23.赤ちゃん

 その子は、ぐうとお腹が鳴る音が聞こえても、他者(多くの場合、お母さん)を通してしかお腹が鳴っていることに気づけない。気づいていても、対処のしようがない。


 お腹がすいたら、求めるものはすぐにやって来て、常に誰かから過不足なく与えられている状態なんだ。


 赤ちゃんって、いいね。


 そうかしら、赤ちゃんって大変よ。昼夜の時間感覚がないから、いつも泣いてばっかりで、寝たいのか、寝たくないのか、寝たくても起きているのか、分からないような状態で過ごさないといけないんだもの。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る