応援コメント

第六膳『初めてのハンバーグ』」への応援コメント

  • 💎玖珂李奈

    全文はこちら
    『午前0時の食卓』
    https://kakuyomu.jp/works/16816927862450734712

    周回遅れになってしまいました。ごめんなさい。
    なお、天ぷらは時間の関係上、お休みさせていただきます。

    主人公:烈(れつ)
    ごはんを食べる少女:紅子(べにこ)
    主人公の元カノ:美奈(みな)


    💎一部抜粋💎

     なかなか男前なサイズに形作られたタネを熱したフライパンに置いてもらう。その途端に、じゃあっという音と共に香ばしい香りが辺りに広がった。
     香りに反応したのか、肉の焼ける音に負けないくらいの音量で、紅子のお腹がぐうと鳴る。そこに追い打ちを掛けるようでちょっと申し訳ないが、同時進行でソースを作る。

     スーパーで見つけた「きのこちょこっといろいろセット」の出番だ。一パック全てを小さなフライパンで炒める。
     わさわさとフライパンの上でたむろしていたきのこ達は、火が通るとつるんと柔らかく素直になり、紅子の菜箸の動きに合わせて、きゅるきゅると音を立てて動き回る。そこに醤油やみりんなどを合わせた調味料を入れると、空腹の日本人には拷問でしかない、醤油&みりんの甘じょっぱい香りが鼻腔を責め苛んだ。
     仕上げというかとどめにバターを加えると、紅子の口から「うおう……」という、切ないような苦しいような呻き声が漏れた。


  • 編集済

    皆さま、こんばんはーー!!
    超久しぶりの投稿です(;´Д`)
    やっと周回遅れを取り戻しました💦

         🐛 🐛 🐛

     使用するのは合いびき肉と玉ねぎとブラックオリーブとつなぎの生卵、そして風味付けのローズマリーと塩コショウだ。
     材料をキッチンにそろえて見本を少し見せ、それとなく作業内容を伝える。まず、玉ねぎを刻もう! と…………するとまさかの彼女は皮ごと刻み始めた。ううぉーい!!
     慌てて制止して皮をむくことを伝え、料理本の写真を見せながらみじん切りにしてもらう。
     しかし、なんとたどたどしい作業だ。指を切断しないか気が気でないが、まあそこはあれだ。静かに見守ろう……


    続きは『飯テロ開始します! 〜傷ついた訳あり彼女に一膳の飯を〜』にて。

  • ♪ 一帆です。

    やっとこさ、ハンバーグの回答をアップしました。

    ****

    ―― はい! いただきましたー!!

    天蓬さんの『たまには俺が作るのもいいな。とびきりうまいハンバーグとやらを作ってやる。覚悟しとけよ』宣言! なんかデジャブってるような気もしないでもないけど、よく思い出せない。

    「お肉は羊です。村長さんから分けていただきました」
    「羊か……」
    「水蓮じゃなくて、主だって……」

     金炉さんと銀炉さんが顔を見合わせてこそこそしゃべっている。

    ****

     つづきは、「妖術士見習いは愛を学びたい」で。
    https://kakuyomu.jp/works/16816927862494687766

  • 🐹黒須友香です。
    ハンバーグ回、投稿しました♬

    ↓🐹(一部抜粋)

    二人が見ている料理の本は、あちこちに油や調味料がはねた跡があったり、湿気でしわが入っていたりと、キッチンで使い込まれたことがありありとわかる、年季の入った本だった。

    「達月くんが大事に使ってきた本なんですよ」

    「うちに今あんの、この一冊だけなんやけどな」

    🐹↓続きはこちら!
    https://kakuyomu.jp/works/16816927862423037971

  • こんにちは。久里琳📞(ク〇リンと読むのも可)です。
    コメント欄には割りこめていませんが、楽しく読ませていただいています。
    和響さん、非公開にされるのですか? つづきを楽しみにしていたので、残念です。
    神寺さんの今回のお話は、攻めてられましたね。たしかに運営さん的には際どいかもしれませんので、関川さんの苦渋の御決断もやむなし!だと思います。でも個人的には、不快ということはありませんでした。許容範囲内のお話がいずれまた掲載されるのを楽しみにしております。

    さて、今回の回答編です。

    📞 📞 📞
    ハンバーグ。お肉たっぷり、ソースがとろうり。外はこんがり、中は肉汁がはちきれそうで。
    ああ、きっと美味しいんだろうな。すてきですてきなハンバーグ。写真を見ているだけで幸せになれる。

