その川渡る舟に乗るのは
翡翠
舟に乗る
江戸時代を生きる兄弟に起こった、ある悲しい物語がある。兄は弟と生きるために働いた。癒えぬ病を抱えた弟は、その傍らで自らの首に剃刀を滑らせた。弟を救いたかった兄は、その手で、弟を殺した。
牢屋の食事に満足し、下し金に幸福すら感じたと語る兄は、舟の上で誰を思っただろう。弟が最期に見た兄は、どんな顔をしていたのだろう。
私は、彼のようにだけは絶対になりたくなかった。
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