46日目(5/29)雨にも負けず副反応にも負けず

 5月29日。なんかすごい雨。


 今日はワクチン接種の日だった。結局昨日は小説だけ書いて効果測定をせずに寝てしまった。しかも昼寝をしたせいでなかなか寝付けず寝不足だった。大丈夫かなこれ。心持ちふらふらしながら、接種会場へ向かう。

 なんで離島に来てまでワクチンなのか。世話をしてくれる人がいるうちに安心してぶっ倒れたいからである。本土に戻ってからだと仕事もあるし、都合をつけるのが面倒だというのもある。

 会場には人がたくさんいた。人口の七割が高齢者というこの島に、こんなにも若者がいたのかというくらいたくさんの人。受付を済ませてから、だいぶ長い時間待たされた。小説を読むのはこういう時には捗る。音楽を聴いていたら自分の番号が呼ばれた時に聞き逃してしまう。


 小一時間待たされて、やっと医師の診療が終わり、注射の出番である。注射は正直得意じゃない。小さい頃は「平気だし!」と虚勢を張っていたが、大人になってかっこつける必要がなくなると「いや普通に無理」となったのは、採血と同じ。針が刺さる痛みも、じゅうっと何かが入って来る感覚も、苦手。

 気合を入れるために今日の服装は「がんばってます!」Tシャツである。

 気負いつつ接種場所に行く。「右利きですか?」「左手楽にしてくださいねー」に言われるがままに左手をだらんとする。

「ちくっとしますよー」

 来るぞ来るぞ……!

 ……あれ?

「終わりましたよー」

 もう終わり?

 ちょっとちくっとはしたけど、今までの2回に比べてぜんぜん痛くなかった。薬剤が入っていく嫌な感じもなかった。

 ほっと胸を撫でおろし、経過観察へと向かう。

 ゆきこはがんばりました。


 その後は副反応で強い眠気に襲われ、夕ご飯までひたすら寝る。「小説書きたいなあ」という欲が睡眠欲に負けた。

 夕ご飯を食べてからもしばらくは猛烈に眠かった。が、ここで「小説書きたい欲」が勝った。例のエロいBL書きたい! 続き書きたい! だって私が続き読みたいんだもん!

 煩悩の力は強い。眠気に打ち勝ち筆を進めること数十分。3話を更新し、ほどよい満足感。ちなみにまだ挿入はしていない。展開の遅さをここでも発揮する。

 セックスってどこからがセックスなんだろうなあ、まだ指しか入れてないけどこれはどうなんだろうなあ、でも女の子同士だと挿入ないこともあるしなあ、などと不埒きわまりないことを考えつつ、今日の日記を閉じる。

 実はお風呂入ってから髪を乾かさずに日記を書いていた。髪乾かして寝る。

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