最弱冒険者も弱体要素の力を持つ神と契約したら世界最強冒険者に格上げ

@abi_core

第1話誰もが羨む最強パーティ

 ここはトンネルンの森、奥深くの洞窟。双剣の青年アルベルト、ヒーラー少女のフラン、ソーサラーの幼女ワンダ、そして大剣の少年メロ。彼ら彼女らは4人でパーティを組みギルド任務をこなしていた。


アルベルト「そこだ」

フラン  「そこ」

ワンダ  「叡智を極めしプリティ乙女、ワンダが命ずる…暗黒を照らす天上の光をここへ指し示せ、ワンダ・サンシャイン」

アルベルト「メロ、最後の一撃だ」

ぼく(メロ・メルン)「うぉおおおおおお…、これで…終わりだぁぁああああ」


 荒れ狂う猛獣ウラグラーをたった4撃で倒した。


メロ   「やったーーー」

アルベルト「まあ、俺のおかげだな」

ワンダ  「ずるい、ずるい、

わたしだよねー」

フラン  「そこはヒーラーである、

わたしの功績よね」


 お互いにいい刺激をし合って、能力を高めあってある意味ほんとによくできたパーティだった。


 それから1週間後、アルベルトがパーティのリーダーらしく高々と宣言した。


アルベルト「メロ、フラン、ワンダ、そして俺、みんな…、これから個人任務についてもらおうと思う。他意はない」

アルベルト「俺たちなら個人で請け負っても楽にこなせるだろう。じゃあ今から、各自の任務を宣告する。まず、フラン。君はヒーラーだから異国同士の戦地でケガ人の手当てだ。ワンダ、君はまだ幼女だ。俺の後衛で2人任務だ。ちなみに俺は、要人の護衛だ。最後にメロ。君はずいぶん成長した。君を見込んで、討伐任務を任せようと思う。」

メロ「討伐任務?僕ひとりで?」

アルベルト「もちろん、やってもらう。ドラドの祠は知っているだろ?そう、そこに最近ドラゴンが住み着いたらしいんだ。頼んだ」


 アルベルトたちは各自、任務へ向かった。メロはドラドの祠へ向かう前に、装備屋に寄った。そこで武器と防具の取り替えと、回復薬の補充。なにせ、一人任務で不安が募るのだ。


 ドラドの祠に着いた。


 ドラドの祠へ着くまでのあいだ、メロはモンスターに一度も出くわさなかった。それだけ、祠の中には強靭なドラゴンが住み着いているのだろう。メロはおそろしいと感じながらも、冷静に祠の中へ足を踏み入れる。中に入ると地面が凍っていた。メロは滑らないように一歩一歩の歩幅を調整した。祠の奥からは並々ならぬ気配を感じる。次の瞬間祠の中を怒号が響き渡った。


祠のドラゴン「グォオオオオオオーーーー」


メロ    「あっ…あ…あ」


メロは足を無意識に震わせた。


メロ    「やっぱり、4人とひとりじゃ、恐怖の度合いが違うよ」

メロ    「僕には無理だ。やるだけやってみるけど…」


ドラゴンは大きな鉤爪でメロを襲う。メロは重量武器の大剣を持ちながら軽やかな動きでひらりひらりと鉤爪をかわす。ドラゴンのスタミナは果てることを知らない。振り下ろす鉤爪は一振りごとに少しずつ速度が増していく。メロはひらりとかわしていたが、体力の低下で回避が徐々に難しくなり、鉤爪を大剣で受けた。メロは勢いよく吹っ飛ばされた。


メロ「これ以上やっても…、分が悪すぎだ…よ」


メロは一旦、戻って応援を呼んでくることにした。メロは必死に逃げ出した。

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