    あんまり夢中で見入ってたせいで、声かけられたとき、反射的にハンバーグのページを見せてしまった。なんだか要求してしまったみたいではずかしいや。

    そしていま、ぼくの前にはハンバーグの素がたくさんならべられている。ハンバーグって、肉ばっかりでできてると思ってたけど、ちがうんだね。
    切ったらぜんぶボウルにつっこんで混ぜ捏ねる。さいしょ手を入れるとむにゅって手ざわりがヘンだったけど、捏ねてるうちに楽しくなってくる。
    ぐったり、ぐっちょり、いろんなものが混ざって粘って、もうなにがなんだかわからないけどいいんだ、だって、とにかく楽しい。
    ・・・・・・・

    📞つづきはコチラ📞
    https://kakuyomu.jp/works/16816927862534372546


  • 編集済

    春川晴人🌞です。よろしくお願いします。

    🌞 🌞 🌞


    分担作業って言うのかな? アスカがみじん切りにしたにんにくと玉ねぎを炒めている横で、おれが卵とパン粉、塩胡椒なんかを軽く混ぜる。

    「まぁ家はあたらしく新居を探すとして。なんでまた思い切ってなにもかも解約しちゃったの?」

    まさか本気でカニのためだけにすべてを捨てたわけじゃあるまい? 仕事だって、有給とれば済んだことだったのに。

    合挽き肉を混ぜ混ぜ。

    「やー、なんてゆうかさ。やっぱりどうしても探したくなっちゃったんだよね。きみのお母さんを」
    「え?」

    一旦戦線離脱した彼女の手には、大学ノートが握られている。そこには、母さんの汚い字で『お料理ノート』と書かれていた。

    「こんなの、どこで?」
    「ごめん。片付けていた時に見つけちゃったの」

    実家から持ってきた唯一の品がこのノートだった。不器用なのに、料理のこととなると一生懸命な人だった。男にだらしない以外は。

    「これ、最後まで読んだ?」

    アスカに問われて首を左右に振る。こねた合挽き肉を冷蔵庫で寝かせている間に、ノートを見せられた。

    「……これ!!」

    母さんが出て行った日と、帰ってきた日。そして、帰ってきた時、母さんは必ずなにかしら食材を手に入れていたのだ。

    「だから今回も、お母さんどこかで食材を探しているんじゃないかな? って思って。そうしたら、生半可な気持ちじゃ探せないなって思ったの。どこに行ったのかまではわからないけど、多分、岩塩を探しに行ったんじゃないかと思う」
    「そのために、仕事を辞めたの?」

    冷蔵庫で合挽き肉を寝かせている間に、よく洗ったフライパンの上で、アスカがゴンのためにそぼろを作ってくれた。もちろん、玉ねぎは入っていない。

    「それくらいの覚悟が必要だった。本気でお母さんを探すつもりだったから。けど、漁師さんにそのこと話したら、きみのところに帰るよう、説得されちゃった。お母さんのことで気落ちしているところで、あたしまでいなくなったんじゃきみがかわいそうだって。お母さんのことは、信じて待つしかないって」

    だから、と彼女は頬を赤くさせる。

    「また改めて仕事探すから、嫌いにならないで?」

    そんな彼女をぎゅっと抱きしめる。

    「母さんのために、ありがとう。アスカのこと信じるから、母さんのことも信じてみる。仕事は無理しないでゆっくり探していこう?」
    「うん。えへへっ。やっぱりやさしいな、きみは」
    「アスカの方こそ、やさしいのかたまりじゃない」

    冷蔵庫から合挽き肉を出した。一人分に取り分けて、手のひらでキャッチボールみたいに空気を抜く。お好みでチーズも中に入れたりする。

    今回の味付けは和風なので、アスカがハンバーグを焼いている間に、おれが大根おろしを作る。ペースト状のも売っているんだけど、やっぱりおろしたてがおいしいもんな。ゆっくりおろせば、そこそこ甘い大根おろしの出来上がり!!焼きたてのハンバーグの上に豪快に大根おろしを乗せて、完成!!しかも今日のご飯は五穀米。うっわ、贅沢。

    「「いただきますっ!!」」

    母さん、いつか岩塩持ってくるかな?それをたのしみにしていよう。

    やっぱりハンバーグは正義だ。

    つづく

  • 💐涼月💐です。

     もやは更新時刻の予定はあって無きがごとくになっております(;^ω^)
     なんとか更新できました。
     ただ、すみません。皆様のところへのお伺い明日以降になってしまいそうです。
     ゆっくり伺いますので、少しお時間くださいませ。

    💐 💐 💐

     今、色音が泣いているのは、俺の無茶ぶりのせいじゃないぞ。

     犯人は玉ねぎだ。白くて丸くてキューピーと同じくとんがった頭をしているくせに、同族の天使を泣かせるなんてなんて奴だ。

     いや、そんな冗談を言って誤魔化している場合では無い。
     
     泣いている色音を見ているのは、なんとも……俺の方が落ち着かないのだ。

     続きは ↓ です!
    https://kakuyomu.jp/works/16816927862602812315/episodes/16817139554687859580


  • 編集済

    ようやく書けました〜。🍏蒼翠琥珀です🍏

    今回は新たに、桜井市にある三輪山をご神体とする日本最古の大神(おおみわ)神社の『なで兎』と、明日香村にある飛鳥の石造遺跡の一つ『亀石』から想起したキャラクターが登場します。

    🍏🍏🍏
     今俺たちの前にあるのは、じうじうと音を立てる挽き肉の塊だ。石を組んで造った即席の炉に、亀石が持参した小さな鉄板を乗せて、赤みの肉が次第にその色を閉じ込めていくさまを見つめている。
     拾ってきた松ぼっくりはどれも湿気ていて、なかなか灯らない火に心が折れそうになりながらも、ようやく此処までこぎつけた。
     亀石は登山、俺はトレイルランニング。似て非なる楽しみ方ではあるが、俺たちは山で過ごすことが多い。今日もそうだ。
     拓けた山頂にぽつんと佇む月光桜。その幹にタッチして下ってきた俺は、ゆるゆると登ってくる亀石に遭遇した。
     いつものように、おおよそ五合目あたりで、こうして昼飯を共にする。
     身軽な俺は日帰り、亀石は大きな荷物を担いで山頂ないし好みの場所で一夜を明かす。ご苦労なこった。そして下山後に六科の店で落ち合い、各々の山での時間について駄弁って過ごすのがお決まりだ。

    「あ、しもたぁ」
     項垂れた亀石を見て、俺は「しもたぁ」の原因がわかった。何もせずに待つのも飽き飽きしていたところだ。さっと立ち上がって、周辺で目当てのものを拾ってきた。
    「これで、どうだ?」
    「うわ、めっちゃえぇやん! 絶対いけるわ!」
    🍏🍏🍏

    全貌はこちらで。
    『異都奈良の琥珀食堂』〜俺とオマエのお膳立て〜
    https://kakuyomu.jp/works/16816410413893461604/episodes/16816927863266269377

  • 🐤小烏つむぎです。

    今回も前半から大幅加筆しています。
    よろしかったら前半からお読みください。
      ↓
    https://kakuyomu.jp/works/16816927862577875744/episodes/16817139554538226111

    ***********

    後半のチラ見せは、こちらになります。


    じいちゃんはかあちゃんが使っている四角な包丁と違って、小さいけれど先のとんがった包丁を出しくれた。これはここでお手伝いするときの僕用の包丁だ。

    土間の横の甕にまな板を渡すと、僕にちょうどいい高さになる。じいちゃんは肉と玉ねぎとキャベツと赤いのを流しに置くと、僕の足元で七輪に火を起こし始めた。

    「ねぇ、じいちゃん。

    洋食屋してたときも七輪でやったの?」

    「いや、あっちの竈でやってたさ。」

  • おはようございます。
    わたくしリクエストのハンバーグ回。関川さま、採用ありがとうございました!
    今回ばかりは(それほど)遅れてはならぬ! と頑張って来ました。
    が、皆様の作品を読むのはやっぱりもう少し遅くなりそうです……


     🍻

     丸々と膨れたハンバーグにナイフを入れると、透明な肉汁がびゅうと噴き出した。湯気を立てる肉の断面を、玉ねぎの粒を撫でながらキラキラと流れ落ちてゆく。

    「ふわぁ〜!」

     肉汁に負けないキラキラした瞳を丸くして、テンが歓声を上げた。その拍子に、また涎がたらーり。 

    「はい、いただきます」
    「いたなきます!」

     割ってやった一口分にフォークを突き刺し、口いっぱいに頬張る。

    「ほむうぅーーーーー!」

     ぎゅっと目を瞑って、ゴクゴクと喉を鳴らしている。あふれる肉汁を飲み込んでいるのだ。そして、もぐもぐ。肉感荒々しいミンチに、シャキシャキとした歯応えの残る甘い玉ねぎ。ほのかに感じるスパイスに、芳しいソースの香り。
     もぐもぐしながら、テンは初めてのナイフを見よう見まねで操り、次の一口分を切り分けている。付け合わせのクレソンやミニトマトには目もくれず、二口め。

    「ンむぅ〜〜〜〜〜ん!」

     テンの至福の呻き声をBGMに、わたしも一口。うん、美味い!!
     繊細に焼き上げた口溶けなめらかなハンバーグもいいけれど、わたしはこのワイルドなハンバーグが断然好みだ。じゃぶじゃぶ迸る肉汁、ガツンとくる肉の迫力と旨味。瑞々しい玉ねぎの食感も最高。
     甘辛いソースもよく出来てる。濃い目の味付けで、ハンバーグ自体の美味さを引き立ててくれる。

     ……なんて堪能している間に、テンは早くも一個食べ終えてチーズハンバーグに取り掛かっている。
     そんなテンを横目に、ポテトサラダをぱくり。よしよし、こっちも完璧だ。熱々の具材と混ぜたおかげで新玉ねぎにもいい感じに火が通り、爽やかな甘味を存分に出してくれる。全体に染み込んだベーコンの脂、瑞々しいきゅうり、寄り添うような甘味のにんじん。そして野菜と牛乳の水気を吸収したぽってりとなめらかなポテトを、マヨネーズがまとめ上げている。

    「すごく美味しいよ。テン、ありがとう」

     心を込めて礼を言うと、テンは嬉しそうに、そして誇らしげに笑った。ポテトサラダからきゅうりをつまみ出し、見せてくる。

    「これ、一緒にぎゅーってしたね」

     …っキューン!


     ああ、駄目だ。これはダメだ。止められない。ぎゅーってなったのはこっちの心臓だよ……

    「セッキー、なんで泣いちゃうの?」
    「テンの作ったお料理が美味しすぎるからだよ。泣いちゃうくらい、美味しいんだ」
    「そっかぁ。テンも泣いちゃうくらい美味しい!」

     そっと涙を拭うと、袖口はテンの涎でまだ湿っていた。

    🍻

    全文はこちらからお願いいたします↓
    第六膳回答『初めてのハンバーグ』
    https://kakuyomu.jp/works/16816452220246177194/episodes/16817139554659720530

    ねむすぎて力尽きました。二度寝します………

  • 🎐風鈴
    飯テロのお時間です!
    再び、吹っ切れた話で申し訳ないのです('◇')ゞ

     お題にある『家』を『部屋』に変更ということで、よろしくです。

     *
     オレは、霧子があたふたと料理するのを眺めながら、妄想を膨らませていた。
     食べ終わった時にプロポーズするんだ!
     その文句を考えながらニヤついていた。

     と、その時だった!
     ガチャリンコ!
    「ヤッホーー!霧子ーー、ゴチになりに来たぜーー!」
    「あっ、来た来た、上がって上がって!」
    「えっと、君は?」
    「ども、彼女とつき合ってる田中です!」
    「ええっっ!!」
    「もうー、冗談が好きなんだから!」
    「あはは、半分本気なんだけど」
     そう言って、田中はオレをジロッと見た。

     と、その時、キッチンから、フライパンに玉ねぎが入ったようでジュワ―という音が聞こえてきた。
     二人して、お腹がグーーと大きく鳴り響いた。
    「二人とも、お仲が良いね!」
     霧子の明るい声が響く。

     と、その時だった!
     ガチャリンコ!
    「チース♬シクヨロ♬ヨロタノ♬甘いマスクの佐藤だよん♬」
     チャラい!
     こいつはチャラい!
    「チース、シュガー♬ハンバーグだよ、シクヨロ♬アセアセ♬」
    「なるほどばしカメラ♬楽しくしナイトプール♬ponponpon♬」
     こいつ、ナニ人だ?
     って、霧子、お前、会話できるのか?

     霧子はボールを二重にして外のボールには冷水を入れてから、中のボールに合い挽き肉を投入し、お塩を振ってからのグッチャか、グッチャかとこね回す。
     ここは塩を入れることで、たんぱく質が分解し粘りが出てまとまりやすくなるのだ。

     と、その時だった!
     ガチャリンコ!
    「こんにちわわ!来てやったぜーーーと!!わおう!!」
    「わお!明石君、わお!!」
     なんだ、この濃いヤツは?!

    「うふふん、みなさん、揃いましたね。みんなこのアパートの人たちです!私が時々この部屋に来るとき、偶然に再会したの。今回、お料理するから、さっき呼んじゃった」
    「再会って?」(オレ)
    「3人とも高校時代のお友達。通学途中のサトウキビ畑で佐藤君が寝てて、それから知り合ったの。明石君と田中君は、佐藤君のお友達だからその関係で、仲良くなったていうか・・」
    「まあ、そんなところだけど、高校時代はいろいろとな!な?!」(田中)
    「#♪よう、よう、男3人♪女1人♪出会って別れて♪また会って♪今度こそ!決めるぜキッス!スッキリと♪#」
    「霧子ちゃんのこと、みんな大好きなんだぜーーーと!ハンバーグ――!!」
     明石はグーにした拳を突き上げた。

     ジュワ―という、またしても良い音が響いて来たと思ったら、良い匂いがして来た。

    「どうも、初めまして、関川です!」
    「♬初めてじゃないからね~~~♬」
    「えっ?」
    「佐藤が駐輪場で寝てた時に、きみ、スキップダンスしてただろ?知ってるよ」
     何を言ってるのかな、田中は?スキップ?
     ステップの間違いじゃね?
     オレ、スキップなんて小学生の時くらいしか、しかもダンス?

