~「天然温泉旅館 四季」本日開店!~

鯛 仲

第1話

澄んだ空気 晴れ渡る空 鳥のさえずり…

「天然温泉旅館 四季」本日開店!

って客が来るかどうかもわからんし そもそもここは日本でも無ければ地球ですらない異世界だ。

僕の名前は 湯元 廻 (ゆのもと めぐる)享年52歳

気が付けばお亡くなりなっていて真っ白な空間に。そこには神様がいてあれこれと話しを…

なんだか盛り上がり意気投合しちゃって。で、こんなの面白くない?とか盛り上がって気が付いたらそれいいね!と話の内容そのままに転移。そして今に至る…

“たまに遊びに行くからよろしく” の手紙付きで…


ここはアリューゼ(この世界の最高神ね)の管理する剣と魔法の世界 大雑把にいえばよくあるラノベのテンプレ 文明が…ファンタジーな種族がっ!?…って感じのやつ


そして今いる場所はこの世界の秘境だの魔境だのと言われている森の中 最深部だとこの世界の誰も到達できないらしい。それじゃ困るのでそれなりの強さを持つ者なら到達できる程度の場所である。

わざわざなんでそんな場所に?そうなるだろう。それは一緒に転移してきた物に原因があるの。そう人ではなく物。

ではいったいどんな物?気になるよね?

それは最新設備を備えた天然温泉付きの和風建築の旅館及びコンビニ…

自分で言ってもはぁ?ってなる。だが現実である。どうやっても覆らないので納得してもらうしかない。

そんなものをほいほい人が来られる場所に置けるわけないよね?その上、最高神が遊びに来るとか言ってるし…本当に来るだろうし…余計に駄目だよね?わかるよね?

と言うことでこの場所になったわけだ。けして引き籠りたいわけでもボッチがいいからといった理由ではない。無いったら無い。

まぁとんでも機能のついた建物なので生活していく上で何も困ることは無い。旅館経営も上手くいかなくても問題ない。ただのんびりとスローライフがおくれれば問題無し!


そんなこんなで数年が過ぎたが、のんびりとは過ごせなかった。スローライフどこ行った?神は暇なのか!

なぜならアリューゼ以下他の神々が入れ替わり立ち代わり居座っていたから。こいつら…神に対して不敬じゃない?何をおっしゃるやら…そんな事は決してない。

様付けなんて不要!こいつらで充分である。前世の世界の物を取り寄せる事ができるスキルを実は持っている。このスキルこちらの神にはどんなものか理解できない。なぜ?それはこの取り寄せスキルが日本の神様がつけてくれたものだから。

そのスキルで取り寄せた物を安易に提供した自分にも非はある。あちらの世界の食べ物や飲み物にはまりこちらの迷惑考えず、神の威厳はどこにいったと疑いたくなるような態度でたかってくる様な輩は尊敬するに値しない!

現にぎゃーぎゃーとうるさく纏わりついてきてうっとうしいのでガン無視。それでもしつこく纏わりつくなら既に手放せなくなってしまった嗜好品(実は飲食以外の物も渡してある)を取り上げればいい。我慢できるならしてみればいい!!ふん!鼻息も荒く虫の様にたかってくる奴らとの騒がしくも飽きることない穏やか?な日々を送っていた。

ただすぐそこに厄介ごとが訪れてくるとは知らずに…

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