その日腕をひかれた。
アモア
第1話 その日腕をひかれた
小中高大と学校は実家から通った。
一人暮らしの経験はなかったが
一人暮らし欲が高まっていることはたしかで早く家を出たかった
会社に就職して給料がもらえるようになったので
一人暮らしの許可がでたので早速賃貸を探し始めた。
初任給は20万くらいで
賃貸でも会社補助でも7,8万くらいが限界で
実家の環境を求めてしまうと足りなくてどうしようか?
どうしても元の環境を下げることが難しい
なんだかんだ探していると1か月が経過していた。
そんな中
叔父さんの息子さんが家にやってきた。
叔父さんが施設に入ることが決まったのでその辺の話をしに来た。
その話の中で家をどうしようか?の話題があったので
タイムリーな話題なので借りれないかと聞いてみたら
『え?本気?俺なら住まないけど借りたいなら貸すよ』
『ボロボロだから好きに直して住んでね』
「ありがとうございます。直して住みます!」
『細かい話はつけとくから住んでいいよ』
まぁこれで住む場所は確保できたので
帰るついでについて行って家の中を見ることに
『本気で住むつもりなら止めないけど良くないよ』
『何より古い建物だし横駐車場で近隣は印刷所だよ』
「大丈夫です!貸して頂けるだけうれしいです」
そんなやり取りをしながらある行くこと数十分到着
築50年以上の2階建て住宅の叔父さん宅に到着
『ここだから中見て大丈夫そうならいいよ』
『これ鍵だからあとはよろしくね、じゃぁ』
「え?一緒に入らないんですか?」
『俺は入らないからいいよ』
『ダメそうなら鍵郵送してくれればいいからね』
そう言い残して帰って行ってしまった。
少し気になったが内見開始
小学校の頃たまに遊びに来ていたのでイメージあった
それも10年くらいまでなので気にせず内見してると
つい数か月前まで叔父さんが住んでいたため、埃はなく掃除されていた。
トイレもお風呂も若干汚れはあるが洗えば落ちるくらい
一階で住む分には困る箇所はなかったので
二階に向かうと階段が老朽化して中央が柔らかくなっていたので
後日補修が必要があるけど縁を踏めば登れる
登って二階に到着
窓回りも劣化はしているが問題ない
二部屋中一部屋は物置として叔父さんのものがおいてあるので無理そう
一部屋つぶれてもまぁ気にしないでもう一部屋ある
畳が敷いてあるのでどうしようなと思うくらいで使える
畳の部屋には押し入れがあるけど何故か違和感がどっときた
住むには確認しないといけないので怖いけども開けた
建付けが悪いのか開けずらいけども引き戸の右側を開けた
敷布団と枕が入っているだけ左側は掛布団が積んであるだけ
「違和感を感じたのは気にしすぎかなぁ」と思い引き戸を閉めようとすると
布団の奥に何かが貼ってあった。「あ。お札がはってある」
「何か読めないけど古めのお札だ」「押し入れにヒヤッと感があるのもこれか」
これくらいならどうにかなりそうだ。
1階をメインで使って暮らせば問題なさそう
その日のうちに借りたいと連絡を入れた
休日に掃除をしにきて夏季休暇で連休がとれた7月に引っ越し完了
ネット注文のベットが届くまでは持参の寝袋でねることにした。
起こってほしくいない現象は初日から
2時23分に目が覚める。直後2階で〈ドン〉と一度音がなる
音がなり時間があいて〈ドンドン〉なり収まった
気にはなったけど明かりをつけて寝た。
朝になり起きて2階へ行くと押し入れが少し開いてるので
ちゃんと閉めて終わり
また夜寝て2時23分に目が覚める。〈ドンドン〉〈ドンドンドンドン〉
昨日より回数が多いそしてなにより音が近づいてきてる
階段を何かが下りてきているのかもしれない
朝2階に行くと「また開いてるよ」
「今回も右側が指一本分くらい空いてる」
しっかり閉めてつっかい棒をして開かないように固定してOKと!
夕方から知人と飲み会があるので話題にはちょうどいい
話のタネにしようと思い準備して飲み会へゴー!!
帰ってきたのは1時過ぎタクシーでおうちへ帰宅
風呂に入ってなんやかんやしていると2時10分
「あの時間が近いから起きていたいけど酔いが限界」
寝袋に入って寝てしまった。
【けども思い出すとあと30分くらいは粘って起きていればよかった。
時間は2時30分 否応なしたたき起こされることとなる。】
連日のことがあったので電気はつけて寝た
7月の夜で暑かったけど扇風機くらいしかないので
寝袋の中はめちゃ暑いのでたぶん寝相で腕を頭のところから出していた
その腕がひんやりしてすぐに手首を握られて引っ張られた。
寝袋に入っている体が引きずり出されて起きた
起きた瞬間に全身に不快感が駆け廻った。
「引かれた距離は1mくらいで右腕を離された。」
電機は消えて寝袋からひかれて階段へひかれた
文字に起こすと更に信じられないけどこれは怖かった
酔いは一瞬で覚めて
電気をつけて時間は気にしないで音楽をかけたり
恐怖が収まるなら何でもよかった。
明るくなって2階へ行くと「また開いていた」
これはやばいと思い神社へ行きお札や塩などを揃えた
お札を張り要所に塩を盛り設置して夜を待った。
問題の押し入れは
絶対に引き戸が明かないように固定してそのうえに高めのお札を張った。
そして時間は2時23分
〈ドン〉と一回鳴ったが階段は大丈夫と安心したら
次は壁が〈ドンドンドンドンドンドンドンドン〉と叩かれる
これは外なので翌日塩を撒くくらいで済ませた。
【なぜ塩で済ませたかは絶対にありえないから】
【叩かれたのは駐車場側の壁でも仕切りとしてコンクリ壁が擁壁として立っている】
【こちらの家との隙間はボールペン1本ないくらいの隙間】
後日聞いたところによると
息子さんは高校には家を出て近寄らなかった
寄らない理由はコレだった。『ひたすらに怖くてしょうがなかった。』
詳しくは言えないけれど思い当たる理由はいくつかあるらしい
今でも〈ドンドン〉の音もなるが
音はする日としない日があるけどあまり気にしないようにしている
僕の腕を引っ張たものは何だったのはわからないままである。
押し入れは今も固く閉じたままである。
その日腕をひかれた。 アモア @amoa
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
関連小説
ネクスト掲載小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます