3、春が終わる


捨てられて燃えたのは

自分だったか

それとも君だったか


もうすでに忘れてしまった


手を伸ばしたところで

掴めるものはない



冷えきって凍ったのは

自分なのか

それとも君なのか


今になってもよくわからない


目を向けたところで

隣はすでに空っぽ



君のことを考えても

最早心臓は走らない


輝いていたあの日々は

授業の合間にうたた寝して見た

夢だったのかもしれない



二人の春は終わるのだろう

いや

本当は分かっている


未来はいつかやがて現在に

現在は確定した過去になる



春が終わるのだろう

春が終わる

春が終わったんだ


もう二度と

同じ春は巡って来ないだろう


もう二度と

この春を振り返りはしない




もう二度と

その春を思い返しはしなかった


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