ヤケクソでナンパしまくった先に辿りついたのは聖女様のお母さん!?幸せルートかと思いきや聖女様がヤンデレ化!?

タヤヒシ

第1話 告白実行から地獄

「ず、ずっと前から好きでちゅた。付き合ってくだしゃい!」

俺こと和樹良太の告白は返事が来る前から終わった。


別に即で断られたわけではない。

ただ告白で噛むということ自体が黒歴史になってしまう。


このまま告白が成功すればいつか良い思い出話になるかもしれないが、この告白に限ってはそれは多分ない。


俺が告白した相手は椎名胡桃、清楚系美少女で学校では密かに聖女様なんて呼ばれてる。


腰まで届きそうなほど長い綺麗で繊細な黒髪、名前の通り胡桃のように大きく綺麗な茶色い瞳。


男なら本能で目を向けてしまう巨乳、そしてこの優しさと包容力。


惚れない男がいないわけない。


しかしこれまで数多くの男が告白し、撃沈している。

そして彼女に一切浮いた話もない。

どうしろと言うんだ。

俺だって玉砕覚悟で行ってるのにさらに追加ダメージが加わるとは。


イケメンだったらギャップ萌え〜なんて言われるだけで済んでむしろ好感度上がるが、生憎俺は友達片手で数えられる陰キャだ。


「え、と、その」


俺の告白に対し椎名さんは困っているようだ。


引き下がるか、答えはもう明白だな。

「ごめんなさい迷惑をかけました私ごときが椎名様とお付き合いなんて烏滸がましいたらありゃしないですよねだから気になさらずなかったことにして良いですいえむしろしてください」


「ぁ、あの」


そう言い終わると俺はお辞儀しながら猛スピードで後退して椎名さんの視界から消えるようにした。


まだ緊張が解けてないせいかオタクのような早口で喋ってしまった。


椎名さんに呼ばれた気もしたが多分彼女は丁寧に告白を断りたかったのだろう。


だがそうすれば俺のメンタルが持たないので彼女の呼びかけを聞かなかったことにして逃げる形で帰った。



—数時間後—




「うぇぇーん、ヒック、だ、だっれぇ俺好きだっらのにぃぃ」

「はいはいラーメン奢るから心入れ変えろよ?このまま泣いても意味ないから」

「正論言うなぁぁ」


帰ってから俺は嗚咽を漏らしながら親友の上野蓮に慰めてもらっていた。


告白を思い返すと後々悲しくなりついには泣いてしまったのだ。




—— 一週間後 ——

「そろそろ学校行ったら?」

電話越しに話しかけてきたのは蓮だった。

「もう恥ずか死していけるわけないし失恋の傷はそんな治りやすくない。」


俺はそれっぽい理由を言って諦めさせようとした。

だが馬鹿な俺はたった一言で丸められた。

「お前が可愛い彼女作ったら椎名もお前の良さに気づくんじゃね?」


冷静になってよく考えたら無茶苦茶すぎるが彼女の名前が出てきただけで正気でいられなかった。


「どうしろって言うんだよ」


「…ナンパしまくれ」




どうも作者のタヤヒシです。

「困っていたところを助けたら、日本語カタコトなチャイナ娘に懐かれた」

近頃公開予定でーす。


Twitterもフォロワー今のところゼロですが「@tayahishi」でやってまーす。他にもタヤヒシいますがそれはパスワード忘れてしまった今は亡き垢なので気にせず。

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