川を渡る
不安の種が育つのは早い。たった数日の間に大きくなった、酷く捻れて曲がった立派な
「お姉ちゃん、ご飯できたよ」
『お姉ちゃん、早く──でよ』
彼女だけが唯一、私の生きている理由で。私をこの世に繋ぎ止める唯一の鎖で。彼女の足枷となってまで、私がしがみつく理由なんて無くて。
怖い? 何が?
足枷なんて邪魔なものは、外してあげなきゃ。
そうでしょう?
「お姉ちゃん、何してるの!」
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