌なの やっぱり私。咲夜の事が 好きなの

「咲姫。どうした?なんか元気ないぞ」

と、お風呂に入り終わって お祖父様が部屋に来てくれて、咲樹と咲那の相手をしてくれるのだが、お爺様も疲れていたみたいで寝てしまう。お母様が「咲樹 咲夜もお兄ちゃん達が心配していたから、早く部屋に戻りなさい」

「は~い」と咲夜

「咲樹。もう眠そうだね。美那と咲奈に部屋まで連れて行ってもらうから、お布団に横になりな。俺もすぐに行くから」

「はい。わかりました。お休み」と言うと、美波に抱っこされ

「は~いなの」

と言うと美波が咲那に

「さ、行きましょう。美奈ちゃんと美沙ちゃんは咲夜と咲姫と遊んでおいで」と言うので美那も美樹と咲姫と遊び始めてくれると 咲夜とお兄ちゃんは咲那達を見送りに行き部屋に戻るとお父様からメッセージがあり

「お祖母様が倒れた。至急病院に向かう!」というのを聞いて

「咲夜のスマホ借りてもいいか?」と聞かれて「もちろんだよ。お父さんに届けたらすぐ戻って来てね」と言われたので咲斗に事情を話す前に咲也が電話を掛けてしまったらしく、咲姫に説明する時間がなかったのだけれどそのまま一緒に付いて行ってくれたのであるが **咲姫と咲夜の部屋に戻る前の出来事。お祖父様に呼ばれて来た医者から話を聞いたお祖父様 お祖母様

「咲夜は咲菜と咲樹の側にいてやりなさい。わしはお祖母様の傍に居るから」と言うと お母様が咲樹を抱きしめて咲姫が咲夜にしがみつくようにして咲月と咲那もお祖父様の後ろにくっついて行くのを見ていた咲樹が不安そうな顔をして 咲奈が咲樹に寄り添い

「咲奈ちゃん。僕、変なの。何でだろう」

「それは病気ではないわよ。安心して良いの。美樹の事もあるし咲樹の心の整理が出来るまでは暫く我慢出来る?」と言うと咲樹は俯いて泣いてしまった。

お祖母ちゃんが目を覚ますと「あーあ。咲樹 泣かせちゃったね。美沙 咲月 悪いんだけど、皆でご飯を食べてきてくれるかな。私は咲夜にお弁当食べさせてあげないとだから、ね」と言うと 咲月に抱っこされた咲樹は、またお兄ちゃんと離れたくないとか言い出してしまう 咲月と咲那に美樹

「お腹空いた。お昼まだだし」「はい。咲那ちゃんも行く」と言うのに美樹だけは首を振って咲姫にしがみついていたのを見て

「ほら!行かないと、お昼食べれなくするよ。咲樹」

と言われ渋々立ち上がり

「お婆ちゃん。お母さんの事。お願いします」と言うと、美月と咲月と一緒に部屋を出る咲

「うん。大丈夫だからね。お姉ちゃんと一緒に居れば、美姫や咲也も守れるくらいの力があるのだから自信を持ちなさい。ね」と言われる 咲樹が「うん」と返事をするが泣き出した。

咲樹 寂しいもんね ごめんね。でも 私は美樹に頼まれてるの。あなたにね 咲月は、お兄ちゃんと美樹を連れて食事に行こうと誘っていた 美樹の背中を押しながら

「ほら!私達だけでもお腹空かせるわけにいかないでしょう。私達は、先に食堂に行くけど。咲樹も後を追うんだからね。わかった?」と美樹に声をかけ

「わかった」と言う咲樹に美樹が言うのだ「うん」と言う声が小さくなったのを聞き逃さなかった 美那

「わかったのよぉ。じゃ、咲那。行きましょ」と言うと

「は~い」と手を繋ぎ2人で歩くのを見て 私は美樹と歩き始めると「美樹 いい加減にして。美樹。いい子にするの」と言って抱き上げて

「美波ちゃん。美紗。咲奈 ちょっと待っていてくれる」と言うと美月が「咲那は私が連れて行くよ」と言ってくれ

「咲月ちゃん。よろしくね」と

「じゃあね」「咲月さん。ありがとうございます」と言って咲月は咲樹を連れ 美波は美樹の手を引いて歩いてくれた ***咲月 美那が、私達の手を引く形で廊下を歩いて行き階段に差し掛かるところで 美波ちゃんの声が聞こえたので振り向くと美波ちゃん 咲樹 美姫に抱っこされている咲樹が 咲那に抱き上げられている咲姫ちゃんを見送っているところだったのだ そして美波ちゃん 咲樹を抱き上げると美樹が美波に抱き着くのだ。

それを優しく撫

「あら、咲樹が甘えん坊さんなのは、今に始まった事じゃないわよね」と言うのを咲姫ちゃんは黙っているのである。私達は少し早足になって、3人が座る場所を確保すると咲那が私達に声を掛けてくれた。

美紗「ねぇ。あのさ。お姉ちゃん達はこれからどうなるのか知ってるの?」

美那が美紗を見て微笑み美紗が続けるように話し出すと

「咲姫ちゃんは美波ちゃんと美那と美紗。咲夜は咲奈と咲紗で咲姫ちゃんは、美紗のお婿ちゃんのお嫁さんの候補なんだよ。で、お祖父様が、お見合いの話を進めてくれていてね。私はそのお嫁ちゃんになる為に頑張る事にしたの。お父様とお母様は、私に幸せな結婚して欲しいと願っているし、美紗もそう思うなら、美紗も頑張ってみても良いんじゃないかしら」

と、美紗の顔を見ると黙ってしまったのだった ***

「さ、みんな。こっちに来て座りなさい。お待たせしました」

お祖母様の言葉に咲奈は、美波の腕の中で眠る咲姫を見るのであった そして、美姫が咲夜の元にやって来て「美那、そろそろいいわよね」と言うと、美那も「そうだね」と答えて「はい」と言い

「美樹も咲奈ちゃんのところにおいで」と言うので

「でも、お母さん」と言う美樹の頭をなでて美月は美樹を抱く腕に力を込めて「美樹 あなたの気持ちがわかるけれど、咲夜もお兄ちゃんもきっと美那と咲樹も大事にしてくれると思うの。だって 咲姫の事を本当に愛してくれてるもの。ね」と、美樹に笑顔を向けると

「う~ん。咲月 もう食べ終わったの?は~い。お姉ちゃん。僕。ちゃんと食べるよ」と言うと、お箸を持って食事を始めて 咲樹

「咲奈 あ~あ~して」と言うと 咲姫も「咲那ちゃん。はい。あ~~」とお口開けて 咲姫が美那と美月の方を向いて「は~い」と、スプーンを口に運び入れてもらっている 咲夜 咲那は「咲那は美那にしてもらうから、自分で出来るわよ」と言うのだけど 美那

「ふふん♪たまには、お姉ちゃんに任せなさい。ほら。おかずを1つ取ってあげる」と言うので

「えへ。いただきます」と言うのを聞いていた咲夜

「咲姫 あぁ、咲月はいつも美那ちゃんが、こんな風に面倒を看てくれるんだね。僕が羨ましいな」と お茶碗を持つと

「はい。これとこれも。ご飯食べようか」と言うので

「ありがとう」とお味噌汁を手に取るのに 美月は

「咲樹は、ちゃんとお利口にしてないと駄目だよ。わかった」と言うと

「うん」と言うと咲樹は、大人しくお食事モードになったのを見たお祖母様は

「咲樹が咲夜に懐かない理由がわからなかったのよ。まさか咲姫が居たなんて」と笑うと お祖父様もお祖母様も笑ったのだ ***咲那が咲樹に

「ね。美味しいね。ほら。ちゃんと食べたご褒美。お野菜もあるから、お口に運んで欲しいのかな?」と聞くのに美樹は首を横に振るのに美月と美姫 咲那は、咲夜がお姉ちゃんに面倒を見られている姿に見惚れていたのだが 美波は「美那は、美樹の面倒ばかり見ているのよ。咲奈ちゃんは美樹の事お願いして良い?」と言うのに 咲月 咲奈「はい」

美波は咲樹の隣に座って、お皿の上に載っていたプチトマトを摘まんで 咲樹

「美波ちゃんは、お兄ちゃんが好きなの。お兄ちゃんの事ばっかり考えているんだって。僕にも時々見せてくれるけど可愛い顔になるんだよ。ね~ぇ」と咲姫と話をしていた。それを聞いたお祖母様とお母さんと美紗も話し始めたのだ

(やっぱりだよね)と思っていたけど言えなかったのだよね~。まあ私だけしかわからないだろうけど そんな時にお父さん

「遅れてしまって済まない。さっきまで病院で寝ていたものだからのぅ」と言って部屋に入って来るなり 咲夜

「おじーちゃ!」と言って、抱っこしてもらったら直ぐに眠り始めてしまったのだ!そして皆の前で言う事もなくそのまま眠らせてくれていて、咲夜が落ち着いた頃に声をかけられたら起きた感じだったのだから、また気を使ってもらってしまったと皆に頭を下げたのだから ***

「咲姫が咲姫じゃなくて。別の女の子に見えているのかも知れないのですよ。私もそうなので」とお祖父様に言ったのだから咲也が驚いていると お祖父様

「ああ、それで美那ちゃんを、美波さんに見てもらおうとしていたのか!確かにな」と納得

「咲也さんにお願いしたい事が有るので、私達の家族と食事会をしようと思っていますが。都合は大丈夫でしょうか」と咲也に話すと 咲也は、「咲月。お義母さんから何か言われて居るのか?」

「うん。私が、美樹ちゃんに教えている事を知ってから 美紗ちゃんや美樹 それに、私達姉妹が幸せになるように、自分の事もしっかり考えるようにと仰られて」と答えると咲姫と咲夜を見てから言うのに咲那は言うのだ

「私達も咲樹と一緒に暮らして行く事になりましたから、その為の準備も考えなければいけないでしょうし」と

「そうだな。俺達は、暫く休みを取って海外旅行でも行こうと計画を立てていたが」と言うのを遮り美那が

「あのさ。私の両親とも相談した結果。お見合いの話を進めていると言う事にする。と言う話をしたら、お祖父様とお父様が了承してくれたので、私とお姉ちゃんは、咲夜のお見合い相手として、これからも一緒に暮らす事になるのですが。どう思います?」と美那が真剣に聞く

「お見合い話は聞いていて知ってはいたし。反対もしないが」とお父様が お祖父様が続けて「私は お婆様が決めたことに賛成します」と、咲那 美那が

「私は お母様と咲樹 美樹が賛成しているなら、問題は無いと思ってるの」と言うと咲夜が咲姫を抱きしめながら

「私達が決める事ですから。咲樹と美樹が嫌なら別で考えてみましょう。お義父さん 宜しいですか」と言うと咲樹が咲奈に

「美樹は、お兄ちゃんと結婚するんだよね」と不安そうな顔をするので

「違うわ。お兄ちゃんとは結婚したりするんじゃなく、咲樹のパパにしてくれるかもしれないの。まだわからないでしょ。お兄ちゃんも美紗ちゃんの彼氏だし、咲樹はお姉ちゃんの子供なんだもん。ママになるんでしょう?」と 咲樹「う、う~ん。でもね」と言うのに 咲那が「ねぇ。咲樹の将来も大事にしないといけないの。お嫁に行く時が来たときの為にも、今、頑張っても悪いわけじゃないのよ。お嫁に行った時の心構えとかも大事だけどさ」と言うのである 咲姫「さ~て、そろそろお開きにしようか?みんな疲れてもいるようだし」と言うのを、美波はお祖母様の方を向くと

「はい。みんなで片づけをしましょう」と言い出して

「みんな、ごちそうになったわね」と美樹が

「ごちそうさま」と美樹と咲姫の声が聞こえてくるのだった そしてお兄ちゃんがやって来て「お兄ちゃんも来たことだしさ。今日はこれくらいで終わりにするか。みんな。後、お願いね。お兄ちゃんは、お部屋に行ってくるね」と言って美波を連れて行くのに、咲那は「美樹ちゃん。こっちに来て」と言うと美樹を連れて行く

「え~?何?咲月」

と、美樹が困った表情をしていると、その隙に咲那が美樹の背中を押したのであった。

「あ~、美樹ちゃんが、連れて行かれた」と言う美那

「ちょっと、美樹は咲姫の事を美樹ちゃんて呼ぶようになったの?」と言うのは美那だ。

「はい」と、返事をする美樹 美月「お姉ちゃん。そろそろ、美樹ちゃんを連れて来なさい」と

「わかりました。お姉ちゃん。はーい」と言って、美樹を連れに

「あれから2年位経つけど、お姉ちゃんにはまだ警戒されているのね」と美樹は咲月に言われた

「うん。だってお姉ちゃんがね。美樹の面倒を見てくれるのよ。甘えん坊になったの」と咲姫が答えていた。そして咲那の部屋に着くと美波と咲月と咲姫が居たので 美樹は「お邪魔しました。失礼します」と言って部屋を出ると、咲夜も美波も咲那に挨拶をして出ていくのを見送っていたのに咲姫が咲樹に

「おねえちゃは、いつもあんな風に優しいお顔して笑うんだよね」と言うと咲樹は笑顔を咲姫に向けて咲姫に言うのだ

「お風呂に入ってくる」と、言ってお湯を張っているとお母さんが

「お帰り。美樹ちゃん」と言ってくれて、「た、ただいま」と照れ笑いをしていた。

お母さんが言う

「明日からね。また新しい環境になって大変なのよ。咲姫ちゃんのお世話と、お家の中の事は任せておきたいのだけど、少しの間 寂しい思いをさせてしまうけど許してほしいわ。咲姫の事と咲月の事が有るから仕方ないの。わかってちょうだい」と、美

「美紗ちゃんが、咲樹をお預かりします。暫くは私が面倒を見ようと思っているのです」と言うのだが 咲夜からは、「私も美奈も手が離せないから咲夜に面倒を任せることになるんだけど、それで良いかしら?」と聞かれたので、僕は

「咲姫をお願いできるんですね」と答えたので皆に心配をかけないように気をつけようと決心していた。僕にとってこの家族との時間が本当に大切だと感じて、もっと幸せになろうと思っていた。咲姫や咲夜には内緒にしてある事なのである。


***

お部屋に戻るとお母さんから電話が有って、お母さんも僕の様子を見ていて心配してくれたのだろうけど、お母様から色々と連絡があって忙しくなっていて

「何か有ると直ぐに教えてくれるのは、ありがたく思うけれど もう少し落ち着こうと思って、お断りをする事になってしまった。」と話すと 咲樹も「そうだ。そうだ。」と言っていた そしてお父さんに「しばらくの間は 学校には行けない」と言われてしまった。それを聞いた咲姫が言う

「学校は楽しいし、行きたくないとかじゃなくて、美姫の事だから。美姫も咲也さんの所で暮らすことになるみたいだから」と言うと、咲夜も美波も驚いていたが「そう。良かったのかな?」と、言いながら笑っていた 美那「咲那さん。私達の事ですが」と言うと 咲那「はい。どうなるのかはわかりませんが、私達も幸せになりますよ」と言って微笑むのを見て美那も咲那に抱きついたのである。


***


***

***

「咲姫ちゃん。おはよう」と咲那 咲那

「美樹、美月 咲那ちゃん、美月はもう直ぐで高校生でしたっけ?」と咲姫に話しかけると 咲夜が咲樹を抱き上げてあやしながら、話を聞いていると、 咲姫は咲夜と美樹の手を握る 美紗「咲姫ちゃん。大丈夫ですよ」と美紗 咲那「うん。美樹が、咲姫ちゃんは咲那ちゃんが大好きなんだから、そんなに不安にならないの」と美紗は言うと 咲那「うんうん。咲那ちゃんも美紗ちゃんが大好き」と 美紗は、嬉しそうな表情を浮かべていると、お祖父様に美樹を渡しに行っているのを見て、咲那は 美紗に、「ありがとう」とお辞儀をしたのだった お祖父様「咲那ちゃん。元気そうね」

咲那「はい。美紗のおかげです」と 美樹「さ~き」と言うと美樹が咲那に手を伸ばしてきたので

「咲樹ちゃん。ママはお仕事に行って来るわよ。咲樹は咲姫と一緒にママとお留守番してくれるの?」と咲那が優しく咲樹に聞くと 咲樹が美那を見ながら手を握りしめると美那は泣きながら

「咲樹、いい子にして待っていてね」と言うのである。すると 咲那は咲樹を抱っこしたまま美樹の前に立ち塞

「咲樹ちゃん。今日から一緒にお家で暮らせるのよ。宜しくね」と 咲姫が「うん。わかった」と返事をするので咲樹も

「咲姫、宜しくね」と言うと、咲姫が咲樹を抱っこするのを手伝い咲夜が「美樹ちゃん お義母さんが待っているのよ」と咲那に声をかけたのだった。

咲樹を預けに来た美樹は美那にお別れをしてから帰ることになったので、お昼まで、一緒に遊ぶと美樹は「咲姫ちゃんも、これからも宜しくね」と言って帰って行った。

それから数日経った頃 美樹が家を訪ねてきて、美紗に報告をする為に、やって来たので美紗は喜んで迎え入れるのであった。そして咲那にも美紗が挨拶に来てくれた。咲那はお花に誘ったらしく 咲樹も「おねぇちゃんが一緒」と言うので、咲樹は咲那に懐いている。なので「よかった」

「ねぇ。ママ?パパは何処に行ったの?咲紀お兄ちゃんとも仲良しだよ」と咲樹が咲夜に聞くので、「パパと美樹ちゃんは、今 仲良くデートして来て居るんだよ。お姉ちゃんの事もパパに任せてくれれば問題は無いと思うよ」と答えてあげる 咲姫が美樹と話していたが、 咲姫が突然に立ち上がり咲那のところに来ると「咲月はどうして?」と咲月に問いかけたので咲那は

「え?」

「だって咲月は、お兄ちゃんの事が好きで、お兄ちゃんも好きになってくれたでしょ。でもお姉ちゃんは、何時の間にか、咲月の事を『お兄ちゃんが好きだった人』として見ているだけで、咲月の事は忘れた様な態度をしているんだもん」と 咲月の表情が変わったのが判ったが

「そうだったんだ。私は咲月が、お兄ちゃんの彼女だと勘違いしていたの。ゴメンなさい。私、お見合いをして咲月から、お兄ちゃんを奪うような事を考えていたかもしれない」と咲月が答えると咲那が咲月の顔を見て咲那は

「咲月。咲月はお嫁に行く事なんかないんだからね。お姉ちゃんと、このまま家族になってくれても良いから、その事はお祖母ちゃんに、お願いしておくから、ね。お姉ちゃんは、咲月の事が一番好きだからね」と言うのだったが、咲月は

「ごめん。ちょっと一人になりたい」とだけ言うので 咲那が心配して、お姉ちゃんと咲月ちゃんが二人きりで居たいなら仕方ないよと言うと 咲姫も納得したのか

「うん。咲月がお家に居てくれるって言うなら、それでいいや。お部屋に行こうっと」と言い出してお部屋の方に消えていったので美

「あれ。何か、まずかったでしょうか?」

と咲夜に言うと咲奈が、「ううん。違うよ。きっとね、自分の事を考えると良いの。私達は咲姫の事が最優先だから」と言うのを聞いて美沙も咲月も少しホッとした表情をして部屋から出て行くのを見て、美紗も安心をしていた 咲姫が美樹と咲樹に絵本を読んで聞かせたりしているうちに夕方になり美樹が美樹を連れて帰宅して来たのである

「只いま。美樹ちゃん。連れて来ました」と言うと咲奈は 美那

「あら。咲奈ちゃん。咲姫を預かってくれているからと言って無理をさせてはいけないからね。お仕事が有るのだから」と、少し怒って言うと咲那が「あ、咲姫は私が見ておきますから。それより、早く咲月ちゃんを連れ出さないと大変な事になっちゃいますよ。美樹ちゃんが咲樹くんを、しっかり抱いててね。」と言うのを、美那も理解してくれたようで「ありがとう」と言う

「ほら、お父様のお許しも出ているみたいだし」というと咲月も「本当にすみません。有難うございます」「あの、本当に大丈夫なんですか?」と美樹に聞いている 咲那が、笑顔で言うと

「もちろんですよ じゃぁ、私達が夕食の準備をしましょう」と言って 三人とも席に着くと、お母さんやお義父さんも、もうテーブルについている お父さんは、美紗達から聞いていたのだろう 食事中は

「美月ちゃんが高校に受かると、いよいよ お嬢様方には困る事が無いね」と言っていた お祖父さんは、「咲夜さん。明日から美姫の事を任せるけど、暫くの間は、私の知り合いの娘さんの所に美月は預けようと思って、準備はして貰っているの。美紗ちゃんは 咲姫と咲樹ちゃんの面倒を見てもらいますよ」と言うと咲夜は「はい。解りました」と答えたの

「咲姫ちゃんは、私達の可愛い娘になるんですね」と美紗は嬉しそうに話す 美波が美那に向かって言うと、美波が「良かったわね。これで美姫も幸せになれたわね」と 美波は微笑んでいた。


***


***


***

僕は

「咲姫も、咲夜と一緒に暮らす事になるのか。咲姫と咲月を頼む」と言って

「任せてください」と言って 美紗と美波が咲夜と一緒に帰って行った 美樹が僕の横に座って言うと「お兄ちゃんは寂しいんでしょう」と美樹は笑って言っていたが

「僕が咲樹を育てるのも当然だけどさ。今までの事を思うとね。でも美樹ちゃん。咲夜は凄く優しくしてくれてるから、これからも甘えて行きな」と言うと美樹は嬉しそうにしながら、「そうしますね 」と返事をするので「ところで美樹ちゃんは、彼氏居るよね」

「うん」と言うと、

「うん。お友達かな」と、聞くと「はいっ」と嬉しそうにしているのを見ていたのである

「そう言えば美樹ちゃんは、どんな感じなのかしら」と、 美那が話を振ると、皆が「美樹ちゃんも美樹ちゃんよ。私と一緒ね」と言うのであった。

美紗「咲樹ちゃん。寝たよ」と言うと 美樹「そうなんだ。美姫はどうなった?」と

「お母様が迎えに来てくれたわ」と咲夜が言うと、咲也も、「咲姫は、お義母様に懐いていたよ」と教えてくれたので、「そっか、咲姫は優しいお義母様の所で暮らすことになるのね」と咲樹も喜んでいる。「それなら良かった」と言っている 咲樹は「美姫、今晩は何時頃帰ってくるの?」

すると咲夜が「美樹ちゃんが帰ってきたから美樹ちゃんとお泊まりして来るのよ」

「お泊り!楽しそうだね。美樹ちゃん」と美樹が言ってると咲那が、

「美紀さん。宜しくお願い致しますね」と言うと 美紀は「美樹ちゃんをよろしくね」と返事を返してきた。「さて、ご飯にしましょう」と

「今日の夕飯は美味しいですね。何時もの味です」と言って食べていたのだっだのだった それから1ヶ月程経ったある日のこと 咲夜と咲月と咲樹は咲那の所でお世話になっている。咲奈が「咲夜お姉様、美樹お姉様、今日も遊びに来て下されば嬉しいのに」と呟いた。咲奈

「うん。美樹お姉ちゃんは咲那ちゃんのところに良く来ているの?」と咲樹が聞き返すと咲夜が「えぇ、時々は顔を出してくれるからね」と言うので咲那は「美月も一緒でしたから、今は大変だと思うのですが、今度来た時には沢山話をしようと思います」と言った。咲樹は

「ママとパパは、忙しかったからあまり構ってあげられなくて、ゴメンね」

「咲樹。そんな事は無いよ。咲月ちゃんと二人で楽しく過ごしてきたんだから、気にしないで良いんだよ」と言い聞かせたのだが やはり心の中に引っかかっていたようで、咲樹も美樹達と同様に「寂しいな」と思っているのだろうと気付いていたのである。

その翌日、美月は 美那に連れられて 咲那の家にやってきたのだった その頃美那は咲夜に相談していた事があって咲那の部屋に来るようにと声をかけにいくと 二人は直ぐに部屋に入ってきてくれて相談を始めたのであるが咲那が咲月に咲夜に告白してみたらどうかと勧めたが その

「お断りさせていただきます」

「お気持ちは、ありがたいのですが」と言われてしまった。しかし

「実は、美姫も、お兄ちゃんの事が好きらしいんだけど、美月にも美樹の事も好きでいて欲しがっていてね。美月ちゃん。二人の間で揺れ動いているようなのよ。だから美月も真剣になって考えて欲しいなって思っているの」と言うと美月が

「はい。分かりました」

「では、失礼しました」と言って出て行ってしまったので、美紗が美月を追い掛けて、美紗に美月を捕まえて来てとお願いをしたの。そして美月が捕まったので、「咲夜。ごめんなさい。迷惑をかけて。咲月も咲樹と同じ年頃だからね」と言うと咲夜が言うと

「咲月は美紗に似てとても素直な性格をしているの。咲月はきっと美姫も好きなはずよ」

と話すのを聞いて咲樹が咲夜に

「咲月は、お嫁にいかないの?それと咲夜はどうして、あんなに早く大人になっちゃったの?」と聞く

「それは私も同じ疑問を持っていたの。私はお嫁にいったわ」

咲月が答える

「お兄ちゃんは、ずっと咲夜姉様しか好きにならないのかなぁ。私には咲夜が大好きだって事は伝わって来ているけれど。美月ちゃんや美樹ちゃんと会わせてあげるから、一度美月ちゃんと話し合ってみるといいと思うの」と 咲夜は

「美月は、まだ中学生だから、美月がもう少し落ち着いた頃に、改めて考えてみない?」と言うと咲月が、「美月ちゃんはまだ14歳なのよ。咲樹ちゃんより少し上ぐらいなんだもん。それに咲夜お姉様も、もう26歳の大人の人なのよ」と言うと 咲夜が「美紗さんが16歳の時の子を産んで、私がまだ20歳の時に結婚したのよ」と咲夜が答えた 咲月も「そうよね。咲月や美姫や咲樹が結婚する時は相手の人は最低でも24歳以上よね。でも私達みたいに、もっと若くて可愛い子の方が好みとか言うかもしれないじゃない」

美樹と咲月が、お互いを見て微笑むと

「でも、やっぱり美紗や美月の年齢に近い人がいいのね。美樹ちゃんがお兄ちゃんと結婚したら美樹ちゃんも、お兄ちゃんの義理の妹になっちゃうけど、それでも良い?」と美月が美紗に問いかけるのを美紗は黙っている

「じゃぁ、私がお見合いをしてお兄ちゃんと付き合う事になったとしても美紗お兄ちゃんには、お義母様としてお兄ちゃんの事を見守る権利があるし。逆にお母様になった私のお義母様として、アドバイスも出来るようになるわけだよね。もしそれが嫌なら断ってくれても大丈夫だよ。無理しなくても良いよ」と美

「私達は、お互いに助け合った仲だし、家族同然のように仲良くしているものね。だからお兄ちゃんと結婚しても良いと美月ちゃん達に言われたのなら考えるけど。お兄ちゃんの事を本当に愛してくれるのか、これからも、一緒にいる事ができるのか、それを確かめる為の時間も必要になるから」美樹は美樹なりの考えを話していた。すると咲月が美紗に向かって話す

「お母さん。今、お付き合いしている方はいないのですか?」と聞かれた美紗が、「居た事も無いし。興味すら無かったの」と答えて咲月が「それならお友達の紹介で男性を紹介しますよ。咲樹君とも仲良くして頂いているから安心ですよ。もちろんお兄ちゃんとは関係の無い人で」と言うと美樹が「ありがとう。そうね。そうしてもらおうかしらと、考えているうちに時間だけが過ぎていってしまうのよね。そう言えば咲夜、咲月には好きな人とか居るんじゃ無いかな。何か知ってる事はあるのかな」と言うので咲月が、「咲夜お姉ちゃんの好きな相手は美樹ちゃんかな」と呟くが美樹が驚いてしまい美那と咲那の所に行くことにした

「どうしたら美樹ちゃんのお祖父ちゃんになれるんですか。私も、美紗さん達と同じように美紗さん達の息子になりたいです。咲夜さんはどうすれば美紗さん達の夫になれたんでしょう」

と言うので咲夜が困ってしまって、 咲樹に助けを求めたのだった。咲夜が言う

「あの、その前に確認しますね。貴方は美樹さんの何なのかしら。美月の旦那様の弟だと聞いておりますよ。」と尋ねると、「えっ、あ~。美月姉ちゃんと結婚する為に、俺は邪魔者だったのね。そうなんだ。それなら仕方が無いね。」と返事をしていたので咲奈ちゃん達がやって来てしまい話を中断してしまったのだ

「美樹ちゃーん。何処に行ってしまったの?」と言う声がして美樹が玄関に向かうと 美樹の姉貴である咲菜とその彼氏であり親友でもある美紀ちゃんだった 美紀「あっ。この子が噂の咲月の妹さん?凄いわねぇ」と言いながら抱っこしていた咲奈が「うんうん。確かに咲樹君の言った通り、そっくり」と言っていると咲奈が美樹に抱きつき美樹も美樹を抱き締めて、暫くしてから「ごめんね」と言って離れたのであった。それからは咲夜達を交えての食事となった。咲夜は、お腹に咲奈が来ていて妊娠6ヶ月目に入ったところなのだと言うので美樹は

「美樹です。いつも、咲姫や咲樹の面倒を見てくれてありがとう」と言って挨拶をしたのだったが それから、また、咲夜の作ったご飯を食べることになって皆が食べ終わった後に美月が帰って来て「お姉ちゃんが帰ろう」と誘うので「今日は帰るね」と言うと咲紗も一緒になって家に帰ることになった。

「ただいま」と二人で帰ってきたのだが、美月の両親は「今日は遅かったのね。二人でどこ行っていたの?」と言われて美月が慌てていた。

その頃美那と美紗は、美那が仕事に出掛ける準備をしている最中に美紗が来た 美紗は美那から連絡を受けた咲那と相談する事にして、二人は話し合いの結果。美紗も美那達

「実はさっき美樹ちゃん達とお話をしたのですが二人共好きな相手がいてその相手に好意を持っているらしいのですがお二人に紹介して欲しいのです」と言われたので 二人がお話をしている所に美樹が現れたのです。二人はびっくりしてしまい

「まさか。そんなに話が進んでいたなんて思わなかったわ。二人揃ってお兄ちゃんを愛しているって事なのね」と言ったら二人は恥ずかしくなったようで、顔を赤らめていたのを見て美月

「咲月ちゃんは、私達と同じ年齢のはずなのに、しっかりしていません?」と言ってきた

「私も思ったんだけど、美樹ちゃんが言うには咲夜お姉様と美姫と美月ちゃんの間に血縁関係は無くて血が繋がっていない姉妹らしいのだけど、何故か性格や見た目はよく似ているって言っているんだけど。お義母様はどう思います?」

美紗は、咲夜に質問された内容を聞いて「もしかしたら美姫が産むかもしれないのだから気をつけないと駄目ですね。私は美姫と美樹が結婚するのは構わないと思っているんですよ。それで、お母様はどう思っていられるのでしょうか。私は、私の意思としては反対ではないという気持ちが強いと思っています。」と言うと咲

「では何故。美樹さんを家に連れてきたりしたのでしようか。」と聞くのを咲月が代わりに答える

「私は咲月の意見に賛成よ」と言うと咲夜は

「では。明日は私達だけで出かけましょう。美月ちゃんと美姫にも伝えておくように」と話して三人が出て行った後。咲夜は美月に咲月は、まだ子供なんです。もう少し時間が経って成長して成人を迎えたら考えれば良いと思うと伝えた。美

「お兄ちゃん。美紗ちゃん達に相談に乗ってもらって決めたの。私もお兄ちゃんの事が好きで好きでしょうがないの。大好きすぎておかしくなりそう」

そう言って美紗と咲夜を連れて出て行き 咲樹は 美紗がお義父様に頼んでくれたお陰で お義母様の家に引っ越しをすることになってしまい お義母様からの提案でお義母様の娘として暮らすことになった。

美樹も、美樹が大好きな人の家に同居することになった ある日、俺が一人で街まで散歩に出かけた時の事。

「あれっ、美樹じゃん。どうしよ。美樹のお父さんとお母さんに言わずに出てきてしまったし」

と言う女の子の声を聴き振り向いてみると美樹が、こっちに走ってきたので、声を掛ける前に抱きつかれてしまった。

「美樹どうしたの?いきなり飛びついてきて、何か用があったの?」

と聞いてみると、美樹が言う

「私に、何かあった時は助けてくれる?」

と不安げな表情を浮かべる美樹に

「分かった。僕が出来る事は何でもするよ」と答えると美樹の顔が真っ赤に染まってしまったが、「じゃあ」と言うと僕の手を繋いで、そのまま歩いていくと一軒の雑貨屋に入っていき何かを選ぼうとしていたが。美紗からのメールが届き急いで帰り支度をすることにした。

「じゃあ。美樹のご両親に怒られないうちに戻らないと行けないから行こう」と言うと、今度は素直に従ってくれて家に戻ってきた。美樹が「私のパパとママ、美樹が何処にいるのか知らない」と言うのを聞き「ちょっと待っていて。すぐに戻るからね」と伝えると僕は、再び出掛けていった しばらくして帰ってくると美樹の両親が心配そうな顔で玄関にいたので美樹の居場所を教えると美樹に会える喜びと同時に「美紗達はどうしているの」と言われ、先程も美樹の両親の許可を得ることなく外出してしまったことを告げると、やはり美樹の事を叱られたので

「これから、美樹ちゃんも一緒に来るんだよ」と説明すると美樹の父親が「それはどういうことなんだ。娘と仲良くしてくれたことには感謝するが、もう君は美紗の恋人だろう?」と言いだしてきた そこで俺は説明した「まずは、これを美紗の彼氏の証として受けとってくれ。それから俺は今日、これから美紗と結婚するつもりで来ました。美紗の事が本当に好きで愛してしまっていますから。」と話すと美樹の父親は驚いているようだった 美樹の両親は少し悩んだ末。「今日、一日だけは、美樹と一緒に過ごす事を許可します」と認めてくれた そうすると美紗の両親からは、お小遣いを貰うことが出来た。そして最後に 美樹から「今日のことは、内緒にしとくけど絶対に忘れないでよね」と言う約束をした

「うん、分かっている。絶対誰にも話さない。安心して。美紗と相談した上で決めて行動するから」とだけ告げた。

それから数時間後には皆が集まり夕食を食べることにした。美樹も居るので、今日も賑やかな時間になった その日はそのままお泊まりとなり朝を迎えることになり。今日、美紗とのデートがあるので早く起きた。朝食の準備を始める前に 美樹が目を覚まして眠そうな目のままリビングにやって来た

「おはよう」と言ってくるので、「おはよ、美樹」と言うと、美樹の目から涙が流れ落ちてきた それを見ていた咲夜と咲那が慌ててやって来て「どうしましたか?どうなさったんですか。美樹」と話しかけたのだが返事がないので咲紗が

「咲夜さん。美樹の体調が悪いみたいで熱があるのかもしれません」と言い咲夜は、咲樹を呼んだ。呼ばれたので行って見ると咲夜が言う「咲樹。あなたは、お風呂にでも入ってきなさい。その間に私が診ます。それと美那、美紀。あなた達の服を貸してください」

と言われ

「咲姫、大丈夫なの?」と尋ねると「任せときなって、咲夜は優秀なお医者さんなのだからね」と言って咲奈ちゃんが持って来ていた服を着替えさせてあげている。着替え終わった美樹を見ると頬が赤くなっており、体温を測ると38°Cあり お昼には37.5°c位まで下がったので、

「とりあえず、病院に行ってみることにする」と言って出かける事になり。咲姫の車に皆乗り込み 車で20分ほどのところにある大きな大学付属病院に行くと美樹が診察室で問診を受けて薬を出して貰った それから待合室に戻って暫くしてから受付の女性がやってきて、どうやら美樹はインフルエンザと診断されたらしく注射を打つ必要があると言われたのである。

それを見た咲姫が「美樹、痛くしない?」と尋ねていたので美紗が「お姉様は看護師なので腕前は確かですよ」と教えてくれた そのやり取りを聞いていた美那が

「咲夜さんって。凄い人だったんだね」と驚きながらも「咲夜先生。お願いします」と言っていたのであった。

咲樹がお腹の痛みを感じてから1週間ほど経過した時のことだった。

いつものように、咲姫に付き添ってもらって産婦人科に向かい 咲夜に「妊娠してますね」と言われた時に

「えぇ、本当ですか?嬉しさよりも不安の方が勝っているんですよ」と言うと、美紗から連絡があり「咲樹の子供が出来たのは私も嬉しいです。咲姫がお姉様になるのです。咲姫は咲姫は咲樹の赤ちゃんが生まれるまでは、咲姫が面倒を見るから咲樹は何も心配せずに安静にしていてください」と言ってくれたのだけど 咲夜は、咲紗の話を聞いて「咲月、美紗ちゃんに連絡してみて」と言った 連絡を取ってもらうと「咲月、お姉ちゃんの件だけど美紗がお世話をしてくれてるみたいなの」と聞いて僕は「ありがとう」と答えると「いえいえ、これくらいは、お安い御用よ。お礼はお義母様に言いに来て欲しいとの事よ。あと、美樹の出産が終わったら咲樹にも色々と手伝わせるつもりらしいから宜しくね。お母様から伝言。『貴方の大切な娘達の為でもあるのだ。だから頑張って欲しい』」と咲月に頼まれてしまっては、断

「分かったよ」としか言えない そんな事があった数日後

「さすがに一人では不安だから誰か手伝ってくれない?」と咲夜に言ったところ 咲姫に

「じゃあ。咲夜お姉ちゃんに付いて行ってもらって二人で行けば良いじゃない」と咲夜が答えると、

「では、咲月に頼んでおきましょう」と言われてしまい 咲樹一人ではなく咲夜と一緒に美樹の所へ様子を見に行かなくてはならなくなってしまった。

美紗から、「私も行きたいのは山々なんだけど。お兄ちゃんに頼まないと駄目なんだよね」と聞いて咲月が「美紗は今何をしているの」と聞いてみた

「咲樹と、お兄ちゃんが産まれてくる子供の為に買う物を買い物中」と答えると

「あらら、咲紗ちゃん。お兄様の事になると、途端に大雑把な性格になってしまうから心配で、しょうがないんだよ」

「お義母様、そうなんです。美樹から聞いた話では、咲夜の事に関しては何も言わなくなったそうなんです。それだけでは無いのですよ。美樹に対してだってそうなので、二人共お互いに気を使っている感じになってしまっているようなので、美樹の事を心配に思ってしまうわけでして、それで」

「それは確かに心配だわ。お父様に相談してみようかしら」とお義母様が悩んでいるのを見て

「あっ、すみません。私が美樹を心配ばかりしているせいで、こんな話をしてしまって」

「いいのよ。気にしなくても。それよりも、私達も何か考えておいた方が良さそうね」

それからしばらく経ち、いよいよ美樹のお産の時期になった。それから一週間が経過し、ようやく子供が産

「無事に生まれました。女の子のようですね」と言われて女の子が無事に生まれた事に喜んだのと同時に女の子だと知った事で複雑な心境になってしまった僕だった それから、数日が経過し女の子の名前を「美希」と名付けると美紗に伝えてみると、大賛成をしてくれたのだが、なぜか僕の呼び方も「お父さん」に変わり「お母さんはお母さんのままで、僕の事だけを、そう呼ぶようにして欲しいのに」と言うので 咲夜に聞いてみると、「きっと、照れくさかっただけなんだと思うの」と

「そうなの?」と咲姫に訪ねたのだったが。

それから更に何日後かに今度は美那から連絡が入り「美紗おねえさまが、とっても落ち込んでいる」と言う話を聞き美紗の元へ向かうと。美紗が泣いているのを見つけたので声をかけてみる。

「どうかしたの?」と尋ねると

「ごめんね。迷惑かけちゃった」と言うだけで話そうともせず。ただ泣いたりしているだけだったので、咲姫に任せて家に戻ると

「お帰りなさいませ。美樹さんの体調が悪いと言う話でしたけど大丈夫でしたか?」と聞かれたので

「はい。特には」と答えたのだけど。その後、咲夜と話をしている時に、咲紗から「今日は、もう帰るの」と言われてしまう。

それから数日間は何事も起きなかったので安心していたのも束の間、急患が入ってくるので咲樹は美紗を連れて急いで向かわなければならなかった。

病院に辿り着く頃には患者が増え始めていて「お姉ちゃんが大変な事になったかもしれないの」と言われ焦

「美樹さん、少しの間で構わないのでお休みを頂けないでしょうか」と聞くと咲樹の代わりに美樹の看病をしてくれると言う事だったので咲樹はお任せする事にして自分の出来る仕事を必死になって行った それから1ヶ月程経過すると、美樹の状態が良くなったという話を聞いたので会いに行く事を決める。

「咲夜さんは、仕事で無理をしすぎているから私が、代わりに美樹ちゃんの様子見にいくから。お姉様のことは任せておいて下さい」

と美那が言ってくれのたで美樹に会うために咲樹と美那で出掛けていくのを見送った。

それから2日後に二人が戻って来たのだけど、美樹が元気になっていたことに喜びつつ 咲那からも美紗が「お母様、お久ぶりです。今日は咲那に、お誘いを受けて久しぶりに、こちらに戻って来ております」と言うと 美紗が「あの。美樹のことですけど、実は私の子供を身籠っておりまして。その、咲那、あなたがお相手として選ばれたみたいですよ。咲夜、どうしますか?この子の事は諦めますか?咲紗にお願いするべきなのかしら」

と美紗に告げられた咲夜は一瞬驚いた様子を見せたのだがすぐに落ち着きを取り戻し

「まずは、あなた達が、お子さんを出産して落ち着いた頃を見計らって話し合いましょう。それに私としては、美樹が幸せであれば誰と結婚しても良いと思っていますから。だから私は、あなた達の味方です。それと美樹は暫くの間は、美樹もお姉ちゃんと同じ部屋で過ごしてもらわないと行けないのですからね」

と言い

「えっ。どういうことですか。どうしてですか」と戸惑っている美樹に

「お医者様の話によれば、双子なのだから仕方がないことなのよ。大丈夫よ、咲姫には伝えておくから、あなたの方は心配しないで良いからね。だから暫くの期間は、お友達の家にでもお世話になってもらえないか、相談しておくから」

と言い咲紗の耳元で「あなた、ちゃんと面倒を見るのよ。もしも、美樹に手を出してしまったら許さないんだからね」と囁くと 咲夜から「ちょっと待って、その話は、いつからなの?」と慌てて尋ねてきたのである。

僕は、そのやり取りを見ていて「咲樹。これからは、美那と仲良くしてあげるんだぞ」と言ってあげたの

「はい。頑張りましゅ」と言ったのが可笑しかったので美紗と美姫に「美樹は本当に可愛いなぁ」と言われながら頭を撫でられていた。その様子を見ていた咲紗に「あれじゃ、どちらが子供なんだか」と呆れられてもいた。

美樹が、ここ最近、お腹周りや腰の痛みを感じてから数日後の事だった 僕は美樹から、美紗に伝言を頼まれる。

咲奈と一緒に、とあるお店に行き、そこで、咲月への贈り物を買ってくるというものだったのだけど。僕は、一人で美樹の側を離れたくないから誰か他の人に連れて行ってもらうよう頼めないかなと思い、美紗に

「一人では行かせられないのだけど、連れていける人に心当たりはないの?」と聞いてみると 美紗が、咲夜に連絡をしてみてくれて。「咲月なら大丈夫よ」と教えてくれたので咲月に声をかけると 咲月が「良いですよ。お兄様に付いていきます」と言ってくれて美樹に

「お兄様。妹達を貸してくれるから咲月からお土産の品を受け取りに、一緒に行くのは咲月に頼むので安心して下さい」と言われたので咲姫達に「それじゃあ行ってくるよ」と声を掛けてから 咲樹は咲月に案内されて美樹との約束を守る為に出かけていったのでした。

美樹が入院してから数週間が経ったある日。

朝から美紗から電話があり「咲夜先生から『今度、検診に来る時には美樹を呼んで欲しい』と伝言を預かっているので、美樹に知らせて貰えないかしら」と頼まれてしまい。

「分かりました。咲月の方にも話をしてあるから。そろそろ帰ってくると思いますので」と言うと美樹が帰宅する前に美樹が帰ってきてしまう。そして、美樹が帰ってきた直後に

「お兄ちゃん、美紗ちゃんから聞いたの?」といきなり質問されたので「ううん。違うの」と返事をすると。咲月の方が事情を話していたようで

「咲姫。お母さんから呼び出しがかかったので病院に向かいたいんだけど、付き添ってくれない」と咲月が頼んできたので咲樹と咲姫で病院まで連れて行く事になり咲樹が運転して二人共乗り込んで病院に向かっていく 病院に着いた時に受付から呼び出されて「美樹が妊娠しています。咲夜の所に行ってください」と言われると咲樹が「えっと。僕でいいんですか?」と確認すると「おめでとうございます。では早速、こちらに着替えて来て下さい」と言う指示を受けたので咲樹に手伝ってもらい手術着のような服を着ると「こちらで、お待ち下さい」と待合室に連れて行かれた後に、また別の女性看護師が呼ばれて 僕だけ、そのまま産婦人科の奥の部屋へと案内される 部屋の中に入るなり美紗から「あら、美樹ったら早かったわね。それで検査の結果がわかったので説明したいので、椅子に座ってくれるかしら」

言われるがままに座り向かい合わせに美紗が座ると 僕に対して

「美樹のお産は私がやるので、咲夜の指示に従って、お手伝いしてくれるのは助かるのだけど、もう少し時間を空けてもらえると有り難いのだけれど」と告げてくるのであった 咲樹に、そのことを伝えると「そうなのか、残念だな。でも咲樹、お母さんの事は信用できると思うから任せるしかないんじゃないかな」と咲月が言うと

「美樹、お母さんに任せたらきっと無事に産まれてきてくれるだろうけど、少し寂しいよね。私も美紗お姉ちゃんとは、あまり会えなかったし。でもお姉ちゃんに赤ちゃんができたんだもんね」と言うと 咲樹が、「それは良かった。これで、ようやく肩の荷がおりたよ」と喜んでおり、その様子を見た咲月が「もうすぐお父様も来られるはずだから少しだけ休んでても良い?」と言うので。

「お疲れ様。ありがとう」と言うと「少し眠いから少し寝てるね」と咲姫が言い。二人で話をしているので、その会話に加われず一人だけ暇になってしまった。

それから暫くすると僕の方に、お義母さんと咲夜が揃ってやって来られ。それから数分後には咲樹とお義父さんも到着した。

それから美紗の診断が始まる。それから暫くは咲夜と美紗で話し合っている。

その間に咲夜は、美紗の事を美樹に

「美樹、少し大事な話があるのだけど。私達は席を外すけど美樹はそのまま話を続けてあげなさい」と言うのだけど 僕は美樹から何も言われていないから「ねぇ。咲樹。どうしよう」と困惑してしまう。そんな僕の様子を咲樹と咲月は、苦笑いで見守っていて。

それから咲樹から「大丈夫だよ。話を聞いていれば解る事だと思うからさ」と言われてしまった。なので仕方なく待っている事にする それから暫くすると、咲夜と美紗だけで話が終わり咲樹と咲月と咲姫は診察室から出て行き、咲奈と美那の居る部屋に行く。

そこで美那が「あれ?どうしたのですか?咲奈お姉様。美紗お姉様。それにお母様。それにしても咲樹は一緒ではないのですか?」

咲紗が答える前に咲夜が

「ごめんね。咲樹と咲月には、まだ、ここに残ってもらうことにしたのよ。それより美紗は体調のほうは問題なさそうなのかしら?」と咲紗の代わりに

「はい。最近は、とても調子が良いです」と答えたので

「それは、本当によかった。それじゃ美紗に聞くけど。最近に身体に異変があったりしなかったかしら。もし少しでも変なことがあったら遠慮せずに答えてくれるとありがたいのだけれど」と言い 僕は何のことなのか良く分からないが「どうしました?急ぐことなのですか」と咲夜に尋ねると

「咲樹。あなたの子が生まれるまでは美紗に安静にしていて欲しいのです。だから無理だけはさせないで欲しいのです」と言い。それを聞いた咲奈と咲月は「お兄ちゃんの子が生まれますか」「お兄ちゃんの子供が生まれますか」

と嬉しさと驚きの声を上げており。それを見ていた美紗は顔を赤くして「ちょっと。私はまだ咲那とも、そういった行為を行っていないのですよ。何を言ってるのよ」と言うのだが 咲紗は「私は咲奈から聞いているのよ。あの子は隠し事が下手なんだからね」と言ってしまう。

そして咲月が

「あっ。そうなんだね。ちょっと意外だったけど、そういうことだったんだね。お姉ちゃんと咲樹君って、やっぱり相性抜群なんじゃあないかなって思ってたからね。まさかこんなに早く生まれてくれるなんて思わなかったけど」と笑みを浮かべている

「そうだよね。僕達、凄く頑張ったんだもの。僕達が幸せにならなくちゃ駄目なんだ。それじゃ、美紗には、なるべく出産直前までは安静に過ごして貰えるかな。後は、出来る限りお世話をするつもりで、こちらの方もお願いします」と言い頭を下げると 美紗が「わかりました。あなた達のお世話を引き受けましょう。咲奈や咲月もお腹に子供が居ますから、一緒に面倒を見させて貰いますね」

と答えてくれた。

僕は、そこで咲夜に「えっ。咲那にも、何か変化が起きたのかい?」と聞き返すと 咲夜は「はいそのように聞いております」と伝えて「咲姫に確認したところでは、咲姫の時とは違い、かなり衰弱した状態だったらしく。今は、この病院にある特別室の個室で養生されているようですよ」と言った 咲斗はその報告を聞き安堵して

「咲也と咲月の時には咲夜が看てくれていたから心配はしていないよ。これからも宜しく頼みます」

「分かりました」と言ってから美紗を連れて、その場を離れる。それを見送った後で咲耶から電話があり 僕達は電話に出ると同時に『無事に、美紀ちゃんを産むことができたわ。これで咲樹と咲樹の子供の事も、しっかり見届けることができたわ。私、嬉しい』と言われたので「うん。僕もだよ」『それで美樹に咲夜の所に行けと指示を出したんだけど大丈夫か?』と言われた

「えぇ、美樹なら今から迎えに行ってきてもらうところです。それじゃ失礼いたします」

『分かった。それで俺が電話したのは咲夜を呼んでおいたからだ』と告げてから咲夜に電話をかけ直していたみたいだが、既に切られていたので美樹が帰ってくるのを待ちながら、その連絡が来るのを待っていると 咲樹が戻ってきてしまう。それから暫くすると咲月が帰って来て。美樹が戻ってくる。咲夜からは『美紗が咲姫と一緒に帰ってきたわ。すぐに手術室に連れて行く準備をしてくるので、咲夜と咲夜と美姫の3人が戻るまで待機しておくように。それと、咲樹の旦那様には手術の手伝いに来てもらえるかしらと伝えているので

「はい。分かりました」と返事をして咲月が美姫を迎えに行った後に咲姫が「お待たせ」とだけ言い美姫を連れ帰ってきた。

その後。手術が始まり無事に終わったようで、僕が病室で咲月と共に咲夜の帰りを待つことにしていると。咲樹が手術が成功したと言う事を教えて貰った。それから少しすると手術を終えた咲夜が戻ってきて咲月と二人で咲樹と僕に

「咲那の容態は、どうなのかしら?」

咲月が代わりに答える「えっと。お兄ちゃん。私がお医者さんの話を聞いた感じでは咲樹と、ほぼ、同じ状況になる可能性があるらしいから。美紗お姉様の事を信用しないわけじゃないけど咲姫に確認してから話すことにするね」

それから咲樹が

「それで、お義母さん。お義母さんから見て美樹のお産は上手くいきそうですか?」と確認を取ると咲夜は「はっきり言うけど咲姫が産気付くまでに、どうにかしないといけないから時間が無いのよ。私としても全力は尽くすけどね」

そう言われてしまい。僕は咲樹と咲月に

「美紗先生と咲奈、美紗にお手伝いして貰おう」と言うと咲月は納得してくれ咲樹が不安そうな表情で

「それしかないのか」と言っていたが。僕は「咲月は咲樹のお産の時にお手伝いをしたよね。だから今回も大丈夫だと思うよ」と言うと咲樹は笑顔に戻り咲夜が「それは良い判断だと思うわよ。それしか手がないでしょうしね」と僕の提案を受け入れてくれた。

咲月も同意してくれた。

それから数日が経ち美紗から

「咲樹。もうすぐ産まれると思いますので、いつでも動けるように用意は出来ています」と言われ。それから更に時間が経って夕方頃に産まれ

「おぎゃー。おぎゃぁー。元気な女の子です。母子共に問題は無いようなので咲姫に伝えてください」と言われると 咲樹が喜び

「無事に産まれてきてくれてありがとうね。咲樹に抱っこしてもらうと泣き止むかもね」と言い それから数時間後に生まれたことを知らせに行き部屋に戻って来ると、すでに美那が居て僕の所に来るなり「お疲れ様。私の時と同じで男の子がいいかな?」と言われ 僕の方でも「ありがとう。美那のおかげで安心できたと思うよ」と言いつつ 美姫を抱き抱えている美樹が「咲夜にも、よろしくね。って言われて来たよ」と言っているのを見

「そっか。お姉ちゃんは、どんな気持ちだと思う? 僕達の子供が生まれたのを知って喜ぶ?」

咲樹の言葉を聞くと咲那は「それは、どうだろうね?咲那の事だから、自分の事は忘れずに美樹のことも考えてくれると嬉しいなとは思うけど」と伝えると

「それもそうだね。咲菜は優しかったから」と美樹が呟いていた そうこう話をするうちに咲樹の腕の中でスヤスヤと眠りについたので 僕は、その子の名前を相談するため咲夜に電話をかけると咲月から

「そうですね。名前を考えるのも良いですが。美樹は、お姉ちゃんに子供が出来たことで嬉しく思ってくれているかしら?美樹の口からは聞いていないのだけれど」と咲樹が寂しげに答えてくれると 僕は

「うん。美紗から聞いた話だと咲樹に似過ぎで美紗の小さい時の写真を見ている気分になって嬉しさもあるけど、同時に悲しさも感じると聞いていたけど。それは仕方ないんじゃあ無いかな? 僕だって咲紗や咲夜に赤ちゃんが宿った時は、どうなるんだろうって思ってたもん」と僕が答え。

咲夜が

「そうなの?それは知らなかったわね。咲樹に聞きたかったことが聞けたから。私は一旦帰る事にしようかと思ってたのだけど。もう少し残っていても良さそうな雰囲気だから。そのまま残らせてもらうことにするわ」と言って咲那の方に行くと咲月の方からも「私も、このまま残ってお世話したいので咲那ちゃんには申し訳ないのですが」と言われていた

「そうだね。それじゃ咲樹には、この子を頼むよ。僕は先に家に帰らせて貰うね」と言うと咲姫が「お兄ちゃん、ごめんね」と言うが

「大丈夫。咲樹の面倒くらい、いくらでも見てあげるからね」と答え。僕は美紗と一緒に家に帰り咲奈と美姫の様子を見ることにした。

美樹が咲樹と二人っきりになると咲樹に「お兄ちゃん、咲月。それに咲奈に美姫。今日は、ありがとね。私達夫婦の子供を無事生んであげられたのは、皆の協力があったからだと思っているの」と頭を下げたのに 僕も美月達も何も出来ず。「僕達は何も出来なかったよね。ごめん」と言い咲月が「うん。今回は、咲樹が頑張っただけだよね。私も咲奈も美紗も。咲樹に頼っちゃっていたんだから」と言い美月も僕も黙ってしまう。そんな中 咲夜から連絡があり。美樹から電話があって美紗の容態が悪いから直ぐに来て欲しいとの事で咲月と共に病院に向かうと。

そこには、ぐったりとしている美紗の姿が有り。すぐに処置をすると命に関わる事態ではなかったので安堵するが やはり体力的に衰弱しきっており入院することになったのだが それでも、かなり落ち着いていると医師に告げられた。それから美紗は、しばらく病院で様子見となり、僕は退院後は実家の方

「えっ。本当に良かったんですか?」と言うので 僕は美紗をベッドから抱き上げ。

「美樹の事が気掛かりなんでしょ? 今は体調も落ち着くように、しっかり休まないとだよ」

と美紗に優しく語りかけ「ほぉらっ。美樹、ママは病気なんだから、お利口さんにしてないと駄目だろ。早く寝ようね。よしっ、良い子だ」と美紗に伝える。

それから暫くは静かに過ごして それから2日ほど経過してから咲夜と咲月に付き添われて退院し自宅に戻ることができた美紗は咲那と共に咲月がお見舞いに来ていたのを見て「咲奈と美月の所に行ってくるわね」とだけ言い出て行った 咲那と咲月に咲姫が美紗に「大丈夫なの?」と言うが咲姫に美樹から『大丈夫ですよ』と返事が来る。咲月の話では

「お姉さま。少しは、私達の事を頼ってくれたみたいで少し嬉しいのですけど。でも、咲月が咲那と私と一緒に咲樹を見ていたみたいで。咲奈は咲月と一緒に居たいみたいで。ちょっと複雑でしたね」と言っていたので咲姫が「そう言えば咲姫は私と、一緒に過ごしていた時はあまり甘えてこないものね」

と言った後で

「ふぅ。咲樹も、あの子はお義母さんの事を心配するあまり自分を犠牲にしがちで危なかしいところがあるんだけど。そのあたりは、どうしたら良いのかしら。

美紗さんのように頼りがいのある方が居るなら良いのかもしれないけれども。お義母さんも美姫もいる今となってはね。やっぱりお父様が帰ってきてくれるまで待ちましょうか」と言う話になり、美那の妊娠が分かってからは毎日のようにして美紗は僕の両親と過ごすようになった 美紗の事も少しは安心できる状態になった頃合いで咲月は「えっと、咲月としては咲月の身体を優先してもらいたいとおもいますので」と言ってくれる。そんな咲月に感謝しつつ咲姫と二人で過していたのに 咲夜から突然。「お仕事で咲姫に会いに来ただけなんだけどね。

私とお話しませんこと?」と言われたので咲月は「そう言う事ですか。それじゃあ、お茶の準備をしておきますね」と言うので 咲月と二人でリビングで寛いでいると しばらくして美月と美月が連れてきた咲那が現れ 僕達の様子を眺めていた。

「それで咲月の様子がおかしいのよね」と言われ 僕は美樹との話を伝えると

「そうよね。確かに美樹ちゃんと咲那さんも、とても仲の良い姉妹ではあるのだけども。咲月は私とも美那さんとも同じ血の流れる家族なのだから もっと、遠慮無くしてくれて良いと思うわ」と言われてしまった。

「そうなんですよね。僕としても、そうして欲しいなとは思うし。美月と美月のお産が終わる前に 美月の出産が重なって大変だったから 今度は、美紗の方に集中させてもらえればとは思っていたよ」

と伝えると美月から「それなのよ。それ。お祖母ちゃんの側に咲月を置いてあげて欲しいなぁとは思うけど。でも咲姫のお産までは、もう少し時間がかかるものね」と言われると 美月と美那とで話した結果

「それじゃあ、私が咲那のところにお泊まりすればいいんじゃあないかしら?」と言って美那が泊まる事になった。それから数日後 咲那の方も安定期に入ったようなので。僕と美那が咲那の元に居て 美紗の方には咲樹に任せる形になった そうやって日々を過ごしていく中で僕は美月の方から「美月と美樹は咲樹と一緒で双子だし、お腹の子にも特に問題は無いらしいけど、一応、念のために咲樹と一緒にいてあげて欲しいんだよね。だから私は一人で寂しくなっちゃったけど、美樹と美樹が連れて来た咲那が面倒を見てくれるので。そっちは気にせずに美樹と仲良くしていてね」と言われていた。

なので僕は美樹を連れてお出掛けをしたある日。公園の遊具で遊んでいる

「おーい。美樹。美樹も、そろそろ女の子だから、もうお股にバイ菌とか入らない様に気を付けておかないといけないから、そこんとこ宜しくな」

そう伝えると「は~ぃ」と可愛い声を上げて 元気良く遊び続けていた。そして家に帰宅してからは「そっか。今日、僕は美樹と美樹に振り回されて疲れちゃったよ。でも楽しかったから、また行きたいと思う」と伝えると咲奈は「うん。お兄ちゃんが楽しいって思えるようになってくれて良かった」と言ってくれる。僕達が美紗に預けっぱなしだと美紗の迷惑になるんじゃあないかなと 咲月の方は僕が咲夜の家に咲樹と美樹を連れ出している時にお手伝いをしてくれるという形になっていた

「僕が、もう少し何か手伝えないかな?」と思って咲月に聞いてみると「美樹と一緒にいる時間を増やしてあげたくて。それに、私や美樹もお仕事をしている以上は お家には私達しか残っていないじゃない?咲月や咲那ちゃんが手伝ってくれるので助かっているのだけども」と言ってくれるので

「うっ。ごめん。僕は、美紗と美樹の事で一杯になっていて」と謝罪すると

「いえ。お兄ちゃんが頑張っているのは知っているよ。お兄ちゃんだって頑張っているのを知っているし、私も美樹のことは大好きだけど。美樹の面倒くらい見てあげるよ。だからさ。咲姫に赤ちゃんが出来たら お兄ちゃんは今まで以上に大変な思いをする事にもなるのだろうし、その時こそはお兄ちゃんが助けてくれないとね」

と美樹に言われてしまい。美樹に、そこまで言わせるほど頑張っていないよと思いながらも。僕と美樹と咲月と咲紗と美紗は皆が同じ思いを抱いているのだと思う。皆に愛され

「そうだよね。僕と美樹が、お互いに支え合っていかないとね」と答えると 美紗から連絡があり「私の事は心配しなくても大丈夫だよ。咲那さんも咲樹さんもいるので」と連絡があり「ありがとう。僕も僕に出来ることをするね」と言うと美樹から「そうだ。今度の週末なんだけども 美紗お姉さんが美紗の所に遊びに行かせてくれると言うので咲那と三人で行ってきても良いかしら?」とお願いされた。

もちろん、僕は「喜んで、迎えに行かせて貰うね」と返答すると。嬉しさを隠しきれず「美紗、咲紗、咲奈、咲月も、それぞれ、よろしくね」と言い残して美紗の元へと向かった 美樹は「えっ。本当ですか?それは嬉しいです。お義母さんは、咲姫の方を可愛がり過ぎな気がしてたので、ちょっと寂しかったんですよね」と言い「あっ、それと。美樹は美紗の事をお義母さん呼びなんだよね」と言うと。咲那の方も「実はそうなんです。お婆様と呼ぼうかと思っていたんですが、美紗さんは嫌がりまして。それからは、美紗さんの事を、お義母さんと呼んでおります。お義父さん」と言うと。美樹が「咲月の方は、お祖父様と呼ばせてもらっているし。咲月の方は、そのまま咲姫の方は咲夜お母さんのままだね」と言うので美樹と美那の二人の様子は美紗に一任してあるので。美紗の事も少しは理解してくれたら嬉しいけどなぁ。なんて事を思いながら美紗のところへ向かった。美紗は僕が来てくれたことが嬉しいらしく。僕と美樹と咲那は美月が入院中のお見舞いに行ってくると伝えてから

「じゃあ、私と一緒に病院へ行きましょう」と言われ、その言葉の通り美紗と一緒に車に乗って行くと。咲月の時は、すぐに出産だったので咲月が咲姫の出産に立ち会えたが。今回は、しばらくお産が続き お見舞いに行くタイミングが無かった。美姫の方も順調に育っているし、無事に生まれてさえくれたなら、それだけで良い。

美紗の事を気にしつつ。お産の方も心配しなくてはならなくなった頃。咲樹は僕と咲姫と3人で、この春からは、僕達の通う大学への通学が始まる。僕達は、美那が産み落とした咲姫は咲姫の部屋に連れて行くように美紗から言われた

「咲那。僕も、もう少し、美樹や美月の事を任せきりにしていたけど。美那が退院したら、咲夜の仕事も忙しい時期になりつつあるみたいで、僕達だけに任せっきりには出来ないからね。だから、そろそろお家の方のお手伝いもしてもらいたくなってきたんだよなぁ。どうしたらいいか分からないところはある?」

咲那の方を見ると「私とお兄ちゃんで、しっかりサポートしていきましょう。そうすればお兄ちゃんの身体の負担が少しでも減るのでしょう?だったら私は頑張るよ。でもね。今は美樹ちゃんも咲月も、自分のことだけを、ゆっくり考えて欲しいんだよね。私達家族の中で誰が一番大事なのかをね。それを見極めて行動してほしい」と言われたので 僕は、「そう言ってもらえるだけで、凄くありがたいけど。僕の事は、そんなに気遣ってくれなくても良いよ。咲樹や咲姫の方が大事だから」と伝えると。

咲那は「お兄ちゃんは優しいもんね。私が困った時とかに一番頼りになるお兄ちゃんでいて欲しい。咲姫ちゃんが妹になって欲しいな。って思った気持ちは分かるから」と言ってくれたので 咲那は「うん。やっぱり、お兄ちゃんが一緒に居てあげてくれない?そうすれば美樹も咲樹も咲夜と美姫のことを見ていてくれるから」と頼まれ 僕は了承すると「じゃあ、早速なんだけど。お仕事の電話とかも入っちゃったので。そっちに付き合ってほしい。美姫の事もあるから無理しすぎないでよ」と言われると。僕は「うん。分かってはいるけど。でもね。美紗が僕が家に居ない時に倒れたりしたら。それを考えるだけでも怖いよ。それに咲夜だって。きっと美紗が側に居た方が良いはずだと思うから」と言ってから僕は急いで支度をする

「僕達が家に居ない間って言うか、出産後しばらくは、咲夜は、ずっと家にいるんでしょ?」と美樹の方を見てみると「お父様はね。家に居るとは言っているけれど、会社には顔を出すつもりが無いんだってさ。だから、美那も咲奈も寂しくは無いんだよね。美樹や咲樹や美紗や美月や咲那がいるもの」と言ってくれる。僕は、それで納得することにした 咲紗は、やはり咲那が寂しくないように、と言うことで お昼の間は美紗の部屋で過すことにしているらしい。僕は美紗のお陰で美樹と咲樹も寂しくは無いのだけれども 咲姫は、咲姫も早くに親元を離れたがっていたのと 僕は子育ての経験がない上に、

「子供は可愛いな。大切に育てないとな」と改めて感じさせてくれるのと同時に 美樹は「私だって咲月に子供が産まれるまでは咲月にべったり甘えて、咲月には負担を掛けてしまったからね」と咲樹にも咲紗と咲月が、まだ高校生の女の子であることを忘れて欲しかったのかなとも思う そして、これから咲月と咲樹の二人がお腹にいた頃に。

二人にばかり構って、美樹を一人にして 咲月にまで手をかける余裕は無かったと後悔する。

なので「そろそろ落ち着いたので 美紗と咲紗を咲夜と一緒に住ませてあげようと思っている。咲紗の方から咲奈と一緒に住むからって 申し出があってね。美紗が心配で心配で 家を空けっぱなしにして申し訳なく思って」と言うと美樹は「別に良いんじゃあないかしら? 咲紗には美樹や咲月の面倒をみてもらっていたわけだし。美紗が倒れてしまうと 私達家族の誰よりも 美紗を心配しているお兄ちゃんが可哀想で。

だから咲紗には美紗の面倒を見ていてもらいたいし 咲奈には咲樹と美姫を見ていてもらわないと お兄ちゃんの手助けをしてあげられないしね」と言うと 咲樹が美紗の方を見ながら美樹に向かって「えっ。咲姫のことは 俺が咲姫にお願いされたから世話しているのであって。お姉さまのことは、お姉さまたから、ご心配しなくても、きちんとしますので。大丈夫です」と言いながら 美姫に近づいて頭を撫でながら

「よし。いい子だぞ~」と言っている。咲紗も

「咲月と美樹は私の大切な家族なの。だから、お願い。美月と咲夜の事は咲那に任せて」と言うと咲樹は「うーん。そうだねぇ。俺はね。咲月のことも美樹姉の事も大好きだよ。だから、どちらを選ぶべきかと言えば、咲月の方に傾くのは当然なんだけどね。咲姫の事を見ているうちに咲紗は美樹のことが好きだという事に気づいたので だから美樹の姉である咲紗が 妹の咲月と同じくらい大切だよ」と言うと咲紗は嬉しさを隠しきれず「ありがとう」と咲樹に伝えた。美紗も美月の方を向いていたので、美月は美紗と目を合わせていて微笑んでいた。こうして 美紗に新しい家族がもう1人増えた 僕はお義父さんに 僕が今まで思っていたことを相談してみたのだが 案の定「そんなものは放っておけばいい」と言われ「でも僕の娘ですよ。そんなに簡単に決めちゃっても良いんですか?」とお義父さんに伝えると少し考える素振りを見せた

「それは、確かに、そうなのだろうが、咲姫も美紗の事を母親として認めてくれればの話ではないかな?美紗は、あれほど美樹や咲月の事を大切にしてくれていたのに、その思いは美紗の事を信用出来ぬと言うのか?」と言われてしまい お祖父さんが言いそうな言葉だったので 美沙の方を見て見ると お義母さんの所へ行きお話をしていたのが分かったので

「お祖父様の言う通りだとは思っているんですよ。美紗は、とても頑張っていました。それでも僕は美紗の事が信じられないと言うわけではないのですが、僕が今迄お義母さんのしてきたことに対して許せていなかった事と同じ様に美紗に対しても怒っているのではないかと 不安になってしまって。だから、どうしても心配になってしまう。僕の心配性な性格なのかも知れませんが」

そう伝えると

「美紗の方は美樹と咲月のことを実の妹のように可愛がっていてくれているから、そこは安心しろ。咲姫に関しても美紗の事を慕っているのだから 咲紗が母親の事を嫌っていない事くらい、すぐにわかるはずだ」と言ってくれるお祖母さんもお祖父ちゃんの言葉に同意してくれると。今度は僕が美月の事を気に掛けると お兄ちゃんは「美紗なら、きっと大丈夫だと思うよ。だって咲姫のお母さんになった美月があんなに幸せに生きているのだから 美月なら絶対美姫のことを受け入れてくれるはずよ」と言ってくれた それからは、しばらくお話をしてから。僕達は、美那が入院中の間は、なるべく皆で過ごすようにして。そして咲姫の赤ちゃんが生まれる日が来たので 僕は、いつも通りに美那に付いて居てあげてと伝えて仕事に出掛けて行くと、僕は病院へ向かうことにした。もちろん

「咲那も、今日から暫くは美紗と美姫が退院するまで、お仕事休みにして欲しいんだけど。ダメかな?」と言われたので「じゃあ、美樹と咲樹にも聞いてみて欲しい」と言うと美樹が電話を代わり、事情を説明してくれたので、美紗に確認を取り「わかったわ。それじゃあ咲樹と美樹に悪いし 仕事に行って来て良いよ。私は大丈夫だから。咲那のこと信じてるから」と美紗に伝えてもらった そして僕は、美樹と一緒に車で美紗を迎えに行き、お義父さん達にも挨拶をした後に。僕と咲樹は仕事に向かい、咲姫が無事に生まれたことを美

「咲紗。無事に生まれたんだよね。私に妹が出来たんだよ。お父様と私達の子供が」と言うと

「美樹、良かったね。美紗の事は、私が側に付いているから、今はお仕事を頑張ろう。お父様やお爺様達がお家で待っているんだもの。美樹や咲樹も早く帰りたいわよね」と 言って美紗は笑っていた。美姫も美樹の抱っこで眠そうにしていながらも美那の腕の中で すやすや寝ている 美樹は美姫の顔を見るなり美那に預けて 美姫を抱きかかえて「咲紗、お疲れ様。美紗のお陰で私達に、新しい妹が出来るよ。おめでとう」と抱きつき

「これからもよろしくね」と言って お姫様抱っこのような状態で咲那の居る部屋に連れて行って

「咲樹、私達が帰るまでは咲樹も咲奈ちゃんも ゆっくりしてきていいので、咲紗に優しくしていてあげてね」と美紗が言っていると咲樹と咲奈は「分かりました」と言い、二人で美紗に「美紗は俺の大事な妻だから。任せて」と言っていると美那も「お兄ちゃん。お姉さまに何かあったら困るから、咲紗に甘え過ぎて無理させないように見ていてね」

「分かっています」と僕は答えると咲姫も「咲紗ママ、一緒に遊びましょう」と言うので、僕は「ほら。やっぱりお兄ちゃんの出番なんて、無いじゃないですか。私、一人で美姫の面倒を見ますから。咲樹と咲菜はお兄ちゃんが帰ってくるまで、しっかり咲姫の面倒見て下さいね」と言い咲紗を連れて行ってしまった 咲月は、美紗が心配なので美月と咲夜を預かることにしたようで。美紗も一緒の方が、色々と心配で気が気では無いだろうけど 二人っきりの時は「たまには夫婦二人だけの時間を満喫してください。私の事は、心配要りませんから」と咲月に言われたらしい。咲樹が「俺は、美樹と一緒に、咲夜と一緒に遊んでいるね。だから咲姫の事は頼むね」と言ってくれたので。僕は「分かった」と答えて 咲月は咲紗と一緒に美月と咲奈と一緒に過ごすために 一旦家に帰って行った 咲紗の事も大事だが。やはり美月の事も 産まれてから、なかなか会う機会が無いまま。

ずっと寂しい思いをさせてしまって。僕は、その責任を感じていて

「ごめんな」と言う言葉が出てしまう。すると美紗が「何に謝ってらっしゃるんですか?別に、何も気にしてなんか居なかったし。お義父様と、お母様には感謝しか感じていないんですよ。だって、こんな可愛い娘を授けてくれたわけだし、それに 咲月や美樹の面倒も見てもらえたから。むしろ私は嬉しいですよ」と言い、咲姫の面倒もみれているので、心配しないでとも言ってくれた 僕は「ありがとう。咲紗、僕と結婚して本当によかった?」と聞き直す 咲紗が「そんなこと聞かないでよ~。今更そんな事聞く必要あるの?」と恥ずかし

「うーん。ごもっともです。でも、ごめんなさい。」僕は咲紗と美紗に感謝をしながら 咲紗の唇にそっと自分の唇を重ねた そして僕は、この子の為に出来る限りの事をしようと思うのだった 僕が美紗と結婚した事で美樹は 正式に養子となり 僕の名字

「佐藤」

に。

そして僕と咲月は結婚することになった そして咲姫が生まれて。その次の日。咲月が女の子を出産したので 美樹は美紗に名前を考えてもらうようにと伝えた。僕は咲樹に相談したところ。咲樹は、咲月の名前を考えるのに苦労していたらしく、お姉さんが居たら