    「わおーー、見たい見たい見たい!ヒロちゃんのスキップダンス!」
    「えっ?そうか?」
     つい、言ってしまった!
     霧子の目が輝いてる!

    「ああ、これか?でっあいは~、ろっくせんまんの~~、はとむーぎちゃーー!えきぞちぃぃぃぃーーーく、じゃぴぁ~~~ん!じゃぴぁ~~~ん!ろっくせんまんえん、ろっくせんまんえん!」
     オレは、心を無にして踊った!
     最後はカズダンスでチー―ンだ!!

    「・・・・・・・」
     男3人は無言無表情だった。

     と、その時だった!
    「ぱちぱちぱち、ぱっちんこ!!」
     霧子が口で拍手してくれた。
     両手が今塞がっていたからだ。

     こうしている内に、ハンバーグが出来上がった。
     5人前ある。
     オレ達の前に一つずつ、並べられた。
    「さあ、召し上がれ!うふふふふ、あっ!ちょっと待って!一番最初に食べてくれた人に、わたし、あげちゃうから!」
    「ええっっ!!」
     オレ達の頭の中に、私をあげちゃうというフレーズがコダマしていた!

     パッと見、ハンバーグの大きさ的には、大きく口を開けてのふた口分だ!
    「さあ、まだよまだよまだよ、はいっ!スタート!!」

    「ゔっ!」「ぜーと!」「あい~ん」「ぐはぁ!」
     まず、佐藤と明石がリバースしてギブ。
     オレと田中の一騎打ちになった。
     涙が出て汗だくとなったが、田中の方が少しだけ先にかぶりついて飲み込んだ。
     オレは一瞬躊躇したのがアダとなってしまった。

    「田中君の勝ちーー!!はい、これ!私の分のハンバーグ!」
     それを聞いて、田中は気を失った。
     そして、この場から佐藤と明石に肩を担がれて退場していった。
     残されたのは、オレと霧子とハンバーグ一個。

    「オレが食べるよ、そのハンバーグ!」
    「いいよ、無理しなくても。不味かったんでしょ?」
     霧子はしょんぼりと俯く。

     ダメだ、ダメだ、ダメだ、霧子!
     君には、笑顔が似合うんだ。
     オレのプロポーズの言葉は、君の笑顔を一生見続けたい、だ!
     だから、笑わしてやるよ、これを完食して!

    「バカだな~、一生懸命、作ったんだろ?オレ達が喜ぶ顔が見たかったんだろ?だったら、オレが代表して食べてやるよ!オレ、ハンバーグが大好きだから!」
    「いいよ、いいよ、なんか、身体に悪そうだし」

     これを食べたら死ぬのか、オレ?
     でも、でもでもでも、オレは霧子の悲しむ顔を死んでも見たくねーんだよ!!

    「フタヒロ、逝きまーーす!」

     オレは、目を瞑って、一口目で出来るだけ多くをかぶりついた!
    「むぅぅぐぅぅぅ~~、むしゃむしゃ、ごっくん!おいしーぜーーーと!!」

    「いいよ、無理しなくても」
    「いや、違うって!ホントに美味しいから!」
    「あっ、それだけ、こっちのケチャップにしたの」
    「あっ、それは!そうか、オレ達が最初に食べたケチャップソースは、激辛デスソース!!そうか、そのケチャップもその激辛デスも容器の表面にラベルが無かったからね。ごめんよ、そこまで気がつかなかったよ」
     因みに、ケチャップ3:ウスターソース1:醤油小さじ2:バター5g(前3つをハンバーグを取り除いた後のフライパンに入れ、ひと煮立ちさせてから入れる)という比率でケチャップソースを作る。

     ということで、笑顔で残りのハンバーグを完食したのでした。
     ◇

    「ってことがあったよね~、霧子」
    「そうだったわね、あなた」

     オレは、愛する霧子のハンバーグを食べる度に、この話を思い出すのだった。
     じゃぴぁ~~~ん!

     おしまい

  • 🍁空草 うつを です、こんばんは!
    以下回答になります!

