-4- 教室
真夏は、昌彦と信頼関係が出来たが、高校では、相変わらず居場所を感じられずにいた。いじめられたり、仲間外れにされているわけではないが、クラスメイトたちは、真夏のことを
「一人が好きな人」
と、誤解している風でもあった。
真夏は、休み時間や昼休みに、昌彦にLINEをするようになった。昌彦は、真夏に、おすすめの本や簡単な洋書を紹介してくれた。
休み時間は読書を楽しめるようになり、真夏の学校での居心地の悪さは、徐々に解消されていった。
高校2年生の夏休み、真夏に、昌彦からこんなLINEが来た。
「今度、久しぶりに会わない?」
真夏は、しばらく考えて、
「私なんかと会っても、何もいいことないかもしれないです。でも、それで良ければ。」
と、返信した。
「そんなことないよ、もっと自分に自信を持って。」
という昌彦からのLINEを読んで、ああ、この人は、いつも自分が言ってほしいことを言ってくれる、と真夏は思った。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます