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    (以下、ネタバレあり)

    「優しさなどいらない、正直で辛辣でも評価が欲しい者達へ 」の企画で拝読しました。ので、ビター寄りのコメントになるかもです。
     この作品は、要するにラスト一行で「うわ、ほんとに出た!」というパニックオチで、全文はそこへ行き着くまでのジリジリした前準備、ということでいいんですよね? であれば、考えるべきは二つ、1.恐怖感の煽り方の良し悪し 2.オチのインパクトの強さ だと思います(まあこれはホラーならだいたい全部そうなんですが)。
     1.に関しては、正直、微妙です。動画用実況中継のためとはいえ、主人公のトークがあまりに日常そのものだし、廃墟も今少しムードを演出してもいいのでは、と思います。ホラーの文体になりきれていないというか。
     例えば、玄関の「苔だらけの水槽」一つ取っても、結局なにもいないにしろ、そこで主人公の恐怖感(期待感?)を反映するようななんらかの描写を入れてもいいのでは。むろん、くどくない程度に。あと、日記なんて小道具を使うのなら、筆跡がだんだん常軌を逸していってるとか、なにか妙な残骸が(皮膚とか肉片とか)挟まってるとか、話者が平静を装う中で、どんどん雰囲気が怪しくなっていく、みたいな仕掛けが色々できたはずです。
     そして2.ですが、これだけの文章量で、最後にただ出ただけ、というのはちょっと弱い気もします。要するにこの幽霊は勘違いして(あるいは錯乱して)来訪者を夫と見なして出現する、ということなんですよね? このオチを変えないのなら、もっと短い、ほんとに軽めのショートショートの方が合うような気がします。オチを今少し怖いものにしたいなら、せめて「幽霊の目撃談はゼロだが野次馬の行方不明が続出しているという噂」を前振りしておいて、この主人公はこれからタダでは済まない目に遭う、ということを暗示して終わる、とか。
     結局の所、この作品は映像化向けの素材ではないでしょうか。BGMとSEと照明とカメラワークで存分に演出した画面の中でなら、妙に冗長で日常的な主人公のしゃべくりも逆に不気味ですし、ラストのインパクトも強くできるはずです。だから、ト書きに腕をふるいつつ、シナリオの形にまとめるのは大いにありだと思います。
     その意味で、怪談ショートショートとしては構造はしっかりしてます。それをあくまで小説の形にしたいとお望みでしたら、先行作品なり噺家さんの話術なり、色々研究してみてください。
     長文、失礼しました。

    作者からの返信

    素敵なアドバイス頂きましてありがとうございます!
    仰る通りだと痛感致しました。
    確かに映像化向けのシナリオのようになってしまっていますね……。

    頂いたアドバイスを参考にもっと面白い作品が書けたらと思います。
    本当にありがとうございました!