「桜香」とか「さくら」と言った名前の付け方がしたかったと言っていたので 美紗に咲月の名づけ方を教えてあげた 咲紗が産んだ子は美沙と言う名前が気に入ったみたいだ

「ねぇねぇ、美沙。私と同じ名まえだよ。お揃いだよ」と言うと 咲姫は咲月と咲紗の子供と言う事もあり咲月に似ている顔付きをしていたので「本当だよ。咲姫とお揃いだ」と言う 美姫が生まれた時に、お祝いの連絡をしたのに、まだ誰一人として来ないので お義母さんに 僕が「お義母さんは、僕や美樹や美那以外の子供達に お祝いに来てもらうことは出来ませんかね?」と尋ねると「それもそうだが、今は、美那に会わせるのが先だからな」と言われてしまい。お義母さんの言うことも分かるが美紗も大変だからと。僕の言うことを否定されてしまって。お祖父さんの言う通りだと思い。今はお見舞いに行くだけ

「美紗が退院したら皆でお祝しよう。それまで我慢するんだ」と言うと。お義母さんは「分かったわ。今年のお誕生日のお食事は豪華にするの。咲樹もお母様も それで良いわよね」と言うと。二人は

「仕方ありません」と答えた そして僕は仕事を終えて帰宅し 咲樹がお土産にプリンを買ってきてくれたのと。僕と咲月のために、お赤飯を炊いてくれていたのだが 肝心の美那がまだ入院していると言うことを知らされ 僕が慌てていると 咲月が「美樹と咲樹は?今日もお泊りするんでしょ」と聞いてくると

「うん。お兄ちゃんが仕事終わって帰ってきた時用に。着替えを置いて来たんだよ。だって咲月が今日は、お兄ちゃんの家に お泊まりしたい。久しぶりにお兄ちゃんと ゆっくり話がしたいって言い出したからさ。」と言う 僕が

「それじゃあ 僕達は帰るね。明日またお邪魔します。咲樹 美樹の服を洗濯してから返しに来るよ」と言い家に帰ることにした。それから暫くの間は咲紗が赤ちゃんの世話をしたりしていて。その間は、咲姫と一緒に咲紗の側に居たりしていたが 美紗が仕事に復帰してからは、咲樹と咲奈に交代で、咲姫の面倒を見てもらったりと、美紗は大変な時期が続いたが。それでも美紗は頑張ってくれた そんなある日 美樹と咲姫はお昼寝をしているが。美那が入院中で お義父様と美紗と美沙の3人で、美紗の仕事終わりを待つ時間があった 美紗は、とても疲れているのか 少し体調が悪い様子だったので 僕は、いつも通りに

「美紗。ちょっと横にならなくて平気?無理しないで」と言うと

「私は大丈夫だから。いつも心配してくれてありがとう」と言うので お医者様に美紗の様子を聞いてみることに 僕は、お婆ちゃんの病院に行ってみると お祖母ちゃんも先生も忙しいようなので。他の人に尋ねてみた お医者様は、最近、お薬の量を増やしているようですね。

美紗は妊娠出産を経験しているせいか お腹の張りなど つわりの症状が出ることが時々あってね。その時は、すぐに休めるようにして、水分補給をしっかりとさせた方が良いよ。と言って下さったので 僕は、そう言えば

「美紗の体には合わない」と言われたあのお酒を飲む量も 増えた気がするが。美紗自身も、「体が火照っていて気持ちが良い。熱が引くまでは飲んでいないといけない」と言っていて。お酒を水のようにガブ飲みしてしまっているから。

僕は美紗の事を支えたいと思い。「美紗。何かしてほしいことがあったら何でも言ってね」と伝えると

「私が疲れていることなんて分かっているでしょう。私の心配ばかりせずに。自分の体を大事にして。あなたが倒れてしまったら、私は何もできなくなってしまうじゃない。」と言ってきたので 僕は美紗の手を握ってあげて 優しく頭を撫でてあげて

「わかった。気を付けるから」と言うと

「咲斗。私達の娘を守ってくれると約束してくれる?これから、きっと色々と危険な事があると思うから」と言い。

咲夜や美樹、咲菜や咲姫も産まれる訳だし。色々と大変なこともあるだろうね 僕は「僕達が、この子を守ります。安心して。絶対に。僕達が幸せになれるかどうかはこの子の存在が大きいから」と話すと。美紗は嬉しそうな顔をして「良かった。これで私の思い残すことは無くなったかな。あとは美那を無事に生むことだけだから」と。その日の夜には美那は生まれてきてくれて 僕は美紗の病室に居るが 咲月と咲夜は咲姫と遊びながら 美那に哺葉瓶でミルクをあげている 咲夜は咲紗と美樹を見て育っていることもあり、子供好きで面倒見の良い子なので。美沙も 美樹や咲姫と同じくらい可愛いがってくれていたので 美沙が泣いていても、あやしながらオムツの交換などもしてくれたので 僕は美紗の隣に寄り添って ずっと美沙と美紗の背中をさすってあげた 僕はずっと。ずっと 美紗と一緒にいたくて

「美紗、愛しているよ。もう離れないで。美沙と美姫のことは僕が責任を持って守り抜く」と言うと。美紗は僕にキスをしながら

「ずっと一緒だからね。咲人」と言う 僕は、その言葉を待っていた

「やっと呼べた」僕は思わず 声に出してしまうと 美紗が「え?どうして?知っていたの?美紗が 私の名前を」と言うので 僕は 美紗に「初めて会った時から知っていました。美紗と言う名前の人は、他にはいないから。それに咲姫が「咲姫のママ。美紗っていう名前の人と友達なの?」と言い始めた頃。美紗と言う

「み」で始まる名前の人を思い出したんですよ。僕は。そして、咲紗が僕に話しかけてくれる度に 美紗と重なる部分があって。美紗に間違いないと確信に変わりました。でも。美紗が僕のことをどう思ってくれてるかわからなかったので。美紗のことを名前では呼ばずに。「君」と呼んでいたけど。

「美紗は覚えていないかもしれないが。咲月や咲紗が産まれてから、しばらくした後くらいだったか。一度だけ、僕は美紗に助けてもらいまして。僕が階段を踏み外して足を怪我してしまい、歩けなくなってしまった時がありまして。そんな時に、咲紗と一緒に、買い物をして、荷物を持っていたのですが。僕は、咲紗と手を繋ぎたくても、繋いであげる事が出来ずに、一人で歩くことが出来なくて。情けない姿を、美紗に見られていたのかと思うと恥ずかしくなり。僕は美紗と視線が合った瞬間に。恥ずかしくなって その場を離れようとしたのに。その前に 美月をおんぶしている咲月は、美紗が抱えている袋から溢れ出ている物を拾い集めていて

「お姉さん。お母様。こんなに買われたんですね。重い物は持って頂いて助かります。本当にありがとうございます。」と言うので、 僕は咲紗と、美紗と。一緒に暮らしていた家族と。そして妹だと紹介され

「咲樹くんも美紗お母さまの子供なのよね。よろしくお願いします。それと、いつも娘や息子達にご飯を食べさせてくれたり、宿題をさせたりとか、遊んでくれたりとかしてくださいまして、こちらこそ感謝しかありません。ありがとうございました。ほーら。お母様ですよ」と言うと。

「うっ うえぇん」と言う 咲月に、美紗が抱き着いて

「咲樹を返して。私が抱っこしていたいのに」と言うので 僕は咲樹を受け取ると

「美紗お母様が お父様のお仕事の時は。私と、咲奈で。咲樹の事は任せておいて欲しい。だから、咲樹の事を頼んでも良いでしょうか?お姉さん」と言うと 咲月が「お姉ちゃんで良いので。咲樹を私にも貸して欲しい。そして、美月ちゃんとも仲良くなりたいので。今度からお泊まりに来て欲しい」と言うと。

「咲樹も喜ぶから。咲月ちゃんがお泊まりに来る日は 私か咲斗さんと美紗お義母さんが咲樹と遊ぶわ」と言うので。

「咲月さんは お泊まりするんでしょう。美月も連れてきてくれて大丈夫です。」と言うと 僕は咲月の頭をポンッと撫でて「咲月は偉い子だね。僕からもお礼を言うよ。」と言う 咲紗は、赤ちゃんが産まれたので、仕事に復帰しようと思っていたのだが。お義父様が心配してくれて。しばらくは、家で咲奈と一緒に家事をしたりしていて貰おうかと思っていると お兄ちゃんが帰ってきたようで。

「お兄様。今日は 私が食事当番なので。お兄様の好物を作るので食べてくれないかしら」と 料理を作り始める咲紗 僕は

「手伝うことがあるなら言ってね」と 言うと。お義父様が

「お前には美沙がいるだろう。美樹達を見てくれ」と言われると 僕は「分かりました。それじゃあ行ってくるね。咲紗」

お婆様の家に行くと。お義父様は「どうせ お前は暇だろうから、少しは手伝いなさい」と言われ 咲紗が帰ってくるまでは。僕は美紗のために お掃除や片付けなどをすることになった

「お婆ちゃん。咲夜も 美那も咲紗の側に居させてあげなくて平気なのか」とお爺様が お見舞いに来た お祖母様に聞くと

「大丈夫よ。あの子達は、もうすぐで3才にもなるし。咲姫は美紗が入院してからは、咲夜をあやしたり、面倒を見てくれたりするようになって、お利口さんにしてくれているので、お出かけしても問題無いと思う」と言っていて。2人で話をしていたが。

僕はお風呂の掃除をしていた すると お義母さんの声で

「ねぇ。あなた。ちょっとだけ。いいでしょう」と 甘えた感じの声が聞こえてきたので

「仕方がないな」と、言いつつもお風呂場に向かうお二人。僕はお掃除を続けながらも。お二人は何をされているのか心配で見に行ってしまうと お二人でキスをしながら。お胸とおっぱいをお互いに揉まれていたのを見てしまっていて。僕は「え?お二人が、まさか?あんな事になっていたなんて知らなかった。美那や咲姫の世話ばかりで。あまり気にしていなかった」と驚いてしまい 僕が立ち尽くしていると 後ろから「あら?咲斗も来ていたのね。ふふ。見てしまって。私達が何をしていると思ったのか分からないけど。夫婦仲が良いって証拠でしょ。別に変なことをしている訳ではないからね。」と僕に話しかける 僕は慌てて「そっそうだね。僕が、何か勘違いしてしまっていたみたいで。あっあとで謝っておかないと」と慌てると。お婆ちゃんは

「何を心配してたのか分かる気がするから。それは、言わなくても良いわよ。それに、これから咲夜のお母さんになる人が 私の裸を見ているわけじゃないし。何も困らないと思うのよ。だから あなたのことは責めないし、咲姫を産めば嫌でも 私の裸をいっぱい見ることになるんだもの」と言うと 僕は

「うん 分かっています。僕は咲夜と咲那のことは これから先も守り続けます。僕の家族であり、愛しい美紗の娘なのですから」と言い返すと。

お義母さんは、「そう言えば。さっきの話だけど 咲夜は美沙に似て。凄く可愛い子だと思うから、大切にして上げて。咲姫のこともよ。この子は美紗に似ているからきっと美人になると思う。それと、この子の母親は美紗だからね。美沙の分まで、愛して上げてくれる?もし、無理なら。咲姫だけでも引き取るけど。私はそれでも構わないと思ってる」と言われたが。僕は「そんなことはないです。僕は、美紗を愛しています。今も これから先だってずっと 愛し続けます。咲紗は美紗の代わりなんかではないのだから」と答えると。お母さまは「やっぱり、あなたを選んで正解だったかな。私の息子になった訳だし、美樹の兄だからね。これくらい出来て当たり前よね」と嬉しく思っていた その頃 お父様と お母様の寝室では。

「ねえ。あなた。私ってそんなに魅力が無さそうな顔をしているかしら?」

と。私から誘っているのに、どうして。こんなことを聞かれたお母様 僕は「ええっと。綺麗な女性ですよ。とても」と話すと

「もう!また冗談を言っちゃて。でも、ありがとう。でも、本当のことも言えるのよね?」

「はい 僕が、その気になりさえすれば、いくらでも。僕にとって、美沙さんは憧れの女性でもありました。僕は 美紗に憧れていました。美紗の笑顔や、優しい雰囲気が大好きでした。僕はそんな美紗に告白して恋人同士になって。本当に幸せ者ですけど。今はもっと幸せな気分になれるのです。美紗に抱きしめられている時に感じる温もりや優しさが好きでした」と話し終えてから 僕は

「ごめんね。急に暗い話しをして。」と落ち込んでいると お母様は

「いいのよ。その気持ちを聞けたら。安心できたから」と言ってくれたが。その日は 結局。

最後まで出来なかったが。

翌朝。起きてみると。

「おはよう。咲人。朝御飯を作ったわよ。早く顔洗ってきて」と 咲紗が起こしてくれるので。僕は咲紗の頭を撫でながら

「ありがとう。美紗の次に美紗みたいな存在で。本当に助かるよ」と言うと。

咲紗は「うっ。嬉しい。咲人に頭ナデなでして貰ったら。私に惚れてしまったんじゃない?大丈夫?」と言うと 僕は

「咲紗のこと好きだし。毎日こうして起こして欲しいと思っているんだよ」と言うと お婆ちゃんとお義父様が来て「お邪魔では無いか?私達の事は、空気のように扱ってくれても構わんぞ。まぁー咲月やお母さまが居る限りは そういう関係には、なれないだろうが」と笑うと 咲紗は恥ずかしくなったようで 布団から出て リビングに向かい始めたので。お義母さんも後を追うように出ていくと。僕が着替えるために自分の部屋に行こうとすると。

咲紗とお父様のお婆ちゃんが居たので。挨拶をしたのだが お婆ちゃんは「ほぉ。君が うちの子を嫁にしてもいいと認めてくれているのかね」と言うので 僕は「ええ。咲紗とは一緒に暮らすことになりましたので。」と言うと。お婆ちゃんが

「それならば 私からも。美沙を宜しくお願い致します。孫の顔を見せてくださいね。そして 孫の面倒を一生見てやって欲しいと思います。どうか、末永いお付き合いをよろしくね」と言うと。お義父様も「咲夜は良い娘だろ。咲人は昔から女の子好きでね。私も、咲紗のような子に育って欲しいと思っていた。」とおっしゃった それから 朝食の時間になると。咲紗が 美紗の仏壇の前で手を合わせてくれたり。みんなで 食事を食べていた 咲月も帰ってきていて。咲奈はお泊まりしてきたようだ。咲姫も「お帰りなさい」と言うと 咲姫は お土産のプリンを渡していたのだが

「う~ん。ママには会えないんだね」と言って。泣いていたので。僕は咲姫の手を繋いで 美那と咲夜には、昨日の夜の事を伝えた。お義母様は 僕と咲樹をお膝の上に抱っこしながら話を聞いていたようだったが お義父様と 咲紗も僕達に付いてきて居たので、お二人の前で言うことになってしまったのだ

「あら。咲樹がお姉さんになるのね。それなら、私達にも 新しい家族が出来るかもね」とお義父様が言うと。お婆様も「ええ そうですね。美紗の事を大事に思ってくれる方が現れてくれたから、これからの人生を 楽しく過ごせるかもしれませんね」と言っていた 僕はお義父様とお婆様にお話があるとお呼びしてもらい。咲月に「咲那を連れて 先に学校に行くといいよ。お弁当を持たせてあるし」と伝えると。

咲月は咲那の手を取り、登校していき 咲夜は咲樹を抱き抱えるように 連れて行った 僕は 咲紗と一緒に病院に向かったので

「僕と、結婚する気はないかな?」と言うと。

咲紗は少し戸惑っていたが お義母さんが「咲樹が妹でも良いのかしら」と聞くの

「僕は咲姫と美紗の兄妹だから。好きになれたんだと思うんです。美紗さんも。咲夜や咲那の事も」と答えると 咲夜は「お兄ちゃん お義母さんも咲紗さんと美紗お義母さんの事を知っているから、遠慮しなくても平気よ。私は咲夜みたいに美人じゃないからね」と言われてしまい。

僕は美紗に似た美人で優しい咲夜の事を思い出していた

「咲紗。僕は咲夜の事を愛したいと思ってる。でも 今のままでは。美紗を愛する資格がないように思えるから。もう少し時間を貰えるかな?まだ高校生なのに変なことを言っていると思うけど。咲姫が産まれて。お婆様がお亡くなりになってからは、僕の中にあった何かが崩れ去った気がして。美紗への愛を忘れてしまうのが怖いんだ」と言うと。

「ふふ。私の胸の中に顔を埋めてくるのなんて初めてだから。どうしたら、私の胸の中で泣き止んでもらえるの?」と咲紗が僕の耳元に唇を寄せてきて。甘えた声を出していた 僕は

「ありがとう。咲夜と咲菜を頼みます」と伝え お

「咲也は、私の胸に埋めたりしないんだよね。でも、たまには甘えても良いんじゃない?」と言うので 僕は咲夜を引き寄せて 胸の中へ顔を埋もれさせた 咲紗も「あ!咲樹まで」と咲那を抱きしめると

「うわー。美沙お母様みたいなお母様のおっぱいの香りがいっぱい」と言いながら咲姫は嬉しそうにしていると。お婆様は咲夜がお婆様の所に居るのは知っているけど、咲姫が来てくれるのが とても嬉しかったらしい すると お義父様が

「あのな。お前が咲紗の胸の中にいる時、私は咲紗が羨ましく思えてきたぞ」とおしゃっていたので 僕は「咲紗の事は愛していますけど。美紗に似ているから、という理由だけで愛したい訳ではありませんから」と話すと。

お父様は「そうだな。私達は まだまだ、若いもんにゃ負けられんぞ。だから。美佐子。もうそろそろって思っていたんだよ」と言うと 僕は咲奈の所に行き 咲乃と 咲樹と美玖の様子を見ることにしたが。みんな楽しげに遊んでいた お父様は お母様のお墓参りをするらしく。出かけていったが 僕は 今日一日くらいしか時間

「ねえ。私達って 恋人同士だったかしら? あなた」とお母様が言うので

「さぁーそれは分かりませんけど。僕が告白した時は、嬉しそうな顔をしてくれましたから」と答えると お義母様が お腹を擦り 微笑みを浮かべていたので

「大丈夫ですか?」と言うと

「何がかしらね」とおっしゃったので 僕は「お体とかは 本当に 何も問題はありませんか?」と聞き返すと

「心配症ね。私が美沙より歳下なのは分かっています。それに、私と咲那と美沙とでは年が離れて居ますからね。」と

「それでも。僕にとっては大切なお嫁さんですから。元気で 笑顔が素敵な女性で居て欲しいんですよ」と答えると お母様は照れ臭かったのか「じゃあ お願いしてもいいかしら」と言ってきた

「ええ 喜んでさせていただきます」と言うと

「このお薬は 私と美沙と美那の分を飲んで。それからね。あと、一つだけ約束して欲しいことがあるの」と言って来たので。

「なんでしょうか?」と僕は答え

「咲夜が成人するまで。その先は、あなたの気持ちが変わってなければ。私を一番にしてくれるのよね。それまでは 待っていてくれると嬉しいんだけど。無理は言わないから」とおっしゃったので 僕は「ええっと。僕で良ければ。その時が来たら。もちろん 僕だって我慢します。美佐子と咲那と咲夜と、ずっと 一緒に生きて行きたいと願っているんです」と答えたが。

咲紗のお母さんである美沙が亡くなるまでは 一緒に過ごすことが出来なかったので。美沙の願い事は叶えたかったのだが。咲紗は 美沙が亡くなった後。寂しい思いをさせてしまっただろう。だからこそ 僕は、これからは咲紗と一緒に過ごしてあげようと思っていると

「まぁー咲夜に嫉妬しても。しょうがないからね。私達の子供が産まれるまではね」と話し

「はい。僕はいつでも構いませんから。」と答えると お母様は、お花畑に向かって 歩いて行くので、僕はついて行くことにし しばらく歩いていると。綺麗な蝶が舞っていた お母様は、「咲人。少し休憩しましょ」と言うので

「いいですよ」と言って。お母様のお手を取って歩き出したが。途中で、咲紗のお婆ちゃんと、お義父様に会い 挨拶をした時に

「君と、咲夜ちゃんを見ていると、昔を思い出すよ。君が、咲夜ちゃんの事を大事に想ってくれるのは分かるが。あまり 無理はさせないでくれよ。」とおっしゃったので。

「そうよ。あんまり無理させるような事は無いようにね。」とおっしゃった 僕はお義母様に「咲奈の体調が悪いのですか?」と聞いてみたが

「そんなことはないのよ。」と言われたので。

僕は咲夜に連絡を入れようとしたときに

「お母さまも咲人も咲奈が産む子が女の子だと思ったのかしらね。」と言って 僕と咲紗の会話を聞いていなかった咲夜にも聞こえていたようだが。僕は

「そうですね。僕達が思ってる通りなら。可愛い娘になりますよ」と答えると。咲紗は「うん。楽しみにしてて」と言ったので。僕も、お義母様と咲夜と一緒になって咲菜の成長が早くなれば良いと思いながら、咲夜とお義父様の後ろ姿を見ているのであった。

(続く)

第6章 家族が増えた日から 美紗の事故の後 僕はお義父様とお義姉様とお婆様の支えもあり 立ち直る事が出来て 家族を支えていく事が

「出来るようになったんだよ」

咲紗と美紗の事を咲人に報告する事にしたのは

「美佐子おばちゃま。ママの匂いがする。」

美紗の事を美佐子お義母様と 呼べるようになり。お父様や美沙お義母様に甘えたがらない 咲奈と、仲良くなりたいと思っていて。

お昼ご飯の時に。美那もお泊りした事や。学校での事を教えてくれていたが。

僕や咲夜は学校が終わると 咲月と一緒に帰宅し 美紗の墓前で手を合わせていたが。

すると お義母様が 美紗の遺影に手を合わせていた

「咲紗ちゃん。私は、今幸せだからね。美沙や美那の面倒をよく見てくれるし。咲夜ちゃんと咲樹くんの事も大切にしてくれるの。だから 私は安心して眠ってる事が出来るのよ」と言っておられ。

そして、僕は咲紗から、咲菜の話を聞いたのだ

「お爺ちゃんは まだ咲紗のお父さんだから。ちゃん付けしても良いかな」とお伺いを立ててきてくれたので

「僕は構わないよ」とお伝えした お義父様とお母様が帰ってこられるまでは。咲紗と咲夜は咲那に甘えるようにして過ごしていた

「お兄さんが 私の事を呼び捨てにしなくて 咲紗がお姉さんになるなんて。ちょっと 違和感があるけど。でも お兄さんが、私のことを『咲菜』って呼びたいと言うなら、別に呼び方は変えても良いわ」と おっしゃっていました。

なので、僕は「ありがとう。咲奈」と言うと 咲菜は僕の胸に抱きつき「うん」と答える

「ねぇ 咲那と、私も、お風呂に入った方が良いと思うんだよね」と言うと。咲夜は僕の方を向き「おにぃ~」と言うと咲姫は咲樹を連れて「うわーうわー」と騒いでいた

「咲那と咲樹は、お祖父ちゃんとお祖母ちゃんの所で待とうね」と言うと。二人は、お義父様とお義母様の方へと駆け寄り。抱っこしてもらったが、やはり、僕は嫌われてるのだろうか?お二人からしたら、咲樹は孫であり 愛おしく思えるだろう。だが 僕は違う 血が繋がっているとはいえ。赤の他人なのだ。

美紗のお墓の前に来てからというものの 僕がお義父様達に話していた内容が聞こえてしまっていた

「私は 美沙と美紗の娘で良かったからこそ、こうして咲也と結ばれることが出来たんだよ」と言ってくれた時も 美佐子は、咲人の腕の中で涙を浮かべた。美佐子もまた、咲夜の妊娠を喜び。その命を育もうと奮闘している時。自分の娘の事で 悩む時期があり

「咲樹を産んだ後に。咲那に同じ苦しみを与えたくないと思っていたの。それがね。最近になって。私達夫婦には 美沙と美佐子の遺伝子を持った。咲斗がいるって事に気が付けたのよ。私と美那にとって。咲人と咲樹の存在は とても大きかったから、この子に辛い思いはさせないようにしようと思ったんだけど。どうなのかしらね」と お墓の前なのに 涙を流しながらおしゃっていたが お義母様からすれば、咲夜が産むであろう赤ちゃんの事が気になっていたのか

「咲那。お利口さんですよね。私達が咲耶と、美那と一緒の所に行けるまで頑張って欲しいんです」とおっしゃった 咲那は、「おねーちゃ。だいしゅき」と言いながらも。僕の膝の上に座ってきて。お腹の中に居る子供を守るかのように

「あたちねー咲夜に会えてよかった。だってねー」と咲紗は嬉しそうな顔をして僕を見て微笑んで

「だってねー。あのねー」と言って 咲那と手を繋ぎ、お花畑の方に歩いて行き お花摘みをしに行った 僕は お腹が空いたようで。咲夜と、咲姫のお弁当を食べさせてもらい。また少し時間が経って。お腹が膨れたのを確認出来た

「ねえ そろそろいいわよ」と咲那と咲紗のお母さんである美紗が言うので

「咲那。おいで」と言うと。咲那は咲紗と咲奈が寝るベットに入り。僕は お花畑

「ふぁ~」と咲那が欠伸をしていた

「眠そうだね。大丈夫かい?」とお尋ねする。

咲紗は 咲夜から、美沙の写真を受け取り。写真を見ている咲紗

「この写真ね。お母さんが美佐子と お義母様と撮ったのよ。」

僕は

「お婆様が?」と質問をする。

「ええ。美佐子と2人で旅行に行ってきた時のものなの。それでね。これは 私達の子供が産まれたら、私達の子供の家族全員と。それから。咲月のおじい様おばあ様。咲月と咲那と咲樹も一緒に。家族みんなで行きましょう。私達が出来なかった分まで。」と言って 美紗と咲夜

「はい。きっと喜んでくれるでしょう。咲菜のお爺ちゃんと咲人さんとお婆ちゃんは、私が連れて来ます」と言って。咲那は眠りにつき。咲夜と共に寝室に向かい布団に入る すると 僕の元に電話が鳴るが僕は出ることが出来ないまま眠ってしまったようだ

(続く)

第7章 お婆様に呼ばれた日から数日経ったある日のお昼頃になりました お婆様に呼ばれ

「少し 咲紗ちゃんと二人で 散歩でも行ってきたら良いじゃない」と言われて、僕達は美紗の家に行き 玄関を開けると、咲紗は「お義母様。ただいま帰りました」と挨拶をしながら、靴を脱いで家に入ると

「お義母様 ただ今戻りまして、これからも宜しくお願いします」とおっしゃっていたので 僕は、お義母様に、「僕からもよろしくね」とお伝えし。咲紗は、「はい。」と答えながらリビングの椅子に座っていた すると 咲紗が立ち上がり「お茶入れてきますね」と言って 台所に行くと。しばらくして。僕も、「手伝いますよ」と言って咲紗について行くと お義母様が、僕に「ごめんなさいね。咲那があんな事になっているのはね。あなたのせいではないから。気にしないのよ」とおっしゃって下さったが。やはり、咲夜や咲姫の事は心配

「お義母様。僕は、咲奈や咲樹が。寂しい思いをしてるのではないかと。それに 僕の育て方で良かったのかと、そう思ってしまっても、仕方が無いと思います。ですから そんな時は。僕にも相談して下さい。僕は、どんなことがあっても。咲紗の側に居続けます」と伝えたが 咲奈や咲紀に何かあった時でも 僕は力になれなかった そう考えると悔しく思えたのだ

「そうだったのね。ありがとう。そう思ってもらえるだけでも嬉しいわよ」と言っていたが。本当に良かったのだろうか?そう思ってると

(ピンポーン)家のチャイムの音だ

(誰か来たみたいだけど)と思いつつ、咲紗と二階に戻り階段に腰掛ける

「あら。こんにちは。今日は良い天気ね」と声をかける女性の声を聞き流してしまっている間にもお客さんはどんどん入って来るのだ

「すみません。」と、僕の部屋に勝手に入ろうとするお客さんを制止するが 咲紗が「どうしたのですか?私は構いませんが」と聞いてくる お客はお母様が応対し。その後からお母様も咲夜と一緒に僕の部屋に来て、僕と一緒に お客様が来るのをお待ちしてたが、結局 お母様とお義母様が対応する事になるが、その女性は僕の事を見ようとせず。僕の部屋の中を見るような目で見ていた。そのお方が、僕の前に立ち

「あんた 咲樹くんはどうしたのよ?まさか捨てたんでしょ?それか売った?ああ どっちでも良いわね!私の子供をどこにやったのか言いなさい」と言ってきて僕は

「申し訳ないけど。どちらでもありません」と言うが、全く話を聞こうとせずに。僕の頬にビンタを喰らいそうになったその時 咲姫が「おにぃ~」と言いながらもお父様の胸に飛び込んでいくと。咲夜も お兄さんの肩を掴み「お兄さん」と言いつつもお兄さんの手を引っ張ってお兄さんの後ろに隠そうとしていて。咲樹に至っては。僕の手を握ってくれたのであった。咲樹はまだ幼いから分かるにしても。どうして咲姫はこんなに大人になったのだろう

「まあまあ、落ちついて」とおっしゃってくれるが、それでも、お怒りの矛先が収まる気配は無く。そのままの状態で1時間近く経過した後、美奈ちゃんは泣きながら帰って行ったのだが、その間も、ずっと咲夜達の前で怒鳴り続けていて。そして、お店の方では

「うちの息子は。あなたの娘のせいで死んでしまったんですよ!」とお叱りする親の姿もあった。だが 僕は 美沙と美紗のおかげで 立ち直る事が出来たので 感謝してもしきれないぐらいなので 美沙のお墓に手を合わせる事が出来たし 美沙の墓前でお祈りできた。だが それは美沙との約束でもあったから その日を境に 咲姫は

「ママに会いたい」と言うようになる。僕は、美沙とは話せるはずもないとわかっているものの 美沙の写真の前に座り込み

「美紗。僕を 許してくれないか。咲夜達に辛い思いさせたくないのは分かってるんだけど。どうしても咲樹の面倒を見てくれていた咲那の事ばかり気になってしまって。」と言うが

「僕は 最低な男だよ」と独り言を言うと お姉さん達から「違うよ」と慰められ。咲那は「大丈夫」と言ってくれていたが やっぱり咲夜と美樹は咲奈と咲樹が寝てからお義父様とお義母様の家にお邪魔していたらしく 朝になって

「おはようございます」と言われるまでは気付かなかったんだよね。咲菜達を連れて行ってあげれば良かったと思ってしまい、少し後悔してしまうこともあったけれど 僕は 仕事があるので、家に帰ってくることは殆ど無いため、あまり咲夜に迷惑を掛けないようにしなければと思う反面 咲菜には、「お帰りーパパ、ご飯出来てるから早く食べちゃおうねー♪」とか言われても僕としては微妙な心境になっていたんだよ 何しろ、自分の息子よりも娘の方が好きなんじゃないかと思ったりしているし 僕も父親としての自覚があるからこそ悩んでいるわけでして(;^ω^)そんな中 美姫には会わせてもらえないだろうから会えないとしても会える可能性があるとしたらいつ頃かなぁと思ったりした時に

「美姫と会いたかった?」と話しかけられるが

(えっ!?誰?)「僕と会話できるの?」と聞くと美姫は「ふふ。美那が言ってる。私達はいつでも一緒だって。それに、あの時の事故の時に美紗が私を助けてくれた事で。あの時の事故で死んだ人達の魂を鎮める事もでき。今なら会って話がしたい」と言う美姫の言葉を聞いて、僕達は、また、家族揃ってお話しが出来るようになったというのを知って。また、僕の中でのわだ

「お婆ちゃんの事はもういいよ。美沙もきっと美紗が居てくれるだけで満足してくれるから、美沙は幸せ者だからね。それより美沙の事を一番に想っていてくれてありがとう。咲紗と美紗のおかげだと思う」とお礼を言いながら

「美佐子はね、僕と咲紗の子を産むために命を捧げたんです。お産が終わった後に。美佐子の命は燃え尽きましたが。僕はね。今でも忘れることは無いよ。美佐子が、僕のために生きたいと願いながら息を引き取った事。美佐子の最後の笑顔を見たときからね。僕の心は満たされていて。この気持ちはきっと一生忘れられることはないでしょう」と言うと

(続く)

咲菜とお買い物デートをして数日経ったある日の夜のことなんだけど。僕はお腹空いたのか起きてしまいました(́-『 - *)Zz…….ムニャ

「あっ!咲夜ちゃんだあ。咲夜ちゃんおいで」と言われますが。僕は、その言葉に対して反応出来ずにいたのだ

(ん~。なんか、体が重いな)そう思うが早いか僕の体は重力に逆らえず地面に叩きつけられてしまう

「痛い。」と言った途端に

(バタッ!!ドスンッ!!ズドーン!!!)と大きな音と振動が起き 僕は、床に打ち付けられた痛みに耐えられず気絶したのであったが。僕は、すぐに意識を取り戻すと

「いったいなにがあったの?」と声を出すも 返事はない 周りを見渡せば咲夜や咲姫は居るが

「咲月?咲奈はどこだろ?もしかして、お婆様に連れ去られたんじゃ」と思いつつも

「咲夜、ちょっと待っててね。お婆様呼んでくる」と言って部屋を出て行き、お婆様の部屋に向かうと そこにはお婆様と 咲夜が居て 僕もそこに居させて貰うことになった 咲那も「お爺様はどうされたのでしょうか?私がここに呼ばれた理由は 美紗と美那の件だとしたらお父様は呼ばなくても」と言ってはいたのだが。お婆様が

「それは心配しないでも、大丈夫よ。ただ、お父様は 美紗が亡くなった時も咲奈が死んだ時には、凄く落ち込んでいて、今は何もできない状況で とても可哀相に見えるけど そのうち 元通りになるはずだわ。それと 今は大事な時期だから心配することもないわよ」「それなら安心しました。ところで、私はなぜここに呼ばれているのかを教えてくださいませんか?」

「それに関してはまだ教えられないわね。もう少し時間が経つまではね。そう言えばだけど咲也君って最近元気がないわね。悩みごとでもあるのですか?例えばの話として聞かせて欲しいのだけど 私の勘だけど 貴方達が何かをやっているような感じを受けたのだけど。違うかしら?」と言われたから答えようと咲夜に話しかけると咲夜から先に口を開かれるがそれを遮る形で咲夜から話し始めるのだが、「私から言わせて下さい。お願いしますお母様が何かを隠しているように思えてならないのですが、私はお母様から聞いた話を信じています。ですので私は信じて待つことにしていますの」と言うと お義母様は、真剣な表情に変わり「咲那ちゃんも一緒に聞いてもらいたい事があるんだけど良いかな?」と聞くと

「はい。分かりました」と 咲那は言いながらも僕の方を見てくるので 僕は、「僕も聞きたいな。美沙と咲夜の過去について教えてほしい」とお伝えした。そして 僕達三人はお婆さまの話を聞いた後に、僕達二人だけになった 僕はその話を聞けば聞くほど、お二人の愛情の深さを知り。そのお二人が残した子供である僕達は 愛されていた

「僕がお父様なんだね。知らなかったよ。咲姫にお姉さん達に 咲夜にも苦労をかけてしまってたみたいで ごめんよ。僕は 今まで何をしていたのだろうか」と呟きながら涙を流す

「お兄さんは優しいんだね」と言いつつも頭を撫でてくれるのは咲姫だった 咲夜も「咲夜は知ってたよ」と咲那に伝え 僕は、これからも頑張っていかなきゃダメだと思いつつ

「僕は、まだまだお姉さん達の足手まといになってしまうかもだけど。お父様になるために頑張るから」

咲紗が来てから1週間ぐらいが経って咲樹と咲那

「咲樹。ママはお仕事で忙しいだけだから寂しく無いからね」と慰めたりもしていたが 僕はお店の方を覗いていたら 咲那から声を掛けられる 僕は、慌ててその場を逃げようとしたが お客さんでいる咲夜を見て咲夜は僕の側に寄り添ってくれたのだ その日を境に咲紗と咲姫は僕の家に頻繁に遊びに来てくれるようになって そしてある日

「ねぇ咲那。私達も咲姫のように 咲姫のお店で働きたいなあ」

咲夜も「咲紗の言うとおりですよ咲姫。私達を仲間外れにするのだけは辞めてもらいたいのですね。咲樹を預ける事なら喜んで受け入れますので、咲紗と咲那を雇ってあげてもらえませんか?」と頭を下げながら言って来たため

「お姉さん達はお友達じゃないから 無理」と言うと 僕が口を開く前にお姉さん達は泣き出してしまい 僕は 慌てるしかなかったのであった。すると咲紗が「私達にだって咲姫と一緒に咲樹を育てる権利はあるよね?もし咲樹と引き離されてたら こんな事言えなかったよ。咲樹だって お婆様に引き取られずに。お母さんに育ててもらってるかもしれないのよ」と話すのを聞くと僕は「分かった。今日中に みんなが働きに来るのを許しましょう。咲姫のお手伝いをしながら咲紗は 咲樹の面倒を見ることなら出来そうだから。咲夜には咲紗が 居なくなった咲紗の分のお店を 咲菜 美佐子と 美沙で切り盛りして」と言って咲紗 咲姫は咲奈が働いている花屋 美姫が働いていたカフェに行くことにしたのである。だが 美姫 美佐子は美紗の墓参りをしていると咲月は 僕に連絡を入れてくれたので 僕は咲姫と咲姫と咲那の3人と会う約束を取り付け 僕の家に集合

「僕達は 家族なんです。だから何でも相談してください」と言うと咲紗は 僕に抱きついてきて泣いたまま眠りについてしまったので咲紗をベッドへと寝かせ 美姫と美沙の写真の前に座らせ 咲紗が起きるまでの間 美鈴ちゃんや真由美先生に相談する事にした

「あら?珍しい組み合わせだこと。もしかしてまた、あの子に手を焼いているのかしら?咲夜はどう思う? 私は美紗に会えないからわからないけれど、美紗なら許してくれる気がするのよ あの子はいつも咲夜には迷惑掛けっぱなしなんだから、きっと 今回だって 咲夜に頼んで来なかったのは 自分一人で出来ると思っているんじゃないかしら。咲夜が困っているとわかれば 助けてくれるはずよ それに、きっと咲紗も喜ぶと思うの」と話し 咲月は、お義父様から美沙と美佐子との思い出を聞きながら「お婆様 お二人はどんな事をしていたのですか?」とお伺いを立てたらお義母様からは、僕が想像していない答えが返ってきた 美沙と美佐子の生前の時は咲月はまだ小さくて覚えていないが

「美紗は お裁縫と歌が得意だったのよ 美佐子も料理が凄く得意で 二人でお弁当を作ってくれたりもしたっけ。」

僕は、美紗 美佐子を褒め

「美沙はお人形さんみたいだし 美紗は天使だよなあ 美佐子なんて お淑やかな女性で 僕の初恋の子でもあるんですよ。」とお伝えした時に「お父様にそんな趣味があったとは知りませんでしたよ」と言われてしまったのが残念 僕が話したいと言った事には触れないつもりらしい なので僕は、美琴にお願いをする「僕はね。まだ幼いから分からないけど。それでも 僕のお父さんや咲夜を幸せにして欲しいから。お祖母様に 咲夜に甘え過ぎちゃ駄目よって言って欲しい」

お祖母様から言われた事は、

「咲也君は咲奈の事が好き?」って質問に対して

「うん大好き。咲奈が居ないと僕 何も出来ないし 僕が産まれてきた理由って咲奈を産んであげることだと思ってるから。僕が居るだけで、皆が笑える世界になれば良いな。僕と居ることで幸せな人が沢山増えて欲しいから。僕が居る事で 笑顔になれるのは咲奈だと思うから」と答え

「私にとって あなたはとても可愛い孫です。これからはもっと可愛くなっていきなさい。でも 少し心配です。美那の事があります。ですが 私はあなたの成長を見守っていく事にします。」とお答えいただいて美沙と美佐子が生きていた時の事を話してくださいまして

「そうですね。お婆様はお姉さん達にお会いした事はないのですよね?私はあるのですよ それで、美紗さんは お母様に似て とても優しかったです。咲紗は、咲紗のお爺ちゃんに似たんだろうなって感じですけどね。お爺ちゃん似の咲那が とても可愛いの。私にとっては娘みたいなものですけどね。私は、咲姫ちゃんの事も、咲樹のことも好きでしょうけど。やっぱり咲那が一番大事な妹よ」と咲夜から聞いて

「僕は お姉さん達と遊んでいたら楽しいけど お爺ちゃんも好きだから」と伝えたら

「お父様なんだから お姉さん達の言うことを素直に聞けばいいの。私がお父様になってあげようかしら?」と咲月からも言われてしまい

「それじゃあ、お婆様が僕達の父と言うことになりますね」と言うも

「それは 遠慮しておくわ。お父様を独り占めされたら大変そうですもの。」とお断りされてしまっていた。

そして、お義母様から咲夜をよろしくとお願いされた後、お婆様から咲夜を頼むと言われた僕は 僕なりの努力をしようと心に決めた。

お婆さまの部屋に通されたのは、咲姫の友達である美沙だったのだが、彼女は僕に

「貴方が、咲夜の旦那になる男なのね。ふ~ん。顔は普通だけど。悪くは無いね。貴方と咲姫が仲良くしてると聞いた時から。もしかすれば、私にも新しい未来があるのかもしれないと 淡い期待を持っていたのよ。まあ。私と美紗が お互いに思いあっていれば良かったんだけどね。美紗は咲夜に夢中になりすぎて。私のことは見てくれなくなってしまったの。それが寂しくて悲しくて。毎日泣いてばかりいてね。でも今度こそって思ってるんだよ だから君達が羨ましいんだね」「そっかぁ 大変な思いをしてきたんだね 僕なんか頼りなく見えるかもだけど頑張るかrよ」「頑張ったところで結果は変わんないし無駄じゃない?」と言われるが僕は「頑張っても結果が出ない人より頑張らなかった人を僕は評価するかな」と言い返すとその言葉を聞いた美佐子は嬉しそうで泣き出しながら、「ありgとう。嬉しい」と言い出すから慌てて慰めて「何か悲しいことがあったの?」って聞くも教えてはくれなかったけれど何故か僕に懐いてくれるようになっていたため、それからと言うもののよく部屋に来て僕の側にいる

「私達は咲姫のお店に行くから 後は宜しく」と 美沙は咲姫に連れられて出て行ってしまった。僕は一人になってしまった。するとそこに咲姫が入って来て僕の側に座り「今日も来ましたの ごめんなさい」と言うので「僕に会いに来てくれてるだけでも 十分すぎるくらいですよ」と答えると咲姫は照れ臭そうな顔をしていたが

「実は今日から、美沙を咲姫のお店に住ませようと計画しているのだ」と 突然の話を持ちかけられたため僕は驚きつつも「大丈夫なの?その 美佐子さんが お姉さんの側から離れてしまうわけでしょ?」と言うも

「私達と一緒に住みながら咲姫の仕事場で働くことになったから」と話すと 咲夜から「その件に関しては 問題無いと思うよ お兄様。」と連絡が入ったため 僕は

「僕は、お婆様が言っていたように お姉さん達や咲樹に もっと頼っても貰えるような 優しい父になろうと思う。その為なら何でも協力しよう」と 美佐子に話すと 喜んで受け入れてくれたようだ。美沙は美沙で「お婆様は厳しいから覚悟しといた方が良いよ」と言われ 咲樹のお世話をしながら美佐子に咲紗のお手伝いを任せてみた 美沙には 僕が咲紗の相手をしつつ咲菜と美沙で咲樹のお昼寝の間とか面倒を見てもらったりして過ごしているうちに

「もうお店を手伝ってもらってもいいかもしれない。お母様には 許可は頂いているし」と思い美沙に 咲紗 咲那と咲那の店でお仕事してみるとこを提案してみたりしていた。

美紗に会わせてから2週間ぐらい経ったある日、お店を休んで咲月と咲那が美

「美沙を連れて来るのは、明日にして」と言って来た為 僕は、美沙を連れ出してデートに誘ったりしていた。咲月にお小遣いを渡したら美沙が僕の服を選んで買ってくれた 僕には少しサイズが大きかったが 美紗の好きなようにしてください。と言うと、美紗は「私は、咲也がどんな服を着ていても好きよ」と言われ 胸が熱くなったが「咲姫の事を想っているからこそ 僕はお洋服を選んだんです」と伝えると 美沙は、涙を浮かべていた そんなこんながありつつ 次の日に 僕が 朝からソワソワしながら待っていると お義母様と咲月がやって来た 美紗の事を咲月に任せて

「咲月と咲紗は?」と咲月は、美紗に咲樹を託しに来たらしく、咲月が美沙に 咲月は美沙と手を繋ぎ 咲那の待つカフェへと向かった。美沙と僕 二人っきりになり「行きたい所あるの。付き合って」と手を引かれるままに連れて行かれたのは。ショッピングモール 美沙と色々とお買い物をして。美紗は 僕にアクセサリー類をたくさんプレゼントしてくれて「私を喜ばせようと思って選んでくれた物でしょうけど。でもね 私は咲夜からの愛情で十分に幸せだから。」そう言い出した。

僕は「お義母様に言われなかった?僕と咲奈は結婚するって」と話し始めると

「言われたけど 貴方はまだ幼いから」と お説教モードになってしまうが 僕は負けない「僕も大人になったら きっと咲夜を愛していくだろうから 今から準備してるだけなんだよ。今はね。でも 咲那と結婚する気は無いんでしょ?」そう言うと

「私は 咲夜を今でも愛しています。でもね。私と美佐子の子供に罪はないのですから。あの子を見守っていきたい気持ちの方が強いの だって あんなにも可愛らしい子だもの それにね。私が美紗を産まなきゃ咲那が産まれてくることもなかったの それは 咲奈が産まれてこれないことと同義なんだよね。だから今の私にとって 一番大事だと思うことを守っていかなければならないと思っているの」「うんわかった。でもさっき言ってたことだけど 子供を作るつもりはあるよね?」と言う問いに対しては、「いつか出来ればいいかなとは思っております」とのことでしたので僕は安心をしたのだが「貴方の子種が私の中に入れば良いなって思ってます」と言われてしまったのだが、僕はその時何を言っていいのか分からず固まったままであった その後は、美紗とお出かけをしたりして過ごす時間が多くなった僕はお店に来る人達とも顔見知りになるようになり 常連客さん達からは、何故か気に入られるようにもなって行くことになるが、そんなある日のこと、また別のお客様が来るようになっていて、どうやらその子が美

「初めまして。美 と言います。お兄ちゃん」と言う少女で、見た目も綺麗で可愛く、お淑やかな性格のようで咲姫ととても似ている感じであり、お嬢様っぽい雰囲気を持っている女の子で 咲月の妹だった。僕が 挨拶をしようとすると、彼女は「お父様とお母様から聞いています。お父様 これからよろしくお願いします」と言い出しており 美沙は美紗を気にかけていたのだと分かると同時に「咲夜に似てきましたね。美姫。お久しぶりですね。お祖母様からお話は伺ってますよ」と話しかけられていて。美姫が「お祖母様なら、お兄さんと結婚されるお話をされましたが、本当に宜しいのですか?」と話されると咲姫が答えていた

「美沙はね 咲夜のことが好きなんだから 諦めなちゃ駄目よ。それに、美夜が お母様に遠慮して咲夜から距離を取ってしまったから その分、咲沙は美夜が甘えられる相手になるのだから、美夜はそれで満足なの?」と言っていた。美夜さんは 嬉しそうな笑顔を見せながら 僕に向かって「私と咲姫さんから咲那さんへ贈り物をさせて欲しい」と相談された僕は

「それでは、この前みたいに、お婆様に許可を取らないとダメですが。僕は美沙さんの事も、美紗さんのことも大切なお友達ですから。是非 お願いしたいと思います。」と伝えた。美夜さんは、僕の事を見ていて。「美沙が、そこまで 咲夜さんに心を許せているんだとしたら 私は何も出来ないわね。でも ありがとうございます。大切にさせていただきます」と答えてくれて。

その後。咲夜に美夜さんが咲月のお姉さんと分かったことや、僕がお店を手伝うと決めた事を伝えると。美夜さんから、美月さんを紹介してもらって「お父様 咲沙のことは 美沙に任せてください」と言われた僕は「分かりました。お姉さんが、お父様の代わりを務めてくだされば、僕としても嬉しい限りですよ」と伝えると。咲沙から電話が入り「お父さんに代わって貰えないかな」と頼んでいたため、「お義母様に代わるから ちょっと待ってて」と伝え。美沙が「美姫のことは、咲紗が責任を持って面倒を見てくれるそうだから 良かった。」と言っており お店は 美佐子と美沙と咲那で回す事になったようだ 咲夜と咲那は、咲那と咲紗が学校から帰って来るまでの間は 美佐子がお店に出ることになり、お店の方は美紗のおかげもあって上手く回っている。美紗も お

「美貴も、もう少ししたら一緒に働くようになるよ」と話してくれた為か楽しみでもあるのだ。そんなことをしている間に季節が流れ夏へと向かっていく中で美夜や美紗と共に過ごしていたある日の出来事である 咲也くんの家に初めて訪問したのは6歳児くらいの頃のことだっただろうか?当時の私の印象と言えば。あまり男の子には興味が無いのもあったせいか特に気にかけることは無かったはずなのだが。その日だけは違っていたと思う いつも通りに咲姫に連れられて彼の元へ訪れることになった時にふと思ったことがある。

(咲夜様に似ているような)と感じながらも私は彼に話し掛けることはなく彼の側を離れていった 次に会えた時は11歳の春を迎える頃合いであり私よりも1歳年上の彼は身長も大きくなっており少しカッコ

「大きくなった」と呟いていた そして 咲也君のお婆様のお部屋を訪れると咲姫のお姉様にあたる方が出迎えに来て下さったのであるが、お兄様のご両親に当たるお二人は既に亡くなってしまわれていると咲姫に教えられてしまい、なんと言って声をかけようか悩んでいると 咲奈お義母様が咲菜と手を繋いでいる姿があり「お婆様には内緒にしとくんだよ」と小声で言われるが お母様には聞こえてた様子でお義母様にはお見通しなのかと感心しながら私達家族3人で楽しくお喋りをしていると 咲奈はお眠の時間になってしまい咲樹と二人で

「ママ バイバ〜イ」と言われ手を振り見送っていたが、咲樹は咲也君にも懐いてきたのであろう

「また お家に遊びに行こうね」と言っているのが聞こえてきてしまう すると咲也君は「うん いいけど 今度は俺が美沙を連れてくる番だね」と言うと咲夜お義母様は咲奈を抱きかかえて咲夜お義母様の膝の上に置くも咲月お義母様は「咲樹も もう寝なさい。咲姫達はまだ暫く戻って来ないだろうし、咲姫の部屋に行くかい?」と誘われるまま 咲樹と一緒に咲姫の部屋に通されて咲紀お祖母様に可愛がられた

「咲姫は可愛いね やっぱり咲月の血を継いでるだけあって美人さんだもんな お前さん 咲奈に似せてる部分もあるんだから、咲月の面影あるよ」

なんて褒められてしまったのもあり

「美佐子さんは綺麗で、美沙ちゃんは優しくて 私は二人の事が大好きだから」と答えると。咲夜お祖母様に

「二人とも大事な娘さんだよ そんなに自分を卑下にするんじゃない。咲那に何か言われたりしたのか?」と聞かれて私は咲夜お義母様に全てを話してしまっていた。それから2週間ほどして私は美夜さんとの面会をすることになったのだが 美夜さんも忙

「最近 美夜さんにお会い出来ていないのですが、お元気なのでしょうか?」とお父様が心配されている様子が目に入ってしまい。私は お母様から預かったメモ用紙を取り出して美夜さんに渡しに行きたいと伝えると咲姫は「私からも お願い出来るかしら。貴方なら 大丈夫よね。美沙が私の為に頑張って働いてくれているのは知っているけれど 貴方が側に居てくれるだけで美夜もきっと 安心できるだろうから どうかしら?」と言われると、私としては美沙ちゃん

「わかりました。美夜さんの事を咲姫が大切に思われている気持ちは痛々しい程伝わっているから お任せください。私が必ず連れて帰ってきて見せますから」と答えたのであった そうこうして美沙ちゃんを待ち続けるが 一向に美夜さんは姿を見せる事はなく時間だけが過ぎていき遂に明日は、お別れの時が近付いてきてしまっている事に 私は、美沙ちゃんの事は勿論、咲夜お義父様の事も大好きな美夜さんがどうなってしまったのかと言う不安ばかりが強くなっていき、咲夜お義母様や咲月お姉様に 美沙ちゃんの件を伝え、咲夜お義兄様に美夜さんの行方について相談しようと思って咲姫にお兄様

「美紗が美夜を探しに行ってくれるらしいので、お兄様にもお手伝いして頂けると助かります。」と伝えると。

咲月お姉様は「お母様 美紗の事ですから咲月もついていきます。美紗が一人になるのが危ないのです。」と言い出して 咲夜お姉様から許可をもらい「美紗 貴方がしっかり美沙を守ってあげるのよ」と言われていた

「私は咲月姉さんを守るよ。だって お父様の代わりを務めなければいけなくなるんだもの お父様の分まで お仕事頑張らないと」と話しており 美沙姫と美

「私達は美夜さんを探すから 咲姫は美夜さんの事 信じてるんでしょ?だから 咲姫は美沙の帰りを待つことに専念するべきだと思うの。美夜さんは咲姫の妹なんだから きっと大丈夫だよ。美夜さんを見つけて帰ってきた時の為に備えておいた方が良いと私からは思うの」と言われたので

「咲夜さんには悪いが。お店の方には、お客さんの対応が出来るようにしておく」と答えると。お母様は、咲姫に美沙さんと咲姫をお店に残していく許可を出していた 翌朝になり、僕は、お店に向かう準備をしながら咲夜さんに声をかけた。「お店の方は、美紗に任せていく事になるとは思いますが、美紗に僕の事を任せてもらえませんか?」と聞くと

「わかった。私の代わりにお店をお願いしますね。咲沙 美沙に何かあったら、許さないんだからね」と怒られて 美夜さんから頼まれた事でもあるし、咲夜さんが僕にしてくれた

「お父様が美夜さんと結ばれている間 私も咲姫が幸せになるように、ずっと側で守ってあげてください」って約束を守らなければいけないと心に誓う 美沙さんから連絡があり。

お店まで迎えに行くことになり、そこで 美沙姫と落ち合うと 彼女は咲夜さんから渡されていたのであろう 美沙用の車を用意していて。その車の後部座席には美沙さんが乗り込んできて僕に向かって「美紗 美紗のお姉さんに会わせて欲しいの」と言われて僕は、「咲那が一緒じゃないので 今すぐには難しいかも」と答えるが 美紗から話を聞かされていた美紗が「美紗が無理言って頼んだの 私の方でも美貴さんと連絡を取ってみるよ」と話してくれたのもあって とりあえずは咲奈に連絡をして貰いつつ。咲那が帰って来るのを待っていた すると咲夜さんは「ごめんね ちょっと用事で外に出てくるね。咲夜にも美沙のことをお願いしてあるんだけど。美夜が見つからないかもしれないって言う状況だとしたら、私の家にも来てみないか?と伝えてほしい」と伝言を受け取っていると そこに美樹や咲姫達も合流してきたため みんなでお出かけをする事になったのだが お母様から美沙さんの事がバレてしまい「あらまぁ そんなに この子を甘やかしているんですか? 私と 美姫は お婆様のお屋敷に住んでいますし、美夜も そちらに住むことになっているんですよ」と言われると。美紗もお義母様のお家で暮らしていけると思うと嬉しくなってしまい。お姉様の肩を叩きながら喜ぶと

「お婆様の所に住めると思うと とても嬉しい」と喜びを伝える その日の夜は、お母様のご実家のお

「今日は何時に戻ってくるかわからないからさっさと済ませようぜ」とお兄様に言われるがまま私は着替えさせられる羽目になったのだけれども。着せられた洋服の色は赤系統の服ばかりで 私自身が選んだものではなくて。しかもサイズ的に私ではブカついてしまうような感じのものを着せられてしまい 咲樹に抱きついた際に 咲樹から不満の声を上げられてしまったのだったけども。咲樹を慰めるように美沙姫と美沙さんに美沙さんと咲月さんが一緒にいる光景を目の当たりにし

「お義母様に 美佐子様と咲樹と美樹と美樹の4人と一緒に過ごしているところを見られると面倒な事にしかならないのは、お母様と過ごした経験からわかっているわね」と咲月に言われてしまった。私は咲夜様に咲沙が無事でいるのと咲夜様の代理を務めていると伝えた上で咲奈を預かっている旨を伝えてもらうことにした。美沙は、私と美沙姫のやり取りを見て「美佐子様は 本当に美夜さんを大切に思われているのですね。羨ましい限りです。私もお義母様のようなお母さんになりたいです。」と言われ 咲夜にも同じようなことを聞かれたため「えっと。美樹ちゃんの面倒を見る時は、美樹ちゃんが咲姫ちゃんの事を慕っていたからで。私が美樹ちゃんと一緒に居る時は基本的に 美樹ちゃんのお願いを叶えたりしてるだけだよ」と返すと 美樹に手を引かれてしまうが「ママ 遊ぼ。」と言ってくれて。美紗に

「良かったね 美樹が そう言ってくれて。」と頭を撫でられてしまう 私は、咲夜様に美夜さんと咲奈の事について話をしたくて咲姫が咲夜様に預けてあるメモ用紙を拝借していた。そして、咲夜に電話をかけようとしたら

「美沙が居てくれて良かった お義母様も心配してくださっていてね 早く帰ってくるのが待てるといいのだけど。」とお父様も咲姫も美紗の事は信頼されているようで 安心すると同時に、お母様は咲夜さんに美紗さんの事は任せっきりにしてしまうみたいだし、美沙さんには咲夜さんの事が気になっているようだしと複雑な心境のまま私は咲姫の元に帰ることになった お母様が私達に咲夜さんが何処にいるのかを聞かれた際に私は「わかりません。」と返事をしてしまい咲夜様から咲夜さんが何処に行ったのかを聞き出せなかったことを申し訳なく思い。咲夜様と咲沙と私と

「お義姉さんが居てくれるだけで私は満足なのですが?」なんて話しをしているところに美沙姫が来られて 美沙姫と咲沙に美沙姫と美沙さんから咲沙と美沙さんへ と姉妹間で交流が出来たことが喜ばしく お店に戻ると 美紗から電話が入り 美沙が美夜さんを連れ帰ったと言うのである。「咲沙ちゃんが どうしても美紗が美紗を連れて帰ってきてくれないなら美紗も一緒に連れて行ってもらうって言ってたよ」と伝えるが美沙は「うん。でも、美紗がお義母様と暮らしたかったって言う気持ちがあるから、やっぱり私も行きたい気持ちもあるんだよね でも私がいない間のお店の方は誰が引き継いでくれるかとか考えちゃうし。どうすれば良いんだろうか?どうしたらいい?」と聞いてきたため私は迷わずにこう答えたのである 美夜さんを探し出して連れ戻す為に僕達兄妹で話し合いをした末に「まずは美夜の身辺を調べ上げないと探しようがないんじゃないですか?」との結論に達した為だ僕は、「それに 咲姫達の事も調べ上げて、居場所を突き止めるべきだと思うんだよ。」と話していた それを受けて咲月さん達は僕の話を聞いて「確かにその通りかもしれないけどさぁ」「でもさ 美沙が一人で頑張ってくれたのに。また同じこと繰り返したくないんだけどなぁ」と意見を出してきていて。僕は、「その事に関しては 僕に任せてもらえますか?僕が皆に協力してもらって 色々と探りを入れていきますので」と言い出すと咲姫は、「でもねぇ。美沙の件は貴方が言い出した事でもあるし。貴方は貴方なりの考えがあって行動してくれるのはわかるけれど それで、もしもの事があるかもと考えると 私は怖いんだ。貴方の事だから、咲沙の身に危害が加えられるようなことはないとは思っているけど。咲沙と離れ離れになるようなことがあったら嫌なんだもん 私と美紗の為に無理をしないで欲しい」と言われる始末だったのだ しかし僕は「咲姫に迷惑をかけるわけにはいかない 美沙に頼まれてる事もあるしさ。何より、僕は 自分の事を信じてもらえてるのも嬉しいから。僕は僕で勝手に動きますから。」と話しており それから僕たちは各々で動いていったが。やはり、僕の方は難航を極めたが咲姫に頼んでお母様の方から咲夜さんと連絡が取れるように手配してもらった結果 お母様からお婆様の家に遊びに来てもいいと言われる そこで 私は、お兄様と咲月にお留守番を任せて。お母様と二人で出掛ける事に そこで私はお

「ごめんなさいね 美紗が、咲紗や咲姫に美夜ちゃんと別れろと言っているのでしょう」と聞かれてしまい。お母様は、「美紗が美佐子に会わせて欲しいと言っていたのですが。会ってみて 咲夜はどう思ったのでしょうか」と尋ねられたが

「えぇ。会って 少し話をして 私からは何も言えないですが お嬢様に対して何か悪い感情を持っているようには見えなかったです。ただ 私の知っている美夜さんとは違う方のように見受けられた というのもありまして。

美紗ちゃんが勘違いしてるだけだとも思うんですよ。」と

「そうね。私の目から見ても 美夜と美沙は似ているのだけど。あの子が何を考えているかわからなくなる時もありますからね。まぁ。今は 美夜を美沙と咲紗が迎えに行けば済む事なんでしょ?私としては、あそこに住んでいると咲那と会う機会が減ってしまうのもあって寂しいところもあったんだけど。それは、咲夜には内緒にして欲しいかな。」と話していたのだが その時にお兄様達が帰ってきたのだが。お姉様の姿は無く。代わりに美樹の姿がそこにはあり。

お兄様は、帰って来た際に美沙姫を見かけたら連絡をしてほしいと言われたので。美夜さんの事は 美沙にお願いしたい旨をお伝えした上で 咲夜にお願いをする事になったのだが。美夜さんの事は

「お姉様 私が連れ帰っても良いですか」とお姉様に向かってお願いをしていたのだが 咲夜様にも美紗が美夜さんと咲夜様のどちらと一緒にいたいかはわかっているらしく「私は、咲那を連れて行くつもりですよ。咲夜として美夜と一緒に暮らすか 私の娘として咲那と暮らせるかを考えて下さい もちろん 美沙ちゃんの好きな方を優先させるつもりですが。美佐子 咲菜と咲樹に説明しておく必要が有ると思いますが」と言われてしまい。

私は「わかりました。では、美沙が咲紗と咲姫と美沙さんにお会いした時に決める事になると思うんですけど。美佐子は、美夜さんから咲紗と咲姫のことは 聞き出せたんですね」と言われてしまったので 私は

「いえ。まだ、何も聞けていないんですよ。お父様も咲姫のお母様も咲姫もお忙しくされてて 中々、美紗ちゃんが こっちに来る時間が取れないという事なんですよ。でも 咲夜様も美沙姫に聞いたところで教えてくれないのは、わかっているはずなのに」と話した 咲夜様に 咲夜には美沙に聞いてほしいと言われていたことを咲夜さんに伝えた

「お父様とお母様と咲夜様はお祖母様のお家には来られませんよね。美沙ちゃんと咲姫が二人きりだと危ないので。美樹ちゃんには美樹ちゃんと一緒にお買い物をしてもらったりしている間に美沙ちゃんに美樹ちゃんから話しかけると言う事で。咲樹ちゃんには美沙と一緒に 美樹ちゃんの服を選んだり。ご飯を食べたりしてもらう時間を設けて。その間に美樹に咲樹ちゃんと美沙の事を聞くと言う手もあるよ。」と言う咲夜さんの提案により、私は 美樹を咲夜様に預ける前に美樹から咲樹の事を聞いたりしたかったのだけれども、美沙姫を迎え

「私達も 早く美沙と美紗の所に行こう」と話す 美沙姫と共に 美紗達が住む家にたどり着く 私は、美紗のいる場所へと足を運ぶ お

「いらっしゃったようね。

咲姫が私に会いたいって言ってくれたみたいだけれど。私は 貴方が私を咲夜の代わりと見ていた事を私は忘れてないし。お義母様も美沙に、貴方を咲夜の身辺を調べるように言っていたみたいだけれど。美夜は美沙だよ。貴方が咲夜の代理で居続ける意味なんてあるわけがないじゃないの。そんなことにも気づけないならさ。私だって怒るんだよ。」と美沙が言ってきて。美沙に「私は、もうお姉様と過ごす時間を作れませんから せめてお義姉様の妹としての時間は大切にさせて頂きます。それと 私はお姉様と過ごしても、お母様とは過ごせませんでした。

その点 貴方はまだ お義母様とは一緒に生活できる余地があると言うのに お義父様がおられるからと言って遠慮するのならば。貴方がお義母様の元に身を寄せることは許しはしないから」と美沙に言われると。私は「お義母様と咲紗と美紗と4人で暮らしていくって決めたの。咲夜さんもお母様から お母様が面倒を見てくれるなら咲夜さんとの生活が叶うって。咲奈も私も咲月さんと美沙さんと咲夜さんが3人が幸せになって欲しいって お母様の気持ちは私が一番理解していますから。私は、お母様の元を離れます。私は お母様に育てていただいた事を忘れはしないので」と言い 咲紗と美沙は それぞれ お姉様の元へと行くことが決まったが。その事をきっかけにして 咲紗と美紗と私は、それぞれの道を歩き始めることになるのである。そして それから数年後の今 咲月と咲那と 美紗ちゃんと 咲那と美沙のお母さんの咲乃

「咲夜 そろそろ帰る準備をしないのかい?」「もう少ししたら帰りますので それまで この家でくつろいで待っていてください」「美紗と咲沙は どこに居るんだ? あの二人は今日も一緒か」「そうね 私達の子供達だから仕方ないことね」

咲夜は そう言いながら お昼ご飯を作る為に台所へと向かった 僕は美夜さんを連れて帰らなかった理由を聞かれた際に僕は お兄様には、咲夜さんを 咲月には 美紗さんと咲姫が居なくなったら僕が寂しい思いをするので咲姫が望まない以上は無理な事だった事を伝える。

「なるほどな。それで良いのかもしれないな。私達は、家族なんだ。無理に 誰か一人を選んでしまえと言う必要はないかもしれない。咲夜も無理をさせないようにしなければな。」と話してくれた しかし。僕の方は これから咲樹ちゃんに会うわけで どうしようかなと思っていると。咲月に

「お兄様が、美佐子と会う約束をしたみたいなので。私は、その間 美樹をみていてもらってもいいですか」と頼まれたため。お兄様がお婆様の家に行ってる間は お兄様の家には美沙だけになり 美紗姫が美紗に

「あの。お母様。私の事が嫌いですか?それとも私の事は嫌いではないのでしょうか。」と言うのを聞いてしまった 私は「私は、咲夜に拾われただけの人であって 貴女の母親ではないもの。お祖母様が私の事を可愛がってくれているからね。私は 咲夜の娘として生きることにしたわ。咲樹もお母様が引き取って育てるつもりよ。それにね 私達がもし離れても大丈夫になるように。咲樹には沢山の経験を積ませてあげて欲しいの」と 美紗ちゃんに 伝えるように お姉様からも頼まれた事もあり。私は、自分の意見を伝え

「私は、お母様を お母様とお姉様以外の人達は誰も認めてくれなかったです。咲夜さんが 美紗のお母様じゃなかったら。咲夜さんは 美紗にとってお姉様なんです。私にとっては、美沙ちゃんは、妹で。大切な親友ですから。私は、お二人と一緒に咲紗と 咲那を見守っていけたらと 思っています」と話したので

「わかった 美紗がそこまで言うのなら私は咲紗と お母様を待ちましょう」と 納得してくれた様子なので。私も美沙ちゃんの側から離れることなく 二人で咲紗ちゃん達を待つ事に 咲那が帰ってきた際に、私は お姉様と一緒に

「咲那。おかえりなさい。今日は、美佐子が美沙のところに泊まりに来ているのだけど お夕飯の準備をするから 咲姫の様子を見に行こうかしら。咲那も咲樹と一緒に咲夜さんのお家に行けるから 一緒に行かない? 」と誘うと。咲夜さんと美紗の所へ 向かう事になったのだが 美紗と美佐子は仲良く話をしていたので安心し

「美紗 久しぶね。お父様のところに行く前に 少し話をしたいんだけど。美紗は、咲紗と美沙ちゃんのどちらと暮らしたいか 教えてもらえるかな。咲紗は、私とお父様の子だけれど 美紗とは姉妹同然の関係になるはずなのに お父様は、美沙と お義母様を結婚させるつもりでいて。美沙は 咲夜さんと 咲姫のお母様との間に出来た娘でもあるし。私としても複雑だけれど 美沙ちゃん 私としては美沙ちゃんは、私達の家族だと思うから 私達と一緒に暮らすのも良いと思うけど。咲紗は、私に似過ぎてしまったから 私と同じ苦しみを味あわせるのは可哀想だしね。咲沙には咲紀さんや 咲樹がいるのに。私が咲沙を引き取る事も出来ないから。美沙ちゃんには、咲紗と一緒に暮らしてほしいのよ。でも、咲夜さんとお義母様からは美夜ちゃんを育てる様に言われたから 私は美夜ちゃんも育てたいのよ。」と 美沙に伝えたのだ すると 美沙

「美紗 私は咲姫の事を愛しているの。咲姫は私達二人の子供だけれども 貴方との 子である咲紗は貴方の妹でしかないのよ。私は咲夜と 咲月の事を本当に大事にしていたんだから 美紗の気持ちなんて分かるわけがないじゃないの」と泣き出してしまい

「咲夜さんと咲月さんの幸せを邪魔しないように 咲夜さんの子供を預かったりして。美紗は何を思っていたのか知らないけれど お義母様に気に入られるために お義母様の元で お義母様の子供のように育てられた事を忘れてはいないでしょうね。貴方は お祖父様と 咲月と お母様を困らせないためにお義母様の子として育てられることを決めたって 言っていたのを覚えているわ。お義母様の側にいる限りはお義母様から 嫌われることはないと思ったんじゃないの。私は咲奈も大切だと思っているの。貴方が、お父様と貴方の間にできた子供だって事を忘れてなければ良いと思っているわ。咲菜は 咲夜の血も引いているんだから 咲樹と兄妹になれるように 私は頑張ったのに。咲樹が 美沙の事を知らないから 私は ずっと美紗に嫉妬していて。咲樹と美沙が兄妹になれば良かったのにと思っていた事もあるわ だから 今さら咲夜と咲月と咲月の母に認められたいと言われても。今更なのよね」と咲沙は話し出したのだ。僕は咲紗の言葉を聞いた時に美紗に対して

「私は。咲月とは 咲夜さんを通して知り合いましたし。お母様と過ごした日々は咲姫を産んだ後だけですから 私の中では 美月さんとは面識はないのですが」と話した後に咲姫も美沙も それぞれのお家に戻り。咲月と お義母さんとの生活を始めることになった しかし。僕達は知らなかった 咲姫は 咲奈と共にお婆様に育ててもらい 美月がお義母さんに引き取られてからは そのお義母

「咲月は私に似て 美人なんだよ。」と言うくらい 咲姫と美沙は似ているらしい。

美沙は咲紗が咲奈と 咲奈は美奈とそっくりなのだと言う そんな咲月に美紗は、「私は 貴女が羨ましかった 同じお母様から生まれてきた咲樹を私は お兄様と お姉様と一緒に育てていくつもりだったのに。咲紗は、咲夜さんとお姉様と過ごす時間があるのに。お兄様と2人で居る時間は、私の方が多かったの。私の方が美紗はお兄様と一緒に過ごしていたの。お母様との時間を大切にするのならば私は、美紗は美紗なりのお兄様と過ごし方が有ったのかもしれないの。だから私は 私として お兄様と 咲夜と過ごそうと思っています」と話すと 美沙姫は美紗と和解したのだった それから 咲樹ちゃんが美沙姫に会いにきたのは数日後であった。

それから しばらくした後。お婆様は 僕達の家を訪れていた 咲那が「美夜。お母様。私達は、この家に引っ越してきます。そして、お父様とお兄様の帰りを待ちます」と言うが お婆様が「それは 駄目なのよ。私達が咲夜に迷惑をかけてばかりいたからこそ。私は 咲樹を産む事が出来たけど。もしも、あのまま お義父様が生き続けていれば。私にお母様を責めることなど 出来るわけがないもの。咲夜も きっと私と咲樹の為にお腹の子を流そうとしたはずだもの。私達の娘なんだから 貴女が咲紗や美沙ちゃんを育てたいと言うなら好きにしなさい」と言う言葉を聞くまでは、僕の家の中に入ることはなかった。

「お兄様 今日からまたお姉様達と一緒に暮らせるのですね。お母様は まだ私に何かを隠されているような気がしますが それでも 私は 美夜が私と咲那を受け入れてくれたことだけでも 嬉しいです。私は お姉様とお母様と 美夜と一緒に居られるように これからの人生を 咲紗ちゃんのために費やすと決めているので よろしくお願いします」と言って 美夜ちゃんと一緒に帰って行った。

僕は 咲那と一緒に暮らしているのだが。ある日の

「お母様 お姉様達と美夜が帰ってくると聞いて。お会いしたら言いたいことがあるんです。」と咲那が真剣に話をしてきたので

「なんですか?咲那」と聞くと

「私は、お母様の事を尊敬しています。私にとっては お母様こそがお姉様だと。私は咲那のお母さんになりたい訳ではなく。お姉様で有り続けたいと思えたのがお母様なんです。お母様にとっては違うかもしれませんが 私は、お母様の事が大好きです」と言われた

「ありがとう 咲那 私は、自分の事を誇らしく思うし。自分の事を嫌いではないけれど。私は 咲那の事を とても大切な娘だと思っているからね。私が出来なかった事は咲也に任せたけれど 咲也がもし、困っているなら力になってあげて欲しいの。それが 親心なのかしらね。私が お母様と呼ばれない理由なんて。もう忘れてしまっているしね。それにね? 今は幸せだもの 咲姫達も、あの頃の家族は幸せに暮らしてるから。私も幸せになっただけだから気にしないで欲しいわ」とお婆様は 寂しく笑って答えていたのだ。咲夜は、「咲那。大きくなったら。貴方は美佐子に会ってみるといいかもね。咲耶はどうだろう。美佐子は 美紗の面倒見もいいみたいだからね。でも。私は咲夜さんの側を離れたくないし。何よりも、咲夜さん以外の人を旦那様にしたくないけど 咲月と咲夜を一緒にしておきたかったから。美沙ちゃんに美紗と咲樹を託したんだけど。美紗も 私の気持ちに寄り添ってくれたら 良いけれどね。咲紗が幸せになれば それで良いのよ。私と咲夜さんと咲月の三人は姉妹だから 美沙が家族になる必要はないの。だから 私達は咲姫が幸せなれれば良いと思うわ」と答えると。咲姫が「美沙姫。私は咲夜と 咲夜さんとお母様に救われました。私は。私の人生が間違っていないかなんて分かりません。ただ 今が幸せだと言えれば私はそれで充分だと思うので。お父様の事も愛していました。でも 今 咲夜の側にいて咲樹を育てながら 咲奈も育てていて。咲姫を見守ってくれているから。私は大丈夫なんですよ。私は お母様も 咲夜も 咲菜さんも 美月も みんな好きですから」と話せば 咲紗も 咲沙と美月が「私と美月さんが双子であること。美奈は 私の妹であり。咲樹君は私と美月の息子になりました。咲月も 美紗も咲奈も 私にとって 大切です。お母様の想いを無駄には出来ない。美月は、今でもお父様を愛しています。咲月を生んでくれて本当に感謝してるの。咲奈を大事にしてください。私は 貴方が、咲奈の父親だと信じて育ててきたから」と言い出す始末だ。

「そうね。私は 美奈のことも 咲樹の事も大事にしているつもりだけれど。咲奈にだけは、甘えさせてしまう事が多いからね。咲樹にも、たまに 厳しい時はあるかもしれないわ。お兄様と咲夜を間違えたりもするけど 可愛いのよね。咲菜は咲月と美月に懐いているから 良かったけど。美奈のことは咲姫達にお願いしようかな?」とお婆様が答えると 咲姫が「私は お兄様と一緒が良いです。咲樹君に咲樹君の事を教えていくのは咲樹と咲月さんと私の役目なので。咲紗さんは美月さんがいれば なんとかなります」と言うと 美沙が「咲沙 美紗に何を言ってもらっているのよ。私達はお父様の子供として 育ててもらえることになったんだから。貴女達が美月と美月のお腹の子を大切にしてくれたおかげで、咲樹を育てることになったのよ。貴女達を産まなければ 私と咲夜の間に出来た子供が男の子だって言うだけで 私とお母様は疎まれ続けていたはずなのに。美夜は お兄様と咲夜の娘だったけど。咲沙と咲姫の事は 貴女達とは認めていないと言っていたのよね。お兄様が私達を大切に育ててくれたことを嬉しかったと言ったの。美紗は咲月の娘だと思っていたようだし。咲月は美沙を気に入っていたから。私は、咲夜が亡くなってしまった時だけしか美夜と話した記憶はないし その前は、咲紗が産まれるまで ほとんど会話をしていなかったから。私は、咲夜に謝った事があるの。私を 許してくれるだろうかと 怖くて 咲月にすら言えなかった 弱音を 咲夜にも 誰にも 言わずにいた 咲夜への罪悪感を 咲夜に告白してしまったの。そしたら 咲夜は私の頭を優しく撫でてから。私は、そんなに頼りなかったかい?僕と咲夜は 咲夜が咲夜に抱かれた時から お互いが、どんな人かを知っていたのにね と悲しげに微笑み 私の額に口づけてくれたの」と話す 僕は 咲夜との約束を思い出していた

「ねぇ。咲夜 咲夜。あのね。美月と美佐子ちゃんの赤ちゃんの名前はどうしたらいい?私は 美紗が決めてくれるといいなぁ って思ってるんだけど。私は 私達の初めての子供の名前を考えてあげられなくてね 美夜に頼ってしまうことが多いのだけど。私は、美月から生まれる子供達に愛情をかけてあげる自信がないの 咲夜のことばかり考えてしまうから 私は ダメなお母様ね」と言うと。咲夜は「それは仕方がないことさ。美奈が生まれた時の事は 覚えているのかい?美佐子はね。僕にね。こんなことを聞いたんだよ。私達は女の子が欲しいね。私達のように優しい娘になるように。名前をつけてあげようね」と言う 僕は 思い出しながら涙していた。

美佐子が妊娠したことを知った咲夜が

「名前は、咲月と書いてサクと読むことにしたい」と話してくれたことを思い出す。僕は、「そうだね。それなら 僕は美沙のことは美紗と呼ぶことにするね。咲月は美紗の妹の名前だし 僕の奥さんの事をこれから ママとかお母さんって呼ばないで パパって呼ぶから 二人ともそうして欲しい」とお願いをする 美紗と美月は 不思議そうな顔をしているけれど僕は続ける。「実は 咲夜と美紗は 同じ日にこの世界に誕生してくることになっているんだよ」と言う言葉に 美佐子は 少し不安そうな顔になる

「あのね?美紗?聞いて欲しい。咲月が生まれてこられなかったのに、どうして?なんて思わないよね。僕は、ずっと。咲夜のことを想っていたの。そして、美月が咲月にそっくりでね でも、まだ生まれたばかりの美月には 咲也の血が流れていなかったから 咲夜の代わりに、美夜が、美月のことを見守ってくれていたことが分かってから、咲夜は、美沙や咲夜達と一緒に暮らすために、生まれ変わる決意をしたんだ。僕は、その時 咲夜の魂は天に還っていないことを知って美沙に 僕と美夜の子である美沙の事を頼むつもりで 一緒に暮らし始めたんだけど。それからしばらくして。今度は美姫が生まれてきたの それでね。咲夜は 美姫も守ろうとしているのかと思って。僕達と咲奈が 咲月のことで揉めているのも気にせずに、自分から名乗り出たみたいで。だから 本当は、僕も、咲月のことよりも 今は 美紗が元気で居てくれればいいと思っているし 咲夜の意思を尊重したいって思っていたけれど。やっぱり、美紗には 寂しい思いをさせてると思うから だから、今日は、ちゃんとお話して。今度からは、美紗のそばに居るように お願いするつもりだよ」と伝える。美紗は 泣いてしまい 美佐子に背中をさすられていた。

美紗と美佐子は二人で話し合いをしていた。僕は、「美紗 無理はしなくても良いからね」と

「咲奈 美月と咲姫が 咲夜の娘として育てられる事になったんだ。美沙と美紗が 咲夜の分まで愛してくださいと 咲月のお父さんの咲也に頭を下げて 育ててくれているらしい。だから。咲夜と美紗の大切な娘のことも よろしくね と頼まれたよ。咲夜の娘を不幸にするわけにはいかないし 咲紗は咲月の妹みたいなものだから」と言ってくれるようにお願いをしてあるのだと伝えれば 美紗が咲奈の手を握りながら涙を流していた。

美紗が落ち着いてから「美沙 私と美月は双子だもの 姉妹よ。美月が妹だけれど。それでも 貴女は私の妹のつもりなの。貴女と美沙のことが心配でならないの。私に出来ることがあったらなんでも言いなさい」と話せば。美沙は 泣き崩れてしまい 美沙の側にいた美月は「ごめん。私。美紗姉さんに酷いことを言ってばかりで 私がもっと美紗の姉らしく出来ていれば。きっと美紗が泣く必要もなかったんだよね。私、お父様のお墓に行かなくちゃ お母様に叱られるから」と慌てて 美紗の手を取り歩き出していた。咲月も「私、美紗姉様に何もして上げられなかった。私、本当にバカだよね。私は もう美月と美沙の面倒も見てあげられなくなったから。美紗は 一人で抱え込まないようにしてくださいね」と言っていた。

僕は

「咲月。咲月と咲姫には 咲紗も美沙も美奈も任せてしまうけれど 僕達は親子なんだからね。困った時は相談に乗ってくれ いつでも、僕を頼ってきて欲しい」と言えば 咲紗は「咲夜お義母様。私は お兄様とお姉様のおかげで 幸せなの。お父様のお話をしてくれたお父様。大好きでした。私は お父様が望んだような人生は歩めていないかもしれない。私に、お父様の想いを引き継ぐことはできないけれど。お父様のお陰で生まれ変わって来ることができた私を 家族として受け入れてくれた。咲夜お義母様。ありがとうございます。私は、お兄様と美姫を大切にしていきます。私の大好きな人達のために。私は お母様とお祖母様のようになりたい。咲月 咲月 私を、美沙の代わりじゃなくて。本当のお友達として見てくれる?」と言い出すから 咲紗の頭を撫でてから。「咲月。君は、僕のたった一人の妹であり。君だけは 咲月として扱おうと思ったんだよ。咲樹は君の弟でもあり 僕と美沙の愛する人の子供だからね。君達だけは特別さ。だから 今まで通りで大丈夫だし。もし何かあって 美月が大変な時には、君が助けてくれると助かるかな。咲姫は 君にべったりだったからね。僕は、そんな君を 大切にしてきたつもりさ。だから、これからは お互いに支え合って生きて行こう」と言うと。咲月は、嬉しかったのか また泣いてしまうから 抱きしめてから 咲月が泣き止むまで 待ってから。僕は 美月の待つ部屋に急いだ 部屋に入ると 咲月と咲月と抱き合っている咲月の姿があり。美月は美紗の頭を撫でてから 僕を見上げて「美紗の気持ちはわかった。咲月に 甘えられて嫌がる人はいないわよね。私は、私なりに 頑張ることにする。私にとって美紗が大事なのは変わりはないから」と話す 美月は、咲紗に

「咲紗。私の事を守ってあげようとしてくれるの? 私は、咲紗に守られているつもりだったんだけど。私は 美月が、咲夜に似ているところがあって。とても似ている部分があるって思っていたけれど。やっぱり。咲紗の方が しっかりしていて 頼りがいのあるお姉ちゃんだって思うの。だから 私も 頑張っていくから。これからも 一緒に生きていきましょう」と言うと 美月は咲月に手を伸ばしていて 咲紗と握手をする 美月と咲月が

「美沙 美沙は まだ咲夜を忘れることが出来なくて辛い思いをしているのだろう?でもね。君のことは 僕も美月も 咲也の子供達だと思っているんだ。それにね。僕達の子達は 皆、咲夜と咲月の子だとも思っているんだよ。だからね。美紗は、これからも 咲夜の代わりに咲月と仲良くしてあげてほしい。咲紗も。咲紗が望むのなら 僕は咲月とも仲よくして欲しい」と言うと

「はい。わかりました。これからは、お兄様のことも咲夜さんのことも 私も愛したいと思います。美沙。私、お姉様なの」と咲紗が言えば 咲姫が美紗を抱き寄せ 僕に「ねぇ。咲夜おじさん 咲夜さんのお父さん 咲夜おばさんは 今頃何してるの?私 咲夜にね。お父さんは、お母さんのこと どんなふうに思ってるの?って聞きたかった。お父さん お母さんのこと 嫌い?ってね。ずっと、聞けなかったから。お父さんとお母さんのこと、知りたくって だから、お父さんとお母さんのこと 聞かせて」と言われて僕は 咲夜のことを思い出しながら。咲姫にも 優しく「うん。僕も、咲夜の事をもっと知りたいから 教えて欲しい。咲夜はね。いつも 咲月や咲月の妹である咲姫のことを見守っていてくれたし。美沙も咲姫も可愛がってくれていたよ。もちろん。僕達の息子も 娘も。咲夜は いつだって 僕達と子供たちを愛してくれていたことは変わらない。僕も、咲紗のことも、美月の事も。咲夜が望んでくれたように。そして、美月達が幸せに過ごせることを 一番に願っています。咲月と咲姫のこと、宜しく頼みます」と言って咲夜に手を合わせる 僕の隣で。咲月と咲姫は咲夜の写真の前に手を合わせていて。その横で美月は 目をつぶりながら祈り続けているようであった。そして。僕は咲夜の部屋から そっと立ち去ることにした。最後に見た咲奈の顔は辛そうではあったけれど、少しだけ笑って見えた気がして それで安心することが出来たから。

部屋を出ていくと

「あらまぁ~!咲月 泣かないの!」と慌てて

「咲姫 貴女は咲月の側に付いて居て」と話していた 僕は、「あれ。咲奈が泣いてないね。咲奈も偉いな。」と言えば 咲紗は、「咲也さん。あの子は、本当に強いですね。咲夜の娘ですもの。」と言うから

「そうだね。僕は 咲月も、咲月の妹のことも。愛しているよ。二人には 僕達みたいになって欲しくはないけれどね。でも、咲夜は、きっと、愛して止まなかったんじゃないかと思うよ。僕の目から見て、咲夜と咲月の絆は凄く深かったように思える。きっと、咲月の事も。これからは。咲月の分まで、咲月と咲奈が 家族として仲良く過ごして欲しいな」と言い残してから部屋を後にすると

「あっ。パパお帰り。どうしたの?なんか元気なさげじゃん。咲姫姉さんと咲月姉さんの様子、見に行ってたの?」

と咲樹が言うから「あー そうなんだ。ごめんね。咲夜の墓参りに行けなくて 今日行ってきたよ。それとね。お祖父様とお祖母様のお墓も。本当は咲夜も一緒に行って欲しいけれど。もう、叶わないんだよね。だから お墓の前で咲樹にお願いしてみたんだよ。僕の可愛い息子 咲樹。咲紗の大切な妹 咲月をよろしくね。とお願いしてきてきたから もう心配しないでいいからね」と言えば

「ふぅん。そっか。僕はさ。僕はね。咲也と一緒だよ。お母様にね。言われたことがあるの。「私は、あなたの母親になれたことを誇りに思います。あなたに逢えただけで。私は 幸せだったから。だからね。私が死んだら どうか、あなたのことを 育ててくれる人と巡り合って。子供は作らなくても良いから。子供を慈しんで。沢山 楽しいことを体験させてあげて欲しいの。それから 私が死んでしまった後は、私が出来なかったことを 代わりに叶えて欲しいの」って。お母様が亡くなった時にね。僕に話してくれたから。咲夜は 咲姫姉さまと咲月には お母様が亡くなっても、咲姫姉様と咲月にお兄様との思い出が残ることを

「ありがとう」って言っていたの。僕、お父様とお母様の想いを継いで行きたいなって思ったんだ。だから 咲紗姉様と咲姫姉さまは大好きだし、お母様の代わりになるんだ」と言っていた 咲奈は

「私は 美沙姉様と友達になりたいと思ったの。美沙姉様のお陰で 私は前に進むことが出来ました。これからは 私を家族の一員として認めてくれた美紗お姉ちゃんのために生きていこうと思いました。お爺様が望んでくれているなら、お義姉ちゃんの分も含めて 咲樹くんを大切にしていきます。私に 弟が出来たのは嬉しかったけど 今は 美紗姉さんのことも大切だと思っています」と言うと咲樹は「咲夜はね。君達三人のことをとても大好きな人だから 咲月は美月の妹だから大切にしていただけだし。咲紗姉さんとは姉妹になるのは嬉しいかな。美月とも仲が良いしね」と言ったところで咲姫がやって来て「さっ。早く食べないと時間がなくなっちゃうわよ。今日のメニューは何だと思う?」と聞くと咲菜は「ハンバーグとか?」と言うと

「ハズレ 正解はカレーライスよ。ほら 咲夜は好きだったでしょう?この前は咲月が作るって言ってたんだけどね。咲姫が作ったのよ」と言うから「やった。咲姫の作ったカレーライスが食べられちゃった」と喜ぶ 咲姫を見ると

「私も手伝ったもの。私と咲月で作ったようなものよね」なんて言っているから咲月と咲紗と一緒に ご飯の準備を始めるのを見つめながら「咲也 お前、最近何か悩みでもあるのか?俺で良かったらと相談に乗ろうか?俺はな 咲也の事は本当の息子のようだと思っているから 遠慮せずに何でも言いなさい。それにな。咲也がまた美紗の所に行くって聞いたぞ。また何かあったのか?それにだ 美紗と美紗の子供に、美姫のような辛い経験はさせたくないだろう?だから、美紗と話をする時には 気を付けてくれよ。咲夜なら こう言うはずだから。と 口酸っぱく言うかもしれない。美紗の件は 任せろ。咲也は、美沙のことは あまり気にしないようにしていれば 大丈夫だろう」と言ってくれた 僕は

「そうですか ありがとうございます。美月も美紗も大事ですから。これからも、宜しく頼みます。美姫も可愛くて大事なんですよ。でも。ちょっと美紗に負担をかけてしまっていて。僕は美紗とゆっくり過ごしたかったんですけれど なかなか上手くいかないですよね。」と話すと お義父さんは笑い

「そんなことはないだろ。咲也 これからは美紗と しっかり向き合えばいいんだよ。」と肩を叩いてきた 僕は お義兄さんの優しさに感謝しつつ「わかりました。」と答えると「よし。今日も頑張って働くとするかな。皆で一緒に食べる食事がこんなに美味しいものだと改めて感じるよ。僕が若い頃は、朝から晩まで働いていてね。休みもろくにとっていられなかったから いつも仕事が終わると腹が空いていたんだ。それこそ、カップラーメンばかりを食べていた時期もあったが、今思うと よくもまぁ身体が持ったものだって感心するくらいさ。だけどな あの時、忙しくしているのが当たり前だったんだよ。僕達は、毎日必死に生き抜いていたって訳なんだ。僕達の世代は 皆がみんな大変だったことは間違いない。でも、今の若者よりは苦労してないかと思うんだが。だから、美月があんなことになって。僕達に何が出来るんだろうと悩んだ。そして、子供達の気持ちを一番に考えるべきなのかと。美紗や咲月と、もう一度話し合いたいとも考えた。けれど、咲月から話を聞いたり。色々 考えていたが、やっぱり 咲夜の娘であり、僕の娘 咲月の子だから、僕達の孫 孫であるのだと。だから 僕達で 出来る範囲で良いのではと僕は考える」と言って僕の目をしっかりと見ながら話してくれたから僕はその目を受け止めながら「そうですね。僕は美紗の事を考えるよりも。僕は咲月が一番大切なんですから。僕の子供であるから。咲月の事を考えてあげて 一緒に過ごしていくべきですね。僕の我ままを聞いてもらってありがとうございました」と言えばお義父様は「咲也は真面目すぎる。もっと力を抜いて生きた方が人生楽しく生きるコツさ。僕達みたいになると疲れてしまうよ」と言い残して、僕を残して立ち去って行った。僕は 一人になりながら、美月の部屋に居るであろう 美月を思い そして、自分の部屋の扉を開けようとした時に「パパ!ねぇ 見てみて。凄いでしょ?」と元気いっぱいの声で話しかけてきた 我が愛娘 美月の声を聞いたら思わず顔が緩んでしまう。「おぉ~凄いな。凄いじゃないか」と返せば嬉しそうな笑顔を見せてくれる 咲月が作ってくれた花を指差し「パパとママがね 元気が出るような元気になれる花束だって」と

「咲月はね お花の先生の資格を持っているの。私はね お絵かきしか出来ないけれど、お母さんの手伝いは出来てると思うからね」と自慢げにしている 咲月の頭を撫でる。

僕は この子たちが幸せな家庭を築いて欲しいと思う。それが きっと 咲夜の願いだからと自分に言い聞かせながら

「咲月、咲姫。お帰り」と声をかければ「ただいま。お兄様」と抱きついて来たのを抱き留め

「パパお帰り」と言えば、咲姫も 僕にぎゅっとしてきたから 咲月に「咲月 今日は早上がりだよね?」「えぇ。そうよ。お昼ご飯を作ったわよ。お祖父様もお祖母様も召し上がってくれるといいけれど。それとね。美沙お姉ちゃんにもお弁当渡してあるから 食べてって伝えて欲しいの」と言えば咲月はお義母様の墓参りから帰ってきていなかった。咲月のお母様のお墓参りには行けたが、美沙のお墓参りはまだ行けていないからと少し気がかりではあったが 咲夜に頼まれたことをきちんと守れていて安心した。

僕は、墓参りから帰ってきて、リビングに入ると咲奈の作ったサラダを摘まんで 美月とお話しをしている 美月の横に座って咲姫の作ったおにぎりを手にしながら、咲奈が持って

「これ、私が作りたかったの」と、言うから、「美月 ありがとうな」「ううん 全然 私のも食べてね。私も食べたいし。あ。でも そしたら、美沙ちゃんがお料理が出来なくて 困るかしら?」「美月が教えればいいんじゃないか?お姉ちゃんなんだから。頼めば美沙ちゃんだって、お料理してくれるかもだよ」と咲樹が言い出して 僕は

「じゃあさ。明日は皆で お出かけしようか。咲月はお買い物に付き合ってあげるとして。どうする? 美紗を誘って 咲奈は、お菓子の材料の買い出しだろ?美樹は 咲樹と遊んでいて、咲夜は、咲姫のお迎えと家事をして、後は、僕とお義父さんと一緒に居てくれ。咲月と咲姫と咲菜は留守番してくれよ。僕は 美紗と咲夜を迎えに行くよ。美沙が 咲夜と一緒の方が楽しいっていうなら別だけれども」と言うと咲姫が

「それは大丈夫よ。私 ずっと美紗といるから。それに、咲月は、咲月も咲姫と仲良しさんだから」と言っていた。美姫のことも気になっていたし 咲姫も たまに咲月

「私ね 美月のこと好きだから 美月と仲良くしたいの。私、今まで友達いなかったし。咲月とも仲が良いなら嬉しいな。美紗も 咲月とは仲が良いし 大丈夫かなって」と言うのを聞き

「そうだな。」と返すが 内心は複雑であった お義父さんと二人きりになったタイミングを見計らって、僕が 咲姫のことを想っているのを 心配していたようで、

「お前が思ているほど。咲月は大丈夫だと思うが。咲姫もお前との時間を邪魔しないように配慮もしているようじゃないか。」と話すお義父さんの気持ちをありがたく思いながら 僕は、美月と約束したことを話すと

「僕達は、美紗を家族の一員のように迎え入れても良いと思います。美紗が咲月を好いてくれたことは喜ばしいことですから。だから、これから ゆっくり時間を重ねて、咲紗と三人で生活出来たらいいかと。お義父様と咲姫と、これから もっとお話がしたいです」と話し

「分かった。」と答えるお義父様に「僕と話をするのは難しいですか?僕と 話をすること自体が もう無理でしょうか?」

お義父さんにそう尋ねると

「そうじゃないんだ。君と話をするのは大歓迎さ。僕は 咲夜以外の人と結婚をしようと思ったことはない。それこそ 妻が亡くなってしまった時は絶望のどん底にいたんだ。咲夜が居なければ 僕は生きてはいなかったかもしれないくらいさ。それくらい僕は 妻の事を大切にしていて、彼女無しでは生きられない人間だったからね。咲也くん。君は、咲夜の忘れ形見だ。僕は 咲也 君のお父さんになる資格はあると思っています。けれど 僕は 咲月を嫁にした時点で、咲也の父でいたつもりだったんだ。だから 正直 僕の中では咲夜の娘は咲月だけでね。その事は許して欲しいんだよ。僕は、娘達を本当の家族のようにしてやりたいと思っている。だからこそ、美月を養女に迎えるということは僕にとって簡単なことではないんだよ。美月の気持ちを汲むことが出来ないわけではない。僕も、彼女の気持ちは分かるからね。だけど 僕はどうしても躊躇ってしまうんだ。これは、咲也くんを疑っているとかではなく、本当に僕と咲夜と咲紗と、咲也と僕達の血の繋がった 可愛い娘の幸せを願うのであれば。咲月にも幸せになって欲しい。僕には そんな考えがある。だから 今のままでは 美紗の件は解決しないんだ。それくらい 咲月のことを考えれば分ることだろう。」

お義兄さんに、咲紗が 僕のお義兄ちゃんと結婚すると話をした時、お義母さんは

「私は反対ですよ。あの子は 貴方の子なんだから 結婚なんかさせるものですか。あの子が咲紗のお姉ちゃんだっていいでしょう。あの子 本当は、あの子の母親が咲紗のお母さんだったとしても あの子 私の娘だからね。そうよね 咲紗 そう言いなさい。早く 私の娘だと認めてください」

そう話していたが その時のお兄様は「僕は 咲也のお父さんでありたいんです。咲夜は僕の最愛の人であります。例え彼女が誰と結婚したって、咲夜に対する想いは変わりません。でも もし。美紗や咲月達が咲夜の子供だというのならば、それは紛れもない事実なのでしょうから受け入れなければいけない。僕の中で整理がついたら必ず、咲月は僕の妻として 迎えましょう。今は どうかお義父さんの時間を使わせてしまって申し訳ありません。お休みなさい」と言い残して 自分の部屋に行ってしまったのだ。そして、美月に

「咲月の事をお願いしても構わないかな?」「えぇ もちろん 私の大切なお姉ちゃんですから。お母様が亡くなった後 咲姫の面倒を見てくれる優しい姉なんですよ」と笑ってくれる美月に 僕は「ありがとう。」と礼を言うしかなかったのを思い出していた。僕は 改めてお義父さんの目を見ながら「わかりました。お義母様が大切に育ててきた 大事な子供達であると。それを しっかりと受け止める覚悟はあります。けれど 僕は咲姫を愛していますから。お義父さまが望むのはきっと 同じなのかもしれませんが。」

僕は、真剣にお爺様と話し合い お互いに納得できる道を探すために

「少しだけ時間を下さい。今日は この辺りにしておいても良いでしょうか?」

そうお義父さんに伝えると お義母さんの仏壇の前に座り手を合わせてくれたから 僕も同じようにすると 後ろで咲月が涙を流す声と嗚咽を聞いて 振り返れば、咲姫と咲菜まで泣き出している始末。

僕も釣られて泣いてしまいそうになっているのをお義母さんに慰められた気がした 美月の部屋に戻ると 咲奈は 咲姫の頭を撫でて

「ほーんと 美紗ちゃんの事となると皆 弱いね」と咲月の横に寝かせてから「美沙が帰って来た時に、元気がなかったって心配させちゃうもんね。」と言うのを聞き

「美沙は美沙のペースで ゆっくりすれば良いよ。」と咲樹と美樹が美沙のベッドから起き上がり

「咲月、大丈夫?」「咲奈 ごめん 咲月が泣いちゃったから、また 迷惑かけなかった?」

と美樹は言うが「大丈夫だよ」と答え

「美樹は偉いな。」と美樹の頭も軽くぽんと手を置けば 美樹が嬉しそうな顔をするので美奈が美樹の手を引いて、一緒にお絵かきをしている咲月の横に行って 咲月と咲月と美月とお揃いで、猫のヘアピンを着けた美沙の写真立て

「美沙 美月は美沙の事も好きだからね」と言えば咲月は「うん 私 美月ちゃん大好き。」と笑うと咲姫も

「みつきも、さくきゅもだいしゅきよ」と 咲樹と美紗に抱っこされて眠っていた。僕は、咲姫と咲月を抱き抱えながら咲菜に、

「美紗に会わせてくれたお土産 何が良いか決めといてね。美紗の希望も聞きつつだよ」と言っていれば、「咲也 咲月 ご飯にしようか。美紗も待ってくれているはずだし」とお義母さんが部屋から出て来てそう話すから僕と咲月もリビングに向かった。「ただいま お祖父さん 咲月 美月」と笑顔で言って帰ってきた 美紗に咲月も咲姫も「おかえり~

美紗 咲月ね お出かけするんだよ」「美紗もいっしょいくぅ あ おねえしゃんもいるの」と喜ぶ二人を見て、僕と咲紗と美紗が顔を見合わせて笑い合う。

夕食の準備をしながら 咲月が「ねぇ ママ。」と聞くと「あら 何かしら?どうしたの 咲月。」と いつもよりテンションが高いのか 咲月の肩に手を乗せて微笑んでいるお祖母様がいた 咲月が「咲月ね お友達できたんだよ。今度お家に遊びに来てくれるんだよ」と話すと「まぁ 良かったわ。お友だちができたのね。咲月 良かったね」と咲月に抱きつくお婆様

「お兄ちゃんのお家 美月 行きたい。行っても良い? 」

「じゃあ 今度は 咲紗 美月と一緒に行くね」と話していた。お義母さんがキッチンに入ってきて、今日のメニューを言えば 僕は咲月に「今 何を作れば 一番食べやすいと思う?咲月が食べたくなったものでいいからさ」と尋ねれば

「私 ミートパイがいい この間、咲姫 美味しいって言っていたでしょ」と答えるので「分かった。」と言うしかできなかった 美月と 美紗の帰りを待つ間 お義父さんから 話を聞いた事 美紗は、僕と咲紗と家族になれる日を心待ちにしていると話してくれていて。咲夜を忘れてはいないけれど 僕や咲月と家族になりたいと思ってくれていたこと。

美月を養女に迎えることは 家族になることは出来るのだろうか 美紗は本当に望んでいることなのだろうかと不安になりながらも 咲夜の娘であることに変わりないのだ だから

「僕は 美紗の気持ちを尊重したいと思います。咲月とも仲良くなりたいと言っていたのは事実だと思います。だから。美紗が美月を慕っていることは嘘ではないのだと思うのです。僕は、咲紗と これからも 変わらずに過ごしていければいいと思っています。でも 僕は、お義父さんや咲月達と家族になれれば嬉しいと思っているからこそ 僕には 難しいことなのかと思い知らされました。」と伝えると

「そうだね。僕だって。正直 まだ悩んではいるんだ。」と言い それから、美月達が帰るまでは お互いに 言葉を交わすことはなく ただ黙々と、食事の準備をして待っていた。「遅くなってすみません。お疲れさまでした。咲月、美紗」と 二人が帰宅したので お風呂に入れると 美紗が「パパ。お話聞いて欲しいです。お仕事中は忙しくしているから、なかなか時間がなくて話が出来ませんから。だから 私がお話しできる時に お義父さんと話が出来るタイミングがあれば その度にお話しますから。だから、私からも 話せる時に話したいんです。私とのお約束してくれますか?」と美紗は話してくれたのだった。その話をお義母様にすると お義母様は「いいじゃない。貴方の思う通りにすればいいのよ。貴方は 私の自慢の息子だからね。咲夜と咲夜のお父さんだってそう思っているはずよ。それに、貴方ならどんな決断をしたとしても、貴方は後悔だけはしない人だからね。私には そう思えるわ」そう言われてしまい

「そうですか?そう言ってもらえると安心しました。」

「だって、私の可愛い娘達が選んだ貴方なのだもの。」と言われてしまう。そうして美紗との話が終わると 僕が咲月の部屋に入ると

「お兄ちゃん お勉強教えて欲しいの」と美月は言い「美紗 私にも数学教えてくれる?」と美紗も美月も頼って来ていた。咲月は咲姫と咲月に「咲姫は美紗先生で良い?」「さくね おとうしゃまが えほん よんでくれるのよ」と 楽しそうに咲月に話していた

「じゃあ お姉ちゃんと 絵本読む?」と お姉さんらしく咲月が美月と咲姫に話しかけていた。「おにいちゃ おそと いきたいの」と 咲姫が言うから「明日 行こうか?」「えぇ お姉ちゃんも久しぶりに お散歩しようかな?」と咲姫が「やくそく~」と言っている横では咲菜と美樹と美沙がトランプをしているが 美樹が「おにいちゃ あの あそび たのしかったのに おわりなんだよね」

「そうだよ。ごめんな お休みが合えば連れていくけど 今日は我慢していてね。美樹が 咲月達に遊ばれてるの 面白かったぞ」と笑われれば美樹は頬を膨らませているのを見て咲月も「お姉ちゃんも、今日 お泊りする?お布団用意できるもんね」とお誘いしていたが 美月

「咲月 それ 咲姫が真似するから止めなさい。美紗 もう 遅い時間になるし 先に寝ちゃおうか。明日は朝早いでしょ。」「はい。分かりました。私は、もう少し起きていますから。皆さんは お休みくださいね。」と美月は美紗に伝えて お風呂に入った。僕と咲樹も 咲樹をお湯で洗った後でお風呂に入る

「お義兄ちゃ。」と美樹は言うから「どうして欲しい?」と尋ねると「一緒に入ってもいい?」「もちろんだよ。おいで。」と美樹の身体を洗い始めていれば、美樹が「ありがとう。ねぇ 美沙さんに会えたよ。お兄ちゃの言う通り、優しそうな人だった」と呟いていた

「会えて良かった」と返せば「またねって言ってくれて、嬉しくなったの。美沙お姉ちゃんの所に産まれた赤ちゃん見たかったし。一緒に居たらお世話できたかもしれないから。」とおねだりしてきたから

「いつかまた機会はあるから。今は 美樹の成長が一番楽しみだしね。」と言えば 美樹は「ありがと。美樹 頑張るね。」と笑っていて 僕達は、お風呂から上がると美樹は「ママと美紗ちゃん 頑張っているの見て ちょっと羨ましくなっただけ。ママもお兄ちゃんも 大好きだよ。咲月のことも、お兄ちゃの妹にしてくれてありがとう」とお礼を言った後に

「おにゃじくらいになったから ママとおなじくらくなるの」と言い出すから 思わず「そうかもね。咲奈と咲姫が成長しても、僕はずっとそばにいるから」と言ってしまうと「本当!?」と言ってきたので「あぁ 本当に決まってるじゃないか」と言ってあげれば「へっへ~

おにぃ~

咲月も居るんだけど」と咲月が僕を小突いたのを見て美紀と咲樹が

「ねぇねぇ」と言うが、「咲月には内緒にしておいた方がいいと思う」と言った それから僕は 咲紗の頭を軽くぽんとして、ベッドまで運ぶと 咲月も 美樹も お休みと声を掛けてあげた。「うん。じゃあ 私も、美沙さんに おやすみ 伝えに行くね。」「おにー おやしゅみなさい。」と挨拶を済ませると 咲夜さんが部屋から出て来て、美沙の様子を聞くと、かなり疲れていたようですぐに寝入ったらしい。

美紗と咲姫の様子を確認しつつ、

「お義母さん 今 何時頃ですか?咲月達が眠ってしまったようなのです。」と聞くと お義母さんが時計を確認してから「あら?結構経っていたわね。お昼寝させてなかったのかしら?まぁ 大丈夫だと思うから、そのまま 咲月達の部屋に戻れば 問題はないと思うわ。それにしても。やっぱり親子なのよ。よく似ていたわ」

お婆様が僕と美希さんを抱きしめながら

「この子達を引き取る事に賛成で良かったと思っている。」と微笑んでいた。美樹を見れば

「ママ 寂しい思いしてないかな?」と心配して聞いて来たから

「そうだな。でも お婆様がいるから、安心できるんじゃない?」

「う~ん お爺様がいれば安心かな?」と少し考え込んでしまい 美樹を不安がらせないように 抱き寄せたままでいたが。咲月と美紗も眠りについた頃に美月のスマホに連絡が入り 美月は、慌てて電話に出ると、それは、お祖父さんのようだが 何か様子がおかしくて、僕は 咲月達の部屋を出てから

「どうかされましたか?何か あったんですか?咲月や咲紗が起きてしまいますから。詳しい話は後ほど伺います。失礼します。」と話し終えると

「お父さまだ」と言っていたので 急いで 美月に電話をかけ直したのだ

「もしもし。お父さん。お母さんは?」

「まだ帰ってきてなくてね。お義父さんが迎えに来てくれているから。これから帰るからね。お留守番しているんだぞ」

それから暫くすると咲姫が泣いている声に気づいた

「お姉ちゃんが泣かせている。おにーちゃんがお出かけしちゃダメだって。」と 泣き出していたので「すぐ戻るから美紗に絵本を読んでもらって待っててね」

と宥めて 美月の帰りを待つと 玄関が開く音がしたので出迎えに行こうとすると そこにはお祖母様しかおらず 美月に「お父さんと連絡は取れたんですね?」

と尋ねても返事はなく ただただ俯くばかりなので とりあえず美樹を抱きかかえると、リビングへと連れていき

「お父さんは どうして そんなに 慌てられたんですか?まさかとは思うけど 咲姫と咲夜を置いて出て来たなんてこと無いですよね?咲夜は 咲姫よりも弱いんですから。もしそうならば、貴方には失望しました。もういいです。お義母様には私の方からも報告しておきますし。今後一切貴方には咲月を任せることは無いので覚悟しておいて下さい。では」と通話を切ると美樹が「おにいちゃ おこってた?」

「怒ってはいなかった。美月を軽蔑していたよ。」と答えてあげる 咲月は美樹を見ていて「美月お姉ちゃんは どうしちゃったの?」と不思議がっている

「分からないんだよ。どうしたら良いのだろうか?」と美樹の髪を撫でる お姉さんらしくしたいのだと張り切っていたが こんな事態になるとは想像もしていなかっただろうに。美樹も咲月の横に腰かけて僕を見つめていた その視線が痛い

「美月の事を お義父さんに任せて来ました。もう帰って来るでしょうから 皆は 咲月と咲姫をお願いできませんか?」

僕も美紗の様子を見に行って 美紗と話をしなければと思っていた だが お姉ちゃんがあんな様子だから、僕の言葉が届いていない可能性もあるが 美樹も、きっと 僕と一緒にいたいと思っていてくれるから 美樹が美樹なりに考えて出した結論を 否定するのは もう止めるべきだ 美樹と美樹を連れて家を出ると「美樹は僕が連れて行くよ」と言って美紀さんに抱かせる お婆さんと別れて病院に向かっていると美月と遭遇するが

「咲夜!どこに行くの!」と言われたが「ちょっと 用事が出来たのよ。美樹の事は咲紀さんと相談すればいいのではないのでしょうか?咲月の気持ちを無視するわけにも行かないし、私達には何も言えないと思いますよ。それと、今日も明日もお仕事休みを頂いてありますので、お二人で話し合ってみてはどうですか?私は咲樹とお散歩してから帰りますので。では お気をつけて」と言い残し美紗と手を繋いで歩き出すが、咲月は僕の腕にすがって

「パパ。何処行くの?美月は お家に居ないといけないんでしょ?」と悲しげに見上げてくるから

「そうだな。咲月には美月が必要なように 美月にとって、咲月と咲樹が必要でもあるはずだよ。僕達は 邪魔してはいけないと思う。咲樹が産まれて 僕と咲樹の時間は減ってしまっているし。たまにこうして二人で過ごす時間を増やそうと思うよ。お姉ちゃんも 咲月が産まれてから 美月が咲月のお世話にかかりっきりになって寂しかったかもしれないしね。もう少し、時間を作ってあげたいんだ。ごめんね」と話すと

「お兄ちゃ 最近 忙しいから仕方ないよね。分かった。私、咲紀さんとお家で待ってるから 行ってらっしゃい」と納得してくれたのか それ以上は聞いてこなかったので安心した

「ありがとう」と言って頭を撫でる。それからは 咲樹に「美樹は 一人で頑張ろうとしているの。ママはお兄ちゃんと喧嘩したの」と説明してくれていた。お利口さんだ。

それからも 咲月に美紗を預けて 僕は、咲月と手を繋いだまま公園に行き、ブランコに乗っているのを見守っていたのだが、

「ママ 美月と一緒だよ」と言われてしまったが、咲月はまだ、自分の意思がしっかりあるから、このままでも構わないのだろうと僕は思っていた 僕は 美紗がお腹の中にいた時の事を懐かしんでいた

「ねぇ おとうさ 今度ね 咲月 幼稚園に入園出来るんだよ~♪ そしたらね、美月みたいにお友達沢山 作れるようになるの」と笑顔で言っていた それから、暫くして 僕が「ママ 今何時?」と聞けば

「6時過ぎくらいかなぁ」と言うので「じゃあ 僕達だけで晩御飯食べようか?」と言えば嬉しそうな顔をするので「何が食べたいか聞いても良いか?」と聞けば 咲月は、カレーライスとオムレツと答えた 美紗が、よくリクエストする物と一緒だった 美月は、何を食べるのか聞いたけれど 何も言わずに部屋から出て来たから、美紗に頼めなかったのか、自分で作りたかったのか

「美味しく作るからね。お風呂入ってくるね」と言ったきり 姿を見せなくなってしまったから 心配していた

「大丈夫?」と美月の所へ行くが そこには 誰もいない。

僕達の部屋へ入っていくのを見たという人が居るので 美月がそこにいることは間違いないのだ。でも どこにいるのだろう 探すために声をかけようとするが 美月の泣き叫ぶような声に

「美月!?どうかした?」

と声をかけると「何でもないよ」と泣きはらした顔を見せるから、近寄るなと言われているのが分かり、「何か して欲しい事があったりしない?」と優しく声をかけてやれば「おにぃは、いつも優しかった。大好き。でも、私が今欲しいのは、咲紗のそばにいることだもん。美月の事なんて 必要としていないんだ。だから 出てって。咲月のところに帰してあげて欲しいなんて言ってないんだから。勘違いしないでね。私には咲月だけ。咲月以外は どうなったっていいの」と捲し立てるように言われてしまい 僕は返す言葉を失ってしまう 咲月に会えば 咲

「おにゃー うー。おねえちゃ いじめた ゆるちない。おにーちゃ は おにゃーの」と抱き着かれてしまう 咲月に抱きつかれた状態で美月と会話を試みるが「さっきは ごめんなさい。咲月に悪いと思って。咲姫も心配しているの」

と必死に訴えて来て 思わず抱きしめると 咲月が「うにゅー。」と言ってきて

「おにーちゃは さくきの。おにーちゃ だいしゅきらから。さーちゃも さーちゃの。」と訴えてきたので「そうだね。」と言ってやる すると

「うん。咲姫がね、おにーちゃ にいちゃ すき あいちゅてるって いってたきがしゆ」と美月に伝えていて 僕も、美月の頭をぽんとしてから「僕も同じ思いだよ」

そう伝えてやった。すると「咲紗。私ね あなたも咲紗が好きだよって言いに来たのよ?お話出来ないかしら?」と聞くが咲月は「さっちも まっちゃが にゅいにょ おともだちかも? きゃっ。てぇ おして」と甘え始めたのが可愛いから「よし よし 美月と咲夜は仲良しさんで良かったよ」と言って 美月を抱きしめたまま咲月に「咲夜はどうなのか教えてくれるかい?」と尋ねても 首を傾げるばかりだったので

「咲月の気持ちが分かるまで一緒にいてやろう。」と咲月の手を引いて美月と手を繋ぎ、咲紀さんの帰りを待ちつつ お絵かきをする。

それから少し時間が経って 美月は「もう、お迎えに来てくれるのを待つしかないかもね。お母さんも、お父さんが帰ってくれなくて困っているはずよ。」と言っていたが、その表情は、どこか悲しげだったので、頭を撫でてやってから「今日は、僕達の家で咲月と一緒に寝たら良い。僕は美紗の傍に居るよ。」と提案すれば 咲月は「咲紗が、それで良いなら良いけど」と言うのが精一杯の様子だったが、咲月も

「ママのそば にいゆ!」と返事をしてくれていた 僕達が寝室へと行くと ベッドに座り込んだ美月を真ん中に 美紗と一緒に三人川の字になって眠った 咲月には申し訳ないが この子を守る為なんだ。美月も分かっているはずだ。

美紗の体調も落ち着き始めており、僕の心労も幾分か減ってきた。しかし、美月からは何の反応も無い状態が続いているから 何を考えているのか 不安になっているのは事実。美樹が美月に寄り添い絵本を読み聞かせてやったりと世話をしている様子も伺えるし、たまに 咲月も、そんな二人を見ているようだから 美紗

「ねぇ 咲月。私、どうしてあんな風になっちゃんたんだろうね?おにぃは、きっと私を嫌いになってしまったわ。だって、お兄様は咲月のことしか 考えていないんですもの。私 もう疲れました。私ね、もう、いいんですよ。もう、終わりにして下さい」

美紗は、そう言うと、咲月の手を掴んで離さない 美月「ダメだよ。まだ 咲紗とは さよならなんかさせないから。それに、おにぃは咲紗の事も大切で仕方がないのよ。私の事は二の次三の次になってしまうのは仕方のない事でしょ?それでもいいって決めたんだから、最後まで見守るべきなのよ」

美紗「お義母さんと美希さんのお陰で、ここまで来れたし、おにいちゃんにも認めてもらえたし、幸せになれたと思ったら おにいさんの赤ちゃんが出来たのに。咲月が生まれてからは、お義父さんにも 美希さんや、美樹さんも 美月や咲月に取られてしまったみたいで寂しくて寂しくて堪らないのです」

美月「お姉ちゃんの気持ち 分からないでもないけれど、私達兄妹はおにいちゃんの一番大切な宝物である事をちゃんと認識しておきなさい。」美紗「お兄ちゃんにとって 私はお兄ちゃんの子を産む道具にしか過ぎないのですかね?」

美月「咲月!お兄ちゃんが 何よりも大切にしているのは咲紗と美月で、咲樹じゃないんだって」

美紗「じゃあ、なんで私を大事にしてくれたのか 理解できないの。」美月「そうね。私達姉妹といるより 咲紗が居た方が楽しいんじゃ無い?」美紗「それは 仕方が無い事なのでは?」美月「でも お義兄さんには 美紗しかいないのに あの人は それを 分かってないの。」美紗「ねぇ 美月。もし お父様に美紗が妊娠していてお腹の中の子は咲月だと言ったら どうします?」

美月「怒るかもしれない。でも、産まれるまでは絶対に秘密にした方が良い。」

(本当は美紗と僕と咲夜の四人で話し合いをした方がいいのだけれども)そう思った時に「ただいま」「パパおかえり。」

僕は、美紗を連れて部屋を出て、美月と咲月の元へ行けば 美月「私達も、そろそろ、お家に戻れそうなのよ」と美紗に伝えると 咲月は泣き出して 美月にしがみつくと「私、咲姫じゃなければよかった。美月だったら良かったのに。美月だったらママも美月と仲良く出来て良かったと思うのに。」と言うので美月に「僕から美月にも伝えておく事があるんだよ。美月。君は咲姫を愛してないわけじゃ無いだろう?」と言えば美月「もちろん愛している。美紗はお兄さまにそっくりだし」と答えるので「うん。咲月のことも同じように思ってくれてるよね?」と言えば美月「当たり前です。美紗が可愛くないなんて事ありません」と必死に訴えてくるので 咲月から手を放させて抱きしめて「大丈夫。美紗が美月の事を好きなのは伝わっているよ。だから これからは家族になるの。美紗は美紗。お姉さんなの。だから、美紗には沢山甘えても良いの。僕は君が甘えられる場所になりたいと思っているんだから。ね?美紗は 甘えちゃダメだよって言われて来たんじゃないかな?美月と僕はね 君の事が本当に大好き。大好きすぎて 離れる事が怖かったくらいだ。今は咲月に遠慮して我慢する事が多いから、少しだけ離れて暮らすことになるかも知れないけど 美紗を手放したりしないよ?美月とも話しているけど お家に戻った時は咲月と過ごしながら少しずつ、今までできなかった事が出来るようになっていければいいなって思う。だから 安心して?」と言うと 美月は

「私がどれだけ、美月を羨ましいと思っていたことか」と言ってきたので「ごめんね」と抱き寄せると「もう、美月と喧嘩しても 咲紗だけは絶対泣かせたりはしませんからね。」と言って来たので

「ありがとう」と言ってから「さぁ、皆でお出かけに行こうか」と 美紗の手を引き外に出ると美樹に「お散歩してくるね」と言い「行ってきます」と三人で玄関を出た。

僕が 車を停めてあった駐車場へ向かう途中 美紗は美月を抱き寄せ 美紗「やっぱり私 咲月のことが大事なの」と呟いた。

僕は「僕も咲月が大事だよ。さっき、咲紗が咲月に対して言った言葉で僕は 咲月が可哀想になったんだ。美紗は、そう感じなかった?」と問いかければ 美紗も咲紗の肩に手を置いてから 美紗「そうですね。ちょっと 悲しかったけど、それ以上は、特に何も」と応えてくれて 少し歩いて、公園に来たのだが、その道中も美月は僕の袖をぎゅっと握っていたし 美紗が手を繋ごうと言っても握り返してくれずにいて、僕の腕に抱き着いていた そしてベンチに座ってからは美紗が咲月の隣へ座り、咲月の手を繋ぎ始めて「こうしていたら おにーにゃんは おねぇにょ」と笑顔を見せてから 美紗「咲紗は、いつも美紗が咲月と遊ぶのを許してくれるんですよね」と言うが、それを見た美月は「美紗。今の言葉、取り消しなさい。私の妹は、あなただけだもの。おにぃが妹を欲していない訳ないでしょ」と怒り出した 僕は「僕は、お兄ちゃんでお姉ちゃんだけど 同時に、咲紗の彼氏でもあるからね」と伝えた後

「咲紗。僕は咲月と美紗も一緒に遊びたいな。おにぃ が一緒に遊んであげよう。」

「咲紗、一緒に鬼ごっことか 隠れんぼをしてみないか?」と誘うと美紗も 少し戸惑いつつも 嬉しそうに返事をくれていた 美樹も、咲月と二人で走り回っていて、楽しそうだったので良かったと思った。その後から美樹も混ざって三人の子供の相手をしながら美紗と過ごす時間は穏やかに過ぎる。そんな時間の中で美紗は おまま

「咲月、ママの所に行きましょうか」と言う 美紗に手を引かれた咲夜は「ママ、いゆ。」

と一言告げた後 僕の方を見て 美沙「咲紀おねにぃも いゆ。おうち帰る。」と言うので美月の方を見るが「美樹は美月が面倒見るでしょ?」と言われてしまった。美紗は咲月と一緒にいるのが楽しくなったのか「咲月と一緒にお風呂に入りたかったんです。咲月が一人で入れるようになったら咲月と一緒に入ろうと決めていたので、咲紗と一緒に入りたいのです。いいですか?」

僕は すぐに 美月の方を向き 確認すると 許可を出してくれたから 僕は「よし、咲紗。美紗とお風呂に入るかい?」と聞くと 咲月は「おねぇと入る。」と拒否され

「じゃあ、咲紗と先に上がってくるから、その間に、お母さん達に伝えといてくれるかな?」と伝えると 美紗「わかりました。咲姫、行きましょう。おにいにゃんが待っているから早くしないと。」美紗に手を引かれた咲月は「うにゃ」と言ってから付いて行ったので僕は 急いで準備をしに行った。それから 着替えて出てくると 咲月に服を掴まれ 引っ張られてしまい 美月に助けを求めたけれど、微笑むばかりで「しょうがない子達ね」と言っていた。結局そのままで 美月と咲月に見送られ お留守番をする事になった。僕がソファーで咲紗を抱いて座っていると美紗は隣に来て寄りかかってきて「今日はこのまま 咲月を独り占めしたいので 咲姫の事を任せてもいいでしょうか?」と言うので「もちろん。咲紗と いっぱい、楽しんでおいで」と返すと

「はい」と満面の笑みの答えを貰えた事に 安心しながら

「そういえば 昨日は咲姫 何食べた?」と聞いてみれば 咲月は 少し考えてから 美月「カレーライスです。」と応えたので 咲月の分と美紗の分の食事を用意すれば良かったな。と思い 美紗には「ごめん。気づかなくて。咲月、何か欲しい物は無い?」と言えば 咲紗は 僕を見ながら 咲月「あい」

と答えてくる 僕は 咲月の前にしゃがみ込み「そうじゃ無いの」と言えば 美月が咲月の後ろに回り込んで

「咲紗、それは違うの。お腹空いたでしょ?咲紗は何が食べたいの?オムツ交換してから、また教えて」と言えば 美紗「美希が作ってると思うから 私は咲紗のミルクを持って行くわね」と言ってキッチンへ向かった。咲紗は美月に手を取られてから

「おいち、おやつ」

と言ってくれた。それを聞けば僕は「そっか、良かったね」と返し 咲月は美月に連れられて、寝室へ連れて行ってもらい、お世話をしてもらっていた。咲紗も少し大きくなったから そろそろ 自分でトイレもできる頃だし、出来るようになるまでは大変そうだな。と思っている。しばらく経ってから、咲紗の食事が終わったので 咲紗に お皿を下げてもらった後に 今度は

「咲月。何を飲みたいな」と聞くと 咲月「お姉様と同じ」と言うので 咲月にも お茶を用意したら 咲紗が「ママと お揃いのお水 飲むの」と甘えてきた。美月が戻って来て 咲紗の横に座り頭を撫でながら「そうね。美紗は、お姉様なのよね。お母さまじゃ無くてごめんね」と咲紗に伝えると 美紗は「私がママでも大丈夫なのですよ?咲月には、私だけじゃ無いから。美紗も美月もいるし。」と言えば 咲月は泣き出してしまった 美紗「あら、美紗、大丈夫? 美月に嫌われちゃったと思って泣いてしまった?咲月、大好きだから 泣かないのよ。大丈夫だから。私達は家族なんだよ。美紗は、もうお姉ちゃんなんだから、泣いた顔を見せないのよ?」と優しく伝えてくれている。咲紗が少し落ち着いてきたら 美紗は美月から哺瓶を受け取り 咲月の口に当てると咲月は勢いよく飲んでいく その様子を見て

「お利口に出来たからご褒美をあげないと」と言い出すから美紗が「美月、私が咲紗にお水を」と言ってきて「わかった」と言い、美月がコップに入れたのを渡し 飲み終わった咲

「ママ」と言う言葉に美月が 美紗「うん。お手洗いに行こうか」と咲月を抱き上げるのを見て 僕もついていこうとすると美紗が僕を止めながら「美紗だけで良いのです」と告げられるが「心配なのは わかるけど 美紗が側にいた方が良いでしょう?」と告げると美月は「私がいるじゃない。私も、たまにはお手伝いさせて」と言って 咲紗を抱っこしてくれた。僕は、少し待ってから

「ありがとう。美月、助かる」と声を掛け 三人の後を追いかけて行くと 美月がドアを開けて中に入って行ったから 慌てて入ろうとすると咲紗が足を引っ張り 美月の後ろから「パパはダメなのです。今は、咲月がママの所に居る時間なのだから」と言われてしまう。

「そうだったね。咲紀は咲月に任せる事にするからさ。今のうちに美紗に、お礼を言っておくと 喜ぶかもだよ?」と言うと、僕の袖を摘まんで

「美紗も嬉しいけど、ママと咲月も嬉しかった。おねぇが頑張った事を知ってくれていて。」と可愛い言葉を聞かせてくれるから

「ママは凄い人だよ。いつも感謝してる。美紗、咲月、いつも僕の事を思ってくれるのに何も返せてない。そんな情けないお父さんを許して欲しい。これからも 皆の笑顔が溢れる場所にする為に頑張る。いつもありがとう」と頭を下げると咲紗は嬉しかったようで 笑顔で 咲月は「どう致しまし 咲月「うぅ、うえぇーん。おにぃが壊れちゃっでだー」と大声で叫び 美

「咲月!何があったの!?咲月?」と 咲月を抱きしめてあやしていたのだが、しばらくしてから 落ち着いた咲月は「あぃがとう」と小さな言葉でお礼を言われ

「おにぃに、いちゅも ママがしてくれてた事しただけだょ」と言われてしまい僕は恥ずかしくて照れ隠しに笑ってから「そうなのか。ママに沢山お世話をしてもらってるね。優しいね」と伝えると 咲月が笑い出したのを見て

「ママも咲月も 本当に幸せそう」と言われてしまい 僕は苦笑する事しか出来なかった。

そして 美月が

「お風呂入って来るから 咲樹も一緒に入りましょうか?」と咲月と一緒に僕を連れてお風呂場へ行く

「咲月。お洋服脱ごうか」と促すと 咲月「ぬげるの」と 自分で服を脱いでくれた 咲月に

「上手。一人で出来て偉いぞ」と褒めれば 僕に向かって両手を広げ「おにぃ、お着替え」と着替えの服を出してきてくれた その服は 赤ちゃんの頃の服を着せる用だったので僕は 着替えさせた後に「今日は一人で着替えられたから 一人でお風呂に入るのも良いかもしれないな。咲紗。咲月を頼めるかな?」

「おぉ」

「そう。じゃ、行ってらっしゃい。僕は美希の方を見てくるから」

「あい」と返事をもらい お風呂を出た 咲月の体を洗ってあげていた美紗の横に腰を下ろして「咲月、どんな感じ?」と聞いてみれば「咲月に甘えるようにしているので、少しずつではありますが良い方向に向かい始めています。」と応えられて 安心しながら 咲

「今日は咲紗に面倒を見てもらって良かったのですか?」と聞かれたので

「今日くらいは 任せといてよ。明日は美月が咲月の相手をしてくれるみたいだし」と答えると「良かったです。お義母さんが『咲月の事なら、私達より 貴方達が知っているはず。美沙を宜しくお願いします』と言っていましたので」と言われたから

「僕達は 咲月と遊んだりする事が好きだもの。だから、気にしないで」と言えば 美紗が僕の隣に来て座りながら「咲月の体は大丈夫なのでしょうか?私のせいで無理をさせているのではないかと不安です」とこぼしてきた

「咲月も、お兄ちゃんの体で我慢したり辛かったりしたら 言うはずだから。美月のせいじゃない。それは、お父様も同じだと思う。それに、美紗が咲月を守ってくれて 守って育ててくれてるのは、みんなが知ってる事。誰も文句なんて言わないし、寧ろ美紗がいてくれて、美月も美希も喜んでるんだよ」と応えると 美紗は僕にもたれかかり「ありがとうございます」と言ってくれたのを聞いていると扉が開く音が聞こえ 美月「咲姫、綺麗になったね」

美姫「はい」と咲姫を抱いた美紗が現れ

「咲紗が可愛くしてくれたから 早くお礼が言いたくて 美紗のところへ連れて来たよ」と言えば 美紗は美月から 咲姫を受け取り頭を撫でているのを見ながら 咲月も そろそろ、トイレトレーニングを始めないとな。と考えていると 咲紗に手を握られながら「おにゃん」と呼ばれ「うん。じゃあ リビングに戻ろうか」と伝え歩き始めると咲月も後ろを追いかけてきた。僕達の後から美紗が出て来てくれて、お皿を下げてくれていたので お礼を言う

「お皿 ありがとう。」

美紗は「お安い御用なのです。」

「お皿 洗います」と食器を持ちキッチンへ向かい 手際よく洗っていくのを見た後で「美紗、何か困った事は起きていないかい?些細な事でも良いんだけど」と聞くとお皿を置いた咲紗は「ママのお皿が 割れなかったの。初めて。おにゃがし しなかったの」と言うので「咲月がお姉ちゃんらしく 頑張ってるんだよ」と答えると咲月は僕の足を掴みながら頭を撫でてもらいながら「おにゃかすいた」と訴えてきたので「そうね。ママのお手伝いをしようね。でもね、ママのお手伝いする前に咲月は、ご飯を食べられるようになりたいな。咲月、食べれる?美紗は咲月が好きそうな物を作るから、少し待っててくれる?美紗、作ってくるわね」と言えば咲紗は美紗をじっと見つめて美紗の背中に抱きつき「美紗はママ。でも咲紗は妹だからね。おにぁはママに抱っこしてもらお?」と言うから 美紗が咲月をぎゅっとしてから こちらを向いてきて「美紗は咲月が羨ましい。だって 美紗がお腹をすかせていた時も パパに抱っこしてもらうのは咲月だったから。美紗が もう少し大きくなったら咲月の面倒見るから 今は美紗の番なので」と泣きそうになりながら話すのを聞いた咲紗が僕の元へ

「まま。おにぇ。」と言ってきたので 僕は「よし。良い子にしてるって約束できる?」と聞きながら抱きしめてあげると「あぃ」と可愛い声を出す咲紗の頭を何度も撫でた後で 咲月の方を見れば咲月は「みちゅきおねぇ。」と美月を呼んでいた。

「うんうん。可愛いね」と言い 二人に近づき 咲月の頬を触ってあげてから 咲月は「うーうぅ。んーん。ふぅぅー」と言い 少ししてから オムツの中に出し始めてくれた。それが終わると

「ぱっぱ。んーんー」

「うん。わかった。美紗。咲紗を少しだけ借りていい?」と尋ねれば

「はい。」と了承を得たから 咲月を抱き上げ美月と一緒にソファーで座らせておき僕は寝室へ行き美希の様子を確認すると ぐったりしていて呼吸が荒くなっている。「美希。ごめん。遅くなった。僕だ。大丈夫?」と話しかけるが反応がない為 僕は慌てて救急箱を持ち出し薬や注射の準備をし終えて 美希の元に行こうとすると僕の袖を掴んで来て「もうちょっと傍にいるから、そのまま」と言われたので僕は椅子を出し腰をかけて「どうした?」と声を掛けたのだが、やはり返答はなかった。ただ苦しげな表情をしていただけだったが「辛い時は、何でも話して欲しい。僕が頼りないのはわかっているけど、それでも美希の苦しみを取り除いてあげれたらと思うんだ。何も出来ないのは嫌なんだ」と独り言のように呟いている僕を見て いつの間にか 近くに立っていた美月が

「咲姫も咲紗も美紗も、美月も咲夜も、お父さんもお母さんも、みんなの前では弱音を吐かないよね。皆んなお兄さんの事を慕ってくれているのは嬉しいけれど お兄さんが皆んなが苦しい思いをしているのを見る度に辛くなる気持ちと同じ様に、お兄さんに少しでも心配してもらえると嬉しく感じる人が多い事も覚えていて。私達はお仕事で ずっと家に居られないのも事実だけどさ。お休みの日ぐらい、家族と一緒に過ごしたいと思ってるよ。特にお正月くらいかなぁ。今年は特に忙しかったの。お爺様達が亡くなったのも原因だと思うの。お父様もお母様達と会えていなかったみたいだから。寂しい想いをしてたからこそ、家族の絆を深めようと色々計画してくれてたんだ。私達の結婚指輪の件もそうだし、旅行の話とか沢山してくれた。私達が お父様を大事にしないといけないのは分かってる。

でも だからこそ たまには私達に構って欲しいな。」と言われてしまった。そんなつもりで言った訳ではなかったのだ。僕は「そうだったんだ。」と答え それからは僕達二人は無言で寄り添いながら 暫く過ごしていると しばらくして美姫を抱いた美紗がやって来て「あのね、ママが おとうに いっぱいお喋りしてくれるんだ。

美月がね。咲月がね。今日、咲紗と何をしたのか教えてくれるの。お友達になったみたいで 良かったの。だから 大丈夫だよ。咲紗も元気になって 咲姫の相手もしてくれる。美紗の言う通りにしたら、美紗の体調も落ち着いて、お兄ちゃんともゆっくりお話で来たから良かった」と笑いながら報告してくるから 良かった。と安心する。

その後から美樹も回復してきて 美希も起き上がり 美月と話をしている姿を確認出来た。そして「私は大丈夫。でも、咲紗と美月と咲月と咲夜の様子が気になるから 見に行きたい」と言うから 僕は「じゃあ 僕も一緒に行くから、無理せず 行けるとこまで行けばいいよ」と伝えて 車椅子に乗せた美樹が玄関に行くのを見送った後で 咲紗と美月と美紗と咲夜に見送られながら 僕は美紗達の家に一旦

「また来るよ。美月が咲月の事を心配してるし、咲月はまだ上手くお箸を持って食べられないし オムツもあるだろう?お兄ちゃんは しばらく ここで過ごす事にするね」

「はい。ありがとうございます。」と答えてくれる美月に微笑み返し「うん。それなら良いんだけど もし辛くなったり 何か異変を感じたりしたらすぐに連絡する事」と言えば咲紗と咲月が僕の服を掴み「うん。わかった」と言ってくれるのが可愛くて仕方なかった。

咲月はお風呂で一人になった事で少し甘えたがっていたが、僕の足から離れようとしなかったので「咲姫、一人でお留守番出来るかな?」と尋ねると「おちゅる ちましゅ。おちゅる は でにゃんで。」と言う咲月の返事を聞いていると 美紗がお昼ご飯を食べに 家に帰ると言うので 僕は美月と一緒に車に乗り込み病院へ向かった。咲紗は咲月とお泊まりしたいと言うが「明日も 学校あるでしょう?学校は楽しい?行ってみたらわかるかもだけど きっと 楽しめなくなるから お家で待っててくれないかしら?」と美紗に言われてしまい 少し涙目になっている咲紗は、とても可哀想に思えて、頭を撫でてあげた。「お土産、買ってくるから、待っててくれる?お姉ちゃんだもんね。咲紗も 我慢、頑張ってみる?咲月が、咲月が もっと大人になってからでも良いのかもしれない。お婆ちゃんとお祖父ちゃんとお別れしなくて済んだら、そっちの方でもいいんじゃないかなって、僕は思うんだけど」と僕の方から言ってみると

「あい」と応えたので「咲月がもう少し大きくなったら お墓参りにいこうね。その時までにお爺ちゃんとお祖母ちゃんに挨拶できるように頑張ろう。ね?それまでは、我慢しよう?」と言うと「はいでしゅ。あぃ」と泣きながら笑顔を見せる咲紗の頭を抱き寄せて、背中を摩ってあげて、何とか泣き止んでもらいたかったから「ごめんね。咲月を置いていけないからね。だから、少しだけお待ち下さい」と言えば「あぃ」と返してくれたが「みちゅきは?」と言うから 僕は少し考え「うーん。やっぱりね。僕は、お父様のお葬式をするまで、ここには来ない方がいいかなと思うんだ。咲月には酷なお願いをしてしまうのはわかっているけど。もう少し待っていてくれますか?」と言えば咲月は

「咲紗 咲月 咲月の3人で おうちでまってる。だから おにぃ。咲月と咲紗をおいてかないで」と泣きそうになりながら訴えてくる咲月を見て

「ごめんなさい。僕が 咲紗や咲月、咲月や咲紗 お爺ちゃんお婆ちゃん お爺ちゃんやお祖母ちゃん お爺様 お婆様、そして美月も 大切な人を全部置いて逝く事になると思う。それでも 必ず帰ってくるから 今は僕を待ってて欲しい」

「おちゅる」と言って咲月は納得してくれたのが分かったので 咲月と咲月をぎゅっと抱き締めた後で 美月を後部座席に移してから運転席に座ったのだが 何故か美紗が隣に座ってくる 咲月は後ろで僕の手を握ってきたのを美紗に「おねぇ おねぇ。」と言ってきたので 僕は「美紗はね。咲月よりも一つ上なんだよ。妹よりお兄さんと遊びたいって思ってるんだって」と言った後に「美紗。お願いがあるの」と言う前に「何でしょうか?」と言われるのが分かり

「あはははっ。僕は咲月の方がお兄さんだって事、美月も理解してるので 気にしないで」と言えば「お兄さんも大変ですね。わかりました。咲月は私が面倒見ておきますので、ゆっくりしていてください。私には そのくらいしかできませんから」と言われて僕は苦笑しつつ「本当に、大変なんだ。皆んなお兄ちゃんって呼ぶから。美希はお兄さん呼びだけど、最近 それもなくなったからなぁ」と言えば美紗が「あら。私は最初からお兄さんと呼んでいましたよ。ただ 恥ずかしかっただけです。」と言いつつ「それに、お兄ちゃんとは言いづらくないですか?」と質問されたので 答えられずに居ると美紗の「咲紗ちゃんは、可愛いお兄さんをお爺様とお婆様がお迎えに行ってしまうのだと 思い込んでいるようですし。咲月ちゃんは、寂しくないように咲紗お義母様も咲月お義父様もお爺様もお婆様も 一緒に居てくれるんだと思っています。」と言われて

「それは違う」と言おうとしたのだけど 言えなかった。

「咲紗も、美紗も、美希も 家族だからだよ。だから僕は 咲希を見捨てたりなんか絶対出来ない」と呟けば 美紗は何も言わずに抱きしめてきただけだった。だから 僕も何も言う事が出来なかった。暫くそのままで過ごして それから美紗に「ありがとう。」と伝えると「私は、何もしていませんよ。」と言う美紗は、いつも通りの美紗だったのを見て ホッとした。

その後すぐに家に着き美月が玄関を開けて僕達を迎え入れてくれたので中に入りリビングに行くと見慣れぬ人影が見え 不思議そうな顔を

「はじめまして、この子達のお世話をする為に住み込みで働くことになった 田中(たなか)

香苗

(かなえ)」と紹介された女性は30歳前後でスレンダー美人。「どうぞ宜しく御願いします。

旦那さんの容態が良くなり一安心したんですが 色々手続きがあって 暫くお仕事出来なくなってしまいまして、なので 咲夜様にお話をいただいて働くことにしました。

私は家事は勿論得意だし 子供は好きよ?でも、私の見た目は若いでしょ?大丈夫かしら? そんな風に心配していたのだけれど。」なんて言われてしまうが 僕は 美樹達との会話で気になる点があり 聞いて

「えぇと。咲夜の事を咲月と呼び捨てにしていましたが。どういう関係なんでしょう?あとは、僕に対して敬語とか不要ですよ。」と聞くと「私は咲月と咲紗の父親よ? あの子の本当の母親は亡くなってしまったし 今の母親とも折り合いが悪くて困っていたところあなたと咲夜の出会いがあったみたいね。それを聞いて、是非にと頼ませてもらったの。あなたのことは 咲夜によく聞いていたわ。とても良くしてくれて、娘達とも 仲良くしてくれていると聞いた時は、安心したものよ。だから、こうして咲月に紹介させてもらっているわけ。さっきの話は、咲夜にも言われたの。それでいい?じゃなかった、うん。よろしくね。それと、咲月がお姉ちゃんになってくれると喜ぶんじゃないかしら?美樹は年下だから無理よね。美紗はどうかしら?無理かな?お父様とお母様の事も、美樹のことも 大事にしている咲月からすると お姉ちゃんとして振る舞わないと駄目かもしれないしね。そこは少し不安なのだけど。」と言われた。咲紗が 嬉しさ半分驚きと混乱もあって泣いている姿を見て「ほら。咲月 泣き止まないと 美紗も咲奈も美月も、咲紗も困っているでしょう?落ち着いて深呼吸をして?はい。吸ってー吐いてー」と落ち着かせようと声をかけるのだが 全く効果が無く「咲紗 泣いちゃ ダメなの。咲紗 もうちょっとしたらおねがいきくようになるの」と言うから 美月は少し焦りながら咲月の手を掴んで必死に落ち着くようにと説得をし始めたので 僕は 少し呆れながらも 二人の様子を見ていた。美紗と咲月は少し落ち着きを取り戻してくれていたので「美紗も、咲月と美紗と咲月と美月と咲月は 姉妹なんだって 咲夜に説明されています。だから、お姉ちゃんらしく振舞うのは問題ないんですよ。

咲月、美月も咲紗も 美紗がお母さんなら、嬉しいと思うんだけど どうかな?」と言うと「うぅー あい!」と応えてくれるから

「よし!良かったね。じゃあ これから一緒に暮らすので 改めて自己紹介するね。僕の名前は 咲宮 奏太です。みんなから お兄ちゃんと呼ばれているので 僕もその呼び方で良いからね。咲月も、美紗も、美紗も 咲紗のお姉ちゃんにしてくれる?」と言えば咲月が「あい。あぃ」と答えてくれるから

「僕はね。まだ咲月が産まれたばかりでね。お医者様からも「赤ちゃんの出産は難しいかもしれない」と言われていたから、産む決心がついただけでも凄いって褒められたくらい。だからね。咲月は僕が大切に守ってきた宝物みたいな存在だから 絶対に失いたくないの。だからね。もし咲月の命に関わる何かが起きた時や危険な状態が続くようならば、咲月と一緒に病院にいる事になると思う。その時は咲月の側にずっとついているからね。それでも、咲月が元気になるように 頑

「頑張ってね。」

「おにぃ。おにぃ だっこ」と言う咲月の頭を撫でながら 美月と咲紗に目を向けると二人は「はい。わかりました。お兄さんが頑張る事は知っています。咲紗がお兄さんのお仕事を理解しているのと同じで 咲紗もお兄さんを理解しようとしているんです。だから、私は咲紗の為にお弁当を作ったりと、できる事はしてあげたいなと思っています。咲紗は、優しい妹でしたから」と言いつつ「おにいさん あじゅがとう あぁと おねえたん あちゅかまちましゅ」と言いつつ咲月は美月と美紗に抱擁を求めていく

「ふっ 咲紗ったら 甘えん坊になったんだ。ごめんなさい。こんな小さな子を独りぼっちにしてしまうような私達を、許してあげてください。お兄さん。お姉さんにさせてしまい 申し訳ありませんでした。それでも、私達に出来ることがあれば何でも言ってください。私も 咲紗も きっと力になれるはずですから。お兄さん」と、言い終えると同時に咲紗の頭を優しく撫でて微笑んでいる姿を見た後 美紗には「ありがとうございます。お気持ちだけ受け取っておきます」と返しておく

「ねぇねぇ おにいさま あそぼう?」と咲紗にお願いされるから 美紗と咲月 そして咲紗が僕の足の上に座り抱きついてくる 僕は「はい。今日は何して遊びましょうかね?」と言えば 咲紗は満面の笑みで「あのね あれやりたいの」と言うから「わかった。」と言いつつ咲紗を抱き上げて「美紗、美月 美紗の部屋に行きたいのですが案内して貰えませんか?」と言えば美月が立ち上がり 咲紗に近づいていく 僕に抱きつく力が強くなるのを感じ 咲月の顔を見れば笑顔だが 目には涙が溜まっている

「どうしようもないよ。咲月。」と言って僕は咲月の身体を強く強く抱きしめた。それから、しばらくして咲月も落ち着いてくれた。

暫くして、美紗の部屋に着きベッドに腰掛け 美紗が絵本を読み始めようとするので「その前に、お話しがあるんだ。」と僕は切り出した。美紗と美月と美紗の3人は、静かに話を聞こうとしているのか黙ってしまったので 咲紗はキョトンとした顔になっている。

僕は ゆっくりと息を吐き出し 覚悟を決め それから 話を始めた

「咲紗はね 美月がお婆ちゃんになる事を嫌がっていたよね?僕も美紗は可愛い女の子だって思ってるよ。それにね。美月は美紗と咲月にとっては大切なお婆ちゃんなんだよ。」と僕が言えば 美紗が咲紗の背中を摩り

「美紗がおばあさんになるとね ママがパパと別れてしまうかもしれないの 咲月と私は美紗みたいに強くないし、お勉強は教えてあげられても 美紗のようにお料理を教えてあげる事ができないの。」と言った。咲月は意味がわかっているのだろう。僕と咲月を見つめてくる

「美月は美紗のお友達だし 僕は君達の家族だよ。だからね。大丈夫 何も心配しないで? 美紗は、いつも通りの日常を過ごしていればいいし 僕は 咲月の側を離れるつもりはないよ。咲月の側にいて 守るって決めたから。」そう言うと咲月の口元が動くから「えぇ 咲月に何かあった時は一緒ですよ。それが、お約束しましたから。ね? 」と、僕は答える。すると美月が「うん そうだね 。大丈夫 。心配要らないよ。」と言う。僕は「うん わかってくれていると信じてるから。だからね。何も気にせず過ごしていて。咲月の事 守れるように、いっぱい勉強するし。護身術も覚えておくからね」と伝えると咲月は「あー い」と、応えてくれるから、それを聞いていた美紗が「じゃあ 私が 咲月を幸せにしてみせるわ」と言う。咲月と僕はクスリと笑い合い 美紗を見る。

美紗の表情が曇っているから

「でもね。無理はしないように。辛くなったらすぐに相談する事 」と言うと咲紗が 美紗の腕の中から抜け出し、美月の胸にダイブしていった

「うー 」と 美月の胸の中に入っていった 咲紗を見て僕は

「美紗 美紗のお母さんとお父さんにお手紙を書きなさい」と言えば

「おめ でちょ あぁーと」と 咲紗に言われてしまったから 僕は「お礼を言いたくなかった?美紗?」と聞くと 首を横に振っている。僕は「そっか。じゃあさ 美紗がお世話になりますってお手紙を書いて、美紗のご両親にも書いてもらおうね。美紗は美紗と咲紗と美紗の妹咲夜を守るって言ったでしょう?」と言いつつ美紗を見れば「うーん」と言うから「お姉ちゃんとして妹達を守ってね。」と言うと美紗が「あぃーあー」と言う。「お返事出来たね。偉いね。」と 僕が褒めると美紗と咲月は照れ臭そうな感じでお互いを見ながら「「あい」」と言っている。そんな様子も愛らしく 見惚れてしまいそうになるから、僕は目を瞑る

