第12話 レイナの改革

 ラフレシア王執務室

「諜報員!」

 影から声がします。

「国王様!影に御座います!」

「…おう!レイナさんが改名したのであった…お前達、それで良いのか?」

「レイネアリス公爵令嬢様の命名『影の軍団』誇りを持って受け入れました!」


(諜報員の方が役職らしい良い名と思うが…影の軍団?ハンゾ達が気に入って居るなら良いか)

「…そうか、ならば良い…伝言だ!レイナさんに改革の続きお願い出きるか打診せよ!」

「はっ!レイナ様に王命招集してまいります」

「ま、待て!招集では無い!レイナさんの都合が良ければ、改革の続きお願い出きるか打診するのだ!!伝言間違うな!」


「…はっ、レイナ様にお願い伝言してまいります」



 ***


 公爵家に到着したハンゾは、しばし考えた。

「正式な訪問、使者として振る舞う事にした方が良いな」

 ハンゾは訪問理由を門番に告げ、レイナアリス公爵令嬢への目通りを要請した。


 ***


「レイナ『影の軍団』軍団長ハンゾと名乗る者が目通りしたいと言って居るが、どうする?」

「?ハンゾが、正式訪問?勝手に入って来れるのに……そうか!王のメッセージ伝えに来た?」

「レ、レイナさんや!危ない者では無いだろうな?」

「私の手足として、何でもこなす貴重な者達!このカスミとユウギリも影の者、父様ハンゾを通して」

「レイナさんや、これ以上容赦無い事しないで欲しいぞ」

「腑抜けたラフレシア王国を機能させる処置だよ、もっと改革進めるよ」



 叔父様招集すれば良いのに、私に改革のお願いとか。

 何姪にビビってる?


 御者オウエ、ウコンサコンとカスミユウギリ同行、私の馬車で王宮に向かいます。

 ハンゾは伝言が済むと何処かに消えてしまいました。

 消える前に、各貴族の調査結果を報告せよと命じて置きます。



 王宮では待つ事無く、新宰相ゼンが走って来ました。

「レイネアリス公爵令嬢様!改革のご指導宜しくお願い致します!」

「レイナで良いよ」「はっ!レイナ様」

 宰相執務室に通されます。

 執務室には国王が待っていて「レイナさんや!忙しいのにお願いに応じてくれて、ありがとう!」


 執務室最奥に雛壇が有り、上に小さい私用に造られた事務机が設置され着席して指示が出来る用になっていました。

「時間が掛かりそうな貴族達の賞罰から始めるよ!」

「レイナさんや?お茶に茶菓子食べて休憩してはどうじゃ?」

「グズグズは猫でもするよ!仕事を方付けてから頂くわ!

 影!命じた資料を此に!」


 何処からか現れたハンゾ自ら資料をうやうやしく提出して来ました。

「おうっ!これは解り易い!サイゾでかした!」

 無言で恭しくお辞儀したサイゾは、満足そうに口角が少し上がっています。

 そんなサイゾの目にクマが、かなり無理して書類作成してくれたようです。

「有意義に使わせて貰う!ご苦労であった。軍団のお抱え料金見直し考慮する!!」

「はっ!レイナ様に絶体の忠誠を!!」

 言葉を残しハンゾはかき消える。


「まずゴウマ侯爵だが、資産没収の上侯爵家取り潰す!

 ヨクダ侯爵は、厳重注意罰金金貨10万枚!

 レイチェル侯爵は、お咎目とがめ無し!侯爵家は以上!!

 続いて伯爵家……以上3伯爵家取り潰し財産没収!残るはローレル伯爵、ユーリョ伯爵、マズマ伯爵の3家!

 続いて子爵家だが、従来のユーリョ子爵、マズマ子爵、昇爵させたピイタ子爵、レイト子爵、アキド子爵以外の4子爵全て取り潰しにする!

 男爵家、准男爵家、士爵家に関しては現状様子見

 一代限りの名誉職騎士に関しては800人を目処に、王では無く私が人物を見て叙する」


「レイナさんや、物凄い数の貴族取り潰し大丈夫か?」

「私の署名、王命で遂行します。

 皆手分けして速やかに取り潰し遂行せよ!!」

「はっ!レイナ様!!」

「明日は国内の産業復興と、各地の特産品を調査ラフレシア王国が富めるよう政策を行う!!」



 そんな感じで不休改善、寄生虫の蔓延はびこった王国が復興するよう働きました。

 酒や食料品、特産品を期待したが、存在しませんでした。

 調査の結果公爵家、我が家ですが食料品に酒造全て製産してる?

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