第16話

幼馴染は俺から距離を置くようになり、

代わりに春川ハルがなんだかわからないが俺にべったりだった。金髪ギャルがベタベタ俺の身体を容赦なく触ってくるので他の男子共はさも面白くないと言わんばかりの視線を浴びせてくる。ハルに言わせると

「そんな視線、気にしなくていいんだよ。見せ物にしたきゃすればって感じだし」


と相変わらずサバサバしていた。それにしても。金髪ギャルだから頭悪いみたいな印象であったのだが、どうもハルの奴は帰国子女なせいか頭よかった。

定期テストで英語の成績が一番だったもんだから、一気に先生たちのお気に入りになっちまって、ほかの女子が嫌がらせをハルにしたくてもできなくなった。先生達のお気に入りをいじったらヤバイ、内申に響く、と

女子集団はいじりたくてもいじれずにずっと我慢しているようだった。

幼馴染も本当はハルに何かしらの攻撃をしたいみたいなのだが、スタイル、顔、頭の良さに於いて負けており、噂では俺とハルの中を引き裂こうなんて画策、当初はしてたみたいだけど、すっかり諦めたようで俺に挨拶をすることもなくなった。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る