四杯目 つまるところはそういうこと。

「しかし、随分と詳しいな」


 私は呆れながら茶々を入れた。


「まあね。若いころ随分調べたもんさ」


 須佐は頭を搔きながら、言い訳のように言う。


「要するに晴明の母親は土師氏で、父親は天皇家の傍流だということが言いたいのか?」


 私は少し面倒になり、須佐の話をまとめようとした。


「結論はそういうことなんだけどね。神社とか神様とか言えば、雰囲気が出るだろう?」


 須佐は懲りずにウインクしてきた。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る