    🍁🍁🍁

     まずは玉ねぎを微塵切りにします。
     包丁を握ってひとつ深呼吸をしてから、玉ねぎを半分に切りました。二等分というわけにはいきませんでしたが、とりあえず大きい方を使いましょう。
     左手で押さえて、縦に切り込みを入れて……手を切らないように慎重に……更に真横に切っていって。

     それから、それから?
     微塵切りってどうすれば木っ端微塵に切れるのでしょう??

    「どうかした?」

     包丁片手に動きを止めた私が心配になったのか、理一さんが様子を見に来てくれました。

    「もっと細かくしたいんです」
    「それなら」

     理一さんに包丁を渡すと、左手で包丁の先を押さえ、そこを支点に動かして玉ねぎを切り始めました。
     綺麗に整えられた、短い、清潔な爪……料理人だったころの癖なのでしょうか。

    「こんな感じで切るんだよ」

     理一さんの爪ばかり見ていて切り方を見逃してしまいました。もう一回お願いします、と言うと嫌がらずに再度切り方を教えてくれました。
     微塵切りをしていると、涙目になってきてしまいました。
     その玉ねぎを耐熱皿に入れてレンジで温めると甘みが増しますし炒めるより時短になる、と理一メモに書いてありますのでそれに従います。

     挽肉の入ったボウルに、粗熱を取った玉ねぎと卵とパン粉と塩胡椒、それとナツメグというスパイスを入れるらしいのです。
     ナツメグが入ることで、玉ねぎの甘さを引き出すだけでなく、お肉の臭みを消してくれるみたいです。

     粘り気が出るまで根気強く混ぜて、手のひらサイズに分け、小判型に整形したものを空気抜きしていきます。ここはテレビで見たことがあります。

     それからちょっと一工夫。別な形に成形してから油をひいたフライパンに投入すると、ジュウ、という音を立てました。

    🍁🍁🍁

     続きと加筆した前半部分は、連載中の『嗚呼、愛しの絶滅種!』にて……。


  • 編集済

     目の前の青年はレシピを見ながら細かく刻んだ玉ねぎとひき肉をこねていた。
     ピタッとしたパンツスーツとワイシャツ、ネクタイの上にスリムな体にフィットしたボタン付きのベストを着こんでいるので英国の執事かニューヨークのビジネスマンのような風情だが、その上にエプロンをつけているのが少しユーモラスではある。

    「……次は牛乳と、塩とパン粉ですか」
     レシピを確認するようにそう呟いている彼は実は大黒様の化身だ。彼のご利益で大金を手に入れて、一度つぶれた店を再建するのが私の目的だったが今のところそれは果たせていない。

     相変わらず何日かわたしの家にいたかと思うと急にいなくなったりもする風来坊のような有様だが、今日は珍しく自分からレシピ本を持ってきてリクエストしてきたので気まぐれで自分で作ることを勧めてみたがどうなるものか。

     と、ここでわたしはあることを思い出す。
    「そういえばあなた、牛肉はダメなんじゃなかったでしたっけ?」
     大黒様はヒンズー教のシヴァ神でもあるので、牛の肉はタブーだったはずだ。しかし彼は涼しい顔で言葉を返す。
    「日本に来て大国主と習合していますからね。もっと物事を柔軟にとらえようかと思いまして。ビーフカレーも悪くはなかったですし、あと二回くらいなら牛肉を食べてみるのも良いかな、と。『仏の顔も三度まで』といいますから」
     お前は仏じゃなくて神だろうが。
     いや仏の一種である不動明王アチャラナータもシヴァ神の異名ではあるが。……それにしても戒律や宗教の垣根がゆるゆるだ。日本の文化にあてられすぎたのかな。

    「付け合わせとソースを作るくらいならわたしも手伝いますよ」
     何もしないで待つのもどうかと考えてわたしは立ち上がる。冷蔵庫の中にブロッコリーとジャガイモがあったので取り出して、ジャガイモの皮をむいて電子レンジに入れる。
     そうこうするうちに、彼は小判型に成形されたハンバーグを焼き始めた。基本的にはレシピ通りに作っていれば美味しく出来上がるはずである。
    「……こんな感じですかね」
    「はい。もう少し焼き色が付いたら、ひっくり返して蓋をして蒸し焼きにします。竹串で少し刺して透明な汁が出るようになったら完成ですから」

     言いながらわたしの方はトマトを角切りにして、粒マスタードと一緒に炒めて砂糖と塩を少し加える。彼は言われたとおりに焦げ目がついたハンバーグを裏返して蒸し焼きにし始めた。
    「もうすぐ焼けそうですけれど」
    「ではイタリアンハンバーグにするのでスライスチーズをのせましょう」
    「なるほど」

