匙な人味(さじなひとあじ)

🗡🐺狼駄(ろうだ)@ともあき

第零話 『匙と配信』

 YouTube、ツイキャス、配信アプリは数あれど、『SPOON』というアプリをご存知の方はいるだろうか。


『顔出し無しで配信』とか『眠れぬ夜のお供に』といった広告位は知っているかも知れないが、一体どんな配信をしているのかは、知らない人も多い事だろう。


 この『さじ人味ひとあじ』では、僕が独断と偏見で選んだSPOON配信者こと、スプナー様を紹介してゆく予定だが、そもそもSPOONって何?って話をしないと始まらないと思い、第零話では、SPOONの解説をしていきたいと思う。勿論語るまでもなく、僕の独断と偏見で書いていくので、ご了承願いたい。


 まずSPOONとは前述の通り、配信をするアプリである。背景は配信中にも変更出来るが、YouTubeの様に動画配信が出来る訳ではないので、ゲーム実況配信等には正直言って向かないし、また『顔出しなしで配信』という宣伝文句がある通り、大抵の配信者は、自分の顔は出さずに、絵師様や他のアプリで作成した絵を背景に配信をする場合がほとんどである。

 無論、自らの写真を背景に配信をしても構わないが、そこはあえて隠す配信者が多い。よって背景とアイコンは、まさに配信者の顔とも言える。

 

 とある配信者はこう言った。

「アイコンは、詐欺ってなんぼ」


 そういうある意味アングラな世界と言えるのがSPOONだ。YouTubeやツイキャスの方が良いのでは?そういう声がついて回りそうであるが、動画も写真も撮らずに配信が出来るというのは、ある意味敷居が低くて良いと僕は思っている。

 実際、僕が壱話から紹介してゆくスプナー達は、飴だったり、稲だったり、玉葱だったりする。


 出来る事が少なそうに思えることだろうが、配信者の数だけ配信の内容が違うと言っても過言ではない。

 リスナーのコメントを拾ってただ返す雑談配信から、歌配信、弾き語り配信、声真似配信。

 台本を元に多数のスプナーの声を集めて編集した劇場型の配信というものもある。動画が流せないからこそ、ありとあらゆる工夫を凝らした配信があって楽しい。


 さらにSPOONには『CAST』という機能がある。元々配信自体を音声のみ保存出来る機能なのだが、このCASTを使い、歌配信では出来ないクオリティの高い歌CAST。

 SPOONは音質が他の配信アプリに比べて良いそうで、ここでオリジナル楽曲を披露して、プロシンガーとして活躍している方もいる。

 そしてこのCASTでオリジナルの台本及び寸劇を上げる方も多い。僕は何を隠そうこのオリジナル台本のCASTを聴いて、自分も執筆活動を再開しようと思い立った程である。


 そしておそらくこれはSPOONならではの機能『TALK』。これはどういったものかと言うと、とあるスプナーが書き起こした文章を他のスプナーに声を入れて貰うという機能である。

 言って貰いたい台詞を書いて録音して貰うもよし。人生にちょっと疲れちゃった時には「お仕事大変だった私をなぐさめる一言を下さい」というTALKを上げておけば、結構声を入れて貰えるものである。


 どうしてもLIVE配信に興味が行きがちではあるが、このCASTとTALKを中心に活動しているスプナーがいるのもSPOONならではの魅力である。


 そしてこれも欠かせないのがスプナーを影で支える裏方様達の存在だ。背景やアイコンを描いてくれる絵師様。歌CASTのミキシングのプロ。そして配信やCASTに使うオリジナルBGMを作る人。さらに忘れてはいけないのが、多数のコメントを配信者に変わって仕切ってくれるマネージャー。彼らの事も出来る限り紹介して行きたいと思う。


 推している配信者に投げる『SPOON』という課金アイテム。SPOONの中のSPOON。これとてもややこしいと筆者は、常日頃から思っているのだが、とりあえずそれは置いといて、スマホ一つあれば、無課金で聞く事は勿論、配信も出来るSPOON。これから私が紹介してゆくスプナーに興味を持って、ちょっと初めてみようかな、と思って頂けたらとても幸いである。


 では、楽しい匙の世界へようこそ。

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