第33話 マツコの甘いイモ
収穫適期と言われる植え付けから120日後の9月下旬。150日後まで寝かせていてもよいが、一応の試し堀りをしてみることにした。
そうそう、そう言えば今年はコンパニオンプランツの赤紫蘇の芽がめっきり出なかった。梅雨時期のどしゃ降り続きで種が流れたか? 猛暑の日照り続きで種の生命が尽きたか? いかんせん昨今の異常気象の影響、赤紫蘇ジュースにはあり付けなかった。
さて、ここまでサツマイモ栽培で手を掛けてきたことといえば、畝の除草と蔓返しのみ。言わばほったらかし農法さながらだ。
よしっ。それでは株回り30㎝四方からイモを傷付けないよう、慎重にスコップを入れていく。
ホイッ、ハッ、ヨイッ。
出てくる出てくるゴロゴロと。手首サイズから太腿サイズまで千差万別。なので試し堀りから本掘りへと移行した。
畝の端っこで我が芋掘りを眺めていた隣畑の婆ちゃん、「今年は変な天候だったからイモ栽培をしていた皆さん、あんまり出来は良くなかったって!」
そう言われれば小さ過ぎるもの、逆に巨大過ぎるもの。極端なサイズが多く、食べやすい中サイズが少ないような気がする。
しかし、真っ先に気付いたことは、掘っていてコガネムシの幼虫が出てこないことだ。昨年は幼虫の食害に泣かされた。ほぼ全滅に近く、喰われた表皮から土中の何等かの菌が入ったようで、食していても苦く到底食えるようなものでなかった。
今年は収穫の95%以上に食害がない。詳しく数えた訳ではないが(笑)。
Notes!
・サツマイモ栽培は栄養欠乏くらいがちょうどよい(元肥も追肥も施さず、前肥の残り栽培でちょうどいいかも)
・植え付けはマニュアル通りの条間・株間にする(欲張って詰め過ぎで植え付けないこと)→株どうしが干渉しあって実が大きくならないかも
・片倉コープアグリ社の生物兵器 メタリッチは完璧なくらいコガネムシ対策に有効(加えて、植物の根系を充実させる効果もあるようだ)
収穫後、二週間ほど追熟させてから石焼きいもへ。
品種 ベニマサリは金時ほどパサつかず、シルクスイートほどべっちゃり感がない。ほどよい食感と甘さ。フクムラサキは細いが、金時なみの甘さが感じられるアントシアニン豊富な紫芋。
朝晩冷え込むようになってきたこの季節。扇風機をしまい、石油ストーブを引っ張り出してきた。ストーブの天板は、これからしばらくイモ鍋の独占状態が続きそうだ。
写真掲載中
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