「僕は、みんなが幸せな家庭が築けるように、咲月と、お兄ちゃんと一緒に頑張る事にしたからね。お母様とのお話は任せてください。僕が、上手く説得しますから。お義父様とは、また違う形で協力していただければと思います。」と言えば 咲紗が「あい。おにいしゃま。」と言いつつ美月と美紗は僕に対して敬語で話しかける事を忘れてしまっていたから、僕達は目を合わせて苦笑しつつ、美紗に 僕に話すときの言葉を使うように指示を出す。僕は「咲月 美月 お姉ちゃんになってね。」と言えば美月が「もちろん 私は、咲月が妹だなんて嬉しいもの」と言ってくれるから僕は咲月を抱き抱えながら、「良かったね。」と声を掛けながら頭を撫でてやると「えへ 嬉しい 」と言ってくるから僕は

「美紗も、嬉しいよね」と言うと 美紗は嬉し泣きをしているようで、言葉にならなかったから「おやおや。咲紗 少し離れようか?」と言うと 美紗の頭から離れていき 美紗が咲月に手を伸ばしてきたので「おぉ よしよしよし」と褒めてあげていた。すると突然部屋から声がした。

ドアが開く音が聞こえなかったので驚いていると部屋の扉が開かれていった為振り向くとそこには女性の方が立っていて こちらの様子を伺っていたのだった。僕は咲月を下ろしてから「どちら様でしょうか?」と聞いてみると その女性は「美紗のお父様なの 咲月ちゃんを産んで下さった 私の大好きな方なの」と美紗が言うから僕は「失礼ですけど お顔を見せてもらっても宜しいですか?」とお願いをしてみる。

すると「咲子です。」と女性が自己紹介をしてきたので 僕は「咲子は亡くなったんじゃないんですか?」と聞けば 咲子が答えた

「咲子は亡くなりましたが、今の私も咲子に違いはありません。どうか私に娘を任せてくださいませんか?」と言われ僕は「はい 美紗から事情を聞いています。咲月の事は安心しておまかせ下さい。僕が出来る限り 美紗を支えますから」と返せば 美紗は

「ありがとうございます。これから、どうぞよろしくお願いいたします。」と言いつつ咲紗を僕の元に抱っこしてきて 美紗は僕の膝の上に座り抱きついてきつつ、僕の頬にキスをしてくる。美紗が咲子を亡くす前は 良くしてくれていたが、亡くなってから、この家の雰囲気が重たいと感じるようになったらしい 咲子が亡くなった理由は病気によるものだが、その原因となったのが、僕が原因の一つとなっていた事を彼女は知らない。

そして、僕は咲紗の頭に手をやり優しく撫でて

「美紗も咲紗も大好きだよ」と言ってあげると美紗が笑顔になる。

美月が「お邪魔虫には なりたくないからね」と美紗の部屋を出て行く際に呟いていたから僕は「お節介焼きさんは誰に似たのかな?」と言ったのだが、咲月の方に向き直ってみれば 咲月が美月が出て行ったドアの方を見て寂しそうな顔をしている。咲月が「ねぇ おねぇたん」と言って咲月を自分の方に引き寄せるので僕は咲紗を抱きしめてあげた 咲紗が落ち着いたので僕は咲紗を連れて自室に戻り、お腹が減ったという咲紗の為にお昼ご飯の準備に取り掛かる。

お肉を揚げて その間に玉ねぎ、ピーマン、人参、ジャガイモを切り、鶏肉を一口大に切る。鍋を用意してから油を入れて加熱しながらニンニクと生姜をみじん切りにする

「今日は何を作るのー?パパ!」と咲紗が言いながら隣に来るので僕は「唐揚げを作って、お米炊いて、サラダ作ろうと思って」と答えて僕は「まずは 咲紗と遊ぼうね」と言うと「うん! 何するの お絵かきする?」と聞かれたので僕は「咲紗の好きなお話ししようか」と返す。

「咲月ちゃんは どんなお話しが好きなのー?」と僕が聞くと 咲月は美月が読んで聞かせてくれていた本を指差すので僕はその本を手に取ってページを開くと咲紗が興味深そうに見つめているので

「読みたかったら 咲紗が読もうか?まだ全部覚えてるし」と言うと咲紗が元気よく「うー」と応えてくれるから、僕は「じゃあ 僕にしっかり掴まってね。」と言い咲月を抱き上げる。それから咲月を抱えながら台所に向かい、野菜を切っていると咲紗にお風呂に入っておいてもらう事にして、僕は咲

「先にお洋服を脱いで待っててね」と咲紗に伝えれば

「うぅーあーぃ」とお利口さんに言ってくれた 暫くしてから 僕と咲月は食事を終える事が出来た その後片付けを終えて、咲月に服を着せてあげている時にふと思ったのだ お姉ちゃんになったんだから、何かあった時のために護身術を覚えた方が良いのかもしれない。と思い

「ちょっとだけ痛いよ。我慢出来るかな?」と咲紗に確認すれば「あい」と返事をしてくれたので、とりあえず今は護身術を教えるのではなく 美月の真似をしてもらえば良いのではないかと思う 咲月は とてもお行儀が良いのだろう。服を一人で着替える事ができるようになった。ただ一つ困った事がある

「おにいしゃま 」と言われる度に お兄様と呼ばれるから、なんだかくすぐったくてしょうがない なので

「あのね 咲月。僕の名前を呼ぶときは おにぃたま にして欲しいんだけど駄目かい?あと 呼び捨てでも大丈夫だし 君ならどっちでも お好きな呼び方で構わないからね」と伝えると咲月が

「ん? おにぃ おにゃ おにょ んんん おにゃんにゃ」と言い出すので「無理しないでいいからね」と言えば「あい」と答える 美紗は相変わらず「おにちゃま おにちゅけーおにー」と言うし 僕はそんな二人の様子を見ながら「はい。咲月は、美月を呼べるように練習してごらん。お姉ちゃんに教えてもらいながら頑張ってみてね」と言って頭を撫でると嬉しそうな表情でコクりと首を振ってくれる。そんな姿も可愛らしく 見ていて飽きない。咲月がお姉ちゃんになるのは 少しだけ不安もあるが、咲月の為にもなるし、美月とも仲良くなれるチャンスだと思う事にした 僕は今から、この家を留守にする事を二人に伝えたら、

「何処かへ行くの?」と美月が尋ねてくるから

「美紗のお父さんと会おうと思っているんだよ。

それで 美紗の事とか色々話したいから。ね?」と咲月が理解しているのかしていないのかわらないような顔だが 美紗を見ると美紗もコクリと頭を下げた 美紗の両親と会う約束をしている為僕は咲月と一緒に出かけることにした 美紗は 咲月のお友達のお母さんと連絡を取り合っているから問題無いようだ。美月が心配だと言っていたから僕と咲月が居る事で、美紗が一人にならないようにする。と言っておいたから多分安心してくれているはずだ。咲夜はお祖父

「さぁ 咲紗 行こうか」と言うが 何故か動かない咲紗に視線を向けると僕と咲紗は目を合わせる。

すると咲紗が僕の手を取ってきたから

「えっと どうしたの?」と聞いてみる。すると 咲紗が少し恥ずかしそうに

「咲月に手を引かれたの。初めてだったけど、なんか凄く嬉しい気持ちになって。咲月の手を引いて歩いてあげようと思って」と言うので僕は、美紗の方を見て 美紗に咲月を任せてから咲紗と手を繋いで歩いた。

美月の家に着いてからインターホンを押してみると咲子さんが玄関まで出てきてくれる 美紗のお義父さんは不在だった為僕は咲子と話をしていたのだが、

「あら 旦那様と咲月がいないけど、どこかしら?」と言われたので僕は苦笑しつつ「今日、美紗の家で夕食を食べさせて貰うんですよ。僕達」と伝え

「いつもの調子で咲子を連れて行くからよろしく」と美紗が言っていた事を咲子に伝える。すると咲子が「あら それじゃあ咲月ちゃんも一緒なのね。」と言いつつも「美紗も喜ぶでしょう」と喜んでくれていた すると咲子が

「そうだわ。貴方と咲ちゃんは結婚するのよね?」と言うから僕は「いえ。僕は、お義母さんのお願いを聞きましたから、まだ籍を入れるつもりはありません」と応えた。しかし、咲子の方は諦めていないようで また後日改めて話すと咲夜に言う 美紗と咲月が来るまでの間に、僕達は美紗の家で食事をし 美紗の部屋に通された。美月にソファーに座っているように言われた咲紗を僕が座らせてあげて咲月が、咲夜の方に行きたがり僕から離れようとしてくれなかったのだけど

「咲月、こっちへ来て咲月もお喋りする?お父様の事も紹介できるでしょ?」と美紗が言ったことで、咲月が「あい!」と返事をして美紗の方に行くから僕は、そそくさと自分の席に座り直していた。美紗がお盆の上に人数分の飲み物とお菓子を持ってきて「咲月ちゃん、咲紗、私とお茶に付き合ってくださいますか?おもてなしですので」と僕にも言ってくれたから、僕が「あ 有難う御座います。頂きたいのですが」と咲子に言えば咲子は「咲月 お礼を言いましょうね」と言うと 咲月は「ありまちゅ。ありがとうございます」と咲紗を見ながら 咲紗が立ち上がり 美紗の方にトテトテ歩き出したのだが、僕は咲月を後ろから捕まえるように抱き上げて「おぉー偉いな。お礼を言えるようになったの?咲月は良い子だねぇ」と褒めてあげたら咲月が「きゃっ きゃおー」と喜んでいた。その後、僕は自分の席に戻り 紅茶を飲み始めたところで「ねぇ あなた」と声をかけられ振り向けばそこには、僕を見つめる女性がいる その女性は僕と目が合うなり笑顔で近づいてくる。そして、「咲月は可愛いねぇ。それに咲紗ちゃんも良い娘ねぇ。うちの子なんて、こんな素直に私のところに挨拶に来る事すらしなかったんですから。」と言われてしまった 美紗のお母さんは、咲奈の母親でもあり咲也さんの妹でもあるのだ 僕は美紗に助けて欲しくアイコンタクトをするが、美紗は、にやにやっと僕の様子を伺っている。僕が美紗

「い 妹は 咲紗ですよね?」と言うと咲沙が「あぃー 咲紗でしゅよー」と言い出し、僕は咲紗に「ちょっとだけ 黙っててね」と伝えた それから 僕は咲子に向き直る 咲子も、僕が何を言わんとしているのかわかっているはずなのだが「あ! 私は咲奈って言います。美紗と咲樹の母になりまーす。宜しくー」と言って自己紹介するものだから、僕は溜め息を吐いた。それから 僕も自己紹介をしてから、咲子と話をする。まずは 咲紗の事から聞く事にした。

僕達の出会い

「あー この子ね。そういえば名前何にしようかなー 女の子の名前考えて無かったわー 男の子みたいに育っちゃったし」と悩んでる様子なので

「咲紗に 似合いそうな名前は?」と言うと「う~んじゃぁね。紗華(さやか)

でどうかな?」と返ってきた 僕はそのネーミングセンスは良いんじゃないかと思い、その名前を咲紗に伝えれば、咲月と同じで嬉しそうな反応を見せてくれる。

その後は美紗について 色々と聞いたりした。僕の両親の事とか 仕事の話 それから 僕の仕事の事とか聞かれたので正直に答えた 僕の職場には 子供好きの人が居

「そうそう 今度、保育園を作るんだけどさ 君みたいな人を雇いたいとか 考えているんだよ」と突然言われてしまうが

「僕は子育てしながら働きたかったから、お手伝いしますよ。あと もし良ければ 保育士の資格も取ろうと思っているから教えてくださいね」と返すと、彼は「あ じゃあさ。君の子供をここで働かせてあげるよ」と言い出してしまうから僕は慌てて

「え?それは駄目だろ」と言うと

「大丈夫だよ。美紗も居るんだし。」と言い出すから 僕は 美紗を横目で見ると、ニヤっとした表情をしている。僕が咲子と話をしている間 ずっと僕に視線

「まぁ、俺は別にどっちでもいいし 咲月の面倒を見てくれてるなら大歓迎なわけでさぁ。美紗がどうしたい?」そう問いかけられた咲紗が僕の元にトタっと走ってきて服の裾を引っ張るのでしゃがむとその耳元に咲月が何かを伝える 僕は咲月に 小声で尋ねると咲紗が僕の背中に手を回してギュッとしてくるから 僕は咲月に顔を寄せて話を聞くことにすると、咲紗から伝えられた内容とは『この人は嘘をつく人ではないと思う』とのことだった。それを聞いた僕は安心感を得た後、『

「咲月は、本当にいいのかい?」と聞いてみると

「うん。

この人と家族になれるのは、私にとっても、嬉しいことだもの。」と言われたので、僕は美紗に「では、咲紗が大人になるまで こちらで面倒見てもらっても構いませんでしょうか」と問うと 美紗は「咲月の言うとおり。貴方は、信用出来るわ。これからもよろしくね。それと 咲夜と美月も」と言ってきたので僕は、頭を下げた。咲子が僕達に話しかけてくる。

「それで、咲紗は 咲夜と どう言う関係でいるつもりなのかしら?」と言うのが気になった。

「え?」と聞き返したら

「貴方達は夫婦として一緒に暮らしている。だから 二人の関係は どういう関係になるのかしら?」と言う質問を投げかけてくるのがわかったからこそ僕は焦ってしまった。そうか。

僕の年齢が若すぎると言う理由で僕の両親達は僕達を許そうとはしないはずだ。

そう思い僕は口を開けずにいたが「ふぅ。どうしたの?咲紗。」そう 咲紗に声をかけると咲紗が僕の腕にしがみつきながら

「この人の子供でいるの」と言うから僕は思わず驚いてしまうが「あら。

良かったじゃないの? 旦那さん。

美紗が幸せになってくれているのが何よりなんだから、安心しなさい。でも、あの二人からは離れられないでしょう?それに美紗はまだ、結婚適齢期でもないから、結婚は難しいけど」と言うから僕は困ってしまうが、咲奈に助けを求めようとそちらを見ると、ニコニコと僕を見ており、僕に救いはないようだ。

すると咲子が僕と咲紗の方に歩いてくる

「じゃあ 私が美紗と 仲良くなれる方法を教えるから それを実行してくれたら、少しの間は貴方達を認めても良くなりそうだわ。だって まだ貴方も若いでしょう?」と言われるが 確かにまだ二十代だとは言えども 美紗と結婚出来ない理由を作れなくなるような行動は控えなければならない。だからこそ僕は、今の美紗

「僕は咲紗と結婚する為に頑張っていますから、他の方と付き合うつもりもないですし 咲紗が成人したら結婚しようとは思っていますが、僕が美紗と会える機会も少なくなりますよね?」と言うが咲奈に

「それでも、二人は一緒でしょ?それに咲紗ちゃんが寂しい思いをする事も無いだろうし、二人が愛し合っている事を知っている人間が側にいることで心強いとも思うわ。美紗の事をお願いできるかしら?」と言われてしまい 僕は「咲紗が良いと言うのであれば、僕はそれを受け入れたいと思います。僕にできることはなんでもするつもりですから」と言う 咲紗は 咲奈と咲也さんの方に行き「私はこの人の子供が欲しいと思っていて 今は私だけが幸せなの。ごめんね お姉さん。」と言い残していくと、僕は「ほ 本当ですか? 咲月。」と聞くが、美月と美月母が咲紗の言葉に反応していて、僕に

「咲月ちゃんに言ってくれた言葉を そっくりそのままお兄様にも言えるんですか?」と言った美月の声を聞いて僕は「はい。僕は美紗が好きですから」と言えば美月から「じゃあ お義姉様って呼ばせる」と言ってきやがり、美月の母も「咲月ちゃんのお母さんにもなってあげたいですね」と僕を見るなり そんなことを言ってくるものだから僕は苦笑しつつ

「まぁ、お嫁に来てくれるならいつでも」と答えてみた。そう言った僕に対して咲月は「うーん。もう少し大きくなったらね。それまでは、咲斗ママって呼ぶ。咲奈おばさんも私のこと可愛がってくれても良いよ」と言い 咲子まで咲奈に「良い娘を持って私は幸せね。咲奈」なんてことを言うものだし咲樹に至っては咲樹で咲月の事を撫でて「可愛いねぇ。咲ちゃん」なんて言って咲月をメロメロにしている始末である。

その後、咲月のお母さんが咲月

「そろそろ帰りましょう。

咲奈と咲夜と咲樹に迷惑かけてばかりいちゃ駄目よ。また、今度来るときは、もっと楽しい事考えてきてちょうだい」と言い出したが、その言葉には重みがあるように感じられた。何故だろうかと不思議に思ったが、「お義父さんとのお約束もあるでょ」そう言われた僕は、その言葉で思い出してしまうのであった。

咲子も美紗の家から出ていき、美紗と咲奈 美紗父 美紗母 僕と咲樹と咲紗が残ったのだが、美紗が美紗父と何やらと話し合いを始めていた。そして咲子が出ていったあとすぐに、僕達が通された部屋の外から足音が聞こえてきた。

「あ!咲子帰ってきたかな?」と呟く声と共に襖が開かれた 僕は驚きながらも、そこには僕に近寄って「久しぶりだな。」と言い放つ男がいた

「えっと 誰?」と僕が答えると「おい!俺の事を忘れたとは言わせないぜ」とか言われるが、覚えていないものは仕方ないと思いつつも「忘れましたね」と返せば「お前 相変わらず失礼な奴だな」と言い返され僕はその発言を無視して美

「ははは。

君達のお父さんと咲夜が知り合いみたいだったから、ちょっと話を聞かせてもらったんだが。

君 面白いね。咲夜の彼氏?」と話してくるので、僕としては どう答えたら正解なのかがわからずにいた為 黙っていたのだけれども 咲月と咲紗は興味津々といった様子で美月と美月父は「どうぞどうぞ ゆっくりしていってくださいね」と歓迎ムードなのだが

「いや 僕は帰らないと」と僕が言い出すのが早いか「咲夜にフラれたんで、咲月と咲紗を引き取ることにしたんだよ。俺は」と言ってきた美紗

「そう。

なら尚更帰れませんよ。

咲紗はまだ小さいし、咲紗が嫌がる事をする気が無いなら 一緒に過ごしていけば良いんじゃないでしょうか?」と美紗に言えば「な なんだと!」と驚くので「なんですか?」と聞き返したところ「あんた 咲月に変な事するんじゃ無いのかい?この子は まだ幼いんだ。こんな子を汚そうとする様な輩に、大切な娘を預けられる訳がない」と怒られてしまうが「貴方こそ僕の事を何もわかっていないじゃないですか? 貴方達家族が 美紗にした事も知らない癖に、何を言っているのかわかりかねる」と怒りを顕にする

「貴様。」と僕に手を伸ばしてきたが

「貴方は咲奈さんの件で 咲子に 何かを言う権利は無い」と僕は睨み返す 咲子と美紗父が揉め始めたので 咲月は咲樹と咲子の側に行き咲也は美紗父の側に行った

「咲奈さんと貴方は、本当に似ているなぁ そういうところが。」そう僕が呟いているうちに美紗は、僕に向かってくる 僕はそれをかわしたが 美紗は そのまま畳の上を滑っていく 美紗が勢いよく立ち上がったので「あぶなっ。」と美紗を避けると美紗が 僕を殴ろうとするのが見えた

「え?」僕は反射的に手が出たようで 気付いた時には美紗を殴り飛ばしていた 僕自身も美紗と同様に後ろに転がってしまった しかし

「ふふ。君は 咲夜の息子だからか。私も殴られるのは 慣れているのさ。それに咲奈に似て優しいパンチじゃないか」と美紗に微笑まれてしまう 僕が起き上がり「貴方は咲奈と、美月がやった事を知っていましたか?」と聞くが「知ってた。

だから私はあの時、二人にこう告げた。『お前らの気持ちもわからない訳ではないが、咲奈 それは許されない。』

とね。だから私達親子の仲は最悪だよ。咲月ちゃんに 悪い影響を与える前に、引き取ってしまおうと思ったのも事実だが。」と言われた。

僕は立ち上がり「それなら、美月はどうしたいのかを 教えてもらえないか?」そう問いかけると「私は、あの人と別れたの。それに咲月が咲奈に抱かれている姿を見てしまったし、咲月の前で咲奈を叩く事は出来なかったの。それに私はもう大人なんだから、自分で判断出来る。私は咲月と一緒に過ごす。咲月 行くよ」と言い 僕と咲紗と美月達がいる部屋に戻ってきた美紗 美紗と僕が部屋に入ると皆の注目が集まる 美紗が僕の元に近づいてきて、腕に抱きついてくる。僕達の様子を見守っている人達を見て、僕達は少しの間見つめ合い、互いに頬笑む そして僕は「咲紗 今日は帰るけど、明日もここに来ていい?」と言う 美紗がコクリとうなずいてくれたから僕は「じゃあ 僕は帰りますね。また来ますから」そう言って咲奈と美紗父と美紗母の3人を残し僕は家に帰っていったのだ 次の日の朝に咲樹

「あら?おはよう 美紗ちゃん 昨日はお疲れ様。咲紗もお兄ちゃんが心配で、なかなか寝付けなかったらしいわ。美紗ちゃんが一緒の時はお兄ちゃん、楽しそうだもの。これからよろしくね」と美紗に挨拶していた。

咲月と美紗紗奈と咲

「おーい。咲斗〜! 遊ぼうぜー」と言われ

「わかったー」と答えて僕は咲奈の家の門に向かうと「お邪魔します」と玄関に入り靴を脱いでリビングの方へ向かう 咲斗の母が 僕を迎えてくれて お茶を出してきてくれるので、「あ。すいません。」と僕は一言

「気にしないくて良いんですよ? 息子が 美紗のお友達と遊ぶと聞かないので 美紗ちゃんのお母さんには許可を取ってありますから、遠慮せずにゆっくりしていって下さい。咲奈と咲樹も呼んできましたよ。今 咲夜は咲樹の面倒を見ています。あ 咲夜と咲月のお母さんとお父さんも 今こちらに向かっているみたいですよ。」と伝えてくる。すると「あ そうなんですか?」と言うが、この家に着いてから美紗としか喋ってないし 美紗も 咲奈も 咲月も それぞれ別の話をしているみたいだし。咲月は何故か 僕の服の中に

「うーん やっぱりお兄ちゃんにくっついている方が 安心する」と言って入ってこようとしてくる そんな感じなので 僕的には暇でしかない 美紗のお母さんの料理はとても美味しく ついつい食べ過ぎてしまったので「ちょっと運動しないと太りすぎちゃいますね」なんて言うと「良いじゃないですか 別に。咲斗君はそのままでも可愛いですから」とお母さんに言われてしまう 咲奈や美月や咲月は おままごとをして楽しんでいた 僕は咲月に おままごとのやり方を教えてもらいつつ一緒に遊んでいた。

美紗の両親や 咲夜 咲樹も集まり始めてきたところで「ねぇねぇ。おままごとして あそびましょ」なんて咲月が言い出して、お人形遊びが始まる。僕は美紗に「ねぇねぇ。おにぃちゃん。わたしのことすき?」と言われるので

「うん 好き 大好き」と答えたが、咲奈のお父さんや 咲夜や咲月は微妙な顔を

「美紗も咲奈も似た物同士なのか?」と咲夜が言い出したのが聞こえたが どういう事だろうか?と疑問を浮かべつつも、咲夜や咲樹にも 同じように質問されて答えていくと 咲夜に頭を撫でられて 褒められた。そして咲奈が「あたしのことは?」と聞いてきたので「もちろん好きだよ」と言っておいた

「ふぅ。満足 」と言って離れていった咲奈を見ながら僕は美紗に「僕なんかで良かったのかな?」と言ったところ 咲奈が僕に近寄ってきて僕の背中に乗り「お姉様は咲斗の事が 好きなの それにね 美紗も 同じなんだよ。」と言って僕の肩を掴んできたのだが、美紗が慌ててやってきた「ちょっと! 咲夜 咲菜!私の真似をしないで」と言っていたけれど、咲奈の事を離さないから僕は動けないままだ。僕が立ち尽くしていて しばらく時間が経ったが咲紗と咲月の二人が戻ってこなかったので僕は咲月を探すと 僕の部屋にいた。咲月に近寄り

「あれれ どうしてここへ?」と言えば

「おねえさまといっしょ にいくと だめ?」と咲

「ダメな訳がない。僕も咲奈がどこに行っているのか知りたかったんだ。一緒に行こうか」そう言えば「ありがと」と咲が答えてくれたので二人で美紗達の元へ向かった それから咲月の作った カレーを食べたり咲月と僕が作った ハンバーグを食べると、今度は美紗達が持ってきたクッキーなどを頂いていたが咲月は美月が持って来ていた本に興味津々のようで「これ おもしろいの?」と聞いたら 咲月は喜んで読み始めるのだった。

咲月の膝の上で本を読んでもらいながら僕は眠ってしまい、目が覚めると隣で咲月が同じ様に寝息を立てていたので僕は「起こしても可哀想なだけだし」と思い、そ

「起きてるよね おにいちゃん。咲奈の事みててくれて ありがとう」と言われてしまい 僕は思わず「え?」と言うしかなかったのだけれども、咲月は続けて言った

「おにいちゃん。だいす だよ。ずっと ず っと いっしょにいて」その言葉を最後に、咲月は そのまま寝てしまった 僕はどうすればいいのかわからなかったが、とりあえず 僕が布団に横になってみた。そうする事で 僕は眠りにつく事が出来 次に目覚めた時には、いつも通りの咲月がそこに居たのだけど、起きたばかりの咲月を僕が抱きしめると恥ずかしそうにしていたが 嫌ではなさそうだったので 暫くの間そのままでいたのであった 咲斗と美紗が帰って

「美月さんも、今日からよろしくお願いします。何かあった時に、いつでも 連絡を下さいね」と咲夜さんに言われてしまうと 美月さんも何も言えずに黙ってしまうが「あ。それと 私と美月さんも これから少しだけお出かけするので失礼させていただきますね」と 咲奈と一緒に行ってしまったので、私は仕方なく一人で美月の家にお泊まりをする事になったのだ

「ふふ 久しぶりとっても嬉しいわ」と私が嬉しそうに笑うと美月も

「そうね。久しぶりにお風呂に入る?」

「ええ。入る。」と美月の問いかけに対して 私は即答で答え、着替えを持って浴室へと向かう。私は脱衣所にて美月と一緒に入浴をするが、美月の裸を見て私は我慢出来ずに襲い掛かろうとしたところを、美月から静止される。私は 美月の手を振りほどき、自分の体を洗う しかし 私はお腹のあたりを触ると 美月が気付いてしまう。美月が私の事を見ているのを知っていた私は、お手洗いを済ませると 美月と一緒に寝室に行き、ベッドへと潜り込む。

私は目を瞑り美月の唇を奪うと、すぐに舌を入れていく。お互いが

「もっとしたい したい」と言い合いながらも互いの体を求めるように求め合い 何度も行為を続けるが やがて疲れて眠るのである。

翌日、私と美月は咲奈達に会いに行く。私達は昨日、咲月の家に行った時と同じ様な服装をしている。そして、美紗宅に到着すると、咲奈と咲夜も既に着いており、二人共、私達を見ると、駆け足で近寄る。

美紗の姿が見えないが まだ家に帰っていないようだ。

私達に気づいた咲奈が、こちらに来て

「あら? 咲月のお友達かしら? ようこそ。

さっき美紗が帰っていったのを見たからもうじき帰ってくるんじゃないかしら?咲夜の方は初めましてよね。

お話は 美紗と咲月の事で知っているから大丈夫。」と自己紹介してくれたので「美紗のお友達よ」と伝えると、「そうなの?じゃあこれからは よろしく」と挨拶をしてもらえたので「よろしく」と返し「咲奈。美紗と咲月の事は話してあるのね。美紗はまだ?咲夜も?」と聞くも、誰も美沙との会話については知らないらしく、首を傾げている。「美月は?」と聞かれて「今帰ったよ。」と言うも、誰とも話をしていなかった。すると咲夜が

「咲奈。咲斗君と美紗は一緒に住んでるって言ってなかったっけ?」と咲奈に確認する 咲奈が答える前に咲夜が咲斗に抱きついて「あの子は寂しいの。」と泣き出し始めて、咲斗君は困り果てていた しばらくして美紗と咲奈母が戻ってきたのだが、二人は仲良く手を繋いでおり、美紗の頬笑みは凄く輝いているように見える。

「お姉ちゃん!」と美紗は言いながら咲奈に走り寄り、美月は咲奈母の方に歩いて行き、何やらい話を

「美紗。お母さんのところに来て良かったのか?」

「はい。お兄ちゃんとお姉ちゃんの仲良しさんですけど、最近 私の事をかまってくれないので、拗ねちゃいました。お邪魔虫ですけど 仕方ありません」なんていうものだから 美紗の可愛らしさに僕はつい微笑んでしまい、それを見ていた咲月や咲夜や咲夜母は苦笑いを浮かべ、美月は顔を赤らめていたが。

美紗が咲夜にもたれ

「んー 咲奈。抱っこして欲しいな」と 言い出したため 咲奈は慌てて「良いわ。はい おいで」と言って 美紗を抱えると「きゃ 楽しいよ。おねぇさま」と楽しそうにしている。そんな様子を 美月と咲奈母は羨まし気に眺めており、僕はその様子を 写真に収めようと カメラを構えると、咲夜に「こっち見て おにぃちゃん。撮らないの?美紗も撮りたい。お姉様も」と言われたので 僕と美月と咲奈で 三人並んで 写してもらう事にした その後、美紗の母が「咲斗さん 美紗と咲月はあなたが好きみたいだから大事にしてあげてくださいね」と言われるが、もちろん僕には美紗と咲月しかいないので、当然「もちろんですよ。任せください」と答え、それからはみんなで食事をしたりゲームをしたり トランプをしたりと楽しく過ごしていくのであった

「咲斗。お昼寝しましょ。」と美紗に言われたので僕は素直に従い、ソファーで横にされると美紗も横になって僕と向き合って、僕の頭を撫でてくる。僕は

「おやすみなさい。またあとで遊ぼうな。美月。美紗。」と言ってから眠りにつくのだった。僕が起きれば、隣にいるはずの美紗がいなかったが、部屋を見渡すと美紗の部屋の前にいるようで美紗が部屋の中を覗いていた。美紗が僕に気づくと 僕に飛びつき「美紗。美紗はどうして僕をこんなに夢中にするんだろうね。僕は本当にダメなお兄ちゃんだよ。僕と居るとつまらないだろう?」と言えば「違う。私はおにいちゃんのこと大好きだもん。それに私は幸せだし、咲月も咲奈もいるから今はそれで満足しているんだよ。」と言ったので僕は

「僕はどうしたら美紗に好きって気持ちで負けないかな」と考えると美紗が答えてくれる「咲月の真似をした咲斗になら 咲月と同じくらい好かれている自信があるし、私も美月のマネをしても、きっと、同じ答えになると思う」そう美紗に言われると 咲月と初めてキスをした時を思い出す 僕は咲月の事を思い浮かべながら「ありがとう」と言うと

「おにいちゃん。私は おにいちゃんの事大好き。ずっと側にいて。約束して。おにいちゃんは咲月が居ないと生きていけない」と言われてしまう

「僕なんかで良いのかい?咲月だって 美紗の事が」と言いかけたところで 美紗が「おにいちゃん。それは咲月に失礼だよ。私は咲奈の事はおねえちゃんとして 大好きだけど、咲月に対しては咲月は妹であり恋人。私はおにいちゃんの全てが好きです。愛しています。私は咲奈よりも先に おにいちゃんに出会ったから私の方が優先されます」と笑顔で美紗が言うので「わかった。美紗がそう思うのであればそうかもしれないね。美紗に出会ってなければ咲月とこうして 過ごすことも無かったのだからね。それでは僕は どうなのか考えてみるよ。」と 返事を返しておくと、美紗は「咲月の真似しなくてもいいんですよ」なんて言ってくる。

「あ。そろそろ戻らなくちゃ。咲月が待っているわ」と言うと、美紗が離れていったので 僕は一人で美月と咲月を探し始める。しかし どこにも見当たらない

「おにいちゃん」と美紗の声がしたので振り向くと 美紗と咲月がいたが 美紗の後ろに咲月が立っており 二人同時に美月の腕を引っ張り合っていた。その様子に思わず 僕は笑ってしまい「ははは 何をしてるの?」と聞けば「あ!咲斗。あのね」「あはは。咲斗くんが いないのに美紗ったら勝手に飛び出して行って 心配させるのよ。」と言い出すので、二人の様子がおかしく 僕は

「美月 大丈夫か?」と声をかけ 二人に抱きつく すると「うぅ。大丈夫。咲夜さんに連絡をいれたら美月さんが咲月を連れてきたから、私は帰るよ。後は二人で仲良くね」と言って 美紗と咲月は家に帰っていった。残されたのは僕と美月だけだが、先程の様子について聞きたかったのだが、美月の顔が赤い 熱でもあるのではないかと思い「顔が赤くなってるけど大丈夫か?」と聞いた 美月は慌てて「なんでも無いのよ。咲斗は私が風邪を引いていても平気な人なんだよね。へぇ。」

「ごめん 美紗に会えた事で嬉しくてつい 興奮していたようだ。美月。機嫌が悪いのはわかるが少し待ってくれないか」と美月に伝えてみた

「わかっている。私達は双子なのよね。どちらかが病気になった時は助け合うのが基本だよね。でも今回は私 我慢できない。お風呂入ってくるから待っていて。一緒に入ってもいいからね」と言うと美月は着替えを持って脱衣所に向かうのだった。

美紗の家にお泊まりをしていた僕は 美月と一緒に 買い物に行く事になり 咲月や咲奈達には咲

「行ってくるよ」

「えっと、美紗 美紗は何か欲しい物ある?」

「咲月と美紗の分も買ってくるから、楽しみにしておいて」と言い残すと 僕と美月は出かけて行くのである しばらく歩くとスーパーに到着し、僕はカートを使って食材を入れる そして 美月の方を見てみれば美月がお菓子コーナーで立ち止まり悩んでいるようだったので「何を買い忘れた?」と聞くも

「うん。お肉が安かったはず。今日は焼肉にしましょう。それと カレーにします。」と言うと 僕は カゴに入れ「他には何を買う?」と聞いてみると美月も特に何も考えていなかったようなので、とりあえず必要なものだけを購入して店を出た それから僕は自転車に乗り、美月は歩きのため、途中で別れたのだが 僕達が別行動をとった事により、咲斗に危険が迫っている事に気がつかずにいた

「美月? 今どこ?」と電話をかけ

「今ね、咲斗の家を出て商店街に向かって歩いている途中だよ。咲夜は一緒じゃないのね。今から行くね」と言うと、電話を切り歩いていた場所から走り出して、急いで僕達の家に戻ってくる 玄関を開けるなり「お姉ちゃん」と言って飛びついたのはもちろん美紗だった

「おねぇちゃぁん」と甘える美紗を咲夜に任せると、咲奈の部屋に行き「咲奈?入るよ。咲斗がピンチかもだから迎えに行ってくるわ」と言い咲奈は不安そうにしていたが、すぐに咲

「じゃ 咲夜も連れて行くけど いいわね」と言って出ていってしまう。それからしばらくして美紗は目を覚ましたのか、「お姉ちゃん。ここ何処?」と不思議そうにしている

「ここは 咲月と美紗と 私の家で、あなたは昨日泊まったでしょう。」と言えば 納得する

「おにぃちゃんは?」と聞かれるも 咲奈もわからないのと「もうじき帰ってくるから」というも美紗は「咲夜に会いたい。寂しいの」と言うので 仕方なく咲夜の部屋に連れていくと咲斗もそこにいて、何故か 咲奈に怒られていた。美紗はすぐに駆け寄っていく

「咲奈。何があったの?」と 咲夜に質問するが咲斗が「僕にもさっぱり」と答えた。

美紗は咲夜に「咲月 怒ってた?どうして?私のせいでしょ?どうして私に内緒にしたの?」

と 涙目で言われてしまい、僕が「咲月が美紗を呼んでくれるはずだったのに美紗がいなくなってしまったので僕も焦っていたんだ。ごめんね。美紗」

と頭を撫でれば「うぅ。許さない。」と言って 僕に抱きつき そのまま眠ってしまったのだった。

それから僕は部屋から追い出され、咲月と二人で咲夜の手伝いをしている 咲奈と美紗は、美紗を叱るため咲斗に頼んでいたのであった。咲夜も手伝おうとするが

「咲奈ちゃんが手伝っているので咲斗さんが美紗に付きっきりで大変ですし、任せておきましょう」と美月は言い出し

「それにしてもあの二人。本当に姉妹ね。あんなところまで似ているとはね」と呆れ気味に話しながら咲奈を手伝っていた。

一方 僕は咲月の隣に座らせてもらい、食事が始まる 美紗は起きてから、咲月に「咲月は悪くないの」とか色々言っている

「はい。わかりましたから落ち着いて食べてくださいねー」と咲月に言われるも、なかなか収まらずに咲月も諦めモードに入っていた 咲斗が「まあまあ。落ち着けって。そんなに咲月の事好きか。可愛いなお前らめ。俺の事は好きになってくれないんだろうな。咲月ならともかく」などと言い始め「私はお兄ちゃんの方が好きだもん。おねえちゃんとは違う」と言うも「あら。それは聞き捨てならないわ。私より咲斗が好きなの?」と言われ 咲月が答える前に「はい。そうですよ。だってお兄ちゃんの事大好きだもん」と美紗に言うと 咲斗はショックを受けており、美月が「お疲れ様。咲月 美紗が寝るまでお願いね」と美紗と咲月の面倒を任せてどこかに行ったのだった。咲斗が一人落ち込みながらも

「はい。おしまい。咲奈 咲夜お義母さんを待たせていますから早く行きますよ」と僕と咲月の手を引いて、美月の車に乗せてくれる。

僕は 車の中が狭い事もあり 膝の上に咲斗を乗せる形になり 僕の隣には咲月が乗っており、運転している咲月と話をしていた 美紗は後部座席に 咲斗と手を繋ぎながら「美紗は咲月に勝てるかな」なんて心配をしていたりするので、僕は 咲斗が「僕は咲月には絶対負けないだろうけど美紗は無理だと思うな」と言った。すると美紗は

「咲月はお兄ちゃんを取られるとでも思って警戒したんだよ。私は大丈夫。だから美紗はおにいちゃんに甘えていいのよ」と僕の頬に手を添えて言うと 美紗が顔を赤くしており

「おにぃ。あんまり咲月の身体にベタベタ触らないでね。わかった?」と言われる

「ああ。わかった。」と答えておく 美紗も咲月も僕に好意を抱いてくれているようで嬉しい。しかし、美紗も咲月もまだ小学生だし僕自身もまだまだ成長過程である。咲斗はどう思っているのかわからないが僕には答えが出せずにいるのであった。美紗の家に着く頃には咲斗も元気を取り戻し、僕は美紗の部屋に案内され、咲斗と一緒にお泊まりの準備をし 咲月が美

「おにぃ?お風呂入らないの?」と 咲月が聞いてきてくれていたので、今は一人でお風呂に入る。

「ふぅ。気持ち良いな。こんな広い浴槽でお風呂入れるだなんて贅沢な気がするけど 咲月達がいるせいでゆっくり浸かれないしな」などと呟いていると 美紗の声がしたので「美紗?今行く」

「うん。いいよ」と言ってきたので僕は着替えを持って脱衣所に向かう

「失礼しまーす」と言って入ろうとするも、鍵がかかっており、ノックすると「ちょっと待ってて。すぐ開けてあげたいけど今ダメ」と言うので待っていると咲月と二人で出てくるのを見て思わず「はは 二人は仲良しさんだなぁ。でも咲奈が怒るか?」と思ってしまうも、僕は先にお風呂に入り、二人が出てきて着替え終わってから僕は脱衣所を出ていった そして僕は美月の部屋に向かい

「僕だ。着替えを持ってきたよ。それと咲月は咲奈と出かけていて、お風呂上がりだから 僕はもう出るよ」と言って立ち去ろうとすれば 咲夜と美月は二人で仲良くゲームをしており、楽しそうにしていた。僕は少し気になり「咲夜?何か悩み事ある?最近少し悩んでいるように見えたから」と聞くと 美月が「何もないわ。気にしないで」としか言わないので、美

「おにぃちゃん。私の事疑ってるでしょ。もう おねぇちゃんが困った顔してたので、今日だけ相談に乗っただけで、おねぇちゃんも何も無いと言っているのですから何もありません」

と言われたので、これ以上何も言えず 僕が退散しようとしたその時 僕と咲斗は咲夜に捕まって、「二人もこっちにきて 今から三人で飲みましょう。咲夜も飲もうね」と誘われてしまう それから三人ともほろ酔い程度までは飲んでいたが 酔う程ではなく楽しく過ごしていたのだが 急に美月が「あのさ 咲斗は 私が他の人と結婚すると聞いたら祝福できる?私は 咲夜と結婚出来ただけでも幸せだよ」と咲斗に向かって言って、その言葉に咲夜は泣き出してしまい、それを見ていた美紗が僕に抱きついてきたので、美紗を優しく抱きしめ 背中をさすると美紗が落ち着くまで一緒に居た しばらくして咲夜も落ち着き、今度は咲夜が「咲斗 私はね もし 私か美紗のどちらかが病気や事故で亡くなって、咲斗が結婚しても寂しくないかなってずっと考えてたのよね。それでね もしもの話を咲斗にするんだけど 私達が両方いなくなったとしても、美紗とうまくやっていけそうかしら」と聞かれた咲斗は「もちろん そんなことはさせないけど、そうだな。きっと咲月もいるしなんとかなりそうな感じする。それにしてもどうして このタイミングなんだ?」と言うと、咲夜は

「それはね 美紗が妊娠したら私達はしばらく家に戻れないから。それに 子供を産むのも時間かかるから。」と言う

「それじゃ 仕方ないわね。それに美紗が咲斗の赤ちゃん産んでくれるかもしれないものね」と美紗が言うと咲斗は照

「おにいちゃんは どっちが好き?」と言われ、即答で

「美紗に決まってんだろ。俺は美紗を愛しているんだから、お前らはみんな大事な家族だから」と言うと美紗も咲奈も嬉しかったようで僕を力一杯抱きしめてくれたのであった。

僕は美紗を膝枕しながら、頭を撫でていたりしていたが、いつの間にか眠ってしまった美紗が目を覚ましたようなので、美紗は咲奈と咲夜を探そうと立ち上がるも、すぐにフラつき倒れそうになるので慌てて受け止めると「ごめん。咲月呼んでくるね」と言われてしまったので、僕は美月の方を見るが、美月は美紗の後ろ姿を見て「あの子は大丈夫。私の妹だもの。心配しなくていいのよ」と安心させてくれていたが、僕は咲月が来るまで 美紗を抱き締めて 美紗を不安にさせないように「美紗は咲月の事を妹みたいに思っているんだよ。咲月も咲夜の事が好きでね。お互いライバルみたいなものでも仲はいいの」などと言い聞かせていた。その後、美紗の体調が戻り、咲夜から「これからどうする?」と話があるも 美紗が「私ね 咲月と一緒にいたいの」というので 僕は 美紗に「いいのかい。美紗。君は 咲月のお嫁さんになるんじゃないのかな」と聞いてみたが、美紗は「うぅ。でも、おにいちゃんと一緒がいいよ。おにいちゃん。美紗も咲月に負けちゃうかもよ」と拗ねる 僕は「大丈夫。君はまだ高校生だし、もう少し大きくなれば 咲月は追い越せるよ。咲月にも美紗が咲月よりも好きな人が出来たって言えば咲月だってわかってくれると思うよ。」と美紗に言い、咲奈が「おにぃちゃん 美紗ちゃんはどうなるの?」と心配そうに言うので「大丈夫。咲夜に任せておけば 美紗は僕達の大切な仲間の一人だし、いつでも頼って良いんだよ。」と言いながら美紗に目配せをしてから咲月と美紗を連れ出して、咲夜と咲奈を残して僕は咲夜が心配なので戻る

「美紗は咲月の所に行ったけど良かったのかしら」と僕に問いかけてくるが

「ああ。良いんだ。美紗には僕の気持ちが伝わったはずだから」と 伝えると、美月は納得してくれたようで、僕が美月の部屋を後にしようと歩き出すと、僕の手を引き止め 僕を見つめ「おにぃちゃん。美紗ちゃんの事お願いします。咲月の事もよろしくお願いします。美紗はいつも咲斗さん 咲月と咲月ばっかり見ているの。咲月の事嫌いじゃないんだよ。だけど、咲月と美紗が仲良くしてるのを見ると辛いの」と泣き出し、そのまま僕の胸に飛び込み、涙を流す 僕は美月に「ああ。任せておけ。咲月の事も俺にまかせろ」と言うと美月は「はい。」と返事をして僕にキスをする。僕はその美月を強く抱きしめ「大丈夫だ。僕は美紗が咲月に勝つと思っているから、咲月も咲月で頑張っているから。僕は二人の事は大好きだし。僕には美月も咲月も美紗も そして咲奈もいる。僕もいつか誰かと出会って幸せになれる日が来てもいいのかなって思えてきた。」と言うと 美月が「うん。おにぃなら大丈夫。きっと咲月も咲夜姉もおにぃに惹かれてるのに おにぃだけが気付かないんだから 少し焦ったんだもん。」と笑顔で言うと、美紗も咲月と同じことを言う

「美紗。僕は今凄く幸せだ。こんな僕でも好きで居てくれる女の子が沢山いてさ みんなで笑ったり、遊んだりする事がこんなに楽しいんだね。今までの人生は辛かったけど美沙達のおかげで僕は生きてるんだって思えるよ。」

僕は美月の部屋を去ろうとすると「待ってよ。私を置いていくの?まだここに居るでしょ?」と言ってくるので「あはは 美月がそんなに甘えた声を出すなんてね。わかった。一緒に寝てあげるから」と美

「咲斗さんの部屋にも行きたい。咲月のところは嫌なの。咲斗さんのベッドが欲しいの。」と言うので、僕は

「よし 今日だけは咲月も許してくれるだろう。」と言って 僕は 咲月の部屋に行き、美月の願いを伝えに行くと咲月が「うん。分かったよ。」と快 く承諾してくれて僕は部屋に戻り、美月は咲斗のベッドに入り込んで 幸せそうにしていた。そして 僕は「咲月 美紗 美月は今日から 咲斗と 咲月の部屋で暮らす事にしたから 二人とも おやすみなさい。」と言って自分の部屋に戻った。

「おにぃちゃん。朝ですよ。おにぃちゃん」と可愛い声で目が覚める 美紗が起こしに来てくれたようだ。僕が起き上がり 美紗を撫でながら、「おはよう。早いね。美紗」と言ったら、「はい 昨日の夜中に急用が入ったとかで呼び出されたので、私は早目にお仕事に行ってきますね。咲斗さんはまだ帰って来ていないんですよ。何かわかりませんか?」と美紗に言われてしまう。「さぁ 僕も詳しくは分からないからわからないな。何か連絡きてるか?見てみるよ」と言うと 咲月からメッセージがきており

『急な呼び出しでごめん

「また会える時が有れば嬉しい」と言っていたと伝えて欲しい』とあった。

僕はその文を見てから、スマホをしまい、朝食の支度を始めるも美紗も咲夜も起きてきたので、三人で食事をしていると、美紗が「咲斗さんの分作らないのですか?」と聞いてきたので、咲夜が「実はね もうすぐ 咲斗も戻ってくるかもしれないから三人分でいいかと思ってね」と 僕は、美紗の顔色を伺うが、美紗が「そうですね。私達が勝手に作った物だと咲斗が食べないかもしれないので、一応三人分にしておく方がいいかもしれませんね」と冷静

「それじゃあ 私はもうそろ行かないと」と言うと「そうだね。気をつけてね。私はもう少し休んでおくわ」と言い残すと、玄関に向かって出ていった。それから僕は咲夜とリビングでまったり過ごしていて、コーヒーを飲み終わった頃に、咲斗が帰ってくる。

僕は 帰ってきたばかりの咲斗に声をかけると

「あれ?なんで俺は部屋にいないの?」と言われてしまい「疲れているのかい。早く着替えてきなよ」と言うと咲斗は慌てて「俺は一体何をしていたのだ?」と不思議そうな顔で言い すぐにシャワーを浴びて 出て来る

「なになに 俺が寝ている間なにしてたの。」と興味津々で聞くので「特に何もしていないよ。」と答えると「そうなんだ。でも、なんか変なんだよね。」と咲斗が言っていた

「咲斗 お帰り ご飯にしよう」と咲夜

「ただいま お腹すいた。すぐに用意するね」とキッチンに向かう咲斗 僕は美紗の件を咲夜に聞いてもらうために咲夜を呼ぶも「美紗なら大丈夫よ。」と意味ありげに笑う 食事を終えて、僕は咲夜を呼び、今日の咲夜について話すと 咲月が

「咲斗も起きたことだし、話を進めましょう。美紗の今後の事も含めて、まずは私の両親に会いに行きましょう」

「えっ?咲月 俺達付き合ってもないのに挨拶行くのかよ」

咲斗がびっくりして咲月を見るも咲月が「当然でしょ」と言うので僕は「僕は別に構わないよ。咲月と二人で行っても問題無いかな」と言いながら僕は

「美紗に確認しておいた方が良いんじゃない?」と言い出すと

「それは、ダメだと思います」と 何故か咲月が反対する

「まあとりあえず 咲月 行こう」と言うも咲月が珍しく駄々をこねる

「咲斗 明日休みだよな」

僕は 咲夜と咲斗を交互に見る そして

「ああ もちろん」と言うと 咲月は僕の方に歩み寄り耳元で言う「私が言うのだから間違いはないはずだぞ」と小悪魔のように微笑む。僕達は車で向かう事になるのだが、なぜか僕の車には咲奈まで乗っており助手席に座っており、後部座席に3人で座る事になった。道中では、僕が 僕達の関係について話しをすると 二人は理解を示してくれていた 僕は

「咲斗 悪いんだけど、今日泊めてもらえないか」

「おう。当たり前だろ。家族だし、いつでも良いぜ」

そんな話をしつつ車は進み 僕達の家の駐車場に着くと

「美月は何処にいるんだい」

咲月が僕の方を向くと、僕の服の裾を掴みながら咲月が「ここですよ 咲斗さん」と咲斗の方を向いて答えると、咲斗は 驚き「は?お前 美月だったよな?」と僕を見つめて問いかけてくる

「ああ 咲斗 僕の彼女だ。これからよろしく」

咲月と咲奈が呆れた顔をしているが、僕は構わずに美月に「僕は咲月が好き。美月は好きになれそうも無いから咲月の所に行っても良いんだよ」と

「そんな おにぃちゃん」と泣きそうになる美月

「僕は君に嘘はついていないから 好きなだけ悩めばいいよ」と冷たく接する

「私は美紗さんには負けたくないです。私は咲斗さんの妹なので ずっとそばにいますからね。おにぃちゃんが嫌って言っても離れませんよ」と言うと 美月は 黙ってしまった そして咲斗が「俺 邪魔なら席外そうか?それとも帰るか?美紗がどうなるのか気になるからさ 俺はこのまま付いていようか?」と心配してくれるが僕は「ありがとう でも、僕に全て任せてくれないだろうか。きっと美月も答えを出してくれると思うし 僕は美月を悲しませたまま別れるのは嫌なんだよ」と言うと 咲月が

「おにぃちゃん 私は咲月姉に任せてみるね。咲斗は 美紗を頼むよ」と言ってくれた 僕はそのまま咲斗の家に向かい部屋に入ると美紗がいる事に驚いている

「美紗!なぜ居る?僕に何かしただろう」と美紗を睨みつけ、美紗は「はい。しましたよ。咲斗と私 美紗と咲夜で 愛を分け合いたいなと思ったのですが、いけなかったでしょうか?」

「いけないわけではないが、何故に今?」

「咲月は咲斗が居ないとダメでしょうから、今しかないかと。」

「わかった。美紗 今日だけは 美月も居ないし 美紗の思う通りにして欲しい」と言ってしまう。

「そういえば、僕達まだ何もしていないけどいいの?」と聞くと「はい。初めては、結婚を前提に考えてからにしますから それまではお預けです」と美紗は笑った それからしばらくして 咲斗と咲月が帰って来てから美月が来る

「私と美紗で話し合いました。美紗とは今まで通りの関係にする事に決めてます」

咲斗と咲月はホッとしている様子で、

「咲夜も来ているから一緒に帰ろう」と言うも咲夜から

「今日も咲斗さんのお家で泊まります」と断られてしまった。「美紗さんと美月 どちらを選ぶのですか?」と僕に詰め寄る二人だが

「今はどっちも考えられないよ。だって僕は美紗が大切だけど 咲夜や美紗 美月には大切な存在で 比べられない。どちらかを選んで 片方を手放すようなことはしてはいけないからね」と言うと、二人が納得してくれたみたいで、「また遊びに来るよ。僕は、二人のことが本当に大切に思っている」と告げて家に戻る。その後 美紗に電話をして 僕は

「ごめんね。美紗」と言うと

「私は 幸せ者ですね。」

と涙声で言われてしまい、僕は胸が苦しくなる。僕は美紗と別れた後も毎日美紗に電話をするようになる。「美紗の声が聞きたかった」と伝えたら美紗は喜んでくれていたし、僕が会いに行くといつも笑顔で迎え入れてくれた。

「おはよう 今日もいい天気ですね」と声をかけられ

「うん 朝ごはん食べるかい?」

と返事をしながら起き上がると美紗は朝食を作って待っていてくれるので 僕は急いで身支度をし食卓につくと美紗はニコニコしているので、僕はその日一日の体調がわかるようになった。

「今日の夜は何が食べたいですか?」

と聞かれたので、昨日の夕食を思い出し

「美紗の作ってくれるものなら何でも嬉しいよ」と言うと、

「咲斗は優しい人だから 誰にでもこんな事言っているの?」

と言われてしまう

「僕は、優しくないよ。」

と言うと美紗は「私は咲斗の事をもっと知りたい」と言う

「じゃあ。もう少し ゆっくりできるときに たくさん話そう。咲斗と僕の思い出」と言う

「ええ。咲月が言っていた事はこういう事で良かったのかな」と美月がつぶやくと、咲斗は「んっ 何が?なんか言ったかい」と首を傾げるも、美月が嬉しそうに笑うだけだった 僕達は順調に関係を築いていた。

咲斗の家には 相変わらずよく泊まっていた そんなある日の事 美月は咲夜の部屋にいた 咲斗もたまには泊まっていくことがあるので

「おにぃちゃんの匂いだー」と喜ぶ咲月 咲夜は咲奈と二人でゲームをしていると、美月が咲夜に質問をすると、咲夜は咲斗との関係

「おにぃちゃんの側にいられるならそれで満足だよ。」と美月に伝えるも、美紗は「私は違うの。私は 咲斗と咲夜が欲しいの」と言い出すと咲夜はため息をつく 咲奈も「私もそう思い始めてるんだよね。でも、美紗もわかっているよね。咲斗の事が本気で好きになればなるほど、辛いのは自分だけだって。私はもう割り切れたけど、美紗はまだなんでしょ。」と言うと美紗が「ええ。咲斗が美月さんを選んだ時、私は耐えられなかったのかもしれない。でも 今は大丈夫だから、私は美月さんが羨ましいよ。私は、おにぃと咲斗と一緒にいるだけで良いんだもん」と寂しげな表情をしていた 咲奈は「大丈夫だよって言いきれない自分が悔しいよ。私がもし逆の立場になったとしたら咲月のように笑ってはいられないかも」とうつむき気味になるも 咲夜が「そうだとしても 今は何も変わらないじゃない。私達が出来ることは、少しでも多く一緒にいることだと思うわ。だから 私達は咲斗を支えていくために頑張ればいいと思うの。だから咲月も元気出しなさい。美紗もね」と励まされる。すると美月が「うん。そうだった。私は咲奈さんの言うとおりにしたい」と咲斗に甘えるのを少し我慢して 皆で過ごす時間を多くするように努力するのであった そんな矢先のことでした。咲斗の浮気が発覚したのは

「ただいま。あれ?美紗もいないのか?それに なんだこの大量の服は?咲夜のか?」

僕達が学校終わりに帰ると 珍しく 咲斗の出迎えが無かったのが気に食わなかったが、咲月が「あっ!それ 私の服なの!」と言うので 咲斗は自分の部屋に持って行ってしまって置いてしまったと言うことなので 僕と咲斗は 自分の服をしまうことにした。そして僕は洗濯をしようと 洗濯機を回そうとするも、何故か 美紗は機嫌が悪く、僕の服を持って行ってしまった 僕が「なぁ咲月、何かあったのか」と話しを聞くと「おにぃちゃん 最近、帰りが遅いから 疲れて帰ってくると思ってお風呂にしようとして 準備したら 急にお兄ちゃんに触りたくなってさっきまで一緒に入った後に、ついキスをしようとしたんだけど、その時におにぃちゃんから他の女の人の香水の香りがしたからつい 怒っちゃった。」と言って、頬っぺたを引っ張られ「おにぃちゃんは私だけを見ていれば良いんだよ。私だけを感じていればいいんだよ。私は、おにぃちゃんしか見えていないんだよ。私だけを見ていてよ」と真剣に訴えてくるので 僕が「ありがとう でも僕はいつでもお前達を愛している。これからもずっと。だから安心してくれないか」と言うも

「私と咲月と咲斗 どっちを選ぶつもり?」と咲月に問いかけられてしまう。

僕は

「選ばなくても、咲月や咲紗 美紗を幸せにしてあげたいと僕は思っている」と伝えると咲月が抱きついてくるので、僕もそっと抱きしめ返し 頭を撫でながら 僕なりの答えを伝えると咲月は

「私、今日は咲月姉の部屋に行くね」と言うので「わかったよ。」と答える 咲斗は咲夜が帰って来ており、部屋で待っていた

「なぁ咲夜 美紗は何か変じゃないか?」と聞いてみると

「咲斗は、気づいていると思っていた。あの子もまだ迷っているんじゃないかしら」と咲夜が答える

「美紗が俺の事をどう思ってるか知らないけど、今の所俺は 美紗に何もしていない」と言うと咲月が入ってくる 咲月が「じゃあさ 今夜、三人だけの秘密の遊びをするのはどうかな?」と誘うので、美紗が居なければ問題ないだろうと咲斗が了承すると咲月は「やった〜楽しみにしているね」と言うも咲斗が心配そうに見つめていた。

僕は お弁当を作っていた。

それは、ある日に僕に彼女が出来た事を知った 咲斗に、彼女を紹介する為だ。僕は朝早くに咲斗の家に向かい、咲

「朝早くから、呼び出してごめん」と咲斗に謝ると 咲斗が笑顔になり「おう。おはよう いつもの場所で待っていてくれ」と言うのでいつもの場所に行くと そこには美紗が立っており 咲月や咲奈は先に来ていたようだ。僕は美紗に近づき 声をかける

「美紗おはよう 僕と付き合ってくれるんだよね?」と聞くと

「はい。」と嬉しそうな顔をするので 僕はそのまま手を繋いで咲斗の元へ連れて行く 美紗と咲夜が並んでおり、二人共緊張しているのがよくわかる。

僕は二人を紹介してから 美紗が僕の彼女に成ってくれたことを報告する。

僕は

「美紗は本当に大切な存在だ。これからよろしく頼む。」と挨拶をした後 美紗の手を取り、指輪をつけてあげる。美紗は僕に笑顔を向けてくれるので僕はほっとする。その後 三人でご飯を食べた後 今日も授業があるし また明日も会うことになるだろうと思い「今日は何が食べたい?」と聞き「咲斗さんが好きなものが食べたいです」と言われたので

「咲夜が料理をする日だし お昼も近いことだしさっぱりしたものにでもするか」と咲斗が作ると咲月と咲夜が喜ぶだろうと提案をするも美紗が咲斗の腕に絡み付いてきて 僕が「んっ?どうした?」と言うと美紗は微笑み「私、こんな風に過ごせるなんて夢みたいですよ」と言う

「そうだよな 美紗 これから、たくさん思い出を作ろう」と約束をした。

「美月 おはよう 起きてるかい?」と咲斗がドア越しに声をかけるので「うん 咲斗さん 起きているわ」と言う声が聞こえたので、扉を開けると 美月が嬉しそうに出迎える。僕は、寝起きなのに、きちんと身支度が整えてあり感心してしまう 咲斗と美月の二人で仲良く登校をしている途中、僕達の教室の前で美月は

「先に咲斗さんのクラスに行っても良いですか」と聞かれたので

「もちろん」と返すと 二人で僕の席に向かっている最中「おはよ おにぃちゃん」と咲夜が言うと 美月は 僕の腕に自分の胸を当て 僕の事を上目遣いに見ると

「おはよ。咲斗。」

と言う。そんなことをされては周りの男子からの視線に耐えられないが、咲夜と咲月もたまにするのだが、その度に恥ずかしくなっていたら 周りに何を言われるかわかったものではないので「あー 咲月のブラのサイズがきつそうだね。ちょっと確認させてくれ。あと美紗のも。今着けているものを貸してもらえないかな」と

「もう。咲斗はしょうがないな」

と言いつつ、ちゃんと着せてくれたりするのだ。

美紗の着替える場所を確保しようと思っていると、美月が自分の鞄から手ぬぐいを取り出す 美紗の机の中に、替えの物を用意しておこうと思っての配慮だろうか。美紗にお礼を言い「咲斗さん、私は咲夜の所で一緒にいるね」と言う美月を見送り、僕は美月を連れて咲夜のところへ行く。

僕が、咲夜を呼ぶと咲夜は嬉々として僕に「おはよ」と返してくる 美紗が咲夜に何か話してから 二人は楽しげな会話をしながら、仲良さげにどこかへ歩いていく 咲夜

「咲斗 最近 妹と よく出掛けてて 嬉しいな」と言われてしまう 咲夜が喜んでいると 僕も何だが とてもうれしくなる

「今日は咲奈も連れてきてあげたいから、放課後 時間作ってね。おにぃちゃん」

と頼まれてしまった。

それからしばらくして美月の様子が明らかにおかしいと気づいたので美月の側に寄ろうとした時に、美紗に捕まり 美紗の部屋に連行をされる。

僕は美紗の部屋に入る そして美紗の部屋に連れて行かれるが、ベッドに座らせられる 美紗が隣に来て「咲斗 昨日のはなんなの?」と言うと

「えっ?ああ 浮気の事か。あれは、違うんだ。俺にも言い分はある。それに、あれをしたのが美紗だとしたら 俺は浮気をしていたわけでは無いんだよ。誤解を招く行動を取った事は申し訳ないとは思っている。ただ俺は、お前たちの彼氏であり続けたいとずっと思っていたし、お前たちを悲しませるような事もしたくない」

僕は 自分の想いを伝える

「じゃあ、私達3人を選んでくれたというのね」と僕に迫ってくる

「当たり前だろ」

と言うと、「ふぅ。咲斗なら、そう言ってくれると思っていた。じゃあいいわよ。私達姉妹の身体を好きにすれば良いじゃない。お兄ちゃんなんだから」と言って 僕をベットに押し倒してキスをしてくるので僕も美紗をそっと抱き寄せる 美紗の口付けは情熱的で激しい。そして、僕の首筋を舌先で刺激したり 吸い付いたり、キスをしたりを交互に行いながら徐々に激しくなっていき、お互い息も荒くなっているのを感じながら行為を続けていった。

僕は咲斗とのやり取りを美紗にしていた。

「それで、その女に私を重ねてたのね」と不機嫌そうな顔になる美紗に「悪い」と謝りながら僕は 頭を撫でていると「お詫びが欲しい」と言うので

「お姫様 仰せのままにします」と冗談っぽく言うと美紗の顔が赤くなって、モジモジしながら僕を見てくるので、可愛いと思う反面、やっぱり少し不安になってしまう僕なのであった。

「ねえ 美月 今日も帰りにクレープでも食べる?」

私は、いつものように 美月とお話しをしている 私達は いつもこうして過ごしていて特に何も変わりはなかった。でも一つだけ違った事と言えば、今日で付き合い始めてから 半年ぐらいにはなるはずなのだけど、今日は美月に告白された日だ

「美月 今日の晩御飯 どうする?」

「そうだねぇ どうしよう。今日も咲斗に決めてもらう?」と私が聞いてみると

「う〜ん。今日はね。咲月姉の作ったハンバーグが食べたい!」

と 美月が答える 美月は私の大好物の物をねだってくる事が多い。だからなのか、咲月は、咲斗に頼らず自分でも料理を勉強しているようだ。それを知って以来

「そっかぁ。じゃあさ 今夜も咲斗の家で咲月姉がご飯を作るし、みんなで咲斗の家に行こう」と私が誘うと「やったぁ。楽しみ〜」と言うので咲月の料理について伝える

「咲月姉 料理のセンス凄くて 美味しいの作るんだよ」と言う美月を見て微笑ましく思いつつも お弁当を渡すと、笑顔を見せてくれる事がすごく幸せな事だと思い いつもより多めに愛情を込めたつもりで作り 朝、早起きをしたのだけれど何故か 起きていた美紗に

「おはようございます」と言われると いつも通りの朝を迎えた気がしたのだ。

「おはよう 美紗」と言うと、美

「はい」と言いつつ「行ってきますの チューは しないんですか?」と小首を傾げる美紗をみて可愛すぎて、抱きしめそうになるのを抑える

「今日は早く帰ってきたほうがいいよ。咲月姉が張り切ってるし」と言われ「うん わかった」と伝え 二人で学校に向かう。

教室に着くと美月は席に着き 教科書を机の中から出して準備をし始める。私はと言うと、そんなに用意するものが無いため、美月の横に寄り添ってお喋りをして時間を潰すことにした。暫くすると美月がこちらを向いて「どうしたの?」と聞くので、そのまま甘えると 顔を真っ赤にして慌てるのでそれが面白かった 美月は

「美月 咲月が作ってくれるご飯は本当に好きなのよね」と言うと 美月が嬉しそうに「そうですね。あの人の料理を食べてから虜にされてるから」と言うので、ちょっと意地悪がしたいと思い 咲月がどんな風にお料理をしているのかを教えてしまうと さらに、あわてふためく姿がかわいすぎるのでもっといじめたくなってしまう 美月と一緒に居ると楽しくてつい時間を忘れてしまう。気づけば予鈴が鳴っていて先生も教室に入ってきてホームルームが始まる。朝の挨拶を終えると 咲月の所に行っていたはずの咲斗の姿が見える。何か用事があるみたいで教壇の上に立つと咲

「実は転校生がうちのクラスに来たので紹介をする。入れ」

と言い扉に向かって言うと一人の少女が入ってくる 咲月はその子を見るなり、嬉しそうにしているのだが咲斗が手招きをしているとこに寄ってきているのだけど 美月はと言うと明らかに咲斗との距離感に戸惑っていた。

咲月と女の子が仲良くお話をして、美月は二人の距離感に動揺している。

美月は「えっと 美紗 あの娘がさっき言ってた娘なの」と聞いてくるが「そっ そうなんだね」と返すことしか出来なかった その日の夜は 美月は私と

「咲月さんの作る おいしいごはんをいっぱい 咲斗と いただきましょう」と言い咲斗の家で一緒に夕食をとる事になった。美月の作ってくれる料理を待っていると咲月がやってくる 咲月の作ってきたものは、オムライスとサラダだった。どれもこれもとても綺麗に仕上がっており、味はというととても美味しかった

「咲月さんの作った これすごいおいしくて感動しました。」と言うと 咲月は「よかった。美月ちゃんの感想を聞きたかったんだ」と言う

「こんなに お洒落に作れるんだから お店で出せば 繁盛間違いなしだよ。きっと」と咲月に伝えてみると「それは嬉しい。ありがとう」と照れくさそうに返してきた。私は 咲月に 美月を取られるのではないかと思ってしまい、思わず美月を抱き寄せてしまい「えへへ 美紗 恥ずかしいな。もう」と笑う美月に癒される。

それからしばらくした後、咲月の持ってきたプリンを食べる 美 月が幸せそうな顔を浮かべて「咲月さん お店のよりも美味しいかも」というので咲月は「ありがと。今度はお菓子を作ってみようかな」と楽しげに言っており、美月も咲月も お互いに話しやすい雰囲気になっているのがわかって ほっとする私 そして、今日は咲月も一緒で とても楽しい時間が過ぎたのである。

今日は 咲斗はお休みなので、お家で美月と2人で咲月姉のご飯を一緒に食べることになった 美 紗はと言うと、「お姉ちゃんの手料理は咲斗にしか振る舞った事ないから」と言っていたし、「じゃあ おにぃちゃんと お姉ちゃんのラブコメが見られなくて 残念だなぁ」とニヤ

「そっ そういうわけじゃないよぉ。私はただ美月の為に 一所懸命 腕によりをかけて作るんだ」と咲月も必死に否定するので「ごちそうさま。美紗」と 言い残しさっさと退散するのであった。私は咲斗に頼まれた 美紗へのプレゼントを買いに出かけることにした。

「おにぃちゃん このマフラーかわいいね」という美紗を見ていると心が洗われるような気分になり、美紗を見ていたら ふと 私に目を止めて話しかけてきた店員のお姉ちゃんがいた。

私が少し困っていると そのお姉ちゃんが声をかけてくれた

「お客様 もしかして咲月の妹の美月ちゃん?咲月が言ってたのはあなたの事?」と言うので私はうんとうなずく

「やっぱり。妹が迷惑かけてすみません」とお姉ちゃんに言われ

「いえ。咲斗は良い人ですよ。だから 咲月姉と咲斗が上手くいくように頑張っているんですよ。だから気にしなくても良いのに あんな感じなんだから」と言うとお姉さんは笑いながら

「じゃあそろそろいこうか。咲月と約束の時間だし。それに、私があなたのファンでもあるんだけど、内緒にしておいてね」と 人差し指を立て口元に持って行くお姉ちゃんを見て 少しだけ

「なんでお店に入った時に、私の顔が見れたのか」

とか色々考えながら歩く私達であったが、すぐに答えが出る訳でもないのに思考を繰り返していたので、いつの間にか目的地に到着していて、美月とお買い物に来ていたのだと気づく。私達は少しだけ 雑貨を見たりしながら過ごしていたのだけれど 美紗と遊んでいたらいつのまにか咲月が迎えに来てくれていたらしく咲斗の家で食事をとることになった。今日の献立は唐揚げ定食で私も大好物だったのですごく楽しみにしていたのだ。でもいざ食事が目の前に運ばれると咲斗は

「美月 今日の俺なんか変かもしれないけど いつも通りにして欲しいんだ」と言うのが すごく不思議で 咲斗は「大丈夫 咲斗なら平気」と 励ましてみたが咲月姉は

「咲月も、咲斗に 何か言われた?」と言う 咲斗と咲月姉が真剣に話すのを聞いて、咲月が心配になってくるが「私は 美月と一緒にいた方が良さそうだから、先に美月と帰っててくれる?」と 私だけに告げる 美紗も咲斗と 同じことを思っていたみたいで「わかりました。お姉様」と言い、美月と私の二人で咲月の部屋を出て家に帰る 道中は終始

「お姉様に怒られなければいいですが」と言っており不安が拭えない

「おにいちゃ〜ん 早く帰ろうよ」と急かす美紗を見ていて微笑ましいなと思っているのがバレてしまったのか、

「何笑ってるんですかぁ」と言われてしまう そんな事を言われるとは思っていなかったので、つい笑ってしまった

「ねえ 美紗 咲月のところには行きたくないんでしょ。じゃあいこっか 今から咲月と 咲斗の家にいっても何も出来ないよ」と言うと「うん。咲月さん 絶対 何か隠してますよ。それなのに咲月が何を考えてるか分からないし、咲斗がいつも以上に緊張しすぎな気がしますし、今日 咲月は美紗を遠ざけてるのに、わざわざ お兄さんのところに行ったりする理由があると思うから。私は美紗に居てほしいの」と言うので私は「わかったよ。おにぃに会いに行こう」と言う

「ねぇ 咲月 何か私達に隠してるでし 咲斗に聞いてみれば 案外すっきりするかもね」と言う美紗の問いかけに対し咲月は動揺しており、そのせいなのか美月に問い詰められているうちに 美月を押し倒してしまう形で押し倒したのだが「きゃあ お姉ちゃんに 襲われてるぅ」というと私から離れ 咲月が美紗を捕まえ「えへへぇびっくりした?実は美月も一緒に 食べてもらおうと思って 誘ってたんだよ」と笑う 美紗の笑顔を見るのが好きだ。私はそう思いながら「そうなんだ。美月の事も好きなんだ」と言い 抱きしめると、美月は「ちょっと 咲斗。いきなりどうしたの。咲斗のえっちぃ〜」とからかい気味に 言い放つので私は慌てて離そうとしたが、美月は 離れようとしなかった。

美紗が美月に 何かを話しているが美紗の言葉を遮る形で

「えへへ だって、美紗の事が大好きなんだもん」と言う 美紗の 表情は見えなかったが、美

「もうしょうがないな。じゃあ。もっと咲斗の好きにさせてあげる」といい美紗の胸に触れると「あっだめ くすぐったいし恥ずかしいっ て 咲紗さんやめてっ」というが手をどけようとする様子がなかったので、そのまま抱きつき続けた。それから、しばらくした後 疲れたのか ぐっすりと眠ってしまう美紗を寝かしつけ 美月と私も眠ることにするのだが、夜遅くに起きた美月から、「おにぃちゃんに 咲月姉が謝っといてって伝えといてって 言っといとてください」と言う美紗が愛おしく 頭を撫ぜてから、布団に入ると 安心しきった顔

「ありがと 咲紗姉」と言う美紗をみて眠りについたのであった。

それからというもの、 毎日 朝ごはんと お弁当を用意してもらって 学校に行っては咲夜に「今日 体調悪くてお休みだから」と 連絡をして、 お昼休みはお姉ちゃんと一緒にご飯を食べるのだけど 咲紗の作ったものは、美味しくって、 幸せを感じる 美紗と咲月もお喋りしているのをみると、姉妹だなって 思えて、羨ましくなった。お弁当を食べ終わって 午後の授業を受けて、帰る支度をしていたら 教室のドアが開き咲月が入ってきた 咲月は何も言わず、私に近づくと、手を掴み、屋上まで引っ

「あのっ」と言うが私の声に被せて「お姉ちゃんに会ってくれないかしら。お願いだから」と言うのである そして、私は、断ることもできずに連れてかれることになる 屋上に着くと咲月はこちらを振り向かずに、「お姉ちゃんに聞かれないように 話したいから、扉の前で待っててもらえないかな」と言うので、「わかりました」と返事をし、美紗の元に戻ると 美紗に

「おにぃちゃんから伝言を預かってるんだけど、今日は咲月姉は体調不良で休みなので、おにぃさんには悪いけど咲月さんとお話をしてほしいと 言伝を承っております。あと、今日一緒に帰れなくて すみません。」と 言われてしまい、私は美紗が言っていたことが気になったので聞くことにした。すると 美紗は私に耳打ちしてきたのであった。「私と 咲月さんと お姉さんは同じ学校で 友達なんですよ。」と言われ 驚いたが、確かにそう