     やがて皿の上にはハンバーグとさらに即席のトマトソースを添えられた白いチーズが重ねられ、美しいコントラストが作られる。レンジで温めたブロッコリーとジャガイモも添えて出来上がりだ。
     ナイフを入れるとジュワッと肉汁が染み出してくる。そのまま酸味のあるトマトソースととろけたチーズを絡めて口の中に入れるとたまらない。

     向かいに座っている彼を見れば、やはり味覚に集中して言葉を失っている。わたしたちはそのまましばらく、香ばしい肉のハーモニーに酔いしれながら料理を口に運ぶ作業にいそしんでいた。
     やがて皿の上も残り少なくなって、お腹が膨れてきたところでわたしは本題を切り出すことにする。

    「ところで今日は大事な話があります」
    「大事な……? 何でしょう」
    「あなたと出会って数か月。わたしは会うたびにあなたに食事を作っていますね」
    「そうですね。とても美味しくて感謝していますが」
    「何日か、家で過ごしたこともありましたね」
    「そうですね」
    「そろそろ、この関係性を見直したいと考えていまして」

     そう。わたしは彼の神通力で金運を上げるなりして大金を手に入れるために、この数か月何度かさりげなくアピールしてきたがはぐらかされてタダ飯を食われるばかりだった。今日という今日ははっきり言おうと考えていたのだ。「ギブ&テイク」の関係性でテイクだけされてはたまらない。せめて等分に、話も半分くらいまで進んだところで「ハーフ&ハーフ」くらいにしてほしい。

     だが一方、彼はわたしに神妙な顔で首を振る。

    「そんな、いけません。お気持ちは嬉しいですが、わたしたちは神と人間。これは道ならぬ恋です」
    「誰がおまえに求愛しとるか!」
    「またまたそんなこと言って……。ハンバーグに『合いびき肉』を使ったのも、つまりは『これからもわたしと逢引きしたい』というアピールのつもりだったんでしょう?」

     今まであれこれアピールしてもまるで気づかなかったくせに、何でそんなところには過剰に反応しているんだ。しかも人をそんなベタなダジャレばかりいうような目で見てからに。

    「……誤解です。というかハンバーグの材料は大体にして合いびき肉です」
    「ああ、良かった」

     そこで安堵の表情を見せられるのも何となく不愉快だ。いや別に彼に気があったわけではないが。だが彼も私の感情を読み取ったのか、弁解するように言葉を続ける。

    「あ、いえ。あなたの料理が美味しいのが、もしもわたしに恋慕の情があったことによるものなら。あなたは『わたしが特別な相手だから』普通以上に繊細に気持ちを込めて料理を作っていたことになります。……でもそれは料理人としては良くないことだと思うのです」
    「……どういうことですか?」
    「だってそうでしょう。料理人はどんなお客さんであっても最高の美味しい料理を出せなければプロ失格です。しかしあなたは最初から偶然出会っただけのわたしにとても美味しい料理を作ってみせてくれた。それはあなたの料理の腕が本物だという証拠です」

     そんな褒められ方をするとは思わなかった。不覚にもちょっと嬉しいと思ってしまう。

    「だから、あなたが普通に友人であったことが良かったと思いまして。……これからも精進してください。またご馳走してくれるのを楽しみにしています。まあ牛肉はやはり立場上もうそんなに食べられませんが」
    「え、ちょっと」
    「……それでは、また」
     
     気が付くと彼は姿を消している。またも話をはぐらかされた。それもわたしの料理の腕を評価されたことが原因だなんて、ひき肉の料理なだけに皮肉な結果になってしまった。

     だが待てよ。牛肉はそんなに食べられない、ということなら鶏肉のハンバーグでも用意すればまた間をおかずに家に来るかもしれない。
     よし、それでは明日は「鶏ひき肉」の「取引に行く」としよう。
     拳を握り締めてそう決心するわたしだった。

    ❄️ ❄️ ❄️

    ❄️雪世明良です。よろしくお願いします。

  • ☆☆☆愛宕☆☆☆

     おいおいおいおい。
     どうなってるんだ? まったく。

     この前は「餃子を一緒に作ろう」って言うから付き合ったけど、今度は俺に「ハンバーグを作れ」とか、料理人は関川くんの方だろう。何で俺が作ることになるんだか。しかも、ハンバーグ。
     まぁ、いつも美味いもん食わせてもらってるから、あんまり文句は言えないけど。それに、もともと声を出すつもりもないけど。仕方がない、このレシピを頼りにして作ってみるとするか。

