月杯【エクソシスト】
水月美都(Mizuki_mito)
第1話
「それで、依頼は一体なに? ヴァンパイア? それともウルフマンかな? 何れにしてもオレのとこに来たのなら安心して任せてよ。依頼にしくじったのは未だ一回も無いからね」
日本人の割りにスマートな男が、胡散臭そうにオレを半ば睨む様に見詰め、値踏みしている。オレは馬鹿にした様に口の端を持ち上げ嘲笑する。
何時もの事さ。どいつもオレをエクソシストだと知ると同じ様な顔しやがる。
そう。まるで祓い師が自分達の始末したい輩と同族なんじゃなかろうかと。
「いや、悪かった。疑う訳では無いんだが、余りに君の外見が人間離れしてるもので。だが、引き受けてくれるのなら、君に頼みたい」
オレはびっくりしたね。今までの奴らは、これ程ハッキリとオレの見かけについて言わなかったし尚且つ、依頼を頼むとは思ってもみなかったから。
その事だけでも引き受ける理由にはなったが、内容を聞いて更に、断るどころか進んで行こうと決めたんだな。
何処へだって? もちろんニッポンへさ。
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