「咲月さんと 咲斗のお姉さんが同一人物だと 知らなかったんですか?」と言うと美紗は「私が咲月さんと知り合いだった事に驚かれた事の方がビックリですよ」と言う

「それは 美紗も 同じだよ」と言う お互い笑い合うが「でも 咲月さんは、どうして あんな風に言ったんだろ。私はお姉ちゃんが心配」と美紗が呟いた時にチャイムが鳴り響くのと同時に、咲月が

「美紗ー」と呼ぶ声が聞こえてくる。私は、咄嵯の判断で

「私は おにぃちゃんに連絡しておくから」と言うと 咲月と 入れ替わりで 私は教室に戻り

「先生。美紗ちゃんが熱を出したみたいなので、保健室に行きたいです」というと咲斗は私と一緒に来てくれる

「ありがとう」とだけ 言っておくと咲斗は 少し困ったような顔をして「俺は、何もできないし、何も言ってあげられないし、何も言えない」とだけ言って私を連れていく

「おにぃ おにぃ」と呼んでくれる美紗が可愛くて仕方が無い。私は お見舞いに来た 咲月と共におにぃちゃんに看病されている 美紗を見ていると「ごめんね。美紗」と言われてしまう。私達が何も言うことができずにいた。そんな中、咲月は、

「お粥 食べる?」と 言い出すと、私達も「いただきます」と言うしかなかったの だけれど、

「じゃぁ、咲斗咲月 私もそろそろ帰らないとだし 美紗のこと頼めるか な?」と頼まれるので私達は「はい」と答え 美紗の部屋で咲月が帰ってくるのを待っていたのだけれど、咲斗が「美紗 そろそろ 起きないと、咲月に怒られるんじゃ無い?」と優しく美紗に声をかけるのを聞いて 美紗は目を覚まし

「お姉様は?」と言うので咲月は用事があるから と伝えると、咲月を待たせていることを思いだす

「あ〜お姉さまと お兄様が2人きりにぃ なりたいと」と美

「うん 咲月と約束してたんだよ。それに美紗も体調が悪いんだから無理しちゃダメ」と言い聞か せると「はい」と言いながら またベッドに入る美紗をみつつ、 私は咲月に「じゃぁ 美紗が 元気になるよう見守っておくので 先に帰りましょう」と言うと「じゃぁよろしくね」と言って帰ろうとすると「あっ」と美紗が何も無いところを見ながらつぶやくので、咲月のところに行く 咲月が帰ろうとしているところを見つけ 美紗を1人にするのは危ないので一緒に帰ることにし 途中咲斗が迎えに来ると、咲斗は、咲月に何を伝えていたのか教えてくれなかった。私は咲月を

「咲月 大丈夫? 疲れたりしてない?」と言ってみたが

「私は 全然平気よ。お風呂沸いてるから入っちゃって。着替えは置いとくわよ」と言われてしまう。私は

「うんわかった。

ありがとう。」という いつも通りの会話をして私は部屋を出て行く そして私は自分の部屋に戻ろうとしたときに後ろの方を見ると私の方に歩いてくる美紗がいた

「お姉様」と言うので、「どうしたの」と返す私に美紗が「今日も一緒でもいいですか」と問うてきた 断るわけにもいかないのはわかっているのだが 私にはどうしてもわからないことがあったため、「いいわ」と返事

「やったぁ 咲夜お姉ちゃんといると落ち着くんだよね」と言うので私は「そうなの?なんなら、お姉ちゃんじゃなくてもいいのよ。」と言うと 美紗は「そんな事言わないでください。咲月お姉ちゃんに言いつけますからね。咲月お姉ちゃんが悲しんでも良いんですね。咲斗に言いつけてあげてもよろしいのですが。」と美紗に言われてしまったので私は「それは困る」と言うと 美紗はクスっと笑うのを見て私もつい笑ってしまった その後お風呂を済ませ 布団に入って美紗と一緒に 横になっているのを眺めると

「お姉ちゃんの髪 綺麗ですよねぇ〜」と言われた 美紗に髪を触られているが嫌じゃないのはなぜだろう と思いながらも、私は「美紗は 可愛いと思う」と言うと美紗は 嬉しそうにしている。

「咲月はお姉さんなんだから、あんまり頼りすぎないほうがいいよ」と言うのだが美紗に抱きつかれ 離れることができない私に対して 美紗は「お姉ちゃんの髪の毛 サラサラー気持ち良いですね」と言われる 咲月と咲夜と美紗で お喋りしながら夜ご飯を食べて居たが、咲夜と咲月がお喋りに夢中になってる間に美紗がお箸を落としてしまい咲夜に拾われるのだが「咲夜お姉ちゃん ごめんなさい。お皿洗い手伝います」と立ち上がるが咲夜に「もうちょっと待ってて もう少しで終わるから」と座らされてしまう。

私は、咲月と一緒に食器の後片付けをする事になった。私は咲夜に手伝ってくれて嬉しい。咲月ちゃんは 偉いな。と思っていた お茶碗も、洗ってもらって申し訳ないな。

「お料理とか 掃除洗濯とか、咲月も手伝えれば良かったのにな。おにぃは 私より上手いし。私は咲月ちゃんが羨ましいな」と咲月は言うと咲月は俯いて

「私がもっと咲夜の役に立ちたいと思ってるのは、わがままなのかな」と言うので

「うぅん。違う。私も同じ事を考えてるのに 上手く出来なくてつまらないだけ」と私が答えると咲月は少し照れ笑いをしている それから 私達は手を繋ぎ、咲月が私達のお喋りの様子を見つめていたのですが、「さっきの事、秘密だよ」と言うと恥ずかしそうにしていた

「咲月ちゃん ありがとう」とお礼を言われるので私は、笑顔で

「咲月、ありがとう」と 返事すると、

「いえ、その、咲月にお姉さんがいて 私、安心しています。あの咲月、これからも 咲奈の友達でいてもらえますか」と 少し心配そうに 聞いてきたので、私は、当たり前の質問に「もちろん。ずっと友達。」と答えたのである 今日は、珍しく 美紗が寝ぼけているのである。普段は、早起きなのである。なので朝 目が覚めて 隣にいる美紗が とても愛おしくなり、頭を撫ぜながら、

「おはよう」と声を掛けると 眠気まなこだが 美紗も目を開けてくれたので「おはよ。体調は?」ときくが美紗が、私にしがみついて来てなかなか離れてくれない

「まだ、本調子ではないかなぁ 学校行きたいけど」と言うのだけれども 美紗が体調を崩したばかりだから、休むように お願いした そして朝食の時間になったので 美紗を起こし「行かない」と言われてしまうのであるが、何とか説得することが出来て一先ずホッとした。

それからしばらくして咲月と、咲斗も来てくれる。

今日の朝ごはん

「目玉焼きとウィンナーにポテトサラダ。それとパンだよ」と 咲月がテーブルに並べてくれる。咲月が作ったものを食べるようになってからは、自分で作って食べるよりも断然美味しく感じられ、食べ終わる頃には、すっかり美紗は、元通り元気になっていて、咲月も、咲斗に褒められて喜んでいた。そして 咲斗から美紗への伝言を伝えられていて、咲月が、咲紗

「お弁当は?」と聞くと 咲月と美紗は、顔を見合わせ「「あっ!」」と言い出してしまったのであった。咲斗に頼まれたのはお昼の買い出しだった為、私達3人は近くのコンビニで、お弁当を買うことになる。

「じゃあ、おにぃのお仕事頑張るために 咲斗お兄ちゃん、お会計してね」と言うと

「じゃあ美紗の分も払っちゃおうか」と2人で仲良く選んでいるのを 微笑ましく見守る 私と咲月は、「あれはきっと おそろいのやつね」「そうだね」などと話していると、咲斗が美紗

「ほい 咲紗 これでいい?」と言って 美紗が、お礼を言い「おにいさま、ごちそうになります」と言うのを聞いて咲月が 笑ってる そして美紗が咲斗の腕を組むと咲月は、それに対抗して咲斗の反対の 腕を組みに行く。「咲夜、俺の財布を勝手に持って行こうとするなって」と文句を言う咲斗に私は、「私だって、咲月と買い物して お兄ちゃんが欲しいものが買えた時は、喜んでおにぃに自慢したいの」と言うのだが「俺は別に気にしないんだけど。咲夜が それでいいなら」と呆れて言ってくる。咲月も咲月で、「私はお姉ちゃんみたいになりたいの。」と、私と同じ様な答えが返ってきていた。

おにぃと美紗が、一緒に暮らしていることは知っていたが、実際に会ってみるとやっぱり可愛いかった

「美紗、本当に体調悪く無いんだね」と言うので、美紗は「うん、大丈夫」と言うのだが「じゃあ、一緒にお散歩でもしよっか?」と誘ってみるが、

「はい」と返事をしてくれた。

咲月は、私達が外に出ようとしている事に気がつくと慌てて、私と美紗を呼び止めた

「ちょっと2人とも、何しようとしてるの?」

「何って、お散歩だけど?美紗、歩けるようになったし、せっかくだし。」と言うと 咲月に

「ダメよ、美紗ちゃんはお家の中で大人しくしている方が、身体の為だわ」と言われた私は、「それはそうかもしれないけれど。ただ気分転換も兼ねて外に連れて行くくらいなら平気でしょ?」と咲月に言うのだが 結局許可されず私は、仕方なく部屋に戻ったのであったが。そんなこんながありながら今はリビングで4人ソファーに座り話をしているが私の左には美紗が座っていて右には咲斗がいる状況なのだけれども「今日はみんな居るんだよね なんか嬉しいね」という美月の言葉を聞くと 私達の方を見て微笑んでくれた その笑顔にキュンとなった しばらくすると、チャイムが鳴る音がしたので玄関に行きドアを開けると咲月の姿が

「お姉ちゃん ただいま」

と 笑顔で迎えに来た咲月に「お疲れ様」というと、私の腰に手を添えてきて私の顔を覗き込んでくると

「美沙ちゃんは、もう落ち着いたのかしら」と心配した表情を浮かべるので

「さっき、外をお散歩してくるって言い出して、止めていたところ」

と説明する。

それから咲夜にも報告すると「咲奈ちゃんも一緒なの!?それは危ないじゃないの。ちょっと私、着替えてからすぐ向かうから おにぃと咲月は、準備が整い次第、美紗のところに合流してちょうだい。あと、咲夜と美月のことも守るように頼んできて」と言うと「わかった。おにぃに伝えてくる」と咲月が急いで出て行った。

咲奈が来るまでの間 私と美紗の部屋に行って

「ちょっと待ってて お薬と飲み物用意するから」と伝えると「咲夜の事を待ってますから」とベッドで横になるのであった 私は、お風呂に入っていて出ると、ちょうどタイミングよく、咲夜の姿が見えたので、「美紗が、お散歩したいらしくて、これから行くみたいなの」と言うと

「まぁ 仕方がないかな。」

「私も付いてくから お洋服 着ておいで」と言われて、服を着て美紗と待ち合わせ場所の公園に向かった。私が着く前に咲月が来ていたので、少し安心しつつ私は

「美紗の具合が悪くなったらすぐに帰るって約束できる?」と言うと 咲月に「はい」と返事をする。美紗が私達に駆け寄

「美月お姉ちゃんと 咲月ちゃんも来てくれたんですか」と言うので「そうよ」と答える 私は、少し不安だったので 念のため咲夜に電話をして、もしもの時に、駆けつけられるように連絡を入れることにした。咲夜には、「お医者さんの許可は貰っている?」と言うので、「うーん どうかなぁ」と言うと、美紗は「咲夜の事は信じてるので」と答えて来るので、私と咲月と咲月は、お互いに目を合わせて、ため息を吐き 美紗が無理をしないように注意しようと思うのであった。

それから、私と咲月が 手を繋ぐようにして、その手を繋いでいる手を美月が 握りしめ

「美紗ちゃん ゆっくりでいいから 自分のペースで歩きましょうね」

と言って、先頭に咲月が立ち、咲月と手を繋ぎ美紗と手を繋ぎ私は後ろで見守りつつ歩いていくのであった 美紗が

「美月に、美月に、聞きたい事があるんだけど 聞いてもいい?」と言うので 咲月は、立ち止まり美紗を見ると美紗が、美月と向き合う形になっているが美紗は緊張していたようで、美月が

「えぇ、もちろんよ」と 返事をしてくれると

「どうして、いつも美月は 優しいの?」と質問した 美月が「そうかしら?」と言うと

「だって美月には いっぱい助けてもらった。だから 恩返しをしたい」

「美紗は 今のままでいて欲しい」

と言うので美紗は俯いていたのである。「どうしよう 泣かせちゃった」と焦り出す私達だったが美月は 美紗を抱き寄せていて 美紗が 美月の背中をポンっと叩くと「ありがとう 美紗 でも私だって美紗に優しくするのは当然だから」と話す 美紗は

「私も咲月と同じような感じで咲斗お兄ちゃんが、私を助けてくれてね」と言うのだけれど、それを遮って美月は「あら 咲斗はそんなことするタイプではないわ。だって、咲斗が咲夜以外の誰かを助ける姿なんて見たことがないから」

と咲斗に対して失礼なことを言い始める美月 そして咲月が、私の袖を引っ張り「お姉ちゃんは知ってるの?」と聞くので

「私は直接は聞いた事がないし 想像もつかない」と言うと「私達兄妹が仲良くなる前の話よ」と美月が説明を始めてしまった。

「あの時、私はまだ中学生で高校生のお兄ちゃんが どんな生活をしているかとか分からなかったけど 美紗を誘拐されてね お兄ちゃんの友達に その日 たまたま通りかかって、犯人を捕まえられたみたいだけど その時おにぃは凄く落ち込んでいたらしいわ」

私は「へ〜そうだったんだ。全然知らなかった」と言い咲斗の顔を見るが本人は 首を横に振っていた。咲月が、続けて「それをきっかけに、美紗ちゃんが咲斗の家に引っ越してきて 最初はぎこちなかったが、次第に咲夜が 美沙ちゃんとおにぃの間を取り持つようになって、いつの間にか 咲斗おにぃは 美紗ちゃんのことが好きになってしまって」

「それで付き合えることになったと おにぃが言ってた」と咲月に教えてもらって納得したが、「そんなこともあったんだ。美月が言うとおりだわ。私は、今の咲斗しか見てないからね」と言うと美紗が、私に「お姉様は 今でも おにぃの事が好きですか?」と聞かれてしまう。

私は、困ってしまい 黙って下を向いてしまう。

すると咲月が、「美沙ちゃんはおにぃとは 会ったばかりで まだ好きかどうかわからないんでしょ?でも咲奈ちゃんなら分かるはずよ」

と咲月に言われ「うん 確かにわかるよ」と 私と咲月は美

「じゃあ 私 先に帰って 美月お姉ちゃん達が帰ってくるの 待ってるね。2人の事よろしくお願いします」と咲月が、私と美月に声をかけ 美月と一緒に帰ってしまった。美紗は、咲月を見送ると

「じゃあ 私達は、行きますかね」と私の手を引き「早く行かないと、咲月に怒られてしまいますから」と楽しそうな声を出していたので 私は、少しだけ歩く速度を上げた。それから、近くのコンビニに入りお昼ご飯を買い 家に帰るのだが。「お弁当を買って良かったですね。お外で食べると、美味しいですし」

私は、「そうだね。咲月が買ってきてくれたやつも美味しかったし 咲奈が作ってくれたのは格別だし」「そんな風に言われると照れます」と笑いながら 家に着くと、玄関には美月がいた 私は

「ただいま。」と言うと美月が笑顔になり、

「おかえりなさい」と返してくれた。

美紗が、お腹が減っていたのか テーブルに置いてあるおにぃの手作りの料理を食べ始め「美味しくて涙が出そう」と言っていると咲月が、慌てて おにぃに連絡をしている しばらくするとおにぃが家に着き 美月に

「ごめん。遅くなって 具合悪いんじゃないか?」と言うので「平気 心配して来てくれたのね」と言うと おにぃは、嬉しそうにしていた 美紗が食べ終わる頃に 咲月がお盆の上に、お茶碗を乗せると、美紗の前に置き 咲月に合図を送り「はい。どうぞ」と咲月にお椀を手渡され中を見てみると「あっ うどん!」と喜ぶと咲月が、微笑み「おにぃに頼まれまして」と言うと美紗が、「咲夜もありがとうございます」と言うと 咲月が美紗の隣に座って

「美紗 体調はどうかしら?」と言うので美紗が「今日は 本当に大丈夫なので」と答えていた 咲夜が私に耳打ちをして来て、「美紗って咲月の前で、少し遠慮がちになるよね」と言われ私は、「美紗が人見知りするって事もあるかも」と言うと「私 美紗から 何か言われた事あったかな?」と考え込んでしまい 咲夜が「私も美紗に嫌われるような事 何もしていないんだけどなぁ」と独り言を言うと、美紗が私に抱きつい

「咲夜の事も大好きだから」と言うと、咲月に笑われてしまっていた。

美紗は、咲月ともすっかり仲良くなっていて安心していたが 美月が、突然立ち上がり「お散歩の件だけど、美紗ちゃんの体力だと難しいので、明日にしてもいいかしら?」

「そうね そうした方が いいわね。私も咲斗に話しておくから」と言うので、私が「でも咲月も付いて行くと思うよ」と言うと 美月が咲月に視線を送ると「えぇ もちろん ついていきますから」と言うのであった。「わかった。美紗ちゃんの気持ちは 分かったから、もう少し元気になってから みんなで行こう」と言うと美紗は、嬉しそうだった。

咲月と美月が帰ると言うので 美紗が寂しげにしているので、私は「また遊びに来るんだよ。今度は3人で」と言って咲夜が

「咲斗に聞いてみるね」と言うと「うん 楽しみ」と言っていた そして、咲月に「お邪魔しました」と挨拶をする 美月は

「咲月ちゃん 美紗ちゃんに、咲斗の話を聞いてくれてありがとう」と言うと咲月は、笑って「いいんですよ」と返すのであった そして美月も咲月に

「私達のこと、美紗に伝えてくれてありがとう」と礼を言っているのであった。

私は

「ねぇ 美月」と美月を呼ぶと「何?」と私の元にやって来ると「ちょっとこっちに来て」と私に言われ、不思議そうにしていた 私は美紗の背中を軽く押した。私は、その手を掴もうとするが「触らないで!!」と大きな声で叫ぶので 私は驚いてしまった。私は「えっ?どうしたの美紗」と戸惑いつつ 後ろを振り向くと 美紗が涙を流していて「咲夜に近づかないで!!咲夜は、咲月お姉ちゃんと幸せに暮らせば良いんだもん」と 大泣きしてしまっているのだ 私も咲夜も驚き、固まっていると咲月が、「美紗!あなたが何を勘違いしているか知らないけど 私は、咲夜さんを裏切ったりしない。咲斗兄ちゃんは、私を救ってくれた命の恩人なんだ。そして私も ずっとおにぃのことが好きだから。だから私達は兄妹じゃないかもしれないけれど、兄妹みたいに過ごして来たしこれからだって変わらないんだから」と言うので美紗はさらに泣け出し、それを見た咲夜は慌てて私達に 近づいてきて、美紗を抱きしめ背中を優しくさすっているのである。そして私は

「美紗 落ち着いて 美紗が言いたいこと全部吐き出してくれても良いから」と言うと美紗は「うぅ〜」と嗚咽を上げながらも ゆっくりと自分の言葉で語り出すのである。そして

「お兄ちゃんに彼女が出来てから、私はおにぃの妹じゃなくなる気がして、私と美月と美月お姉ちゃんで相談している時に美紗が言ったの『私は咲斗のお姉ちゃんになりたい』って美紗が 初めて本音で喋ったの」と美月に伝えると美月は「美紗ちゃんの事は何でも知っているつもりだったけど そこまで思い詰めていたなんて」と美紗の手を強く握りしめ 咲斗の方を見ると 美紗の頭を撫でていた。私は 美紗がこんな事を思っていたなんて、まったく知らずにいた 美紗は

「美月も咲月お姉ちゃんと、同じ様なこと思ってたんでしょ?咲斗の側に居られるだけで嬉しいの」と言うので 咲夜は「私は 咲斗が好きだよ。咲斗は私を選んでくれたし それに咲斗が他の誰かを選ぶまでは、絶対に咲斗の側を離れないと約束したもの。」と言いながら私は、美月に 目を向ける

「うん。確かにそうだね。」と言いながら、咲月に目を向けている 美紗は

「おにぃに好きな人が居るなら仕方がないから、我慢しようって思ったのに。どうして 咲奈は 咲月にばっかり構ってるの?私と遊んでよ。美月が羨ましいよ」と言うと咲月が

「美紗は お友達がいないでしょ。咲月お姉ちゃん達と一緒に暮らし始めて、毎日が楽しいはずなのに」と 美紗の肩を抱き寄せていた。美紗が「そんなの分かんないよ」と言うと咲夜が

「咲紗 今日は 咲紗も疲れちゃったでしょ。美紗の事も任せて、帰ってゆっくり休まないと」と言うと美紗が、「咲月 お願い 咲夜をおにぃのところに帰らせてあげてください。私のせいで おにぃに辛い想いさせたから」と頭を下げると咲夜は「わかった。おにぃにお願いしてくる」と言うので私は、「咲月は咲夜と帰るからね。美紗1人にしたら心配だから、おにぃには私からもお願いしておくから」と言うと美紗は「ありがとう」と言うので咲月は、「ほ〜んとおにい様は妹には甘いんですから」と言うと美月が咲月と私の顔を交互に見てから 咲月に耳打ちをしだしたので咲月の顔が赤く染まってしまったので、咲月が何を吹き込んだのか、不安になりながら美月を見つめていた。美月が、私を見て微笑む

「美紗 良かったね。」と言うと 咲月が「美月お姉ちゃんが、おにぃに言ってくれるそうですよ。」と耳打ちしていた。美紗は、嬉しそうだったが咲月が咲夜に「ねぇ 咲奈 一緒に来てくれない」と言うので 咲斗に美紗のそばについて欲しいと言われている私は「いいの?」と聞くと「もちろん」と言うので 私たちは2人で出かける事にするのだった。咲月は「美紗 また来るね」と手を振り美月と咲斗の家に行くのであった。美紗と別れた後 私たちのマンションに戻ると美紗と会った事が、咲夜

「咲月にも伝わったかな?」と言うと私に、「伝わってるから大丈夫だと思う」と言うので「よかったぁ」と安心した様子を見せるので私は、「お腹減ったでしょ?うどん作ろう」と言うと 美紗は「うん」と微笑み、美紗の作った料理を食べる事にしたのである。食べ終わった頃には、日も沈みかけてきた頃、玄関に美紗が来た時と同じ様に 美月達がやって来て美紗は「お世話になりました」と挨拶をしている 私も、同じように

「お邪魔しました」と言うと 咲月は「今日は楽しかったです。美紗 今度遊びに行きましょう」と言うと美紗も笑顔になる

「お弁当ごちそうさまでした。とても美味しくて 嬉かった」と言うので私は、お昼ご飯の時の事を思い出すと、私は照れてしまい、美月は、美紗の事を優しく抱きしめ

「私達は ずっとあなたの味方だから 咲夜のことも、これからよろしくね」と伝えてくれると美紗の目からは涙が流れ出していて「ありがとうございます。お姉さんたち」と言っている

「いいえ 気にしないで」と笑うと、3人は仲良くなって 咲夜と美月が家を出て行く 私と、美沙だけが残されて、お互いに緊張しているようで

「あの 美紗 具合悪くない?どこか行きたい所ある?」と私は問いかけると 美紗は 黙って俯いているので私は美月に電話をするが出ない 仕方なくメールだけを送っておく 美紗は、「ううん。何もないから、お家に居よう。それで少し散歩でもする?」と言うので私は、外に出て、公園に美紗を連れていき、美紗の気持ちが落ち着くまで、しばらくベンチに座っていた。そして美紗は落ち着きを取り戻した頃に私は、美紗の手をそっと握るが 美紗は拒否することなく、そのままの状態で しばらくして 私と手を繋ぎ歩き出すと「今日は、咲夜が美月お姉ちゃんの所に行っていてくれていて、本当に助かります」と言うと私は、「そうだね。今日 私に何か出来ることがあれば、何して欲しい?私が出来ることで、美紗の力になれる事があるなら協力させて」と言うと美紗は、首を横に振り、「今は 咲夜に迷惑かけるわけにはいかないから、私一人で、頑張るから」と言うので私は

「分かった。咲紗には 私から連絡しておいてあげるから 今日だけは 私が美紗を独り占めさせてもらうから」と言って 美紗をギュッと抱きしめ 私に体重を

「美紗 愛おしいよ」と言うと、恥ずかしがりながらも 私を抱きしめ返してくれて「私だって、咲奈のこと 大好きだもん」と小さな声で、つぶやき 私の頬にキスをしてくれた。それから私と美紗は、お互いの事を話し 夜になると

「もう 遅い時間だから帰らないと」と言い出した美紗だが私は、「ダメ 泊まってくの」とわがままを言い「咲斗お兄ちゃんだって、今日は美紗が寂しがってないか心配してるから」と美月に言われてしまうので「わかった。今日は ここに泊まりなさい。それとさっきの続きは明日のお楽しみ」と言うと美紗は真っ赤になってしまい

「お兄ちゃんのバカ〜」と言うと私は笑い「はい。どうぞ」とお茶を差し出して 美紗は 一口飲む

「ふぅ〜 咲奈は、咲月お姉ちゃんに似ちゃって意地悪になった」と言うので私は「それは光栄な事だ」と言うと美紗は、「私も いつか咲夜と あんな風に幸せに暮らせるようになりたい。」と切ない表情で 私の顔を見る 私は、思わず美紗のことを引き寄せて 抱きかかえる 美紗が 私を強く求めるのがわかり 私も同じ気持ちである 私は、自分の欲求に負け その晩は、二人で

「恋人同士の秘密の時間を過ごした」のである。そして翌日 目を覚まして時計を見ると10時過ぎになっていて美紗が隣でスヤスヤ寝ているのを見て私は、微笑んでしまう

「こんな関係になっても良いんだよね?」と思うと同時に、「昨日の事は、忘れたくないよぉ」と思いながらスマホを手に取り咲夜に連絡を入れようとした時に、「おはよう」と起きてくる 美紗は、

「あっ 咲斗は?」と言うので、「まだ 帰って来ていないみたい」と答えると美紗は落ち込んでしまったので 私は、「おにぃの彼女でしょ。大丈夫 心配しなくて大丈夫だからね」と言うと美紗が、私の方を向いて、「うん」と元気よく答えてくれたので ほっと胸を撫で下ろしていた その後 美月達に連絡を入れるが美月からの返事は無く、咲月と、美紗のメッセージを確認するが、美紗からも、美月からも咲斗と一緒だと言うのはわかるのだが、二人共

「お昼は咲月と一緒にいるよ」と書いているだけで 詳しい事がわからずにいると 突然美紗のスマホが鳴る

「咲斗おにぃから?」と美紗が嬉しげに声をかけているので、私は、「違うよ」と伝えると「じゃ誰?」と言われてしまったので、仕方なく、「美紗も知っているはずでしょ。美月だよ」と言うと 美紗は驚きながら「咲月お姉ちゃんが?」と言っていたので、「うん。おにぃと出かけていたらしいけど、おにぃと美紗には内緒にしてたんだけど 咲月が言うのに『2人には 悪いことをしてしまった。でも これは おにぃに聞いてほしい』と言うので、私は 咲月とお話しがしたい」と言うので 私は、電話

「咲月」と呼ぶが 咲月は出てくれないのでメールで、「お話があるので直接会えないですか?咲斗おにぃと何処に行ったのか知りたいです」と送信するが反応なしだったので私は、「仕方ない。今晩も 私の家においで」と言うと美紗は「おにいは?」と聞き返すので

「おにいの彼女は あなたじゃないの?」と答えると美紗は、「そうだった」と言うので、咲夜

「また後でね」とだけ言い電話を切る

「咲月おねぇがどうして、おにぃと?」と言う美紗なので私は、「分からない」と言うと 美紗は「きっとおにいにフラれたショックから立ち直っていないんだよ。でもおにいと出掛けた事で何かあったのかな?私も 気になる。」と言うので私は、不安そうな美紗を見つめて

「今日も うちにお泊りする約束してたじゃん。今から行こう。お弁当作るね」と言うと美紗は、「咲月お姉ちゃん お弁当作ってくれてるかも」と言うので「そんなの気にしないで 一緒に作り直そう。それで食べてから考えよう。私は美紗と少しでも一緒に居たいの。おにいが帰ってきたら、すぐに謝るよ。美紗は、咲月の事もお友達だと思えばいいし、私が、絶対に何とかするから、お願い。美紗 私の我がままに付き合ってくれないか?」と美紗の手を握ると 美紗は「分かった。ありがとう 咲奈お姉ちゃん 大好き。」と笑顔を見せてくれて私は、「うん。美紗の笑顔が一番好きな私にとっては、最高の報酬ですよ」と言うと「もうっ」と言って 美紗が抱きついてきて、「私にも笑顔を見せてね」と言うと

「ごめんなさい」と言う

「いいの 私は 美紗の優しいところ 大好きだもん」と言うと私は、頭を優しくナデナスをして

「はい お弁当完成。行こっか」と声をかけて私は、お手洗いに向かう トイレから戻る途中に美紗からメールがあり 咲月に、連絡するとメールで、美紗は、咲夜の事を

「お姉ちゃん」と呼んでいるのに私は、嫉妬してしまう 私だけが、「お兄ちゃん」なのに そして私たちはおにぃの帰りを待つが一向に帰宅の知らせが無い 咲夜は咲斗から、お泊まりの誘いを受けて咲夜達は、近くのファミレスでご飯を食べていて帰るに帰れなくなっていたのだ。

私は、おにぃに電話をかけるがやはり

「只今の時間は電波が悪い所におられます。」と言う音声が流れるばかりで、どうしようもなく私は美紗の横に座りうなだれていると「心配だよね。」と美紗が心配している様子をうかがっているのを見て私は、美紗のことが好きになりつつある自分に気がつき始めていた 美紗に対しての思いやり 心配してあげれる心の余裕が出来始めている自分が怖かった。私って本当に、酷い人間なのかもしれない。

「心配だよね。何か 事故でもあったのかな?私、ちょっと咲月お姉ちゃんに かけてみるね」と 言って 私にスマホを渡してくれる美紗に私は、「あー ダメ」と言うと

「えっ?何でダメ?」と言う美紗に 私は、「美紗 美月に嫌われるのが嫌なんでしょ?」と言うと美紗は、下を向く 私は、「おにぃが美紗に内緒にしていた事は 私が必ずなんとかしてあげる。おにぃと、私は親友なんだもん。任せて」と言うと美紗は、「うん。咲月お姉ちゃんと咲月お姉ちゃんが咲奈お姉ちゃんに相談すれば大丈夫だね。私も出来る限りのことはするね」と言ってくれたので、嬉しかった。美紗が頼ってきてくれるのが何より嬉しくて仕方がなかった私は、「美紗は、そのまま咲月に連絡してくれれば良い。後は全部おにぃに、任せるから おにぃの事を信じてほしいの。おにぃは、美紗の事が大好きだ。それに美月のことも好きだと思う。私も大好きだ。だけど、咲月お姉ちゃんの方が 私達3人の事を大切に想っていてくれているのは分かっているつもりだよ。私は、2人が羨ましい。だって、2人はお互いに心が繋がっているから だから、大丈夫。咲月も 美紗のことを嫌いにならないよ。だから信じて。」と言うと美紗は、「うん。そうだといいなぁ でも咲月お姉ちゃん 怒るかも」と言いながら、咲月に連絡をする。私は

「咲月お姉ちゃんだって、私達の事、大切な仲間だって思ってくれるはず。」というと信じてみることにした 咲月に メールを打つが返事がなく 私と美紗は顔を合わせて首を傾げていた。それから1時間くらい経過してから やっと咲月のスマホが鳴るが私は、咲月の着信音を「ピロンッ」に変更しているため分かるのだが 何故か咲斗からの連絡が「ブー」となるので私は、「あれ?おにぃ?」と思っていると

「咲月?」と美紗が、言うので、「あっ 違うみたい。」と答えると美紗が不思議そうな顔をして「誰だろう?お兄ちゃんじゃないなら、お父さんとか?」と言うので私は、「分からない。でも、出ないわけにはいかないでしょ」と言うと美紗が「もしもし 美月ですが、咲月ですか?」と聞くと、向こう側で『違うんです』と言っている女性の声を微かに聞こえたので

「あっすみません 間違えてしまいました。お詫び申し上げます」と言うと

『はい。こちらこそ、お電話頂いたのに』と言われるので 美月が、『いえ こちらも急なお電話でしたので 失礼をしてしまい』と言っていたのだが相手は「あの〜どちら様でしょうか?」と言う言葉に少し

「美紗?誰にかけているの?」と不安そうに言う美紗に私は、「咲月お姉ちゃんだよ」と答えると

『お姉ちゃんに?』と言う美月 美紗が『実は咲夜に お昼御飯に誘われたのですが、咲夜さんと2人きりが どうしても 不安になって、お姉ちゃんに連絡してしまったんです』と言うと咲斗は、「美月が俺の彼女で 妹が、咲月と美紗」と言っていたが私は、「美紗 どういうこと?」と質問する。すると咲斗から「美紗に電話変わってもらえる?」と言われて私は、渋々美紗と咲月からの通話

「お姉ちゃんに迷惑かけないでよ」と言うので「別に、何もなかったけど おにぃが美紗を置いて出かけている間に 電話が来て 咲斗からだったけど 咲斗に、おにぃを任せちゃったけど 本当は咲月と一緒じゃ無かったから 私達に嘘ついてしまったの」と言うと美紗は、「そう言えば おにぃの彼女が私に似ていて おにぃは、咲奈お姉ちゃんの彼氏になっちゃったけど、咲夜お姉ちゃんの事を考えて咲夜お姉ちゃんと別れようとしているんだ」と言ってきたので私は、咲夜は、「私に似た彼女と付き合っている」と言ったことに驚き、「えっ?私の知らない女の子で 私に似ている子?それ 本当?そんなの 私と付き合えない理由じゃん。美紗 詳しく聞かせて」

と興奮気味で私は美紗の話を聞く そして 咲月と咲斗から連絡が来た 美紗が、電話に出れない状況になっていると伝えたところ 咲月が、「咲斗は、まだ、お家にいるんですよね。」と言うので 私は、「そうさっきから帰ってこなくて どうしたのかと 心配してるのよ。咲月の方から何か聞いていない?」と聞いてみると

「今日は、咲夜と咲斗の両親と一緒にお食事に行く約束をしていると聞いていただけです」と言う 咲夜から連絡があり 咲月は、「咲夜から聞いたのですね」と

「はい。今、咲斗の家にいます。何か 問題でもありましたか?」と言うと 咲奈が「今晩のお泊まりを楽しみにして咲月と咲夜の事を待っているの」と言うと咲夜は、黙り込んでしまった 沈黙の時間が続き私が、美紗の方に意識が向いていると咲月に

「咲夜は、私とお泊まりする事が 負担なんじゃないかと心配していて 私がお邪魔する度に気を使わせてしまうと思うと」と寂しげな声で言ってきたのを聞いて咲奈が「咲月?どうして そんな事を言うの?」と悲し気に言っている咲月を見て 私が「お姉ちゃん 咲月に代わろう」と言うと咲子は、私

「ごめんね。ありがとう」と言い咲月に話しかけていた。

「咲月お姉ちゃんは、咲夜お姉ちゃんが居なくなったら困らない?」と言う美紗の問いに対して咲夜は、「咲夜は、美紗ちゃんの事大好きだよ。私の妹なんだもん。でも、やっぱり私は 家族として しか見てもらえてないかなって思う」と言うので美紗は、「咲夜お姉ちゃんは、優しいからおねぇの事もおにぃのことも大切にしている。咲奈お姉ちゃんや 私達も」と言うので咲夜が、「私は、咲奈とも もっと仲良くなりたいって思ってます。私だけ、お友達になれていません。咲奈は、いつも私に良くしてくれるのに私は、咲斗と仲直りする為に一生懸命に行動してもらっているのに 私は何一つできていない」と言うと私は、「私は、私にできる事を精一杯にやったつもり。でも咲斗に、咲月の事を 相談しても答えてくれなくなっちゃって。」と言って泣き出しそうになると 咲月が、「私は、咲夜の味方だよ。私は、2人が幸せな家庭を築いてほしい。咲斗だって お姉ちゃんのこと大好きなはずだよ。でもね。私は咲月のことも大切だし 2人の気持ちもわかる気がして。でも私は、2人が羨ましいよ。お互いに 支えあえる関係なんだもん。咲月にも咲夜にも辛い思いをしてほしく無いよ。2人とも幸せにして欲しいの」と言うと咲夜が、泣き出して「私が、悪いんだよ。お姉さんのことも 家族のことも考えずに自分のことばっかりで」と言うので私は、咲子に電話をかけていた

「美月?」と呼ぶ咲月に私は、「私は咲奈と 咲也の お母さんだから、どんなことが起ころうと咲月は 咲奈の大切な娘であり続けるから、だから、いつでも 私に頼ってきていいの。」と伝えると 咲月は、「咲月お姉ちゃんに頼れば良いじゃない」と言ってくるので私は、「私は もう大人だもの 私一人で何とかしたい」と言って切ると咲斗から 電話がかかってきていたが私は、「お家に、帰る」と言うと咲子が、「咲夜 泣かないで 咲月お姉ちゃんも、きっとわかってくれるよ」と言って咲夜は、「そうだよね。お姉ちゃんも 私も頑張らなきゃ」と言うので私は、「私は 美紗の所に行ってくる。」と言って咲夜にも、「私達が喧嘩してたら美紗が不安がるもの。おにぃにお願いしてみて。私と おにぃは、咲月に話しておく。美紗の所に行ってあげて」と言うと咲夜が、「わかった」と言っていた。

それから、咲夜と お話をした後に お兄ちゃんに連絡をすると、すぐ行くと言っていたが咲夜と電話していたので、咲子からの電話では無いと言うと咲子からの電話では無く咲月からだと言う。私は、「お姉ちゃんから、電話があったの?」と言うと咲斗が、「咲月が?なんだろう?」と言っていた。咲斗が、美紗からの連絡に「もしもし」と言うと咲月だとわかり、「うん。咲月 なんか言ってた?」と聞かれたらしいので「おにぃは、美紗を置いて何処に行っているの?」と言われた咲斗が、「えっと」と答えると

「咲斗は、おにぃは美紗に内緒にしていたことを知られないように隠していて」と答える咲夜に

「俺は 美紗に怒られてばっかだけど それでも、愛想尽かさないでくれている美紗が好きなんだ。だから 心配しないで欲しい」というと咲月が、「私 知ってるの 咲夜がお昼にお出かけしたのは、お母様とお食事会だったんでしょ?美紗に黙っていて」と言うと咲斗が、「あっバレた」と照れくさそうに言うと咲月が「お姉ちゃんには言わないから安心して 私からおにぃに相談しに来たんだから」と言うと「ごめんね。美紗は どうしているの?」と聞くと咲月が「美紗なら 泣いていたよ。咲斗が帰って来ないから心配で、私が代わりに様子を見に来てあげたんだから 早く帰りなさい」と言うので咲斗が、「美紗に『今から戻る』ってメールしてくれ 咲月からの着信がずっと鳴りっぱなしなのに出ないから心配しているはず」と頼むので咲月が、「仕方がないから美紗に代わって」と咲斗が美紗に代わると 美紗は、「ごめん 電話切れちゃったみたいで」と言うので 咲斗は、すぐに「美紗 ごめんな。これから そっちに帰る」と返事をして電話を切ると咲月は、「じゃ 私 お家に戻るから 後は、任せたから ちゃんと お詫びしてよ。」と言うが咲斗は、「えっ?」と言うと

「私は、咲月のお手伝いをするのと咲奈お姉ちゃんの彼氏の事を調べる為に行くだけだから おにぃに任せるのは嫌なの」と言われてしまい咲斗は、仕方なく美紗の所に戻って

「ごめん。俺が悪いんだ。本当にごめん。でもね どうしても許せなかったの。咲月は、悪く無いよ。美紗ちゃんは?」と言うと美紗が「おねぇといるけど」と言うと

「あの 今日は帰らせてもらえないかも」と言うと咲夜が「美紗は、私が預かる。おにぃは、お家で待ってて 咲奈が心配するので お泊まりするかもしれないって伝えておく。それで良いかな?」と言ってくれたので

「そうするしかないのか?」と咲斗は落ち込んでいた。私が、お兄ちゃんの家に居る事を告げると「咲夜お姉ちゃんもお姉ちゃんと一緒なのでは?」と言うと咲子は、「美紗 ごめんね。私が咲月お姉ちゃんと一緒に行って 美紗に、私のお世話を任せて お姉ちゃんの側に居たいの。美紗は寂しく無いでしょ」

「咲奈 私を嫌いにならないですか?」と咲月の事を心配し始める美紗を見て咲夜は、美月に「私がお話しするから大丈夫。それより美紗を一人にしておいたら可哀相」と心配していたが咲月は、咲夜との通話を終えると咲夜は、私と咲月に電話が掛かってきた時に「私は、今 家族の為に動いているの 私達の事は私達に任せて欲しいの。それにおねぇの気持ちを考えていないお兄ちゃんのせいでお姉ちゃんが、こんなに苦しんでいるの お姉ちゃんは 今、家族と向き合おうとしているの 私達は お姉ちゃんを信じようと思う」と言うと美紗が「咲夜お姉ちゃん ありがとう。またね。お泊まり楽しみです。咲奈お姉ちゃんに宜しくね。おにぃの事お願いします」と言って切った。美紗から咲夜にも、連絡が入ると美紗は、「おねぇも、咲奈お姉ちゃんも、ありがとう」と言ってくれるので

「おにぃの事を もう少し 信じてやって お願い」と言うと咲夜が「咲奈 お友達の事を大切に思っているだけなんだから気に病むこと無いから」と慰めてくれた。咲夜は、「さっきまで、お兄ちゃんと喧嘩していたでしょ。私は、お兄ちゃんが、そんな事をすると思えない。何か 事情があったのでは?」と言って来た。私は、咲月にお兄ちゃんと話した事を詳しく話した。そして、お姉ちゃんに、「私は、美紗が大切なんだよ。美紗はね。咲夜も知っている通り咲也の事で心労があって情緒不安定になっているの。だから 美紗とは距離を置いている方がいいと思ったんだよ。本当は 美紗のそばにいたかったんだよ。美紗の気持ちを考えると離れた方が良いと思っての行動なんだよね。でも、美紗に嫌われてしまって どうしようも出来なくなってしまったんだ。美紗に避けられて悲しかった。美紗の気持ちはわかるけれど美紗は、咲也の事も大切にしてあげないと咲也は壊れてしまう。」と私は言うと

「そうだよね。私も美紗ちゃんと咲斗が幸せになってほしい。だからと言ってお兄ちゃんを責めること出来ないよ。私は、お兄ちゃんの味方になるよ。私が出来る限りお兄ちゃんの力になります。私を救ってくれた咲斗と咲月の為にもなるので。」と言ってくれていたので私は、「私は、美紗とお話をしてくるよ。咲月も 私に 協力してくれる。」と言うと咲月が、「美紗ちゃんが、何を望んでいるのかもわからなかったし私は、咲夜の意見に 賛成なの。美紗ちゃんは、大切な人だから」と言ってくれると

「私は、2人の大切なお友達を傷付けてしまったんですもの。謝らないと。美紗も、お姉ちゃんと同じ思いだよ。咲夜の大切な人もお姉ちゃんにとって大切な妹だから」と言ってくれたので 私は、「咲夜にも言ったんだけど 私は、美紗に咲月の事も咲斗の事も頼んでおきたかったの」と言うと咲月は、「おにぃが 咲夜をお嫁さんにした理由がよくわかった。」と言っていた。咲月は、「咲斗の居場所を突き止めましたよ。美紗に内緒で咲月が、私に電話をくれて、私に協力して欲しい。」と言うので咲斗に連絡すると咲斗は、「わかった。美紗には秘密だね」と言うと美紗は、「美紗は、何も知らないから」と言っていたが

「じゃ 俺は帰るから 美紗には『今 家に着いたよ。咲月と美沙には、まだ内緒にしといてね』って伝えてくれ」と言うと咲月が、「お兄様は、お帰りになったわ。ご心配おかけしましたが美紗お嬢様」と言うと美紗は、少し安心していた様子だったので 咲斗が帰宅してからすぐに

「美紗ごめんね。美紗が怒るのは当たり前だと思う。私だって同じ立場だったらそう思うよ。だから、今回は、私の我を通しちゃうね。ごめんなさい」と言うと美紗は、「私の方が、もっと酷いことを言ってしまったからごめんなさい。お姉ちゃんにあんな風に言うつもり無かったのに。ごめんね。」と言った後「私、お父様とお話がしたいの。」と言うので私は、すぐにお義父様に電話をかけた。

「もしよろしいでしょうか?」と言うと お義母様が、「ええ 大丈夫ですよ」と言うので美紗に変わってもらうと「もしもし」と言うので私はすぐに「こんにちは 私は、お義母さまとお話ししているのよ」と言うと

「はい あの その節は申し訳ありませんでした。」と謝罪をするのを聞いて

「もう、それは 済んだことだし 美紗も 自分の事ばかり考えないで相手の事や周りをよく見るようにしてみましょうね。これから お義母様のお部屋に伺ってもいいですか?色々と話したいことがあるのですけど ダメかしら?」と言うと「いえ 構いませんよ」と答えるので咲夜が すぐに駆けつけてきて私達4人でお部屋に行くことにした。咲夜は、お風呂に入って身支度をしていたのだけど私に付き合ってくれたみたいでお風呂に入る時間が無かったみたいで急いで

「咲奈 私も 行く。お化粧直していないの。お見苦しい姿 見せてしまってごめんなさい。」と慌てていたので

「いいのよ 気にしないから 大丈夫」と言うと咲月も「うん。大丈夫 いつもより綺麗よ。」と言い美紗も咲夜を見ると咲夜は、お洒落をして可愛くなっていた。私達がお義父様のお部屋の前に着くと咲夜はノックをして「お姉ちゃんが来てくれたわ。入ってもらっても良い?」と言うと「はい。お入り下さい。お待ちしておりました」と言ってくれたので 中に入るとお義母様と旦那様と咲哉がいたので 咲夜にも入ってきて貰って一緒にお話を始めることになった。

「ごめんね こんな事になってしまったから 今日はお兄ちゃんの居なかった時の美紗の事をみんなに聞きたくて来たの。美紗は お姉ちゃんの事を凄く気に掛けて心配していたのに、咲奈と咲夜は、お姉ちゃんを美紗に近づけさせないように行動してきた。私から見ても美紗がかわいそう」と美紗の代わりに私が、

「そうなのですか それで咲月と咲夜さんは 美紗の事が心配だからと咲夜が 私達に教えてくれるのね。ありがとうね。でも、お姉ちゃんは美紗の事をとても大切に思っているはずなのに、どうしてそんな事をしてしまったの?」と言われて咲月が

「美紗お嬢様には悪い事をしてしまいました。」と言うと 咲夜は

「お姉ちゃんの気持ちはわかる。美紗ちゃんの事を大切に思っているのは私も同じ。だから お姉ちゃんは悪くは無い。」と言ってくれるので咲斗は、お義母様に

「美紗ちゃんに、何を言っても伝わらなくて、俺も 美紗ちゃんがどう思ってくれるか、美紗ちゃんに気持ちを分かって欲しくて 焦っていました。美紗ちゃんを傷つける様な言い方になってしまい反省しています。」と言ってくれてお義母様に「私達兄妹は、家族をバラバラにする所まで追いつめてしまった。咲奈も咲也君が大切だからこそ、お友達として、お兄ちゃんを支えて欲しいの」と言われたので

「私は、咲月が大好きだし 美紗とも仲が良いんだよ。咲也が美紗の事を大切に想ってくれているのと同じくらい美紗も、お兄ちゃんの事を大切に想い始めているんだよ。美紗も、咲夜とお姉ちゃんのように心を許しあえる関係になってくれるといいなぁ。」

私は、咲也が帰って来るまで、しばらくお家に泊まらせて貰った。咲也は、美紗ちゃんを家に送って

「美紗が寂しい思いをしないようにお願いします」と言うので咲月は、「お任せください。でも 私と咲奈がいても無理かも。おねぇも、もう少し 心の距離を近くしないと美紗は心を開かないと思うので」とアドバイスをしてくれた。私は、「咲夜にも言われたけれど少しずつ 努力するね」と言うとお兄ちゃんが、

「さすがに 今回は、やり過ぎだからね。」と釘をさすので咲斗は、「そうだね ただ咲月には本当に申し訳ないと思っていて 俺は 咲月に謝りたいと思っていたんだ。」と言ってくれた。

「私は 美紗と仲良くなりたかった。咲月とは、上手くいっていたから余計 そう思った。美紗は まだ、高校生で大人になりきれていない部分があるしね。咲夜は、咲夜のやり方があっているかもしれない。お姉さんには、お姉さんの方法があるだろうし、咲夜にしかわからないこともあるからね。」と私は お兄ちゃんに伝えたらお兄ちゃんから、美紗ちゃんの様子を聞いてきたので私は、「美紗ちゃんね、おうちに帰る時は泣いていたみたいなの。きっと お姉さんと咲斗が 離れて暮らしているのを見て辛くなったのかも。美紗はね 咲夜とお兄ちゃんと離れてしまうって、不安になっている。お泊まりに来てくれるって言うから嬉しかったけど本当は、ずっと、お姉ちゃんと咲夜と一緒に暮らしたいのよ。私は、美紗と、もっと、仲良くなりたい。」と言うとお義母様が

「お父様の事も 美紗が悲しむ原因だよね。美紗が 美紗らしく生きていけるようになるように私からもお手伝いを頑張らないと。」とおっしゃったので私達は、協力を仰ぐことにして咲斗には、「また連絡をするね」と言うとお

「咲夜の事もよろしく頼むよ。」と咲斗が言いお母様も「私にも、何か協力させてね」と力を貸してくださる事に、なった。

次の日から 私と咲月と咲夜と美紗で 毎日お茶会をしたりしながら過ごしてきた。お友達から 親友になった頃には美紗もだいぶ落ち着いたようだったので美紗が、「お姉ちゃん 咲夜と咲月さんが困っていて助けを求めているなら助けに行ってあげて。私のせいで、2人共迷惑をかけてごめんなさい。」と言うと美月が、「ううん。大丈夫だよ。美紗のおかげで 私と咲夜は、お友だちになれた。美紗は これからも、咲奈の親友であってほしいの」と言ってくれた。私は、「咲夜に 確認しなくちゃいけないことがあるから少し電話かけてもいいかな?」と聞くと美紗は、「いいよ」と答えてくれた。私は すぐに電話をかけると「もしもし 咲夜 おにぃに連絡を取って欲しいのだけど、お願い出来る?」と言うと咲夜は、「ええ もちろん 私に任せておいて。」と快く引き受けてくれた。私は お礼を伝えると「あの 私もお話ししたいのですがよろしいかしら?」と言うと咲月が「大丈夫ですよ。お姉ちゃん 代わるね」と言って咲夜にスマホ

「あの 美紗ちゃんが会いたいという事ですのでお時間ありますか?宜しければ今すぐに来てもらえますか?」と言われると 美紗は、すぐに駆けつけてきて 咲奈と 美紗でお部屋に入ってもらい3人で話す事になったので私は、その間に、 咲夜を呼びに行くために1度外に出たら咲奈が 待っていた。咲奈も私と同じ事を思っていたみたいで「咲夜は優しいけど、自分の意見を言う事はなかなか無いのよ。特に、誰かの為になることや、人の為になると決めた事だと、遠慮しがちなところがあるから」と話していたのを思い返していた。私が、部屋に戻ろうとすると 美紗と咲夜が玄関で待っていていたので一緒に行く

「ごめんなさい。美紗ちゃんと、どうしても話がしたくて待たせてしまって」と美紗に頭を下げると美紗も「私の我ばかり押しつけてごめんなさい。私も お姉ちゃんと咲斗に早く逢いたかった」と泣きながら話してくれるので咲夜と、私は、思わず美紗を抱きしめてしまっていた。私は「今日は お姉ちゃんも咲夜もいないから、一緒にご飯食べて行けば良いじゃない?って咲奈に言われてるんだけど一緒に どうかな」と誘うと「私も 咲斗が帰って来るまでお家で待ってるのも嫌だから、お邪魔させてください」と言ってくれるの

「咲奈は咲夜が帰るまで待つって言ってくれているから咲夜が、先におうちに帰りたいと言えば、私と咲奈は残るから、お好きな方を選んでね」と伝えてから私と咲夜は、美紗に、手を振ると

「咲奈 私もお世話になる事にします。」と言い残し帰っていった。私は

「お義母様 私達 咲哉の所にお夕食のお誘いに行きたいと思いますので失礼致しました」と告げて美紗のお義父様に「すみません 遅くなってしまっいて 大変恐縮なのですが、私達の主人が、今夜、会社のお友達の方々と食事会で帰宅が、いつもより遅そうなので お嬢様には申し訳ないのですが 咲哉をこのままお預かりする事を許して頂けないでしょうか?」と伝えると

「私は構いません。むしろ 私達が、咲夜ちゃんを引き止めて居座らせてしまったのだと思っています。」と言うので私は「ありがとうございます。」とお辞儀をすると 咲夜も美紗も、お母様に「「お母様 今日は 咲夜とお姉ちゃんと、お泊りしても、良いですか」」と聞いているのでお義母様は「私は、いつでも大歓迎なの でも咲夜ちゃんのパパとママが 咲也君もお迎えに来るんでしょ。だったら みんな揃って、おうちに帰った方が良くないかしら。」と言われてしまい 咲月が

「そうね。確かに 私達だけ お宅に上がり込んでしまっていたわ。咲夜のお父さん お母さんに心配をかけてしまったかもしれないから咲夜をお願いします。」と頭を下げていたので私は「咲夜も咲夜を預かっている間 お父様もお疲れのようだと言っていたので、あまり長いお泊まりをさせても、よくないかもしれませんね。」と言うと

「お気遣いありがとう。」と言ってくれ咲夜も

「お母さま、本当にお兄ちゃんが帰ってきたら、おうちに戻りますので。でも、お泊まりを許せないと言うことでしたら仕方がありませんので 明日は 私一人で帰ってきますね。」と寂しそうな顔をしたので私は、「美紗の事が気がかりなだけだから、美紗ちゃんと一緒であれば、きっと大丈夫だよ。」と言うと 咲夜が

「わかりました。では、明日の夜にお泊りの用意をして参ります。」と言うので私は「わかったよ。それじゃぁ、準備ができた頃に連絡を入れて貰えたらと咲月に伝えるね。それと 私も 咲斗がお仕事が終わり次第、こちらに帰ってくるつもりだけど咲斗にお願いしたい事があるんだ。私がいない時は 咲斗が美紗を守ってあげて欲しいんだよね。美紗をひとりにするのは可哀想で。」と伝えた。そしてそのあと、お義母様が「もし良かったら、お夕飯はどうしましょうか?」と言ってくれたのだが咲月も咲奈も咲夜のお家の事情を知っているらしく「私は 美紗ちゃんと一緒に 美紗ちゃんを安心してお預け出来そうな所を探してくるのでそちらで済ませてきちゃいので 大丈夫ですよ」と言うので 美紗は、「私も お父様に許可をとっておきたかったのでおうちで食べることを伝えておくね。お姉ちゃん達はどこに行こうとしているんですかね。」と言われた

「私達は、美紗の不安を和らげてくれる人達と、出会えるといいなと思い探している最中なの。美紗が不安にならないように咲夜にも、頼んであるから」と言うと美紗が「咲夜お姉様 私は お父様の気持ちも理解していますし、お父様と離れる事は怖かったけど今は平気です。私に出来る事なら協力したい。」と言うので私と咲奈は顔を見合わせていた。それから咲奈が「美沙 お友だちになったばかりで 私はまだ信用してはいないけれど 私は 美紗を大切な友人だと思っているの。私は、あなたの事も 大切に思って居るから 私を信じてついて来てくれないかな。」と言うと

「うん。咲奈さん 私 絶対にあなたと 咲夜お姉ちゃんと、咲月お姉ちゃんの力になれるような人を見つけ出すから信じて」と言った。私も、美紗に声をかけて

「美紗 私も、美紗を大切に思っているよ。お姉ちゃんとして美紗の相談には 何でものるから 何かあったときは、お手紙とか書いて教えてくれたらうれすぃいな」

と言うのであった。

俺達はというより俺は美紗に頼まれたので美紗を自宅に送り届けるために車を走らせたのだが途中で

「咲斗、私ね、咲夜にはお友だちが必要だと思っていたけど こんなに沢山出来るとは思いもしなかった。だって美紗ちゃんが来てからは咲夜と美紗ちゃんが2人で楽しげにお話しをしているのが 見ていて楽しいもの。それに、咲夜と美紗ちゃんの関係が私とも咲夜にも 似てるのよね。美紗ちゃん いい子そうだし、これからは、この3人と、咲月と、仲良く出来たらいいわ」と話してきたので

「確かにね。2人とも素直な性格だもん。2人に これからの事を考えながら、色々 提案してくれているんだよ。まだ幼いのによくやってくれてる。だから 咲月には感謝しているよ。美紗に、また お友達が出来たのは咲夜がきっかけだと思うしね。でもさ 今 目の前にいるのが誰なのかもわかってないみたいだし 咲月に もっと甘えてもいいと思うんだけど」

「まあ。それも、あるかもしれないけど、咲夜に、とって咲夜以外の人は、全て敵って思う節があるでしょ?だから私も 咲夜もなかなか踏み込めなくて。

本当は私も美紗ちゃんと咲夜を比べたりはしないし、どちらも、同じぐらいに愛せる自信もあるのに。

美紗ちゃんが、咲夜を傷つけるような事を言わなければ私達も、咲夜も傷つかずに済む事ばかり考えてしまうから どうしても距離感ができてしまっている感じはある。それでも 美紗ちゃんと咲斗は 美紗ちゃんのお母様も言っていたけど似た性格で仲良しさんでいるでししょう?だから美紗ちゃんに、少しだけでも心を開いてくれる事を願うのと咲夜にとって 唯一信頼できる友達になって欲しいなって思ったの。私も咲奈も 美紗ちゃんを可愛がりたくてうずうずしてるくらいなんだ。私達は 咲奈も咲夜もいるし お義父様とお義母様との3人での生活でも十分に幸せに暮らしていけると思ってるのに咲夜はそうじゃないって事は知っているから 少しでも、咲奈の気持ちも汲んであげて。

美紗ちゃんを大事に思えるのも咲夜も いつかわかる時が来ると信じて それまで見守って行きたいって咲奈と話しているの。

もちろん 私と咲月も一緒に咲奈に着いてくつもりでいるからね」

「そっか そうだったのか。でも咲斗と、咲奈と、お義父様、お義母様と4人で暮らす毎日が 幸せなので十分だよ。ありがとう。でも咲夜が もう少し美紗に慣れたら、お友達になれればいいなって、美紗を咲夜のところに向かわせたときは考えていたよ。俺が心配している以上に咲夜も心配していたからね。ただ美紗を家に連れ帰った時にお母様に美紗を咲哉に任せると伝えておいてと美紗にお願いすると、すごく嫌そうな顔をしたので困ってしまったよ。咲夜とお母様との関係がうまくいっていないことは薄々勘付いていたがそこまでとはな」と話したら 咲月は

「美紗ちゃんと咲夜を一緒にするのは不安が残るけど、美紗が咲斗に助けを求めるほどの状況になるなんて。私達が知らないところで、何か起きているかもしれないから、ちょっとだけ様子を見てきて貰えるかしら。美紗に、私達がいないときに咲夜の事よろしくね。と頼んだから、きっと 大丈夫だとは 思っているのだけど、一応心配なので」と話すと俺は咲夜の両親と、自分の両親が 不仲である事が気になっている様子だったので美紗が、どんな状況に置かれているかもわからなかったので「わかりました。今日中には帰宅するので、その後で、美紗を 咲夜が預かっている家に迎えに行きます。それで良いですか?」と尋ねると、咲夜は「うん それが1番安心かな。私は美紗が私の所に帰ってきてくれれば嬉しいから、それじゃぁ私は、お父様に報告しておくね。」と言い残して 帰って行ったので 俺は、咲夜を送り届けた後、一度実家に戻るとお義父様が 出迎えてくれて「咲夜ちゃんは咲哉の事で、悩んでるらしい。僕としては咲哉と 咲夜にあまり関わりたくないが咲夜は きっと咲月と同じようになると思っているのだろう。僕はね、もうあの子の期待を裏切った事への謝罪すらしていないのだけれど どうすれば 僕の誠意は通じるんだろうね。」と言ってくれたので

「確かに、美紗を迎えに行く前に、お会いした時はそんな雰囲気でしたが 私が見た限りでは おふたりのわだかまりが解消されたようにも見えました。私は美紗をお迎えに行ってくるのですが そのあとは、私と美紗が美紗の家に向かうので美紗と一緒にお帰り下さい」と言うと「わかった。咲月さんには、美紗と、一緒に帰ることをお願いするよ。咲月さんも、美紗ちゃんと仲良くなりたがっているようだったし」と話された。そして、私は

「はい わかりました。それと、お義母さまは、美紗の事ご存知なんですね。良かったです。お義父さん 咲夜の両親はお互いに想い合っていたし お兄ちゃんと 咲夜とも仲良くなれているから 大丈夫だと思います。咲也くんと 美紗も、お姉ちゃんとして お姉ちゃんしてますし 安心です。それでは行ってきまーす」と言うと 美沙を連れに行こうと美紗の部屋に向かった。

咲奈が お泊りの準備をして待っていると連絡があり 美沙と 私達の荷物と美紗の私物を詰め込んだバックを後部座席に置いて

「美紗は私の隣に座ってね」と咲奈が言ってくれたので美紗を隣に乗せて

「咲奈さん、私はお父様とお約束があるからお留守番していてくれるかな」と咲奈に頼んでいるのを聞いて私は

「咲奈さん 咲月も美紗ちゃんと お話がしたいの だから、私達だけで美紗ちゃんの事を 色々教えてもらえる?咲月の事を、美紗に覚えて欲しいの。私の妹だよって、紹介したいし、私も美紗ちゃんの事も美紗って呼んでもいい?」と聞くと美紗は「うん いいよ。」と言うので美紗

「私、まだ、自己紹介をしていなかったね。はじめまして。咲月の姉の美紗 あなたがお姉ちゃんと、咲奈さんの2人と咲哉君のお姉ちゃんにしてくれて ありがとう。お姉ちゃんも 私と咲奈と美紗が お友だちになってくれることを望んでくれていて、私と、咲夜と咲斗は お姉ちゃんに美紗を紹介してくれたのは美紗のおかげだね。私達は 美紗とこれからもお友だちとして接して欲しいと思っています。

お母様には お母様の考えがあってのことでしょうから、今すぐは、無理でしょうが私達は美紗の味方になります。お友だちくんでいただけるとうれしいです。よろしくお願いします。私達は、咲月に たくさん甘えてきたけど美紗にも、甘えてね」

と言ったら咲紗から「美紗ちゃん、今ね、この子は咲夜に甘える事が出来なかったから私や咲月に甘えたのよ。私も美紗ちゃんと 仲良くなりたいし、咲月と同じように美紗ちゃんを可愛がりたいの。」と言われ 私は恥ずかしくて下を向いてしまったのであった。

美奈が 咲斗と咲夜と私を乗せて車で移動していた時に咲斗と私から 美紗との話を聞き美紗の事情がわかってきたのか美紗に対して同情心

「美紗ちゃんも大変だったのね」などと話し始めたが 美紗の方も 美奈の境遇を知りたいようで美紗から「美奈ちゃんも お母さんが病気で、お父さんが居ない生活は大変なんだね。お祖母ちゃんが入院しちゃったから、今は親戚の人の家でお世話になって居るの」と話しかけた。

美奈は美紗に「美紗ちゃんは、美紗と咲夜ちゃんの関係が上手く行くようにしてくれるよね?私ね ずっと 美紗を かわいそうだと思って来たの。でも 咲斗が咲夜が、幸せになれば美紗はもっと幸せになれるんじゃないかな。と相談してくれた時に気付いたんだけどね、私達にはまだ時間が有るから ゆっくりと向き合えば、解決できるんじゃ無いって思った。だから、ゆっくり考えて行きましょう。お互いの為にさ 今まで寂しかった分、私達が側にいるから 美奈には私がいて咲夜の側には必ず咲奈さんがいてくれると思うの」と言うとその会話のやり取りを見ていていた美紗は涙を流しながら笑顔でうんとうなって「うん!」と返事をした。

そうして車に乗っている間に美波の家に着くと車を降りて 美奈がインターホンを押して美菜が玄関を開けて「お待ちしておりました。」と迎え入れてくれ美奈が、「こちらが美紗ちゃんで、こっちの小さいのが美紗ちゃんの妹の美那だよ」と言い出したが 美紗は「こんにちは 初めまして お邪魔致します」と言うと私は「はじめまちて 咲月でしゅ よろしくね 美紗おねえたん」と言うと咲斗は美紗を抱き抱えた。「ほらっ 咲月は挨拶できて偉いな。

咲月と 咲夜をお願いいたしまちゅ。美紗ちゃん 今日は美月を頼むな」と咲斗が言うと美奈と咲紗が クスッと笑い「じゃあ咲月 いってくるね」

と言ってくれたが 私と美紗は咲奈と美波に連れられてリビングに向かった。美波が美紗に「私も咲紗お嬢様から、お聞きしましたよ。私は 私が出来る事ならお力になりたいと 考えておりましたのでよろしくね。

美紗さん。

私はね 咲紗お嬢様も大好きだし美沙さんが来てくれれば私と美月が とても喜ぶんです。」

と話したので美紗は「ありがとうございます。お姉ちゃんとは、仲良く出来ていますか?」と言うと美紗は泣き出してしまった。

美沙は 美波と

「仲良くしているから 安心して大丈夫ですよ。美紗さんが、心配することはないんですよ。それにしても美紗さんも 苦労したんだから お疲れでしたでしょう?」と言うと美紗は「私は、自分の意思に関係なく連れて行ってくれたので何もできませんでした。」と俯く美紗に対し美紗は

「美紗さん、そんな顔をしないの。咲奈さんだって頑張っていたのよ。

お義母様が亡くなってからは 毎日、学校が終わってからお義母様が残して行ったお仕事をしてね。私は、咲夜と 美奈が、私のお母様の事で苦しんでいるのは分かっていても お義父様も お義兄様も、私のお祖父様と お祖母様が亡くなったばかりだったので、おふたりに相談するのが 難しく、美奈さんも、まだ小学生になったばかりで 美紗さんを咲夜の家に迎える事が出来たのは本当に良かったわ。咲夜の事を考えずに済んだもの。美紗さんも辛かったでしょう?美紗さんも咲哉の件が落ち着くまでは咲奈さんのところで 休ませてあげて頂戴ね。

私も出来る限り協力するし、私は美紗さんのお母様に頼まれた事はきちんと果たしましたよ。咲夜の事を、しっかり見ておくようにね。とお母様に言われたのですから」と美波が話

「わかりました。

お兄ちゃんが 元気になるまで、私と一緒に過ごしましょ」

と話す美紗であった。咲月も「おにいたんが、早く、げんきになゆと、美紗お姉ちゃんとあそべるからいいねぇ いいこだねぇ にゃんにゃぁーん」と美紗に猫のようにスリついた

「あら 美月 お姉ちゃんが、羨ましいのね。美紗さんが来て嬉しいのね。咲奈さんと咲斗さんは 少し、仕事があるので出かけます。咲夜さんは、美紗さんの話し相手になっていて下さい。

美沙さん、お夕飯の時間まで一緒に遊びましょうね」と咲月と美沙の面倒をみてくれる美波に「はい!よろしくお願いします。」と答えた美紗なのである。

咲夜の家に戻ると咲哉とお風呂に入り 咲哉に髪を乾かしてもらい眠りについた。

美紗が家にやってきて3日ほど経ったある日の放課後の事、美紗と咲哉が公園の遊具を使って楽しそうにしてる姿を見て、咲夜も

「お姉ちゃん 私も遊んで良いよね」と話しかけてきたので「もちろん。

私も 久しぶりに滑り台とかで遊ぼうかな」と 言って美紗と 咲夜は 二人で滑り台に行き、美紗に抱きつく美夜を見ていた咲哉の元に美海が来た。美哉が 美海に「俺が、ここに居ることをよく知っていましたね。何かありましたか?」と尋ねると美海の携帯にメールが届き

「美紗ちゃんに、妹を預けて 咲哉さんのところに来たけど 迷惑でしたでしょうか。美紗ちゃんに美月の事を頼みたかったんだけど美紗ちゃんに断られたの。ごめんなさい。お家の方に連絡を入れてもらえますよね?私、咲奈に美紗ちゃんの連絡先を聞けなくて」と言うと

「いえ 美紗と 美奈と咲月に会えてよかったです。」と咲夜に声をかけると咲夜は

「あれ?美紗ちゃんが 美紗って名前なの?知らなかった。私達にも教えてくれればいいのに」と言うのを聞いた咲夜は咲夜に対して美紗は「うん あの時はまだ 私も咲月の苗字を教えてもらっていなかったからね。咲月に聞いてくれると思ったんだよ。」と答えてくれた。

美奈は

「あっ お帰り。咲夜ちゃん、今日は 早退して美紗ちゃんと 公園に行ったんだけどね そのあと美紗ちゃんと美紗の妹の美月ちゃんの面倒を見てね、そしたら、お昼寝をしてたらね、お迎えの人が来ちゃったみたいで 咲夜に「咲夜、美月と遊ぶのがすごく上手だったよ。」とだけ伝えてくれと言われてしまったんだよね。

美紗ちゃんにお友達になってもらうように頼んだのだけど断れてしまってね、私

「美紗ちゃんは 今どんな状態なの?お母さんが居なくなって 大変なんでしょう?」と 聞くと「私は、美月の面倒を見るために 親戚の家に預けられたんです。でも、今は 咲奈と、美菜の側に居たく無いので、しばらく咲月ちゃんのところに、住まわせて貰う事に決めたの。今はね 咲奈も咲夜も美月も大嫌いなんです。」と言うので 美奈は

「咲月が、美紗さんと 美月ちゃんと仲が良いみたいなので、また様子を見ながら考えましょう。」と言うのがやっとで、私は、「お世話になっているんだから あまり我を張るんじゃないよ。私が相談に乗ってあげるから 遠慮なく言うようにね。

さっきも言ったけど 咲夜を美紗さんが引き取る事になったら 私は、いつでも力になるつもりだから」と美紗に伝え、美月を連れ帰ろうと美月の方に行くと美月は泣き出してしまった。美紗は、それを慰めて美紗に「ほらっ 帰るわよ。」と言うと「嫌 まだ、美沙と遊びたいもん。今日は、美奈さんの家にも泊まりたくない」と言うので「わかった。もう1度、考えてから返事をしなさい。美紗が無理をしているのも知っているから、もし 辛いのであれば私に相談するのよ。美沙さんに、嫌われたなら 仕方がないわね。」と言うと 美月を連れて帰ってくれた。美紗は、私の事を嫌っていたわけじゃないのかと美紗なりの事情を美奈に伝えたのであった。美紗の返事は美奈も咲月も気になるが美紗から 私に対する悪感情はないような気がしたので安心して美月と美月を迎えに来てくれた女性と帰宅する美紗を見送っていた。美紗に何があったのか

「美月、今日は美那さんのお家で、お泊りに行かないの?」

「うん。咲紗と咲夜が一緒だしね」と言ってくれていた。そして次の日から 咲紗が「私は咲月ちゃんの家にお泊りするね」と言って出て行くようになったので美紗と2人暮らしになったのだが、私は、美紗に

「お弁当はどうするの?」

と言うと美紗が答えてくれた。

「美紗が作ったよ。美奈さんはね お義父様の仕事で忙しい時は自分で作ると言っていたしね」

と言う。

私は 美紗が作ってくれたと言う弁当箱を受け取り

「美味しそうだから、食べてもいい?咲也と食べるつもりだったんだ。」と言うと美紗は嬉しそうな顔で「はい たくさんあるからいっぱい 食べたください。」と言う。中身を見ると ハンバーグにオムライスに 野菜炒めに ミニコロッケが入っていた。咲夜の好きなものが全部入っているからとても可愛らしいものだったのだ。それを食べている時に美波が来て「美奈ちゃんが咲夜ちゃんと遊んで欲しいと言っているのよ。お願いしていいかな。咲月も寂しくなってきてしまうと思うから。

それにね 美奈には、あなたと美紗ちゃんの関係を、もう少し話してあるから」と 美波は言ってきた。「もちろんです。美波様」と答えると「ありがとう お仕事が有るから行くね。」と美波が出かけて行ったのである。咲月の部屋では「美沙 遊ぼ」「遊ぼう。私も暇だったし」と話していると咲哉が美月に近寄り頭を撫でて「美月〜 ただいまぁー」と言い出したのでびっくりした美紗が「えぇー? 美哉くんが なんでうちに居るの?」と驚いている。すると美月が「咲月がね お家に連れてきてくれたの。咲哉お兄ちゃんは、お姉ちゃんが好きだよ」と話してる。咲月が慌てて咲哉の元にいき、

「咲哉さん?いつ 美波姉様にお話ししたの?」

と聞くと 咲哉は「美波姉様には 俺の本当の親は咲月だって事は話したんだ。

俺の両親が死んだ事も、咲夜を俺が育てたいとも 俺を育ててくれるのは美波姉様なんだよ」と言うと 美月は、泣いてしまい「そんな 酷いこと言わないで下さい」

と咲哉の服を引っ張る。咲哉は「嘘じゃ無いんだよ。俺はね ずっと美波と一緒に暮らすって約束して この家に養子に入ったのに 急に美波に呼び出されたんだよ。だから、美紗ちゃんに何も教えてあげれなかったんだ」と言う。

咲夜は

「そーなの?私、咲夜と遊んでも良いの? 嬉しい。おねぇちゃんが大好き」

と言う

「もちろん良いですよ」と答える咲哉。

しかし

「でも 私達、兄妹なので結婚出来ないしね。でも 私達は、お互い好きになっていくよね。美紗は咲月と 美紗は咲哉と、美哉は咲月と」と 美月が話すと美紗が

「あら 美紗は、私の事を好きだと 言ってくれないの?」と少し怒りながら美月の頬をつつく。「やめろ やめてよ」と笑い出す美月と「美紗は、意地悪だ。私にもお土産をくれるんでしょ?」と言う。「咲月、私と美月ちゃんは双子なんだもん」と答えた。美月が

「あ お帰りなさい」と言うと「ただいま 美月 美月と美月に 咲紗を任せて、買い物に行って来たけど大丈夫?美月は、何をしたいって?」

と言う。「美月に 咲夜と美月の面倒を見て欲しいって頼まれたので」と言うと美月と美紗は、顔を見合わせクスリと笑った。咲紗は「そう言えば美月ちゃんが来てから、初めて 三人だけでゆっくり過ごした気がするね」と言うと二人も同意して微笑み合っているのを見て咲哉が

「仲良しさんだね」

と言う。その横で、私も咲月が楽しそうな笑顔をして居る事に気づいていた。咲夜が 眠くなったらしく

「ふぅ 疲れました。私も一緒に眠りますね」と布団に入ろうとする。私は、 美紗に

「咲夜が眠るみたいだから 私と美月も寝かせて」と頼むと美紗が答えてくれた。

「もちろん良いわよ。三時間ほど経ったら起こしますね。お腹空いたら 台所にある物なら自由に摘んで食べてくださいね。」と言って部屋から出て行き咲月の寝息が聞こえてくると 美紗は 私に 話しかけて来たのである。「実は 最近になって、やっと 咲夜ちゃんと、仲良くなれるんじゃないかと思って 少しずつ咲月の事を話したの。そうしたら 美月が泣き出してね。「私と、咲月は 家族になれなかったの?」と泣き出してしまったので、つい美月も美月で美紗の本音を聞きたくて「お姉様は、私の事を、どう思っているんですか?」

と泣きながら 聞いちゃうしで、大変だったんですよ」と言うので

「やっぱり 私は咲夜の保護者として、これからも頑張りたいので 私が美紗の味方になると決めた時、美月も受け入れてほしいの」と言うと「それは わかりました。私の気持ちを優先してくれているのは、わかっていたけど どうしても不安だったので。ごめんなさい」と答えてくれた。美紗に「私こそ、もっと早く 咲夜と美紗ちゃんと打ち解けていたらとは思ってはいるんだけど。

美波様も忙しい方だから、なかなか相談出来なかったから。だから美紗の悩みを少しでも減らせたらと思っているよ」と伝えると 美紗は「私も 咲奈に会えないので、すごくつらいのよ。今更、私だけが、咲月を独り占めする事なんて出来なくて、それにね あの女と咲奈が、幸せそうな顔で、歩いているのを見ると本当に殺したくなるくらい 嫉妬しちゃうんですね。

だけど 咲夜が居るから、我慢出来るの。咲奈が 居なくなってから、私も辛くて仕方がなかったしね。美波姉様には心配をかけたのは謝りたいのです。咲夜に、会いたかったから仕方がないと言えば仕方がないのかも知れないのよ。でも 美波姉様は 咲月の事しか頭に無かったのね」と言い始めた。美波に悪い事したと 思ったが 仕方のない事でもあるので美波に、お詫びにお菓子を持ってお伺いしようと心に決めていると 美月が「そうだよね。美紗さんは、いつも咲夜の事ばかりで 自分のことは後回しで、私なんか放って置かれていた感じだったし。それに咲哉さんも 咲夜の事が大事過ぎて、他の人の世話が出来なくなるしで 困っちゃいますよ。

それに、私は、咲月が可愛かったですし、咲哉さんの事を好きでは無かったので、そこまで咲奈に恨みはないですよ」

と言うと「そうなの。咲月は、まだ小さいのに、咲也さんは 子供じゃないみたいな態度だし、何より あの人が怖い。美奈さんは 美波様に似てきたのよね」

と言う。「うん 美波ちゃんは、美波ちゃんで凄いと思うから。私も美紗が、どんなに美奈を愛しているのかは理解してあげられないけれど、美紗の苦しみも、悲しみも少しだけでも、わかるようになったと思うから」

と言うと美紗が

「でもね。私ね。今日 咲哉くんが、咲奈を好きになりかけているような気がして、美奈と喧嘩になったから、咲月に 八つ当たりをしてしまっていたのよ。本当はいけないって 反省していたから」と言うのだ。美奈も咲奈も大切だからこそ、上手くやって欲しいのだと。美紗の願いを聞く事にしているのだから。だから「美紗が 咲夜を可愛がる理由は知っているよ。だから 気にしないで。美月が寂しがるから また 三人で過ごしましょうね」と言うと美紗は 安心した顔をして眠りについたのであった。私も、そろそろ眠ろうかなと思い美紗の部屋を出ると 玄関の戸が開き

「ただいまー。咲紗が帰っていないかな?美紗?帰って来てるか?」と言う声が聞こえた。

咲夜を美波に任せていたので咲月を連れて 迎えに行ったのだが「咲月 咲哉お兄ちゃんが、お出迎えに来てくれたんだよ」と言うと咲夜が嬉しそうに「咲沙〜咲沙お兄ちゃんに会いに帰ってきたんだよ。

えへっ 」と言うと美波は「良かったわね」と言いながら 私の方をみて

「あらあら、こんなに甘えっ子ちゃんになっていたのね。

でも、これでは咲紗ちゃんの方がしっかりしていてお利口さんだね。」と笑うと咲

「だって咲月おねぇちゃんは 僕よりもずっと大人だもん。僕はまだまだだよ。咲月おねぇちゃんは、優しいから大好き」

「ふふふ。そう言うところは、そっくりな姉妹なのね。でもね。おねぇちゃんの事も好きになってあげないと駄目なんだよ」

と話すと「そーなんだぁー わかった じゃあ、咲夜は咲月の事は大好きになる」と返事をした。「咲月 もう大丈夫なのか?」「大丈夫です」と答え 部屋に上がる。

美月も上がって来たのを確認してから、咲月は美月の手を取り「咲月ね 咲月ね。いっぱい 遊んだのよ」と言うのを聞いて咲月に聞くと、咲夜を寝かしつけてくれたようだと話してくれたのである。美月が美月を抱きしめて、私の所に寄って来た。咲

「咲夜ね。咲夜 美紗に怒られてしまったの。咲夜も悪い子だったから、仕方が無いんだけどね。それでも、お母様の悪口を言っていたの」美波は、「あー。あれはね。

ちょっと違うけど、まあいいわ。お風呂に入りながら 話をしよう」と言ってお土産を渡した後 先にお湯を張ってくれ

「お入り」と声を掛けられたので咲月を抱き上げて入る。すると美紗と美紗と手を繋いで美紗の胸元まで顔を寄せて入っていた。「ほらね。この子の可愛いさったらないでしょう」と自慢げに美紗が話し始めると、その横には美波も入ってきていて「確かに これは、反則ね。うちの子達は 世界一の美少女達だわ」

「そんなこと無いのよ。二人ともとっても美人さんに育っているもの。美紗が居なければ 私なんて、二人とこうして一緒にお風呂にも入れなかったかもね」と言い始める。美紗は 美波に対して「私は、美波様のお気持ちも痛いほど分かります。咲月と咲奈を比べたら、どっちが可愛いか? それは 美奈でしょ。

でもね。私が咲夜を育てても、咲月の様に育つ保証はなかったの。それは美波様にも同じ事。私にとっての、かけがえのない娘なんです」と言って泣き出す。美月も泣き出しそうになるが「美紗が、泣いているから 私も泣くよ。咲月のお母さんが美紗だけなのは分かっているよ。でも 私のお腹の中に居る子は誰の子供なんだろう。もしかして 美波の娘かもしれないよ。美波は どうしたい?」と尋ねる。「美月 美波と私の赤ちゃんよ」と泣き崩れる美紗は、そのままお風呂の中で 気絶するように気を失ってしまったので、急いで脱衣場に寝かせに行く。「私に預けなさい」と言われ美

「うん。美紗の体を冷やしちゃうからね」と美月が抱きかかえ 美波が 服を着せていた。そして 私がタオルをかけてあげると、美紗が「咲夜 起きたんですね」と言うが、咲夜もぐったりとして 眠っていた。美紗に「疲れているから起こさないで」と言われたので 部屋に行き咲奈と咲月を布団に横にして、咲月と咲月の間に挟まるようにして私も寝たのである。

*

* * *

翌朝 美波と、朝食を食べる。美紗と咲月が起きてくる前に、ご飯を食べてしまい、三時間後に起こす事を約束し 着替えさせてあげた後

「お昼には帰るので それまでに準備をしておいてね」

と言うと咲紗も起きてきて 朝ごはんを作ってくれた。それを美紗が褒めると咲紗が「美紗お姉様が いつも、僕の作ったお料理を美味しいと、食べてくれるから もっと上手になりたいと思って、お弁当を作ったんだよ」と言うので美紗も喜んでいたが、少し心配そうな顔をして

「本当に、咲夜が作ったのね。毒味するわよ」と 美波が言ってから、美紗が咲月を呼び止めていた。美紗が

「今日は、咲月も、お洋服を買いましょう。昨日着せたワンピース似合っていたから 新しいのが欲しいでしょ」と言うと

「ありがとう。美紗お姉様には お礼にお菓子を作ろうと思っていたの。今から作ってくる」と言いながら美紗の元を離れて台所に行ってしまう。その後ろ姿を見ながら「やっぱり 美月の妹よね。美奈と美紗が仲良くなった時も、こんな感じで、美紗は 咲月の事を見ていたのよ」と話しかけられると 咲紗が

「美紗がね。いつも僕に 咲月はお姫様なんだよ。咲月の事は 美紗が一番詳しいんだよ。お父様は仕事ばかりだからね」と言う。

「咲紗 いい子ね」「そうですよ。それにしても、咲月は美紗に似て来ましたね。性格は私に似ているけど」と二人で話し込んでいると、咲紗は咲奈と 遊び始めていたのだった。

私達が、美月の家に戻ると 美紗は

「あっ 咲月 おかえり。ごめんね。お出迎えが出来なくて。でもね 私 美奈と咲夜を連れて買い物に出掛けたかったの」と謝る。「気にしないで。それに 今は 私にくっついて離れないから。それより 咲夜をお願いね」と答えると 美紗が「うん。任せてよ」と言ってくれるが、やはり 少し不安だった。

美波は、咲奈と遊んでいる咲紗の側に座って「あら?何をしているのかしら?あらあら、楽しそうに しているのね」と言うが「そうよ。あのね このお家にお引っ越ししてから、咲月は咲夜に会えていなかったじゃない。寂しかったのよね。だから 咲夜を抱っこしたりして遊んでいてね」と答えて、三人の様子を見守る事にした。すると、そこに美紗と美波もやってきて、咲紗の隣に座り咲紗を撫でて 咲夜を見つめる。すると美波が「お人形のドレスを買ってきて良かったわ。可愛くて、まるで本物の天使みたいね」と微笑みながら話すと美紗が「ええ。そうね。こんな可愛い妹が欲しくってね。咲夜が生まれた時には嬉しすぎて泣いたの」と言う。「あら 美紗も咲也さんの事が大好きなのね」と話す美波を見て美紗は照れくさそうにしている。それからは お土産を渡すが美波は遠慮したが「受け取ってくれないと、私が美月と美紗に嫌われてしまうわ」

と冗談っぽく言うと、「そんな事は絶対にありませんよ。だって 咲月と咲夜を大事に思ってくれていますもの。私こそ 嫌いになったり 呆れたりされるのでは?と思っているくらいですから」と言いながらも、素直に受け取るのである。美紗も それを聞いて「嫌うわけが無いでしょ。あなた達は私の大事な友達なんですよ。もう親友ではないけれど、家族のような大切な人達なのだから。」と美波に伝える

「嬉しいわ。これからも宜しくね」と言ったので「勿論よ。またお茶を飲みに来てね」と言う美紗を見ていると、何だか羨ましくて 私達も、この関係を壊したくないと思ったのだ。「じゃあ 帰りますね。美月も美紗も元気になってね」と玄関

「うん。咲月の服 明日届くのでしょ。早く見たいの。楽しみだね」

「美月 美月の分まで 楽しんで来るからね」と手を振って別れたのであった。「じゃあ 咲夜も 美紗の側でお利口さんにしていてね」と言う美紗の言葉は聞こえていたのだろうか? *

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* * *


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* * *

*

「ねぇ?ママ?美紗がね 美月の事を 美月様って呼ぶの。美波は 美紗に 美月の事を美奈と呼ぶ事を許してくれたけど、私は 美奈ちゃんとは呼べないのに、咲夜は許してくれるかな?」「そうだね。美紗の事も、呼び捨てでも良いのよ」と言うと「うん。分かった。美紗の事を呼び捨てで良いなら 美波も美波様でも大丈夫だよ。僕は美紗と美波の二人のお母様も 好きだからね。美波が美紗の味方になるのは 当然だと思うよ。でも 美紗のお母さんは お母さんだけどね」と咲夜は話してくれたので、私からも美紗に確認したところ「別に私は構わないよ。咲月と同じで、咲奈のお世話が優先よ」と言っていたのだと報告を受けた。その話を聞いた後に 咲奈にも咲月と一緒に美紗が美月に対して、お嬢様とか言っていたと伝えてみると「んー?そうなんだぁ でもぉ。美月お姉様には 様なんて要らないの。だって 私も 美月には普通に接してるもん。ねっ? 咲月」と言われて「ね~。美波は、私とお姉様に優しくしてくれてね。一緒に居ても気を使わないでいられるの。美紗おねえさまも、きっと美波お兄様と仲が良いと思うの」

と言ってくれていたので、二人に仲良くなって貰えるように頑張ったのだが 上手く行かなかったようで残念だったのと、咲月が産まれてから ずっとお屋敷で過ごしていたので寂しい思いをさせたのではないかと思い「ごめんね。咲月は美紗に甘えたいでしょ?」と尋ねてみる。「違うよ。僕は咲月とも美波お姉様とも美紗お姉様にも同じ様に接して欲しいの」と話をする。美月にも相談してみたら 美紗には美波が

「娘が一人増えましたからね。美月は母親であり妻として美紗と接する事を心掛けなさい」と言われたようだが「私が父親で夫が美波なんだからね」と言われたらしい。「美月は、どうしたらいいのか分からなかったみたいなんだけど、美紗が咲奈の面倒もよく見ているのと 咲夜の面倒を見てくれていて、咲月と咲奈に構っている事が多かったので、私が あまり関わらないようにしたの。それに、私も美波も美紗を溺愛していたから、嫉妬されて 美紗から嫌われたくはなかったのよ」と話したが、咲月が「パパ ママ 美紗が 僕の事が心配だから側に居ると言ってくれたけど 美紗が美月に何か言い返して揉めていたの」と言うのだった。それで、私と美波は二人で美紗の部屋を訪ねて行く。そして 部屋に入り美紗に話しかける。「美紗 咲月が心配だから、側にいると言って 私達に頼んできたのは、知っているわ。でもね 貴方の事は 誰も悪く思ってはいないの。でもね 今朝は 美波が ちょっと不機嫌な顔をして美紗に文句を言ったでしょう?それは 美紗が お留守番で咲月と遊んでいた時 美波に 咲月は可愛いから 私が 自分の子供のように育ててきたのだから 誰にも触らせないのよって、凄く怒って、喧嘩になっていたんだよ。だからね。今朝の美波の行動は悪かったけれど、咲夜には罪はないんだよ。それにね あの子は、誰の子なのか 分からない子だしね」と言うと美紗は「やっぱり、私の所為で あの子を泣かせてしまったのね。本当に申し訳無いと思っています。あの子が泣き出した時に、美月様と咲月を連れて出かけようと、咲月と約束をしていたのですが、どうしても行けなくなってしまって、お詫びをしようと思っていたんです。私が悪いです。それにしても、咲月は可愛くて咲奈もお腹にいる頃から大事にしてきましたから、咲奈を取られると思った瞬間に感情的になってしまいました。」

と頭を下げると美波が

「もう 咲月が可哀想だったから あんな言い方しか出来なかったけど、咲奈と仲良くしているのは 私の娘と認めてあげるよ」と 言って「ごめんね」と謝った

「咲奈が、美奈や美紗にとって大事な妹なのは分かるよ。だからさ。お互いに誤解し合っているような感じに思えるのよね。美波と咲夜の関係は 良好でしょ?咲夜が生まれた頃は、よく泣いていたのを覚えているわ。だからね。私が産んであげられれば良かったと思っているし 今でも思っているわ」「ありがとうございます。お母様 私はあの子を大切にしてあげたいと思っているので大丈夫です。お父様やお母様に迷惑をかけてばかりでしたが、咲月から、お二人が大好きだって聞いて嬉しかったです。私は お母様と一緒の生活に憧れていましたし、美紗お母様の気持ちも分かりますから私はお友達になれればいいと望んでいるんですよ」と言う。

美波は少し困りながらも 美紗に

「咲紗は優しいね。これからも、お姉ちゃんらしく咲紗が、咲月を守るのよ」と話していた。

「咲月は、私が責任を持って、咲月を守りながら咲奈を育てる事にします」と答える。それを聞いて美紗はホッとしていたのと、美紗と仲良くなった気がしたので 咲月を 私達の家に連れてくると約束をした。それを聞いて咲月は喜

「やったー。ママ ありがと」と言いながら飛び付いてきた。私は それを抱き止めながら 美紗を呼んで、この家に遊びに来ても良い事を伝えると「咲月には、咲月の人生があるから この家が居心地が良くなくても我慢させるしかないですよね。でも、たまになら良いでしょうか?」

と不安げだったが「そうね。美波とも話していて これからも咲月とは会って欲しいと思っているからね。でも この家と私の子供達の事を好きになって貰えなくて、咲月が悲しんで この家で暮らしたくないと、思わないのなら来てもいいわよ」と話すと「私達の為に この家に引っ越してくれたのですね。私は嬉しいです。お礼も出来ないけれど、出来る限り咲月に会いに来ますね」と笑顔で言う。

それからも私は美紗から連絡が来るたびに三人でお茶をしたり 買い物に行ったりと過ごしていたが、美紗から私に連絡が入ったときに美月と二人だけで過ごす時間も増えていたのだ。するとある日の事 私に美波と美紗の両親に 電話をしてくるように

「美月」と言うと 咲夜と咲奈をお庭に連れて行った。美月にも席を外して欲しいと言われて仕方なく美波は咲也を 抱き上げ外に出て行き扉を閉める。私は「何だか、悪いことをしていないけど緊張してしまうね」と言ったのだが、「あら?いつも通りにしてくれていいわよ?ねぇ?私と美紗のお父さんとお母さんだもの」と微笑みながら言われて 私は ドキドキしながら受話器を手にするのであった。そして「もし宜しいですか?」と尋ねると

「はい。どちら様でしょう?」という返事があった。そして「お忙しい時間に失礼致します。美紗さんの友人で咲奈の母親の 高嶺 美波と 妻の美紗の父の 美月 です。お世話になっております」と挨拶をしてから本題に入った。まず最初に美波の旦那様は仕事中で不在なので、美紗の父である美樹叔父様が「こちらこそ お世話になりっぱなしですみません。」と言ってくれて、私達は安心した。「実は今日は、お願いがありましてお時間をいただきました。単刀直入でお話ししたいので、どうか 美紗さんの事で、お話をさせて下さい。」「美紗の?あぁ あれね。美紗は、あの子に似過ぎていて 正直 辛くなるときも有るんだ。

それでも 私は親なんだと自分に言い聞かせてはいるよ。でも 咲紗に美紗の面影を見る度に、咲月を 咲紗として見ていないのではないかと不安になったりする」と美波から聞いたことを伝えて下さった。

私達が「そのことです。私が咲月に美紗を重ねて見ていたのが 美紗にばれたのかもしれなかったから 咲紗に寂しい思いをさせてしまったんです」と伝えると「やはり、そうでしたか。咲紗は、美月 あなたを責めたりなんかしなかったでしょ?それは、咲月を愛してくれているのと同時に、自分のせいで咲紗と引き離された事を知って 苦しむ咲奈を見たくない一心だったと思うから。だからと言って 咲紗は悪くは無いのだからね」と 気を使ってくれていて、とても有難かった。「ありがとう。咲奈にも言われたんだけど、咲奈には美月 貴方と 美紗の娘として接してきたつもりだよ。だから 美月が私に対して咲奈を娘としてではなく 一人の人間として愛してくれるのならば私も、美月が咲月を 我が子と認めてくれている気持ちを理解した上で接するから、大丈夫なの。美月と、もっと話がしてみたくてね。ごめんなさい。美紗の話をしに来たのではないのです」と言うと「分かっていますよ。ただね 貴方のような人は初めてなんですよ。咲紗の面倒を見てくれて、美紗も救われていると思います。本当に感謝しています。私はね 美紗の母でありながら 美紗の父親では いられない。美紗と血は繋がっているが、私は美紗の母親だとも言えない。そんな中途半端なおっさんですよ。咲紗を引き取った時だって、本当は あんな風にするつもりは無かった。美紗から、相談を受けていたにも関わらず何もしないでいた私が悪かったと思っている。だけど、どうすればいいのか分からずにいた。それで咲月を連れ出してしまったのだからね」「いえいえ。そんなつもりで連れ出したわけではないですし、あの時は 仕方が無いと諦めていますから」と言うが美紗の父も譲らないようで、「本当に申し訳ないと思っています。今は反省してるんですよ」と言う。「でも、後悔はしてないと 思っているんでしょう?違うかなぁ~って思っていますが違わないですよね?」と私が言うのを聞いた美月の目はとても冷たい目をしていた。しかし それも一瞬で消えてしまう程だったから私は怖くて聞けなかったが「えぇーっとですね。はい。違います。」と美紗父は しどろもどりになる。美紗が居たらきっと、恥ずかしがり屋さんなんだろうねとか言われそうな状況だったが「私としては、咲奈が美紗の子だと思っているのは確かですからね。咲奈から聞いている美月は、私達の娘ですし、咲月は美紗と私の娘だから。美月は美紗の分身だから」と話されると美紗父が黙ってしまい、「ごめん。私は少し疲れているみたいで調子に乗ってしまってね。美紗の話だったよね?でもね、咲月を産んでくれたのも咲紗で美月を産んでくれたのも咲月で、咲沙を産んだ時に咲紗は死んでしまった。私は咲紗を殺した犯人が憎いです。咲月と仲良くなって咲月の事が好きなんですよ。」と 言って 美紗父は、話を終えるのであった。私は美紗に この話を聞いた事を美波に伝えるように伝えてから 私達は「失礼します」と言って 電話を切ったのである。

「ふぅ。これで 良かったんだよ」と ため息混じりに私は美紗の父親と母親への謝罪の言葉を考え始めていたのだけれど 私より先に美紗に報告をして欲しかったのに

「美月。何が あったのよ?凄く暗い顔しているわよ。それに咲紗に何か言ったでしょう」と心配してくれたのだ。私は美紗のお父さんとお母さんが咲月の事を心配して 色々と考えている事を伝える。美紗が咲月に自分の姉だという自覚を持たせるために 姉としての愛情を注ぐ事や、姉妹仲が良くても 私が居なければ寂しいはずだという事を伝えたと話す。

すると「それなら、もう伝わってるわよ。でも 美月。私は 貴女を信頼するわ。これからは私の妹では無くて親友として一緒に咲紗を守っていこうね」

と、私の両手を握ってくれる美紗の手の暖かさが心地よかった。それから数日後に 美紗は私に電話をかけてきた。咲紗を 私の家に来させると 言っていたのだ。私は楽しみにしていてね と言っていた。美紗の両親とも 会えると良いのだがと願いながら、私達は約束の日に なるのを待つことになる。

美紗と、私達が親子だと分かった日から数日が経った ある日の夕方頃 咲月を連れて私達家族の元に

「咲月と、咲月と一緒に来た友達も 遊びに来てもいいでしょうか」と美紗から電話が来たのだった。「うん。構わないわよ。お泊まりに来る日もあるかも 知れないし、準備しておくわ」と答えると美紗は喜んでくれて 美波にも電話をする。「咲月ちゃんが来るんだ。やったぁ。お泊りの用意をしなくちゃ」と大喜びだ。

咲紗と、咲奈を歓迎しようと皆んなが

「今日は 咲月の為にお祝いだね」と張り切って 食事の準備をしてくれるのだが、咲夜は咲奈の世話をしながら お絵描きをさせているので手伝わせようとすると「うぅー め!」と言って怒ってくる。仕方なく咲月の相手をしていたら いつの間にか咲月と遊んでいたようだ。そして美紗が咲月におままごとをさせていたらしくて、咲月は楽しそうで とても可愛らしい笑顔を浮かべていたのを見て 思わず私まで嬉しくなってしまったのだった。夕食後にお

「咲月ちゃんは何が好き?」と みんなで囲んでいると 美月が尋ねてくれたおかげで話が進み始める。そこで咲月の大好物が唐揚げだったと知って、私達は一斉に咲奈を見たが咲奈はまだ幼くて何を話したか分かっていないようでキョトンとしているだけだったが 咲月が喜んでいるので良しかろうという事になった。そんな話をして盛り上がっているうちに時間はあっという間に過ぎて行って、時計を見ると8時半になっていた事に気が付き「あぁ!ヤバいっ!!!」と言った時には既に遅くて急いで片付けを始める事になってしまっていた為、美紗を玄関まで見送る事ができなくてとても残念な思いになってしまったのである。でも 後から来たお客様なので仕方ないと思うしかなかったのも

「また来てね」と言う言葉を飲み込む原因になったと思う。しかし その後美紗が 私に連絡を寄越すので美波には、お客さんの見送りをしたくて 急かす気持ちが有ったことを伝えている。「ごめんね。もう少し早く帰らせようと思っていたんだけど」と言う。美波に気にすることはないと伝え

「それよりも咲紗は大丈夫かしらと心配してくれているのが 嬉しい。咲紗と仲良くなったのね」と話していて美紗も咲奈に懐かれたから 今度は美紗の番だと 言って私に美紗と 二人っきりにさせて貰いたいと申し出があったので その通りにしてあげることにした。「ねぇ 咲月に 何をお願いされたの?気になっているんだけど」と

「それはね 咲月の秘密だよ」と言って教えてくれなかったのだけど 私が どうしても知りたかったので こっそり 盗み聞きする事にするのだった。美紗と咲紗が、美紗の部屋に入る音が聞こえてきてから数分後には、咲月と美紗が手を繋いで 美紗と咲紗が出てくる姿が 見えた。「えっ!?美紗が、咲月に手を引いてもらって歩いてるんだけど、どうしたの?って聞いたら、美紗が『私が まだ赤ちゃんの時に出来なかったことなんだ。でも 今は出来るようになったの。』と言うから、ちょっとだけ ほっこりした気持ちになれたの」と話したら、

「そうなんだ。やっぱり美紗は、咲月のお姉さんなんだね。」と納得してくれたのであった。そんな会話をしていると 咲月から連絡があって

「咲紗と、仲良く出来ています。でも もっと、仲良くしたいので、咲月も連れて行きたいのですけどいいですか?」と言われてしまった。私は「えっ?私達は、美紗の味方だし美紗と二人で会うなら問題は無いのよ。だから、遠慮無く連れてきなさい」と言うと「ありがとうございます。今度こそは、咲紗の好きな食べ物を聞き出しますね」と 言ってくれて安心したのである。私は「じゃぁ よろしくね」と言うだけで 終わったのだが

「咲紗は、どんな子なのかしら? 美紗が大切にしているから 優しい女の子だと思うけれど、私も仲良くなれるように頑張らないと」と美月は 意気込んでいる様子だった。私は「無理しなくても良いのよ。咲月とは、これから 沢山の時間を過せるから ゆっくり進んで行けばいいのよ」と言っておくと「でもね。咲紗は美紗の大切な存在だって事は 私達と美紗の絆を考えて分かるから。咲紗の優しさを信じて、私達からも歩み寄る事も必要じゃないかと思って、咲月を迎えに行くの」と言い出したので「うん。私達は 美紗の本当のお母さんではないのよ。美紗と私達は血が繋がっているけれど 美紗と美紗の家族じゃないの。だからこそ、私達家族も歩み寄る必要があると思っているの。でも 美紗と私達は親友よ。それだけが変わらないから。それを忘れないように」と言ったのである。すると美紗は 少し考え込んでしまい、「そうですね。忘れていました。私は 家族と向き合う覚悟はできました。だから 私は もう逃げません。」と美紗が言うのであった。それから、しばらくして美紗が帰ってきたのだが 私は「おかえり」というと、美紗は何も言わずに私の手を握ってきた。何か言いたくても言えない事があるように思えた私は

「どうしたの?」と

「咲紗の事 何か言われた?何か言われていたら話を聞いてあげられるか分からないけれど、少しでも役に立てるかもしれない」と声をかけた。私は、咲月の話が聞けたのは、私が思っていた以上に 美紗の心を傷つけて居たのだと思い知る事になる。そして 美紗が話し出すと私は泣いていた。「美月。私はね 美紗を裏切った。私が殺した。私が咲月を産んだんだよ」と言うので「何を言うのよ!!違うよ。美紗は悪くないよ。」と言ってしまうと、美紗の目からは ポロリと涙が溢れてしまって「そう言ってくれる美月の言葉が 私は本当に好き。でもね、私のせいなの。私が産まなければ、咲月と 一緒に居られたかも知れないのに」と言うのである。私は「そんな悲しい事を言ったらダメだよ。咲紗に失礼よ。咲月が美紗に会いに来たのは 美紗に甘えるためでも 会いにくる口実でもないのよ。美紗が心配で来てくれたんじゃない。私と一緒で美紗の幸せを願ったのよ。咲月と私は似ているもの。姉妹で似ていても可笑しく無いでしょう。それに、姉妹はね 助け合い支え合って行くものだと美紗は知っているでしょう。私は、美紗を責めたりしないわ。美紗が咲紗と出会わなかった世界の方が嫌だよ。きっと、寂しい日々を過ごしたに違いない。そんな世界に戻らなくて良かったと心の底から思うの。美紗が辛い思いをして来た事は、ちゃんと理解しているわ。私達に 何も言ってくれない事が 辛かった。咲月にも 咲紗にも悪いことをしたと思っているの。それでも 咲月は、美紗が心配だった。だから、咲月は、美紗を 傷つける事なんか絶対に口にしたりしなかったと思うの。もし、そうだとしたら、あの子は とっても優しくて、強くて、思いやりのある子に育つと 思ったのよ。だから 大丈夫。咲紗が ここに来た意味を無駄にするような行動はしてはいけない。私達の目の前に現れた 奇跡の様な出会いが咲月と美紗との別れの時間だとしたら悲し過ぎると思わない?」と 美紗を抱き寄せて 泣き崩れてしまうのだった。「ありがとう。美月が側にいてくれて、美月に出会えて私は とても嬉しい。美月の言っていることは、本当だね。そうね。私と 咲月との出会いの意味が消えちゃうような事はいけないよね。でも 怖いの。私は、美月みたいに強くなんてなれない」と美紗が不安げに言ってきた。そんな 美紗に私は「ねぇ。どうして、美紗は 美紗と そっくりな咲月に、咲紗の分まで愛して欲しかったんでしょうね。咲月は、咲紗を恨むかなぁ。そんな事 あるわけないかぁ。だって 同じ魂を持って生まれたんだもん。咲紗は、美紗を愛して貰うことが、自分の一番の望みであり希望でもあったと思うから」と伝えると美紗は涙を流しながら 私を強く抱きしめる。美紗が落ち着いて来た頃を見計らって、私は 咲月の事を詳しく話すことにした。「美紗、実はね。咲月は、美紗の娘ではないって 美紗が知った日にね。咲月に会った時、私は『あなたは誰?』って聞いてしまったのよ。でも すぐに分かったの。あなたの笑顔を見ていて、とても懐かしくなったんだけど同時に罪悪感で押し潰されそうになったわ」と話し始めたのだ。それを聞いていた咲紗と咲月だが、「ごめんなさい」「お母様!酷い!」とそれぞれ違う言葉を投げかけてきた為、私と咲夜はすぐに否定してあげる。「えっ!?私は 咲月から産まれたんですよ」と言うから私も「ごめんなさい」と謝罪をするのだけど咲樹だけは、「どういうこと?えっ?えっ!?えーっ!!!嘘ぉ〜っ!!???じゃあ、私がお父さんですか?私だけ除け者にしてたの?ひどっ!!」と言って ふて腐れてしまっていたが みんな

「えぇ〜」とか言って驚いているから 仕方がないと思った私は咲夜に謝る事にする。「咲月と咲奈さん、どちらとも、申し訳無かったけど、やっぱり咲月にお願いされても 咲奈さんは連れて行けなかった。でも、そのおかげで美紗と再会できたのだから私は、美紗には 感謝したいくらい。美紗が私の事を 想ってくれていた気持ちに応えられて嬉しかったから。ありがとう」と伝えてあげたら 美紗が私の肩を寄せてくる。「私も、ずっと美月のことが気になって 探していて。美月と巡り逢わせてくれた 咲月に感謝しないと」と言い出して私達二人も、お互いの存在を確認出来たことに喜びを感じていると咲

「ちょっと!!ちょっと待ってよ。私だけ置いてきぼりですか?私は どうなんですか?私とは遊びでしかなかったんですか?」と 怒り出してしまい「えっ?ちょっと待って?それは どう言うこと?私 咲月から 一度も聞かなかったけど?」と言うので咲紗は、私に対して「お母さん。美紗ママと美紗さんは、双子なの」と言うのだが、全く理解が出来ていなく首を傾げると咲月から衝撃的な言葉を頂戴する事になってしまう。「美紗ママのお腹の中に居る赤ちゃんは この世には存在しない私の妹なんだ。妹として生を受けるはずの私が先に生まれてしまっていて 妹の分身みたいな存在だったから 私は 美紗さんの事も好きだったんだよ」と 話してくれて私は

「えっと。そうなると咲月が私の前に現れたのは、私へのメッセージなのかしら」と思ってしまったのである。「多分 そうだと思います。私はお母さんが大好きなの。でも お母さんが私を受け入れてくれるのか、怖くて。それに 私が、美紗さんの子供を産んだ事やお母さんの子供が私と言う事は、美紗さんがお母さんを産んだと言うことになるから お母さんの負担になりそうで心配していたの。でも、お母さんは、受け入れてくれたのね」と涙を浮かべて喜んでくれたので、咲紗も抱き寄せると「うん。だから 美紗さんは私の味方だし大切な仲間でもあるの。だから私は、これから もっともっと頑張らないといけないと思っているの」と言うのであった。それから、私達はこれからどうするべきかを考えなければならないのだが、私は美紗に相談すると「咲月と 一緒に暮らしたいです」と言われてしまい「いいの?」「もちろん」と言うので私は「美紗、ありがとう。でもね、美紗が無理していない?」と問うのである。すると美紗は「私は、今の生活が大好きだよ。咲月と過ごすの楽しいし。私が産んだ咲月と一緒の時間を過ごせるのはとても幸せな時間なの」と言うので私は「そっか。それなら安心ね。良かった」と微笑むのだった。そして私は

「ねぇ。咲月」と呼びかけてみると

「はいっ!!私、何でしょうか。お姉ちゃん」と 呼ばれ方が違っていたらしく少し違和感を感じるので「あっ!!そうだね。私は、美紗じゃないもんね。それにしても咲月、すっかり美紗に似て来たね。髪の色が違うだけだし。本当に親子なんじゃないかと思うよ」と言うと「はい!私、美紗になりたいのですよ。それでね。いつか 美紗と入れ替わって生活するのが目標だよ。でも 私って美紗似だと思うんだよね」と話すのだった。それを聞いていた咲樹は「いいなぁ。咲月は可愛い。ずるいぃ〜っ!!! 私にも分けてよ」と言った後に、咲紗に頭を小突かれて痛そうにしていたが「さぁ。私と咲月の これからについて話をしよう」と仕切り直してくれたので、今後の方針を決めて行ったのである。私は とりあえず「明日から仕事復帰します」と告げると「私、美紗と美紗の家に引っ越します」と咲月が言い出すので私は

「咲月、まだ身体も万全でないんだからダメだよ。もう少し元気になってからね」と咲月を止めに入る。美紗も咲月に引っ付いて

「咲月ちゃん、ダメよ。今はダメ」と言ってくれていたので、ホッとしていると 今度は美紗が「咲月ちゃんと一緒に住むのもいいけれど、お義母さんとお義父さんにきちんと挨拶に行かないと」と口にした途端に咲樹が「私は ここに残ろうかなぁ」とボヤいていたが「えぇー。私も咲月に会えたのに ここで また離ればなれになるの?」と不満を口にしてしまうのだった。

「そんなに咲月が大事なら 咲月の側に行ってあげればいいでしょう」と呆れて言うと

「嫌だ嫌だ嫌だ!私だって 本当は咲月に会いたかったのよ。でも 咲月と居たら美紗を独り占めしているように思えてズルいなと思っていたから我慢してたんだよ。だから、私も咲月にくっつく」と言い出してしまったのだ。美紗が困っているのが目に見えて分かったので、咲月が すかさず「えっ!?私と お母さんを取り合ってたの?私は 美紗さんの味方なの」と庇ったので、美紗が照れ笑いしている姿が とても愛らしい。「私と 咲月が仲良くなっちゃって寂しい思いさせちゃうよね。ごめんね」と 謝ると咲紗は「ううん、嬉しいの。こんな事、咲月の前で言えなくて悩んでいたから スッキリして嬉しいわ。咲月と姉妹になれたみたい」と言い出してきたので、私は、その言葉を遮り

「じゃあ 三人の姉妹ね」と言うと、美紗が「もう、やめてよ〜」と 恥ずかしそうにしてるのが凄く可愛かったの。こうして無事に 私達家族は仲良しになったのだけど、問題は、お父様が どんな顔をするかなのだ。きっと、美月のお父さんは、咲月に優しくしてくれているに違いないだろうから許してくれるとは思うけど それでも心配なので私は お母様に 電話をしてみたのである。

「あー。もしもーっしゅ」という やる気の無い返事が返ってきたかと思ったのだが

「あー。どうしました?咲月」とすぐに声の主が変わるのだった。「あのですね。今日、私達の目の前に現れた娘は咲紗ではないのですか?」と単刀直入に伝えると「あらま。あなたは、咲紗と会ったんですか?あれ以来、ずっと連絡がつかないのですけど」と答えられた為、「はい、会いました。彼女は咲月という名前だと教えて貰いましたが、私の娘ではなかったので驚いています。私と別れた日に生まれたと聞いているのですが」と伝えると 美沙と咲月が驚いたような表情をするから、私は不思議に思ったのだが美紗が

「もしかして 私達が会った女の子が咲月なのかもしれないわ」と衝撃的な言葉を発した為、私は「はいっ!!咲月が私の娘じゃないってことですか?私と美紗の出会いが間違いだったって言うのですか!?嘘です!!」と 思わず大きな声で叫ぶと美紗は「落ち着きなさい。咲月の生まれ方については私も知らなかったの。でも 咲月が生まれた時に私は、あなたの事を思っていたのだから咲月が咲月だったとしてもおかしくはないでしょう」と言うので私は「はい。そうですが。私の願いは、私の遺伝子を引き継いで産まれてきて欲しかっただけなのに。美紗も、そう望んでくれていたんじゃないの?」と言うと美紗が申し訳なさそうにしているではないか。すると美奈までも やって来て

「私からも謝らせて欲しい。咲月と出会ってくれた事は嬉しくて有難いことだと思っている。でも 咲子から何も伝えられていなかったものだから私は、咲月の事を受け入れていいのか、不安になって つい意地悪な事ばかり言って傷つけてしまっていた。本当に 済まない。私の力不足で咲月が美紗と巡り逢ってくれたのは感謝しか無いのだから」と土下座されても 私には何が何なのか全く理解が出来ていないのである。咲樹も 美紗の元に来て「私は 美紗の幸せを願っているから、この先、どうなるのか分からない事よりも咲月を受け入れるのはいいと思う。それに、美紗が咲月を受け入れてくれてる事が 何よりの証拠なんじゃないかしら」と、美紗と 私を見つめて「私達は、今の生活が一番良いと思っているんだから。これからも、よろしくお願いいたします」と 頭を下げてくれたのである。そして私は 今の状況が信じられなかったのだ。何故なら私は、今度こそ美月を産み落としたと信じていたからだ。そうすると 美紗からの言葉を思い出す。

「咲月の本当の母親は 今、私のお腹の中に居る美月と言う女性だと言うのが判明したの。私は 美月と二人で この世界で生きて行く為に 美紗と言う女性の戸籍に入ったんだ。だから、これから 美紗と咲月は別人として生きて行くの。そして、私と美紗は双子なんだって事にしようと思っていてね。咲紗に会えない理由は、私と 美紗が二人一緒に暮らすと 私が美紗の籍に入っちゃって 咲月の母親になれない可能性があるのよ。それで 咲月に辛い思いをさせるかも知れないって 怖くて」と言われてしまったのだ。私は

「私も美紗が居なくなったらと思うだけで耐えられないよ。そんな事になったら死を選んでしまうよ」と泣き出したのだが、美紗からは意外な提案が飛び出てきたのだ。それどころか、美紗も美月を

「産んだら咲子に渡すつもりです」と言われたので びっくりしてしまった。

「私は 私一人で生きていける程、強くは無い。それに、今のこの状況は あまりにも複雑すぎるし どうしてこうなってしまったんだと言う後悔しかない。もし、私に子供なんて出来たのなら、咲月を育てていけるのかどうかさえも怪しいと思う。咲月には本当に可哀想な想いばかりさせているので、せめて何かの形で親孝行出来るように咲月の側にいたい。美月と咲月と美月。私は、この複雑な家庭を守り続ける自信が無いんだ。私のせいで 美月の将来を奪ってしまったから。そんな私を責められて当然だし軽蔑するべき人間なのだ。咲月、私と 美月を許して」と謝罪してくれたのだ。私も、まさかの展開で困惑してしまったのだが 美月を産む決意を固める事が出来た。「咲月は私達の妹だよ」と告げると咲月が「お母さん。嬉しいよ。私も妹だよ」と喜び出してくれて、その後、皆んなで話し合った結果、このまま三姉妹で過ごす事になるようだ。だが、まだ問題が残っている

「さぁ。問題は、お義父さんにどうやって認めてもらえるかだけど」とお母様に相談したところ

「あらっ!その事ですが お義母さんにも協力して欲しいと美月から伝言があったのだけど大丈夫でしょうか?」と言ってきたため私は、意味がわからずに戸惑っているところに電話が入り電話に出ると美月のお兄さんの亮くんからの連絡だったので、そのまま電話に出たところ「もしもし〜。咲ちゃんだよねー?俺のこと覚えてるかな?俺は、忘れちゃいないよ。君は 咲ちゃん。咲月ちゃんは 咲夜ちゃんだったよね?僕ね。君のお父さんと結婚したんだよ〜」と言い出す。

「はいぃ!?」と私

「はい?咲夜の彼氏か?なんの用だ」と 何故か咲月

「えぇっ!?」と美紗が 大混乱している。「えっ?咲子の友達だったの?」と お母様も 少し取り乱していたのだ。

「ちょっと、お義兄さん。私達 美紗が出産するまでは、美月を産んだって信じ込んでいたんですよ?それを 突然 咲月が咲子だって言われても無理なんですけど」と言うと「あぁ、そうか。そう言えば、君たちは 咲月と咲夜と言う双子の女の子でしたね。じゃあ、仕方がないですよね。でも、今は咲紗と名乗ってるのですね。そうですか。僕は別に 気にしないのですけど。あっ。ごめんなさい。もうすぐ美紗の赤ちゃんが生まれそうなので、また 後で電話してもいいかな?今日中に話したい事があるから」と言い電話を切るお義兄さんであった。

私は、どうしたらいいのか分からなくなってしまったのだが、美紗が私の気持ちを感じ取ってくれたのだろうか

「きっと咲月も一緒だと思うけど、まずは、お父様に報告に行きましょう」と言うから、私達四人は お父様の部屋に向かったのだった。「失礼します」と美紗がドアを開けると ベッドの上に座る男性が目に入る。私達は「こんにちは」と挨拶をするなり お辞儀をして 私達が娘ではないと告白すると美

「えっ!?えええーっ!!娘達が娘だったと?」と凄くビックリされてしまったのである。「はい。そうなんです」と言うと美紗が 今までの私達の事を簡単に説明してくれると「そっか。それは、咲月が娘ではなかったとしても私の娘なのは変わりないから安心なさい。咲子から聞いていたとは言えども、実際 目にするのは衝撃が大きいものなんだな」と言うので私は

「そうでも無いわよ。美月も美月で咲紗から聞かされていたけど実際は違ったから衝撃が強すぎて しばらくは、頭が真っ白になってしまっていたもん」と答えて「でも 咲月は咲月なんだから。これからは 私の事も、おとうさまって呼んで欲しいな」と伝えると美月は、涙を浮かべながらも嬉しそうにし、「うん。分かった。私も咲月と一緒に頑張ろうと思うの。だから、おかあたま」と呼ぶのだった。こうして私は、美紗との愛を深め合いながら、これから三人で家族仲良く暮らして行くので、どうか見守っていて下さいませ

「おはよう」

「美月。朝ご飯出来てるから、着替えて降りてきなさーい」

「はい。今行きまーす」

「うぅー」

(ふぁ。昨日、色々あって疲れたのもあるだろうが、やっぱり寝付け

「咲月。あなたは先に下りて、みんなを起こして来て頂戴。」はーいと

「あれ。珍しい事もあるもんだねぇ。美月の機嫌が悪い時以外 こんな事は無かったと思うんだけどなぁ」と階段を下っていくとリビングでは 咲紗が起きてきたのか

「おはようございます。美沙さん。」と言うが「美紗で良いのに」と言われ

「そうだぞ。それに、今はまだ6時過ぎじゃないか。もっと、ゆっくりしても罰は当たらないんじゃないかな」と言われた為 私達も席に着く事にした。私は 今朝の朝食に目を輝かせて喜んで食べている咲月を見ているうちに嬉しくなって微笑んでしまったのだった。

「さてと。本題に入らせてもらうけど、実は美月に妊娠が発覚したの」と言う美月の言葉を聞いた私は驚きを隠せなかったのだけれど 私は咲夜に「おめでとう。お祝いをしなくっちゃね」と伝え、お母様が「美紗が もう少し落ち着いたら一緒に病院に行くつもりなのよ。もちろん 美紗には秘密にしておくつもりだけど」と言う。私達二人は美月に向かって「私達に出来る事があったら何でも言ってね。協力するから」と美月に伝えると美紗が「ありがとう。私達って幸せ者ね」と言ってくれるのだった。そして 美紗が仕事に向かう時間になったので 美月の付き添いで 二人で一緒に出かけていくのだが、帰りに買い物をして行くとの事だ。私は「咲夜と美奈は私が面倒見るわよ」と告げると 美紗からは「大丈夫なのかしら。咲月が居てくれれば心強いのだけれども」と心配されたのだ。「咲月も 美紗のそばにいた方がいいでしょ」と美紗の肩を叩いて言うと美紗も納得してくれて二人で手を繋いで帰って行ったのであった。

私は咲月に「お母さんは、まだ、かかりきりになるみたいだから 私とお留守番しとこ」と言うと 咲月が 寂しい思いをしながら美紗達を待つよりも、お散歩に行こうと提案してくれたので 私も 美紗や咲月に あまり負担をかけない為に、気分転換を兼ねて 美月の提案に乗ることにして、早速、美月はお昼

「オムライス作るよ。咲月は 卵 焼ける?」と言ってきたので私は慌てて

「私 作れるよ。任せて」と言う。すると咲月は

「それじゃ、咲月にはサラダを作ってもらうからお願い」と笑顔で言うので私は キッチンに行って冷蔵庫から必要な食材を取り出す。私は料理が嫌いなわけで

「えっと、これって何分茹でればいいんだろ?」と悩みながらスマホを取り出して調べると 意外と簡単な作りで、私は一安心すると フライパンに油を引いて熱してから火を止めると溶き玉子を3分の1ほど流し込んで弱火にする。その後、ケチャップとウスターソースを入れて、少し煮詰めた後に 塩胡椒で味を整える。それから あらかじめ温めていたチキンライに 形よく乗せるように炒めて最後に、パセリを乗せるのだとかで

「美紗 喜ぶかなぁ?」なんて呟いて盛り付ける。

次に私は 水洗いをしたレタスの葉っぱの部分を千切ってから 器に入れて

「咲月は何を盛り付けてるの?」と言うが答えないので後ろを振り返ると咲夜と咲菜の面倒を見ていてくれたようで お姉ちゃんとして二人のお皿の世話をしているようだったので声をかけると、私のお手伝いが出来たことが嬉しかったのか 照れ臭そうにしているのが 可愛かったのだ!出来上がった物をテーブルの上に置くと咲夜のリクエストによりチーズを乗せてもらい、更に咲月から「咲月。私の方 ちょっと手抜きだったから交換しようか」と、ウインナーが一本多い物を持って来てくれるのだが「いいの?」と言うと咲月が「今日くらい お休みしましょ。」と、言ってくれて咲夜の方に持っていく。私達は二人共、咲夜と咲菜と同じタイミングで「いただきます」を言うと私は咲月と目を合わせて笑ったのである。こうして私は咲夜と咲月と楽しい昼食の時間を過ごしたのであった。私はお腹いっぱい食べたせいで眠たくなってきたのもあり

「咲月、お布団敷いてくるから お庭に出てみる?」と誘うと 咲月が

「いいの?やったー」と喜んでいる姿を見て、やっぱり、この双子

「美月が咲子だって知った時は驚いたけど、なんか 不思議としっくりくるんだよねぇ」と、咲月に言ったところ咲月も、同じことを考えていたらしい

「美月って、いつも、あんな感じだし 何かあったら頼ってくるでしょ?だからか、お節介焼きな私にとっては妹が出来たような気もしてて。でも 実際はお姉さんが産まれてきてくれて嬉しくて仕方がないんだよ」と言ったのだった。

私も咲月もお互いに「ふっ」「くすっ」笑い合って「咲月もそう思ってくれたなら良かった」と安心した表情で見つめ合うと咲月が私の頭を撫で始め

「やっぱり姉妹なんだね。気持ち良いよぉ」と言うと咲月が

「ふふっ。気持ち良い?」と、聞いて来るから私達は、また、笑うと

「ねぇ。これからもずっと こんな時間が過ごせたら良いなぁ。きっと、咲夜とも咲月みたいな関係になれると、私は信じてるから 」と言い終わるなり 咲月の膝の上で横になり私は寝てしまう。そんな私の耳元に「美月、愛しているわよ」と 聞こえた気がしたので咲月の手を握る力を強めて眠りにつくのだった。私は、その温もりに安心したからか深い夢の世界に沈んでいくのだった。

*

「ただいま〜!」

「あっお母様だ」と私が玄関の方に向かい出迎えに行くと同時に美紗の声がするので急いでリビングを出るとそこには咲子と咲月を連れて帰ってきた美沙がいたのだけれど私は いきなりの出来事に驚いてしまう。それはそうだよね、朝起きたと思ったら夕方になっていたし 私達の体は元に戻っていて、何故か双子の姿まで見えていて驚かなかった方が不思議な話な訳なのだからね「どう言う事なのかしら?説明してもらえないかしら?」と美紗が真剣そうな眼差しで言うので私は咲夜に視線を送りながら お互いの意思疎通を図ろうすると、まず最初に咲夜は私に向かって首を縦に振って、次に咲月

「えぇーっと。とりあえずは 中に入ってください。外では話しづらい内容ですので」と言うので三人を家に上げると、今度は 三人が私を見て目を輝かせながら私に近づいてきて「お帰りなさい」と言ってきたのだった。そして私は三人に「今から 私達が何をしていたのかを説明するから 美月は そこで、お茶を用意して待ってて」と伝えると 咲

「咲月は私が用意しますので、二人はリビングへ行かれてください」と言われて私は咲月と一緒に二階に行き、部屋に入る前に、私は美紗に美月が今どんな様子になっているかを教える事にしたのであった。私は「咲月。今はまだ何も言わずにリビングに上がって頂戴」とだけ言い残して咲月は美紗の元へ、私は美紗と共に階段を降りて行った。私には、まだ美紗に報告しなければならない事がある為 お母様の寝室を覗いて美紗に

「あのね、お母様 美月なんだけど、咲紗になってる」と言うと 美紗が「美紗も、さっき見たけど 確かに女の子だったわよ」と返ってきたが 私は続けて

「美月が 今は男の子なの」と言うが 美紗は私を見ているだけで理解してくれている気配がしなかったので「お父様には美紗から伝えてね」と言ってから 私は 美紗の元に行くと咲月が戻って来て 美紗に 美月が男になってしまった理由を話すと

「うそ。本当なのかしら。信じられないわ」と言っていたが

「咲月にしか 出来ないんだって。それに、咲月のお陰もあって、ちゃんと戻れる方法も見つけたの」

美月も私達と生活を共にしてくれるみたいだし

「私も咲月を信じる。」

私も咲月に便乗して お兄ちゃんとの生活が始まる事を告げたら、咲夜も美菜も大喜びしていて美紗も渋々ではあるが 納得してくれて私と美紗で美月を呼びに行こうと 咲紗の部屋に美紗を入れると、美月

「お疲れさまでございます」

と丁寧に頭を下げてきたので私も慌てて 同じように「美月。あなたに、まだ、ちゃんと謝れてなくてごめんなさい。私の勝手で 美月の人生を滅茶苦茶にして 本当に申し訳なく思っているの」

「お嬢様 いえ 咲月。私は大丈夫ですよ。」

私は、それ以上、咲月の顔を見ていることが出来なくなり「少し一人になりたいから、先にお風呂に行ってきてくれるかしら?」と咲月に頼み込むと

「お待ちしております」と言って、浴室に向かおうとした時に 私は あることに気がついて「咲夜と咲菜の事なんだけど 咲月に面倒を見てもらう事になると思うのだけど お願いできるかしら?」と言うと咲月は「もちろん。私の大切な娘と弟なので責任を持って面倒を見ますよ」と約束してくれた。

私達は、それぞれの着替えを持って 二人で一緒にお湯に浸かる。私からすると 昨日の事で気になる事もあるので美月が、どの様な変化をしたのかを知りたいのもあったので美月の身体を舐めるように眺めてから 美月が私の胸を触り始めるので私は美月の手をどけると「咲月のおっぱいが欲しい」と駄々をこねる美月の頬を引っ張る

「みづきぃ。おふざけもいい加減にしなさい」と注意すると美月が涙目になったので流石に手の力を緩めてあげるが

「痛い。美月も美紗の真似すれば?」と反撃してくる美月の脇腹を掴み

「咲月にも同じことするけどいいの?」と脅しをかけると 大人しくなって 黙り込んだ。それを確認したので美月に抱きつき 耳元で囁いてあげたら「あひゃぅんっ 美紗も好きだよぉ」と

「美月。咲月の可愛い妹として、これから始まる家族の一員として頑張って欲しいの。いいかしら?」と 尋ねると美月から 咲月に戻った私は「美月に お任せください。この命に代えてもお守り致します」と答える。咲月に目配りをして 二人きりにさせてもらったところで美月を抱き寄せるようにしてキスをしながら美月を押し倒すと私は服を脱いでいく。それから暫くの間 私と美月が求め合った結果。私は咲月の体で妊娠してしまうのだが それは、また

「別の機会で、その時になれば話すよ。咲月も聞きたがっていたもんねぇ」と、言うと咲月は嬉しそうにしていた。そして私達の会話は終わり、お母様と入れ替わる為に美月の部屋に向かう。

私は これからお世話をするお姉さんに美紗と咲月を任せた後に美月にお休みを伝えに行くと咲月

「じゃあ おやすみ 美紗」と言って美紗と入れ替わったので、美紗も咲夜に同じ事を告げると美月が私の耳元で

「咲子。これから宜しくね。」

と呟くと美紗は そのまま倒れてしまったのである。咲

「お姉さんに任せてね。美紗。」と言いながら寝ている美紗を優しく抱きしめると咲子さんは 私の頭を撫でてくれていたのだ。私は咲子さんの胸に抱かれて 安心したのもあり 眠ってしまうのだった。


* * *

私が目を覚ました時には既に咲子は居なかったけれど隣で寝ていた筈の美月がいなかったから私は咲月の体を探そうとするが、ふと、咲月の温もりがまだ残っている布団に触れているのが分かって、私は

「美月のバカ!どこに居るの!?私を置いて行くなんて酷すぎるよ!」と叫び泣き出すと咲月が

「咲月は、ずっと、ここにいたじゃないですか」と言って私の隣で座ったまま私のことを見ていた 私は美月だと思い 咲月に飛びかかるが「ちょっと待って 咲奈」と咲月に名前を呼ばれて冷静さを取り戻すと咲月の見た目は咲紗だったので、私は 自分の過ちに気づいた。私は「えぇっと。ごめんなさい」と言い終わると同時に咲紗が、お辞儀をしてきたのだから私も「ご迷惑をおかけしました」と頭を下げるが、咲月は

「咲月の体は大丈夫なの?」

咲月が無事だと聞いて私は一安心したが「うん。もう平気だよ。それより美月が大変だよね?美紗」と咲月 私は「私達、美月を探しに行くね」と言うと咲月が

「私なら大丈夫ですよ。今はまだ美紗の体のままだけど。ちゃんと戻り方も見つけたから 後は お父様に話をして美月を連れ戻すだけだし」

「わかった。でも無理しないで良いからね。あと 何かあれば すぐに戻るんだよ。それと、私は もう少し休んでからにするから咲月は、咲紗の体のままで待ってて」と言うと咲紗

「はい。ありがとう。美紗は優しいですね」と言われて私は照れてしまう。だって私にとっては咲紗なんだもの。「美紗は いつまで経っても、咲月のことが大好きみたいです」と言われてしまい恥ずかしくなった。そして咲月の体に私が宿るまで待つと咲紗は「それでは失礼致します」とお姫様のようにお辞儀をしてから部屋を出て行った。私も、すぐに準備を終わらせてリビングに向かった。

「えっと。ただいま 」と、とりあえず いつも通りに挨拶をしたのに誰も返してくれないので

「みんな どうしたの?」と言うと、咲夜が「お父様が、呼んでいたから今から向かうわよ」と言って 皆と一緒に

「お父さんの所に行くね。咲夜 案内してくれる?」と伝えると 美紗が 私の背中をさすってくれるので私は気持ちよくなりながら美沙に寄り添うように歩く。

美月がいなくなってから1ヶ月ぐらいだろうか、美月が戻って来ていない。咲月の事は信用しても良いと思ったが 不安は尽きない。何故だろうと思い咲月

「咲紗。最近 調子悪い?」と尋ねられると咲紗は

「そんなことはないけど。どうしてかな?」と疑問に思っている様子だが「うーん。何でもない。咲月のこと思い出してたら寂しいなぁって」と咲月

「そういえば美月には会ってないんだっけ。そろそろ美月に会いに行きたいけど、今は咲子が咲月に憑依してしまっているから難しいかもしれないわ。美月と会う前に、ちゃんとした形で咲月に戻らないと駄目かも知れません。それにしても、こんな時に限って咲子の力が使えれば良かったのでしょうが、今の私は あまり動けなくて申し訳ありません」と咲月が答えてくれた。その言葉を聞いて私 咲紗と美月 咲夜は、咲月に、もう一度 会いたいと思っている事を告げたが美紗の体調が安定するまでは難しいのもわかっていて「今は、お医者様が頑張ってくれていますから。もう少しの辛抱よ」と慰められてから お昼過ぎには 私は病院へ連れて行ってもらうことになった。


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病院で私は、先生と少しだけお話しをして美月の事を伝えると、まだ、そこまで症状は進んでいないらしくて ほっとするが 美月の事を考えると気が重くなるのは変わらないのであった。

お母様に頼めば咲月の力を貸せるので お願いすると 咲月の魂が こちらに来るのは可能では無いが、咲夜の力を使って 一時的にでも身体を繋げる方法もあると言っていたので、そちらの方法をお願いする事にしたのだった。それから私は咲月を連れて家に帰ると咲夜と 咲菜が心配そうに迎えてくれるが「お母さん、私に、しばらく咲菜を預けてもらえるかしら」と告げると「それは構わないけれど 何をするつもりなの」と言われたので 私は「美月を 助けに行かないと」と話すが咲夜は私の手を握ってくれた。

「美紗 あなたは また、無茶をするのですか」と言われるが私は「私は美紗でもあるし 美月でもあり、お兄ちゃんと咲月は同一人物であり どちらも欠けてはならないのよ」と言うと美月は黙り込むが 咲奈は「咲月も美紗のそばにいたいんでしょ?」

と聞くと 美月は静かに涙を流したのを見た私は美月を抱きしめ

「咲月から聞いたよ。美月は ずっと我慢していてくれていた事も知っているよ。今まで本当に、ありがと。咲月は私の大切な親友で これから先も 私の大好きな人だよ。私の事を大切に思ってくれる美月にも感謝している。美月は ずっと私の側に居て欲しいな」と言い終わると 咲月と美月の意識が入れ替わっていく感じがあり「あふっ」と声を出して倒れそうになるので私が受け止めようとするが間に合わず、床に打ち付ける音が聞こえてくる。私は急いで咲月の部屋に向かうが咲月に拒絶されてしまう

「咲月に 嫌われてしまったのでしょうか」

「いいや きっと 私に嫉妬していたんですよ。美月が取られちゃったみたいな 錯覚を覚えていたのかも。私は美月にしか触れさせないから大丈夫ですよ。美紗は美月の体を大事にしてあげてください」と言い残して部屋から出て行く咲月を見送るしかなかった。私は美月に近寄る事が出来ず、咲奈の部屋に行って 咲奈と話すが「お姉様 大丈夫ですか?美紗はお疲れになっているのかもしれません。ゆっくり休みましょう。」と気遣ってくれる咲奈を見て「やっぱり 私の妹は 最高ね」と言うと咲奈が嬉しくなっていたが、美

「ごめんね、急に押しかけて迷惑かけたくないんだけど、私のこと支えてくれないかしら」と言うと私を支えてくれてそのままベッドに連れていかれたのだ

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私は夢を見るのである。そこには小さな私がいて泣きそうな顔をした私が居る。そこで目が覚めるので何度見ても怖い。

「あれ?咲月。起きたんだ。」と言うと美月が私の前に現れたので私は「あふぅ。」と息を出しながら倒れてしまったが、咲月が「あらら。私の体が壊れてしまいますよ」と言うと私は目を開け 美月が近くにいたので抱きついてみる。

「ちょっ!咲奈が見ているんですから」と言いながらも受け入れてくれる美月に私は「ねぇ 私 ずっと一緒にいられるよね?」と質問するが「咲奈は私が必ず守るわ」と約束してくれるが 私は「それなら安心だね」と言って微笑むと美月も笑い返してきて「じゃ 咲紗は私に任せて」と言う

「ちょっと 私だって咲紗の力になる事が出来ると思うわ。咲紗だって本当はお姉さんに甘えたいでしょ?」と言ってきたのは いつもの咲月 美

「うん わかった よろしくね。」と言って 二人に後を任せる事にしたので私は自分の部屋に戻る事にしたが 咲月 が

「私にだって 出来るわよ。」という 意味深な発言に首を傾げながら部屋に辿り着くが美紗が起きていたので私は飛びつくが拒否

「ごめんね。私 咲奈じゃないから 私に触れても無駄なんだよ。私は 咲月では無く美紗だから」と伝えてきた美紗の言葉を聞いても咲月は咲紗だし 咲月の人格が残っているのだから 問題ないのだけど 本人に確認したかったので私は「えっと 咲月。今どこにいるの?」と言うと

「咲奈の中かな?」と言うのは本当かわからない 美紗が嘘をつくとも思えないのだが 私には判断出来ないため美紗に

「今なら大丈夫だと思うけど、どうしよう?」

と伝えると

「えぇ もう良いの?」と聞き返されるので 私は「美紗は咲月が好きだもんね。それに比べて私って酷い子かも」と言ってみたが、それも お見通しなのか「私はね 美月が好きで 美紗が羨ましいよ」と言ったあと私の頬に手を這わせてくる

「あっ/」私は吐息を漏らすが構わず撫で続ける美紗

「美月 愛していますよ。」と耳元で囁かれて私は 身体中に刺激を受けて震えてしまう 私は恥ずかしくて布団に潜り込んでしまうと咲月は咲月にキスをした 咲月には珍しく積極的に見えて咲夜から聞いてみると咲月には、もう一つの顔があって咲夜にしか見せていない姿だと聞かせると

「そう言うことだったんだね!」と言われて私は驚くしかないのだが『私だけの特別な存在』と言われた時に凄く心惹かれてしまう自分に気が付いてしまう そして、それから数日後に美月からメールが来たのだが私は驚いた

『美月が目覚めたけど、何故か美月に拒まれる日々が続くので助けてほしいのだけど』という内容だったので慌てて電話をして詳しく話を聞くことにした 電話での話は、すぐに終わったのだが、問題はこの後なのだ

***


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(おまけ)美沙は、その話をした後の事を回想するのだった(美紗目線なので口調がおかしい所があるかも知れないけど許してくださいませ。。。。汗)

「さっきから、なんで逃げるの?」「そっちが近づいて来たんじゃん!!」そんなやり取りをしている私たちだったが 咲月の意識の方が優勢なのであろう 私は押し倒され 首に手を回されて動けなくなるが抵抗はしなかったし出来なかった 私は恐怖を感じていたのかもしれない。咲月に殺されるかもしれないと思ったからである。でも咲月の顔は笑っていて幸せそうだから、私は少しほっとしたのであった 美紗 の事を想う気持ちが強くなってしまい抑えが効

「美紗 あなたは いつまで そんな事をしているつもりなの?」私はそう呟いたが美紗には届かなかったらしく私は「うふふ。」と笑う 美紗には届いてないみたいで良かった 美月の事も ちゃんと考えてはくれたようだが私のことも 考えてくれないと 寂しいものね そう言えば 咲菜 と 美 と仲良くして貰っているらしいのが、ちょっと気に入らないけれど美月が喜ぶだろうから良しとする事にした

***

私が、美菜を膝の上に載せたままソファーに座ってテレビを眺めていると

「お父様 美菜 が、あの子と会ってお話しをしたいと、お母様にお願いしておりましたの」とお母様が、そう言って美菜の願いを聞き入れてくれた。それから私に話しかけてくれる。

「お姉さまにお話があります」と言われるので

「どうかしたの?」

美菜から お母様と咲月に内緒のお誘いをされてしまう お兄様に見つからないように隠れるように、私を呼び出したので何があったのか不安になったが私は黙っていてくれた。私はお兄様にバレたら嫌だと思い美紗と一緒に病院に行くことを断る

「あぅ。そうですね。お兄様にも美紗お姉様と美月お姉様と会いたいですわね。わかりまして お父様も、わかっておりますの?」

「ああ。咲紗のことは心配しないで大丈夫だぞ。」と言うので私は、お兄ちゃんに会いたいと美紗と美月に伝える

「でも どうして、このタイミングで美月が?」と不思議そうな顔をして咲夜が尋ねるが「今は、咲紗を美月に任せる方が安全ですよ。」と言うと、咲奈が「それは わかるのですが」と咲夜に同調するように答えていた。私は、その時

「咲月 が何か関係しているのではないですか」と言われたのでドキッとしてしまった。

美奈は

「美月 元気にしているかな?また 一緒に遊びたいわ」と言うが咲奈は複雑な表情を見せる。

咲紗が、美月の身体を借りて私に「咲奈に何を聞いたのかしら」と言い出すが「咲月には、感謝しているよ。私の事を助けてくれてありがとう」と言う。

咲紗は

「あらあら。美紗に素直に言われると照れちゃいますね。それに咲月は咲奈の中で寝ていますよ。」と言うと咲奈が「え?美紗と 美月さんが入れ替わっちゃうんですか?」と困惑していたが「大丈夫よ。美紗に頼まれてるので私が守ってあげますよ」と言って抱きしめると咲奈が泣き出して私も咲奈を抱き締めて慰めるので、しばらく時間が経ってしまった

***

咲紗の部屋に呼ばれて入室すると 私は美紗に抱き着かれるので私も同じ行動をとる お互いに何も言えず無口なまま抱き合っていると 私の背中をさすってくれるので、だんだん落ち着いてくるが、私の呼吸が落ち着くと咲紗が離れようとするので

「待った!!咲紗は、私から逃げられると思ってるの?逃さないから」と言い咲紗の腕を掴んだので咲紗は驚いて「ふぅ」と息を出して「咲月が何を言ったか知らないけど 美月が望むのなら私は何でもするわよ」と言い出したのだ

「それでは、私はこれから ずっと美月といられるの?私には美紗が必要なの」と言うと

「はい。咲紗に全て任せなさい」と言うとキスをする 咲紗に抱かれているのに安心感を覚える

「美紗も もっと私の事が好きだって言いなよ」と言う 美紗にキスをして「美紗 愛していますよ」と言うと嬉しそう

「えへ。美月は いつも私に甘えてくるよね。咲月の事は、どう思ってるの?」「私は 咲紗も美月も どっちも好きなんだよ」

「うん。知ってる。それでいいよ。じゃ 私が二人とも好きって事で決まりね」と言うので私と咲紗は二人でクスッと笑っていた それから私は咲月の身体が気になって「美月が居ないと 寂しいよ」と咲

「美紗だって咲紗と話が出来なくて困っちゃうでしょ」と言われて私は「そうだけど、やっぱり寂しくて美月と連絡取ろうかな」と言うと咲月 は

「私だって寂しかったのにぃ〜」と怒られたので私は

「わかった わかった。今度は、3人でデートしましょ」と答えると咲月は満足してくれたようだったので私は美紗のところに戻る

「ねぇ。今日は何して遊ぶ?」と聞くと

「お部屋に行きましょう。お父様もお待ちでしょうし」と言うので 私は「えー!もうちょっと美紗を独り占めしたい」と駄々をこねると咲紗は

「仕方ないですね。あと1時間ぐらい 私のわがままに付き合ってくださいね」と言うと私は「もちろん」と言って部屋に戻ったのだった 私は美紗が大好きだ。私の大切な妹であり家族である美紗を愛していて私を大事にしてくれるからこそ私は美紗が欲しくなるのかもしれない 咲月の人格と入れ替わり私は美月の身体に入る

「咲紗〜 もう 美月って呼んでよ。」と私は拗ねて言うと咲紗は「咲月が居るんだもん。ダメに決まってますよ」と注意されてしまった

「あははは ごめんね咲月に嫉妬しすぎちゃったみたい」

咲月に言われて 私も自分の事を客観的に見れて反省していた。それから私は美月と会話を楽しんだのだが

「そろそろ 行かないといけませんね」と言うと私は少し寂しくなり美月に

「寂しいけど また遊ぼうね!」と言うが美月は、それを聞くと笑顔になるのであった ***

「お待たせいたしました。お父様」と咲紗が お父様に挨拶をすると美月のお父さんは 咲月と

「咲月 お父様だよ」

「初めまして 私は咲月と申しま す」と咲月から咲月にバトンタッチするが、美紗は私の方を気にするので 私は「私は 大丈夫だから。」と言って微笑むと咲月は美紗の方を向いて咲月が「咲奈と咲奈お母様が、こちらにいるのですが、そちらの美紗ちゃんと友達になったそうですのよ。私から美紗を紹介して良いですか?」と言うのを聞いてお兄ちゃんも美沙を紹介したいと伝えるが「美月は疲れていないかしら?」と聞いてくれる

「ううん。全然平気 咲紗のおかげで美月として動けているよ♪ありがとう!!」と言うと

「良かったですね。私からもよろしくお願いしますわね。それと今のうちに確認なのですが、あなた方のお兄様に咲夜さんの事を聞かれた場合には上手く誤魔化せたんですよね?」と咲沙の確認が取れているのかを聞いていた

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(おまけ)私は あの子の事を思い出してしまいますわ。美菜の事なんですけれどもね?実は、私は美菜に対して苦手意識を持ってしまいまして、どうしても距離を詰められない感じになってしまうため私は少し不安になっておりましたのですけれど、あの子の方が先に話しかけてきて下さって本当に助かりましたわ

***


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「私は美月さんを信じるから 心配しないで」

咲月が咲奈の心配を払拭してくれていたのには驚きだけれど私は 美紗が心配そうな顔で見てきたから私は咲紗に近づいて頭を撫でてあげた。そして私は お兄ちゃんに会いに行くと、いきなり抱きしめられて戸惑ったが

「咲月に 会えるとは思わなかったよ。」とお兄様が 涙ぐんでいると咲奈と美月も来てくれて私は幸せだと感じた。それから、お兄様と美月は、お父様と話をしているが

「私は咲月ちゃんが居てくれた方が良いのよ」と言うので 私は

「私は咲奈が心配なんだ。」と言うと咲奈が、咲月と咲夜のところに行こうとするので私は、咲奈を止めて抱き寄せる

「大丈夫です。咲夜は、私が護りますよ。それに私は 美月も守りますよ。私の大事な美月を傷つけるような事は絶対にさせないから安心して」

「うん。咲夜さんを信じてる。でも私は、咲夜さんが側にいてくれるだけで心強いから、咲月が嫌なら私は美月のままで構わないから」と言うと私は美紗の言葉が心に突き刺さる。私が、咲奈と一緒にいることが負担になってたのか?と思ったが 私は美紗に

「私は咲奈が好きで、この子が傷つくようなことだけは絶対しないよ。それに私は咲奈から離れることは考えたくないよ」と伝えてから 咲月が、「美紗の優しさに甘えていたのかも知れないけど、私だって いつまでも あなたの足を引っ張るつもりは無いんだよ?」と私に訴えかける

「咲月は悪く無いのよ。私が咲奈を守りたいと思っているだけだもの。咲月には 迷惑をかけないように努力するつもりですよ」と咲月に伝えながら 私は美紗の気持ちを考えると辛いと感じてしまう。私は咲紗を抱き寄せて

「ごめんなさい。私が咲月だと、美紗と仲良くなるのが怖かったの。今までのように、ずっと美紗を独占することが出来ないとわかってしまったの。私は 美紗とずっと一緒に居たい。咲月が居れば咲月でも良いから、これからも咲紗と、ずっと居て」と泣き出してしまうと咲月が抱きしめ返してくるので私は嬉しくなってしまう

「ふふふっ。私は、いつでも待ってるから、私のことも大切にして欲しいわよ」と私の事を許してくれて嬉しいが 私は「ありがとう。私の方こそ、いつも、わがままばかり言って、困らせちゃうけど 許してくれるかな?」と言うと美

「ええ。咲紗と相談して決めたことだもんね。咲月は 私にとっても必要な存在よ。だから安心して。」と言うと 咲紗は泣いてしまったようで美紗は慌てていた

「咲月も泣くときはあるのよ。安心してください。私は、美月や咲月の味方よ」と優しく美紗が 咲月に声をかけると安心した咲月は「うん。うん。」とうなずくだけだった。私は

「ありがとう。咲紗。これからもずっと、私の側で支えて欲しいな」と言うと咲紗は私の手を掴んで 私に口付けをする それから私は

「これからも美月を大事にするから」と言うと美紗は笑顔を見せてくれた

「咲紗〜!!咲月が可愛いすぎるのよぉ〜!もう 大好き!私の事も 大事にしてよね。」と美月が、うるさく言ってくるが咲紗は、それを見ていたらしく、笑い出す

「あら どうされましたの?」と言うと 私達3人は、お互いに、それぞれの身体を交換してお互いの身体を褒め合っていたのである。

私達は美月と美月と咲月の身体を交換することにした。3人で遊ぶと時間が過ぎるのも早いもので私は 自分の身体に戻った時に違和感

「咲月。なんか いつもより視線が高くなってないかな?」と聞くと咲月は

「そうかなぁ?」と言いながらも鏡を見に行った しばらくして咲月は戻って来て私に言う「あれれ?なんで、美紗は小さく見えるの?」と言われて私は笑っていた。咲紗と入れ替わりのタイミングだったからか 美沙は咲月を咲月と勘違いしていたのだ

「ねぇねぇ。私の身体を触らないで欲しいの」と言うと咲紗は咲月の方を見るが「んー。私は、どっちかと言うと咲奈のお腹の方が柔らかくって好きだから大丈夫」と言われて私は複雑な気分だったが、そんな私を見た咲紗が言う

「美月。ちょっと 美月を私に貸してくれるかしら?」

「はい。わかりました。咲月ちゃん。私のことを大事にね」と言ってくれていると 咲月は「美紗ちゃん。美月と私を取り合うんじゃ無かったんだ?」と笑うと咲紗は「そうですね。でも どっちも美月であることに変わりありませんよ」と答えて それから私は咲月になったので 私は咲月と咲月の部屋で2人だけになりました。すると 美

「咲月。お姉ちゃんは、お兄様が好きなのかしら?」と真剣な表情で聞いてくる

「私は、まだわからないのよ。お兄様のことを 恋愛対象として見た事が無いし 家族としてなら好きなんだけどね お兄様のこと。美沙お兄様みたいにも見てるのよね 咲奈お兄様と同じぐらい好きって感じだから 私は、お兄様が誰を好きでいるのかが知りたくなっちゃったの ごめんなさい。私の勝手なワガママだけど。美月に相談すれば答えが出ると思って話をしたくて美月に頼ったの」と答える 美月は私の言葉を聞くと

「そうなの?じゃあ 私はお邪魔になるから退散しますわ。あとで また話しましょ。私も咲奈が心配だわ」と言って部屋から出て行くと咲月は 私になった咲奈を見て 咲奈に抱きつき頭を胸に擦りつけるように スリ寄る 咲奈は「咲月 くすぐたいよ」と言うのだが 私は咲月が羨ましいと感じていると 美奈が私に向かって話す

「あのね。お母様。実は、お母様は、お兄様に対して恋愛感情を抱いていて 咲夜お兄様が美沙お兄様とくっつくことに嫉妬しているんです。私は、その気持ちわかるんですよ。美沙は とても優しいから 私のことを守ってくれるんですよね。」と話してから咲奈の方をチラッと見るが、すぐに私を見て言葉を続ける

「それで、もし良ければ私が 咲月の恋をお手伝いさせて頂きましょうかね」と言うのであった

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(おまけ)今日から夏休みなのですが 昨日から私の事を気にして下さる方がいるのですが私の事を気にかけてくれる方は美紗さんという方が居るのですけれど本当に可愛らしいのです。私は お二人には申し訳なく思いつつも 咲月ちゃんの身体に入れ替わったのですけど お父様は咲夜に会えて満足していただいたので良かったのですが、

「美紗さん こんにちは。」と言うと、咲紗さんが、「美紗で良いですわよ。それに 咲紗ちゃんとお呼びした方が良いかも知れませんわ」と言うと咲奈は、「うん。わかったよ。美紗。私は、咲月が咲奈の身体を使っている時が 本当の私の姿です。美紗も、その時が本当の美紗の気持ちです」と咲紗に伝えていたが咲紗は「ええ。よろしくお願い致します。咲紗。」と言ったので

「こちらこそ これからも仲良くして下さい。美紗 私も あなたの気持ちに応えますよ」と咲奈が咲紗に伝えた 私は

「えっと、私は 美紗と仲良くなれるでしょうか?」と言うと咲紗が「もちろん なれますわ。あなただって美月なのよ。これからも宜しくお願いするわ。それと美月も」と言うので美紗は咲奈と私にハグをして来てくれて「私 これから頑張りますね」と言っていたが咲紗に、もっと早く会いたかったと思いながら私は美紗の頭を撫でた 〜美月と咲奈が入れ替わる少し前の出来事〜 私達は、咲月の部屋に集まって みんなそれぞれ自分の悩みを話していました 美月は「最近、美奈が冷たい気がするんだよねぇ〜」と言うと咲奈が言う

「美奈は 美月の事を嫌っているわけじゃないですよ。美紗は どう思われています?咲紗の気持ちを知りたいの」と言うのである。私は「私の気持ちなんて関係ないでしょう?」と言うと「それを決める権利があると思うよ。それに、美紗は、私の大切な人だし、私が美紗と美月の橋渡しをするね」と言うので私は美紗の気持ちを確かめずに美紗の唇を奪うと美紗も私を抱き寄せてきて舌を入れて来た

「咲紗は、咲月ちゃんが好きなのよ。咲月ちゃんは私の事だけ見ていれば いいのよ」とキスをしていると咲月が「咲月 美月が美紗とイチャイチャしたいみたいだから、私の身体使って」と言い出す

「あら ありがとうございます。」と言うので私は、咲紗に美月を渡してしまう 美紗は咲月に服を脱ぐ様に言われていたので私は、美月から目をそらして美紗の脱衣を眺めると美紗は自分の身体を見せつけてくる

「美紗。美紗の裸も綺麗よ。胸も大きいし」と私は褒めるが

「ありがとう。咲月の身体の方がスタイル良く見えるのよね」と言うので私は美月が着ていた咲月用のメイド服を着せてあげる事にしたが咲月が「美月の身体も素敵ですね」と言うので咲紗は少し寂しそうな顔をしていて私は美月の手を掴むと

「美紗も私のこと 愛してくれるんでしょう?」と言うと咲月が「じゃあ、美紗も私の中に入れてあげても良いよ」と言うので私は美紗に近づき「美紗。大好きよ。これからずっと一緒に居て」と言うが咲夜が「私のことも忘れないでよ」と言うのが可愛いと思ったが、咲紗は 咲月を咲奈だと思い込んで抱きしめてしまい私は美月と身体を交換する事になった そして咲月の部屋に行き 咲紗のベットに寝そ

「美月は私と何がして欲しいのかな?」と聞いてくる咲月が可愛いので「なんでも言ってみて?」と答えると咲紗は

「美月は咲奈の事が 好きなのよね?でもね 私と美月で1つになれるとしたら どんなことをするかしら?」と聞くと 私は咲月に抱きつき頭を咲紗の身体に擦りつけていると咲月は 私を落ち着けようと頭をナデてくれるが、咲奈が 私を見つめていて、それが 咲月ではなく咲奈だということが、私は理解できなくて、どうして、そんな顔で 私を見ているのか?私は、そんな目で見られる

「そんなに見ないで。怖いから。」と言うと咲月が「美月は私を受け入れてくれないんだね。悲しいなぁ。私のことは嫌い?」と泣き出しそうになっている咲姫に寄り添い抱き締めると「私も咲奈も好きだから。ごめんね。許してくれないか?」と言うが咲月の顔を見ると私の頭を優しく撫でて来てから 咲月に身体を委ねる事にした

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(おまけ)

咲月の視点になりました。


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咲夜は私と入れ替わっ

「私と、ひとつになりたいって本当なのかしら?」と言うと咲月は咲夜の手を掴もうとしたが空振りで終わってしまう。それから

「大丈夫だから。私の中に 入って欲しい」と言うので咲月は 咲夜を咲奈だと思わせていると 美紗は、咲夜に口づけすると美紗の意識が 咲奈の中に入って行き美沙の視界が見えるようになり咲月が美紗の中にいるのを感じ取れる様になる。それから 咲月が自分のお腹を指差して言う

「ここにね 美紗と私の子供がいたんだ。今は この子の命を奪ってしまって美紗のおなかに居るはずなのに美紗は私に その事を気付かせる為に わざわざ私の中に入ってきたみたいだよ。私に 命の大切さを教えてくれた」

と美月が言い終えると 美紗の身体に入っていた咲奈が身体から出て来る。咲月が心配そうな声で美紗に話しかける

「美紗 私と入れ替わったら また赤ちゃん作ろうか?咲月は 私に遠慮しているのかもしれないよ。私には双子の妹がいるの」と言うと美紗は首を横に振るのだった

「違うのよ。私が心配なのは 咲夜ちゃんのこと 私は あなたを愛しているわ。だけど 私の中には、もう一人の咲夜ちゃんがいるの。私は その咲夜ちゃんにも 咲月ちゃんと同じ気持ちを持っているから 美紗が私を選んでくれれば 私の中で咲夜は消えて行くの。」と言うのであった 私は 美紗に手を差し伸べてから

「私は あなたの味方よ。私が咲月として生きても良かったのだけど やっぱり あなたと一緒になりたかった。」と言うと咲月は咲奈の所に向かい咲月の中から 美月が出てくる。美紗が美月にキスをしてから「私の中の咲月。出て行って良いよ。美月の事を頼んだよ」

「わかったわ。私にお任せ下さい。」と言うと 私の中に美月が戻ってきて咲月と入れ替わり咲奈の人格が私と入れ替わる。私の事を美奈は美月と呼ぶようになった。


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(おまけ)

咲月と美月は 咲月と咲奈 美月と咲紗と咲斗 美月と咲也が入れ替わった

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(おまけ)

(おまけ)美月(美月→咲)と咲奈の話です。


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(おまけ)

「美紗 美月ちゃん こんにちは。私ね 今 とても悩んでいる事があるの」と 私達に話す 私達は、「何か 困った事でもあるのですか?」と言うと美月が「私達で力になれることでしたら」と言う 私は 咲紗が言っていた

「私の事が好き?」と言う言葉を咲月は美紗に聞かれたくなかったのか美月の言葉を止めてしまう

「どうしたんですか?」と咲紗が言うと 美月は「なんでもありませんわ」と言うので 咲奈が

「実は、咲月と私で あなた方2人を恋仲にさせてあげたくて 咲月に相談したところ私と あなたの関係を良好にすると言われて 私は、どうすればあなたと仲良くなれるでしょうか?」と相談を持ちかけてきます。私達が、あなたのことが大好きだって伝えたらと美月が言うので咲紗が「咲月が咲月では無くて私を愛すのであれば私も美紗の事は好きにならないわ」と言うと咲奈は咲紗に対して怒りながら言葉を放つ「私は あなた達の幸せを望んでいるのです。もし それが嫌なら、私は、どうする事も出来ないじゃない」と言うのである

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私は 自分の気持ちを伝える事にしたので 私は、咲月を抱き寄せる

「咲月 私はね?ずっと前からあなたの事が大好きなのよ。私があなたを 愛したいと思っていたけれど私が、この気持ちを抑えられなくて暴走してしまう前に 私に抱かれて欲しい」と言うと咲奈は嬉しそうに私の胸を触り始める。咲奈が私のスカートに手を潜り込ませて 太ももの内側を触ってくると私は我慢出来なくなりそうになったが咲月が

「咲月が先にするなんてずるいよね?」と言い私のブラの上から私の胸に吸い付いてきた しばらくして咲月に「交代しよう」と言うと 咲月から身体を交換して貰い、今度は咲月から咲月に身体を入れ替えてもらうことにしてもらい咲月から咲紗の身体を借りて 咲紗は咲月から身体を貸してもらったのだが、美紗の方を見ると咲月が私を後ろから羽交い締めにして服をずらし 首筋や耳元に

「咲紗 私に咲月を渡しなさい。私の身体を堪能したくないの?」と言うと私は 私の身体を使って美紗と肌を重ねると、私の中にいる美紗の感情が流れ込んでくるが美紗は、私との情事を楽しまれている様な感じで 私と美紗が愛を深めていた頃 咲紗の身体を借りている咲夜は咲月の手を取って咲奈に身体を委ねていた。そして 咲月と美紗は美紗と咲奈を身体を繋げる事が出来た。そして、咲月と咲奈が入れ替わるが咲奈は、咲月を抱きしめて「私、美紗さんと、こんな関係になれる日が来るだなんて思ってもみませんでした」と言うと咲紗は咲奈の髪を優しく撫でると

「私も まさか ここまで、咲月の事を大切に想ってくれる子がいるとは思わなかったよ。これから先も 咲月のことを宜しくお願いしますね?」と言ってから 美月をベッドに連れて行き 咲月と一緒に3人で身体を交える事ができるようになったのだ

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私の心が壊れてしまったのかもしれません。この話を書くまで 気がつかなかったんだけど 何故か 涙が出て止まらないんだもん。

私は美紗に呼ばれていたので部屋に向かうとそこには咲月がいた。私と咲月はお互いの事を見ていると、美紗は

「咲月ちゃん 私は、あなたが、どんな子でも愛する自信があるの」と言うと咲月は「ありがとうございます。私も どんな事があっても、美紗を愛してます」と言うのであった。それから美紗は咲月と咲夜を呼び出し咲夜から咲月が産まれた話をすると咲紗は泣き崩れてしまう。それを美月が抱き抱え 頭を撫でると咲紗が「美月は どうして私より、そんなに落ち着いていられるの?私のせいで、美月は美月で無くなってしまったと言うのに」と言うと咲月は

「美紗 私は、そんなこと 気にしてないよ。私の中に美月がいるから、私が消えることは ないと思うの。」と言うと咲紗が泣きじゃくり始めて 私は咲月と入れ替わって、美紗の頭を優しく撫でている。それからしばらく経って落ち着いたので咲姫は美紗の部屋から去って行くと美紗は咲月に

「私を受け入れてくれて 本当にありがとね」と言うと美紗は 咲月の唇を奪うと舌を絡ませ合う。咲月が顔を真っ赤にしている姿を見ると 咲紗が興奮して来てしまって咲紗は自分の下半身に指を触れさせるが美紗は慌てて離れ 美紗の頭に 咲月が手を置き「美紗 咲月は まだ中学生なんだから もう少し落ち着くまでは ダメだよ。私にも少し時間をちょうだい」と言うと 咲月は咲紗の顔を見て微笑むと咲奈に会いに行き咲奈と身体を交換する。


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「おはよう 咲奈」と言うと

「おはよう咲夜ちゃん!」と 言って咲奈は咲夜に飛びついて来る 私は咲夜の身体を借りてるけど 今の状況だと完全に私が咲夜に見えるはずなのに私が、私の身体に入っている咲奈には 私が私の身体に入った咲奈にしか見えていないはずなのに 咲奈は「咲夜ちゃんは 今日から私のお姉ちゃーん」と喜んでいて私の胸で頬擦りをする 私と入れ替わってから数日経ったある日の お風呂上がり 咲夜に咲

「咲奈と入れ替われるかな?」と言うと咲月は「どうでしょうね。私は出来る限り入れ替わりたいのだけど無理にやって 美紗を傷つけるのは 嫌ですわ」と言うと 咲月は美紗に身体を貸す事を美紗に承諾をもらったらしく私は 美紗の事を呼んで入れ替わるが

「美月が美紗の中に居る」と言うが

「私は美月よ。私は あなたの中に入ります。」と美月は言うのであった。


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「咲紗 お帰りなさい。」と咲月が言い咲紗

「咲紗様。ご無事で何よりです」と咲斗が言うと美月は 咲斗に向かって「あら 私を美紗として認めてくれるのですね」と言うが咲斗は美月を無視して咲月に近づいて咲斗の両手を取りながら美紗は「私の身体を使ってくれるの?」と言う

「私は もう咲月ちゃんとして 生きていけなくなったのです」と言うと美月は「え?それってどういう事なの?」と 咲月が聞き美月は今までの経緯を2人に説明すると咲月は悲しそうな顔で2人のことを見つめて黙り込んでしまうが 咲斗だけは違った「僕達の娘が咲紗様なのですか。そうであれば 僕は美紗と2人きりになれるのでしょうか?」と嬉しそうにしているので美月は「あなたも美月のことが大好きで居てくえるのかしら?」と言うと咲月が

「美月は私と美紗の大切な妹だから 一緒に暮らせると嬉しいなぁ お父さん?」と笑う 美紗は美月と咲月を抱きしめると美月は咲月と美月を自分の中に戻してしまう。美月の人格が入った 美紗の表情は暗くて重いものだった。美紗は美月を抱き寄せる

「私の事は忘れても 良いですよ。」と咲夜は美月の頭を抱いて自分の胸に押し付けてあげていた

「私の事は嫌いでも良いから 私があなたの幸せを願っていることだけを知っておいて欲しい。私は 美月が この世で一番 大切よ。」と言い 私の頭を撫でてくれたので私に美紗の心の声が聞こえて来た。(ありがとう

「私」。)と。

(おまけ:私はあなた方の幸せを望んでいるのです。私が咲紗として生きていた方が きっと良かったんですよね?私は あなた方に幸せになってもらいたかっただけですものね。どうか 許して欲しいとは言わないのですよね?あなた方を傷付けてしまって 申し訳ありません。あなた達の事が好きでした。私も ずっとずっとずっと 愛していましたわ あなた達が好きになった人をあなた達に返せなくて、ごめんなさい

「咲月 愛していますわ」私は、ずっとずっと愛し続けます。美月をお願いします。さようなら

「咲紗 大好きだった」私、愛されなくてもいいの。愛してもらえるのなら。私と、咲紗は違う存在だって、ずっと分かっていましたもの。それでも、愛し合っていたかった

「私のことを忘れないと言ってくれたから 私の中の美紗は私に、あなたを愛する勇気を与えてくださいました。私とあなたでは生きる時間が違うかもしれないけど、これからは、咲月ちゃんや、美月と一緒に過ごしましょう ありがとうございます。あなたが、あの時に私を愛していなければ あなたを好きにならなかった でも あなたは、いつも笑顔で私に接してくれていたから私はあなたが気になっていたんです。

私は 美月が、とても愛しかった 美紗は美月の中にいる時の方が 素の美紗なのだろう。今の咲月も そうだが。

美月も、美紗も愛していると咲月は言った。

私には理解出来ない 私は、ただの器なのだから 美紗も美月の事を想うあまり おかしくなっているのではないかと不安になる 美紗に

「美紗 私は、ここにいても邪魔ではないだろうか」と言うと 美紗は私に

「何を言っているの? 私にとって咲月は かけがえないないほどに大好きな女の子なのでしょう?」と言うので私は

「それは分かるが、私は 元々 美月だ。」と言うと 美紗はため息をつくと「私は咲月に身体を貸してもらう事にしますから 私の代わりに 私を演じてくれますか?」と言われ私は了承するが私は美紗の気持ちを理解しようと努力するのである

「咲夜さんは 美月と私 どっちを 選ぶのでしょうね。」と 呟きながら 咲月の手を取る 咲夜「私のことなんて気にしないで下さいね。私のことは ただの妹としてしか扱ってくれなくても構いませんの」と言うが 美紗は咲夜が寂しい思いをしていることを察知すると頭を撫でながら 優しく「ありがとうございます。咲夜さんの優しさに私は、つい甘えてしまっていて。こんな私を許してもらえませんかね?私は 本当は咲月に身体を借りずに生きられたはずなのに私は 私の人生を 無駄にしてしまっていると思います。そんな私の側にいてくれる 咲夜は 本当に感謝しておりまして 私は私として、あなたとの思い出を大切にしたいと思っていますわ」と微笑むと 咲月は 咲紗から身体を受け取るのだが、その時の感情は、やはり咲夜は自分に対して冷たく接して欲しくないということだったのだ

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それから数日が経ち 私が美月から身体を借り受ける事になり私は 私と咲月のことを見ているが、どうにも私自身が私を見ている感覚で私と私は、ほぼ同一人物と言えると思う。


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咲月と身体を交換して生活していくと私が 咲紗

「美月 おはよう」と声をかけると咲夜は咲紗に向かって

「美月は 私と入れ替わらせていただきたいそうですので」と咲夜が咲紗に伝えて、私達は入れ替わり 美紗は「じゃあ、私 今日は学校に行くので、留守番頼みますわよ」と美紗は言って出掛けると咲夜は美紗の制服を着てから部屋を出る 咲夜に 美沙は「咲月の身体だと何か変な感じがするので 咲夜ちゃんに 私の代わりを任せて良いですか?」と頼むと咲夜は「わかりました」と言うので咲奈の部屋に入ると私は咲奈の

「おはよう」の挨拶に「おはよう」と答えて、咲奈の部屋に居座ると、咲奈は私を見ながら頬杖をついて、ため息をつきながら

「私の身体には、いつ戻るつもりなの?」と言うので私は「そのうち」と返事をして誤魔化すように笑いかけると 咲奈のベッドに横たわりスマホを弄り始める。


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私と美月が入れ替わるようになり 私も咲奈も違和感なく生活を出来るようになってくると私は「私は美月に戻るべきなのかしら」と言うが咲姫は私と入れ替わるのが楽しそうだったので そのままで

「私は咲月の中に入っていた方が安心なんだけどねー。」と笑っていた

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美紗のいない1日が始まる。私は自分の部屋に戻り窓際に置いてあるイスに腰をかけて外を見ると咲月がベランダからこちらを見ていて手を振るが私は振り返さずに本を読んで時間を潰していた。そして 朝ごはんを食べるために食堂へ行くと美紗の姿は無く代わりに 咲月に身体を返すが、私と美月 咲斗と私達の家族4人で朝食をとるが美月は少しだけ不機嫌な様子だった その日の夜 私は夢を見る。私は、誰かと話をしていて相手の名前を呼び合っているのだけど誰と話しているのか思い出せない

「私はあなたの事が好きでした。だから幸せに過ごせる事を祈っております」と女性の声がしたので顔をあげると私の顔は血だらけで 私が泣いてしまうが 私は目が覚める「あれ?」涙が流れていて私は自分が泣いていたのか分からなかったが胸元に触れると私は寝巻き用のワンピース姿で布団も掛けずに眠ってしまっていたらしく咲紗が起こしに来てくれて 私を起こすと 美紗が私を起こしに来たようで美紗が私の元に近づいて来て抱きしめてくれて、私は

「美紗、ごめんなさい。心配をかけてしまったみたいね」と言うと美紗は「あなたが無事に帰って来てくれただけで私は幸せなのです」と言ってキス

「お腹空いたのですか?」と言われると そう言えば私は空いていたのを思い出して ご飯を食べに行きたいとお願いをしたが美紗は

「あなたは、もう少し眠りなさい」と言う 私は目を閉じようとすると 美紗の後ろ姿は とても綺麗で思わず 見惚れてしまいそうになる 私が起きると美紗の膝の上に頭を乗せており「私はどれくらいの時間 あなたを枕にさせていましたでしょうか」と言いながら頭を退けようと思い手を動かし 私は ゆっくりと起き上がるが頭がフラつく。美月は私に気付いてくれたらしく

「咲夜 大丈夫?気分は 悪くないの?」と言うが私は 美紗に どうしてここに

「私はどのくらいの時間に 目覚めたのでしょうか。」と聞くが私は

「わからないけど」と言い 時計を確認する美紗 私が目眩で倒れてしまう前に 私が倒れないようにしてくれていたので私は、すぐに立ち上がって美紗が私の体調について話してくれたが私は何が何だかわからなくなってしまっていた。美紗は私が混乱しているのに気づくと 頭を撫でてくれてから

「とりあえず 落ち着かせる為に飲み物でも持ってこましょう」と美紗は席を離れてしまう

「あのね、私 美紗と入れ替わっている時ね、美紗のことが、よくわかる気がするの」と言うと咲月は私に

「咲夜さんは美紗姉さんの身体を使ってみてどうでしたか?」と聞き咲紗は私を抱き寄せると 私の耳元で

「やっぱり、あなたと私の身体は 似ているのですわ」と嬉しげに言い私の身体は私の物では無いので美紗の記憶などもある為、私の事を美月は理解してくれるようになったのだ 私は美紗の事が好きだった 美月は 美紗が私の中に居る時は 美月の事がわからなかったけど今は 美紗の身体で、私は過ごしてきたけれど、私は美紗の

「美月のことは 愛しています」という言葉を信じることにしたので美紗の言うことは全て信用して美紗と一緒に過ごす事に決める 私も咲月も学校があるので咲夜と咲月 私と咲紗は学校に通わなければならない 私は学校に行ってから教室に向かう 廊下で私を見つけた咲夜が駆け寄ってきて

「美月 一緒に行かない?」と誘われたので断る理由も無いので咲夜に連れられ歩いていたが咲夜には悪いと思っているのだが私の中には 美紗と 私がいて2人がいる状態だ 2人の意識や思考が入り乱れていた 授業が始まると先生の言葉は聞こえてくるのだが内容が分からないままなので教科書を読むと内容を理解したが先生の話を聞く必要は無かったので ノートに書き写して 後で読めば良かった 私は美月の身体を貰っているからなのか、それとも咲夜と過ごした時間が短かったからなのか 咲夜とは距離を感じる事がある 咲

「私は美月の気持ちが分かるような、そんな気持ちになりますわ」と言っていたのだが 昼休みになると美月と美紗が咲夜と咲月のいるクラスへ行き私は、美紗と身体を交代してもらうのを待っていた

「ねぇ?美月?最近さ 咲紗と咲月ちゃんって 仲良くなってない?前は あんな感じで無かったはずなのに」と 私に声をかけたのは私のクラスメイトの美月 私に

「咲月は美月のこと嫌いなのよ。私の方が好きなんだから 勘違いしないでよね」と言われても私は、まだ何も言われていないので美月に対しては何も言わないで 私は黙々と食事をしている

「もう、私 咲夜と話したいんだけど」と言われ私は食事中だが咲夜に変わってもらう 美紗は 咲月と咲夜を連れて屋上に来ていた 美

「咲月は 美紗と咲夜どっちを選ぶの?」と言うが 咲月も美紗と あまり関わりが無かったためか、私も美紗とはあまり話してこなかったのだ。だから私には判断がつかなかった 咲月が「私 どちらか選ぶとしたら咲紗ですかね」と言うと美紗は寂しそうな表情を見せるが

「そっか 私は美紗かなぁ」と言うと咲夜と入れ替わる

「美奈の事は大好きだわ。」と言うと

「私も 咲夜の事 大好きだよ。だって 同じ美月の身体を共有する大切な仲間だしね。美月のことも咲夜さんの事も好きですよ。私は 私にとっての咲奈は咲月だけなんです。それにしても不思議ですねー。美紗姉さんの中身と咲夜さんの中味が、ほぼ同じだとすると咲夜ちゃんと入れ替わる度に美沙ちゃんの事をもっと理解できるようになりますから 咲夜ちゃんにも美紗ちゃんのことが分かるようになると思いますよ。美沙ちゃんが美紗ちゃんとして、ちゃんと生きていくためには 必要な事でしょうから、私は美月が、それで納得してくれるなら別に良いのよ。」と言う

「私達は美月に救われた恩を返し切れていませんから。」と言うと 美沙は私達を見て微笑むのであった

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私は私に身体を貸してもらう事になったのは 私の人生の中で1番大きな分岐点で 後悔はしていないが今 私は何をしたいのだろうと思ってしまう事もあるし 私が私の人生を 美月に明け渡して 私が美月の人生を生きるようになっても私には私の人生の 結末を変える権利は無い。私は、いつの間にか

「私じゃなく 他の人が美月の身体を借りても良いんじゃないか」と考え始めてしまうようになっていた

「私に美月の代わりなんて出来るわけがない 美月に嫌われたら、私 立ち直れない」と思っていたから私は ずっと美月に頼ってばかりでいたのかもしれない でも、私は咲月と美紗に言われた通り私は美月の身体を貸りなければ私は私で居られない。私は 私に私のままで居て欲しい 私は私であり続けたいと思えるようになった 私

「ごめんなさい。こんな話をして 私は美紗と美月から、たくさん優しさと愛をもらったのに、私は、私は私にしかなれなかった 私は美紗と咲夜に甘えてばかりだけど 私でいてもいいですか?」と言うと美紗と咲夜は、うずくまって泣き始めた私の傍により寄り添ってくれる 咲

「美月は、私と初めて出会った時から美月でした。私が辛い時には慰めてくれましたし励ましてくれました。私は私の憧れでしたし尊敬できる先輩でもあり友達でした。私が初めて美紗に会った時に私は とても美しい女性だと思い一目惚れしました。美紗は優しい女性だったのですが、私は美紗に酷い言葉を投げ掛けてしまった事が何度もありました。それから美紗と距離を置かれて私は自分の弱さを恥じて、その日を境に 私は美紗との約束を守りたい一心で 私を変えようと努力をしたのですけど上手くいかなくて、ある日 学校に行く途中に美紗と出会い挨拶を交わすのですけど私は恥ずかしくて、いつもの様に振る舞えない私を見た美紗は心配してくれたのですが私は素直になれず

『うるさい!』とか『邪魔しないで』などと美紗に言ってしまったのです。それでも優しく接してくれた美紗が私は好きで 私は この気持ちは友情なのだと自分に思い込ませていた。そして 咲夜と出会った事で美月が私と同じ悩みを抱えていた事が分かり 私は美月を救う事に決めてから私を救える人間は美月だけだと気付き 美月を助け出す為に私は今までやってきたのだ 私の力だけで美月を取り戻す事が出来るように 私は美紗と咲斗の力も借りる事にしたので 私達が力を合わせれば美月を助ける事ができるはずだ しかし、それは叶わなかった。美月が亡くなってしまい私は悲しみに明け暮れたが美月の死は無駄にしたくない私は、あの女を必ず捕まえるつもりで 私が私であるために、あの頃は必死に頑張ってきた 美月が亡くなる前に私が美月になってしまえば良かったのだろうかと思ったこともあったが私が美紗になった場合どうなるのかわからなかったし私は美月ではなく美紗になってしまう可能性もあった だから私は自分が自分であることを辞めることだけは絶対に出来ないのだ だから、美紗と咲夜には、いつか美月が生きていたことを 忘れて欲しくないし思い出にして欲しいのだ でも、今は美紗と咲夜は美月を美月のまま 受け入れている 美紗と咲紗は 美月を亡くしてから 少し変われたような気がしたけど、まだまだだと思っている。私なんかでは、2人を励ます事が出来なかったけれど私は私でしかないのは事実だった ただ私は美紗達に何かしてあげたかっただけなのかもしれなかったが何も出来ないまま時だけが過ぎ去っていた。

私達の絆はとても強くて美月が亡くなった時でさえ私も美紗も咲月も、いつまでも泣いていられるほど、それほどまでに深いものなのよ。

「美紗? 私と あなたの 仲じゃないのよ 私と美紗の関係は、そう言うものでしょう?あなたは、私の為に生まれて来た存在なのよ。

私は、あなたを愛し続けるわ。私にとっては、美紗が全てなんだから」

「咲夜は、私の全てでもあるんだよ。私と咲夜は同じ身体を持っているからこそ、お互いを支え合うことができるの。あなたも美月も同じ身体を持つ人間よ。あなたも私の大切な家族みたいな物だと思うわ」

私は、この世界に来る前の事を思い出していた 私は咲夜に「咲夜にお願いがあるんだけど聞いてくれる?」と私は言うと

「もちろん 私が出来る事なら なんでもする」と言ってくれた 私が頼んだのは 美月と美紗の魂を元の世界に還して貰うことと私は美月が持っていたスマホを持って来ていた。私はスマホで、美紗にメールを送る 内容は「お別れをしましょう」だ。私は、それを実行する 私が

「もうすぐ死ぬみたい」と言ったが「咲夜さんと咲紗には言わないようにして」と言い美紗を悲しませないようにする

「私ね もう 死んじゃうからさ 最期に言いたかった事があるの。」

私は咲紗を呼び出して

「ありがとう 私と一緒になってくれますか?私に幸せを与えて下さって 私に勇気を与えてくれた。

私はね 私の命を終わらせようと思う。もう終わりなの。

私は 貴方に出会えて本当に嬉しかったし楽しかったし最高に充実した人生だった。私が死んだら きっと咲夜と咲月が居る 天国で 咲夜と私は、これから先もずっと一緒になれるんだって思うと安心できた。」

咲紗が、どんな顔で、これを聞いていたのか 知ることは、できない。私は咲月にも「私、消えるよ。今まで 私を育ててくれて 私を受け入れてくれて 感謝してる。ありがとう。」と伝えた「そんな事ない 咲月のおかげで 私は変わることが出来た。

だから ありがとう」と 私は 咲紗に「咲紗は 私がいなくても ちゃんと生きていかなきゃ駄目だよ。

私が居ない世界で頑張れるかわからないなら、その時は、私が側に居ないのが嫌なら 私の分まで生きることを考えてね」咲紗には「美月と咲月をよろしくね」と伝えて私は咲月を呼ぶ

「私は、あなた達に会うことが出来てよかった。私には、まだ未練があった。咲月と咲紗の身体を借りて、あなた達を抱きしめたり遊んだり 話をしたり 色々なことが楽しくて幸せな時間で ずっと続くと思ってたの。私達は一緒に居たら、いずれダメになる そうなった時に、咲夜と美月に相談に乗ってもらいながら 私は自分の生き方を見つけようと努力してきた。でも私一人じゃ無理で 結局は何も変わらなかった。」そこで私は咲月を抱き寄せキスをして「咲月 私を産んでくれて 私を大切にしてくれて愛をいっぱい注いで育ててくれて愛を教えてくれてくれて 愛し続けてくれて愛を感じさせて、くれて 私は私らしく生きていく事ができました。私の人生を生き抜いてください」と言い私は、そっと目を閉じた

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「美紗!大丈夫!?」と私は慌てて起き上がる 私が目覚めた時には身体が元に戻っていた。身体は重く息苦しい 私は私であって 美紗ではないのだ 身体も違うからか視界は良好で私は自分の手足を見る事が出来た。私達は病院へ連れて行ってもらって 精密検査を受けたが特に問題は無かったのだが私は1人で帰る事が出来ずに 両親に迷惑をかけてしまった。私は入院を勧められたが退院させてもらうようにと 医者に頼み込みなんとか1週間で自宅に帰ってこれることになったが、両親は仕事を休ませてしまい申し訳なく思っていると母が泣き崩れた。父も目に涙を浮かべている

「美紗、心配させないで欲しい 寿命が縮まったぞ」と父は言った。母は

「良かった、元気で戻ってきて良かった、私のせいで、ごめんなさい 美紗、ごめんなさい、心配かけてごめんなさい 私は親失格ですね、でも 無事で良かった、私を許してください。

こんなに愛らしい子を、こんなに愛してくれる人が居る子なのに 私は過保護になり過ぎていたかも知れません こんな可愛い娘を持ったのは 始めてです。

美紗、おかえりなさい。美紗は、いつまで経っても良いこに育ってくれていて嬉しい限りです。愛しています。美紗が大好きで堪らないんです。愛してる。愛してる。」

私は私に戻って来たはずなのに、やはり美紗は私の中に入って来てしまう 私が泣いている時に、よく慰めてくれた母の温もりが 私の頬に 触れる手の大きさが懐かしく感じてしまった 私は美月が私に遺してくれた言葉や想い

「私は、この世に必要のない人なんかじゃないんだよって教えてあげて欲しいの 咲月を救えるのは咲月だけしかいないの どうか、お願いします。

私からの最後の願いなの。」という言葉を思い出していた 美紗が私の身体の中に 入って来る度に、美紗の記憶が流れ込んできて美紗の事を 知ってしまうのだ 咲紗が私

「私は美月と出会えたおかげで 今までとは違う自分を見つける事が出来たの 私は、あの日 咲月と出会って 咲月に、たくさんの笑顔をもらった 私は私にしかなれないけれど 美月も美紗も、同じ身体を持っていたからこそ、お互いに分かり合えて 支え合うことができたのよ 美月が亡くなってしまったけれど 美紗が私の中で、いつまでも私を見守ってくれると信じています 美紗と咲紗と美月は、いつまでも私にとって特別な関係であり続けたいし いつまでも私の心の中の宝物なので私は、いつでも思い出したいのよ 私は私の大切な人達の傍にいて、私も誰かの大切な人に なってみたい」

「私が美月で良かった 私は美紗になれなかった 美紗として咲月と 咲斗の側で、あなた達の成長を見届けることが出来るから良かったと思っている。」私は私の中に居るはずの、もうひとりの自分に向かって話し掛ける 美紗と私は繋がっている だから私は私の言葉を伝えようとするが 咲紗と咲斗に聞こえているのかは分からない ただ私は 美月から 貰った言葉を私なりに伝えようと思った。「咲夜 私が貴方に、してあげられる事は 何もなかったけど あなたは優しい女の子だから 私がいなくなってからも 頑張って行けると思うけど もし寂しいなら 私は咲夜の中にある もう一人の自分に声を掛けると良いのかもしれない 私が咲夜に したようにね」と 美紗からの伝言を聞いた時「私が私であるために」と言う意味を理解したのは美紗が美月だった頃だ。美紗は自分の為にも咲夜の為にも 咲夜にも、もっと前向きに生きて欲しかったのだと美紗は思っていた。そして美紗は美紗に「私は私の居場所を見つけたよ 美紗のおかげだよ ありがとうね 私に居場所を 見つけてくれて あなたは、いつまでも素敵な女性で いつまでも、いつまでも私の憧れの人だった いつまでも忘れないよ ありがとう 美紗が、いつか生まれ変わる日まで、いつまでも待ってます」と私は咲月に伝えた 美

「あなたは、あなたのままでいいの 美紗が あなたの中にいた時は美紗の存在が強くて私の存在は薄かったと思うの それでも美紗を あなたが受け止めて守っていてくれたことに変わりはないの ありがとう」と 咲夜に、私は感謝を伝えた。私が美紗から言われた言葉は、それだけじゃないんだ 美紗が、もうすぐ死んでしまうと言った時の咲夜の事を思い出していた

「咲夜? 私と あなたの 仲じゃないのよ 私と咲夜の関係は、そう言うものでしょう?」と美紗は私に言ってきた。美紗の言いたいことは分かるが、それは 美紗から咲夜に対して 言っているだけで

「咲夜は 私がいると ダメなの?」と言われているみたいで なんだか複雑な気持ちになってしまう 私は咲夜が好きだから咲夜と付き合っているんだと実感してしまう 私と咲夜の間に亀裂が入る前に何とかしないといけないと私は思った。ただ咲月と美月には 言わないようにしないと 心配を掛けたくないし悲しませたりしちゃいけないから 私は美月が遺してくれた手紙と美月のスマホを持って

「もう終わりにしましょうさようなら」とメールを送ったが返信はなかった それから私は咲月を呼び出して「私達、もう終わりにしよう」と言って私は、また眠った 目が覚めた時には 私の視界は、はっきりしていて手足もあった 私の手足を見たときに「やっぱり、この手足じゃ無いんだよ」と思って 美紗の事を考えていた「私の中の私達」と美紗が呼んでいたのをふと思い出した 美紗に言われてから私は私の中にいる私に「咲紗 美紗 私達の事を覚えてる? 咲月の魂を還して欲しいの」と話した。すると「覚えているよ 私は美紗の双子の妹だけど あなたと私は、私であって 別物だと思うの 私は美紗が望んでいることを叶えてあげたいから 私は私のまま生きる事を決めた。私も咲月に救われたんだもん 私が出来る事なら何でもする。あなたも私の一部だからね」「うん ありがとおね よしよししてあげるから、こっちにおいで~」私は、私を抱き寄せると「ありがとうね」「咲紗、あなたが居てくれなければ、どうなっていたかわからないわ。いつも助けて貰っちゃうよね。でも私、頑張ろうと思う」と言いながら抱きついてくる 私達が寝ぼけながら「ねぇ聞いて」とか「これ美味しいね食べさせあいっこしてもいいかなあー」などと私達は私達に、話しかけてみ

「私達って 本当に双子なのかもね」と二人で笑いあった 私が美月で 私が美紗になって 美紗と咲月が美紗と咲月に、なった 私が美紗になれば美紗の記憶が私の中に入ってくるようになったからか 私は自分の身体を見て「美紗の身体も、それなりに綺麗にしておかないと」と思い風呂場へ行き髪を洗い身体も全身を隈無く洗って美紗の部屋へ行く「この服 私も着てみたいな」と独り言を呟きながらも美紗に似合うものを探そうとした。その時に、あるワンピースを見つけて手に取った「可愛いかも。この色も好き」

「お姉ちゃん!今日学校行く日でしょ。起きて!」と妹の咲月が、私を起こしに来てくれていた「ごめん 今起きる」と慌てて起き上がり「昨日の夜に、お母さんと話をしたんだ。

そしたら 学校に通わせてくれる事になったの。私は 高校に行っても良いんで すかね?」と母さんに伝えると母さんの表情が変わった「あらそうなの。美紗の身体で無理だけはしないで 辛くなったり体調が悪くなったりしたときは休むことも大切よ。」と母が優しく言ってくれた 咲紗と美紗に母に心配をかけると、これから先も、ずっと心配をかけ続けてしまうんじゃないかと私は心配になり母には本当の事を言おうと決めた。母に相談したいことが有る

「実はね、あの身体の中には美紗の記憶が入っているんだ。私は美紗が私の中で生きている。

だから私の中に私では無い別の人格がある事は誰にも言わないで欲しいんだけど。」と言う私に、母は、すぐに理解をして、何も聞かずに抱きしめてくれた。

そして私が話している間に母は涙を流していた。私が私に戻った時 私も、同じように涙が流れた その時も、こんな風に 泣いてくれるのだろうか。私と母の絆を信じようと思えた。

***次の日の放課後は、そのまま咲紗と一緒に病院へ向かうことになった 私は母の勧めてくれた検査を受けることにした 結果は後日 自宅に送られてくるので、結果を知ることが出来たが「異常無し」

「安心したよ」と言われたのと身体の異変があれば相談に乗ってあげて欲しいと、お願いされていたのだ「身体の変化はあります」と言う訳にもいかないが何か違和感を感じた時 咲月は私が、どんな状態になっているのか知ることが出来ていないのは不安になる 私は自分が何者であるかを自覚しているが故に 私の中に入っている美紗の存在が私の中に居る事を咲月に伝えておくべきかどうか悩んだ。

美紗の存在を、私は咲月に伝えようとした。しかし私は「美紗は、私の中に居る だから私は、まだ大丈夫なんだよ」

咲紗と私は、私の中に美紗がいるのを知っていながら咲月に伝えようと思っているが伝えようが無い状況だった

「美紗、私の心の内を全部知ってしまったとしても、あなたは受け入れてくれるのかな」と私が問いかけても返事はない。美紗に、いつか私が、この世に生まれた理由を聞いてみたいと思っていた 私は咲月にも「私は咲月を愛しているから あなたを守りたいと強く思う。私が私の中に美紗の記憶が入ったのは咲月に愛されているからだと信じているの。私は私が 何をしたいのか 分からないけれど 今の自分を変えていく事が出来ないから 美紗に 私は美紗の居場所を見つけるようにと 託されてしまったから、今は自分なりに頑張って行きたいんだ。」私は 咲月の手を握り「あなたの手 暖かい。あなたの温もりを感じられた時 私も生きていけると思うの ありがとう あなたが、いつまでも、どこまで行っても 私は、あなたの味方だよ。あなたに幸せが訪れるように私は願っている。いつまでも咲月が大好きです。」

咲夜は、いつも私の事を気にしてくれるけど私の事なんか気遣わないで 私も、もっと咲夜に頼っていいと思う。

でも、私は今まで誰かに甘える事も出来なくて我慢ばかりしていたから上手く頼る事が出来ないまま育ってきていたから私は咲夜

「もっと頼りなよ。私はいつだって あなたを受け入れて待っているよ。咲月の居場所を一緒に作っていきたいと思っています。

いつまでもあなたが大事で大切な人なんですよ 咲夜の為なら命をかけて守ってあげたいって思います。だからいつでも頼って良いのよ きっと、そうやって人は成長できるはずなの。私の傍にいる限り、私があなたを守るの」と言いながら私の頭を撫でた 私の中の美紗が 私の中の咲夜に言った言葉は「咲月 ありがとう もう私の役目は終わったみたいだ」

咲月が眠っている間、私は何度も咲夜に、そう語り掛けていた

「咲月は私よりも早く生まれて来たんだよね 私は生まれたときの事なんて知らないし 私は私に生まれて来て良かった 咲月に会えて嬉しかったし あなたのおかげで私は私になった。だから、あなたに感謝を伝えたかったの 咲月ありがとう 咲月が生まれてくれなかったら私は私として存在出来なかったんだよ 私は咲月と家族になれて本当に嬉しいの」と美紗の声で私は伝えた。すると、しばらく沈黙が流れていた後に咲月が私に向かって「私は私であって美紗でもあるし 咲夜の中に居た私であって、咲月でもあり美紗であり 咲斗の彼女である美紗なんです。私は 咲紗のように素直な子ではありません 私の方がお姉ちゃんなのです」と言った「私は、咲紗に救われたのよ咲紗に出逢えていなかったら私は死んでいた それに、もう、これ以上に 私はあなたを苦しめたくないのです。私の為に苦しまないでください。咲紗 あなたを 誰より一番に想うと誓って生きています。私も咲月には幸せでいてほしいの」私は咲月の手を握る 私は私を私自身と咲月で守る事が出来るようになるまで、私が、もう少し咲月を手助け出来るような私に育つまでの、それまでの時間が欲しくて私は、この時間を利用して自分自身を磨こうとしていた 咲月と私が入れ替わっていた頃は、私は私じゃ無くて美紗と、ずっと一緒の時間を共有してきたから、この数日間で

「あなたには寂しい思いをさせてしまいました。ごめんなさい」と 私は咲月が目を覚ましている時は「うんうん、そうだね」「ありがとう」などと話していて私と咲月からすると不思議な会話をしている気分で面白かった。だけど、やっぱり私の中には美紗がいてくれると実感することが出来た。

***翌日 学校へ行った咲樹と私は「美紗、今日も学校に来るんだよね」と聞いてみると「行くよー!私って結構真面目なんだ」と言われ 少し笑って「確かにね」と返すと美紗が、こんな話をしてくれた「私が高校生の時にさ、私達のお母さんと咲哉が喧嘩してて お父さんと私は仲が良かったんだけど、その日にお父さんが帰って来なくって、私は心配で家に泊まり込みで行ったんだ そしたら朝になって 美紗達も帰らないでしょ 泊まっていきなよって言われて」と言うと私は美紗の話が面白くて笑ってしまった。

私と美紗は笑いあって学校に着いた私は自分の席に行くと咲也がいた「おぉ咲紗か!お前どうしたんだよ。」と聞くと

「ちょっと事情があって」と答えた その日私は

「ねぇ 今週の土曜日は、みんなでプールに行こう」と言うと 美紗以外の全員が「おお 賛成!」と声を揃えたので、その日の帰りに皆んなが水着を買った後 海へ向かった。そして日曜日は美紗と私は二人でデートをする

「咲月!明日 楽しみにしてるから」と私に言う 私は「もちろん!美紗の好きな所 いっぱい連れて行ってあげるから」と言って二人で出かける。私は美紗と美紗が行きたがっていた水族館に行き「綺麗~

魚が泳いでいて凄く癒される あぁ 幸せかも」と 美紗が喜ぶ姿を見ると 私は私の中に美紗が存在している事を嬉しく思った ***咲月は、咲夜が美紗が美紗の中にいる事を話してから数日が経過していたが 相変わらず何も変化は起きていないようで、そんな様子の咲月を見ながら私は咲月に心配をかけてしまっている事を心苦に感じていたので「咲月 私の身体に異変とかは無いから あまり気に病む必要はないからね」と伝えても「はい。でも何かあったときは遠慮せずに教えてくださいね。私はいつでもあなたの傍にいますから」と言うと、美紗が

「咲月 心配しないで 私は大丈夫だから」と言うので

「分かりました。私は 咲紗に頼りにしています」と言いながら美紗の頭を撫でていた 咲月に「私が何か困ったときは、いつも助けてくれていたのは咲月だし 今も私が元気に生きているのも咲月のおかげ」

咲月が、もしも咲月の中の美紗の魂が消えたときが本当の意味での 私達が私達で有ることができる最後の瞬間なのかなって

「咲月、私の命が尽きたら、あなたの中に居る私の分身は消える それが本当の終わりになるのかな?それとも私が私に戻り私は、あなたの中で生きて行き また新しい命へと命が受け継がれていくのだろうか?」

***「おはよう」

「おっはよ」

私達は 朝のホームルームが終わる前に教室に到着して先生が来ると咲月の隣の子が「あっ、今日から咲月ちゃんの隣になる咲斗です。これから仲良くしてあげて」と言うのを見て 咲紗が「私 昨日まで知らなかったけど」と驚いて「だって咲紗 友達作るタイプじゃないもん」と咲月が言った「そうかもしれないけれど、何で咲月なのよ。別に私が隣だったらいいじゃん」と言うのを聞いて、咲月が咲紗の頭にチョップをして咲紗は「咲月のバーカ」と言いながらも咲月が私の後ろに移動してくれている事に気が付いて、何だか私は微笑ましい気持ちになった。

私は私で咲月に「私のこと 咲月に言ってもいいよ。咲紗と、あなたは どんな関係なんですか。」と問いかけると咲月は何も答えずに私の方を見た。私は 美紗の言葉を思い出して「私には まだ、よく分からない」と言いながら首を横に振ったが咲

「私は、ただの友人で、それだけです。」

そう言い残し去って行ってしまった。

***次の日から私達の学校生活が始まった。咲月は美紗が居ない間の授業やテスト勉強を一人でこなしてきたので 私にも、それを手伝って貰えないかを聞かれ私は「咲月が大変でなければ、私にも手伝わせて下さい」と伝えると、咲月と一緒に図書室で宿題をやり始めて私はノートに いつもの様に 絵を描いていた。すると突然「あの これって咲紗が書いたんですか。」と質問されたので「えっ 違うけど、咲紗の絵が上手なのは、あなたも知っているでしょう。これは美紗が書いていた絵なの。私 美紗の事を忘れないように、美紗がしていた事を繰り返しやってみようと決めてから日記を書くことにしたの。それで咲月に見せたかったのよ。私達の大事な親友で家族みたいな存在の咲紗は、この世界に生きていたんだよ。だから、いつか私が咲紗に会った時 私の中の咲紗の記憶を伝えてあげたくて」と言いながら、そのスケッチブックを渡そうとして咲月は涙目になりながら「ありがとうございます」と私に伝えた後に私を強く抱きしめて 私の顔を見つめ

「私は きっと美紗に出会えて本当に良かったと思うし私にとって咲月に出会えたのと同じように、とても嬉しい存在なんだと思います。」と言う 私も嬉しくて「咲月 泣かないで、私こそありがとう。私も咲夜も咲月に出会えて本当に良かった。今までも、それからも私は、ずっと ずっと大好きだよ」と伝えた ***夏休み前になると皆が旅行の準備をしたりと楽しそうな光景が広がっていた。しかし、私は、その時に美紗の声が聞こえなくなってしまった。私の中には美紗が確かに存在するが 美紗と会話が出来ないので寂しかった そして、とうとう夏が訪れた。美紗と過ごした時間を大切に過ごしていき

「さてと 準備も終わったので出発しましょっか」と荷物を持ったまま振り返り咲夜の後ろを向くと目の前にいたはずなのに何故か姿が見えない私は慌てると同時に心臓が高鳴る感覚を覚えた「うそ!?どうしていないんだろう まさか誘拐されちゃったんじゃ..,でも、どうやって私の家から連れ出して逃げられるのかしら」と考えるも私は不安なので家の外に出て周りを探すと 遠くから見覚えのある人が歩いて来たのだが明らかに様子がおかしかった。まるで私の存在に気付かないかの様な振る舞いで近づいて来るのだけれども私は

「ねぇ 美紗 美紗なんだよね。どうして無視するの」と話しかけると彼女は無言のまま私に近づく「お願い 美紗 黙って無いで、返事して」と言うも私を無視して どんどん距離を詰めてくる「ちょっと 私ってそんなに影が薄いの」と言うも返答はなく、もう駄目だと思い美紗の手を掴み「やっと 掴まえた」と言った途端 急に立ち止まった美紗が「あなたが 咲紗 なんですね」と言われて「そうだよ 私が私じゃなかった頃の私なら今は私じゃなくて咲月だけど 私と美紗の繋がりは途切れたりなんかしないんだからね」と言うと 美紗は「やっぱり、そうですよね 分かってはいるんですよ ただ確認をしただけですから安心してください。さっきまで貴方の体を借りていた人に伝えて欲しい事があるのですけど良いですか。伝えないと大変な事になるかもな」と言い始めるのを見て私は焦ると共に少し嬉しく思う部分もあった「何を言われたい訳?」と聞いてみると「今はまだ何も言う事は出来ません その時になれば分かると思います」と言われるだけだったのに少し腹を立てた私は「ちょっとくらい何か教えてくれても良いっしょ!あんまりしつこいと嫌われるぞー!早く言わないと答えてあげないし!それに、こんな所に咲哉を放置したままでも良いと思ってるの?咲哉に何か有っても私は知らないからね」と言うも美紗は冷静な顔で「私は咲月の味方ですから大丈夫です」と言われたので私は仕方なく諦めることにした。そして、私は「美紗 私の体を好きにして」と言うと美紗は「分かりました 私が咲紗の代わりになって見せます」と言ってキスをする 美紗は私と入れ替わると私の身体を借りて「ふぅ 上手く出来たみたい 咲紗、あなたが目を覚まさない時は私があなたの代わりに生き続けるから どうか、いつまでも見守っていて欲しい」と話し 私は「美紗?そこに居るんでしょう?」というと驚いた表情の彼女が現れたのを確認して私は意識を失い倒れた。目が覚める頃には夜になっていて いつの間にか布団で寝かせられていたようだ。起き上がるも頭がぼやけていたので状況を確認するため辺りを見る「確か昨日は家に帰る前に海に行きたくなっちゃったんだよねぇ~」と言うが違和感がある事に気付き慌てて自分の胸を見ると膨らんでいるのに気が付き混乱した挙句に泣きながら部屋を出て行った咲月に助けを求めるため電話をかけると直ぐに出てくれたのを確認した後「ごめんね 取り乱して変だと思うんだけど 美紗が居なくなったかもしれないの 私が気絶してから美紗が何をしているか知ってるかしら」と聞き出すと電話越しで泣いていて声を聞き

「えぇ!嘘だろ 美紗のヤツ 何してくれているの」と思いながら、すぐに着替えると美紗がいるであろう所に向かうと既に夕方になっていた 私は急いで家に帰って「お父さん 大変よ美紗が」と大声で呼ぶと父さんが私の前に現れて事情を聞くと「何だと!? 俺も行く お前は家で待機していてくれ 必ず戻ってくる!」と家を飛び出して行く姿を見届けた後 咲月は「お母さん 私の部屋に来て」と言うので母さんの手を握り

「お姉ちゃん どこ行ってしまったの?」と言うも咲月には何が起きていたのが分からずに咲月に抱きつくと咲月は「大丈夫絶対に助けてくれるよ」と言いながらも咲月は涙を流す「美紗はどこに居るの?」と問いかけるも「分からない」と言う咲月の頭を優しく撫でながら私は、とにかく待つことしか出来ない事が歯痒かった

***

私には咲夜が分からないので私は、まず最初に咲紗を呼び出してもらう為に病院へ来ていた。しかし 咲也の状態は良くはなっているものの、このまま治療を続けると後遺症が出てしまう可能性が有る為「咲紗には申し訳ありませんが今の私の力で出来る限りの事をしてみましょう」と言うが 私は「私は咲紗を信じています ですが私に出来ることはありますか」と聞くと先生は「では咲紗の力を貸してあげて下さい」と咲紗は私の前に現れる 私は「久しぶり 会いたかったよ」と言い 美紗の頭に触れ「あなたが咲夜の中の人格である事は間違いが無いのですか」と尋ねると咲紗は「うん 間違いは無い 私は私で咲紗とは、また違った存在だし、あなたの事も、咲紗同様に大好きだよ」と言い私達は再会を果たした ***咲月は咲夜に美紗の事を話し始め「実は、あなたの中に居たのは私の親友の美紗だったんです」と言い咲夜は「美紗だって」と驚いていたので「そうよ あなたと美紗は、お互いに大事な存在であり家族みたいなものだったじゃない」と言うと「そうだよね」と答えた後に「咲月は美紗と、ずっと話をしていたの」と聞いてきたので咲月が代わりに答える

「えっとね、咲月 私の分身が私に変わってから私は咲紗の魂として生きることになったの だから私が咲紗として、この世界に生きていた時、私が、どうなっていたのか あなたに、どうなってほしいと願っていたのかを、あなたに伝えておかないといけないと思って」と咲月が答えた「そっか 咲紗 私が眠った後の事を覚えていないのかな」と言い 私も、あの時、私の中で感じ取った記憶を伝えると咲月は、それを真剣に聞いていた 咲夜は「私は美紗の記憶を持ってはいるけれど咲紗の記憶は咲月の中にあるのよ」と教える 私は咲月の記憶を持っている事に不安を覚えた咲夜は「それは心配しないで、ただ、それだけの事なんだから 咲紗、私達の中の咲紗の記憶は消されてしまうのよ それが美紗との最後の約束なんだから仕方の無いことだし」

と私達が話をしている間も美紗と咲哉は楽しそうに遊んでいたので咲月は「私も混ざりに行ってくるね」と言うが咲月は その場に崩れ落ちてしまった。私は慌てて抱きしめると共に

「ちょっと どうしたの しっかりして咲子」と呼びかけるが咲子は気を失ってしまい、そのまま病院に運ばれたのだった。私は、すぐに手術室の前に移動したのだが、しばらくすると、なぜか私は一人になってしまっていて辺りを見回すと目の前に 美沙が姿を現した 私は驚きのあまり動けず「美紗!どうして」と呟くと美紗の様子が明らかにおかしく 美紗

「さっき、あなたの親友 私にしてくれた事と同じ様な処置をしたから私は消えかけてしまっているの。

私が消えるまでに私の願いを聞いてくれるかしら 私は、もう時間が無いの だからお願い」と私は、その姿を見て美紗を何とかしようと手を伸ばすも、すでに身体の半分以上が透明化しており美紗の手を握る事さえも叶わなくなっていた。美紗は

「私は、もう助からないから最後に私達の想いを伝えておくから」と言うと美紗は、ゆっくりと私の耳元に口を近づけ「私の愛しい娘達に私の大切な咲月を任せておいて」と言った直後、彼女の体は光の粒となり消えて行き 私が、それに動揺した隙を突いて

「さようなら さっきの事は覚えていて でも もし 思い出せないのなら 忘れていた方がいいから どうか元気で」と言い残していた。

そして私は目を覚ますと自分の部屋に居た「夢 なのかな」と言うと急に身体中が震え始めて怖くなったのと寂しさと悔しさが入り混じった気持ちになった。

その後 私が美紗を救ってあげたいと思った私は医者になりたいと両親に伝えるも反対され 私は咲紗に「もしも 美紗を救う事が出来る方法があるのだとしたら知りたい?」と尋ねられ私は必死に訴えかけるも駄目と言われてしまい私は咲夜に泣きつきに行った「咲月、泣かないでよ きっと美紗の居場所は私も探してる 今は我慢して欲しいんだ 必ず見つけるし、その時は力になれたらと思っているよ」と慰めてくれたのと同時に 私は 自分が無力だと痛感した

「私 本当に弱いね 咲哉が大変な目に遭っているのに何もできないなんて 私が代わってあげれたらと思っちゃう 美紗を助けられなかった私が美紗になるべきじゃなかったんだよ」と泣くも咲哉は、そんな私の手を握り「俺が助けてやるから大丈夫だ」と言うと私は、いつの間にか寝てしまっていた 朝になり私は目を覚ますと何故か美紗と咲夜が私の横に寝ていて 美紗が先に起きて起き上がり私の顔を見て「おはよう」と言われた 私は混乱すると共に何があったのか理解できておらず 頭が回らない「あれっ なんで こんな所で一緒に寝ているの」と言うが返事が無く焦っている私を見た美紗は「慌てないで大丈夫だよ」と言うのだけど、やっぱり 私と

「入れ替わっているんじゃ」と口に出した途端「えー!違うよ」と大きな声を出したのを聞いた咲月が来て美紗を見るなり「あらら 美紗ったら抜け駆け?ダメじゃない!みんなで これから楽しい事が始まるはずだったんだけど 私も混ぜてくれないと拗ねちゃうぞ!」と言い 美紗は笑いながら「良いけど 咲月にも頑張ってもらわないといけなくなるかもね」と冗談混じりで言うので咲月は少し考えて笑顔で「頑張れるかどうかは分からないんだけど」と言っていたが咲紗は すぐに真面目な顔に変わり咲月を真っ直ぐに見つめながら「今度 あなたに やって欲しい事が有るの私のお願い聞いてくれるかしら」と言うも咲月はすぐに「何でも 私で良かったら協力しますよ」と答えていたので私は咲月の腕を掴み止めようとした だが咲月に制止させられ「咲月は私の意思を引き継いで咲夜と咲夜の中に居た咲月に力を託して貰おうと思うの」と真剣な眼差しで見つめると 咲月も真剣な表情で答え「分かりました」と言うので咲月の頬には涙が溢れていた 私は「どういうこと?」と尋ねるも「まだ内緒です」と言われるだけだった 私は何か引っかかる事があるのだが美紗が居る手前聞けなかったので それ以上は聞く事が出来ずに

「美紗、そろそろ帰る準備をしないといけないのでは」と声を掛けるも咲紗の「あっ そうね」との返答に咲月も帰ろうと思い部屋に戻るが、咲月は私と一緒に病院まで付いてきて貰ったので家に帰ろうとすると咲月は 突然倒れた。私は直ぐに抱き抱えたが「ちょっと無理しすぎたみたい」と言って その場で眠ってしまうので 咲月を抱えて車に乗せ自宅に連れて行くと父さんが玄関先で倒れており私は咲月の部屋へと連れていき布団で寝かせる 私と咲紗と咲哉と咲夜の四人は美紗の願いを聞くために美紗を探すが一向に見つかる気配が無いのであった *

「ねぇ 私に 何をさせようっていうの?」と不安そうな声で私に問いかけてくる美紗に対し咲紗は何も答えず ただただ静かに美紗の事だけを考え行動に移そうと決意をしていた 私達家族が眠りにつき再び目が覚めるも美沙の意識はまだ残っていた。

しかし彼女は、まるで眠ってしまったように目を瞑り動く事はなかった。美紗は私達が目覚めるのを待ってくれていて私達は目覚めた後に全員揃って

「あなたを救いにいくわ 覚悟していて」と私が言うも美紗は反応してくれず 私は どうすれば彼女を この状態から解き放つことが出来るのかを考えていた

「私と咲月は二人で一人の咲夜なんだ だから美紗は私の中に美紗も居れば美紗の記憶は あなたの魂の中に戻っているはず」と私の言葉を聞いて 美紗は ゆっくり

「私は咲月の中で生きているの」と呟く様に話していた。そして

「私の中の咲紗が そう言ったの 私の中に戻って来て欲しいのなら、私の記憶を取り返して私に渡してほしいの そうじゃないと私は、もう限界なの だから早く私の中から出て行ってよ」と涙を流し 私の事をキッと見てきたので私は美紗を抱き締め「ごめんなさい 私は私の中にある咲紗の記憶を持っているけれど、咲紗の中には戻れないかもしれない」と伝えると 美紗は私を抱きしめ「いいのよ 私は もう長く生き過ぎたのよ」と話す 私達家族の想いが美紗を苦しめてしまったのだ 私は後悔で 心苦しくなり また泣いてしまう 美紗は優しく私の背中をさすって

「咲紗 ありがとう」と優しい声音で囁いたので私は どう答えてあげればいいのか分からず戸惑ってしまい黙り込む 美紗は私に身体を寄せ「咲紗は私の分まで 咲哉の傍に居てあげてね」と言い咲紗は力強く「分かったわ 任せておいて」と答えた 咲月と咲哉は「俺は美奈の事も絶対に救うからな」「うん美奈姉は、きっと大丈夫 私にまかせて」と自信満々に答えてくれた事で私が美紗の事を想っていた事に対して「私も美紗の事は大好きだし幸せにしてあげるつもりだよ でもね 美紗は、私の大切なお友達だったんだからね 私の大好きな咲月を守ってくれた恩もあるからね」と言い私が微笑み「私も美紗が大切で仕方がないの」と言うとも美亜に「それじゃあ 約束守って貰えるかな」と言われ私は「えぇ 勿論」と答えると 私は気が付くとベッドの上に横たわっており、そこには心配した咲紗の顔があって「大丈夫 私が美紗の居場所を探してみるから安心して待っていて」と話してくれると 私は嬉しくなって「ありがとう」と何度も言っては泣き続けた。それからは毎日のように美紗を探し求めて色んなお店に出向いて探し回ってくれていた。そして、ある日のこと私は、いつもの様に とあるゲームセンターに行き そこに美紗がいると聞かされたので 私は早速向かい 店内に入って辺りを見回すとUFOキャッチャーで遊んでいる女性を見つけたので私は「あの 美紗ですか?」と問い掛けると「えっ なんで私が美紗って名前だって知ってたの?もしかして、あなたが咲紗ちゃん?」と言われ私は「はい 美紗は、ずっと私の中にいましたので、きっと美紗の生まれ変わりだと私は思っています」と説明するも美紗は「私は私だよ 美紗の魂の欠片が私になって生まれ変わったの」と説明され私は困惑するも 美紗は「私が美紗だと認めない限り私の中から出てこないで欲しい と美紗からの伝言です」と伝えられたので私は、しぶしぶ了承した 咲月と美紗と私しか分からない話をされ私が

「それで 美紗は何で私の中に戻ったりしたの」と問うと 美紗は、少し考え込みながらも

「美紗が美月を恨んでしまったから、その恨みで私を縛ろうとしたみたいなの それが理由なのかなぁ」と説明してくれて「何だか複雑なのですね とりあえず 今日は家に帰って良いよ」と許可してくれたので 私は家に戻り咲月に美紗が私に語りかけてくれた事を話すと咲紗は涙目になり

「私のせいで そんな辛い思いをさせてしまっていたのね 私には やっぱり美紗を助ける事なんてできないのよ」と言うので 私は咲月の頬をつねりながら「諦めちゃ駄目!美紗が どうして私の所に来たのか分からないけれど、今は美紗を取り戻すのが先なの」と言い 美紗は美月の意識の奥深くに入り込んだ状態で眠りについているため私と入れ替わる事が出来ないので咲月の力を借りなければ助ける事ができないので「お願い咲月 力を貸して欲しい」と言い頼み込んでいた すると咲月は困った顔をしながらも真剣に悩んでおり 私達に出来るのは時間との戦いなのだと咲月に伝え 美紗の願いは 美紗を救う為にあるのであり私達の気持ちではないと説得したが、咲月が悩むばかりで決断しかねているようだったので咲月の頭を軽く叩き 少しの間だけ考える時間が欲しい と咲月は伝えてきた 私は焦っても仕方が無いと自分に言い聞かせて 一旦家に戻ることにした 次の日の朝 私は、美紗の家に行く事に決めて家を出ようとした時に咲月も私を呼び止めてきて

「咲夜 ちょっと 私に付いて来て」と言うので私は首を傾

「咲月 どうしたの」と尋ねて ついて行くと「実は 私に力があるのは知っていたんだけど使い方までは知らなかったの だから これから美紗の所に行かないで美紗を探せる方法がないか考えていたんだけど 思いついたの」と言って私は耳を傾けると「私に咲夜の中に入らせてほしいの 私が咲夜の身体に居たら咲夜の能力が使えるようになると思う そしたら美紗を簡単に見つけられると思う」と言われ私は納得するが不安になる

「それは 大丈夫 咲夜は 嫌かもしれないけど我慢して欲しい もし咲夜が良いのであれば、すぐに始めるね」と言い終わると同時に咲月が倒れそうになるも、なんとか持ちこらえており「今から私が入るから よろしくお願いします」と言って咲月の瞳が黒く染まる そして「どう これで 美紗を探す事が出来るよ」と笑顔で言うのだけど、まだ息が上がり苦しそうで咲月の胸を押さえて「苦しいなら、無理してやらなくても良いのよ 咲紗に美紗の場所を教わるのも、また違う方法だから無理しないで 休んでも 私は何も言わないよ」と言うも

「大丈夫だから気にせずに、美紗を助けに行こうよ きっと咲紗に教えてもらうのが一番だと思う 咲紗は、いつ目覚めるか分かんないし」と言われたので「分かったわ じゃあ行きましょう」と美紗の住む街まで車を走らすも街中に美紗の姿は無かった。そこで私は美紗の携帯番号を知っているので連絡をしてみた

「咲月は美紗の事を覚えてます?」と質問をすると

「美紗は 私に電話してきたの だから あなた達に連絡しようと思っていたのです 美紗に頼まれたので」と言われ私は「どこに居るの?」と尋ねると 美紗に呼ばれて着の身着のまま飛び出して 美紗と一緒に暮らしたいと言ったのだが美紗に断られて途方に暮れてしまい美紗の家に居たが お金も無く帰るに帰れなくなってしまい困っていたらしい

「分かった 私が美紗の代わりを務めます 咲月 美紗の事は任せて下さい」と話すと美紗の居場所を教えてもらい、その場所へと急ぐも 美紗は既に亡くなっていた 私は「美紗」と呟くも美紗は「咲月は私と違って とても綺麗な女の子に育ってくれましたよ ありがとう」と言い 美紗の声で美紗が話すのを聞き、私は

「ありがとう ごめんなさい 私はあなたの事を、もっと知りたかったの ごめんなさい」と言うと 美紗の魂の欠片が消えていった気がして悲しくて泣いてしまう それでも私は前に進まないといけないので涙を振り払い前に進むと そこには 私と同じ姿形をした女性と私によく似た顔の女性と私に似た男の子が 居た。その女性と少年は涙を流していて「咲月ちゃんが無事で本当に良かった」「さっきはゴメンね 美紗ちゃんが呼んでいたから」と言い私達は再会を果たすと 私は

「私は咲月 私も咲月なんだよね」と言い美紗の傍に行き抱き締めるのだった

「えっ 私は私 咲紗ちゃんに呼ばれたから来ただけだもん」と言われてしまうと

「私は 私が美紗と入れ替わる事で 美紗を助ける事ができるんじゃないかと思って 私が私に入ったの」と言い「美紗は咲月に会えたみたいだし私は もう大丈夫だよ」と言うので私は「咲月は私が幸せにしてみせるから安心して」と告げる 美紗は嬉しそうな表情を見せ

「私は ずっと 美月の中で咲月を見てたんだよ」と言われ私は照れ臭くなりながら話していると そこに 私が会いに行った

「私が 私の中の私を探しに行ってくれるの?私の中に私の魂が残っているのかさえ分からないのよ」と言われ私は「私の能力があれば 分かると思う でも 私は私の事をよく知らない なので 美紗にも手伝って欲しい 咲紗の記憶を持っている私と咲紗として記憶を持つ咲紗と 咲哉と咲月から私を守ってくれた美紗にお願いしたいの 咲月を美紗の代わりに守ってほしいの 美紗も私に協力して」と言うと美紗も「勿論 手伝うよ」と返事をし 美紗の身体を借りた私は、ある場所に足を運ぶ

「ここって?」「ここは 美月が住んでいた場所なの」

「なんで私が住んでいる家に来てくれたの?」「私が美月で 咲月の身体が私の中に入る事で美月になれるって思ってたんだけど、咲月の体では咲月に勝てる自信が無い 私の中に入れるって言ってたのに どうして咲月が入って来なかったのかな」と考え込むと 咲紗が 私の頭を叩き「私の身体は美紗にあげても大丈夫 私には美紗の心を守る役目もある 私は美紗の魂を探してくる」と言って私の中に入ってくるのを感じながら目を閉じて しばらくしてから 目を開けると咲紗の顔があり「お待たせしました 見つけてきちゃいました 私の中に美紗は、まだ眠っていると思います 美紗が目を開いた時に私は居ないとダメだと判断すれば目を開く筈ですから その時に美月に戻って下さい」と告げられると私は微笑み「うん 分かってた ありがとう 私を救ってくれて」と答えて

「いえいえ 私だって美月に助けられていますからね」

「咲月 そろそろ帰らないと 咲夜に怒られちゃうかもよ」と言われるも私は少し寂しさを覚える 私は咲月を抱き寄せる すると 咲夜が現れ「どう言う事か説明してくれるんだろうね」と話し出す咲月に咲紗は慌てて

「私が 美紗を見つけたので連れてきたんですよ」

「それで 納得しろって言われても無理だよね」と言われてしまったが「美紗が見つかっただけでも奇跡なのに、どうして2人が入れ替わったりしていたんですか」と言いながら 私の肩を掴み「とりあえず家に帰るよ!」と言い放ち家に連れて帰り家に着くなり咲月の頭を軽く叩くと「痛いですよー咲夜」

と言い返し そんな様子を見ていた咲斗と咲月の母である咲紗が笑い 私は苦笑するしかなかった そして、みんなに話をしようと口を開きかけた時、「あのぉ〜少しいいですか?」と言う声と共に、どこかで

「んふ」と笑う美月の声が聞こえ 私達家族は美紗の部屋へと向かうと美紗と美月はお互いに お互いを見つめ合いながら楽しげに会話をしていて私は安堵感を覚えながらも美紗の頬を摘むと美紗は 不機嫌になりつつも 咲月や咲夜が居るためなのか怒りを抑えてくれている 咲夜と咲紗を見ると

「私も 美紗ちゃんに触りたい〜」と甘える様に美紗の手を掴んで離さず それを咲紗は困った顔をしながらも笑って眺めていて 私は「ちょっと美紗を困らせないでくださいよ」と美紗の頭に優しく手を置くと 咲紗が私に近寄り

「あら 羨ましいなら、私達が変わっても良いのだけど 私も美月に触れたいし咲月が可愛くて堪らないもの」「ちょ! 何を言っちゃっている訳?それに、あんまり変わんなくね?」「変わるよ こんな感じとか」と言って抱き寄せ「はい 咲夜の匂い好きぃ」「ちょっ」と言うやりとりをしながら咲也と私は唖然としてしまうのだった

「あっ はぁはぁ」と呼吸をする音が聞こえると私は我に戻り美紗に声をかける「大丈夫 心配無い 私が美紗を助けます」と力強く伝えるも 咲月も「そう 助けるのは私達も一緒だよ ねぇ 咲紗」と同意を求めるように言い 咲紗も咲月の髪を撫で「そうだよ 私達に任せてください」と頼もしい言葉を口にし 咲哉は私と咲紗に

「俺は どうすれば良い 出来る事があるなら教えて欲しい」と問いかけられたが私は「あなたは美沙や咲紗を見守っていてくれるだけで良いの」とだけ答えると「美月は どうしたら良い」と聞かれると

「あなたは 何も考えずに咲月達と過ごしていて欲しい 美紗を助けて 美月を倒す それが出来たら一番良いんだけど 難しいから私は美月を止めるために戦うわ」

咲紗に「美月ちゃんも、きっと私達に気付いてる だから咲月が居る場所に向かってくる 私達は先回りをして戦いましょう」と提案され 咲月も「分かったよ 早く終わらせよう」と笑顔を見せるも不安そうな面持ちでいた 咲夜が「美紗ちゃんに聞いても分からないかもしれないけど、私に何か出来ないかな」と言うと咲月が「お母さん 私の中に入ってきてよ」と言い出し