     どれどれ、材料は合挽き肉と玉葱、パン粉、牛乳、卵に塩。そして胡椒か。これでハンバーグができるのだな、ふむふむ。でも、牛乳は苦手だから無視。無くても大丈夫だろう。

     ボウルに材料を全部入れて、ひたすら捏ねる。これでタネができる。本には手で捏ねている写真が出ているが、何かのテレビで見た時は、ヘラのようなものを使って捏ねた方が良いと言っていた。手を使うと体温で肉に変化が起きるらしい。焼きに入るまで、肉はなるべく熱を加えないのがオススメだそうだ。関川くんが「おっ! 手で捏ねないの?」と驚いている。何だかんだで、ちゃんと見るところは見てるじゃないか。

     捏ねる作業が終わったら、適当なサイズに肉を取って、空気を抜きながらタネを楕円形にまとめる。ここは、なかなか思い通りに出来ないぞ。関川くんも見かねて「ここは、こうやると上手くいくよ」とコツを挟みながら手伝ってくれた。

     その後の焼きからソース作りまでは、関川くんにお任せだ。子供はタネを作るところを楽しんでもらえればいいという団欒の文化、俺には無縁だと思っていたけど、やってみるとなかなか面白い。


    「さぁ、焼けたよ。食べよう!」


     俺の捏ねたハンバーグが、凄い変身を遂げていた。
     ふわっとした楕円形のハンバーグに、チーズの布団が掛かっている。さらにその上は、関川くんのオリジナルと自慢していたデミグラスソース。これは……五郎さんが食べた、横浜の『トルーヴィル』の「ハンバーグチーズのせ」に似ている。

     皿の上にあるのはハンバーグだけではない。ちゃんとサラダも乗っている。ドレッシングはサウザンできたか! そうこなくては!
     まずは、俺の捏ねたハンバーグの断面を確認。おほー! なんだこの肉汁は! 叫ぶこともできず、肉汁が溢れ出るのを見ているしかできないのが悔しい。どれ、まずは一口いってみよう……そうそう、これですよこれ、なんと肉々しい。デミグラスも優しいじゃないか。チーズとの相性もバッチリ! これぞ、ど直球の洋食だ。

     肉汁とデミグラスソースを白飯にワンバウンドさせるのも、当然お約束だろう。ほぅら、もう美味い。これはハンバーグが無くなっても、ソースだけで白飯が三杯はいけるぞ。


    「ごちそうさまでした」


     俺は両手を合わせ、無言で関川くんにお礼を述べた。彼は「やっぱ、一緒に作るのは良いもんだね」とご満悦だが、俺に飯を作らせるのは、金輪際お断り申し上げたいものだ――。

  • 🍷出っぱなし

    今回は霧野サマ回ですね。
    どこかに登場しているので興味があったら探してみてください(笑)

    🍷🍷🍷


     タマはネコのワンポイントのついたピンク色フリルエプロン姿だ。
     意を決したのか、チョコチョコとキッチンに歩いていった。
     手に掲げた包丁が、ギラリと鈍く光る。
     玉ネギが目に染みないように、わたしはそっと潜水用のゴーグルとマスクをつけてあげる。

     タマは玉ネギとニンニクをみじん切りにするが、手付きがぎこちなくて見ている方がハラハラしてしまう。
     無事にみじん切りが終わるとレンジで加熱させる。

     わたしが包丁とまな板を洗い、タマはゴーグルとマスクを外す。
     そうしているとレンジがチンと音と立てて止まった。

     玉ネギが冷めるまで待つ間に、豚と牛の合挽き肉とつなぎのパン粉、卵、クレイジーソルト、胡椒、ナツメグ、マヨネーズ少々を、タマはレシピ通りの分量を真剣な眼差しで計ってボールに投入していく。

     玉ネギが冷めたところでボールに投入して混ぜ合わせる。
     小さな手で力いっぱいにこねていく。

    ……

     逢生蒼は怯む隊員たちを鼓舞するように悪態をつき、悠然を歩みを進める。
     が、茂みの奥からムー大陸の軍勢が立ちふさがった。
     豚顔のオークや牛頭のミノタウロスなど人外の者たちである。

    「我らの領域を侵すだけではなく、神をも貶すとは、よほど死にたいと見える」

     逢生蒼は恐れなど微塵も見せず、腰に巻き付けていた鞭を一振りしてしならせ、不敵に嗤う。
     鞭に宿る人格が表に出てきたようだ。

    🍷🍷🍷

    『女帝の鞭』

     霧立ち込める

    🍷🍷🍷

    続きはこちらです。

    『飯テロリスト関川様、ネコ耳を拾う』
    https://kakuyomu.jp/works/16816927862486888667/episodes/16817139554644469299