第10話

ヒナタが俺にくっつきだして1ヶ月も経つと、

マヒロがそれに反比例するように俺から離れて行った。先にも書いたが俺の部屋に一切顔を出さなくなり、更には俺に教科書や英和辞典を借りにくることさえしなくなった。

そうなると、なんだか物足りない日々だった。

ださいぞ、陰キャ眼鏡!などと

マヒロに罵倒されてたのが、ちょっと懐かしくなる。マヒロは俺の部屋で寛ぎ、ゲームをし、宿題を写して帰るのだが、そんなルーティンをしなくなってから、俺は手作りのシフォンケーキも焼かなくて済むようになり、

紅茶を入れずにも済み、マヒロのために新作のゲームソフトを買う必要性もなくなったわけだ。

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