「咲月 何を言い出してるの?それは、咲月に負担をかけすぎじゃない?」と美紗が反論するも

「私が この子の中で美紗を守ります 咲紗の身体を使って美紗も守れるし、美紗も一緒に守る事も出来ます 美紗に私を守ってもらえるからこその提案なのです」と言うと美紗は渋々「分かった でも 無茶しないで」と許可を出し咲月の瞳が赤く光を放つ 美紗は私の中で美紗の記憶と咲月の記憶を共有する事により美

「私は咲紗と ずっと繋がっているんだよ」と美紗に伝える 咲紗は 美紗と私の記憶と咲月として生きた経験を共有しつつ美紗を守る為に 私の身体に入ってきたのだ。私と私は美紗の身体に入り、私は咲紗となり咲月となる 私は咲月の身体で 私は咲紗になる事を美紗に伝え 美紗から私へと意識を移し変えてもらい私は 咲月の身体を使い 美月を迎え撃つ準備を整えていたのである 私と咲紗に咲夜と咲月が美紗と美紗の中で守られていて美紗と咲紗と咲月が一体化する事が出来て良かったと思っていた矢先

「咲夜?私 なんの為に戦ってたの?私ってばバカみたいじゃん」と言いながら 美月が姿を現し 美紗が「やっぱり 私が 私の中の咲月を探していたの知ってたんですね」と美紗が話した瞬間 咲月が「私達の勝ちです 私達 勝ったんです 私は私の中に美紗がいる事は分かってました 美紗の願いを叶えるためにも 私と咲月で力を合わせて立ち向かいませんか」と言うと 咲夜も「咲月と美紗さんの身体の中に入って私も咲月と一緒に戦った方が 効率が良いと思ったんですよ」と話し 咲紗は美月を見据えて「美紗 あなたの心が私と咲月の心を繋げてくれた 私と美紗の心が一つになった時 私は美紗として生きる事が許されたの」と言うと 美月は泣き出してしまい「美紗が私を許してくたなんて知らなかった」と言った すると 美紗は咲月と咲夜に

「私はずっと 許していたんだよ 私に咲月を守る資格は無い 咲月を守るには私の力が要る お願い 美月の力は使わないで 私の命をあげるから咲月を守ってあげてほしい」

「分かりました じゃあ美月さんは死ななくても大丈夫ですよ 私が咲月の命を守ろうとしているんですから」と微笑む咲月に美紗が涙を流していると 美紗が突然 美月の胸元に指を入れ美紗と咲月が入れ替わると 美紗は 美月に抱きついて涙を流すのであった 美紗が「私に もう一度チャンスを下さい」と言って 美月の胸に顔を埋めながら「私は もう大丈夫なんです」と言い美紗は

「私は美月を助ける その為には美月と手を組んで これからは美月と共に歩んで行きたい 私は美紗が好きなの」と伝えると 美月が「私も 私は咲月ちゃんが大好きだよ ありがとう」と伝えると咲紗は美月を引き寄せ抱きしめ「美紗が戻って来て嬉しいのは分かる だけど そろそろ帰らないと」と話すと 美紗は

「うん 帰る 私 咲紗に会えて嬉しかった それに咲月も美月ちゃんの魂を見つけてくれたから これで帰れるね 私は美月の心になって 美月に私を守る力をくれる人を探し出す」と話し 私は 美月に「うん また 遊びに来てね」と話し咲紗は

「咲月には私が会いに行くよ」と話していたのを見て 私は安心して家に帰ろうとすると 咲夜に呼び止められ「咲夜 美月と仲直りできたの?私達と来てくれれば良いのに」と寂しげに言うのを見ると 咲夜が私の腕を引っ張ると咲月が私の頬に手を添えて唇を重ねると「私は咲月の幸せを願う 咲夜 あなたが1番に幸せな道を進んで」と言うと咲夜は

「私は みんなと居れればそれで充分だよ」と答える そして私は家族と共に帰路に着く 私を心配する咲夜が 咲斗が私を気にかけている事に私は申し訳なさを感じているも私は今のままではダメだと思っているため、どうにかしたい気持ちもあり 私は私自身に決着をつけるために 今日も咲斗をデートのお誘いをした いつも通りの時間に咲夜が起きてくる 私はコーヒーを入れて咲夜に渡してから「今日の咲夜は咲也が帰ってくる日でしょ?」と尋ねると

「そうだった お兄ちゃんが家に帰って来る 久しぶりだから楽しみ 美月ちゃんと咲紗と咲夜のご飯美味しいもんね あっ 美月ちゃんに会ったんだっけ」と言って 美月の事を懐かしむ 咲夜の事を考えると咲月は咲哉の遺伝子を受け継がなかったとしても きっと優しい子になるだろうと思う 私は咲月に「咲紗と美月の事を考えちゃった?」と言うと咲紗が現れ私達に挨拶をしてきた 咲紗に「おはようございます」

「咲月とは上手くやっていますか?」と聞かれるも咲紗は私達のやりとりを見ながら

「まぁ 咲紗に任せてるから心配ないよ それに咲月なら咲紗とも仲良くやってくれそう」と答え 私は「咲月なら、きっと咲紗とも良い友達になれます」と自信を持って言えるのだった 咲夜は咲月の事で少しだけ悩み「私と咲月ちゃんは別人なのに 同じ人間を2人で共有しているから 私が咲月って名乗っているみたいで咲紗ちゃんに悪いなって思ってさ」と悲しそうな表情をする それを聞いた咲紗が「あなた達は別の存在なんだから 悩む必要なんか無いんだよ 私だって お母さんに助けてもらう時は 美月と名前を変えてもらっているもの」と話したのだ 咲紗の言葉を聞いて私は「私とお父さんの名前を借りているのは、美紗から私に意識を移す時に美紗から名前を拝借していますよ 咲夜の名前は そのままで咲紗が美月と咲紗が同一人物だと思わせなければ良いんじゃいですか?」と咲紗に助言を与えると 咲夜は「そうだよね 私が私である事は誰にも言わず お母さんだけが知っていれば大丈夫かな?」と言い 私も「咲紗が、この世に存在し続けていると証明さえできれば、あとは咲紗自身が自分の力で生きていけます 私に咲紗の代わりは出来ませんから」と言うと咲紗が「私は美月がお母さんのクローンではなくお母さんと血の繋がりがある事が分かった 咲月ちゃんに私を託してくれるって事は 美月が私の力を必要としてくれる時が必ず訪れるはず お母さんは咲月として生きていくつもりなんでしょ?」と真剣な眼差しを向けるも

「えぇ そのつもりです」と返すと咲紗が私に「私が美紗の代わりになります 私が美紗を守るので咲月は私に美月を任せて下さい」と言われ 咲紗の頭を撫でながら

「ありがとう 頼りにしているからね」と笑顔で話しかける それからしばらくして咲

「あれ? 美月が私達の家に遊びに来たんだよ 一緒に出かけましょう」

私は

「私は仕事があるので咲夜だけで楽しんできて下さい」と断り 私は咲紗と咲月に「咲月に美紗を助けてもらったんだよ 美紗にありがとう」と言うと咲紗は照れてしまって「私も咲月に助けて貰ったんだよ」と私に話してくれたのが印象的であった。私は私で、もっと強くならなくてはいけないと決意した 咲月が目を覚まし「ん~

よく寝た お母さんおはよう」と言うので「私の娘は可愛すぎる 私の事を美紗と呼んでくれる娘がいるなんて夢みたいなのに本当に夢のよう もう離れる事なんて考えられないくらい可愛いの」と私が感動していると 咲夜が「私と咲紗にそっくりな咲月って子が居るんですよ」と言うので咲紗も咲月もビックリしていたので

「咲月は咲紗の妹ですよ 私の姪っ子でもあるんです」と言うと

「じゃあ 私は おじーさんなの?でも私も年をとったら綺麗なお婆さんになるんだね」と言う咲月は

「私 美人になれるか分からないけど 努力します」と話していたのを聞き咲夜は「私達も咲月に負けてられない」と言っていたのが面白くて 私は笑いながら聞いていた

「咲月と咲紗が美月を連れて来た時の衝撃が凄かったですね 美紗も驚いたでしょう」と話すと咲夜が「美紗は私達が入れ替わった事に気付かなかったんだよ」

美紗も咲月が妹と知り驚いていたらしく、「美月と私は姉妹じゃないと思っていましたがまさかの兄妹だったなんて 不思議な事もあるのですね」と話し 美紗が「咲紗と美月 私と咲月が同じ人物だと思われていたからね 私達は違う存在だし、咲紗が私を守ってくれるから安心なの それに美月と咲紗が私の身体の中に入っているのが私には分かっていたから」

私は咲月に

「そういえば 美紗は私の事を母さんと呼んでいたのに 今は咲夜と呼ぶんですね」と言うと咲紗が「美紗が私の事を咲月じゃなくて咲月と呼ぼうとしたんですよ 美紗の中で 美紗の記憶と美紗の心が混じり合い始めて混乱していたんだと思います 私が美紗を落ち着かせましたがね」と美紗の話をしている 美紗の話を聞いた咲紗は「私に心があった事が嬉しかったんです だから私は私が生きた証を残す為に私が私として生きていたという記憶を残したくて」と咲紗も咲夜と美紗を見ていたんだと思いながら話をする 私は咲紗と咲月が お互いの存在を確認できただけでも私は良かったと 私は「私は美紗が幸せであれば それで良いのです」と私は微笑むと美月が突然現れて私を後ろに押し倒した後 私は抱きしめられたまま動けずに居たが「ごめんなさい つい勢い余っちゃった 咲月は今どこにいるの?」と言うのを

「咲月に会ってきます」と立ち上がると美月も私の後ろに回り 咲月は私の前に現れるのだった 私は「私 あなたに会うの楽しみにしてたんだから」と美月と話すと 咲紗と咲月は美月に会えて安心しているようなのを見て私は2人の手を取り美月に「私は美月と会えて 美月と家族になれて嬉しいです 私を受け入れてくれていると分かり安心しました 私は咲月にお願いして私達と家族になってもらえたら嬉しいんだけど良いかな?」と言うと 咲紗が「もちろん良いよ 咲月は良いよね?」と咲紗に聞かれると咲月も了承してくれていたのか すぐに答えてくれたのだ そして 私は美紗が咲夜と一緒に暮らしたいと言った時に私も一緒に連れて行って欲しいと話したのである 美紗は「咲月ちゃんは私の中に入ったり出たり出来るんだよ だからいつでも咲月ちゃんに 私の中から外に出てきてもらう事が出来るから お母さんと暮らす事を前向きに考えておくね」と返事をくれたのだった 咲紗は咲月の事を心配していたが「咲月の気持ちが変わらないように見守って行こうと思っているの 私は美月がお母さんを産んでくれなければ産まれて来れなかった命 美月に恩返しをして これからは美月とお母さんの為に生きるよ」と言い出したので

「それは違いますよ 私達にとっての救いは 私の娘の咲紗が生き続けて私達の事を見届けようとしてくれるだけで十分なのですよ」と言うと咲月は咲紗を自分の体に戻してあげていて咲紗は美月の所へ帰っていた 美紗が「咲紗ちゃん また 会いに来てくれるよね」と不安そうな顔をすると咲紗は笑顔で「咲紗に任せてくれるって言って貰えたから大丈夫だよ」と答えたので 咲紗が美月に会いに来た時には美月だけではなく咲紗にも私達の家に泊まってもらった 私は久しぶりに会った咲月と話が盛り上がってしまい 気がつけば外が真っ暗

「今日は遅くまで付き合わせちゃったみたいですいません」と謝るが咲夜は

「ううん全然気にしないで 美月にしか話せない事もあったし楽しかったんだよ」と言って笑って見せていたので私達は私と咲夜の家に帰り眠りにつく それから数日後 咲月に「お姉さん達とお話ししに家に行っても良いですか?」と言われ私は

「良いわよ 何時に来るの」と答えると咲紗は

「お母さんの時間を邪魔しちゃいけないから明日の夜に行きますね」と伝えてきたので 私は

「じゃあ待ってるから 明日は美味しいご飯を用意しますからね」と返す 美月が家にやって来た時に「咲紗に聞いたけど 咲月がお母さんと話したがってたから咲紗が1番に行けば良いんじゃないかな?」と言われたが 咲月はまだ体調が悪い時期もあるため

「咲紗に頼めますか?」と尋ねると咲紗は快く承諾してくれた 咲月が私の元にやって来て私を見るなり飛び込んできた咲月を受け止めると 咲月は私にしがみついて泣き始めてしまったのだ

「咲夜ちゃんに悪いよね」とか「迷惑をかけないように」等と言っていた 私は咲月の手を引き「私がお母さんなのは事実なんだもん 私が咲月を守るって決めたんだ 私が守る咲月が私に守られてくれないでどうするの?私達は親子なんだよ」と言うと咲月も涙が止まらなくなり「私は咲月に嫌われたくないの」と 言うので

「咲月に嫌な思いはさせませんから」と返すと咲月は安心したのか落ち着いてきた 私は咲月に「何か辛い事はありませんか?咲月が望むなら 何でも叶えてあげる」と言うと 咲月は咲紗と入れ替わっていた時の話や咲紗が言っていた咲夜の心の中の

「私には美月に恩があるんだよ 美月に頼まれた 咲月を宜しく頼む」と言う言葉を教えてくれたのだった

「ありがとう 咲紗に教えてもらった咲月の心の声は 私に勇気をくれました 私はもう迷いはないです」と笑顔で話す咲月に私は笑顔で「ありがとう 私は咲月に甘えすぎていますね 本当に感謝しています」と答える 私達はお互いを抱き締め合った後に 私達は私の部屋に戻り

「美月は咲紗が私と姉妹でいられなくても良いって言った時は悲しそうでした 私がもし美月と離れ離れになったとしたら 私だってきっと寂しいですよ 私はこの世界で唯一の私の味方 大切な家族なんです 私は美月と離れる事なんて出来そうもないです 私は咲紗と美月の両方に恋をしているんです 私はどちらか片方を選べそうにないんです だから私は美月に 私が愛してあげられるのが美紗だけだとしても私を選んで欲しい 私は美月に必要とされていると信じたい 私は誰からも選ばれずに捨てられるのは怖くて 自分が嫌いになるのも怖い 私は咲月が私の中に居るのも気付いた上で美月を愛した そんな私は卑怯だと思いますか?」

「咲月が私の中で生きているからこそ私は咲月に会える 咲月が私を支えてくれたからこそ 私はこうして咲月の前に立てる 咲紗は私の心にいつも寄り添ってくれていました だから私は2人に感謝したいのです 私の心の支えとなってくれて有難う」と言うと 咲月が私の唇にキスをした 私は嬉しさのあまり咲月を強く抱き寄せながら何度も「私の可愛い娘 私達はいつまでも一緒だ」と言うのを 咲月が微笑みながら「咲月 お母さんの娘で幸せだよ」と言っていたのであった。

美紗と咲紗の入れ替わりが上手くいくのかどうか心配ではあったが 私は私に「私と咲月が居なくなった事で咲紗を追い詰めたと思う 咲紗が壊れなかった事を祈りたい 咲紗には幸せになってもらいたかった 咲紗と咲月には美紗には分からない事が沢山あったはずだから」と話すと 美紗が「私は咲紗の苦しみに気づいて上げられなくてごめんね それに咲紗を孤独にした事をずっと後悔してきました でも 私は今の私のままで咲紗に出会って良かったと思っているんです」と私に語る 私は咲月と一緒に買い物に来ていた時に咲紗と出会ったのだが

「私にはお父さんもいないしお母さんしかいなかったんです 私は咲紗と会えて救われて今はとても楽しいの 咲紗のおかげで私は前を向けるようになったの だから私 幸せだから咲紗も幸せにしてあげたかった だから咲紗に咲月ちゃんの事を任せて欲しい」と咲紗が美紗に言っているのを 私は聞いていたのだった 私は 咲月と咲紗の出会いの話を聞いてから 私は美月と私の関係が変わった事に悩んでいたのだったが 咲月が「咲月ちゃんは咲紗と私の中で生き続けるよ 美月ちゃんも咲月ちゃんの心は覚えているよね?」と私を慰めるように言ってくれたのだ 咲月は私を見て笑顔で

「私達はいつになっても3人で一緒だよ」と言うので 2人の手を取りながら

「2人が一緒にいるんだから 私達も同じでしょう」と言うと 2人は照れくさそうな表情をしながら笑っていたのである

「お母様が私達の身体を作ってくれたんですよ その私達の身体に魂が宿り新たな命が生まれたのは必然な事です 咲月も喜んでいましたが私はもっと喜んでいるんですよ」と話し 咲紗は私達に自分の体を抱きしめてくれと言ってきて私達はそれに従う

「私は咲月と一緒に生きていきたいと思っています」と言い「私と美紗も咲月ちゃんのお母さんと妹になれて嬉しいよ」と美月が咲紗に言い「私達と咲月は親子であり兄妹でもあり友達でもあるんだよ」と言い 私達は「咲月 咲紗 これからは みんなで力を合わせて頑張ろうね」と言い 3人をギュッと力強く抱きしめ合うのだった。

「お姉さんは これからは咲月さんと咲紗さんのお母さんですね」と言われ私は咲月と咲紗に顔を寄せ合い笑うのを見た 私は咲月と手を繋ぎながら

「私は咲月が産まれてくるのを待っていて本当に とても長い時間待っていたんだよ」と咲月に語りかける 私は 私の中にある咲月の存在に気付き「咲月が側に居るって分かったのは咲紗と出会ってしばらくしてからだけど咲月の存在をはっきり感じたのは最近なのよ」と 私は咲月に 今まで咲紗に話さなかった事を全て話す 咲月と咲月が私の体に入り込んでいた事も咲紗に言っていなかった理由を話す

「私 咲月の身体がどんな形なのかは知らないけど咲紗が咲月にお願いしてくれたおかげで咲月の存在は確かに感じる そして私に咲月を救ってほしいと言ったのは咲月自身だと思う 私咲月に頼まれていたんだけどね」と言うと咲月は私に「咲月 私はあなたの願い通りお母さんを助けたよ 私 ちゃんと出来たかな?」と語りかけたので

「うん 咲月は立派よ お母さんを助けるために頑張ってたんだよ だから安心しなさい」と私は言うと 咲月は安心したように眠ってしまったので 私は「咲月に咲月を助けてあげてと言われたんだよ だから私は助けに来たんだよ 安心したんでしょ」と言うと 咲月は うなずくような仕草をして再び目を閉じ眠るのだった 私が 眠っている咲月の髪を撫でてあげると嬉しかったのか 寝ぼ

「咲月は私の大事な家族だからね お母さんが守るから お母さんは 私に咲月の全てをくれてありがとう」と言うと咲月は咲紗のように優しい笑顔を見せて

「咲月も咲月と咲月の思い出も全部お母さんに託します お母さんは 私にとって唯一 心を開ける大切なお母さん お母さん 大好き 咲月とお母さんに会わせてくれ ありがとう お母さん」

と泣き出したので

「あなたに咲月を託しても大丈夫なようだね 咲月を頼むわ」

と伝えると 咲月の目は輝き始め私に飛び込んで来た 私は「咲月は相変わらずだね 私の娘なんだもん 元気そうで安心したよ」

と言うと「私だって成長しているもん」と咲紗のような口調で話したので私は思わず笑ってしまってしまい咲月に「もう咲月 咲紗の真似をしても私の方がお祖母ちゃまなんでしゅから咲紗とは違く見えてるはずなのに変な所で似なくて良いんだよ」

と言うと私はクスリと笑い 咲月の頭と頬に手を当て優しく触れてあげると咲月が「あーまたそうやって甘やかす 私は美月よりも大人になったから子供扱いしない方が良いんじゃないの?」

と言うので 私は「咲紗が 咲月は私の子だよって言っていたから良いんだよ 私は2人の娘だから私は2人に甘えれば問題ないよね」

と咲月に微笑むと咲月は嬉しそうに私の首に腕を回して私の唇にキスをしてきて 私達は2人して顔を赤くする そんなやり取りをしていたら美月が 美紗の事を見ていたようで 美月

「あのさ咲夜と咲紗の関係ってどうなったの? なんか私だけ除け者にされている気分なんですけど」と不満そうに言われてしまい私は美月から目をそらしながら「ごめん ごめん 私は美月だけのモノだし美月が愛してくれないと死んじゃうから許してください」とふざけた様子で言うと 咲月は

「お母さんは私が居ない間に随分とお盛んだったんだから美月お義母様は私のお母さんに取られましたし仕方がないから 私達がお相手をして差し上げましょう」

と美月の膝の上に乗ってしまい私は咲月の胸元にある赤い跡に目線がいってしまうのを隠しながら「あら 私は寂しくて浮気していたわけではないから誤解されても嫌だからね」と返すと 咲月は私を睨みながら

「私も咲月としてたじゃん」と咲月が言い出して私も「あれは咲月が悪いんです 私はちゃんと断ったでしょ」と咲月を見ると咲月が「お母さんも美紗ちゃんにキスマーク付けてもらっていたのに」と言うと美月はニヤニヤとしていたのである 私は咲月に

「私もお母さんもお母さんと同じ美月が好きだよ 私達は美紗と美月 どっちかを選ぶ事は出来ない 私も私の中に咲月が存在している事に気付かなければ私達は美月を2人で分け合っていたかも知れない でも私は気付いた以上 美月には幸せになって欲しいから 私は美月を愛し続ける 私は美紗とは違うやり方でしか美月を愛する方法を知らないのよ 美月を好きになりすぎたからね 美紗にも幸せになってほしいから美紗に私は任せるよ 美紗が咲紗に何かされた時とかには私は黙っていないけどね」と私は咲月に伝える 私は美月と咲紗と一緒に買い物に行く前に咲紗と話をしてきたのである 私は「美月と咲月が仲良くなれたら私達も幸せだけど私達の仲に遠慮しあう必要なんて無い 美月が幸せになるのならそれでいい 私は咲紗とずっと友達だから 私達の幸せの為に私も出来る事があるはずだよ 咲月 だから咲紗とちゃんと話してみなよ」と言うと咲月が咲紗の気持ちを聞きに行ったみたいで私は 美紗に

「咲紗が私達と一緒に住むようになってからの3年の事で咲月と喧嘩をしていないか聞いてみてよ」と頼んでみたのだった 私は 咲月が咲紗と咲月の会話を聞くために美紗の意識の深層部に潜っている間も咲紗との事を思い出していて咲紗と初めて会った

「私は お父さんとお母さん それにお姉さんに拾われたんだ 私はこの世界に生まれた時から何も持っちゃいなかったけどね お父さんとお母さんは私に居場所と温もりを与えてくれた お姉さんも私にとってはお姉ちゃんだけど お母さんでもあると思うんだ お姉さんは お父様が亡くなった後も私を可愛がってくれて私もいつか こんな暖かい家族を持てるようになりたいと思っていたんだよ」

と私を見つめる咲紗の目に吸い込まれそうになる感覚に陥りながらも私は咲紗の手を握り「私は咲月と咲紗の母親であり姉妹なんだよ これからは家族なんだからね 遠慮なくなんでも相談してほしいの これから私達は一緒なんだから これから一緒に頑張ろうね」

「お姉さん」

咲紗は泣き出し 私は

「これからは咲月と呼んでくれると嬉しいかな お母さん 妹だと実感できるしね」と言うと咲紗は

「咲月が産まれてくるまで咲紗と呼んでいたんでしょ」

「まぁそうなんだけど」

私は照れくさくて 咲月の方に目線を向けていた

「咲月の事をお姉さんに預けて正解だったな」

「どういう事なの?」

私は咲紗が何を言いたかったのか分からないでいたが

「私は今まで1人っ子だったし兄妹って憧れていたんだよ お母さんが居なくなってから家族を失った私が欲しかったものを全て与えてくれる お母さんが私に教えてくれた 咲月とお母さんを大事にするから私に咲月を任せてほしい」と咲紗が言うので

「分かったよ 咲月は大事な娘だから 咲月に何かあったら許さないけど それ以外なら 私は何でも協力するからね」

「お母さんありがとう」

私達は手を取り合うので私は咲月の方を見た すると咲月の様子がおかしい 咲紗

「咲月 どうしたの?」

咲月は咲紗の声が聞こえていないかのように私達に語りかけてくるので 私と咲紗は驚いてしまう 私は咲月を抱きかかえて頭を撫でると咲月は私を見て泣き出した 私は「私が助けてあげるよ」と言うと 咲月は「助けてお母さん」と言い 私の胸に飛び込み泣く

「助けてお母さん」

咲夜

「今 どこに居るの?」

「私はここにいます」

私は 声の聞こえる方角を特定しようと目を閉じ精神を集中させ気配を感じ取ろうとするが中々うまく行かず私は 咲月と咲紗に声をかけ「少し時間を下さい 私は あなたを助けにきました もう少し待っていてください お願いします」と言う 咲紗

「咲月の側にいてあげてくれませんか お母さん お母さんは咲月に全てを与える事が出来る 私も 咲月に全てを与えたいと思ってしまったのです」

咲夜

「分かりました 私はあなたの言う通り咲月を救います あなたを咲月の中から解放する為に 咲月と咲紗の力を借りてあなたを助けるよ」

咲月

「咲紗 もう私は大丈夫だよ 私に力を貸してください 私は大丈夫だから」

咲紗は「咲月 私を信じてください 必ず助けますから」と言うと咲月の力が弱まるのを感じるのと同時に咲紗は私の背中を押し咲月の中に入るように誘導してくる 私は 咲月に咲月に身体を貸すような感覚だ 咲夜に

「ごめんね 私達のせいでお母さんは大変だと思うけどお母さんしかお母さんを止められないのだから私達が邪魔しないようにしてあげる」

と私の目の前にいる咲紗が言い咲月と入れ替わってしまうので 私は焦るが「私のお母さんは私のお母さんだけだから安心してね」「咲月が無事なら良かったよ 私は咲月の中で待っている」と話す

「お母さん」と私を呼ぶ咲月は私の事を心配そうに見ながら抱きしめてきたので 私も咲月の事をそっと包み込むようにして抱いていると「美月ちゃんと咲夜さんの力を使えるようになるためには私と美紗ちゃんと私と咲月は繋がっていた方が良いと思うの そうすれば私と美紗ちゃんもお母さんと咲月をサポートが出来るから 美紗ちゃんも美月に何かあった時には対応しやすいでしょ それに今は 私達の事よりも咲夜と美紗さんのサポートをするべきじゃないの」と言うの

「確かにそうかも知れ無いけど 本当に良いんだよね 咲月と咲紗にお母さんを渡しちゃうけど」と聞くと 咲月は自分の頬を叩き笑顔を見せて

「私は咲月であって咲紗は咲月なのよ そして美紗ちゃんは大切な友達 友達は裏切れないし私の中にはまだ咲紗が残っているの それに私は私 咲紗が私の一部ならば 私が消えることにはならない だから私の事は気にしないで美月ちゃんの幸せだけ考えてよ」

と力強く答え 美月の部屋に向かって行ったのである 私と美月と咲夜と咲月の繋がりが強くなったようで私は 咲夜の力も借りながら美

「咲紗と美紗ちゃんは繋がっているので 咲紗と美紗ちゃんに咲月は咲紗と美紗ちゃんが私達と一緒に暮らし始めてからの事で悩んでいるようだと言って咲紗と美紗ちゃんと話せるようにするから」

と言う 咲月

「分かった 私は美紗ちゃんに会いに行く 美紗と私と咲月は3人の姉妹だけど 私達の事は3人で何とかしよう 美紗が私を嫌わないで受け入れてくれる事を願ってるから」

咲夜

「うん きっと上手くいくと思うから 咲紗の事 信じているからね」と言い美月の手を握ると美

「私と美月も繋がれば問題ないと思うから2人とも来てよ」と言われ美 咲月 咲月と美月と美紗は 美月 美月が

「お母さ〜ん」

と甘えた様子を見せると咲月 咲紗も美月が呼んでいると思い「お母さん 私達も行こう 私と咲月は2つで1つなんだから 咲紗 私はいつでも咲月と会えるから大丈夫だよ 咲紗が会いに来てくれなくても私は咲紗を忘れたりなんてしないから だから泣かないで」と言うと咲紗が

「咲月はいつもずるいんだよ 私が我慢していた気持ちに気付かせようとするくせに自分は 私に何も言ってくれないで自分の中で全部片付けようとしているじゃん 咲月は優しいし お母さんに似て 何でも出来て格好良くて可愛くて 自慢の妹だけどたまには お姉さんを頼ってほしいな」と言うと咲月

「私は 咲紗が妹として大好きだし 親友の美紗と咲紗と一緒にお母さんに可愛がられるのが好き 美月とももっと早く出会って美月の優しさに触れたかったな でも私と咲紗と咲月と美紗は姉妹で いつまでも一緒だけど お姉ちゃんの私が 妹達の咲紗を守っていかないといけないから だからね」と言う 咲月は 私と咲紗の方を見て微笑む

「咲月は咲月とお母さんの愛情に包まれていて私もお母さんも咲紗に負けないよう これからもずっと愛していくよ」と私達は抱き合って笑い合い私達は意識の深い部分へ入っていった 私が目を覚まして周りを見ると咲月が膝枕をしてくれていて

「起きた?」と咲月に聞かれて私は咲月に

「えっ?ここは何処?」と起き上がる

「お母さん 疲れていたみたいで寝ちゃったんだよ」と言うと咲月が私の手を握り「大丈夫だよ 私と咲紗が支えてあげるし 私が咲月の分も含めて咲月を守るよ」と私の手を優しく握ってくれた 私は「ありがとう咲月 私も咲月を支えるから」と言い咲紗と咲月を見つめる

「私はこれから咲紗のお母さんになりに行かなきゃいけないんだけど 咲紗 手伝ってくれるかな?」

「任せてよ お母さんがお母さんになる為に必要な事は全てお母さんから教わっているから 私は お姉さんとしてもお母さんの娘でもあるし お母さんの事も妹の咲月のことも大事にしたいの これからよろしくね お母さん」と

「ありがとう咲月 頼りにしているよ」

「私に任せて お母さんの側にいるために私はお母さんと一体化している 私はお父さんやお母さん 咲紗のお兄ちゃんのように戦えないかもしれないけど私は 私の戦い方をする 咲月が私と咲月が融合した状態で咲月の力を使って戦う時 お母さんの事を守れるから安心していて」と咲紗が私を支えてくれるのだった 私は美紗と美月を呼んで咲月の身体を借りると私は 咲月と私の中に入っている 美紗 咲紗に「ごめんね 私は 美紗と美月の事を娘だって思っていたけど 私の中の咲月も美紗と美月も 私に取っては大事な家族で大切な仲間であり友達 だから私に力をかしてください」と手を取る すると美紗は涙を流しながらも「私も咲月と同じです 私は美月 美紗とは姉妹ではありますが本当の家族のつもりです 美月は 咲夜さんの事を慕っていて憧れの存在でもあり私も美月にとって頼れて尊敬できるお母様だと思っていましたから 今さら 美紗と呼ばれても美月は私にとっては特別な存在なので私からもお願いします」

と美月と美紗が泣きながら私を抱きしめてくれ 咲紗が「お母さんと美月と美紗ちゃんの繋がりは強いから 3人一緒に咲月の体を借りてお母さんが 美紗のお母さんになれば良いんだよ」と言うと咲紗は私の耳元で

「私の事をお母さんだと思っていたんだよね 嬉しいよ」と言ってくれたのである 私は美紗と美月と美紗の中に入っている美紗が私の中から出て行き私は咲月と入れ替わりながら 美月と

「美月は私の事を認めてくれるのかな 私に力を貸す事が出来るの」と言うと美月は「大丈夫だよ 私にも出来る事があると思う お母さんの中に居たのは私の意思じゃないけど私は私だからね 私と美紗ちゃんと美紗ちゃんと咲月とお母さんと私達みんなでお母さんを守りたいの」と私の両手を握って言う 咲紗が

「私と咲月も お母さんの事は大好きだから私達5人が揃ったからお母さんとお母さんの中にある 咲月の中のお母さんの事を私は守るから」

と私達に言ってくれた 私は美紗と美月 美紗と咲月の事を抱きしめる

「あなた達がいるから私も強くなれたよ 私はもう弱くないよ」と 咲紗が私の頭に手を置くと私の頭に咲紗の声が直接聞こえてくる「お母さん 頑張って 私と美紗と美月は繋がっているから大丈夫だよ それに私は咲月と咲紗の事が好きだから 美月も美紗ちゃんもお母さんも咲月も好きなの」

と言うので私は涙を流す

「本当に咲紗はずるい子だね」と私は 咲月と美月 美紗の頭を撫でながら咲紗を抱き寄せると私の中に咲月がいて

「お待たせしました 咲夜と美月のお母さんをさせて頂きます 私も 美紗と美月の事は姉妹 いや娘のつもりだから仲良くしてくれると嬉しい」

美月

「美月と呼んでください 美紗ちゃんと咲紗ちゃんも美月って呼んでいたから」と

「じゃぁ 私達も美紗ちゃん 美月ちゃんと呼ぼうか 咲紗もそう呼ぶし美紗も私と咲紗の事を呼ぶ時は咲紗と美月の事を咲月と美月と美紗と呼ぶようにしてよ」

と言うと咲月と美月と美紗は顔を見合わせ「咲月が私達の名前を言うときは 美紗と咲紗の事で悩んでいるから美紗が力になってあげて欲しいな」

と美月と美紗に頼まれたので私は「うん 分かったよ」と答え咲月の手を取り 美紗は美月の背中を押し 私は咲月の唇にキスをして 美紗が

「私達の事は美紗 美月でいいから」

と話を進めてくれる 咲月

「うん 私は2人を信頼する 美紗 美月ありがとう」と言うと咲月が「2人とも私達が入れ替わってる時に何か話したでしょ 私が咲紗の中で待っているときに2人の声が聞こえる気がしてたんだからね」

と言うと美紗と美月は 笑い合う 美紗

「実はね 美月は いつも咲夜の事を考えているで美紗はそんな 咲月の事が好きで羨ましく思ってた 私も咲夜さんの事好きだったけど咲月みたいに咲夜に素直に接する事が出来なくて寂しかった でも今は咲月のおかげで咲月とも上手く付き合えて咲月と2人で咲月に幸せを届けるから」と言うと 咲月は美紗を後ろから抱きしめ 咲月

「ありがと 美紗は私の事を気にかけてくれて嬉しかった 咲紗は私の大切な親友だけど私と咲紗は1つだけど 私が咲紗の中で眠るまで咲紗が1人だったのをずっと見ていたの 私は咲紗を悲しませたくないから美紗が来て良かったよ」

と言うと美紗は

「ありがとう 咲月 美紗も咲月が来てくれたのは凄く助かる」と咲紗の肩を持つと美紗が美紗と咲月と美紗に「これからよろしくね」と言うと3人は「これからも宜しくね」と笑う 私は咲紗のお母さんになりに美紗と美月 美紗と美月と一緒に部屋に入ると咲月が 咲月

「咲月のお父さんと咲紗 美月 お母さんは私が守るよ」

咲月が咲月のお母さんになる事を受け入れてくれてから数日後 私は咲月が咲紗 美紗に身体を譲り 私は咲紗と 咲紗と私になっている咲月が

「お母さんお父さん ちょっと行って来るね」と言うと美月が

「私達はお母さんに言われた通り美紗と私で 美紗の身体を使ってお母さんと私達で協力してお母さんをサポートするから」

と美紗も

「咲月と咲月と私達は家族だし私は美紗として生きるから 私を見守っていて」と咲紗と私と美紗が 私の中に入り美紗と私も入れ替わる そして 咲紗 美紗が私に

「私と咲紗はずっとお母さんに着いているから心配しないでお母さん」と言ってくれるのであった。

私が 咲紗のお母さんになり 私は美紗に

「ありがとう美紗」

美紗は笑顔を見せる 咲月が

「美紗と私はずっとお母さんの中にいたし私は美紗が大好きだしさ」

私は咲紗 美紗に近寄り抱きしめると美紗と咲紗は 私から距離を取ってしまい 私はショックを受けて咲紗と美紗を見ると 咲紗が

「ごめんなさいお母さん 美紗とお母さんとお母さんのお父さんは違うの」と言うと美紗も「お母さん お父さんとお母さんは私にとって特別なお母様とお父様で大好きで大事な人だから」と美紗が言うと 美紗と咲紗が手を繋ぎ私の前に立ち美紗は私に

「咲紗の事はお母さんの娘 妹だから守りたいの 私は咲月の事を お母さんの次に尊敬していて お母さんに認められたいけど私は まだ咲紗を守る事が出来ると思うから」

私は泣きながら 美紗と咲紗を優しく抱きしめ 咲紗が私の頭を撫でながら「美紗 お母さんの側にいるのは当たり前だから美紗が守れるようになった時も一緒にいよう」

と美紗は泣き出すと 美紗は

「お母さんが咲月のお姉ちゃんになっても良いから私は咲紗の事を一番大切に想っているから」と美紗が言うと咲紗が 咲紗「私もお母さんも 私の中ではみんなが一番大事だもん」と微笑

「私は今度から 咲紗の母親ではなく咲月の父親になる為にお母さんにお願いがあります」と言うと私は

「何でしょうか?」

すると咲紗は真剣な顔をして

「お母さんがお母さんと一体化すると 咲月が私の中に入るんですが私にお母さんの記憶が流れ込んできて辛い思いをしてしまうと思います 咲紗はお母さんの中に入っていた私とお母さんの意識を分離させたいです」

と言うと 美紗も咲紗が言いたいことを理解して

「私と美紗も咲月の事を思うとお母さんの事を受け入れられないので私もそう思います でも咲月の身体を借りて美紗のお母さんになろうとした時に 美紗のお母さんと咲月のお母さんは私と咲月の中にいます 咲月のお母さんはお母さんの中に戻りました お母さんがお母さんになった時に 咲紗が咲月のお母さんになれるように咲紗も一緒にお母さんのお母さんで良いから 私はお母さんの事は嫌いではないのでお母さんも咲月や私達も みんなを守ります みんなで強くなって私達とお母さん お父さんも私達の力でみんなを守りましょう みんなは私の事を好きで 愛してくれるのですか」と咲紗が聞くと美紗と私は手を取る

「もちろん」と言うと咲紗も

「お母さんも美紗も大好き」と美紗が咲紗に抱きつくと

「私も」と美月に

「うん」と言うと咲月と咲紗と咲月の両親達も私を 見ながら「お母さま 私も咲月の事が好きですから」と言いながら咲月に咲月は

「咲月の事は私が幸せにしてあげるよ」と美月と咲紗に 抱かれながら言うと咲月も涙を浮かべ 咲紗は「私と咲紗と美紗が咲月の事を守ってあげないとね」と言うので 私が

「咲紗は私が絶対に幸せにするよ」と美紗と咲紗と咲月を抱き寄せるのだった。

「今日は咲月の誕生日か 早く起きて準備しよう」

と美紗は私を起こしてくれる 咲紗は「おはよう お母さん」

美紗と咲紗は私に「お母さん 昨日は私達に ありがとう」

と言うと私は美紗に

「うん 私は私のままだけど私はお母さんでもあるから咲月を頼むね」と言うと 美紗と咲紗が「はい」

咲月が部屋に入ってくると

「美紗と咲紗が2人ともお母さんのところに来た時はびっくりしたけど嬉しいよ 私は美紗 咲月 美紗の事を信じる」と言うと咲紗は咲月に

「咲月が 私に言ったんだよ 私も咲紗を信じているから大丈夫」

と言うと咲月は美紗と咲月と私に「私はお母さんに会えて本当によかったと思ってるから」と言うと美紗は「じゃぁ そろそろいってらっしゃいか」と言うと 咲紗は

「そうだね 咲月 行こう」

と着替えて私も美紗と一緒に外に出ようとする 私は咲月の手を掴みキスをする 私は咲月と咲紗 咲月 咲紗に見送られながら玄関を開け外に一歩踏み出そうとするのであった。

美紗は「お母さん」と声をかけると 咲月

「私も行く」と手を繋ごうとするが美紗は 咲紗の頭を軽く叩いてから咲月の手を握る 咲月と咲紗はお互いに目を合わせると笑い合う

「お母さん 行ってきまーす」と私達は 美月と美紗と美月が待っている場所に行くのであった。

「美月 美紗 私は貴方達の事が好きで大切な家族だと思っているし これからもよろしくね」

と私は3人に言うと美紗が私に近づき私を優しく抱きしめ 咲紗が私の頬を両手で触り「私は 美紗と美月も大好きで大切な家族で仲間だよ お母さんも私達がお母さんに酷いことしたら言ってね 私も咲紗とお母さんを守るからさ」と言うと美月が 美月「私もお母さんとお父さんと美紗と美月が好きだから私と咲月と美紗が また1つになるときまで私は咲月と一緒に生きて咲月が安心できるように頑張って生きていくよ」と言うと私は3人の肩に手を置き

「ありがとう」と涙を流して言うのであった 私は美紗と美月から離れて咲月に近づくと 咲月は私の胸の中で泣く そんな 咲月を見ていると 私は 咲月と咲紗を見てると姉妹のような関係なのに不思議に思った 美紗達と別れ家に帰ろうと歩きだす すると前からスーツ姿の男性がこちらに来る

「あれっ?あの時の?」と私は男性に声をかけた すると男性は「はい 以前 咲月さんの会社に行きまして その時にいただいた名刺で咲月さんがこの近くに住んでいる事を知り会いに来てしまいました」と頭を下げる 私は「私は咲月の父です 娘の事を心配してくれていてありがとうございます」

と私が立ち止まると咲月の父は私の前で膝を突き私に向かって土下座をしながら泣き出したのである 咲月父が 咲月の母が死んだ原因を作ってしまった責任感に苛まれながら「私がもう少ししっかりしていれば娘が苦しまずに済んだかもしれないと思い私は どんな形でも良いから咲月には謝罪をしたくて」と泣きながら私に訴えてくる 私はその姿を見て何も言えないでいたのだが私は 咲夜と咲夜の父親の前に立ち 咲夜に「私は今 お父さん お父さんの娘になって幸せだから気にしないで欲しい」と伝えると 咲夜の父親が「しかしだな」と言うので私は

「それに咲月も咲紗もいるから心配しないで下さい 私はもう咲月に甘えるのを辞めようと決めたので」と言うと 私は咲月父を立たせ「すみません 咲月父も仕事の途中ですよね」

と言うと咲月父は「ああ」と私に謝ると咲月父が来た方向に歩いていった 私は咲月を抱きしめ「咲月 愛しているからずっと側を離れないから」と咲月を離すと咲月は私から顔を逸らすと「ありがとう 私も大好きだから」と恥ずかしがっていたので 咲月に 私は

「うん」と笑顔で返すと咲月は 私の唇に優しく触れると咲月は私の胸に抱きつき 私は咲月の頭を優しく撫でて 咲紗と咲月の家に帰るのであった

「ただいま」

「咲月 おかえり」と咲月は美月 美月は咲月 咲月は私の元に来てくれたのだ 美月と咲月が私の側にいると思うだけで私は凄く嬉しかったのである 私は咲月の頭を撫でて「お母さんね今度の休みは咲月と美月と咲月のお誕生日のお祝いにどこかに出掛けたいと思うのだけど良いかな?」と私 すると咲月が「私はみんなが一緒ならどこに行っても楽しいから でも お母さん 美月はどうしよう」

美月「えぇ 私もお母様が行きたいという所に行きますから」

と美月が答える 私は 咲月と美月と咲月の両親の事を思い出す

「美紗と咲紗は私がお父さんと一体化していた時に 咲紗の中に入っていた意識の私と咲紗の記憶が美紗にも入っていると言っていたけど大丈夫だった?」

咲月は美紗を見ると美紗は美紗を睨む 美紗「私は私の意思はあったけど記憶の融合は 私は嫌じゃないから」

と微笑んでいると 美紗は「咲月 お母さんにキスをして 私の時のように私の中に自分の中に入るイメージを送って お母さんが私のお母さんになった時は私の中の私には 美紗お母さんと私の事はわかっているはずなんだ」と言うと咲月が「うん やってみるね」と言うと咲月は父になった私に抱き

「私のお父さん 愛してあげるからね」と言い 私と咲月の額がくっつくと私は

「私は咲月に お母さんになった事を後悔していない むしろ 咲月に私と咲月が愛おしいと思えたのは 咲月に愛されていたからだ」と言うと私は咲月を抱き締め 私は「咲月が産まれてきてくれて私を母親にしてくれて 私は咲月に感謝をしている これからも私は咲月を愛し続けるよ」と言うと咲月の額の温もりが離れるのを感じ咲月は私から離れると咲月は私に背を向け美月と手を繋ぐと

「私も咲月にお母さんとして お姉ちゃんになれるように頑張らないとね」

「お母さん」と美紗が言うと美紗は咲紗の手を掴むと咲紗と咲月は美紗と私を抱き寄せ 美紗と咲紗は「お母さん 私達は大丈夫だから お母さんは私達の大切なお母さんだよ」

「うん 私はお母さんの事も咲月も大好き」と咲月と美紗に 私は涙が止まらなくなるので咲紗が私を 抱いて咲月は私と美紗の頭を交互に抱きしめてくれる 美紗と咲紗は「お母さんが私達の事を思い出してくれる度に私もお母さんの気持ちがわかるようになるので安心して下さい 私は私のままでお母さんも私達を変わらずに愛していてくれた事が私は嬉しいです」

と言ってくれると私は涙を止める事ができ 咲月は「じゃあ 行こうか お父さん お母さん」と言うと咲月に私は手を繋がれ歩くと美紗が「ねぇ 咲紗お母さんの服とか見に行かない?咲月が買ったら喜ぶかも」と言うと咲紗が 咲紗「私達は咲月に迷惑をかけてばかりだし お母さんも少しは息抜きが必要だもん」と言うと咲月が「それならさぁ 美紗と咲月が選んだ服が欲しいな」と言うと咲紗は「お母さんの好みと違う物を選んでごめんなさい」

と落ち込む 咲紗に咲月は咲紗に近づいて咲紗を抱きしめ「そんな事は無いから咲紗の選ぶ服を着たら咲紗とお母さんとお揃いで着られるから咲紗の選んでほしいし 咲紗の可愛い格好も見たいし 美紗の可愛く大人っぽく見える服を見たいけど私は私のセンスでは 似合うのか不安なのもあるの」と咲月が言うと 美紗は 美紗「わかった お母さん 私達で咲月に合う服を探して来るね」と私に言うと 私は

「うん」と答え 咲月は私の

「咲紗も 咲月も 私を気遣って言わなくて良いんだよ 私は私で 咲紗も咲月も大好きだしさ」と言うと咲紗は 咲紗「私はお母さんと美紗と咲月のお母さんで私の妹だよ 私が守るべき存在だからね」

と言うと美紗も「そうだね 私も咲月のお母さんだから 守るよ」と言う2人を見ながら私は美紗 咲月 美紗と咲紗が居れば どんな困難が有っても 私が幸せだから平気だよ と私は美紗と咲紗の優しさを感じると嬉しく思いながら私は美紗と咲月

「美紗と咲月のお父さんになるんだから私が頑張るのは当然だけど咲紗と美月と咲月が 私が私である為に側にいると思えるから頑張って来れたんだと思うの 私が私のままであり続けられているのは美紗と咲月と咲月の両親になられた美月のお陰だと思っているの 本当に感謝しています。」

と私が言うと咲月は私と咲月の両親が仲良くする姿をみて 私は咲月と目が合いお互い微笑み 咲夜は咲月を抱きしめ「ありがとうな」と 咲紗と私は咲月と一緒に洋服を選びに行く 美紗が「これとかいいんじゃない?」という

「うーん」咲月が悩むので美月は

「咲月は咲月らしくいた方がいいと思うし咲月にはお母さんみたいに綺麗になって貰いたかったし お母さんもきっと喜んでくれるし」と言うと咲月は「美紗がそう思うなら私はそれで良いよ」と言うと 咲紗が 咲紗「私はお母さんに褒めて欲しいし お揃いにしたくて咲月に聞いているから 私も お母さんに似合ってるよって言われたくて咲月に聞くから 私 お母さんの側に居るようになってから自分が自分でいいんだ 咲紗が側に居てくれたからだ」

と美紗が言うと咲月は嬉しかった 私は

「お母さんの趣味とは合わないかも知れないけど私に似合っていても良いのかな?」と私が呟くと美紗は

「私だって美紗のお父さんと一緒の会社に就職して仕事で失敗しちゃったの」

と咲紗が美紗を慰めている

「えぇ 美紗が?」

と私は驚き 咲紗が私を

「えぇ 私達はみんなお母さんのおかげなんですよ」と言うと咲月が美紗と美紗の腕を組むと「美紗がお父さんの事を好き過ぎるだけだと思うから美紗が好きな事は 悪い事じゃないよ」と咲紗が言うと 咲月は「咲月はお父さんが困る事しない?」と言うと咲紗が「お母さん それは美月や咲月にも言える事でしょ」と言うと美月は「私は大丈夫 私は咲月のお姉ちゃんだから」と答えると咲紗が美月に抱きつき美月も 咲紗を抱き締めていた 私は3人の姿を見て この子達が私と咲月の娘に産まれ

「お母さんがお父さんの事が好きなのはわかっていたけど」と咲月は言い 美月は

「私ね お母さんに憧れていて私には無理だったから憧れて でも咲月が側にいてお母さんを支えてくれているから私は咲月も支えようと思ってる」と言い 美紗は「咲紗もお母さんを見習ってもっと頑張ろうよ」と言うと咲紗は美紗を離すと美紗を後ろから抱く 咲紗が

「お母さんは私がお父さんの事が大好きだったりお母さんの事も好きです 私も お母さんが好きで美紗がお母さんを真似してても嫌いになったりなんかはしないから 私の事を妹のように思って甘えても大丈夫だから」

と咲紗が美

「私は咲月にも美月にも嫌われないように努力してるし」と言い 美紗は美月を抱き寄せ「私 今の生活が幸せで咲月と お母さんがいる生活が幸せなのでお母さんは気にせず のびのびとしていてください」と美紗は笑顔で言うと美月も咲月を抱き寄せると 咲月が「美紗 私はね 美紗も咲月も同じくらい大切なの」と言うと美紗は 美紗「うん 知ってます 私も美紗と咲月を同じ位に愛してくれていますよね」と言うと咲紗が 咲紗「もちろんです お母さんが お父さんを一番愛しているように私は咲月も 美月を愛せているよ だから お母さんも安心していて下さい」と言うと咲月が美月と私を撫で 美月は咲紗にキスをすると 咲月は私を咲月から引き剥がそうと私に力一杯抱きついていて離れないので咲月が

「お母さん ちょっと待って お願い」と言うと私は咲月の唇に指を当て

「ダメだよ 咲月 今はもう 家族の時間なんだからさ 咲月が大好きなのはお母さんも咲紗も美月も変わらないんだから」

と言って私は咲月にキスをしました。

4人でご飯を食べてからのんびりすると私は「私は明日 朝から出かけてくるね」と 言って出掛けると

「どこに行くの?お姉ちゃんも一緒に行きたいけど 美月と2人だとつまらないのでお母さんに付いていく」と 咲月が私に ついてきて 私と2人は久々だし嬉しいと言うと美月は美紗を 見て

「美紗 お母さんは私とお留守番だ」と言うと咲紗は私に飛び付きながら抱きつくと咲月と美月が お互いに見つめ合うと咲月

「美月とお兄ちゃんが 仲良くなって嬉しい」と言うと美紗は私と手を繋ぎ

「美月とも咲月と同じように接して欲しいからね」と言うと美紗が 美紗に寄り添って寝ようとするのを 止める 美月を見ると寂しいそうな表情をしたので

「じゃあ 私のベッドを使っていいよ 私の部屋に行ってもいいし 美紗と一緒にここで休むなら私は1階のリビングに布団を敷いて眠るから」

私は2人を私の部屋に連れて行く 咲月と美紗に着替えさせると私は美紗の部屋に行き私も服を選び 美紗と私は咲月が美紗用に買ってくれた服を着て 私達姉妹

「咲月が買った服 着たかったからありがと」

と言って私は私達の服を持って自分の服を取りに自室に戻ると 美紗は既に美月を連れて私を迎えに来てくれたらしく咲月と美紗 私に

「どうしたの? 美月」

と美月が 私の質問に答えると美紗が

「咲月の服を選んでいるうちに 私が咲月の選んだ服にしようかって話していたら咲月も お母さんと色違いの服を買いましょうって言ったからお母さんに内緒にして貰って私がお金を出してお母さんと 同じ服を買ってきました」と 言うと私は

「ありがとう 私と同じ物を美月と咲月にプレゼント出来るって幸せだね」と言うと美紗は咲月と2人並んで座り

「お母さん 私達に素敵な物を下さってありがとうございます 私はお母さんに会えた事で今の私になれたので お母さんにとても感謝していますし 美紗と一緒にこれからの人生を過ごして行けたら幸せだと思います」と2人が言うのを聞いて 私が美紗に「咲月に似合っていますよ それに私だって美紗が選んでくれる服はセンスが良くて 咲夜が喜ぶんですけど美紗から咲夜に渡さないのですか?」と聞くと 美紗は咲月の手を掴み「今日は美月の誕生日でもあるんだよ」と咲月には美紗が何かを隠しているのはわかる

「誕生日なの?咲月 私からも美紗と咲月の事を大事にしたいから美紗が何を咲月の為に用意したのかわからないけど 私が咲月を想う気持ちは誰にも負けないから」と咲月が言い「咲月の側にいるので咲月は私の事を信じていてくれたら良いよ 私も咲月を信じるから 美紗 教えてくれなかった事より咲月の事を大切に思っている事は信じてるし 美紗も私も家族だから隠し事をしないでほしいよ お母さんは 美紗と咲月を娘のように思って育てているつもりだから」と言うと美紗が私に

「ごめんなさい 私はお父さんと出会って お父さんと過ごす時間が楽しくて忘れていたけどお父さんは私にとってかけがえのない存在だったから お父さんと過ごした時間を思い出せた時に 私にお母さんが出来たんですね 咲月の事は私にとっては妹みたいに思っていましたが咲月の側にいた咲紗と美月が咲月に嫉妬しない程度に接していこうと思っていたけどお母さんと咲月は親子だからなのか 自然に咲月に接している咲紗を見て嬉しかったけど私は 咲月とは血が繋がって無いから 私は 私なりに頑張っているんだけど 咲月を羨ましいと思ってるよ」と 咲月は美紗を抱き寄せ「私は咲紗と咲紗を大好きな美紗が大好き だから私はそんな事を気にしたりなんかしない」と美紗に伝えると 咲月と美紗がキスをする姿を見て私は咲月と咲紗を抱き寄せる

「2人とも可愛いわ 美紗 咲月と仲良くしてくれてありがとう」

美紗は咲月の耳元

「咲紗と美月が仲が良いって嬉しいからね お礼を言う必要は無いよ」と美紗が呟くと 咲月は「そう 私 美紗も好きだよ お母さんも美紗を好きでいてくれるから 咲月は 美月を尊敬しているし美月は咲月のお姉ちゃんだし お母さんと美紗と咲月と咲月は私の事を同じ位に 思って接してくれるから お母さんが帰って来た時に美紗と咲月は お母さんを独り占めしようとはしなかったからね 私も美紗もお母さんの事が大好きでお母さんが大好きだから美紗の事も好きなのは当然だからね」

美紗が私に抱きつき「咲月 美月 私も 咲月と美月の事もお母さんと同じくらいに大好きだよ だからね お母さんの代わりにはならないかも知れないけれどお母さんの事をいっぱい 愛してるからね」

咲月は「うん わかってる」と言うと美紗が咲月の肩を抱き寄せる 私は美紗に近づき

「私の居なくなった後で 美紗が咲月に遠慮しないように美紗も美紗として美月の味方に付けば大丈夫 私は美紗が幸せになって欲しいと願って 今まで見守ってきたし美紗と咲月は これからの人生を歩んでいくんだよ 咲紗や咲月が美紗と一緒に暮らしたいと思う時が来るまでは私は咲紗達の保護者なんだしさ」と言うと美紗は

「咲月 私と お母さん 咲紗はずっと一緒だから 安心していてね」

咲月は「うん わかった」と言い 美紗は 美紗「咲月 咲月の大切な人とは上手く行ってるの?咲月が望む形で咲月が納得する道を見つけられたのなら私は それでいいよ」

「ありがとう 美紗 美紗と 咲月 美紗の大切な人に 私の事をよろしくお願いしますと伝えてもらえますか」と言うと 美紗は笑顔で「うん 伝えるね」と言う 私達は3人で 咲月に抱きつくと 美紗「私には咲月とお母さんの代わりなんて出来ないから咲月が嫌になったらいつでも私の元に来ても良いからね 私は 私なりに咲月の支えになるし咲月はお母さんの次にだけど私の大事な人なのは変わりないし 美月が私を好きになったのは美月の意思であって私が無理強いをした訳でも無いからね」と言うと咲月は

「私は2人を心から大切に想っているの お母さんと美紗と咲紗と美月と美紗と咲月の6人の絆を大切にしたいから私は美紗とお母さんと咲紗と いつまでも家族であり続けたいし お母さんはもう1人 増えたとしても みんなが私を受け入れてくれたから 私は私のままで生きていくよ お母さんは私達をいつも優しく受け入れてくれていたから私は今こうして生きているの 私は幸せに生きるからね 心配はいらないよ」

と言うと美紗は

「そうだね これから先どんな事があっても咲月はお母さんの愛情に包まれて幸せになり続ければいいだけだからね」と 言うと 美月は「私はお母さんの娘です 私は私の意志を貫き通し 咲月を愛して生きて行きます お母さんも私達に負けない位 美紗と咲月の親だと誇れるくらいに幸せになれるようにお母さんは幸せに過ごしてください」と美紗と咲月は お互いを見つめ合い「やっぱり咲月と私は似ているのかもしれない 私達が姉妹だって思うし 美紗もきっと私と似た部分があるよね」と2人が言いながら私と美紗と美月を見る 私達4人は笑いあいました。

私は咲月と一緒に家を出る 美紗も咲月と一緒に私に着いて来ると咲紗が

「私とお母さんが仲良くなったら美紗と美紗の 愛する旦那様とももっと親密になれたかな?美紗はさっき 私のお父さんを美紗の恋人のお父さんみたいな言い方をしてたけど お父さんは私の恋人だからさ」と咲月が言うと 美紗が「私にとって美月とお父さんは別枠の存在だったの」と美紗は答える

「じゃあ 私が美紗に会えたのは美紗にとって運命の出会いって事で良いの?」

私が聞くと

「お母さんが 咲月に恋をしたのが運命の出会いで 私がお母さんに一目惚れしてそれから美月がお母さんの前に現れて 咲月が産まれてお母さんは 咲月に心を惹かれてお母さんは咲月に 出会ってから変わったんだよ」

「お母さんは お母さんだから私に何かあった時は 助けてくれるんだし私と美紗の事を考えて色々してくれているから」と咲月が言い 美

「そうなんですよね でも私の場合は 咲夜が咲月にした事が原因で美月と出会ったから 美紗は私と咲月の関係を嫉妬する事なく 私も美月も咲紗の事を同じように大事に出来るって 言ってくれたんですけど」

「そっか お母さんは 咲紗の事と私との時間を優先してくれてたんですね」と 私も言い

「私は 咲月に恋をしましたけどお母さんの事をお母さんとして とても愛していますし尊敬もして信頼も出来て大好きな人なのですよ 私はお母さんを悲しませるような事はしないつもりですし お母さんも私の事は子供だと思っているのでしょうけど 私を家族同然のように接してくれていますから私とお母さんの関係に 違和感を感じた事は一度もありません 美月とお父さんと私もそう 美紗の事を家族の一員のように 思ってるのですから」

美紗「咲月 美紗に気を使わなくて良いからね 私と咲月と美紗と咲月がいれば私は十分だから」と 私と咲月と美紗と美月と咲紗はお互いに微笑み 咲月は私と手を繋いで 美紗は美月と咲月と私の横で歩くの

「咲月は咲月らしく咲紗の側にいるのが 咲紗の為でもあるのでしょ?私は美紗と咲月が 美紗が咲月の側を離れたくないなら咲月と一緒にいるべきだと 私は思いますけど 美紗は 私に何も言わずに 美紗が決めていた事に私は従うだけですけども」と 私は言うと美紗が「うん 私は 咲月に甘えてしまうの 私が咲月から離れたりしないように咲月に嫌われたりしないかって」と言うと 咲月は

「お母さんは美紗も 咲紗の好きな人も 美紗も大好きなんだよ 美紗と私を引き離そうとかしないと思うよ お母さんは私も美紗と咲紗と美紗の好きな人と私の事も平等に扱ってくれてるからね それはわかるよ 美紗の気持ちはね ただ 私と美紗が離れて暮らすとかになった場合はわからないし お母さんは優しいからさ」と言うと 私は咲月に近づき

「咲月には話していたと思いますが 私達は 美紗も私達と同じ境遇で生まれた者同士と言う事を 理解しているつもりなので咲月と咲紗の2人に寂しい思いをさせないように私も美紗の側で見守っていきたいと願っているの だから美紗 咲月と一緒に私と暮らしませんか」と言うと美紗は泣き出して 咲紗が私に飛びついて来たんだけど 咲月が美紗の頭を抱きしめると 美紗も咲月に抱きつき 咲月が 咲月「大丈夫だよ 美紗が私と咲紗のそばにいるって 私は信じているからね 美紗は私と咲月が 辛い時に 一緒に泣いたり笑ったり怒ったりする事が出来る そんな大切な親友で大切な姉妹だから私は大丈夫だよ」

咲紗は 咲紗「美紗が咲月に心配をかけないで 私とお母さんを頼る事が出来るように頑張るからね」

私は2人を撫でる 2人とも私には見せない涙を堪えながら美紗が 美紗「うん 咲月と咲紗が私の味方でいてくれる事が わかっただけでも 嬉しいし 咲月と咲紗とお母さんと私はずっとずっと仲良しなんだからね」

咲紗は 咲紗「ありがとう 美紗 美紗が私達に優しくしてくれるから私は安心出来るよ」と2人で話すと 美紗が咲月の耳元 美紗が「私は お母さんの幸せを祈って 咲紗と咲月と一緒に暮らしていくから お母さんが咲紗や咲月が望む時以外はお母さんの事を 考えなくても良いんだからね」と囁く 美紗が「お母さんと咲紗は姉妹みたいに見えて実は親子みたいな関係なんじゃないですか?お母さんの愛情と咲紗の愛情が繋がっていますから」と咲紗は 美紗の言葉に驚いているようだけれど美紗が

「私達3人は咲月のお母さんのおかげで お母さんの娘で姉妹でいられるんですよ 私達は3人で同じ存在だし 私と美紗とお母さんと咲月で一つの存在と言う考え方もありですけど 私も美紗も 咲月を愛していますから 私は咲月と 咲月を愛する人達が幸せな未来を築く為に全力を尽くしますよ 私は お母さんの幸せが私の幸せでもあり咲月が幸せになる姿を見届ける事が自分の幸せだとわかっているのだからね」と言うと咲紗が「私だって お母さんが幸せになるのが私の幸せだと思って生きてきたし今だってお母さんの為に生きるつもりで生きているから」と言うと 咲紗「咲月は私達のお母さんですしね」と言うと美月が美紗に寄り添うと咲紗も私達の元へ来ました。

3人の絆は固く結ばれていて私達も幸せを噛み締めて家へ帰るとお父さんが居て4人で食事をする事になるのです。

5人が揃う食卓 幸せの形はそれぞれ違うだろう 私は娘達を見守る母親としてこれからも

「私は美紗と咲紗の母親で有り続けます 私は幸せになりたいと心の底から思ってます 私に幸せを与えてくれる 美紗と咲紗と これから生まれてくる 我が子の幸せが私の願いだから」

私はお母さんを見つめて お母さんの手を握って言うと お父さんが 咲紗「美月 美紗が美月達の母さんだったからこそ 私と美紗と美月は出会う事が出来たし私と美紗と美月は仲良くなれました 私と美紗が出会ったのも 咲紗と私が仲良くなるきっかけを作ってくれたのもお母さんのおかげだと思うんです」と お父さんも「美紗君は咲月に愛された女性だったし美紗と出会えたから僕が美紗を嫁に迎えることが出来たから咲月は君に出会って恋をしたんだよ 咲月が君の側にいたら咲月と美月がお互いの存在を認め合ったかもしれない それに 美紗は 僕に美月を紹介してくれたから美紗がいなかったら僕は美月と出会うことも出来なかったからね」

美紗「私はお母さんと 美月と咲月に出会うために生まれたのかもしれませんね 私の存在はお母さんあってのもの 私がお母さんに恋してなければ咲月とは きっと 知り合う事は無かったと思う 私は 美月の優しさに触れて咲月に救われて 美紗の事をお母さんから聞いていたし お母さんが私の存在をどう思うのか不安で怖かったの お母さんの側にいたいからお母さんに迷惑はかけられないし」

美月「そうですね 美紗が咲月に出会わなかったとしても私は咲月に恋に落ちたでしょうし お母さんも咲月の側に美紗がいる事で 美紗は咲月と 美紗と咲紗も お母さんに救って貰って家族同然の関係になれていたでしょう」と 私は美紗に

「美紗は咲月を想ってくれていた その事実だけで私は嬉しくてたまらなくなる 私は美紗の事も大切にしたい 美紗と咲月を悲しませたくないの 美紗が私を悲しませる事だけは許さないわ 私と咲月と美紗は家族同然の関係で家族なの」

美紗「私も美月と咲月を大切にしたいしお母さんを尊敬してる お父さんの事は大好きだし咲月は可愛い妹だけど 私にとっても咲月にとって大切な姉で母だから私の事を 守ってくれるお守りでいて欲しかった 私は咲月の笑顔が大好きなの 咲月は私と 私の大事な人と私の子供達を守ってくれる 強い力があると思う 咲月はいつも優しく微笑んで皆んなが 楽しく過ごして欲しいって気持ちが伝わるのに」と言うと 咲月「そうね 私達は咲紗と 私と美紗は 美月を 支えている 私達がお母さんに甘えてばかりでお母さんに頼り切りになって 甘え過ぎたからお母さんも辛くなった 私と咲月と美紗が 美紗が咲月に甘えるのを私が嫌がったから美紗が咲月に甘え過ぎないように私が注意したら 咲月が美紗と私から離れて行くような感覚に襲われているんじゃないかと 私は思っている 私は咲月に甘え過ぎるとお母さんはダメになってしまうと咲月に言い続けてるから 美紗も 私も美紗にお母さんを任せっきりにして咲月は咲月と咲月の好きな人との時間を優先するようにと言って お母さんが私達に構わずにいられれば お母さんの心の傷も癒やされて咲月とお母さんが私達に依存しなくて済むと思うし 私は咲月と咲紗と一緒に お母さんと咲月と咲紗と私で一緒に暮らした方が良いと思った 私もお母さんも美紗の側から離れる気はないし離れるのは美紗だけじゃないかなって お母さんと美紗も私達と一緒にいたいなら私達はそれで良いと思うの 私は 咲月が幸せであれば どんな形でもかまわない」

私は咲月と咲紗を抱きしめると美紗も抱きついて来て私は泣き出したんだけど 咲紗が私を抱き上げて 咲紗「大丈夫だよ 美月が泣かないように私が 美月と咲月と咲紗を守るから」

と 美紗は美月に抱きつくと美月は泣きながら 美月「咲月は私よりも咲紗の事を理解しているから 私には美紗が何を考えて行動しているかわからなかったけど美紗と 咲月と 私とお母さんは一つなんだから 私はお母さんも お母さんの娘達も守るつもりだよ」

咲紗「私にはわかるの 美月がお母さんの娘達と私を守ろうとしてくれているのはわかっていたし 美月と咲月とお母さんがいれば 私はお母さんのそばを離れなくても良いんだもん 私はお母さんが好きだから ずっとずっと好き お母さんが私や美紗や咲月やお母さんのお母さんと私達のお母さんが私達に教えてくれなかった辛い想いや悲しい過去を受け止めても尚 前を向いて私達を幸せにする為に頑張ってくれるから だから 美紗も 咲月も私達はお母さんを愛してるし お母さんは私達に無償の愛を与えて私達はお母さんの事が好きだから」

私は咲紗にキスをして 咲月「咲紗は私とお母さんと美月とお母さんのお母さんの4人で暮らせる未来を望んでいない?」と咲紗が咲月に問いかけるように言うと 咲紗「私は 美紗の側にいるのが一番安心出来るから私は 美紗の側にいたい」

と咲紗が言うと美紗が 美紗「私も同じだから 私はお母さんの側に居続けたいし 咲月とお母さんと私と咲月のお母さんと美紗のお母さんで幸せになれる 未来を創れるんだって証明したい」と言うと咲月が 咲月「私は お母さんとお父さんの子供に生まれて良かった 私と咲月と美紗は姉妹としてお母さんが産んでくれて本当に感謝しています 私達は お母さんに 沢山 幸せを貰ってきたから今度は私達からの恩返しが出来るようになるまでお母さんに寄り添っていて 私達とお母さんと咲月のお母さんはいつまでも家族で 私は 私と咲紗の幸せはお母さんと 私達とお母さんの幸せはお母さんが 幸せになることだって知っているの」

美紗が私に

「お母さん 咲月と咲紗と美紗が幸せになる為にお母さんの側で頑張ろうと思うの だからお母さんは 美紗達の側に これからは美紗達と共に 美紗が美紗で居られる為にも 私を見守っていて下さい」とお願いすると 美月「そうですね私は咲紗と咲月が幸せな人生を歩むために私は私らしく生きるしお母さんと美紗、咲紗の3人の幸せを願って生きて行く お母さんと美沙とは親子で家族なのは変わらないけれどお母さんを心配させてしまうようじゃ私はまだまだですね ごめんなさい」

美月「私はこれから美紗の側にいてお母さんと美紗達を支えます 咲月の事は美紗に任すのが良いのかと思いますが美紗は お母さんと美紗のお父さんが結婚してくれたから私と咲月と咲紗が仲良くなれたから お父さんと咲紗と美紗のお父さんにも 私達が家族になった事を知って貰うのも ありかもしれません 私達とお母さんは 家族として お父さんと咲紗と美紗のお父さんに 私達家族はお父さんをお父さんと呼んでいます お父さんとお母さんと咲月はお父さんをお父さんと呼ぶようになったし 私と咲月と美紗がそう呼べば自然とお母さんが 美月はお母さんがお父さんと結婚してお父さんと咲月のお姉さんに私が生まれた事を認めてくれた だから お父さんと咲月と美紗が お母さんと咲紗のお兄さんが私にお母さんを紹介したし お母さんは私を受け入れて咲月がお母さんとお母さんの妹だと受け入れてくれたので私は美月の事を お姉さんでは無くて 美月ちゃんと呼べる関係になれたんですから お母さんの事を私は心の中では お母さんと呼んでいるのに私はお母さんが大切だからこそなかなかお母さんと言えずにいたんです 私にとってお母さんと咲月のお母さんは 咲月のお母さんでもあるからお母さんと咲月のお母さんに認めて欲しかったんですよ」と言うと美紗は「私はお母さんと美月を困らせたく無いし美月は優しいしお母さんが大好きだもの 私にお母さんと美月は甘えてばかりで 私に頼らず自分で生きて行くべきだと思うから お母さんと私達はお互いに依存して生きているような状態ですが 私達と咲月のお母さんと美紗のお父さんはお父さんと咲月とお母さんをお父さんとお母さんとお父さんで咲月が美月をお姉さんと呼び始めてお互いに尊重しあって咲月と美月とお母さんが仲が良くなる事と美紗と咲紗が私にとって大切な人になってくれた事をお母さんに伝えて欲しいです」

と美紗が私を見つめる 私は

「咲紗が咲月や私を想ってくれている事はわかっていたわ だから私は 私は 咲月と美月を あなた達を悲しませない為なら私はどうなっても良いと思えるくらい 大切なの 咲紗は咲月に何かあれば咲月から離れて咲紗が咲月と咲紗と私と美月のそばにいてくれるって信じているから私は美月に甘えて来たんだと思うの 私はお母さんと咲月の 美月を お母さんを悲しませてばかりいたら美月も 私も 美月も 咲月と 美紗に甘えられなくなってしまうじゃない」と言い美紗に「お母さんは 今までありがとう 美月が産まれてからは私も 私の大事な人と私が咲夜とお母さんにしたような経験をした事でお母さんは強くなったから大丈夫だよ お母さん 私がお母さんと咲月を大好きだから私はお母さんが咲月に頼り切って甘えてばかりだったり私達に依存していると 私は不安になってお母さんが咲月にも 私と美月に 咲月と咲月にも頼り過ぎていると思うし私は咲紗に寄りかかって 私も お母さんも救われていたし私はお母さんの笑顔を見るだけで お母さんの優しさに触れるだけでも安心できた 私は 美月が私や咲月やお母さんを守ってくれると信じているよ 私には お母さんも美月も 必要で私は2人が好きだし 私はこれからも 咲月と お母さんと咲月と一緒に生きて行きたいし 美月とお母さんと咲月が 幸せになれば良いと思って 私は 私は 美月も美月の母親も美月の父親も嫌いだったのは変わらないけど私はお母さんと咲紗の気持ちが理解出来ているの」と言って私と咲月を抱き寄せて「私とお母さんと咲月は血が繋がっていなくても繋がっているよね 美紗と美月と咲紗はお母さんが大切に育てた子供達だしね」

私は「美紗は 私に遠慮しないでいつでもお母さんに会えるんだし美紗と咲月と咲紗のお父さんだって咲紗に会いたいと願っているはずだし私は お母さんの娘なんだから美紗は咲紗の姉で お母さんは咲月を美月の弟のように扱ってきたでしょう だからお母さんがお父さんと結婚したからお父さんと 私達はお父さんが結婚したからお父さんと お父さん達も兄弟なんだから仲良く出来るように私は お父さんもお母さん達も 美紗がお父さんと仲良くなれるように努めないとダメだよ お父さん達とも 私は家族として仲良く出来るよう努力するからさ 私もお母さんのそばで咲紗を幸せにするから 咲紗が咲紗の人生を歩めるようお母さんも美紗のそばにいてあげるべきじゃないかな それに咲月は咲月と美紗を比べるような事はしないと私は確信して咲月に美紗を咲月と同じような想いで接するのも無理だとは思うけど咲月も咲紗を妹みたいに扱うのは難しいかもしれない 私は美紗と咲月の事も愛しているけれど 私が一番好きな人は 美月だから」と言うと咲紗が「咲月と美紗 私と美紗が家族になれるの? お母さんに美紗の側に居ても迷惑にならないかな?」と言うと 美月「咲月と美紗が私に教えてくれたでしょ? 姉妹は お互い支え合い 補い合って幸せになるんだよ 咲紗は咲月のお姉さんで咲紗は美紗の可愛いお友達なんでしょ 美紗も美紗なりに自分の幸せを探すべきなの」

ていて欲しいと言ったし 私は 私は お母さんに美紗をお母さんと 私を咲紗が私とお母さんを支えてくれるとお母さんに伝えたくて美月は美紗の側に行くべきだと思います」と言うと私が「私からも 美月と美月にお母さんの話をしてもいいかな」と私が言います 美紗がう

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異世界でスローライフを満喫していたら、いつの間にか世界最強の竜になっていた。 あずま悠紀 @berute00

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