第5話 秘書とマウス

先生方は実験でマウスを使用します。

何に使用しているのかはよく知りませんが、薬とかの効用を調べるのでしょう(←適当)


第一段階

私「実験でマウス使うんですね」

杉さん「そうそう。いろんな種類がいるの。普通のマウスのほかに、ヌードマウスとかね」

私「ヌードマウス?」

杉さん「毛のないネズミのこと」

私「毛のないネズミなているんですか?」

杉さん「ストレスを与えて、わざとそういうネズミをつくるのよ」

私「へえー…」

人間もストレスたまると禿げるしな。無理矢理はげさせられるなてかわいそうに。


第二段階

私「動物実験計画書に、処分どうするかって書いてありますけど…」

松さん「そうそう。杉さんが昔、殺処分してたらしいよ」

※杉さんが辞めてしばらく経ってます。

竹さん「どうやって殺すの?」

私「いろいろあるみたいですね。中枢破壊とか、薬とか…」

松さん「一息に『きゅっ』とやるらしいよ」

私「一息に? きゅっと?」

松さん「そうしないと、かえって苦しむから」

私「へ、へえ…」

かわいそうに。でも実験用に育成されたマウスってそんなものなのか。


第三段階

私「マウスって飼育管理費とかかかるんですね」

松さん「1日いくらって計算なんだよね。だから、必要ないマウスは先生方に処分してもらうの」

私「そうなんですね」

松さん「生きてくってただじゃないんだよね」

私「人間もそうですもんね」


最終段階

私「異動したT先生のマウス処分されてないみたいですよ。飼育管理経費の請求来ました」

松さん「えー…。じゃあ、処分していいか先生に聞いて」

私「メールします」

メール返信『ほかの先生が使わなければ、処分してもらってください』

私「N先生、T先生がマウス使用しなければ処分していいそうなので、飼育管理経費かかるんで処分してもらっていいですか?」

N先生「ああ、いいですよ」

数日後

N先生「マウス処分してきました」

私「ありがとうございます」


慣れって恐ろしいですね。

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