第5話 低血糖
私の素人知識では、1型糖尿病と違って2型糖尿病の人は低血糖になりにく、インシュリン治療をしていないなら尚更。
と思っていた。
(私は2型糖尿病)
けれどそれは突然に来た。
空腹が酷くなると、手に震えがくる事ぐらいは数年に一度くらいの頻度で経験した事があった。
それだと思った。
今日はお昼が遅いから、お腹が空いて手が震え出したのだと思っていたら、それだけではなくとんでもない疲労感が襲ってきたのだ。
何これ?と思い、症状を検索してみたら『低血糖』と出た。
何か食べたら治るかなと思ったら、ちょっと食べたぐらいでは震えも止まらない。
あまりに症状が緩和しなくて、食べ過ぎなんじゃないかというぐらい早食いで食べてしまってからやっと症状が落ち着いてきた。怖かった。
低血糖になったらブドウ糖を舐めるという知識はあったけれど、こんな状況でブドウ糖を舐めたぐらいで回復するとは思えないぐらいの飢餓感と疲労感だった。
その初の低血糖体験から数ヶ月後、また低血糖になった。そしてそれは数週間内に繰り返された。
診察時に相談したら、少しだけ薬が改善された。
最初に糖尿病だと診断されてから私の血糖値やヘモグロビンA1Cは正常値にかなり近くなっていたらしい。
そりゃそうだよな、元々不摂生が原因じゃなかったんだもの。
と思っていたのだが、そんな簡単なものじゃなく一度なった糖尿病は中々私を解放してくれないのだった。
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